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義経千本桜

義経千本桜

木ノ下歌舞伎

横浜にぎわい座・芸能ホール(神奈川県)

2012/07/20 (金) ~ 2012/07/21 (土)公演終了

満足度★★★★

三者三様の演出
歌舞伎の名作『義経千本桜』を3人の演出家が場面ごとに分担して受け持ち、それぞれの個性がエネルギッシュに発揮されていて、5時間近くある上演時間の途中で時間が気になうこともない、充実した公演でした。

『渡海屋』『大物浦』(多田淳之介)
平知盛以外の役は全て女性が演じ、場所や時間をはっきりと示さない抽象性を高めた演出で、物語性よりもシーン毎のビジュアル表現にゾクゾクさせられました。
白と赤の着物の鮮烈なコントラストと、台詞をかき消す程の大音量の音楽によるケレン味が印象的でした。ある時は歌舞伎的台詞の通訳的に現れ、ある時は本筋から少し離れてユーモラスに話される、現代語の使用が効果的でした。

『惟の木』『小金吾討ち死』『鮨屋』(杉原邦生)
カラフルでスポーティーな衣装や、ダンスミュージックを用いつつも、台詞や所作は歌舞伎の様式から大きく乖離していなくて、意外と伝統に忠実な作りに感じられる演出でした。
原作にはない、平維盛をメインに据えたエピローグを加えることによって物語に膨らみが出ていて、圧倒的なドラマ性を生み出していて素晴らしかったです。あるシーンが最後に繰り返され、素敵な余韻がありました。

『吉野山』(白神ももこ)
3人の女性を中心にして、バレエ的な動きの中に日本の伝統芸能的な動きを盛り込んだ、繊細で幻想的な演出でした。白神さんの得意技である、気まずい空気感による笑いを封印して、純粋なムーブメントだけで構成されていましたが、美しく見応えがありました。
フォーレとラヴェルの『パヴァーヌ』と、元々の義太夫に絞った選曲が統一感のある雰囲気を生み出していました。

『河連法眼館(四の切)』(多田淳之介+杉原邦生+白神ももこ)
各場面のコラージュから始まり、舞台奥と袖の幕を上げて舞台裏を見せた状態の中、全員が揃いのTシャツを着て踊る、群像ミュージカル的な賑やかな演出でした。コミカルな表現が多く、ウケを狙い過ぎていているように感じられて残念に思いました。3人の共同演出にしたことによって、演出家それぞれの個性が打ち消されてしまったように感じました。役者全員が勢揃いして立つ姿が美しかったです。

大きく傾斜した床以外にはほとんど美術的な要素のない空間ながら、魅力的な要素が沢山あって飽きさせませんでした。歌舞伎調の台詞回しはやはり本職の人に比べると劣りますが、身体表現や斬新な演出によって、伝統的な様式では表せない情感が描かれていたと思います。
これだけのクオリティ、ボリュームの作品がたった2回しか上演されないのは勿体ないと思いました。

神様のいないシフト

神様のいないシフト

芝居流通センターデス電所

駅前劇場(東京都)

2012/07/19 (木) ~ 2012/07/23 (月)公演終了

満足度★★★★

ドンデンにつぐドンデン
 中盤までは、半分ミュージカルか、と思うほど歌が多用され、その歌詞によって、内容が説明されるのか、と思いきや、その要素も捨てずに、中後半からは、ドラマの作りに変容、その後、話はドンデン返シに次ぐドンデン返シ、推理をしても面白い展開なのだが、内容上も様々な解釈を可能とするだろう。論理に対しては背理が用いられ、、其処に別様の解釈が、役者の身体を通して殆ど暴力的なまでに事態を急展開させるからである。テイストとしては、ロートレアモンの”マルドロールの歌”に近いかも知れぬ。何れにせよ、ヒトの心の不気味を描いて興味深い。

リンダリンダ

リンダリンダ

サードステージ

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2012/06/20 (水) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★

