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ハリーポタ子【5年ぶりの東京。たくさんのご来場、ありがとうございました。】

ハリーポタ子【5年ぶりの東京。たくさんのご来場、ありがとうございました。】

石原正一ショー

シアター711(東京都)

2011/09/23 (金) ~ 2011/09/26 (月)公演終了

満足度★★★

いろいろひっくるめて
魔女っ娘たちが歌って踊ってはじけまくるというまさにショーでした。

もちろん、おざき、はましょー等のライブも楽しめました。

◎の魔法

◎の魔法

荒川チョモランマ

ギャラリーSite(東京都)

2011/09/23 (金) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★

いいもん観た
市川拓司を思わせるヒューマンファンタジー。
作・演にストーリーテラーとしての確かな力を感じた。
才能のある若手ばかりが集まってる印象。
ギャラリー公演じゃ勿体無いなぁ。
そして何より、This is 三輪友実な役を観れて幸せだった。

ネタバレBOX

あに子さん見事な歌唱力。リアルアニーやってほしい(笑)
シャイロック

シャイロック

東京演劇アンサンブル

ブレヒトの芝居小屋(東京都)

2011/09/09 (金) ~ 2011/09/19 (月)公演終了

満足度★★★★

さすが

観てきました!おもしろかったです!
友情というものを改めて考えさせていただきました!

オシャレ紳士と梅棒のラブ・パレード

オシャレ紳士と梅棒のラブ・パレード

男衆ver.2.0 おしゃれ紳士

笹塚ファクトリー(東京都)

2011/09/21 (水) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★

みた
初めのうちはどうしても、ひいきにしているゲキバカの面々に目が行く。コミカルで器用で色気がある。そのうち皆に目が行き出す。梅棒は猛々しくていい。楽しい時間だった。

ただ、場面転換については、テンポの良さを通り越し、慌ただしさを感じた。楽しませたい作り手の想いを強く感じたけれども、詰め込み過ぎであったかもしれない。
また、4列目で見たが、舞台が最前列より低いため、見えない箇所がいくつかあった。座席作りか舞台の高さを(ローヤの休日ほどではないにせよ)もう少し工夫してもらえたらより楽しめたと思う。次回に期待したい。

わらいのまち

わらいのまち

東京セレソンデラックス

シアタークリエ(東京都)

2011/09/04 (日) ~ 2011/11/03 (木)公演終了

満足度★★★

新喜劇みたい
最近会う演劇関係の方たちが口をそろえて面白いというので見に行きました。場所は有楽町にあるシアタークリエという劇場で、初めて行きました。

周りは高そうなブティックだらけで、劇場の廊下は赤じゅうたんが敷かれ、ロビーに簡単な喫茶店のような物がありお金持ちそうな人たちが沢山。

上流階級はこういう劇を見るのかーって感じだった。

そういえばお客さんにちらほらすごい美人やイケメンがいたけど、あれはタレントの卵の人たちなのかなー

劇の内容は後で触れるとして、とにかくいつもの観劇とは異なる経験ができた

ネタバレBOX

劇の内容はとにかくベタな部分が多かった。
後半は面白いと思った部分(中国人の下りとか)もあったが、前半はベタすぎて少し引いてしまった。チラシもベタそうな感じだったし、しょうがないのかもしれないけど。
あとこういう演劇でよく見られる「人気役者がやるタレント的ギャグ」はあんまり好きじゃない。

なんか辛口のコメントになってしまったが、まあぶっちゃけチケット高かったんだからしょうがない。
桃太郎

桃太郎

the CRAZY ANGEL COMPANY

アサヒ・アートスクエア(東京都)

2011/09/17 (土) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

満足度★★

セリフのない音楽劇
舞台では、それぞれのキャストがトランペットやクラリネット、フルート、トロンボーンなどの管弦打楽器の生演奏をし、次いでダンス、殺陣、フラッグなどのパフォーマンを披露しながら無声で登場人物を演じることで物語を形作っていた。しかし、これだけでは物語がどんな風に進んでいくのかは解らない。その補充をするかのように、舞台上にはストーリー(解説)のテロップを流し、当日パンフには登場人物の関係図と、1~20項目のエピソードが載っており、これを読むのを怠ると、隣のバカップルのように「よく解んないけど、ダンスを観てるだけで楽しい~!(^0^喜)」なんつって喜ぶはめになる。
衣装、メイク、小道具で魅せたが、殺陣はイマイチ。パフォーマンスに不可欠の表情で魅せなければいけない演技力にも少々欠けた。90分。休憩15分。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX


