最新の観てきた!クチコミ一覧

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「物」

「物」

日本のプロレス

APOCシアター(東京都)

2012/07/28 (土) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★

サラダとステーキ(謎)
料理が得意な友人が「メシ喰いに来ない?」と誘ってくれたのでおコトバに甘えたら、最初がさっぱりして美味いサラダで「次は?」と思っていたら厚さ2cmもある熱々のステーキ(もちろん味はイイ)が出て来た、みたいな2編と言えようか?(笑)
また、単に2編を見せるだけではない工夫もエンタメとして◎。
しかし秋にある(この少し前に公開稽古を観た)某公演、そして同時期に公演中の某公演とカブる部分があったのにはビックリ。
こういう偶然の一致、何故かよくある小劇場界、「七不思議の一つ」と言ってもイイかも?(あとの6つはゆる募(笑))

サウンド・オブ・ミュージック

サウンド・オブ・ミュージック

劇団四季

キャナルシティ劇場(福岡県)

2012/06/24 (日) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★★

久しぶりの四季
なつかしい舞台だった。きっちりと稽古された演技、抜群の歌唱力。
智恵マリアと芝トラップ大佐は安定していて満足♪
子役もとても上手だった。セリフがどうしてもそう教えられていると思う、
四季の発声法で、ちょっと痛々しい感じはしたものの、なんて言ってるのか
わからないことよりもきちんと基本をおさえると言う意味ではいいんじゃないかと
思った。大舞台だし。

ネタバレBOX

ほぼ満席。親子連れでいっぱいでした。
「夏休みだョ!青春探偵」

「夏休みだョ!青春探偵」

たかつかまさひこのミステリー劇場

神戸アートビレッジセンター(兵庫県)

2012/07/26 (木) ~ 2012/07/28 (土)公演終了

満足度★★★★

夏らしいお芝居でした
熱くてまっすぐな青春探偵はじめ、個性豊かな役者さんが勢揃いで見ごたえありました。
幽霊城のあらすじに惹かれて行きましたが、どちらも楽しく、「およげ!青春探偵」のお話は夏らしくダンスも盛りだくさんでお祭り騒ぎ。老若男女みんなが楽しめるお芝居だと思います。

キシノ味

キシノ味

味わい堂々

ギャラリーがらん西荻(東京都)

2012/07/28 (土) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★

「奇策(笑)度」増?
味わいメンバーのみの2編はお面を付けたり書き割りの胴体から顔だけ出したりとアサノ味と比べて「奇策(笑)度」増。
一方、ゲストを迎えた3編目は、ゲストを中心に据えてメンバーは細々したワキに徹するツクリで、そんな「創り分け」も含めて巧みだなぁ、みたいな。

人間なんてラララのラ

人間なんてラララのラ

劇団だるま座

アトリエだるま座(東京都)

2012/08/01 (水) ~ 2012/08/10 (金)公演終了

満足度★★★★

小劇場入門者には特におススメ!
小劇場でコメディの面白さを知るとはまる。密な空気、笑うたびに揺れる椅子。必要以上に笑っちゃう時もあるかも。それもこういう場所ならでは。芝居小屋っぽい雰囲気を丸ごと楽しんだ。黒の死神さんがこわもての顔に似合わずあまり意地悪でないところも○。

すぺどら SPACE X DRAGON

すぺどら SPACE X DRAGON

超人予備校

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2012/08/03 (金) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

満足度★★★

いつものゆる~いファンタジー♪
前回同様に年齢層が広く、国際色豊かな個性的な役者さん♪

今回もゆる~~~くゆる~く展開されて笑いも誘っていました(^ ^)

愛情表現は作・演出の魔人ハンターミツルギさんの性格からなのか?
笑いを込めた表現をしてます♪

首相から宇宙飛行士、ウサギ、落語家風のカメレオン、濃い一般人やらバリエーションに富んだ登場人物!

みなさん個性的な演技で楽しませてくれます♪
そして、ラストの龍と遭遇するシーンなど造作物のクオリティや
役者さんの動きなどかなり見応えがあるのですが…
それを冷静に観ている自分が…

これは好みの問題なのですが私にはこのゆる~い感じのファンタジーに入り込めないのかも知れない…(>_<)

前回公演の感想も同じような事を書いていた様な⁈

それは童心に返って見れないからなのかなぁ…

夏の終わりを告げた手紙 無事公演終了致しました!ありがとうございました!