話の筋がイマイチで、少々期待外れ…
前評判も良かったので期待して行きましたが、
私としては少々期待外れでした。

もっとも気になったのが、やはり話の筋の出来が悪いということ。
配布された鴻上さんが大学ノートに手書きされたコピーの文面は、
結構興味引いたのですけどね。

ある意味、あまり深い内容が無い話でも、時には悪くなく、
深く考えずにエンタメとして楽しめるものもあるのだけど、
今回のものは、「3.11」「原発」のみならず
「過激派」「国家権力」…、果ては「在日外国人」
(これなどは一言だけで、一切進展なし)まで登場したが、
社会風刺を盛り込んだつもりなのかどうか別として、
扱いが稚拙で、全く消化不良なのではあるまいか?
(これらのテーマを羅列してもネタバレにもならないでしょう)

この辺(政治思想のプロパガンダでなく)的を絞って、
それに関わる者の心情など、もっとしっかり扱えば、
単なるエンタメ以上の作品になったような気もするのだが。

さて、休憩後の後半第2幕になって、歌の後に、
小さいながら拍手も起こるようになったが、
前半は、そういうことも無く、何となく間延び感…。
ただ音量がでかいだけで持っていた、と言ったら言い過ぎだろうか?

ところが、まさに終わる時点で、急にロックコンサートのノリで
会場は盛り上がった。実は、私はすぐ帰ろうかと思ったのだが、
皆さんスタンディングで帰れない。

それまでの間延び感からどうしてこういう盛り上がりが出てくるのか?
やっぱりお目当ての役者がいないおじさんにはつまらないのかな?

マニマニ

マニマニ

ドリームダン

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2012/07/17 (火) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

ハチャメチャな
色んな意味で凄い舞台でした。まず一つは、キャラが濃いなぁと。面白い板上の使い方をして、時折クスクスとした笑いを呼ぶ。それだけなら、そこそこ面白い舞台という感じでしたが、中盤以降はまったく違う作品になったのかと錯覚するような展開が起きていきます。
ストーリーとしては着地点は不明瞭。うーんと思う人もいるでしょう。ですが僕はわけがわからなくても押し通すこの空気は好きでした。

ネタバレBOX

最初はセリフ間違いなど気になる箇所もありましたが、徐々に調子が上がってくる印象。妄想癖の地味子さんにバツ4という姉、具現化したような妄想のドラキュラをはじめ、ダンサー犬などキャラが濃すぎですね。宇都宮さんのチェックの似合わなさには相当なセンスを感じます。鶴ひろみさんには小噺という、何という仕打ちするんだと恐縮しながらも笑いを誘う。いくらかわからないけどバイオリン適当に扱ったりわざわざブービートラップを用意したり、特に後半からのシュール過ぎる超展開は面白かった。他にも話に全く関係なさそうだけどやたら凄いダンス、ベタ過ぎるが不快でない性表現など、楽しい要素が多かったです。笑えます。
僕の中にある静けさに降る、騒がしくて眩しくて赤くて紅い雪

僕の中にある静けさに降る、騒がしくて眩しくて赤くて紅い雪

天幕旅団

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2012/07/19 (木) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

驚愕の7人の小人
“白雪姫の遺体”から始まる今回の本歌取りファンタジーは
ダークな、だが今の時代に超リアルなサスペンスファンタジーだった。

ネタバレBOX

劇場に足を踏み入れると、長方形の大きなテーブル、椅子が4つというシンプルな舞台。
その舞台を二方から臨むように客席が用意されている。

暗転の後、テーブルの上には両手を胸の上で組んだ白雪姫の遺体。
3人がそれを椅子に座って見守っている。
やがて時間が巻き戻され、「白雪姫」の物語が始まる──。

白雪姫の渡辺実希さんがとてもきれいで役にぴったり。
イケメン王子の渡辺望さんととても良いコンビだ。
ちょっとごつい佐々木豊さんが女王になった時、一瞬意外な感じもしたがすぐ馴染んだ。
7人の小人を演じ分ける加藤晃子さんのメリハリある切り替えに脱帽。
この人の演技がラストですごい効果を発揮する。

