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かもめ

かもめ

第七劇場

シアタートラム(東京都)

2011/09/08 (木) ~ 2011/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

内側と外側、外側と内側、それらが絡み合う
消えゆき、重なる台詞。怒濤のようなうねり。
関係性と感情を身体でも表現。
「かもめ」の戯曲自体の懐の深さ、演出家の柔軟性、演劇そのものが持つポテンシャルの高さを改めて感じる。

ネタバレBOX

この数年ぐらい『かもめ』を題材にした舞台をいくつか観たが、どれもテイストが異なっていた。それだけ『かもめ』の戯曲自体の懐が深いということか、あるいは演出家を惹き付ける何かが多いということなのかもしれない。
そして、どれもが面白かったのだ。
今回の『かもめ』も、とても面白かった。

第七劇場では、『かもめ』の中で、一番の「傍観者」である医者のドールンを軸にして、回想のように、『かもめ』を見せていく。
精神を病んで病院にいるニーナとの会話を通じて、「傍観者」としてのドールンが、ニーナに起こった出来事を回想していくのだ。

この回想は、「誰の目」に映っている回想なのかは、舞台の上にいる登場人物の足元からもうかがえる。
回想に登場する人物たちは裸足であり、病院の患者はスリッパ、そして、唯一現実にいる医者のドールンのみが靴を履いているのだ。
そして、ニーナは裸足である。つまり、回想の中の人、ということなのだ。つまり、ドールンによる回想であろうことが想像できるのだ。

さらに、「足元」に関して言えば、唯一「靴」を履いているドールンのみが、「外」に出ることができる存在ということを示しており、それが彼のラストの言葉、さらに雪が降り積もる切り株だけらの外界の光景と重なっていく。

このドールンの一言は、つい漏らしてしまった本音であることには間違いないが、これを、「辛い現実」とらえるのか、あるいは、それでも「外を語ることのできる喜び」(街のこと、外界のことを知りたいと切望する、中に居続ける人たちへの配慮)ととるのかは、観客の心象によって異なってくると思う。
しかし、当のドールンにとっては、楽しい現実とはなっていないと思う。それにについては、「外」と「内」の関係からうかがうことができる。

「外」と「内」という視点で見れば、「病院」は「内」であり、「回想」は「外」であり、「内の内」でもある。
そして、ニーナとコースチャは、かたや狂気へ、かたや死へと、「現実」から「外」に出て行ったと言ってもいいだろう。そして、意識の上では「外」に出たはずのニーナは病院という「内」へ閉じ込められ、死で「外」に出たはずのコースチャは「回想」という「内」に、やはり閉じ込められてしまう。
とても皮肉な構造になっている。
演出によって、「外」「内」の不思議な関係が表現されたのではないだろうか。

さらに言えば、その「内」と「外」を定めているのは、外界のいる人、一番の「傍観者」である、ドールンだ。
つまり、彼は「医者」であり、ニーナとコースチャの知り合いでもある。彼こそが、彼ら2人を「内」と「外」に彷徨わせている張本人ということなのだ。
…ひょっとしたら、「永遠の外」にいるドールンは、唯一孤独な人なのかもしれない。それが、先にも書いた「ラストの一言」に凝縮されている、と見るのは深読みしすぎであろうか。

そして、この構図(内と外の絡み合い)に気がついたときに、思わず唸った。
これは凄いと。

台詞は重なり、あるいは掠れ、消えゆく。そして、中盤の激しい盛り上がりには、本当にシビれた。
一見、舞台の上を画面構成のように動いている人物たちが、実は、台詞だけでなく、その感情や登場人物たちの関係性をも表しているのも面白い。
そして、まるでコロスのように、台詞で、舞台の上のハーモニーを作り出す、病院にいる3人の患者の位置づけも面白かった。

役者では特に、アルカージナを演じた木母千尋さんの、存在感が光っていた。

こういう舞台を観ると、演劇そのものが持つポテンシャルの高さを、改めて感じざるを得ない。
謎の球体X

謎の球体X

水素74%

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2011/09/02 (金) ~ 2011/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

