最新の観てきた!クチコミ一覧

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ぱんだの集い

ぱんだの集い

張ち切れパンダ

シアターブラッツ(東京都)

2011/12/09 (金) ~ 2011/12/12 (月)公演終了

満足度★★★★

各編の味わいの違いも含めて堪能
3人の脚本家によるオムニバス。
タイプの異なる各編それぞれ出来が良く、その味わいの違いも含めて堪能。
1編目のキャラの立ち方、2編目の現在から回想へのシームレスな移行、3編目のいかにも小学生な事件(?)が特に印象に残る。

看板娘ホライゾン

看板娘ホライゾン

ホチキス

インディペンデントシアターOji(東京都)

2012/05/31 (木) ~ 2012/06/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

はちゃめちゃだけどジーーン!
ま、ともかく……セットの最初の佇まいとフライヤーには完璧に騙されますね。
あのフライヤーで、たかくくって見に行くのやめた人、惜しい!残念!
そんな生半可な内容じゃないです。小さな空間だったのが、最後には信じられないくらいの大きなスケール感。圧倒されるパワー。畳みかける「?」の嵐。
ま、つっこみどころも満載なのですが、そんなことはどうでもよくなる怒濤のエネルギーに感動しました。
役者さんたち全員が必要で、かつキャラ立ってて魅力的。
美術、音楽、照明、見事でした!もう一回、いやもう二回くらい行きたい。
DVD希望!

ネタバレBOX

敢えての、気になったこと……

冒頭の卒業文集~エジソン、エンジン……一連のネタなどなど。あまり受けてませんでしたし、わたしもピンと来なかった。

このネタに象徴されるように、冒頭つかみがどうも弱いですねぇ。ここが非常に残念。いきなりの失速感。
でも、その後、饅頭屋夫婦の、普通の演技やアルバイトちゃんの可愛さに救われました。ぐいぐいと世界観に引き込まれていきました。

後はやはり、娘だと思ってたのが妻→重婚問題→そこはスルーなのか?
奥さん、娘さん、OKなのか? ここ、敢えてふれずにスルーって感じですが、ふれてもよかった気がします。客がすっきりするので。

「え?何?どういうこと?じゃあ、あなた、自分の妻と私を同居させたの?え?なぜ結婚?あー、わかんない。あー気持ち悪くなった。吐きそう!」
みたいな奥さんの感想挟みつつの、「でも、そんなのもうどうでもいいわ。私の過去も聞いて!」とか。

この辺にくるまで、ようやくこの世界観についていってた客が、あまりの荒唐無稽さにみんなドン引きでした^^でも、パワーすごいから、またついていきましたけどね。

このほかにも、脚本段階では面白かったネタでも、客がのってこなかった部分あったと思います。その辺のチェック、客観的にできる人材あるといいですね。

一応お金払って入った客なので、言いたい放題、させていただきました。えらそうにすみません。

しかし、これはとんでもない脚本ですし、それを実現した役者さんたち。
素晴らしい!期待していたのの160%増満足感。
もっとでかい箱で見たい。もったいない。
はっきり言って、○○計画、途中で飽きて寝てしまった私ですが、今回の舞台は最後の最後まで目が離せず、楽しめました!!
本当にありがとうございます。これからも頑張ってください。






ニュートンの青いリンゴ

ニュートンの青いリンゴ

タマコロ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2011/12/07 (水) ~ 2011/12/11 (日)公演終了

満足度★★★★

三太味
ドタバタ気味な中から崖っぷちアイドル(+α)たちの悲哀(?)が浮かび上がり「他人の不幸は蜜の味」的で愉快。
また、各キャラクターの設定や全体のノリ、冒頭のシーンなどに色濃く池亀三太スタイルが感じられてニヤリ。
次回は誰を作・演出に迎えるのかも楽しみ。

㐂(よろこび)

㐂(よろこび)

ろりえ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2012/05/30 (水) ~ 2012/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★

さらっとして深くて熱くて。
観終わってしばらく、『女優(おんなやさしい)←2010年ろりえ公演』のセリフ・役者の表情・動き・汗・楽曲・ダンスが、頭の中を駆け巡ってた。