全員が様々なデザインの白い衣装をまとい、複数の役を担う。
役者2人がカラーゴムを持って窓枠や鏡を作ったり、
赤い毛糸で流れる血を表現したり、リンゴになったりといった小道具も面白い。
舞台をハケても丸見えの状態で、役者は待機したり小道具を用意したりする。
天幕旅団の4人の息の合った動き、バランスのとれた個性を見ると
とても良いチームだと思う。

冒頭少し4人のダンスのような動きが挿入されるが
もっとメリハリつけてはっきり“踊る”か、
台詞に集中するかどちらかにした方が良いような気がした。
台詞と説明が早口で最初のうち少し落ち着かなかったせいもある。
言葉が転がってしまって、十分伝わって来ないもどかしさがあった。
コビトが出て来てストーリーが熱を帯びてくるとそれは気にならなくなった。

さて、小人の家で彼らの世話をしながら暮らすことになった白雪姫だが
小人の暮らしは激変した。
最初は衝撃的な出来事も、日々繰り返されるうちにそれは当り前の日常となる。
それが幸福な日常であれば、習慣化するのも早いだろう。
守るべきものを得て初めて、人は失うことを怖れるようになる。
崩壊の予感に怯え、過敏になり、侵略者など到底許せない。
後から来たくせに白雪姫を奪おうとするこの男を受け容れることなど出来るものか。

「白雪姫」の物語の中で善人の象徴みたいな存在である7人の小人が
ここでは屈折したキャラクターとして描かれ、大きな鍵となる。
加藤晃子さんのコビトのキャラが後半揺れて交差するあたり
絶妙のバランスに見とれてしまった。
そうだったのか、7人の小人!
これはまるでコミュニケーションに病み疲れた現代の若者ではないか。
あんまり面白いのでネタバレするのが勿体ない。
ただ一つ言えるのは

「白雪姫よ、お前を憎む女王よりも、
お前を愛する者にこそ気をつけよ」

──これじゃバレバレか。
少女教育

少女教育

シンクロ少女

インディペンデントシアターOji(東京都)

2012/07/19 (木) ~ 2012/07/23 (月)公演終了

満足度★★★★

無題422(12-165)
19:30の回(雨はひとまず上がっています)。19:00会場着、受付は始まっていて下へ降り整理券を受け取り....すぐ開場。本日は、奥が客席、入り口側が舞台、椅子席。こちらの劇団は初めて(劇団名はよくみました)。かもめマシーンで横手さんを(リーディング、稽古、本公演)と3回みていたので、劇団のものをみてみたいと思いやってきました。舞台は「島が3か所」、正面奥、他に比べやや高めの舞台に白いテーブルと椅子(2脚)、手前に島が2つ(左右に分かれ、たぶん同じ大きさ)。下手、木製の小さなテーブルと黒い座椅子、上手、白いソファ(破れ目あり、赤いラインが映えています)。追加席が何席かでました。弱めの空調で開演前、ちょっと蒸しました。19:24前説~空調が止まり19:34開演~あぁTrue Romance(H.Zimmer)「You're So Cool」じゃないですか!!21:25終演。出口に横手さんがいらしたのでご挨拶。

ネタバレBOX

確かに、冒頭、同じ横縞の衣裳だったけど、途中、現在と過去のふたりのことかと思ったり、「ふたりのベロニカ」みたいなお話かと思ったり、双子とわかるまで、いろいろ想像しました。左右の舞台、鏡に映ったようなふたり、始めてみる様式でした。ひとは受けたことのなかでしか伝えられないのか、良くも悪くも。次の世代へ自身の影絵を伝えるのが「生」の目的なのでしょうか。
ミュージカル ドリームハイ

ミュージカル ドリームハイ

TBS

新国立劇場 中劇場(東京都)

2012/07/03 (火) ~ 2012/07/20 (金)公演終了

満足度★★★★

楽しめました。
原作もキャストも、ほぼ知識のない状態で観劇しました。
全体的に、青春群像劇としてショウに近いノリのミュージカルとして
楽しい作品になっていたと思います。(以下はネタバレにて)

ネタバレBOX

まず奥行のある大掛かりなセットに驚きました。芸能系の学校を舞台と
しているだけあって、本格的な歌やダンスのシーンが多いのもライブな
感じがあって、派手で楽しかったです。