コレハ、シビレタ!!
人ハ他人ニヨッテ存在スル(存在サセラレテシマウ)。
ソンナ、ワレワレガ暮ラス、謎の球体Xトイウ惑星。

ネタバレBOX

人ハ他人ニヨッテ存在スル(存在サセラレテシマウ)。
「他人ハ敵ダ」夫ハスベテヲ知ッテイル。

ソレハ、「他人によって、自分の存在が規定されてしまう」トイウコトナノダ。
カツテモ、今モ、夫ハ他人ノ「悪意」アル言葉ニヨッテ規定サレテシマッテイルカラダ。

事実ハワカラナイ。シカシ、彼ノ中デハ、ソウナノデアル。

畳ノ下カラ現レタ白紙ノ男ガ、ソレヲ体現スル。
彼ハ誰カト「関係」シナイ限リ、「誰」デモナイノダ。
彼ハ存在スラシナイノカモシレナイ。
人ハ人ト出会ッテ「人」ニナル、ト。

彼ヲ「規定」シテクレル者ニ対シテハ、積極的ニカカワル。
妹ガ望ム「人」ニナロウトスル。
鋏ヲ振リ回シテ。

マサニ、コノ図式ハ、妹自身ノコトニモ重ナル。
彼女ニトッテノ「他人」ハ父親ノミデアリ、父親ニヨッテ、彼女ハ「彼女(妹)」トシテ存在シタ。
ソンナ彼女ノ前ニ現レタノガ、白紙ノ男デアッテモ不思議ハナイ。
彼女ハ、新シイ「他人」ガ見ツカラナイト「クズ」ノママデアル。
姉ガソノ新シイ他人トナルノダガ、収マリガ悪ク、白紙ノ男ヤ大家ノ夫ニソレヲモトメテシマウ。

「他人は敵だ」ト見抜イタ夫ニ対シテ、実ハ妻ガ最モ恐ロシイ「悪意」デ、彼ノ「他人」ニナツテイタ。
スナワチ、DVハドウヤラ存在セズ、妻ガ夫ノ存在ヲ規定スルツールトシテ機能シテイタノダ。
シカシ、ソレハ、単ナル「悪意」デハナク、彼女(妻)ニトッテ、「他人から存在を規定してもらう」タメノ行為ダッタノデハナイカ。
彼女ガソウスルコトデ、夫ト自分トノ関係性ガ、近所ノ住民(主ニ大家)カラ「規定」シテモラエルノダ。

ソシテ、物語ハ、舞台ノ外ニモ少しハミ出シテクル。役者ガ演ジル「役」トイウノハ、マズハ同ジ舞台ニイル役者同士ガ「規定」シテクレナイト始マラナイ。ソレヲ「なかったこと」ニサレテシマウノハ、自分ガ存在シナイコトニナッテシマウ。ソレニヨッテ、観客カラモ、存在シナクナル。
ソウイウ「嘘」ヲ支エテイル、「他人」タチガ、舞台ノ上ダケデナク、今、ココニモコウシテ存在シテイルコトヲ、観客ニモ見セテイルノダ。

夫ト妻ガ暮クラス畳ノ上ハ、ヒトツノ「結界」デアル。
シカシ、ソレハ「嘘」デアリ「偽物」デアル。
トトモニ「真実」デ「本当」デモアル。ソシテ「現実」。
コノ世ハ、スベテ嘘ト偽物ニ彩ラレタ、本当ト真実ノ世界。

ソンナ アナタ ト ワタシ タチ ガ アフレル 「謎の球体X」 トイウ ワクセイノモノガタリ。

役者ハ夫婦役ノ2人ガ、トニカク良カッタ。薄幸ソウデ「赦し」ノ存在デアル妻、「この人、何かやってるんじゃないか」ト思ワセル、変ナエネルギーヲ抑エタヨウニ話ス夫ノ怖サ。

…カタカナ書キデ書イタノハ、何故ダロウ。当ノ本人ニモ不明。
書キ出シタラ、コレガしっくりシタノダ。
東京

東京

江古田のガールズ

OFF OFFシアター(東京都)

