最新の観てきた!クチコミ一覧

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進化とみなしていいでしょう

進化とみなしていいでしょう

クロムモリブデン

赤坂RED/THEATER(東京都)

2012/07/28 (土) ~ 2012/08/14 (火)公演終了

満足度★★★★★

スマ〜イル!
何度もリピートしてしまいました

なぜか2回目観たら泣いた!

でもスマ〜イル!

点描の絆

点描の絆

東京ストーリーテラー

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2012/08/02 (木) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

満足度★★★★

本格派ミステリー
ごくオーソドックスな、と言うよりクラシカルな趣さえ漂うミステリー。
ある人物の失踪を発端に描かれる過去と現在の物語、そして明かされる真相…本格派と言っても良かろう。
植木職人の少年時代を演じた方が成人後を演じた平川さんと「面影がある」レベルで似ていてニヤリ。

コングラッチュ ユー

コングラッチュ ユー

チャーミーゴリラ

小劇場 楽園(東京都)

2012/08/07 (火) ~ 2012/08/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

小劇場の面白さ
笑いすぎで涙が出て困ってしまった!!ジャンルもキャラも様々なメンバーの作り出すハーモニーが、すごく「居心地のイイ空間」を造り上げていたと思います。細かいこと抜きに楽しみたい舞台です。このところ小劇場はハズレ続きで、少しめげていたのだけど、こういう出会いがあるから面白い!!と、また小劇場に足を向ける気持ちにもしてくれました。

ふくすけ

ふくすけ

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2012/08/01 (水) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

満足度★★

コクーンか・・?
小劇場でなら圧倒的な迫力があったと思うがコクーンでやったがために無駄に大音響で無駄にダンスを随所で入れるはめに。

それでかなりの毒が消されてしまい、なにがなんだかよくわからないことに。

典型的な批判をすれば「コクーンでやるべき作品ではない」。

しかし、松尾さんの存在感は圧倒的だった。
松尾さん見れただけでOK。

商業演劇向けではまるでない作品を
コクーンで挑戦したことを評価すべきか
それでもなお、なぜコクーンでやったのかを批判すべきか。

ネタバレBOX

携帯電話と黒電話で話すシーンはすごく良かった。
オールニッポンバレエガラ2012

オールニッポンバレエガラ2012

オールニッポンバレエガラ2012実行委員会

メルパルクホール(東京郵便貯金ホール)(東京都)

2012/08/15 (水) ~ 2012/08/15 (水)公演終了

満足度★★★

バラエティーに富んだガラ公演
震災復興支援の為にダンサー達が企画して行われた公演で、若手からベテラン、定番の古典から先鋭的な新作までバラエティーに富んだプログラミングでした。

『ダイアナとアクティオン』よりグラン・パ・ド・ドゥ
冒頭の作品としては地味に感じましたが、八幡顕光さんの力強く豪快な動きが魅力的でした。

『シャコタン・ブルー』(振付:+81)
型の高さまで降ろした幕のの向こうでズボンを穿かずに踊る、人を食ったようなユーモアが楽しい作品でした。

『ラ・シルフィード』よりパ・ド・ドゥ
永橋あゆみさんの重さを感じさせないフワリとした動きがまさに妖精のようで、美しかったです。

『ON THE STREET』(振付:港ゆりか)
スタンダードジャズに乗せてハット&スーツ姿で踊るショーダンス的作品で、キザな振付が西島千博さんの雰囲気に合っていました。

『ブラックバード』より(振付:イリ・キリアン)
悲しさを秘めた優しさを感じさせる、祈るような穏やかに綴られるダンスに圧倒的な存在感があり、とても素晴らしかったです。

『ロミオとジュリエット』よりバルコニーのパ・ド・ドゥ
橘るみさんのしなやかな動きが美しく、ジュリエットの少女らしさ、喜びが出ていました。

『Mayday, Mayday, Mayday, This is... 2012ver.』(振付:遠藤康行)
カラフルな衣装を着た大人数が絶え間なくフォーメーションを変化させるのが魅力的でしたが、構成にまとまりがないように感じました。