『よろこび』がつまらなかった訳じゃない。おもしろかった。とてもよかった。
『女優』と比すると、かなり洗練されてるし、人物描写も練れている。
ろりえではおなじみ(?)の「閑話休題的なユルグダくすぐり」も、今回は普通におもしろかった(←ボクが慣れてきただけなのか?笑)。

でも、ほんのほんのわずかな消化不良感。。。

好みの問題なんだろうけど。

ろりえの奥山さんの作品を観ると、色合いは全く異なる劇団だけどポップンマッシュルームチキン野郎の吹原さんの作品を思い起こすんだ、いつも。

「きっと、この人はコメディオンリーでもシリアスオンリーでも、優れた作品が書けるんだろうな」って。

今回は、コメディパートもシリアスパートも良かった分、「コメディ芝居を観つづけたい」「シリアス芝居を観つづけたい」という気持ちが湧いてきたのかも。

それはさておき。

本山歩さん演じるスケベエが良いんだよなあ。

ここまであっけらかんと徹底してスケベ(←エロじゃないんだ)すると、気持ちが良いというか・・・清潔感すら漂ってくる(笑)

あと、松下伸二さん&後藤剛範さんのコンビが良い!

バリバリの脇役なんだけど・・・可笑しくも哀しいんだよなあ。
大黒柱じゃないけど、確実に『よろこび』を支える柱なんだよねぇ。。。

それにしても、声を張る後藤さんを観ることができたのは、レアな体験かも(笑)

ネタバレBOX

カヨ子臨終のシーンは泣ける。

その前のシーンで、娘ととる相撲に勝ち続けるからこそ、更にグッとくる(普通は負けて「衰え」を表現するだろう)。

一番グッときたのは葬式のシーン。

ウェイヨン(梅舟惟永さん)が参列したところで感情MAX。

ろりえ公演の楽しみのひとつであるダンスシーンは、冒頭のみ。

ラストでドカンといかなかったのは演出か?

冒頭のダンスをラストで出されたら・・・しかも笑顔でやられたら・・・ナミダ流れちゃったかも。
CIRCLE

CIRCLE

発電NOTE

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2011/12/10 (土) ~ 2011/12/11 (日)公演終了

満足度★★★★

女優が加わると物語が生まれる
擬闘やパントマイム、手話風の動きなどを取り入れた身体表現が美しく、それだけでも雄弁なところに女優が加わると物語が生まれる、な感じ。

看板娘ホライゾン

看板娘ホライゾン

ホチキス

インディペンデントシアターOji(東京都)

2012/05/31 (木) ~ 2012/06/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

今世紀最上級かと。
すばらしかった。

笑いに張った伏線と物語に張った伏線が巧みに絡み合っていて、けれどそんなことは観ている間には想像だにせず気付きもせず、ただただ笑い、驚き、圧倒され続けた一時間四十五分だった。

ネタバレBOX

客演の西川康太郎さんは大好きな役者のひとりで、けれど出演していることを知らずに観始めたものだから、登場した時にはなんだか買ってきたビックリマンチョコのシールが激レアだったときのようなラッキー感を味わえたけど、まぁそれはそれで。

にしてもまさかそんな展開を見せるとは・・・といった具合の唖然感満載だった。

人生の価値は笑った数で決まるという言葉がやけに心に残り、その笑いを短時間にこれほど多くくれたこの作品に感謝。

これまで観た作品の中でベスト3に入る良作だった。
軍鶏307・改訂版

軍鶏307・改訂版

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2012/05/11 (金) ~ 2012/05/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

力強い作品と劇団
戦争ものということで、エネルギーが大事になってくる作品だと思ったのですが想像以上の力で終始圧倒されていました!

舞台前も笑顔で案内していただき、とても良かったです!

作品と劇団とが同じ方向を向いていて良かったです!