昔々の物語。大和の吉備という国に温羅(ウラ)と名乗りし者が現れる。呪術を使うことで、大和の民たちを苦しめ、彼が引き連れてきた民たちは近隣を支配していった。いつしか温羅は大和の民より「鬼」と呼ばれようになる。朝廷では、その事態を憂いに思い、3人の若者に大和の運命を託した。侍の犬飼。巫女である夕雅。そして桃太郎であった。温羅の住む鬼ノ城を目指し、3人は旅を始める。道中では山賊の頭領・猿田彦と、船乗りの鳥海を仲間に迎え、いよいよ鬼が島へと船を漕ぎ出したのであった。

最近の公演でこういった鬼が島を舞台に繰り広げられる桃太郎で思い出すのは、X-QUEST の舞台だが、彼らの舞台のド迫力な殺陣までは無理としても、それに近いレベルまで見せて貰わないと納得出来ないものがある。セリフのないパフォーマンスだからこそそういった外堀から魅せる舞台を作らないと本丸までたどり着けないのだ。だから案外、あっけなく、あっさりと終わった感が強い。

それでもダンスと生音楽に魅了されたエンタメではあった。


ガチゲキ!!

ガチゲキ!!

出会ったら企画

インディペンデントシアターOji(東京都)

2011/09/17 (土) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★

「ぬいぐるみハンター×東京パリ帝国」を観劇
ぬいぐるみハンターさんと東京パリ帝国さんの対決(?)を観劇。どちらも楽しませて頂きました。どちらの劇団さんも初見でしたが、1時間という上演時間、シェイクスピアが題材、という2つの縛りが良い方向に作用したんじゃないかなという印象です。どちらもブッ飛んでいるっちゃブッ飛んでいるので、一歩間違えると置いていかれそうだなという感じがするのですが、『ロミオとジュリエット』というわかりやすい題材が軸にある事で、かなり安心して観られました。ただ、当日パンフレットの鴻上さんのコメントにあったような「シェイクスピアをうまく料理」が出来ていたかには少々疑問が残ってチョット残念。料理できたというより食材に助けられていたのでは、印象も逆にありました。…ただ、すみません。どちらの団体さんも初見でしたので、ホントただの「印象」です。本公演ではどういうモノを見せてもらえるのかにも、非常に興味わきます。役者さんではぬいぐるみハンターさんで圧倒的な存在感を見せた石黒さんが素晴らしく良かったです。

悩殺ハムレット

悩殺ハムレット

柿喰う客

シアタートラム(東京都)

2011/09/16 (金) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

満足度★★★

本公演を見るのは初めて
シェイクスピアをうまくアレンジしているとは感じたが
さらに面白く、物語を感じ取りやすくする為には
何かがまだ足りない気がする。

役者の人達は力があるし、
アフタートークを見て
中屋敷法仁さん 頭の回転が速い人なんだなと思う。
機会があったら また見てみたい劇団

動かない蟻

動かない蟻

シティボーイズ

世田谷パブリックシアター(東京都)

2011/09/08 (木) ~ 2011/09/19 (月)公演終了

満足度★★★★

天久聖一!!!
下ネタ、時事ネタ多め!
荒い部分も多いけど、前回公演よりも 面白くなってた。
天久さん、予想以上に良かった!

舞台演出の能力未知数(何年か前に舞台演出やってたみたいだけど)の
天久さんを 作演出に迎えた
きたろうさんの攻めの姿勢にも★

おしまいのとき

おしまいのとき

ポツドール

ザ・スズナリ(東京都)

2011/09/08 (木) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

満足度★★★

期待しすぎたか
色々と激しいシーンはあるが、肝心の物語の面白さは希薄な気がした。
「愛の渦」はあんなに面白く感じたのになあ。

ネタバレBOX

主人公のモノローグが
物語の説得力を削っているように感じた
雑音

雑音

オイスターズ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/09/24 (土) ~ 2011/09/27 (火)公演終了