『魂の優美』(振付:西島千博)
古典的なムーブメントをモダンな感覚で組み合わせた作品で、熱のこもった和太鼓の生演奏とドライなダンスのギャップが面白かったです。

『ドリーブスイート』(振付:ジョゼ・マルティネス)
テクニック的には安定していたのですが、段取りが感じられるわずかな間が何度もあったのが残念でした。

『こぼれ落ちる鼓動』(振付: 小㞍健太)
タブラの生演奏に合わせて踊る作品で、終盤ではタブラ奏者がダンサーの写真を撮り、不思議な余韻が感じられました。

『椿姫』よりパ・ド・ドゥ(振付:小林洋壱)
派手な技巧はあまりないものの、細やかな感情表現がされていて、見応えがありました。

『白鳥の湖』より黒鳥のグラン・パ・ド・ドゥ
米沢唯さんの弾力性とキレのある動きが魅力的でした。グランフェッテもばっちり決めて客席を沸かせていました。

『3 in Passacaglia』(振付:遠藤康行)
日本人ダンサーにはあまりないタイプの小池ミモザさんのワイルドな存在感をが存分に引き出されている、エッジの効いた作品でした。

『白鳥の湖』よりグラン・アダージオ
酒井はなさんの腕から指先にかけての繊細な表現が素晴らしかったです。もっと長く踊って欲しかったです。

『パリの炎』よりグラン・パ・ド・ドゥ
福島在住の14歳&15歳のダンサーによるパ・ド・ドゥで、失礼ながらおまけ程度に思っていたのですが、素晴らしかったです。特に加藤三希央さんは他の男性ダンサーに勝る跳躍も回転を披露していて見事でした。

フィナーレは『威風堂々』が流れる中を各組が少しづつ踊り、ガラ公演らしい華やかな雰囲気がありました。
古典よりもコンテンポラリーの方が振付家やダンサーの個性がはっきり出ていて楽しめるものが多かったです。

INDEPENDENT:FUK

INDEPENDENT:FUK

NPO法人FPAP

ぽんプラザホール(福岡県)

2012/08/11 (土) ~ 2012/08/12 (日)公演終了

満足度★★

あなたはそこにいますか
 今回の一人芝居フェスティバルの内容が、「九州公募枠4組」+「東京・大阪招聘2組」と聞いて、首を傾げた。
 ある程度の回数を重ねて、一人芝居のノウハウが九州の演劇人たちに蓄積されているという確認が出来てからならともかく、今回は「第1回」である。ただでさえ、九州は演劇人の養成システムが確立していないのに、この配分はおかしかろう、招聘作品5組、九州公募作品が1組、ここから始めるのが妥当なのではないか、そう思ったのだ。
 不安は的中して、九州4組の出来はかなり酷いものだった。いずれも「舞台で台詞を喋っているだけ、動いているだけ」で、演技の体を成していない。これでは観客はおいてきぼりだ。たとえ一枠に絞ったとしても、東京の劇団「柿喰う客」の足元にも及ばない。
 なぜこんな構成にしたのか、単に各地から劇団を呼ぶには予算がなかったからなのか、それとも本気でフェスティバルが成立すると考えていたのか、製作の思惑が後者だとしたら、脳天気にもほどがあろう。
 観客席を埋めていたのも、会話を聞く限りでは殆どが劇団関係者や身内客であり、一般客の姿はたいしていないようだった。こういう集客は「マッチポンプ」と言うのであって、もっと厳しい言い方をすれば、「一般客の排除」である。何をやってるんだとしか言いようがない。
 地元劇団を偏愛するあまり、地元劇団をヨイショするような企画ばかり立てていたのでは、地方演劇の振興には何一つ寄与はしないだろう。そんな余計なことを考えている暇があったら、中央の劇団をもっと呼んできて公演を増やした方が、よっぽど「井の中の蛙」たちに「地元でやったっていつまで経っても蛙のまま」という認識を持たせることになる。それをしないのは、福岡の演劇人たちは「蛙のままでいい」という認識なのだろう。決して貶さずただ誉めよう、という幼稚園のお遊戯会である。
 実のところ、こちらの目当ては「柿喰う客」だけだったから、他のとこの出来云々はどうでもよかったのだけれど、私らフツーの客の「時間」は、彼らの非力のためにしっかり殺されたのである。

ネタバレBOX

Aブロック:

■「従営獣」
 [出演:井口誠司 ]×[脚本・演出:仲島広隆](福岡)
 満足度:★

 ト書きをいきなり語り始める演者。何かの店のバイトらしい、ということが分かりはするが、別に不必要。演じている中でそれは見えてくるもので、既に冒頭から観客の想像を減殺させてしまっている(これは次の『みぞれ』も同様)。
 同じバイトの秋田(♀)に、自分の恋(=ストーカー)バナを嬉々として語る演者だが、これが全く面白くない。現実でも「自分語り」は聞き手の興味関心を惹かないのが相場なのに、なぜこんなつまらない題材を選んだのか、理解に苦しむ。
 演者に技術があれば、つまらない話でも聞かせられるが、これもつかこうへい式の怒涛の喋りで演技になっておらず、しかも滑舌が悪いから、何を言っているのか分からないこともしばしば。
 さらになぜか演者は飛んだり跳ねたり、内容と動きがちぐはぐで、これはいったい何をしたいのか、皆目見当が付かなくなる。店先でそんなことをしていていいものか、と疑問に思っていたら、「こんなところで飛んだり跳ねたりしてるのって変ですよね」と自分突っ込み。十分以上もそれをやって、今さら言うかよ、と白けるばかりで、ギャグになり損ねている。演者も下手だが、脚本段階から設定と構成を間違えているのだ。
 それから話は秋田と店長の話題に移って、ようやく展開らしい展開を見せ始めるが、時既に遅し、タイミングを外してしまっている。ふざけすぎた前半の演技が影を落としたまま、演者と観客の間のシンパシーは形成されず、バイトを解雇される彼の悲哀も伝わっては来ない。
 前半、陽気なバイトくんが、後半、理不尽に解雇させられていく無情とを、対照的に描きたかったのだろうが、ならば前半の人物造形を、もっと観客の感情移入できるものにして、演者も「バカだけれど憎めない」キャラとして演じなければ、効果は生まれない。観客がバカに感情移入できるのは、「こういうバカは自分もやっちゃうよなあ」と思えるからだ。ストーカーレベルに設定してしまっては、「ここまで俺はバカじゃないよ」と、観客はそっぽを向く。バカの造形は、案外観客との「釣り合い」を取るのが難しいのだ。
 終始、照明が暗く、演者の表情が見えにくかった。特に表情を読ませない演出意図がある話だとも思えないし、細部に拘る姿勢が欠如しているのだろう。


■「みぞれ」
 [出演・脚本・演出:山田美智子](鹿児島)
 満足度:★

 喫茶店を営む要子と、恋人の荒戸、要子の姉や、近所の小学生などを、演者は一人で演じ分ける。
 ならばどうして実際にキャストを四人なり五人用意して、普通の芝居として仕立てなかったのか、一人芝居にしなければならない意図が、台本からは一切伝わってこない。逆に一人芝居にしてしまったことで、ある役からある役に移行する時に、どうしてもタイムラグが生じて、その間、“観客が素に戻らされてしまう”。
 一人で演じるための脚本を書けなかったのか、あるいは「演じ分けを見せたいから」、一人芝居の形式を選んだのか、どちらにしろ、「一人芝居とは何か」「一人芝居だからこそ表現できるものは何か」、それを一切追求していない、「演劇以前の舞台」と断定せざるを得ない。
 主人公の「かき氷はみぞれしか出さない」という拘りも、これもまた嬉々とした「自分語り」になっていて、感興を殺ぐことこの上ない。「なぜかこの店ではみぞれしか出さない」という「謎」を提示して、話を引っ張る手法(映画で言う「マクガフィン」というやつだ)を撮ればいいものを、それを作者は取得していない。戯曲は「解説」ではないのだ。
 解説ばかりの脚本だから、ドラマが生まれない。雀を殺す異常行動に出ている荒戸や、彼の狂気を救いたいと願う要子も、その心理を台詞で全部説明してしまうので、観客の想像力を誘うものにはならない。シリアスな内容だけに、これはできるだけ過剰な演技は抑えて、ナチュラルな演技を、それこそ現代口語演劇の手法が求められるが、演者は無意味に声に抑揚を付けて、要子を無駄に色っぽく演じている。
 こんな喋りの女が現実に喫茶店を経営していたら、客は二度と足を運ばなくなるだろう。アタマが逝っちゃってる、としか見えないのである。