キツネの嫁入り

キツネの嫁入り

青☆組

こまばアゴラ劇場(東京都)

2012/05/25 (金) ~ 2012/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

良かったー!!!
今までと、一味違うおはなしと演出。小夏ワールドが醸し出す優しさ、温かさのなかに、今そして未来に向けてのメッセージがしっかりと根差していた。いくつかの場面が、いつまでも心に残って離れない。それにしても役者さん達、凄く魅力的だったなー!、

ネタバレBOX

竹彦を雨から救ったのは椿で、村長を誘ったのは亡霊だったのかーと、あとで気づいた。分かれば分かるほど良くできていると感心する。
【満員御礼・次回は11月です!】インストォル

【満員御礼・次回は11月です!】インストォル

ソテツトンネル

神楽坂die pratze(ディ・プラッツ)(東京都)

2012/05/31 (木) ~ 2012/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★

試み
難しい題材にこだわりを持った演出でした。役者さんの表情も場面に応じて丁寧に演じられていて好感を持ちました。
初日から満員の最前列の席で、楽しみました。

サロメ

サロメ

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2012/05/31 (木) ~ 2012/06/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

「悦び」に「呪われている」サロメ
多部未華子のサロメが絶品です。もう他の人が二度と演じることできなくなるんじゃないかと思うぐらいコケティッシュで愛らしくそして残酷な本物のサロメでした。(しかし調べてみるとかつて三島由紀夫が演出し岸田今日子がサロメを演じた「サロメ」があったり、日本で最初にやられた「サロメ」は松井須磨子がサロメだったらしい、いずれももう観ることはできないが観てみたい)

そして、新国立劇場・中劇場の空間を生かしきった素晴らしき美術と演出。S席7350円そりゃかかるだろうと納得の舞台。金を使った舞台はちゃんとああいうことで驚かせてくれないといけないと思うのです。そうして快感を得ることができます。成河、奥田瑛二、麻美れい、キャスティングはばっちりです。初日ゆえ、少々とちりがあったけど、そんなの関係ない。大満足でした。

「金閣寺」に続き宮本亜門さんてすごいと思わされました。

ネタバレBOX

多部未華子ちゃんのサロメは、満島ひかり!?と思うような悪魔的演技。誰かに似ているなんて言われることが女優としてうれしいことではないのは承知ながら、あのかわいさとエロティックとそして残酷と、ほんとうに満島ひかりかと思いました。同行の三元くんも(彼は満島ひかりと舞台で共演している)同じ感想でした。ま、そんなことはよく(^^;とにもかくにも、多部未華子ちゃんのサロメは絶対的に必見です。

美術も、あの深い奈落、奥行きを使った演出は素晴らしいと思いました。天井の鏡も、それが普段からあることによる幻想的な絵柄もさりながら、最後のあふれる血潮をよくよく見せるために非常に効果的でした。

ただ、役者が落ちてしまいそうでひやひやしました。奥田さんとか台詞噛んでふらふらなのに、あの縁まで攻めていた。あそこ落ちたら下手したら死にます。事故らないかと心配でした。

多部ちゃんもヒール履いて梯子上り下りするのも落ちるんじゃないかと心配。替えが無い身体と才能ですので気をつけてもらいたい。

多部ちゃんのネックレスが本来の演出と間違えた場所で切れて散らばった時も、それがたまたまあの縁であったから、誰か踏んでこけて落っこちてしまうのではないかと不安でした。

しかし、あのギリギリ感が、血なまぐさい作品の背景の醸成に貢献していたのも事実なので、むつかしい。心配だけども何事もないように千秋楽までいってほしいと願います。

成河のヨカナーンもすばらしい。そして、ヨカナーンとサロメの2人の場面というか恋の場面というのか、ドキドキしました。あれは確実に前列是見た方がいいですね。僕は3列目でしたのでかなりばっちり見えて。(美術的なこともあり、引きでみても良いのでしょうから、贅沢を言うなら、近くで役者を、遠くで全体をと2回観たい舞台です)

ただ、ヨカナーンについては舞台の始まる前から奈落にいるのに、明かりが無いために、気付いていない客もいるんじゃないかと心配です。たしかに台詞に暗闇にいるヨカナーン的なことがあったので暗闇であるべきですが、ちょろっと斜めから照明を当てるとかして、油で光る筋肉が浮かぶくらいのあれはありで、奈落をもう少しだけ見せた方がいいのかなと。わかりませんが。見えなくていいと言う演出意図なんだろうとも思うので。