夏の終わりを告げた手紙 無事公演終了致しました!ありがとうございました!

TOKYOハンバーグ

ワーサルシアター(東京都)

2012/08/03 (金) ~ 2012/08/14 (火)公演終了

満足度★★★★

そうだったんだ
あのときのあれは何だったんだろう。

ネタバレBOX

『口紅を初めてさした夏』のラストで、ドアがカランコロンと鳴ったのは蓮ちゃんが走って戻って来たことを暗示しているのではないかと思っていたのですが、そうではありませんでした。

7年前の夏はあのまま実母と伴にロンドンに行き、5年前に祖父母の一人が亡くなったため介護も兼ねて長野に戻り、最近もう一人も亡くなり、現在は一人暮らしをしながら高校に通っている清水蓮、17歳ということでした。

あのカランコロンは何だったんでしょう。

一方、スナック響子のママ真知子は新しい恋人との結婚が決まっていて、店を8月中に手放そうとしています。蓮が訪ねてきたのは丁度婚約者とヨーロッパへ婚前旅行に行っているときでした。

店の誰も、あのとき真知子が目黒区役所に蓮の小学校編入手続きに行っていたことを話さず、戻ってきた真知子もまたその話をしなかったので、蓮は全く真知子の思いを知らないままで終わってしまいました。むしろ子供嫌いの真知子という印象を持ったままのようでした。切ないです。

蓮と真知子の小さな幸せを想像していたので、この後日談は観なかった方が良かったのではないかとも思いました。ただし、光籐依里さんの涙は素敵でした。

蓮がいたら真知子の再婚話も無かったかもしれませんし、彼女たちの人生をどうこうできる立場でもないし、『口紅…』初演から二年間彼女たちのことを忘れていたのですから、素直に受け入れます。

ところで、狭いスナックです。ああいう配置ならソファーは壁にピッタリくっつけてフロアを少しでも確保するはずです。ソファーの後ろに人が回ったときに違和感を覚えました。
間取り図ナイトツアー

間取り図ナイトツアー

「間取り図大好き!」コミュニティー(mixi)

FUCA(福岡県)

2012/06/22 (金) ~ 2012/06/22 (金)公演終了

満足度★★★★★

もしも私が家を建てたなら  
 好き者が集まって、ただひたすら「家の間取り図」を見るというだけのイベントだが、これがとんでもなく面白い。奇妙奇天烈摩訶不思議、何をどうやったらこんな間取りになるのやら、廊下しかないとかトイレだらけであるとか階段がワープするとか一階より二階が広いとか六畳しかないのに九畳と書いてあるとか、訳が分からない物件のスライドがおよそ200枚すも見たっけか。この全国ナイトツアー、主催のmixiコミュ管理人さんによれば、各地で紹介した内容にダブリは殆どないとのことだ。てことは全部で千件以上! よくもまあ、これだけ変な物件があるものだと驚き笑うばかりだ。
 中には単純な書き間違いもあるのだろう。今回のイベントで初めて知った事実だが、「間取り図の専門家」というのは存在しないのだ。マニュアルもない。家を売りたい大家なり地主なりが自分で書いたり仲介業者が書いたり。不動産屋がクリーンナップする場合もあればしない場合もある。手描きのものはたいていが適当だ。描き手もどう描けばいいのか分からず、枠だけ描いて「現地参照」とか書き込みしている。間取り図の意味がない(苦笑)。かと思えば、やたら精密に縮尺まで書き込んだものまであって、まさに千差万別百花繚乱な物件が取り揃っている。
 言葉で説明してもこの面白さ不可思議さは表現しきれない。次のツアーを待つか(ただしチケットは即日完売なのでご注意)、mixiコミュにご参加頂けば、百聞は一見に如かず、あなたの心はあなたの体を離れて、目眩く間取り図ゾーンの中に誘われることだろう。

ネタバレBOX

 もちろん全部の物件は紹介しきれないのでサワリだけ。

 これも描き間違いかと思ったのは、ダイニングキッチンのすみに洋式便器があるもの。ところが現地の写真を見ると、本当に流しの向こうに便器が! 便器を見ながら食事するってどんな気分?

 浴室と更衣室の間にダイニングキッチン。脱いだら家族が食事してる横をまっぱで通ってかなきゃならない。「お父さん、また裸で!」

 部屋の真ん中に「金」の文字。
:何?

