
深海のカンパネルラ
空想組曲
赤坂RED/THEATER(東京都)
2012/04/15 (日) ~ 2012/04/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
前半の作りこみががっつり効いて・・
前半部分が
粘り強く豊かに描きこまれていて・・・。
戯曲の構造に加えて
その世界を飽きさせずに
観る側に刻み込んでいく役者たちの秀逸なお芝居が
後半解けていく世界にしなやかに結実して・・・。
その世界が束ねられて
向こう側に
生まれた俯瞰に強く浸潤されました

「銀河英雄伝説」 =第二章 自由惑星同盟篇=
舞台「銀河英雄伝説」実行委員会
東京国際フォーラム ホールC(東京都)
2012/04/14 (土) ~ 2012/04/23 (月)公演終了
満足度★★★★
まさか銀英伝で河村隆一×中川晃教が共演!河村=ヤン・ウェンリーは富山敬テイストで、魔術師ヤンの苦悩を演じた。馬渕英俚可さんジェシカ好演!
偉大なスペースオペラ「銀河英雄伝説」の第二章。
第一章 銀河帝国篇
外伝 ミッターマイヤー・ロイエンタール編
外伝 オーベルシュタイン編
に続く、本編第二弾は、いよいよ「自由惑星同盟篇」、ヤン・ウェンリーが登場。
(ちなみに、中川晃教=ポプランによる「銀河英雄伝説 撃墜王篇」が、今年8月に上演。「天王洲銀河劇場」(銀河つながり))
まさか銀英伝で河村隆一×中川晃教が共演するとは思いませんでした。
河村=ヤン・ウェンリーは富山敬テイストで、魔術師ヤンの苦悩を演じ、ご本人も富山ヤンの雰囲気を意識されており、
また、DVDBOXを10回以上観たというだけあって、結構違和感がなく、観ることができました。
ところどころ、富山さんかと思うほど似ていたところもあり、別に真似がいいわけでは無いにしても、
イメージを壊さない努力に好感が持てて、物語にすんなり入ることができました。
中川晃教=ポプランは、こちらは中川さん個人のキャラを生かしたふざけぶりが御愛嬌。
まだ初日2公演目のためか、若いアンサンブルの男優は、「なんていうか忘れちまったぜ」とか言うし、
超ベテランの西岡徳馬さんですら、冒頭の戦争の歴史を語る部分で、結構何度か噛んでおられたりして、最初のうちは安心して観ることができませんでした。
物語のほうは、ヤンととジェシカの物語を軸に、もうアニメで何度も見た話「イゼルローン要塞の攻略」ですが、(話を知っていると)なかなか盛り上がっていて、面白く観れました。
(ちゃんと「ゼッフル粒子」が出てくるのもうれしい。)
特に、ヤンは和平交渉のためと思って味方の犠牲なしで、占領したことが、逆に、帝国への侵攻につながってしまうという皮肉。
「恒久平和なんて望みはしない。望んでいるのは、たかだか数十年の平和だ。」
ジェシカ役の私の大好きな馬渕英俚可さんは、いつもちょっときつめの役が多いので、今回もぴったりでしたが、
ジェシカは、もう少し大柄なイメージだったかも。(アニメの印象が強くて。)
歌も歌われ、好演でした。ぜひ、今後も同じ役で続投してほしいものです。
やはり、壮大なオーケストラ音楽がとても効果的で、感動的です。
エンディングで全員が主題歌を歌うのもいい。
さて、毎回問題になる、艦隊戦の表現ですが、こちらは図形で陣形を表すアニメーションを、舞台上スクリーンに投影。
また、一部、囮のニセ帝国軍宇宙艦は、CGアニメで表現。
その他大勢の戦艦は、光る点々に。
スパルタニアンの戦闘は、CGと、パイロットの俳優による格闘アクションで表現。
したがって、1隻のデザインが分かるのは、囮のニセ帝国軍宇宙艦と、スパルタニアンくらい。
スパルタニアンに撃たれるだけの帝国軍戦闘機(名前忘れました)も出てきたようですが、形が確認できなかったような…。
…という、何かちょっと中途半端な印象でした。
さて、どこまでも続きそうな『銀英伝』。
もう、ここまで来たら、本編、外伝、すべて完全舞台化しましょう。