満足度★★★★★

なんだろ、この感じ…。
うまく言えないけど、ハマった。
思わずハマってしまった90分。

これは不条理というかSFだ。
たとえると、これは、オフビートな筒井康隆的な、アレ的な、そんなやつではないか、と感じた90分でもあった。

ネタバレBOX

男が友人を呼び出すところから物語は始まる。
呼び出した男は、自分の家の天井にネズミのようなものがいるという話を始める。
呼び出された男は、仕事を抜けてきているので、よほどの用だと思って来ているのだが、男の話はなかなか前に進まず、イラついてしまう。
そして、「で、結果は?」と話の結末を思わず催促してしまう。
呼び出した男は、順を追って話したいので待ってくれと言い、その天井裏を撮った写真を見せると言い出す。
そして、デジカメの写真を見せようとするのだが、天井裏の写真を見せないで、なぜか海の写真を見せるのだった。その海の写真にはピースをする女性の姿があった。

ここから思わぬ方向に話は転がり出す。
とにかく、緩く不条理と言うか、オフビートというか、ズレてく感覚というか、困ったちゃんと言うか、投げっぱなしと言うか、巻き込まれるというか、人も時間も空間もぐちゃぐゃになっていく。
「王国」だとか「墓地」だとか「怖い話」だとか「究極の親子丼」だとか「イオン」だとか「韓国料理」だとか「名古屋城大学」だとか、そんな頭に残るコトバがバンバン飛び交う。
中での、なんだろ、この感じ。
うまく言えないもどかしさがある。
初めて出会うというか、そんな感じな味わい。

独特の手触りで、変な感じがさらりとしながらも、しつこく進む。
どこに向かっているのか、まったくわからない。
不思議な味わい。
と、言っても、不条理のオンパレードということではなく、スパゲッティにあんこをかけてしまうぐらいの、名古屋テイストというか、八丁味噌と言うか、喫茶店のモーニングセットの豪華さというか、まさに「おまえだ!」なのである。

不条理だとかメタとかいうのが野暮になってくるぐらいに、変な感じ。
どこにもたどり着かないし、登場人物たちが何を目指しているのかさえわからない。
あひるなんちゃらが不条理になったら、いや、あひるなんちゃらは、ある意味、もの凄い不条理合戦だけど、ま、とにかくあえて言えば、そんな印象で、「おまえだ!」なのである。

そんな空気感があっての、笑いっぱなしだったのだ。
客席全体が大笑いしていたかどうかは知らないけれど、私の世界では、私は大笑いしていた。

これは不条理というかSFだ。オフビートな筒井康隆的なアレである。主人公の「おれ」が語る話が、そのまま展開していくというような、ご都合主義的で、細部は適当すぎな世界が現れてくる。タクシーのくだりとか、座席のことや諸々がテキトーなのは、話の中心である男にとってどうでもいいことだからだ。

お話の中に人を巻き込んでいくという構造は、ないわけでもないのだが、渦中にいる、呼び出された男という冷静な視線が、また変な効果を生んでいると言っていいだろう。どこからどこまでが「あっち側」で「こっち側」はどこだ、という線引きも曖昧。

お話の中に人を巻き込んでいく様は、まるでミキサーがいろんなものを巻き込んで、ドロドロにしていくという地獄絵図のようだ。ただし、地獄絵図と言っても、極々ライトな地獄絵図で、誰もそれほどは困ってない。ときどき現れる、呼び出した男の、女性の同僚(あーまどろっこしい!)だけが、そのドロドロの外にいて面白がっているというのもいい。

そういう構造の面白さがここにはある。
それを、あっさり見せてしまうことの凄さがある。 

もの凄く変な感じ。
が、いい。

個人的には「ど」がつくほどのど真ん中ストレートで、やられた! なのだ。
1発で気に入った。すでに次回の東京公演も心待ちにしている。

もはや役者がどうこう、ということではないな、これは。
沼辺者

沼辺者

浮世企画

ワーサルシアター(東京都)