主演級のキャストも役柄に合っていて、一生懸命に演じている様子が
微笑ましくも爽やかでした。歌・ダンス共にレベルが高くて感心。
「役」と「生身の役者」上手くリンクしているように感じました。
若い出演者達の中で、演技力のある先生役の方々が舞台を引き締めて
上手く纏めてくれていたように思いました。

ただ、長時間の上演時間の割には、ストーリーがやや在り来りな印象。
三人の特待生が何故選ばれたのか、と云う理由や理事長の存在は
謎のままで、少し疑問が残りました。
この手の説明不足は、ドラマを舞台化した時によくあるのでしょうか?
時間の流れが少し分かりにくかったのと、暗転が多いのは気になりました。

ラストシーンのライブ、ダンスシーンは圧巻だったと思います。
ピラカタ・ノート

ピラカタ・ノート

ニットキャップシアター

アトリエ春風舎(東京都)

2012/07/19 (木) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

五感で味わう舞台
ことばによって、声によって、身体によって、光によって、音によって、チープな空間に圧倒的な世界観が独特の軽さを持って立ち上がるさまが見事。

「わかる/わからない」という次元で語ってしまえば「よくわからなかった」という感想になってしまうけれども、「これぞ演劇」というようなものを見たような気がする、実に面白い110分。

終演後、役者のアナウンスが入るタイミングが早すぎたようには思う。もう少し余韻を味わっていたかった。

ニットキャップシアター、初めて観る劇団だったけど、魅力的な役者さん多いなあ・・・。

明日、咲くサクラ

明日、咲くサクラ

秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場

青年劇場スタジオ結(YUI) (東京都)

2012/07/13 (金) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★★★

せつないねぇ
なんか切ない。やるせない。人間ってなにものなんだろう…。あそこに残された動物たちのつぶやきがきこえました。ダチョウさんがいいんだなぁ。

少女教育

少女教育

シンクロ少女

インディペンデントシアターOji(東京都)

2012/07/19 (木) ~ 2012/07/23 (月)公演終了

満足度★★★★

よく出来ています。
そこはかとなく殿方をムラムラさせるタイトルではあるが、性描写はキツくないので、そういうのを期待している男子は鼻息を荒くしないように。また、そういうのが苦手な女子は心配しなくてよいでしょう。
内容的には、各ストーリーが収束して繋がりが見え始めてから引き込まれたが、逆に言うと、、以下、ネタバレを含めた本音の感想は別枠で。

ネタバレBOX

2時間飽きずに観ることが出来ましたが、タオちゃんが「やっちゃう」前あたりまで、個人的には、集中力を保てるギリギリのラインでした。途中、「この感じが最後まで続いたらしんどいかも」と正直、思いました。共感できるところも沢山ありましたが、心が揺さぶられることはあまり無かったので、二人のタオという「からくり」の回収や、結末へ向けての動き出しがあと少し遅かったら、終盤前に飽きていたかもしれません。面白かったけど、食い入るようには観られませんでした。
ところで、男と女が抱きしめ合う前の「チャラチャラチャッチャラ~~♪」「Ah~Yeah!」みたいなシーン。客席から失笑か冷笑に近い笑いが起きていましたが、あれは一体何なんだ?本当に必要なのか?その辺り、笑いのツボがよくわかりませんでした…。
ピラカタ・ノート

ピラカタ・ノート

ニットキャップシアター

アトリエ春風舎(東京都)

2012/07/19 (木) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

イメージの洪水
前から気になっていたニットキャップシアター

幾つかのエピソードが、見事に織り込まれてゆく

とても日常なものが、装置や道具に変化する

子供の頃のごっこ遊びのワクワク感

オロチは、さすがに爆笑‼

役者さんの身体性、声、音、音楽

兎に角、この作品を見られて良かった

ともだちのそうしき

ともだちのそうしき

RONNIE ROCKET

大吉カフェ(東京都)

2012/07/14 (土) ~ 2012/07/16 (月)公演終了

満足度★★★★

2バージョンを拝見
今年3度目のともだちのそうしき。

観れば観るほどおもしろいものなぁ・・・。
今回は時間の都合で2バージョンしか見ることができませんでしたが、
両バージョンとも今までとはまた異なる味わいがあって、
がっつりと引き込まれて。