 また思い出したら追加して書きます。
進化とみなしていいでしょう

進化とみなしていいでしょう

クロムモリブデン

赤坂RED/THEATER(東京都)

2012/07/28 (土) ~ 2012/08/14 (火)公演終了

満足度★★★★★

今、ここにあるのは、進化なのか病なのか
治すべきか受け入れるべきか。
いくつもの「軸」が舞台の上で交錯し、ラストになだれ込む。
ああ、カタルシス!!

ネタバレBOX

脚本がうまい。
オウム逃亡犯と匿った女性を思い出させるような2人、感情を表現できなかったり、相手の気持ちを慮ることができない病、虚構と現実、そんなエレメンツがきれいにはまっていく。

この物語は、自分の頭の中の出来事であるという、秋男と弓の2人が登場するのだが、この登場のさせ方がうまいのだ。
最初に秋男を登場させ、秋男が日記として書き始めた小説の中に出てくるのが、弓である、と観客に思わせるのだ。弓の登場も、最初は秋男との関係がわからないまま、その端緒が徐々に見えて来る。
そして、弓が「自分の頭の中の出来事だ」と主張するあたりから、観客の確信はぐらついてくる。
演劇ならではの仕掛けだ。

これには参った。どっちがどうなのか? と思い始め、舞台を観る。

そんなこととは関係なしに、彼らの頭の中のストーリーはさらに進む。
進んだところで、オウム逃亡犯を彷彿とさせる2人がぐいぐいと飛び出してくる。

そうした展開に、さらに今ここにある「病巣」をクローズアップしてくる。

例えば、「他人との関係」、あるいはそれを「病」として「安心」すること。
感情を表すことがうまくできなかったり、相手の蚊持ちをくみ取ることができなかったりということは、「病」であるという。
「病」というのは、「病名」が付いてから生まれるものである、という。それまで(同様の症状があったとしても)存在しなかった「病気」が、「名前」が付くことによって出来ていく不思議さ。
逆に言えば、すべての人がなんらかの障害を抱えていて、それにそれぞれに名前が付けられていく。
「病気だ」ということで、本人も周囲も「安心」できる。
「居場所」が確保されたと言っていい。社会の一員になれた、というのは言い過ぎか。

この舞台の世界では、23区ごとの「症候群」があるらしい。
そして、それらは、相手の気持ちが読めないので、会話が成立しないため、相手にアプローチして聞き出すという行為が必要になることから、逆に「進化とみなしていい」らしいのだ。
ここはこの舞台のひとつのキーとなる(タイトルにもなってるしね)。

「物語を作っていくこと(虚構を語ること)」で、その病を治していくというところも面白い。ニセ村上春樹というニセモノが、秋男を救っていく。その秋男だって、弓の生み出した虚構なのかもしれないという面白さ。

また、サリン事件の逃亡者たちを彷彿とさせる男女は、自らを隠すために、感情を押し殺して生活してきたが、徐々に感動できるDVDを借りてくるようになってきて、「普通」の生活に戻っていくという、「症候群」な人々との対比。
そして、彼らが、世の中に感じる違和感。

さらに、今の「病」を「治そう」とする秋男に対して、今の「病」を受け入れて、仕事に活かしていく警官の2人。それを少し後悔している上司。さらにそれが「進化」と言われた弓。

このような、いくつもの対比させる軸が、舞台の上に交錯し、展開していくストーリーと細かい世界観に翻弄されて、本当に面白い。

秋男と弓のどちらの物語なのか、と思いつつも、ラスト間近では、逃亡犯2人がクローズアップされる。これには「ここか」、そして「やられたか」と思った。

秋男を演じた奥田ワレタさんの壊れてしまいそうな存在感が、徐々に大きくなっていくさま、弓を演じた渡邊とかげさんの存在感、そして、ニセ村上春樹を演じた久保貫太郎さんの、まくし立てる胡散臭さは最高だった。警官を演じた、幸田尚子さんと、森下亮さんの、キレのいい訛り台詞と演技もよかった。2人の上司を演じた手塚けだまさんの苦み走った(ように見せようとしている)演技はツボだった。

オウムからオリンピックまでを、どんどん盛り込んでいく面白さ。
「お寿司とビザの無気力試合」は名台詞!
あと「やれやれ」も(笑)。

それと、毎回思うのだが、今回も、衣装のPOPさ、そして音楽の使い方、さらにシンプルだが効果的なセットの設計、これらが素晴らしい。
久々に聞いたクラフトワークが心地良く響いてたし。

そう言えば、村上春樹は『アンダーグラウンド』とオウムに接点があるのだが、ここから登場人物に村上春樹を選んだのかな?