■「いまさらキスシーン」
 [出演:玉置玲央(柿喰う客)] × [脚本・演出:中屋敷法仁(柿喰う客)](東京)
 満足度:★★★★

 他のがあまりに酷いので、思わず反作用的に五つ星を付けたくなってしまうが、冷静になって考えてみると、これは一人芝居としてはかなり「禁じ手」を使っているのである。正攻法が常によいとも言えないし、面白ければどんな手を使おうが構わないのだが、中屋敷法仁の潜在能力は、まだまだ発揮されていないのではないか、という思いもあるので、四つ星に。
 玉置玲央(♂)が、「せ・す・じ、をピーンと伸ばして」と言って、女子高生姿で仁王立ちした瞬間から、劇空間が屹立したのには舌を巻いた。
 これも「自分語り」であり、説明台詞のオンパレードであり、怒涛のつか喋りである。つまり、「一人芝居でやっちゃいけないこと」をやりまくっているのだ。なのに面白い。中屋敷法仁は、恐ろしいことに、今回、“やったら失敗することをあえてやって成功させるためには、何をどうすればよいか”という、とんでもないことに挑戦したのだ。読んでも全然面白くない教科書とか六法全書とか般若心経を面白く読み聞かせようとしているようなものだ。
 この時点で、既に他の劇団とは、目指しているものレベルが全く違う。
 玉置玲央は女装をしているが、実はこれは女装ではない。彼は一切、女言葉で喋らないし(わざと「ぶる」時を除いて)、女演技をしない。それをすれば「オカマ」になってしまうことを、中屋敷氏は熟知している。それは観客の感情移入を阻害する「虚像」でしかない。だから、「彼女」は“あの姿こそが素の姿”としてナチュラルだから、自然に観客の意識にすりこまれる。だからあれは女装ではない。“男にしか見えない女”が自分の制服を着ているだけなのだ。だから全く気持ち悪くない。
 彼女の恋バナも、その異常な姿とは相反して、実に普通である。「先輩と一緒の大学に通いたい」。これだけで、観客が引くようなストーカー的な行為を取らない。その直前で「寸止め」してある。過剰な表現とは対照的に、内実はとことんリアルなのだ。だから、「あるある」と観客は感情移入ができる。グロテスクなその容姿も、いつの間にか受け入れてしまっている。
 つか式の過剰な喋りも、リフレインを多用したリズミカルな台詞に乗せることによって、青春の怒涛を表現することに成功している。彼女は、一見、自分の心理を説明しているようであるが、これも本当は「自分語り」ではないのだ。自分の感情に溺れてはいない。彼女は自分に対しての冷静な客観者である。恋と、勉強と、部活と、その三者のバランスを取ろうとし、それに失敗していく過程を、「行動」をメインに描写していく。これはハードボイルドの手法だ。「自分語り」を他人に聞かせるためには、ハードボイルドに徹する必要があるのだ。
 心理描写が客観描写と合致しているから彼女が走る国道が舞台上に“見える”し、彼女が乱暴される暗い原っぱが広がって“見える”。
 極めつけは、彼女と先輩の最後の出逢いだ。罵倒した部活の仲間たちから乱暴され、血まみれになった彼女のおでこに、先輩はキスをする。彼女の血まみれの姿に先輩は驚きもせず、キスしたその唇は彼女の血で濡れる。その様子を、彼女は、自分ではその意味を理解しないまま、淡々と語る。だから観客だけが気付くのだ。彼女を乱暴させたのは先輩なのだと。
 これが“ドラマのある”戯曲の書き方なのだ。台詞に説明はない。しかし描写はある。だからその台詞の意味を、観客が想像することができる。こういう台詞を書けるか書けないかが、プロとアマの差なのである。
 

番外上演
■「キネマおじさん」
 [出演:江口隼人(劇団空中楼閣)]×[脚本:永松亭(劇団空中楼閣)]×[演出:FALCON(劇団空中楼閣)](福岡)
 満足度:★★★

 予選落ちしたが、観客の評判がよかったので、急遽幕間にロビーで上演することになったもの。
 『タイタニック』『借りぐらしのアリエッティ』『テルマエ・ロマエ』をそれぞれふとっちょのおじさんが、BGMにCDを流し、お客さんに話しかけつつ、パロディーにしていく。
 このおじさん、普段はストリップ劇場の幕間のお喋り漫談なんぞをやっているそうで、何のこたあない、喋りのプロなのである。
 『タイタニック』は、ケイト・ウィンスレットが、レオナルド・ディカプリオを斧で殺して自分だけが「ヘルプ・ミー!」と助かるオチ。
 『アリエッティ』は、小さくなった女子高生はアリエッティは、南くんのポケットに入っていつも一緒だったけど、車に轢かれて死にました、という『南くんの恋人』に話がすり替わるオチ。
 『テルマエ・ロマエ』は、ルシウスがタイムスリップしたのが現代のソープランドで、花時計とかいろんな技を上戸彩ちゃんに教えて貰って、古代に帰り、トルコ風呂の創設を始めたという……おお、パロディなのにちゃんとSFになっている!(笑)
 下品な人間の、下品な人間による、下品な人間のための漫談だが、誰のため、何のためにやっているのか分からない芝居に比べれば、はるかに満足度は高い。公募枠に受かった他の劇団の方がよっぽど幼稚だ。
 この企画が、九州の若手の小劇場をヨイショするだけのもので、一般の観客のニーズに答えるものではないことが、この選考の仕方でよく分かる。


