
黄色い月~レイラとリーのバラッド/宮殿のモンスター
TPN Plays & Players
調布市せんがわ劇場(東京都)
2012/07/12 (木) ~ 2012/07/16 (月)公演終了
満足度★★★★
力量
完全な素舞台だ。黒い演劇空間の中央には3.6m四方の白テープが貼られ、リングのようである。これは、主に、室内、或いは主人公の少女の内気な性格の表象でもあろう。同じ作者の「黄色い月」でも言えることだが、この短い期間に異なる作品を同じ役者陣が演じ分けているのだ。当然、役者の力量勝負である。観客は、裸舞台を挟むように両側から見ている。このような舞台では、照明の工夫も殆どできない。従って、効果を補足すのは音響のみ、ということになる。結論からいえば、四人の役者は、この厳しい条件に真っ向から挑み、充分な成果を上げた。日常の身体鍛錬の高さ、表現能力の高さ、イマジネーションの豊かさ、機に応じて動ける柔軟さ、機転の良さなど高い技術を見せてくれた。今後、怪我に気をつければ、益々の発展・充実を期待できる俳優たちである。

極楽プリズン
ニコルソンズ
シアターD(東京都)
2012/04/21 (土) ~ 2012/04/21 (土)公演終了

鬼の牙にも当たってみろ
夜ふかしの会
駅前劇場(東京都)
2011/12/19 (月) ~ 2011/12/20 (火)公演終了

未来の担い手たちに告ぐ
ThreeQuarter
池袋GEKIBA(東京都)
2012/07/15 (日) ~ 2012/07/16 (月)公演終了
満足度★★★
発想
”時計仕掛けのオレンジ”的発想で面白いと思ったのだが、犯罪の被害者が、何処まで本気で復讐を誓うか、は、現在の諸事件を見ても、また、裁判員制度の諸情報を見ても、かなり分かるのではないだろうか? リアルな所では、もっとドライに対応していると思う。その辺り、展開に多少、不自然な感じを持ったのも事実である。もうひと捻りするか。或いは、もっと物語に必然性を持たせるか、さもなければ犯罪側の文化的基層をこの国の深いレベルまで掘り下げた上で描くか。何れにせよ、もう少し工夫と勉強が必要。

ポチッとな。-Switching On Summer-
Smile Earth Project
相鉄本多劇場(神奈川県)
2012/07/14 (土) ~ 2012/07/16 (月)公演終了
満足度★★★★★
ポチっとな。
去年もポチっとな。を観て面白かったので今年も観に行きました。
物語の大筋は変わってなかったですが出演者が変わっているので新鮮な気持ちで観ることができました。
細かいセリフや動きは去年と同じ役者さんも変わってましたし
楽しみの多い作品です。
楽しいだけじゃなくいろんなメッセージも込められていて時間が経って気づかされることもあります。
個人的には最後の透のシーン
そのままあんな気持ちになれました。
来年もあるならまた観にいきたいです。
その時はまた新しい発見があるかもしれない。
それまで日常を大切にしようって思いました。

栢子(かやこ)の結婚
シアターノーチラス
Route Theater/ルートシアター(東京都)
2012/07/13 (金) ~ 2012/07/16 (月)公演終了
満足度★★★★
身につまされる
いじめられっ子、栢子を巡る人間関係の描写が見事。キャスティングの良さ、構成力、演技の確かさ、演出、シナリオの論理構成力、どれもが非常に高い水準である。殊に、苛められっ子であるはずの栢子が、ちょうど、ダークマタ-が宇宙の真の構成要素であり、我々のいわば、明るい宇宙を支えているのと同じように、殆ど、自らの側からは、言葉を発っすることの無い栢子が、皆の重しになっているかのような逆転は、キリスト教に於けるイエスの存在にも比較できるかも知れない。苛めに対する、ひとつのつらい回答と読むこともできよう。

㐂(よろこび)
ろりえ
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2012/05/30 (水) ~ 2012/06/03 (日)公演終了
満足度★★★★
長さ感じず
2時間40分の上演時間(前説では40分~50分とアナウンス)であったが、長さは感じず。
一生の描き方も無駄に描きすぎず端折りすぎず、程よく描けてたと感じた。面白かった。
![DART’S & smokers [VS]ベンチャースクール](https://stage-image.corich.jp/img_stage/m/266/stage26613_1.gif)
DART’S & smokers [VS]ベンチャースクール
エビス駅前バープロデュース
新宿ライブハウス&イベントスペースLEFKADA(レフカダ)(東京都)
2012/05/29 (火) ~ 2012/06/04 (月)公演終了
満足度★★★★
両バージョン観た
両バージョン観ました。
同じ砂場という設定を使いながらも、ここまで違う作品になるとは驚き。やはり広瀬さん凄いや。