2011/09/07 (水) ~ 2011/09/12 (月)公演終了

満足度★★★★

初江古ガー
江古田のガールズ初観劇です。前々から評判を聞いていたので期待していました。土曜マチネのためか、思ったより広い層の方々が観客にいらっしゃるのが印象的でした。コメントとしては、凄い!「こういうお芝居をする劇団なのか」と感じながら、「いや、こういうアトラクションを提供しているグループなんだ」と思い直したらすっきり楽しめました。コーヒーの香りで小屋の空間を充満させる演出もcafeにいるようで良かったです。

ネタバレBOX

ちょっと残念なのが、観客からコーヒー豆を投げる行為の設定にあまりインパクトが感じられなかった点と冒頭にお芝居時間をアピールしたので伏線として、「ミワさんのショータイムの時間10時40分」に話の展開と重なったオチを期待してたのですが、その流れではなかった点ですね。お怪我されないように充分注意されて下さい。
雪のひとひら(終了いたしました。皆様のご来場を心から感謝いたします)

雪のひとひら(終了いたしました。皆様のご来場を心から感謝いたします)

THEATRE MOMENTS

アドリブ小劇場(東京都)

2011/09/08 (木) ~ 2011/09/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

多くの人に観て欲しい
いい舞台だった。
いい時間を過ごさせていただきました。

この時期に、この話を観れて、本当によかった。

作品もスタッフワークも素晴らしい。

多くの方々に観ていただきたい一本です。

退魔夜行カレン

退魔夜行カレン

IDEALKINGDOM

d-倉庫(東京都)

2011/09/08 (木) ~ 2011/09/11 (日)公演終了

満足度★★★

チラシの表情はとても魅力的だけど
チケットプレゼントにて鑑賞。120分。d-倉庫初めてだったけど、勾配のついた座席で見やすかった。

舞台美術はなかなかに仕上がっていて、雰囲気は出ていた。各キャラの雰囲気ともマッチしていたと思う。舞台の空気感はしっかりしていた。

全体的にくどいというかアクが強いというか。趣味が合わなかったのだろうか、世界にはいっていけなかった。例えば言霊の演出がどうも臭く感じられてしまったように。
また、暗転が多いのが気になった。

ネタバレBOX

カレンとツクモの殺陣は見ごたえあって良かった。序盤の各キャラの決めシーンもかっこよかったし。

ストーリー自体悪くない。ただ、チヅルとミチル、ツブラとトウコ、トウコとツクモ、など色々な関係に見所があったわけだけども、それぞれをもっと丁寧にじっくりと描写してほしかった。ここらへん、ちょっと散漫な印象を持ってしまった。トウコのようなポジションを持ったキャラは好きだけども。

ユリアのゴスロリ的メイドファッション?&キャラはちょっと狙いすぎな気もした。
青い夏、エピローグ

青い夏、エピローグ

けったマシーン

タイニイアリス(東京都)

2011/09/07 (水) ~ 2011/09/12 (月)公演終了

満足度★★★★

エピローグ
爽やかなフライヤーだったのですが、観終わってから改めて見ると・・「あの話」は甘酸っぱく「あの話」がなんだか切ない。21通りの会話(2人芝居)で繋げていく演出がおもしろかったです。
観ながら『青い夏、エピローグ』というタイトルにぴったりだなぁと思いました。でもそれは「青春のエピローグ」であり、大人になっていくひとりひとりのプロローグでもありました。おもしろかったです。私はそのことの謎解きをする気持ちで観ていました。
*開演前に気になっていた空調の音は、開演と同時に小さくなったので台詞もしっかり聞きとれました。

女がつらいよ

女がつらいよ

MCR

インディペンデントシアターOji(東京都)

2011/09/07 (水) ~ 2011/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

つらすぎますよ
初見の劇団・MCR。
人殺しの彼氏と付き合っているが年上の彼女・あずきの悩みは余命半年の命。でもそんな悩みどころではないほど世間や周りは自分の思い通りに動いてくれない。さぁ、どうするあずき!
ややドタバタ調で見せながら、ヒロインであり、主役のあずきが生きる事の難しさを、女性としての生き方を力強く演じて舞台を引っ張っていく。あずき演ずる女優さんなくしてはありえない舞台であり、そこに全てを集約している演出には感服する。これこそ演出家と主役の信頼であり、俳優で見せる演劇の醍醐味である。必見!