2011/09/22 (木) ~ 2011/09/26 (月)公演終了

満足度★★★★★

無題136
開場、左が舞台、右が座席。2列目以降が高い位置に設置してあります。左側からボコボコという温泉のような音、右からは湯煙。薄暗いなか、沼と小屋がぼんやりとみえます。決してリアルな作りではないけど、お話の世界は伝わってきます。明るい外の世界から、徐々に目がなれて、物語への準備が整います。座席は、中央からやや左の範囲がお勧め、沼がよく見える場所。※小屋の屋根上でもお芝居ありますので、あまり左ではなく。宮本さん、「プラすマイなす竹」「可愛い怪物」、3作目でした。

ネタバレBOX

女の子は、河童なんでしょうか?きゅうり好きだし、口とがらせているし。舞台が左右に広いのですが、セリフがないときも、照明があたっていないときもチャンとお芝居をしていました。動きのある方向、声がする方向、動きでも後から動いた方向、人はそちらに意識を向けるものですが、今日はこの子が気になってよくみていました。

他の役者さんもそうだった。

こういったお芝居をみることができるから…やめられないんだな、きっと。

暗転、爆音。ミサイルが落とされます。そうとう大きな音でした。明るくなると女の子が沼の淵に立っていて「その後」について語ります。結局、たいしたことなく、ミサイル沼ができました、とさ。女の子の正体は最後まで明らかにされません。私は、観劇後、天啓か…河童だと思いつきました。青森県の古牧温泉にはカッパ沼があるのです。

あらすじは他の方が書いていらっしゃるので割愛。

最後、二人の悪女が、しめしめやったり、なんて口調で話をしているのを聞いて、あれっ、こんなおわり方…、と思ったら、女の子に誘われ、引きずり込まれ、沼の奥深くへ、目の前でリアルに水没です…「タイタニック」で水に飲み込まれる乗船客たち…ソックリそのまま。

まっとうに生きている者は一人もいません。Happyなものはひとつもなく、沼はこれからもひとの心を映し続けるのでしょう。

観劇前は、沼→おでん沼くらいのイメージしかありませんでしたが、キャラクターが持つ謎の部分がお話の展開を期待させ、どうんなるんだろうとドキドしながらみることができました。
コーヒー、キライ

コーヒー、キライ

あひるなんちゃら関村と味わい堂々浅野の二人芝居

ラ・グロット(東京都)

2011/09/24 (土) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★

素敵に緻密なウィットとラフさ
瞬発力をもった笑いもあるのですが、
じわっとくる笑いが実に秀逸。

したたかに密度をもったお芝居で
知らず知らずのうちに深く物語に取り込まれて。

良質なコメディ。
上演時間もほどよく、
説明に書かれている通り、
さくっとたっぷり観ることができました。

ネタバレBOX

シンプルな会話劇、
ちょっぴり唐突な設定ではあるのですが、
びっくりするような外連があるわけでもない。

でも、細かいジャブのようにやってくる
キャラクター間のいろんなズレのようなものが、
いろんな距離をもった笑いとなってじわじわと効いてくる。

刹那の笑い、
場面の可笑しさ、
シーンを跨いで仕掛けられた笑い。
さまざまなリーチをもったその編み込みが
観る側をじわじわと取り込んでいく。
兄妹に設定された二人の空気に安定感があるから、
観る側が、
いろいろなはずされ方やかみ合わなさを
とまどいではなく、
したたかに醸されたウィットとして受け取ることができる。

物語が進む中での
シチュエーションや
それぞれのキャラクターの貫きと変化のバランスが絶妙。
決してタイトさを感じる密度ではないのですが
よどみやゆるみがないので、
ここちよくしっかりと舞台の流れにのせられてしまう。

なんだろ、上手く表現できないのですが、
ある種の完成度というか粋に近いものが
舞台上にしっかりとあって・・・。
こういうお芝居って、はまる。

作品のクオリティをしっかり感じ、
良質な作品を観た後のほくほくするような感覚と主に
劇場をあとにすることができました。




ハリーポタ子【5年ぶりの東京。たくさんのご来場、ありがとうございました。】

ハリーポタ子【5年ぶりの東京。たくさんのご来場、ありがとうございました。】

石原正一ショー

シアター711(東京都)

2011/09/23 (金) ~ 2011/09/26 (月)公演終了

満足度★★★

楽しかったですv
石原正一ショー初観劇でしたが、とても楽しかったです。どれくらい楽しかったかといえば、終演後浮かれて「野球狂の詩子」のDVDを買って石原さんにサインをいただきに行ったほどです。(その節はありがとうございました)
ハリーポタ子だけじゃなくって、70年代の魔女っ子たちがたくさん出て来て、その女優さん達がみんな可愛いので、見ているだけでも楽しかったです。