絶頂マクベス
柿喰う客
吉祥寺シアター(東京都)
2012/04/14 (土) ~ 2012/04/23 (月)公演終了
満足度★★★★
「乱痴気」ヨカッタ。
オリジナル&「乱痴気」バージョンを。
17日にオリジナルを鑑賞。なんか「宝塚歌劇~庶民ver.~」のよう。
ストーリーよりも、宝塚では滅多に見られない「後ろの方でこちゃこちゃやってる小ネタ」が、すっごく良かった!すっごくおもしろかった!谷啓さんを思い出しちゃった(笑)
90分くらいの上演時間にかかわらず、速い展開&セリフ回しに、ボクはくったくた・・・連れは「時を忘れた」らしい。女の子は好きなんだなあ、こういう舞台。
とまあ、「やっぱ柿喰う客のテイストは、消化しきれんな」って感じだったのだが・・・。
19日の「乱痴気(←役をALLシャッフル)」を観て・・・ボクは、「やっぱ柿イイわぁ!!!」となっちまった。
ま、連れは「ダンカン(荻野友里さん)が、しょぼい貴族になっちゃった・・・」とセツなそうにしてたけど。 ま、ダンカンに一目惚れしてたから、これは仕方ない(笑)
ボクは、乱痴気を見て「アテ書きか?」と思うくらいに、役がハマってたと思う。
特に、「二の魔女」の渡邉安理さんと「マクベス妻」の新良エツ子さん。「門番」やらいろいろと演った岡田あがささん。この3人が、すっごく良かった。
岡田さんの門番は、「ん?股間がモッコリしてないか?」と目を凝らしちまった程、ハマりまくりのぶっ飛びまくりだった(笑)
深谷由梨香さん(オリジナル)、七味まゆ味さん(乱痴気)の2人のマクベスも、とっても良かった。
七味さんは、登場したとたん思わず笑っちまったけど(笑うシーンではない)。もう、昭和40年代の宝塚の男役っぽくて(←NHK-BSでしか観てないんだけど)。
音楽&照明のカッコよさは言わずもがな。
スパークリングワインでも一杯飲んでから観るとイイかもしんない(笑)

エゴイズムエコロジー
Oi-SCALE
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2012/04/18 (水) ~ 2012/04/22 (日)公演終了

コント遊園地(誘艶恥)始めました
『劇団 もより駅は轟です』
劇場バイタス(東京都)
2012/04/20 (金) ~ 2012/04/22 (日)公演終了

時代劇「椿版・どん底」
椿組
ザ・スズナリ(東京都)
2012/04/18 (水) ~ 2012/04/22 (日)公演終了
満足度★★★★
哀しいほどにアツい。
スズナリの場内に入ると、もうそこは貧民窟(ま、スズナリの建物自体も相当なもんだが)。すごいセットだ。
席にバッグを置いて、軽めの夕食に、スズナリ&シアター711で観る時は「たいていココ」の四文屋なん八へ。黒ビールそして禁断の食べ物になりつつある一品等々を腹に流し込む。
席について(ベンチシート)、セットを見上げれば、自分がこの貧民窟の住人になったよう。舞台上で、江戸の女男が、語り生き死に笑い諦め怒り歌い踊り食べ呑み、また語り笑い怒り飲み食べ・・・。
ここの住人になったような気分になってるのに、その中に入れないのがもどかしいくらいに、それぞれの人が「濃ゆくて魅力ある、思わず話したくなっちまう人たち」なんだよなあ。
でもさ、ロレツのまわらない役者だって、落語『お直し』のカミさんのような遊女だって、紙屑ひろいのオバチャンだって、艱難辛苦乗り越えたイイ顔してるんだけど、あのなりのままで、山手線内で会ったら、同じように触れ合えるんだろうか・・・。 思わず「街に出る時ゃ、小奇麗にせい!」って説教しちまいそうだ(←なんかダメな気がする、人間として)。
結局のところ「ボクは、ココには絶対に染まらない」という感情があるからこその「イイ顔してるなあ」なのかなあ。
だからなのか、「俺は必ずここを出る」と言ってた磨き屋の男が、最後に踊り狂う場面・・・これにはグッときた。思いがあふれた。
どん底でも、力強く、したたかに、あたたかく、泣いて笑って生きて行く人たち。魅力的なんだけど、目先のことでいっぱいいっぱいになってる人たち。店賃がロハになったところで、どうなるものか。。。
なんか、いろんな思いが寄せてきたなあ。
スズナリからの帰り道。心の中は熱熱でした。