「20世紀少年少女唱歌集」
椿組
花園神社(東京都)
2012/07/13 (金) ~ 2012/07/23 (月)公演終了
満足度★★★★★
「20世紀少年少女唱歌集」の初日観に行ってきました。
「20世紀少年少女唱歌集」の初日観に行ってきました。
野外に屋根つきの芝居小屋を設置するスタイル。芝居が始まる前からワクワクします。
暑いかな、と事前に思いましたが、劇団員の方がウチワを配っており、しのげました。
あと、ビールや缶チューハイ、冷たいお茶の販売もあり、今流行の「熱中症」対策は万全です(笑)
芝居の中身は、オンボロな(死語?)トタン屋根の長屋に暮らす貧しい人々の、笑いあり涙あり、闘いあり、夢あり、絶望ありの物語でした。
舞台全体が、さらに広く感じるような、数多くの出演者たちが全体で躍動するような芝居でした。
Always三丁目の夕日よりも苦いストーリーですが、それだけによりリアルに感じました。

男の花道
パルコ・プロデュース
ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)
2012/07/12 (木) ~ 2012/07/26 (木)公演終了
満足度★★
男の友情
それぞれの職業に誇りを持つ目医者と女形の歌舞伎役者との友情の物語を実際の歌舞伎役者が演じ、笑えて泣ける物語に歌舞伎の技が映える作品でした。
物語としてはベタな話で、前半は盛り上がりに欠けるように感じましたが、終盤で劇中の観客席と現実の観客席が重ね合わされる構造は生の舞台ならではの趣向で良かったです。
緊迫感のあるシーンにコミカルな演技を織り混ぜていたのは、演技としては楽しめましたが、全体の流れからすると異質に思えました。
歌舞伎の劇場を思わせる両袖の櫓以外は屏風程度しか用いないシンプルな美術に対して、照明が様々な雰囲気を表現していました。暗転時の青い光が幻想的で美しかったです。
音楽は三味線にエレキギターが絡む折衷的なもので、附け打ちだけが生音でしたが、効果音の使い方を含めて音のデザインにあまりセンスが感じられませんでした。特にクライマックスでは音楽が台詞の邪魔をしているように感じました。
中村福助さんが演じる女形役者はずっと女形の様式で演技をしていて、現実的に考えると妙なのですが、舞台で踊っている設定のシーンでは美しい踊りが素敵で、人形振りや早変わりもあって楽しめました。
中村梅雀さんは意地っ張りな医者をチャーミングに演じていました。見せ場が少なくて残念でした。

セブンスター
うさぎストライプ
アトリエ春風舎(東京都)
2012/07/15 (日) ~ 2012/07/16 (月)公演終了
満足度★★
よく判らなかった
力を入れて観たつもりなのですが、迫ってくるものが感じられなかった。あれが世界観なのかなぁ。舞台装置の意味もよく判らなかった。言葉がしっかり聞こえず、何を表現されようとしているのか判りませんでした。観る側として、観る力をもっと磨く必要を痛感したお芝居でした。

BLEUE
Gin’s Bar+アクターズ仙台
Quarter Studio(クォータースタジオ)(宮城県)
2012/07/15 (日) ~ 2012/07/22 (日)公演終了
いい芝居です
この劇に限らず観る人の心の持ちようでどのようにも解釈できるだろうが、静謐な中に残された者の悲しみが出ていたが、前に進んで行くのだろう。

すみやかに粘着物
捨組
AXC(福島東口駅前アックス)(福島県)
2012/07/15 (日) ~ 2012/07/16 (月)公演終了
見事に騙された
後から思うと要所要所のシーンで、アレ?と思うところがあったのだけれど・・・・
二転三転する展開に、ただただ唖然としてしまった。
一度しか観なかったことに後悔した作品

カナヅチ女、夜泳ぐ
悪い芝居
インディペンデントシアターOji(東京都)
2012/07/10 (火) ~ 2012/07/16 (月)公演終了
満足度★★★★
例えば走馬灯のように。
変わった劇団名と、中身が想像できないタイトルに惹かれ観劇。蓋を開けてみれば、「重力に逆らうような」ちょっとイイ話。ノンストップでフルスロットルで確かな熱量を帯びた舞台でありながら、走馬灯のように記憶を駆け抜けていく舞台でもあった。満点とは言い難いが、観てよかったと思います。