そして、ラストである。
「本当に進化なのか?」の答えがラストに、大音量の音楽とともに、ショッキングな形で観客を襲う。
ビンビンと響く、大音量の音楽に騙されつつも(笑)、突き抜けるラスト。

この、意識の「ジャンプ率」の高さにバンザイだ!
ここまでがユートピア×トラックメロウ

ここまでがユートピア×トラックメロウ

劇団あおきりみかん×オイスターズ

座・高円寺1(東京都)

2012/08/02 (木) ~ 2012/08/06 (月)公演終了

満足度★★★★

オイスターズ「トラックメロウ」観ました
オイスターズは名古屋で4回ほど観てるけど、「トラックメロウ」は初見。会話がずれて噛み合わないのに、何となく息の合ったチームワークを持って同じ場所にいる一団。余計な演技をせず、観客にいろいろ想像させてしまう役者陣。妄想だか何だか微妙な扱いの描写。オイスターズは何が面白いのか、改めて考えさせられた(合わない人には合わないだろうけど)…結局、終わってみれば、事態は何一つ進展してなかったりする…。会場の座・高円寺は、確かに広かったかも。しかし、あのトラックの巨大感はハンパじゃあなかった…常小屋の名古屋・七ツ寺共同スタジオでは狭いかも(汗)

神様のいないシフト

神様のいないシフト

芝居流通センターデス電所

駅前劇場(東京都)

2012/07/19 (木) ~ 2012/07/23 (月)公演終了

満足度★★★

チカラづくで引っ張ってほしかった
もっとビートが効いているかと、(勝手に)思っていた。

ネタバレBOX

デス電所なんていう名前だから、もっとロックなのかと思っていた。もっとビートが効いているのかと思っていた。ま、それはこっちが勝手に思ってるんだから、あちら側には責任はない。

でも、ロックの初期衝動のような暴力的な展開が待っている割りには、なんかぬるい。
ビートが感じられない、聞こえない。ストーリーの展開にも音楽にも。

ストーリーで言えば、どんでん返しのためのどんでん返しとしか思えないような、二転三転で、悪魔は? 悪魔は? となってしまう。
もちろん、そんな「悪魔」なんていう概念を凌駕するような、もっと「大きな」モノが全体を覆うような展開となるはずなのだから、そんなことはどーでもいいのかもしれない。
しれないのだが、だったら、そんな疑問の入り込む余地を感じさせないような、「イキオイ」は見せてくれよ、と思う。

この二転三転の、不自然な展開は、脚本では埋められないギャップがあり、それを串刺しにして、観客を納得させてくれるのは、主人公のミチルなのではないだろうか。
彼が、観客をぐいぐい引っ張っていかないと成立しない物語なのではないかと見たのだが。

しかし、ミチルは歌が下手だ。ひょっとしたら、「神がいない」の演出かと思ってみたものの、そうではないようだ。
また、演技も沈みすぎだ。それは役の心情を表すために沈んでいる、ことを言ってるのではなく、軸になっていくような「強さ」を感じないのだ。物語が転がり始めてから、激しくヒートしてくる、ナツミに対抗するべく、もっとぐいぐい来ないとダメではないかと思うのだ。
ぐいぐい来る、というのは、台詞を叫べ、とか動け、とかと言うことではなく、熱さでナツミに対抗してほしいと言うことだ、ナツミとミチルが揃うことで、物語にビート、グルーヴのようなものが生まれ、きちんと疾走していくのではないだろうか。それによって、二転三転も乗り越えられる。しかし、それはなかった。ナツミのみが熱くなるだけ。

また、音楽について言えば、なぜどの歌も平板に、何も込めないで歌っているようにしか聞こえないんだろうと思った。何人かで合唱していときはまだいいのだが、特にソロで歌うところが、自信がないのか、ビートが効いてこない。すごくもどかしい。

あと、「F県」なんていう設定にしなくてもいいんじゃなかったのかと思う。
「神がいなくて」「悪魔がいて」「連続殺人が起こってる」というのは、「この国には」「神がいない」という前提があったとしても、気分はあまり良くない。あえて「気分を害する」ようにしたとするならば、もっとうまくやってほしい。
ここまでがユートピア×トラックメロウ