めろす

めろす

チェリーブロッサムハイスクール

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/09/10 (土) ~ 2011/09/14 (水)公演終了

満足度★★★★★

熱かった
最初は何が始まったのかと、この調子で最後までいくのかと、「やってきたことに飽きちゃった」ってこういう事かと、正直不安混じりで観ていたのだが、次第にひきこまれ、笑いながら応援しつつ観劇。面白かった。役者はへとへとで大丈夫かと思ったけど、そのへとへとっぷりが良かったのかも。体当たりって言葉がよく似合う、熱い舞台だった。

雲。家。【追加公演10日19時〜】

雲。家。【追加公演10日19時〜】

かもめマシーン

若山美術館 屋上(東京都)

2011/09/08 (木) ~ 2011/09/10 (土)公演終了

満足度★★★★★

無題116
ビルの屋上...というと先日みたお芝居の設定。でもここはホントの屋上。5階の受付に行くと、タマゴの「瞬き」のポスターがあった、懐かしい。まだ蒸し暑い都会のビル、室外機が唸る狭い場所に、椅子(14脚だったか)とTVモニタ3台(うち2台はアナログ)と電子メトロノーム(ヤマハME-D1?)、映像用のデッキ類と椅子下には雨天用のレインコート。周囲はビル。空は青く、雲はない、車の音、飛行機の音、都会の雑音のなか、ドアの向こうから清水さん、前作は7/12、昨日のように想いだします。 寝不足なのでまたあとで...

ネタバレBOX

劇中、モニターに映る、いろいろな人の朗読(老若男女、外国の方も)にあわせ語る清水さん。人により読むペースが違うので、少しの間、リズムを乗り換える。メトロノームも最初は1つ、これが3つになり速さが違う、モニターに丸い光(太陽のコロナのよう)が映り、点滅する。どれもペースが違う、合わせてゆく清水さん。いろいろなものを自身に取り込み、血流にのせ、心臓=心を通し、セリフとして吐き出しているようにみえます。あせが光ります。腕で、膝で、腰で、上半身でリズムをとり、周りの観客に語りかけます。流れが止まることはありません。

「福島」小冊子は書店で購入できるんですね?

追加で19:00の回がでたことを会場で知りました。この時間だと外も暗くなっているでしょうし、また、雰囲気が変わったのかなと思いました。

プライマルスクリーム/XTCの台本を買いました。

次回は、間があって2012/4「小劇場」、全然予定たてられないけど、清水さんだったらもう外せません。。
めろす

めろす

チェリーブロッサムハイスクール

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/09/10 (土) ~ 2011/09/14 (水)公演終了

満足度★★★★

びっくり
今までとあまりにも違う作風でびっくりしました。
でも、楽しめるシーンが盛りだくさんで、私はこういうテイストのものもいいなと思いました。

かもめ

かもめ

第七劇場

シアタートラム(東京都)

2011/09/08 (木) ~ 2011/09/11 (日)公演終了

「かもめ」応用編
本作品は「かもめ」を新たな視点からとらえ、更にチェーホフの他の作品のテイストを散りばめた作りだったようです。「かもめ」応用編と言ったところでしょうか。チェーホフも「かもめ」も彼の他の作品もご存知の方には楽しめるようです。
「かもめ」初見で基本編を期待していた私にとって今回の応用編は大変難解なものでした。私の事前調査不足だったようです。

美術的にはたいへんきれいでしたね。特に高い空から光を浴びて振り落ちる回雪は、終始目を惹かれるものでした。

またポスト・トークはたいへん興味深いものでした。主宰の鳴海さんがホストとなり、ままごと主宰柴幸男さんと「柿喰う客」代表中屋敷法仁さんをゲストに迎えトークが行われました。脚本家としての皆さんの視点は観る側にも参考になります。

ネタバレBOX

本作品を宮沢賢治で例えるなら、「銀河鉄道の夜」を心を病んだカムパネルラの視点にアレンジし、代表作である「風の又三郎」や「注文の多い料理店」等の気の利いたセリフを散りばめた作品と言えるかもしれません。
めろす

めろす

チェリーブロッサムハイスクール

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/09/10 (土) ~ 2011/09/14 (水)公演終了