カルテット! 4/25浦安公演
アトリエ・ダンカン
東京グローブ座(東京都)
2012/04/12 (木) ~ 2012/04/21 (土)公演終了
満足度★★★★★
素敵で贅沢なクラッシックミュージカル!
艶やかで輝きあるクラッシック演奏でのミュージカル!
とっても素敵で通常の演劇とはまた違う満足感・高揚感でした。
どんなにか贅沢な時間になるか楽しみながらも
クラッシックで歌うのは難しいだろうな~合うのかな~と僅かな疑問も。
そんな疑問が再度頭をよぎる場面も多少はありましたが
それを上回るほどの歌声・芝居・演出でした。
ブレがない落ち着いたクラッシクの演奏に、主人公の若さ・ハツラツさ。次男故の?天津爛漫さや、優柔不断な父・しっかり者の母・イマドキな長女と
ハッキリしたキャラクターが良く映えていたと思います。
エハラさんの登場やバイクのシーンなど、クラッシックとはかけ離れた演出も舞台を活かした演出も意外性があり私はとても楽しめました♪
開くんとお父さんが見ていた星空もとても綺麗でした。
私は息子を持つ母なので、秋元さん演じる母に共感しながらも感慨深いものがありました。ママへも是非是非お勧めの舞台です。

I was Light【終演いたしました。】
エムキチビート
シアターサンモール(東京都)
2012/04/18 (水) ~ 2012/04/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
見えない物語
生演奏がとにもかくにもカッコ良かったです。
見えないものと見えているものが交錯する不思議な物語。ただもう少し尺が短いよかったと思います。

カルテット! 4/25浦安公演
アトリエ・ダンカン
東京グローブ座(東京都)
2012/04/12 (木) ~ 2012/04/21 (土)公演終了
満足度★★★★
クラシックは良い!
映画は観ていませんでしたので、今回初めて「カルテット!」の世界に触れました。
家族それぞれが胸に何かを抱え、それを互いに認め合い溶け合っていく様が観ていて心地よかったです。
幾度か歌のパートで役者さんが苦しそうだなぁと思うところもありましたし、4人がバラバラなことを歌う場面では何を言っているのかさっぱりでした。(家族の心がバラバラ…という演出でしたら流石です)
秋本さんはさすがの声量・迫力でしたね。圧倒されました。
他の家族もキャラクターがしっかりしていて好印象でした。
エハラマサヒロさんは一人で笑いのパートを全て持っていきましたね!
ボイパもまくし立てるような怒涛のネタも素晴らしかったです。すごいなあ。
しかし一番の見所は演奏の方々のパフォーマンスではないでしょうか!
對馬哲男さんのバイオリンや井上雅代さんのチェロが流れ出すと、途端に空気が艶やかになり、心地よかったです。
山根一仁さんのミニコンサートを聴く事もできましたし、満足です!

