
三月大歌舞伎
松竹
新橋演舞場(東京都)
2012/03/02 (金) ~ 2012/03/26 (月)公演終了
満足度★★★★
若手活躍
昼の部の染五郎は初役の荒川の佐吉を好演。あまり大物っぽくないのが却ってこの役にはいい。金太郎、まじかわいい!お八重の梅枝も大人っぽくなってとてもいい。夜の部は佐倉義民伝の幸四郎が実直な地主を実直に演じている。後の二つは珍しい演目。小さん金五郎は関西ものらしいゴチャゴチャした男女の話。秀太郎以外はあまり関西ぽくないのがちょっと残念。

新・七夕伝説「煌星★天女」
WHATCOLOR
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2012/03/01 (木) ~ 2012/03/05 (月)公演終了
満足度★★★
もうすこし・・・
七夕伝説をモチーフにした 殺陣あり!ダンスあり!のアクションファンタジー と言うことでしたが・・・
主演がWキャストとなっており この日は 浦えりかちゃんがヒロイン"レダ"の日でしたが・・
後半は、感情の籠った演技をみせてくれましたが、まあまあご愛嬌の感じですかね~。。
ストーリーとしては、SFチックな雰囲気にメッセージが盛り込まれていて 良かったのだけど・・・
ダンス、殺陣などは 正直今イチのレベル その割には、劇中ゲストを交えてのアドリブタイム など
バックのダンサーさんなんかは ままだったし、もっと、本編のお芝居にすべてを注ぐ姿勢が ほしかったかなあ・・・
でもでも この公演は”東日本大震災復興支援公演”となっており、今回の東京での公演の収益を元に、仙台公演を被災地の方を無料招待するということになっています。
演劇が 何かをできる 試みは、とっても賛同するので 回を重ねるうちに クオリティーがUPするのを期待してます。

スケベの話
ブルドッキングヘッドロック
サンモールスタジオ(東京都)
2012/02/29 (水) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★
ばか笑いしちゃった!!
ナイロン100℃の喜安くんのユニット ブルドッキングヘッドロック
調べてみたら 2010年1月13日 に サンモールスタジオ最優秀団体賞を受賞した "女々しくてシリーズ" 『黒いインクの輝き』 を観てました。。
梅舟惟永ちゃんも出ていた作品で記憶にあります。今回も papasanが好きな 劇団競泳水着の川村紗也ちゃんや、こゆび侍・佐藤みゆきちゃんが出演で楽しみに行ってきました。
月曜日のソワレだったけど ほぼ満席。なかなか人気があるんですね~。。
センタ-ステージ形式で 甲子園に出場する高校球児たちが泊まる宿舎でのワンシチュエーション・コメディ-
スポ根 的なお堅いところは、ほとんどなく 溜りに溜まった若者の "性"を軽快な台詞のやりとりで進行してゆきます。
男性キャストは、全員坊主刈りにしてたり いかにも高校生男子っぽい下ネタ会話満載(かなり頻繁に飛び出ます) に papasan ゲラゲラ笑っちゃいました (反対側の客席の女性もかなり笑ってました)
スケベな単語が飛び交いますが、さわやかなタッチで進むので それほど違和感はありません。
9人のチームメンバーのひとりひとりのキャラも面白っかったし 紅二点の女優陣も なかなか可愛いくて
楽しい2時間15分でした。
もうひとつの「セイなる夜編」 も観たっかたなあ~

ロマンサー-夜明峠編-
モダンスイマーズ
シアタートラム(東京都)
2012/02/23 (木) ~ 2012/03/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
力強い作品でした。
1945年に北海道で起きた三毛別(さんげべつ)羆事件がベースになっているそうです。壮絶な事件だったのですね・・。フライヤーの雰囲気と違い、まさかの時代物だったけれど(夜明峠編とありましたが、石田えりさんドレス姿だったので 笑)、ピュアな子供のままのコロク(古山賢太郎)の台詞が何度も胸に刺さりました。
「誰もが信じたい嘘を信じている」
席についたとき、山深さを水墨画で表した美術に圧倒され緊張しました。照明によって表情を変える山、山間を流れる水の音など、とても美しかったです。そして雪・・里の人間が山を下りる時を知らせる雪。
そして4人の女性がとても哀しく美しかったです。

コルトガバメンツ -revisited-
東京ハートブレイカーズ
南青山MANDALA (東京都)
2012/02/29 (水) ~ 2012/03/03 (土)公演終了
満足度★★★★★
ちょっぴり青臭い男の子物語
ONEOR8の田村孝裕さん脚本の・・時空を超えたちょっぴり青臭くてセンチメンタルな、コルトを巡る “男の子物語” でした。フライヤーの写真がいつも4人ずつに分かれていたのはこういうことかぁ〜と・・。パンクでロックなライブ(覚えやすいご機嫌な歌ばかり)とライブと演劇を融合させたお芝居は初めてだったのですが、とても楽しかったです。
ステージでは正面でも左の端っこでも楽しいことをやっているので、わくわく度合いがハンパなかったです。