Bブロック:

■ 「Comfortable hole bye.」
 [出演:野中双葉(劇団ノコリジルモ)]×[脚本・演出:熊谷茉衣子(劇団ノコリジルモ)](福岡)
 満足度:★

 さまざまな自殺を試みる少女。しかしなかなか死ねない。というよりも、本気で死ぬ気が少女にはない。首を吊っても苦しくて、手首を切っても痛くて、死に至ることが出来ない、と言い訳する少女。
 死ぬつもりはないのになぜ死を望むのか。“純粋に死にたいのだ”という意味のことを少女は言う。“死ぬのに理由がある死”は、自分の求める自殺とは違うのだ、と。
 こうした最初の設定は面白いのだが、まず演者の演技が典型的な「演技している演技」で、嘘っぽさしか感じられないのが観ていてつらくて仕方がなかった。特に中盤以降の「死についての一人語り」になるともういけない。完全に、舞台と客席との間に障壁を築いてしまっている。
 台詞は、覚えてそれに抑揚を付けるだけでは「演技」の域には達しない。それは「よく長い台詞を覚えましたね」とセンセイや親などの身内から誉められるだけの「お遊戯」だ。しかしそもそもの脚本自体が演劇の体を成していないのだから、演技云々を忖度したところで意味はない。
 物語は結局「やっぱり生きろ」というところに落ち着くのではないかと思っていたら、やはりそうだった。自殺防止キャンペーンの一助になればという思いで書かれた作品なのかも知れないが、本気で死のうと思う人間がこの舞台を観たとしても、その決意を翻させることは不可能だろう。


■「スパイラルベイビーのおと」 
 [出演:守田慎之介(演劇関係いすと校舎)]×[脚本・演出:平林拓也(ユニット成長剤)](行橋)
 満足度:★★

 九州勢の中では、これが一番マシだった。
 しかしそれも「一応、一人芝居として成立させるためのアイデアがある」ということであって、面白かったというほどではない。
 舞台は白いラインで三分割されており、シャツをはみ出させた男が、ラインを越えて場所を移動する度に、別人を演じていく。一人は、死にかけた妻のために、他人を笑わせようとする男(なぜか他人を笑わせると妻の寿命が延びるのだそうだ)。一人は、就職難で、面接を受けまくっているが、頓珍漢なことを言っては落ちている男。もう一人は、妻に浮気を疑われて離婚したものの、子供の親権で係争中の男。
 この全く無関係に見える三人は、どんな関係があるのか。とかくといかにも大層な謎のようだが、この手の話は概ね次の三パターンのいずれかだ。
 (1) 三人が出遭って、新たなドラマが始まる。
 (2) 三人がぶつかって、人格が入れ替わる。
 (3) 三人と見えて、実は一人の人間の多重人格である。
 一人芝居だから、(3)の可能性が高いなあと思って観ていたら、やっぱりそうだった。発想が悪いとまでは言わない。しかしこのネタは、もう手垢が付きすぎているのである。「あれっ、そこにいた人がいない」と一人が言いだして、多重人格ネタであると確信してから後が長くて退屈なこと。
 こういうワン・アイデア・ストーリーは、短編で、最後の最後に意外な結末で「落とす」のが心臓のようなものなので、途中で大半の観客にネタが割れてしまうのは、致命的と言われても仕方がないのである。