問題は、やはりユダヤ人、ナザレ人、サドカイ人、ファリサイ人などの対立的な所、東洋人の僕らには知識が薄いこともあり、いまいちわからない。これは原作がそうなのでいかんともしがたいのでしょうし、服装などで判りやすくしようと言う演出意図は見えましたが、サロメ、ヨカナーンのところなどがぐっと面白かったことに比べると、やはり伝わりづらい。なにか工夫があるといいのですが。

そして、この投降タイトルの『「悦び」に「呪われている」サロメ』ですが、これは光文社文庫「サロメ」平野啓一郎さん訳の訳者あとがきを読んでもらえるとわかるのですが、というかこの訳者あとがき、サロメを見た後にぜひ読んでみてください。より深くサロメを理解することができます。お勧めです。
NADJA 夜と骰子とドグラマグラ

NADJA 夜と骰子とドグラマグラ

水族館劇場

ベイサイドプレイス博多ポートタワー脇空き地「海の砦」(福岡県)

2012/05/25 (金) ~ 2012/06/04 (月)公演終了

満足度★★★

スペクタクルなテント芝居の楽しさがいっぱい
いっぱいの仕掛けを満載した仮説劇場を使っての、異界を覗かせてくれるような大スペクタクルが大いに楽しめる舞台だ。

詳細は、演劇感想サイト「福岡演劇の今」 http://f-e-now.ciao.jp/ に書いています。

看板娘ホライゾン

看板娘ホライゾン

ホチキス

インディペンデントシアターOji(東京都)

2012/05/31 (木) ~ 2012/06/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

かっ飛んでる、良作です!
やー。米山脚本には、ハズレはないと言い切ってもいいんじゃないだろうか。ただカッ飛んでいるんじゃない、これでもかという右ナナメ30度から襲ってくる楽しくて、理由も筋も、きっちり計算されつくされたストーリーに、あっという間にラストまで連れていかれた。ほんとに元気になれる芝居って、こういうものだと思う。上質な笑いに満ちた時間でした。誰でも一度は聞いたことのあるだろうネタ満載で、アンテナの広い人ほどホチキスは楽しめると思います。

ネタバレBOX

…ハワイでの話→ひきこもりの子の正体には唖然というか、あのあとどうなっちゃうの??? ではあったのですが、そこ以外は本当に楽しかった。

看板娘プロデューサーの過去、APPLEに引き抜かれたバイトの彼女の得意技、隣の洋菓子店の店主、◎◎のおもちゃ跡取り?、再婚した妻の仕事先といい(社歌サイコーw)、キャラの薄い人が一人もいない! 天才和菓子亭主が使う、密林.comとか、「その者、青き衣をまとい…」の伝説とかww ついていける自分でよかった~。 

トドメが、店内ですよ。店に憑いていた呪いの表現方法は、あれ以上のものは出来ないと思いましたね。舞台監督さんや美術さんの技術とセンスにも、大変楽しませてもらいました(*^▽^*)!

しかし。過去これほどフライヤーに裏切られたことはないと断言できますね!(きっぱり・笑)
㐂(よろこび)

㐂(よろこび)

ろりえ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2012/05/30 (水) ~ 2012/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

「嗤い」ではなく「笑い」、そして「泣ける」
「笑って泣ける」なんて書くと、ほんと馬鹿かというような表現だけれども、本当にそうだったので、素直に書いてみた。前々から奥山雄太氏の作品には古典的と言っても良いようなオーソドックスなドラマがドンと中心にある。けれども、それが古びた感じを持ったり、恥ずかしかったりというようなことは全くない。ロマンチックな視線や、そこに酔いそうになる目を客観視して笑いながらも、しかしその笑いは決して2ch的な「嗤い」とはならず、つまり誰かを馬鹿にすることなく、しかし愚かでしかありえない人間をいとおしむ優しい目線。今回もそれ炸裂で、観客は、どんどん笑いながら、どんどん人生の深みにハマっていくことになる。そしてハマった先で

ネタバレBOX

最後には深く優しい涙を流すことになるでしょう。かなりの傑作です。
看板娘ホライゾン

看板娘ホライゾン

ホチキス

インディペンデントシアターOji(東京都)

2012/05/31 (木) ~ 2012/06/10 (日)公演終了

満足度★★★★

ホチキスビューティーだわ~
面白かった!
意外な展開にワクワクしっぱなしでした。
初日だからかスムースではないがこれからよくなるなるに違いねえ。

後半での伏線回収は見事。
ホチキスファンでも初見でも楽しめること間違いなし!
心が美しくなったよ!