『THE BEE』English Version ワールドツアー
東京芸術劇場
水天宮ピット・大スタジオ(東京都)
2012/02/24 (金) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
日常と非日常の境界線
カーテンコールでのキャサリン・ハンターさんは、とても小柄で可愛らしい方でした。
ひとりの普通の人間が狂気に変わっていく(被害者が正義を取り戻すためにした行動により加害者になっていく、そして、どんどんエスカレートして麻痺していく)ハンターさんの演技に涙が出てしまった。

ベルが鳴る前に
ペンギンプルペイルパイルズ
本多劇場(東京都)
2012/02/16 (木) ~ 2012/02/22 (水)公演終了
満足度★★★
脚本も演出も面白いと思うのですが
オープニングからその舞台美術にワクワク。またまた面白い仕掛けの絵本のような世界でした。
が、私のトキメキ続かず。2時間がもっと長く感じたのは久しぶりです。脚本も演出も面白いと思うのですが、物語に入っていかれなかったのです。
出演者がやたら多く、オーディションで選ばれたという若いコたちの演技が物足りないというか・・セットに負けている、そんな印象。無機質な舞台のなかにふんわりとした奥菜恵が光り、倉持さんの描く世界にはまっていましたが・・。でも、奥菜さんさえもセットに負けてる。

LOST & FOUND (ロストアンドファウンド)
東京ストーリーテラー
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2012/03/02 (金) ~ 2012/03/11 (日)公演終了

狂おしき怠惰
TRASHMASTERS
駅前劇場(東京都)
2012/02/18 (土) ~ 2012/02/29 (水)公演終了
満足度★★★★★
凄くよかったです。
休憩なしの3時間5分も全く問題なしでした。席は最前列で・・どっぷりハマってしまいました (T_T)。なんか・・リアル。
セットもリアルでびっくり。途中一度幕が下りてナレーションと同じ文字が数分間流れるのですが、その短い時間での大道具さんの仕事にも感動 。病室・廊下・トイレ・給湯室もリアルな病院から古いビルの中のある会社の応接室へと舞台が変わりました。神業ですよ。
自分が同じ立場になったとき、どうするだろう。 それに生きていれば、明日なにがあるかわからない・・今日劇場で地震があり、焦りました。

少しはみ出て殴られた
MONO
吉祥寺シアター(東京都)
2012/02/17 (金) ~ 2012/02/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
好き。
おもしろかったです。ちょっと未来のお話でした。線はその線だったのか・・・背筋がうすら寒くなるような怖さがあるダークな内容だけど、テンポよく、まるで男子寮での出来事みたいに可笑しく進んでいくし、ヨーロッパ企画からのお二人(諏訪雅、中川晴樹)がほんわかしていたので救われた感じ。冗談がエスカレートして・・って普通にありそうだものね。笑わせられながらジワジワと考えされられたって感じです。
終演後に土田さんの司会で舞台美術の柴田隆弘さんとMONOの役者で舞台美術も他でされている奥村泰彦さんのアフタートークがあり、二人の違いが面白かったです。

こうして二人は幸せになりました、とさ
MacGuffins
上野ストアハウス(東京都)
2012/02/17 (金) ~ 2012/02/19 (日)公演終了
満足度★★★★
まっすぐなラブストーリー
人生はドラゴンクエストのゲームじゃないし。自分で電源は切れない。二人でひとつ、だから半分になってもひとつ。それに気づいた、幸せ。一平(横田純)の紙芝居シーンで、恋人のサチ(金魚)に向かって強く言った「覚悟しろー」の一言から一気にシリアスに・・きちゃいました。
相変わらず映像も音楽もステキでした。MacGuffins色、全開です・・が前作より音楽控えめでしょうか?私は3作目ですが、観るたびに好きになっていきます。

ハムレット
東宝
シアタークリエ(東京都)
2012/02/01 (水) ~ 2012/02/22 (水)公演終了
満足度★★★★
ミュージカルとしては
キャストが皆さま素晴らしく、曲も歌詞もよくて、ミュージカルとしてはすごく楽しかったから・・・よけいにもったいないという思いがしました。このキャスト(ローゼンクランツとギルデンスターン&フォーティンブラスたちも)で『ハムレット』をノーカット、フルバージョンで観てみたいです。
松井るみさんの重厚な美術がステキでした。

【3日(土)完売!】ハイパーアトラス
川崎インキュベーター
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2012/03/01 (木) ~ 2012/03/04 (日)公演終了