ネタバレBOX

正直、話の筋はいいかげんです。
ジャンプに投稿したら、編集さんから「キャラもかわいいし、ギャグも笑えるけど、もう少しプロットしっかり組みたてて」と言われちゃうと思います。失敬!
でも、場面場面の勢いとか懐かしネタを楽しむだけなら十分です。
私は年代がマッチしたからほとんどのネタについていけて、楽しめました。
しかし、老婆心ながら(まさに字面のままの意味で)、若い人が理解できたのか心配です。

日替わりでゲストの役者さんとの魔法対決があって、私が見たときは白ジャージの人が「魔法でザクを倒す」とひとりガンダムをやってくれました。
個人的にすごく気に入りました。ガンダムはファースト世代なので。
その人の劇団も見に行きたいと思ったのですが、メモらなかったのでわかりません。(いただいたコピーには岸さんという名前がありましたが、そんな名前じゃなかったなと記憶)
知っている人がいたら教えてほしいです。
「ベルナルダ・アルバの家」

「ベルナルダ・アルバの家」

ウンプテンプ・カンパニー

シアターX(東京都)

2011/09/01 (木) ~ 2011/09/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

大満足です。
芝居は好みというのがあるが、わたしはこのような端正な美しい世界がとても好き。動きや人の影まで計算され、何処を切り取っても絵として完成されている。そして女の烈しい情念が淡々と進行していく過程は、観るものを引きつけて放さない。女優たちによる閉鎖された世界での女たちの話は、身につまされた。どうやって作っていくのだろう、演出と役者が一体となっていた感じです。見事の一言!

ルネ・ポルシュ『無防備映画都市―ルール地方三部作・第二部』

ルネ・ポルシュ『無防備映画都市―ルール地方三部作・第二部』

フェスティバル/トーキョー実行委員会

豊洲公園西側横 野外特設会場(東京都)

2011/09/21 (水) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

ゲルマン魂が炸裂!!
ダイナミックな舞台装置に、豊洲の夜景を堪能するだけでも一見の価値あり。個人的には、これは理想主義に陶酔してる田舎者たちの遠吠えなんだろうなぁっていう見方をしていたら、だんだん可笑しくなってきちゃって笑いをこらえるのにたいへんだった。日本と同じ敗戦国ってのもあるのかな。めっちゃ親近感沸いたよ、ドイツ。

ネタバレBOX

サーカステント、電飾が施された小さなステージ、パトカー、銀色のBMW、数台のロケバス、キャンピングカー。これが『映画撮影所』を舞台にした作品であることは知ってはいたものの、こんなにもダイナミックにあらゆる本物が配置されてるとは思いもよらなかった。

客席は、これらのセットをまるでディレクターズチェアから作品を精査するような位置に配置されており、舞台の背景には高層マンション群、下手側にはレインボーブリッジが見渡せる格好のロケーション。
それを、一杯飲みながら夜景を一人占めできるという贅沢なひと時に。私は運よく、高層ビル群の隙間に飲まれる夕陽を脳裏に焼き付けることができ、そんな景色をつまみにドイツビールを飲めたことに幸せを感じていた。開演前まで、アメリカンロックが適度な音量で流れていた。

作品は『映画撮影所』を舞台にドイツ零年を現在置からリメイクしようと試みるキャスト&スタッフの創作過程が主となる。
いかにも何かが起きそうなシチュエーションだ。
そして、案の定(?)あらゆるトラブル、ハプニング、アクシデントが巻き起こる。

まず、冒頭。銀色のBMWをパトカーが追いかけるという、まさかのカーチェイス。
映画ならありがちな光景だが、演劇ではまずない。
これは演劇の常識をくつがえす、とんだハプニングだ!と言っても過言ではない。

このシーンの後は、人的なトラブルの連鎖が続く。
それは、役柄に対する不満だったり、人間性に対する不満だったり、芸術への批評的なまなざしだったりもする。怒りと言ってもいいかもしれない。