ネタバレBOX

役者さんが違えばもっと良かったかも。なんて途中まで思ってたけど、地蔵の呪いからかなり見入ってしまいました。

前作にあたるのかな、砂利塚アンリミテッドが2011年度私的No.1だったこともあり、あれを上回らないと☆5は…って米山さんがエビス駅前バーに書いたお芝居は5つけてました。
あれも良かったなあ。

米山さんは毎日出るのかな。
砂利塚ネタは嬉しかった。笑
㐂(よろこび)

㐂(よろこび)

ろりえ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2012/05/30 (水) ~ 2012/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

繊細
昨年末、奥山氏の春風舎でのワークショップの風景をみていたせいか、
今までより物語の奥まで視えてきたように思います。

それを踏まえて他の方の評価をみてみると、
自分の考えよりは評価が若干低いようにも感じられたりもして、
違和感があったりしました(苦笑

今回の作品、今までの作品よりはだいぶ作者の繊細さが前面に出ている気がします。

・・ただ、その繊細さは以前から感じられていたことで
あくまで同じ世界の別の面を見せてあげたにすぎないのです。

というのも、これだけ登場人物一人一人のキャラをしっかり組み立てながら
メリハリをつけて完璧な笑いに仕上げるのは、繊細でないと無理だからです。

・・たとえば自分が前日に観た青☆組ですとか、箱庭なんかと比べてみれば
良く分かるのですが、
奥山氏の舞台では、登場人物のひとりひとりがとても生き生きと(目のキラキラしっぷりが半端ない(笑)文字通り跳ね回っています。

物語や世界観として捉えるなら、
ひとつの流れとして目に見えるかたちは、
青☆組や箱庭のほうがずっと美しく見えたりもするのですが
(そこが評価の分かれ目になったりもするのかな・・?
登場人物のその躍動感は、現在他のどの劇団をも圧倒的に凌駕しているようにも思うのです。

以前はその原因が、ひょっとしたらただ単に奥山氏の周りに
非常に魅力的な役者陣が常に自然と集まっているだけなのかと
勘ぐったりしたこともあるのです(相当初期のころからその傾向が続いていたので(笑
しかし、ワークショップをみてみて、
勿論それも大いにあるのですが、
奥山氏が登場人物一人ひとりのキャラクターを、
役者たちといっしょに作り上げることに恐ろしく長けていることが大きいのだな、と気付きました。

それは、何か特殊な演出法というよりか、
多分演出家自身の、天性の人を見る目によるとでも言えばいいんでしょうか。

今回の舞台を観ていれば良く分かるのですが、
登場人物すべてが、
「凄くバカなのに凄く一生懸命愛おしく生きている」
のが、よく伝わってくると思います。

作者は、悩み苦しみ、それでも生きる登場人物すべてを愛していますし、
誰も決してバカにしていません。
(当たり前な話ですが、想像力が豊かな人は決して
一生懸命生きている人を馬鹿にしたりはしません。

人によっては、
政治家や大臣のような他人に命令できるような立場になって後世に名をのこすことが、
人より優れた人生であると思い込んでいたりもするようですが、
この作品には、
そんな人に誇れるものなど何もなくても、
他人から見れば失敗もあり、悲しくもある寄り道だらけの人生でも、
それも愛おしくて素敵だと信じられる作者の愛が込められているように感じます。

それこそが、自分が演劇に求めているものですし、
この舞台にはそれを優しく表現できる
若い役者とスタッフたちが揃っていた。

もし百年たって、今回の脚本を元に上演しても、
まるで別物になっているでしょう。

自分にとってろりえは、
トリュフォーのように繊細であるという点で、
現在の東京の劇団の最高峰に位置するように感じられます。

そして、それは他の東京のいくつかの劇団にみられるように、
特筆すべきテクニカルな演出法とチームワークによって際立つというよりかはむしろ、
細やかな感性とやさしい想像力によって際立っているという点で、
異色であり、自分にとっては好ましい存在でもあるようにも思うのです。