■「暗くなるまで待てない!」
 [出演:横田江美(A級MissingLink)]×[脚本演出:土橋淳志(A級MissingLink)](大阪)
 満足度:★★★

 主人公は盲目の少女である。かつては母親が教祖であった新興宗教団体で、盲目の巫女として神託を告げる役割を果たしていた。しかし母親が死んで、今は細々と占い師をして暮らしている。
 ある時、かつて教団にいた男が現れて、隠し財産を寄越せと強要してくる。拒む少女。さらには、近くで虐待に堪えかねて父親を殺してきた少年も、少女のところに転がり込んでくる。久しぶりに人に触れ合って、優しさを取り戻していく少女。だが、破局はもうすぐそこまで来ていた。
 ある晩、いきなり留守宅に上がり込んできた男が、強盗と化し、少女を殺そうとした。恐怖に駆られ逃げまどう少女。電灯を壊し、暗闇の中で対峙する二人。しかし少女が有利だったのは最初だけで、じきに男に掴まってしまう。殺される寸前、男を引き離し、彼女を助けた「誰か」がいた。それは自首するために出ていったと思われていた少年だった。少年は男を倒す。そして再び、少女の下から去っていく。
 翌日、少女は驚くべき事実を警察から聞かされる。少年は、昨晩、“少女の部屋に帰ってくる以前に”川に落ちて死んでいた……。
 タイトルで、オードリー・.ヘプバーンの最後の主演映画である『暗くなるまで待って』を連想した観客は多いだろう。
 盲目の女性の屋敷に、強盗が忍び込んで、しかし明るいうちは、強盗に有利、でも暗くなれば、敵と自分と、条件は同じ、逆転勝利の可能性はある……というシーンは確かにラストに存在するが、そこに至るまでの話が長い。「暗くなるまで待てない」のは観客の方だったりする。
 もっともそのあとに、強盗から女性を守ったのは、“眼には見えない”ある少年の幽霊だということが明かされる。主人公の盲目が、しかも一人芝居であるため、少年の姿は“観客にも見えない”ことを巧く利用して、よくあるオチではあっても、最後まで少年の正体に気付かせないトリックは秀逸。実際、私も引っかかった。だって「見えないのが当たり前」と思っていたのだもの。これは「演劇だからこそ仕掛けられる叙述トリック」である。
 確かに、そこに至るまでの過程は長い。しかしその長さは、全てこのラストの意外性を生かすために必要なドラマだった。演者の演技が生硬で、平板な印象を与えてしまうのはマイナス点だが、この一人芝居をミステリーのトリックとして使用した点において、前の「スパイラルベイビーのおと」よりも優れている。同じく一人芝居の裏技を仕掛けた井上ひさしの『化粧』に匹敵するものとして、高く評価されるべきだと考える。


 一人芝居の演者が、客席に向かって語りかける。
 語りかけている相手は、一見すると我々観客であるかのように見える。
 漫談ならそうだ。しかし「演劇」においては、演者の対象は必ずしも観客に限定されるものではない。ドラマの中の相手だろう、という解釈も、「設定」としてはそうなのだが、正確を期するならそう断定は゛きない。
 「演劇空間」というのは、端的に言えば、そこにその時だけ存在する「異空間」、一種の「別世界」を創り出すことだ。それが最もプリミティブな形で構築されるのが「一人芝居」である。
 演者が対峙しているのは、「世界」あるいは「宇宙」そのものだ。茫漠として具体的な形を備えてはいない「概念」そのもの、しかしそれは確実にそこに存在している。
 他の演劇、即ち対話劇の場合、「相手」は具体的な形を伴うがゆえに、世界の構築もまた二者間の距離と、演技の内実によって、舞台上に形成されるのが基本だ。しかし一人芝居の場合は、演者と観客が“見ている”対象は「同じもの」だ。即ち、「世界」は実は舞台上に留まらない。ともすればそれは一気に劇場から外に飛び出し、宇宙にまで拡大する。
 一人芝居と通常の舞台との明確な違いはその点にある。
 言い換えるなら、普通の舞台の場合、ドラマは舞台上にあり、それを観客は見たままに解釈するが、一人芝居の場合はそうではない。我々が見ているものは、いや、「見ようとしているもの」は、演者の演技、言葉を通した「向こう側」にある「世界」なのであって、我々もまた想像力を駆使しないことには、その世界は決して見えては来ないのだ。
 そんな「得体の知れないもの」がなぜ演者ばかりでなく、我々にも共有することが可能なのかというと、我々の脳が行う「認識」「理解」という作業自体が、基本的には「得体の知れないものに言葉を与える作業」だからなのだ。
 従って、「世界」を構築できない一人芝居は、演劇として成立し得ない。宇宙が見えていない演者に、観客にも宇宙を感じてもらうことは不可能である。今回の一人芝居フェスティバル、彼ら彼女らに、宇宙は見えていたのだろうか。
タニンノカオ~人命救助法2012

タニンノカオ~人命救助法2012

シンクロナイズ・プロデュース

東京アポロシアター(東京都)

2012/08/09 (木) ~ 2012/08/19 (日)公演終了

満足度★★★★

スキャンダル!
人間の“欲望の行き着く先”を描いた二つの作品は、不条理というより
スキャンダラスな新聞の三面記事のよう。
コミカルとシリアス、全くテイストの違う2作品で1時間45分とコンパクトながら
ストーリーの面白さと演出の違いがとても面白かった。