ここまでがユートピア×トラックメロウ

劇団あおきりみかん×オイスターズ

座・高円寺1(東京都)

2012/08/02 (木) ~ 2012/08/06 (月)公演終了

あおきりみかん「ここまでがユートピア」観ました
名古屋・愛知芸術劇場小ホールでの初演を観てます。座・高円寺では、広めの黒い空間に島状の舞台が浮ぶ。初演より個々の人物(特に松島くん)の背景を感じた気がする(自分の見方が変わっただけかも)。前回は、三宅を主人公と特定して観ていたが、今回はコックや係員一人ひとりにも、その抱える人間性を想像。全員が対等にドラマを背負えばこそ、群像劇として楽しいし、明確なラストがなくてもいいのだと思える。それぞれの抱えるものなど、結局すべて分かるはずもない…あの遊びというか暴走シーンは、本当に国家間の戦争に見えた…。久しぶりに、スタイリッシュ系+〇人一役のあおきりを観た気分。

荒野1/7【全日程終了・ご来場いただきました皆様ありがとうございました!】

荒野1/7【全日程終了・ご来場いただきました皆様ありがとうございました!】

鵺的(ぬえてき)

ギャラリーLE DECO(東京都)

2012/08/07 (火) ~ 2012/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

すごいタイトル
親の事情で離散した7人の兄弟姉妹が再会する。
再会を呼びかけた長兄の思い、「忘れたいのに何を今更」と渋々やってきた者、
厳選された言葉と動きの少ない演出によって
それぞれが抱える荒涼とした風景が姿を現す、素晴らしい舞台だった。

ネタバレBOX

衝撃的な事件によって、幼い7人の兄弟たちは名前を変え
別々の家に引き取られて育った。
長兄が声をかけて初めて再結集したものの、
皆今更なんで?という思いで気持ちはバラバラ、
懐かしさは同時に苦い思い出でもあった。
長兄の問いかけに、次第に記憶を辿り始める3人の弟と3人の妹たち。
──父親は悪い奴で母親は可哀想な被害者
彼らが事実を変形させて記憶していたのには、それなりの理由もあって
辛く悲しい現実から逃げたいという子どもの心を責めることはできない。

長兄は皆が大人になるのを待っていたのだ。
事実から目をそらすな、逃げるなと呼びかける。
でもそんなすぐには変われやしない・・・。
あの父親の面倒を見るなんて、到底受け入れられない。

ルデコ5の横長のスペースに、木の丸椅子が7つ並んだだけの舞台。
一人ずつ登場して全員客席に向かって座る。
見事に一点に置かれた視線を動かさずに会話が始まる。
皆自分だけの孤独な荒野を見つめている。
ほかの誰ともクロスしない。
この図の素晴らしさは、話が進むにつれて効果を上げていく。

長兄役の成川知也さん、ストーリーを引っ張るのが
この方の魅力的な声なので冒頭から引き込まれる。
親を見るなら全員で、捨てるのも全員でという
強い決意のもと結集を呼びかけた長兄の思いが切ない。
最後に一人残った妹に
「家族が無いから不幸なんじゃない、家族があるから不幸なんだ」
と吐露する場面で、誰よりも荒涼とした風景を視ていることが伝わってくる。

理佐役の古市海見子さん、その意思的な強い視線が忘れられない。
瞬きをしないその視線の先にある過去、そして現在の孤独な結婚生活が感じられる。

4男を演じた小西耕一さん、一人イマドキの若者っぽくしゃべるのが超リアル。
本能的に傷つかない方向へ身をかわしながら生きる今の若い人を見事に再現する。

作・演出の高木登さんは、「家族の事情」という極めて個別のテーマを芯に
時に「あってもなくても不幸」な「家族」の普遍性を描いている。
この台詞と演出の前では、ぬるい幸福論など吹っ飛ぶだろう。

長兄は「今日で兄弟解散だ!」と叫んだ。
だが私は、このエンディングに何かほの明るいものを感じる。
「もう二度と会わないだろう」と言って去っていった者でさえ
きっとまたこの兄の元を訪れるような気がする。
新しい命の存在もそれを予感させる。
親はともかく、この「荒野」を共有できるのはこの7人しかいない。
元はひとつだった荒野を、7人で分け合っているからこそ兄弟なのだから。