ゲルダ

ゲルダ

ムーンビームマシン

HEP HALL(大阪府)

2012/05/25 (金) ~ 2012/05/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

ダンスも物語も凄く練られている作品
自分が見始めたのは「ドロテアノヒツギ」からなんですが、
その頃には既に、東京ではまったく聞こえない劇団にも関わらず
凄くレベルの高い作品を上演していました。

その後も短編長編といくつか作品を観ましたが、
どれも非常にレベルの高い作品でした。

若手のファンタジーを上演する劇団としては、
全国でも屈指の作品をコンスタントに上演していると言って間違いないように思います。

今回の作品も非常にレベルが高く、
東京から見に行く理由としては十分だなと感じました。

物語が正統派すぎると感じる人もいるかもしれませんが、
自分は逆に、その真っ直ぐな視線がとても好きです。

そのうち東京に来るのを気長に待つよりも、
今のうちに大阪のわりと大きめの劇場での公演を観ておいたほうが
良いのではないかな、とも思ったりします。

こういう動きの切れが大事な公演などは特に、
仮に遠征して苦労して上演しても、
地元の温かな空気の中で伸び伸びやるときの魅力に及ばないことが
多いようにも思うからです(それは他の劇団の公演にも大いに当てはまります

ファンタジー系の舞台が好きな人は一度は観ておいた方が良いように思います。

ハムレットォ!!

ハムレットォ!!

少年社中

あうるすぽっと(東京都)

2012/05/25 (金) ~ 2012/05/31 (木)公演終了

満足度★★★

最終日観劇
前作「天守物語」の和テイストが、今回は洋の舞台に変化。ハムレットの名を借りた少年社中版のオリジナル芝居だった。
そのままシェイクスピアの舞台に持っていったら似合いそうな舞台美術、昭和特撮怪獣映画を思い出すような音楽(←あくまで個人の感想ですよw)
例によってみんなすぐ死ぬが、ゾンビではなくゴーストで即復活、この切り替えの早さが社中版らしいわ。復讐悲劇が見事に喜劇脚色された、気難しくない面白舞台。

ネタバレBOX

旅役者の芝居(舞台)への思いがこもった台詞は作品を愛しているからこそ出る台詞だと思った。
一観客の自分は遭遇した事はないけど、劇団解散への不尽はどうもリアリティがありすぎるようにも見えた。どこかの実話にも想像出来そうw。
百年の秘密

百年の秘密

ナイロン100℃

本多劇場(東京都)

2012/04/22 (日) ~ 2012/05/20 (日)公演終了

満足度★★★★

二人の女性の友情を彼女たちと家族の半生を通して描く。
犬山さんと峯村さんが演じる二人の女性の『友情』、二人だけの秘密。
時代を行き来して描かれる二人の半生。
エピソードは時間順ではなく、
観客に「見せる順番」「知る順番」を考えて、時にさかのぼったりする。
そして、予期せぬ結末。

ネタバレBOX

最近は感動的なエンディングも多かったケラさんですが、本作では…。
一気にダークな展開をみせるのも面白い。
看板娘ホライゾン

看板娘ホライゾン

ホチキス

インディペンデントシアターOji(東京都)

2012/05/31 (木) ~ 2012/06/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

いやー、まいった、たまげた!
見てきましたよー。
椎名琴音ちゃん目当てでしたが、ホチキス、次の公演も絶対行きたい。
脚本、ぶっとんでんなー。
琴音ちゃんも舞台初とはとても思えない。大物っぷり。
フレッシュで、かわいかったです。モモカとはまた違ったキャラで楽しかった。
最後までノンストップコメディでした。ぱちぱちぱち。もう一回くらい行くかな~

ことほぐ

ことほぐ

intro

生活支援型文化施設コンカリーニョ(北海道)

2012/05/31 (木) ~ 2012/06/04 (月)公演終了

満足度★★★★

見てきました。
おもしろかったです。
明日も観に行きます。

明日は反対側の席に座って観ます。

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