ネタバレBOX

「人命救助法」
溺れた人を助ければ、表彰され名誉を得てその結果金になる・・・(マジっすか?)
だから4人で協力して“やらせ”の人命救助をしよう!という話。
冒頭のコーラスが楽しい。
♪わら、わら、わーら♪
と藁をも掴む輩を揶揄する歌詞で結構上手に歌うもんだからますます可笑しい。
銀行の融資やら、校長への昇進やら様々な思惑を抱いて腹黒い4人が結託する。
ところが案の定裏切り者が出て水の中で足の引っ張り合い。
このスローモーションの格闘がとても面白かった。
ブラックなそれもあっけないブラックな結末で、
掴む藁を間違えるとこういうことになるんだと実感。

薄暗い舞台上で背中を向けて着替える役者を見せながら次の作品に入っていく・・・
しかもとてもスマートに行われていて感心した。
2つの作品が関連性を持っていること、
そして同じ役者がここからスイッチを切り替えていくことが伝わって面白い。

「タニンノカオ」
施設の爆発事故で顔を失った男。
欠損した人体のパーツを本物そっくりに作る医師が彼に新しい仮面を与える。
見た目と機能を補えば、人工パーツによって元の生活を取り戻すことができるのか、
それはパーツが「顔」でも同じなのかという
東大医学部卒の安部公房らしいこだわりが感じられる。
首から上をすっかり白い包帯で覆うという姿は、
他のどの部分の怪我よりも非日常的で、もはや普通の人生とは思えない悲劇が漂う。

周囲や妻と、それまでのような人間関係を築けなくなった男は
全く新しい「顔」を得ることで自分の存在を取り戻そうとする。
「他人」になりすました男は、外で出会った妻を誘惑して交際を始める。
だがあっさり自分の誘いに乗った妻に対する不信感に悩み
ついに自分が夫であることを告白する。
だが実は、妻は「他人」が夫であることに気づいていた・・・。

冒頭、包帯男の声のトーンがちょっと不自然に聞こえたのは
包帯のせいでくぐもっていたのか、それとも
1本目と違うキャラであることを強調しているのか理由は定かでない。
自宅では相変わらず包帯の「夫」、外では新しい仮面で「他人」と
2人の役者がひとりを演じる、切り替えの演出が面白い。
自分を取り戻そうとしてやったことなのに、取り戻すどころか
さらに失うことになった男の混乱と失望が浮き彫りになる。

「顔」は単なる身体の一部分ではなく、
取り替えの効かない「自己」そのものなのだと改めて感じる。
同時に、妻ばかりか大家の知恵遅れの娘にも正体がバレていたという事実に
「顔」が変わっても「自己」の本質は変わらないのだとも言える。
彼は一体何のために新しい顔を手に入れようとしたのか?

個人的には2本目の「タニンノカオ」のストーリーと演出が好み。
人間の喪失感と変身願望が、今の時代を感じさせてとても面白かった。
約50年も前の作品のテーマに、改めて普遍性を感じた。
「ボイルド・シュリンプ&クラブ」(8月)

「ボイルド・シュリンプ&クラブ」(8月)

劇団6番シード

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2012/08/15 (水) ~ 2012/08/19 (日)公演終了

満足度★★★★

コボンロ
 コロンボの間違いではない。コボンロと書いたのである。ニコニコ探偵事務所のイメージだからだ。今回は、1時間で完結する作品を2本上演という形式であった。芸達者な役者が多く、場面転換がスピーディーでノリがあり心地よい。「刑事コロンボ」の脱力系と少し異なり、貧乏を売りにし横着な振りをして見せるが、それはそれ、営業用と見た。無論、コロンボと同じように優秀な探偵である。が、貧乏を売りにしたり、横着も愛嬌があるなど、有能が嫌味にならない。「ボイルド・シュリンプ&クラブ」が5年前のスピンオフなら「イタリアンの罠」は、コロンボの「別れのワイン」か。中々、粋な演出とシナリオであるが、役者陣が、作品を良く立体化していた点も評価できる。とにかく、楽しめる。

今夜此処での一と殷盛り

今夜此処での一と殷盛り

風雷紡

サンモールスタジオ(東京都)

2012/08/11 (土) ~ 2012/08/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

サスペンス因習劇
練り込まれたストーリーと演出が素敵でした。そしてセットも。上の方ではコメディのような展開で転がし、下の方ではシリアスに運ぶという企画が絶妙!