「荒野1/7」、なんてすごいタイトルなんだろう。
点描の絆

点描の絆

東京ストーリーテラー

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2012/08/02 (木) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

わたし好みの舞台でした!
初めてTSTさんを観劇しました。
予想以上に話の内容が面白かったです!
推理小説を思わせるような謎が話の軸にあり、2時間ドラマを観ているような感じがしました。
もちろん最後は謎解決!スッキリしました!そして感動もしました。
前半は非常に丁寧に登場人物たちを描いている為もったりした感じがしましたが、後半は一気に畳み掛けるようにトントンと話が進んでいき飽きる事はありませんでした。
小説かしないかなあ~文章でも楽しみたい作品です!!

叔母との旅

叔母との旅

シス・カンパニー

青山円形劇場(東京都)

2012/08/02 (木) ~ 2012/08/15 (水)公演終了

満足度★★★★★

客層年齢高め
裸舞台を小道具を使って素早い場面展開。一体いくつの国を行き交ってたんだろう。それくらい行ったり来たり。男優4人で役を入れ替わり(というのか?)で演じ。一人何役してたんだろう?そして役が混乱しない確かさがあり。それは判りやすさに通じていて。映像芸術では出来ない芸当。タイミングのアンサンブル!堪能いたしました。

【13日(月)14:00追加公演ございます】父母姉僕弟君

【13日(月)14:00追加公演ございます】父母姉僕弟君

ロロ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2012/08/05 (日) ~ 2012/08/14 (火)公演終了

満足度★★★

ロロっぽい
ロロっぽい。

肩の力を抜いて、ゆーるり(パーツパーツでも)観れば、
楽しいネタがいっぱい。

必ずしも全体が理路整然とつながっているわけではないので、
あまり頭で考えず、流されるぐらいのほうがいいかも。

望月さんはやっぱり存在感あります。
板橋さんがいないのを、内海さんがインパクトを出しているように思えた。

2時間だったけど、なんとなくのんびりした気分になれた。

ネタバレBOX

場面・時間軸・存在が、わざとごちゃごちゃにされているのでわかりにくいかも。
それを無視して、わかるところだけ観ていけばいいように思えた。

We are the worldは女性陣の歌のうまさに驚いた。
また、三味線?の音にも驚いた。

感じたことは、記憶・想い出・・・。

しかし、三浦さんの趣味は幅広い・・・。

また悪だくみをしているのね

また悪だくみをしているのね

電動夏子安置システム

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2012/08/07 (火) ~ 2012/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★

誘拐
初電動夏子安置システム。面白い。

ネタバレBOX

誤解によるコメディがバシバシとキマってた。ズレてて噛み合ってる会話もよくできてるなと。ただ、かなりかぶせてくるので、もうちょっと早めに話の流れが変わるとより楽しめるかな。あと、人物の年齢が相応にみえないので、人間相関図が付いてて良かった。

専務の娘と思ってた三橋由子(田口愛)が、実は由子でなかったと判明するラスト。交通事故にあった江島弘と本当の由子の関係を妬む女(風貌が本人と似ているので双子なのか、整形なのか、隠し子なのか、よくわからんが)と考えた。弘の事故の首謀者で3000万もかっさらう…そんな貫禄がラスト姿にあった。想像だけど。

なしお成の「かわいい…」は大いに笑った。
或ル青年ノ恋

或ル青年ノ恋

イチハラ会

TORII HALL(大阪府)