ジレンマジレンマ
ワンツーワークス
ザ・ポケット(東京都)
2012/03/03 (土) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★
す、すごいっ これぞTHE演劇!
いい意味でTHE演劇というか、見応えたっぷりなお芝居でした。テーマが明確で、これを3通りの見せ方で演じた、という感じですね。シンボリックで奥行きのある舞台芸術にまず期待が高まりましたが、前説は???。私は前説もお芝居への期待を高める上でかなり重要なのではないかと思っていますが・・・・・。開演直後のストップモーションを多用した動きも、人間の筋肉の動きがよく感じられて面白かった。このパフォーマンスを取り入れる劇団は多いですが、ここまで長く、完璧な動きを見たのは初めて。役者さんたちのよく鍛えられたボディにほうっとため息が出ました。
脚本も素晴らしいし、役者さん達もすごい。もう、ものすごく緊迫した壮絶な会話劇なのですが、でも絶対に、絶対に噛んじゃいけない劇だなぁ、とも感じた。台詞の噛みは少なかったですが、これだけの会話バトルだとそのわずかな噛みが却って気になる。場面転換に遊びやゆとりがない分だけ、演出家の目指しているものの高さに瑕僅が出てくる感じだ。う~ん、もう少し場面転換の時に面白い動きを入れるとか、音楽を入れるとか、ゆとりがあったほうがよかったんじゃないかな。ミニマムな効果音も素晴らしかったですが、これも却って緊張感を高める感じでしたね。
劇全体のレベルの高さと緊迫感に、私達観客は知らず知らずのうちに完璧を求めてしまうような、そんな劇でした。

OZ-オズ-
Studio Life(劇団スタジオライフ)
シアターサンモール(東京都)
2012/02/23 (木) ~ 2012/03/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
女性好みのSF?
マニアックなファンを抱えた男だらけの劇団。たぶん楽屋は体育会系のノリでしょう。小柄な人が女の子を演じさせられるのはここの芸風?
これまでの汚い世界に対するカタルシスのような美しいエンディングが印象的でした。優秀すぎて機械と人間の間で揺れ動き悩む機械人間役が特に大熱演。

新・七夕伝説「煌星★天女」
WHATCOLOR
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2012/03/01 (木) ~ 2012/03/05 (月)公演終了
満足度★★★★
すぐれた娯楽作品
ここのページでは好評が少ないので不安を抱きながら会場に行きましたが、なかなか楽しい(&ちょっとホロリの)娯楽作品に仕上がっていました。エンディングもグー。仙台公演頑張ってください。

ヨーロッパ企画 イエティ「ブラッド&バター」
ヨーロッパ企画
駅前劇場(東京都)
2012/03/02 (金) ~ 2012/03/04 (日)公演終了
満足度★★★★
ふぁんたじぃ♪
たかがパン。されどパン。ぱんぱんぱぱんぱん♪日本の現在におけるパン事情がここまで面白くなるのか!と、初心に帰るお話でした。楽しかった。ヨーロッパ企画初観劇。なるほど、客席は関西圏の方々も多かったですね。なんかいつもの駅前劇場と違う感じもしました。でも観て良かったです。

ジレンマジレンマ
ワンツーワークス
ザ・ポケット(東京都)
2012/03/03 (土) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★
3声のカノン
「囚人のジレンマ」の形式を用いた、疑心暗鬼になっていく会話を通して、社会的な正義と個人的な正義の葛藤を描き、正義の成立し難さを考えさせられる作品でした。
3重の入れ子状になったフレームの中に散乱している椅子や机が冒頭のマイム的なパフォーマンスが行われる中で整頓されて本編が始まり、メルトダウンが起こる危険性のある現場から逃げた原発の保安検査官、風評被害で売れない地元の米の代わりに他の地方の米ばかりを売る米販売者、避難区域に指定されて人がいなくなった地域で空き巣を行った大学生の3人の被疑者がそれぞれの取調官に尋問されるストーリーが入れ替わりながら展開し、別室で共犯の容疑者が同じく取り調べを受けていることを知らされ、心理的な駆け引きが繰り広げられる話で、3つのストーリーが相似的な展開をしていて、音楽の3声のカノンを演劇化したかのような構造が面白かったです。
後半、それぞれの共犯の被疑者が現れるところから流れに勢いが出てきて、正義というテーマが強く打ち出されていました。
敢えて大団円を迎えない終わり方が、簡単には答えの出ないテーマに合っていて良かったです。
明瞭な構成が魅力的でしたが、物語的には絡まない3つの話が演出上は絡む仕掛けや、エピソードの切り替わりの見せ方にもっと工夫があっても良いと思いました。
演技が少々オーバーに感じられたのが残念でした。

シェルター
ポムカンパニー
遊空間がざびぃ(東京都)
2012/02/29 (水) ~ 2012/03/04 (日)公演終了
満足度★★★★
極めて「日本人的」な「その時」の迎え方
極めて「日本人的な」終末の迎え方? 劇中のある設定(←いささか無理もあるが)のためもあろうが、「その時」を静かに待つ人々の姿にもしもそんな事態に陥ったら自分もかくありたい、などと思う。
一方、心を閉ざしてしまった人物のパートが微妙に溶け込んでいない感もアリ。

「間~あわい~」全日程終了しました。ありがとうございました。
エビス駅前バープロデュース
エビス駅前バー(東京都)
2012/02/22 (水) ~ 2012/03/06 (火)公演終了
満足度★★★★
往年のTBSの深夜ドラマの味わい?
「穂科色」満載で往年のTBSの深夜ドラマの味わい…と感じてしまったのははぶ談戯の前々作が別の深夜ドラマのスタイルを踏襲したものだったからか?
また、バーではあるが…な設定や、笑いもおりこみながら絶妙なところに着地する(←生演奏・弾き語りの選曲も含む)のはさすが。