満足度★★★★★

とにかく
すごい。すごい迫力。
好きか嫌いかは、観てみないと分からない。
でも、とりあえず見たほうがいいと思う。

MOON-鬼が棲む森-

MOON-鬼が棲む森-

劇団SAKURA前戦

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2011/09/09 (金) ~ 2011/09/12 (月)公演終了

満足度★★★★

東京で頑張れ!
十分面白くて飽きずに観れたが、説明文がハードルを上げすぎたと思う。「時空を超えた壮大なストーリーと迫力の殺陣をお楽しみ下さい」とあり、壮大という言葉に期待しすぎたのと、殺陣に関しては今どこの劇団もそこそこ上手いから、よっぽどでないと迫力を感じない。でも好きなところもいっぱいあるので、これからも応援します!

砂ニ咲ク花

砂ニ咲ク花

ステージタイガー

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2011/09/09 (金) ~ 2011/09/12 (月)公演終了

満足度★★★★

肉体美^^惚れてまうやろ~♪
Bキャスト観てきました♪
2回目の舞台とは思えない謎のイケメン!?
ネコ・ザ・メタボさんの涙の熱演&肉体美、良かったです(ToT)/~~~
パワフルな演技に熱いものをヒシヒシと感じました!!!!

話は色々な要素を盛り込み過ぎの感もありますが^^;
いっぱいの元気とパワーを貰いました♪

めろす

めろす

チェリーブロッサムハイスクール

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/09/10 (土) ~ 2011/09/14 (水)公演終了

満足度★★★★★

無題115
19:30の回をみました。ということは15:00の回も演じているということですね...。
みささんのコメントにあるようにとにかく全速で走る。全員走り、倒れ、切り返す、闘う。かと思うと、ちっとも役に立たないオス馬、誘うメス馬、めろすはなかなか先に進めません。障害物競争みたい。休む間を与えられず筋トレをし、濁流を渡る。役者さん、途中、舞台の周囲に配置されている座席で息を整えます、肩が大きく上下しています。水分を補給し、気合を入れて舞台に突っ込む。どんな鍛錬をしているんだ?個人的には太宰が面白いとは思えないけど、今夜は笑わずにはいられなかった。この人たちはいったい何なの?きっと細部まで計算された動きなんだろうけど、ライヴ感、即興感に満ちあふれた舞台。やや傾斜を持たせ、三方には上部に白い布が垂れ、開始時には劇団のロゴが映しだされています。メトロノームのような音が聞こえ、役者が歩く、左回り、右回り。照明も,青、白、オレンジに変化。間に挟まれた小ネタが可笑しい。突然、誕生日のサプライズシーンが出てきたり、格闘シーンや随所に織り込まれたダンスも体当たりだし、と思ったら突然、原作に立ち返ったり。気を緩めている場合ではありません。

ホントは別のお芝居をみようと思っていて、気がついたら24時を過ぎていて、こりっちから予約できず、どこかこの時間で予約できるところはないかと探していたのです。世の中、何がアタリになるかわかりません。とにかく驚いた。

ネタバレBOX

この劇団をみるのは初めて。以前みたメロスもパフォーマンスをみたかったからだし、これからも太宰を積極的に…ということはありえなさそうで、そんな視点しか持ち合わせていないので、メロスとしてどうか、についての感想は何もないのです。

このアゴラで、こんな沸点を超えた芝居がかかるなんて考えてもいなかった。受付時間をちょっとだけ過ぎ、会場左に設けられた受付で手続きを済ませ、階段手前で少し待ちます。何もない舞台、やや小さめの椅子(やっばり座布団がほしいな)。もちろん一番前です。前説によると時間は1:25。

目の前を役者さんが駆け抜けてゆきます。「カルミナ・ブラーナ」がかかり心拍数を上げます。役者さんのカラダとアイデアが絡みまくったお芝居でした。役者さんほとんど出ずっぱり。最後まで膝も上がっているし、暑い夏に熱いお茶、旨い! 楽しかった。
女がつらいよ

女がつらいよ

MCR

インディペンデントシアターOji(東京都)