2012/08/03 (金) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

満足度★★★★

眠る狂気を上手く表現
エレベーターに女と相乗りの男、 男がエレベーターから出て来てた、ドアは、閉まらない。
叫ぶ男。

 一人旅は良い、いつからか段ボールで体を覆った男が付きまとう。その男が言う、段ボールは素晴らしい・・・ うるさく、追い払おうとすると、消える、そしてまた現れる。 今どこ 香川県 うどん 俺は食べない。 箱男は日記を付ける、大阪に居た3か月前の日記を読む どや街 肉体労働をまじめにこなす、荷物を運ぶ、荷物は、女、男、重い女、仕事を与えていた手配師は、気に入ってくれて、飲みに、おごってくれる。 女はおるのか・・・・ 詮索されるのが嫌い 大阪を出る、 半年前の日記 口が痛い、膿んでいる、病院へ そこに居たのは天才外科医ブラックジャック ピノコ ジェンガ、罰ゲームは熱いおでん、日記は面白おかしく脚色をして書く、箱男。 このシーンとても面白い、ピノコ演じる是常さん、このお芝居が嫌味が無く観られるのは是常さんの役割りが大きいと感じます。 明日はお前が日記でも書いてみろ、  書けない、テーマを与えよう、家族 就職おめでとう 引きこもりのお前が良く・・・・。怪しい男を観なかったか? 整形外科 唇を薄く ・・・・やめろ 責任を取らな、俺は触れたかっただけ 恋をした、動かなくなった 殺してしまった 逃げた なぜこうなってしまうんだ。 箱男が本当の自分 犯罪から逃げる 顔を隠して生きている、一人旅を楽しんでいる姿は、日記の中を脚色しているのと同じ事。

実在の事件の為 面白いと言えば語弊があるが、とても面白い作品、 僕たちの中に眠る狂気を上手く表現しています。

口紅を初めてさした夏 (再演) 無事公演終了致しました!ありがとうございました!

口紅を初めてさした夏 (再演) 無事公演終了致しました!ありがとうございました!

TOKYOハンバーグ

ワーサルシアター(東京都)

2012/08/02 (木) ~ 2012/08/14 (火)公演終了

満足度★★★★★

無題436(12-179)
こんばんは、先日の「夏の終わり」の後になってしまいましたが、本日みてきました。19:30の回(曇、暑)、18:55会場着、受付、19:00開場。舞台はほぼ同じ、違いは2つのハンガーとお皿くらいでしょうか。正面には夏を彩る向日葵。時は遡りもうひとつの物語。再演ですが、初見です。会場までの移動時、「口紅」→「夏の終わり」、その逆の場合、それぞれどのように思うのかな、と考え続けていました。どちらかひとつの選択しかないわけで、あとは余韻とともにいつまでも、このお芝居を思い出すたび、この今の気持ちが甦るのかもしれません。

観劇中、心の中で「夏の終わり」のシーンやセリフが重なってきます、それは時間を遡ることができる者だけが感じるものなのかも、氷を手でつかみ、指先でかき回す、少女は階段の踊り場で佇む(今と7年後)、テーブルと筆記洋具、ひとつのグラス、時を隔て繰り返されるものが沢山のことを語りかけてくるようです。

夏の夜、夜空に瞬く星、流れる雲、風がまといつき、全身にしみわたり巡る沢山の想い、膝を抱え、砂浜に腰をおろせば見えるのでしょう。

会場外、斉藤さんがいらしたので声をかけてしまいした「とてもよかったですよ」、その時の満面の笑み、またお芝居でお会いしたいですね。

今夜は光藤さんがスタッフとして会場にいらしていたのでちょっとお声がけさせていただきました。

続きものをひとつの公演でみるのは初めてです。

当パンは表がカラー刷りで稽古場風景あり。

桃太郎と浦島太郎..太郎つながりではなさそうだけど、どんどん脇道に入って…どこまで行くんだ…。

親が子へ、子が子へと、舞台の左と右、その間にはきっと沢山のものが詰まっている。

今夜も「鏡月」…満月なのかな、真夏の夜の夢...のような素敵なお芝居でした。

19:35開演~21:21終演。

モマの火星探検記 ~Inspired by High Resolution~

モマの火星探検記 ~Inspired by High Resolution~

少年社中

吉祥寺シアター(東京都)

2012/08/03 (金) ~ 2012/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★

最高のコストパフォーマンス!
少年社中は好きな劇団の一つである。
値段が手頃なのに脚本、演出、役者陣、照明、音響等がしっかりしており、エンターテイメント性が十分で満足度が高いからだ。
コストパフォーマンスは抜群である!
今回は宇宙を取り扱ったファンタジー。
好みの問題はあると思うが、まだ劇団未見の人には、特にオススメしたい。
一緒に行った観劇初心者の友人は、とても面白かったと言っていた。
上演時間105分。

ネタバレBOX

親から子へ「受け継がれる」ということをテーマとした物語。

そういえば、ネバーランドを観劇したときも、「受け継がれる」ことをテーマにしていたなあ。

あまりネタバレはしないが、ザンヨウコさんはどの舞台でも目立つし、
歌うなあ(笑)。

今回で少年社中を退団する森大さんの芝居も良かった。

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