現在に『スカートをはいたネロ』を試演する
中野成樹+フランケンズ
世田谷美術館(東京都)
2012/07/16 (月) ~ 2012/07/16 (月)公演終了
満足度★★
ナカフラならではの人形劇
元々人形劇での上演を想定して書かれた戯曲をそのまま人形劇として演出していましたが、次第に人形劇のフォーマットから外れて行く表現が用いられていて楽しめました。
トルコと戦争をしている時代のロシアを舞台に、女帝カザリン2世が民衆を虐げる姿を描いた作品で、プロレタリアート的な視点で書かれた作品だと思うのですが、最後に民衆が革命を起こしたりはせずに、絶望して死んで行くという暗い終わり方だったのが印象に残りました。
正直な所、戯曲には魅力を感じませんでしたが、工夫を凝らした演出によって、興味を惹く公演になっていました。
冒頭はホールの中央に置かれた金屏風が載せられた台の上に高さ10cmから30cm程度の人形を置いて、ほとんど人形を動かさず台の周りに座る役者達による台詞の朗読だけが続き、紙芝居みたいな状態だったのが、次第に役者達が人形を持って動くようになり、台を奥に持って行き、終盤には人形を用いずに役者がそのまま役を演じ、踊るように動き回るという変化が面白かったです。
途中では戯曲にある台詞と現在の視点から語られる台詞が同時進行するシーンもあり、ユーモラスな雰囲気が楽しかったです。
檻に入れられるシーンではステージの段差面にある木の縦格子を外して床下に人形を閉じ込めたり、最後のシーンでは天井に吊るされた既存の照明を手の届く所まで下げてきたりと、会場の特徴を取り込んだ演出が軽やかで素敵でした。
「試演」と題されている通り、演出も演技も荒削りで洗練されていない部分がありましたが、人形劇に対しての独特のアプローチが興味深かったです。

ゾンビ×幽霊×宇宙人「オール恐怖大行進!!」【ご来場・応援ありがとうございました! 次回は11月! からくりサーカス~サーカス編~を上演いたします。 乞うご期待!!!】
カプセル兵団
ワーサルシアター(東京都)
2012/07/12 (木) ~ 2012/07/22 (日)公演終了
満足度★★★
ノーマルバージョン
肩の力を抜きながらも随所にカプセル兵団らしい動きが見られます。
1時間程の舞台ということもあり細かいことはすっとばしてはいますが、ゾンビ、幽霊、宇宙人、そのほか、次から次に登場してドキッとしたり笑えたり楽しいね。
こうなるとバカバージョンがどれぐらいバカなのか気になるところ!?
ただやはり1度でもこの劇団の舞台を観たことがある人には満足できない内容だと思うのですが・・・

ルドルフ ザ・ラスト・キス
東宝
帝国劇場(東京都)
2012/07/05 (木) ~ 2012/07/29 (日)公演終了
満足度★★★★
久しぶりのミュージカル
とても久しぶりに本格的なミュージカルを見た。面白かった。
徹夜明けで、どうしてもウトウトしてしまったけど
それでも随所でハッとさせられて話に引き戻された。
難しいことを考えずに純粋に楽しめた。
突然歌いだしたり、ただのショー的な感じになったりするような、
歌に違和感のあるミュージカルはたまにあるけど、
ルドルフは歌が芝居に融和し、とても見やすかった。

セブンスター
うさぎストライプ
アトリエ春風舎(東京都)
2012/07/15 (日) ~ 2012/07/16 (月)公演終了
満足度★★★★
独特の世界観
うさぎストライプさん前から気になってたので観に行きました。小劇場系についてはチラシとか紹介文をほとんど読まずに見に行くので今回見に行ってびっくり一人芝居だったとは!冒頭自転車を組み立てとセリフの間合いが長いように感じましたが一人芝居で40分間もたせるだけの独特の世界感があって良かったです。

ミュージカル ドリームハイ
TBS
新国立劇場 中劇場(東京都)
2012/07/03 (火) ~ 2012/07/20 (金)公演終了
満足度★★★★
楽しかった~!!
原作とか知ってたら もっと よかったかもしれないけど でもでも 十分楽しめました。。
今のK-POP を象徴するような芸能高校を舞台に、将来のスターを目指す若者たちの夢そして友情。
なんといっても ダンスがキレがあってカッコいいーー!!
楽曲も 今のK-POP的な ノリの良い曲とバラードがふんだんに盛り込まれていて 音楽だけでも 十分堪能できると思います。
主役の6人は 歌も上手いし お芝居としても演技力もなかなか
若い女性だけじゃなく おじさんのpapasanも うっとりしちゃいました
*panish*の土屋くん は演技担当 それも笑いの要素たっぷりで goodjob
MAXのNANAちゃんも お芝居うまかったな~。。
歌唱、演技、ダンス と巧くキャスティングされていて 緩急ある作品だったと思います。
休憩ははいるけど 上演時間 2時間30分 時間を感じさせない脚本も さすが葛木 英ちゃん
観終わったあとも るんるん気分になれた とーーっても楽しいミュージカルでした。

栢子(かやこ)の結婚
シアターノーチラス
Route Theater/ルートシアター(東京都)
2012/07/13 (金) ~ 2012/07/16 (月)公演終了
満足度★★★★
初見。次公演も期待
栢子の不幸さを確かめるために友人たちが集まったかのような設定は心地良いものではなく、前半はカップル、友人たちが発するダークな言葉や罵り合いにいささか疲れましたが、各人がポロリポロリと本音をこぼす辺りから、ぐっと引き締まって結果、見事な群像劇になってました。観劇後の後味は決して悪いものではなく、次公演も観てみたいと思わせるものでした。私の観た回は途中照明トラブルがありましたが、後半すごく集中して見れたので全く気になりませんでした。