この作品、9バージョン全部見ても飽きることはなかったと思います。


ネタバレBOX

7月14日の14時の回および15日20時の回を観ました。

・7月14日14時の回
 ザネリ/渡辺詩子

ザネリは初参戦、一方渡辺詩子は今年だけでも3回目、vs村井美樹/vs菊川朝子を観ています。ただ、今回はこれまでと反対のロールでの演技。

冒頭、トーンの微妙なかみ合わなさを感じて。
場の密度は立ち上がっているのですが
二人の空気が微妙に混ざり合っていかない。
でも、そのことが、見知らぬ二人が出会い
亡くなった友人を語り合っていくという展開に
ステレオタイプにならない質感と
厚みを与えていきます。

ザネリの醸しだすテンションが、
キャラクターに対する記憶を
すっと浮かび上がらせ、
一方で渡辺詩子の言葉は
観る側に同じ人物の異なる側面を積み上げていく。

物語を知っていても、
観る側をちょっとどきどきさせるような
役者達の単純に迎合しないキャラクターの作りこみが
二人の空気からそれぞれに解ける友人の姿の
どこか歪な部分(ほめ言葉)に
リアリティをすっと編み上げて。

見終わって、ある種の疾走感と
しっかりと役者達に引っ張られ続けた充実感のようなものを
感じることができました。

・7月15日 20時の回
 百花亜希/中谷真由美

この二人は前回と同じ組み合わせの同じロール。
だからというわけでもないのだろうけれど、
攻めてたなぁ、二人とも。
導入部からキャラクターの作りこみに迷いがなく、
そのキャラクターを纏って、
物語の枠は守りつつも
律儀に縛られることなく
どこかヒリヒリするようなテンションとともに
空気を醸成していく。

ロールが、個々のキャラクターへの
しなやかかデフォルメとともに紡ぎだされ、
観る側に挑むようなチャレンジングなメリハリとともに
台詞の行間すら越えて編み上げられていきます。
二人の役者と観る側のせめぎあいの中から
その刹那に誘い込み、嵌りこませ、のめりこませるような
質感を生み出していく。
単にラフに自由に演じているわけではない。
戯曲自体はきっと、
恐ろしく周到に読み込まれていて、
だからこそ、遊ぶことが出来る境地があって。
時には所作をそろえてipadをスクロールさせて
シーンを勧めるなどという
小洒落た仕掛けも編みこんで・・・。
でも、一方で、空間の作りこみに観る側を引き込んでも
守りに入らず、
むしろ作りこんだ世界を足場にして、
物語に繋がれた舫の長さぎりぎりまで
演じることを遊んでいく。
時として、地語りの部分の入り込む隙すら奪ってしまうような
そのかぶき方や、戯曲からのぎりぎりの踏み出しが、
観る側にある種のグルーブ感すら与えていくのです。

なんだろ、ずっとわくわく観て、
とても新鮮な感覚で
物語を追いかけていた。

べたな言い方ですが本当におもしろかったです。








子供のためのシェイクスピア『ヘンリー六世 Ⅲ』『リチャード三世』

子供のためのシェイクスピア『ヘンリー六世 Ⅲ』『リチャード三世』

華のん企画

あうるすぽっと(東京都)

2012/07/14 (土) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★★★

『ヘンリー六世 Ⅲ』から『リチャード三世』へ
2本連続で観られて贅沢でした。感想はトラックバックしています。2本を同じ会場で観られるのは東京と大阪ですね。秋に新国立劇場で『リチャード三世』が上演されるので、あわせて観るのもいいのでは。

ピラカタ・ノート

ピラカタ・ノート

ニットキャップシアター

アトリエ春風舎(東京都)

2012/07/19 (木) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★★★

古事記と大阪のニュータウン
日本の神話のエピソードと大阪のとある地域の住民の暮らしぶりを重ねて、夢と現実、あの世とこの世、人間界とそれ以外の生き物(?)の世界も行き来します。役者さんは複数役を演じ、身体表現も積極的にとりいれた演出でした。カオティックな空気が良かったです。