『思い通りにいかない』という鬱屈したエネルギーと異なる『思想』を持った者たちの譲り合わない現場が上手くひとつにまとまるはずもなく。

ある者は名優になりきって映画のワンシーンの台詞を吐き、またある者は役から抜け切ることができずにいて、仕事と割り切って次へ次へとシーンを進めようとする者までいる。

劇中には車中で誘拐された美女を青年が命掛けで追いかける…なんてアクロバティングなシーンもあったりもするのだが、それもこれも名画のパロディの一部に過ぎないと言ってのける。

そして、オリジナルなき茶番を演じることも、それを作ることにも疲れ果てた者たちは、いつしか誰もが誰かの意見を聞くことを止め、自己主張を繰り返すことすらおざなりになっていく。
この会話の相いれなさ、意見の対立が生む不完全な関係性がコミュニケーションとして成立しているような状態は、なんだ日本とあんまり変わらないじゃないの!なんて思ったりもして、ドイツという国にたいして妙な親近感を抱いたりもした。
やはり、日本と同じ敗戦国だからだろうか。
そういえば、『戦争』の語り方がとてもユニークで自虐的だったのが印象的だ。
『ドイツ零年』をパロディ化する勇気にも恐れ入ったが、主人公・エドモンドを成人男性が演じ、監督がネオ・リアリズモの誕生だ!と言い切った場面。
潔すぎて笑ってしまったけれど、こうやって、皮肉に笑わせる戦争の語り方って、日本じゃまだまだ許されない雰囲気あるよなぁ。その違いはやっぱり国民性なんだろうか…。

後半は、アクロバティングな動きのあった前半とはうって変わり、それぞれの『理想』の語りが主となる。彼らは『議論』を通じてはじめて何かを語りあうことを獲得したといってもいいのではないかとおもう。相変わらず、喧嘩口調ではあるが。(笑)

議論は、言葉そのものの意味にではなく、その言葉を語るように仕向ける現実に対して思考するように促したミシェル・フーコーの言説を素地に、言葉の居場所と身体の在り方、それらが巧みに『利用』されてきた歴史的背景、またそれを牽引した『主義』について注意深く、そしてラディカルに探っていく。その台詞のひとつひとつが知の結晶であるかのように哲学的であり、また、くだらなくもある。

ちなみにこの議論の間、舞台はからっぽ。キャスト&スタッフがキャンピングカーのなかであーでもない、こーでもないと言ってる様子をスクリーン画面を通じてみることになる。身体が死んで、言葉だけに支配される空間。ささくれ立った言葉の群れに耳をそば立てる。なんて言ったら聞こえはいいかもしれないが、なんてシュール!なんて、残酷!!(笑)

そして、言葉による暴力を振りかざしてみても所詮、卓上の論理にしか過ぎない彼らのやるせなさ、苦し紛れに名画の台詞を引用したり、そんな方法でしか抗うほかないという敗北感は滑稽で。それは、ともすれば見えない大きな力に対する絶対服従でもあるのかもしれないというそんな、情けなくてお粗末なリアル。

それでも彼ら。
望むことは違っていても、お互いが『理想主義者』であることにはそんなに違いはなくて。
経済発展を遂げた後、産業から切り離されて時代から取り残されたような故郷(ルール)に別れを告げて、一発映画当てて地位と名誉と金を手にしてハッピーになろうぜ!ってな感じで夢みてて、たぶん。

だから。『そこ』(撮影所)は彼らにとっては『ローマ』であったのかもしれないが、わたしにとっての『ここ』(舞台)は荒廃したルールの田舎町としかだんだん思えなくなってきて。
ローマという名のユートピアを、ローマから遠く離れた、ルールという片田舎のどこか、閉鎖された工場地跡のようなそっけない場所(それも『都会』という金に物を言わせる摩天楼を背景にという妄想含む)で真剣にごっこ遊びをしているような。そんな気がしてきたのだ。

そうおもうとなんだか無性にむなしさがこみあげてくる。もう笑うしかないじゃん、とすらおもえてくる。

だのに最後は『感傷的に生きるなよ!』だもんなぁ。
ゲルマン魂半端ない。格好よすぎるでしょ!!
あの日にかえりたいアイツ

あの日にかえりたいアイツ

しむじゃっく

劇場MOMO(東京都)