2011/09/07 (水) ~ 2011/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★

パイポリ
あずきの惚れた男がヤバイ。上司がヤバイ。体がヤバイ。凄い展開で笑ちゃうんだけど妙にジーンとくる。小椋さん好演。気に入ったのはフクイ。

ネタバレBOX

ラスト。あずきとの握手でフクイは何を感じたのか?コンドウとのため息は何を意味するのか?どう解釈しようか。
かもめ

かもめ

第七劇場

シアタートラム(東京都)

2011/09/08 (木) ~ 2011/09/11 (日)公演終了

満足度★★★

大切な言葉が届きませんでした。
舞台は美しく、音楽も美しく。
ただ同じ動作の繰り返しがあまりにも多すぎ、劇に集中できず、さらに大切にしてほしかった言葉が」聞き取れませんでした。特にトリゴーリンの言葉が・・調子悪かったのかも・・声がひび割れて言葉として耳に届かず。
最初の場面でバイオリンの生演奏があり、期待してたのにその短い演奏だけ。
生の音楽はスピーカーからのどんな素敵な音よりも耳に心地よいのにもっと使って欲しかったな・・・

ヴェニスの商人

ヴェニスの商人

SPACE U

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2011/09/08 (木) ~ 2011/09/11 (日)公演終了

満足度★★

孤独なアントーニオとシャイロック
現代的な衣装を着た役者達の丁寧な演技と、奇を衒わない分かり易い演出で描いた『ヴェニスの商人』でした。
アントーニオを優柔不断でちょっとゲイの気があるように描き、裁判のシーンでも自棄な感じで振る舞う頼りない男に設定していたのが新鮮でした。シャイロックは悩み葛藤する姿を強調していて、単なる悪役にせず同情を引く人物として描かれていました。ラストシーンがハッピーエンドではなくシャイロックの娘・ジェシカが父の威厳の消失を悲しむ姿をクローズアップしていたのが印象に残りました。

しっかりとした発声に基づいた台詞回しは過度に朗唱的にもならず、聴き取り易かったのですが、大事な台詞を噛む場面が多く見られ残念でした。全体に演技が中庸な感じで、もっと緩急があった方が良いと思いました。

素舞台の上に色々なサイズの椅子やベンチやテーブルがあり、それらを組み合わせてそれぞれの場を作っていたのですが、照明や人物の配置などの総合的な空間デザインが上手く行っていなくて、スタイリッシュさがなく、あまり面白さを感じられませんでした。また転換の際の役者達の動きがもっさりしていたのもテンポが悪く感じました。

38人もの役者が出演していたのですが、アンサンブルとして必要性を感じる部分がなく、勿体なく思いました。

ぶどう畑に落ちた流れ星

ぶどう畑に落ちた流れ星

メガバックスコレクション

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2011/09/08 (木) ~ 2011/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

小劇場界の雄!
個人的には、とても良い時間を過ごせた!
メガバックスコレクションの芝居はいつ観劇しても素晴らしい!
作・演出の滝 一也氏の力量は相当のものと思う。
2500円でこれだけ上質の芝居を提供してもらえると、
観劇者にとっては嬉しい限りである。


ネタバレBOX

感想は以下のとおり。

<良かった点>
・脚本・演出は言わずもがな。
脚本では作品を通しての主張が明確な点、
演出では役者全員で交互に連呼するシーンがGood!
・役者陣は安定しており、安心してみていられる。子役は特にGood!
・舞台美術も相変わらずGood!
・前方の席は子供専用であったので、後ろからでも比較的みやすかった。


三銃士

三銃士

東宝

博多座(福岡県)

2011/09/03 (土) ~ 2011/09/28 (水)公演終了

満足度★★★★

豪華!
ミュージカルはこうでなけりゃ!!
派手な衣装、派手な演技、派手な音楽!!派手な歌!
内容もね、これについていければいいのだけど(^_^;)
なかなかそこまでいかないのはしょうがないかも。
有名な話なのでわかりやすいのはとても良かったと思う。
知り合いの小学生の息子まではまったらしいからw

ネタバレBOX

舞台が内容についていってないのはミュージカルでいつも思うこと。
そう考えるとディズニーが一番ミュージカル向けなのかも。

問題はとにもかくにも値段!高すぎる。

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