涼~すずみ~水

涼~すずみ~水

BoroBon企画

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2012/07/15 (日) ~ 2012/07/19 (木)公演終了

満足度★★★★

場を豊かに変えるお芝居の力量
場内に入ると、少々ラフな感じで舞台が組まれていて、
椅子の並べ方などもどこか手作り感があって。

でも、供されるものは実にしっかりと作りこまれていて。
そもそも、ワンドリンク付ということで開演前に注文したカシスオレンジは
暑さも時間もすっと霧散するような絶品だったし、
舞台はその味に負けないほどにきっちり作りこまれていて・・・。

見終わって、
なにか、とても贅沢をさせていただいた気分になりました。

ネタバレBOX

*あやめ十八番(堀越チーム)/「Love potion #9」

男を問い詰める女性の姿と
主宰の語りでまずは観る側を舞台に引き込んで、
一枚の消費者金融のカードをキーにして、
物語を組み上げていく。

二人の女優がロールをきっちりと務め上げる。
コアの物語の中心として
キャラクターが
清純に、あるいは艶かしく、さらにはとり憑かれたように描かれ、
外側として、顛末の視点となり、常に舞台にあって
枠組みを制御し、展開を束ね、場面の表情を背負い、
空気を束ねて観る側に物語の質感とともに流し込んで。

男優達もキャラクターの立ち位置がくっきりとわかるお芝居。
チャラさにしても、普通さにしても、意思の強さにしても、
ストレートプレイとはちょっと異なる語り口で
物語の骨組みを組み上げて。

音楽のクオリティも担保されており、
昭和っぽい曲のメッセージ性が物語のニュアンスをしっかり繋いで。
また、このフォーマットの中で、
主宰のパフォーマンスもしなやかに生きる。

見ていて表現が古風で新しく多彩なのですよ。
今風の愛情の描き方などにも、
べたさと洗練があり、
荒事とは少々違うのでしょうが
スリッパで頭を引っぱたくような誇張に始まって、
常磐津や浄瑠璃のごとく
うん十年前の流行り歌風の曲で物語を進めるのも
薬を飲んだ態のお芝居にしても、
ストレートプレイでは描き得ない、
歌舞伎的なスピリットや表現の自由さが縫込まれていて。
別に隈取をしているわけでも
見栄を切るわけでも、六方を踏むわけでもないのですが、
こういう表現の多彩さに、
物語を処する伝統芸のノウハウが裏打ちされている気がして。

時間を忘れて見入ってしまいました。

*BoroBon (水下チーム)/「阿房列車」

名前だけは聞いたことがある戯曲だったのですが、
実際の上演を観たのはこれが初めて。

役者にゆだねる部分の多い一方で
いろんな仕掛けに満ちた戯曲だと思う。
舞台の空気にしても、夫婦の距離にしても、
間にしても、
観る側が前のめりになることなく
そのままに染められてしまう。

戯曲に仕組まれた緊張と弛緩と
役者たちが織り上げる舞台の密度が
絶妙にリンクして、
ちょっとした不条理や
記憶のあいまいさまでが、すっと実感に置き換わる。
冒頭のクイズや
アイスクリームを売る女性の歩く方向などが生み出すズレから
やわらかく足元が揺らぎ、
車内で過ごす時間がすぅっとぼやける。

ちょっと不思議な感覚、
実をいうと、中盤あたりで
舞台の時間にとりこまれるような感じで
やわらかい睡魔が降りてくるような気配を感じたのですが
台詞のひとつずつが意識から消えずに
クリアに積もっていたりも。
なんだろ、ふっと舞台の空気の恣意な弛緩に引き入れられて
しまったのかもしれません。

観終わって、二つの作品が
それぞれの印象を重ねあうこと合うことなく
でも、ひとつの公演として、互いをふくよかに映えさせて。

中篇ふたつをたっぷりと楽しませていただきました。
マニマニ

マニマニ

ドリームダン

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2012/07/17 (火) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★★★