2011/09/22 (木) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★

ほえーっ!!
脚本を書いている途中で、ああもういいやって感じになってプッツンしたようなストーリー。楽しかったから良かったです。

ネタバレBOX

途中から雰囲気が一変しました。

歴史好きの観光客のOLが海賊の由来など過去の栄光を伝授して島民に影響を与えるのかなと思いましたが、そんなことはどこかへ吹っ飛びました。

ミス活気土島(いきつしま)の妹がいくらシャイだからといっても引き籠っているわけではないのですから、小さな島なんだし同じ島民から初めましてと挨拶されるわけはないでしょうって。で、そんな大人しい妹には少し影があって、どう地域に溶け込んでいくのかなとか思っていたら、いきなりぶっ飛びまして杞憂に終わりました。

観光客の女性三人グループが何で急にノリが良くなったのかも良く分かりませんでしたが、とにかくノリの良くなった島民とノリの良くなった観光客によるドタバタファンタジーになりました。

伏線めいたものは全て無視されましたが、バカバカしいけど楽しかったからいいやって感じでした。
PinterWAVE 2 セレブレーション

PinterWAVE 2 セレブレーション

TPT

新・港村劇場(神奈川県)

2011/09/12 (月) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★

19時半と21時の回
台風で1回中止になってしまったこともあり、急遽追加公演として21時開演の回が設定されたので19時半の回に続けて拝見しました(上演時間50分くらいです)。
登場人物は(たしか)9役ありましたが、一部は俳優二人が同じ役を演じる、独特のスタイルでした。ただでさえ意味不明チックな会話、それをもう片方の俳優が繰り返したり、投げ返してきたりするので、かなりおもしろいです。
「お祝いだから」とかいって値段が高いだけのレストランに気取って食事に来る連中のことを小馬鹿に描いて、観ている側にも、君らほんとはそんな上等なもんじゃないだろう?ってパンチを打ってくるのが愉快です。

Dogs 7days

Dogs 7days

Double Spin

pit北/区域(東京都)

2011/09/22 (木) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★

真面目な姿勢に敬意!
動物愛護センターに収容された犬の口を借りて人間の事情が見えてくる、そんな話でした。

ネタバレBOX

最後の殺処分はあんな感じなんでしょうか、突然で効果的でした。

初っ端、いきなり「捕獲された」という言葉が出てきました。人間側が「捕獲した」のであって、犬側としては「拉致された」ですね。この時点では状況が把握し切れていないのですから、知らない人間に無理やり車に乗せられて連れて来られたという程度の表現で良いのではないかと思いました。

1日目と4日目、それに7日目~8日目が取り上げられていましたが、何でイッスーチーなのって思いました。1日目はその日捕獲された犬が一部屋に入れられるくらいまで、あとは2日目にし、4日目も何日かに分ければいいのに。

飼い主に棄てられたとは言わず、ついふらふらと歩いていたら捕まったという風に見栄を張るのは飼い主に探しに来てほしいから、そんな気持ちが怒りに変わり、次第にあきらめになり、そして死を意識するようになる、一日ごとに気持ちが変わっていく緊迫感がもう少し感じられたらなと思いました。

それにこの見栄のせいで、人間側の事情が正確に伝わりづらくなったきらいがありました。

以前、テレビで滝川クリステルさんの報告を見たときは、壁が毎日機械的に移動し、即ち収容室が一日一日ガス室に近づいて行くという視覚的にも緊迫感がありました。両隣りにも一日違いのグループがいるということでもあります。この視点も大切ですね。

そもそも9頭は多すぎるように思います。事情はあるのでしょうが、せめて2頭くらいは削ってスッキリさせた方が良かったのではないかと思いました。
悩殺ハムレット

悩殺ハムレット

柿喰う客

シアタートラム(東京都)

2011/09/16 (金) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★

予想のはるか上
柿喰う客は「露出狂」ではじめて観劇して感激したのですが(ダジャレじゃないですよ)、今回も予想のはるか上を行く「ハムレット」を見させて頂きました。
ひさびさに「虚構の塊」を具現化したような演劇を見た気がしました。
とても楽しい時間えを過ごさせて頂きました。
また私事ですが、学生料金が一般よりかなり格安になっていたので、
お得感も120%でした。
「こいつらマジヤベぇ!」

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