深海のカンパネルラ
空想組曲
赤坂RED/THEATER(東京都)
2012/04/15 (日) ~ 2012/04/22 (日)公演終了

俺以上の無駄はない
MCR
駅前劇場(東京都)
2012/04/12 (木) ~ 2012/04/17 (火)公演終了
満足度★★★★
可笑しさの奥に広がるもの
観る側を休ませない舞台の面白さが
様々に醸し出されて、
いろいろに笑って、
そのおかしさの瞬発力や
じわっとくる感じが霧散したあとに、
舞台にいつしか満ちている
この劇団のお芝居の肌触りに捉えられて・・・。
気が付けば、舞台を満たす
行き場のない諦観のようなものに
強く縛られておりました。

エゴイズムエコロジー
Oi-SCALE
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2012/04/18 (水) ~ 2012/04/22 (日)公演終了

淋しいマグネット
ワタナベエンターテインメント
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2012/04/08 (日) ~ 2012/04/28 (土)公演終了
満足度★★★
White
「淋しいマグネット」Whiteを観た。
美しいセットの中で4人の少年の成長と残酷な言葉、
そしてそれがもたらす悲劇・・・。
結果を受け止めるには余りに辛すぎるのか、若すぎるのか・・・。

オーシャンズ・カジノ
北京蝶々
インディペンデントシアターOji(東京都)
2012/04/18 (水) ~ 2012/04/30 (月)公演終了

絶頂マクベス
柿喰う客
吉祥寺シアター(東京都)
2012/04/14 (土) ~ 2012/04/23 (月)公演終了

絶頂マクベス
柿喰う客
吉祥寺シアター(東京都)
2012/04/14 (土) ~ 2012/04/23 (月)公演終了

カルテット! 4/25浦安公演
アトリエ・ダンカン
東京グローブ座(東京都)
2012/04/12 (木) ~ 2012/04/21 (土)公演終了
満足度★★★★
音楽の持つ純度の高さ
ストーリーとタイス、カノン、ボレロ、G線上のアリアなどの名曲が並走することで、話の展開が境界を踏み外すことなく、同時に本質的な展開を可能にして、心の洗われるような大団円に持ってゆく、そんな舞台であった。楽しめる。

深海のカンパネルラ
空想組曲
赤坂RED/THEATER(東京都)
2012/04/15 (日) ~ 2012/04/22 (日)公演終了
満足度★★★★
溢れる涙…
まさかこんなに涙が溢れるとは思いませんでした。心をぐわっと大きく掴まれました!観に行って、ほんとによかったなぁと思った作品です(^^)

絶頂マクベス
柿喰う客
吉祥寺シアター(東京都)
2012/04/14 (土) ~ 2012/04/23 (月)公演終了
満足度★★
みた
ハムレットの方は見ていない。
音楽に乗せて古典のせりふを喋るというのが、かなりハードルの高い技なのかも知れないと思った。そんななか、バンクォー役の方は頭ひとつ抜けていた。また、マルカム役の方が独りであれこれ語る場面は無音で、そのためか気持ちのいいほど伸び伸びして見えた。魔女の場面にだけ音楽を使っていたら、もっと聞き取り易くてもっと悪ノリできていたのじゃないかと感じた。露出狂とは別物と分かっていても、ああした描き分けと悪ふざけを期待していたのだと観終わって気付いた。
好みの問題はもちろんあるけれども、柿食う客はもっと面白くて、マクベスももっと面白いと思う。

uni018 人間双六演劇 『神だのみ』【全ステージ終了しました!ご来場のお客様ありがとうございました】
演劇活性化団体uni
ART THEATER 上野小劇場(東京都)
2012/04/20 (金) ~ 2012/04/22 (日)公演終了
満足度★★★★
うに、にかいめ
個人的に追っかけしている(←うわーなんて粘着質な!)
劇団さんの公演。前回公演「溶かせばいい」に続き二回目の観劇となった。
とにかく不思議なことをやり続ける集団だと、ありきたりな言葉でしか綴れないことがもどかしいが、そう感じた。
コーラとポップコーンを片手(両手か?)に抱えながら、
観客さながら(うん、観客であることに間違いは無いのだが)楽しんでしまった。楽しかった。本当に。
ネタバレを気にし始めると何も書けなくなるが、ハッピーになりつつ考えさせられる部分もあったと言えば間違っていないだろうか。
純粋に、双六演劇という銘の通りの博打感を楽しむだけでも意味のある公演だったと感じた。
ありがとうございました。