よかったです
こんな話だったんですね。なんとなくおかしな登場人物たちが巻き起こすちょっとシュールな群像劇(?)。ちょっとしたシーンでも小ネタが効いていてクスクス笑えるし、とーとつに体操するし、結構意外な展開になるし。ややローテンションぎみにリラックスして楽しめました。

ゾンビ×幽霊×宇宙人「オール恐怖大行進!!」【ご来場・応援ありがとうございました! 次回は11月! からくりサーカス~サーカス編~を上演いたします。 乞うご期待!!!】

ゾンビ×幽霊×宇宙人「オール恐怖大行進!!」【ご来場・応援ありがとうございました! 次回は11月! からくりサーカス~サーカス編~を上演いたします。 乞うご期待!!!】

カプセル兵団

ワーサルシアター(東京都)

2012/07/12 (木) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★★

【ノーマル】なかなか面白かった!
劇団初見。
上演時間65分程度にギュっと濃縮した物語。
コントっぽい物語が好みであれば、これは楽しめる!
演出も楽しめた!
私の観た回は、会場で笑いが結構おきており、楽しい雰囲気であった。
前説マン、Good Job!(笑)

ネタバレBOX

題名のとおり、ゾンビ、幽霊、宇宙人、それにカッパも登場する。
コント仕立てでありながら、ラブストーリーまであり(笑)。

短い上演時間でありながら、特徴の特異な登場人物が多く、
それでいて、鮮やかにまとめ上げている。
これってすごいことだと思う。

演出も好みであった。
特に場面転換の出演陣のさっと入れ替わる感じ!
これは、一見簡単にしているようにみえたが、身体能力が高いように思えた。

脚本は誰にでもなじみやすい、一見ありきたりな設定。
ある意味安易にも感じられた。
パクリっぽい(笑)アイドル、霊能力者等も登場しているあたり。

でも普段芝居を観劇していない観客からみれば、
きっと、物語の世界へ入り易いし、楽しめる。
しかも上演時間が短いので飽きない。
そういった意味では、観劇初心者には良い内容の気がした。

出演陣全員が意味のあるキャラクターで構成されており、
かつ役者陣の演技が楽しめ、個人的には良かった!

脚本でアレアレ?って思うところがあったけど、
コメディだし楽しめたのでいいかな(笑)。

ただ個人的には、せっかく足を向ける公演なので、
上演時間はもう少し長い方が良かったかなと思う。

これは次回公演も観たいな(笑)。

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サスペンデッズ

吉祥寺シアター(東京都)

2012/06/15 (金) ~ 2012/06/24 (日)公演終了

満足度★★★

こういうのだったかぁ。
イメージしていたより、なんか真面目で堅い感じでした。
ちょっと肩凝ったかな。もっと破天荒な雰囲気を勝手に期待していたので、
「あれ、普通」と思って拍子抜けしてしまいました。
刺激を求めすぎるのは自分の良くないところかもしれませんけど。

それはそれとして、役者さんの力演と、真摯な台詞。評判が良いのも納得。

墓場にて、竹。

墓場にて、竹。

7%竹

小劇場 楽園(東京都)

2012/07/19 (木) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★★★

恐るべしNケラバロメーター!
初見が活動休止前の舞台とは…、残念というか、間に合ったというか。

脱力感溢れる小ネタは楽しく、それを演じる個性的な面々でした。

ネタバレBOX

こう見えて初舞台だとおっしゃった女優さん、輪になった瞬間にそんな感じを受けました。視線や雰囲気で分かるもんですね。

皆さん個性的でしたが、特にナポリタン倉島さんが印象に残りました。

そんなに面白いかーと思うくらい、客席にいた女優のNさんが途中までケラケラと大笑いしていましたが、その後は聞こえてこなくなりました。このことが物語っているように、一つ一つの小ネタは脱力感いっぱいでそこそこ面白いのですが、平板なため後半ドッカーンと来るものが無く、身体が慣れちゃったみたいでむしろ疲れました。

Nケラバロメーターは正直です!
マニマニ

マニマニ

ドリームダン

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2012/07/17 (火) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★

あれ??
前作「キサマが地獄に堕ちるまで」がとても面白かったので期待したのだが、今回は全くヒットしなかった・・・。

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