「ボイルド・シュリンプ&クラブ」(8月)

「ボイルド・シュリンプ&クラブ」(8月)

劇団6番シード

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2012/08/15 (水) ~ 2012/08/19 (日)公演終了

満足度★★★★

「イタリアンの罠」こちらも好演でしたが・・・
前半の「半蔵門・・・」が1時間で終わってしまい、「あれ?」と思ったら、
こちらが始まりました。
2本立てだったのですね。

こちらも、頻繁な場面転換を多用する手法は同じ。
厨房のシーンでは、(レストランの客席との境の)壁も用意してあって、
そこに調理用器具まで多数吊ってあるのは、
凝っているというか、笑ってしまった。

なお、こちらも、これから観る方はネタバレを読まない方が良いですよ。

ネタバレBOX

レストラン常連の夫人が、実は……で、
しかも、ラストも彼女のエピソードが1つのキーになっているあたり、
面白く拝見した。

ただこちらも、何となく「犯人」が見えてきてしまうのはどうなのかな?
推理小説みたいに、あえて、「犯人じゃないけど犯人に思える人」を
用意してもいいのかも?

それから「半蔵門・・・」よりは動きは少ないと思うので、
こちらを先に上演して、後半を「半蔵門」にした方が良いように
私には思えました。

前半同様、探偵の2人は(やっぱりちょっと噛みもあったけど)
芸達者でした。
シェフ役の小沢さんは、声も良いし存在感がありました。

最後に、劇自体の話ではないですが、
終演後の挨拶や告知、ちょっと長すぎ。
もっと簡単にやってほしかったです。

こちらも4~5の間位ですが、種明かしの部分が少々くどい気もしましたので、
「半蔵門」を甘くしたこともあり、こちらはやや辛くして4点とします。

でも、両者に格段の差があるわけではありません。
MACBETH

MACBETH

る・ひまわり

ラフォーレミュージアム 原宿(東京都)

2012/08/11 (土) ~ 2012/08/19 (日)公演終了

満足度★★★★

ストレートパンチ。
なかなかの熱演で、演出も嫌味のない程度に凝っていて、登場人物の性格付けもわかり易く作られていて、難解さは微塵もなく・・・2時間、まったくダレずに、しっかりと観ることができました。「芝居を観たな」という満足感もあったし(原宿が好きってのもあるんだけど)。

でも・・・やっぱシェイクスピアって「古典」なんだなあ、と。当たり前のことではあるんだけど、そんなことを認識したなあ。

『じゃじゃ馬ならし』『夏の夜の夢』『空騒ぎ』なんかの一般に喜劇と言われる作品は、大胆な脚色を施さなくても楽しめるんだけど・・・どうもシリアスなシェイクスピア作品には時代劇のような既視感あふれる感じがして、ちょっとだけホンのちょっとだけ物足りなさを覚える。

きっと柿喰う客の『絶頂マクベス』の影響なんだと思う、その思いを強くしたのは。大胆に脚色したほうが、グッと魅力が増す。

この『MACBETH』。イイです。デートにつかえるくらいのクオリティあります。

でも、深谷由梨香&七味まゆ味マクベス、岡田あがさ門番を、観劇中に思い出しちゃったのは事実。ラストもあっさりに感じちゃったかな。重厚ではあったけど。

ステージは、客席が四方から囲むタイプ。

長辺が3列&短辺が4列だから、どの座席でも楽しめるかと。

「ボイルド・シュリンプ&クラブ」(8月)

「ボイルド・シュリンプ&クラブ」(8月)

劇団6番シード

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2012/08/15 (水) ~ 2012/08/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

「地下鉄半蔵門線乗っ取り事件」笑える推理サスペンス
推理物なので、ネタバレ(控え目にしますが)を読むとつまらなくなります。
これから観劇される方は御注意を。

頻繁な場面転換があり、舞台装置の移動もはげしい。
その転換を役者も手伝っているあたりも、何か面白い。

本筋ではないが「痴漢冤罪」の話も出てくるのが当世風?

ネタバレBOX

ただ、当日パンフにも「犯人」が書いてあるし、
観ていると、何となく分かっちゃうんですよね。
やっぱり「これからどうなるのだろう」と思わせて引きずって行く方が
私は良いと思うのだが。

ギャング団に乗り込む辺りはちょっと話に無理がある気もしたが、
基本的には面白く観ました。

また、概ね役者陣も好演していましたが、
肝心なところで台詞を噛んじゃった・・・これは残念です。
まあ初日ですし・・・なので星は4~5の間くらいですが、サービスで5にします。

さて、公演時間2時間と聞いていたのですが、
1時間ほどで終わってしまいそうな雰囲気となり、
事実、本当に1時間で終わってしまいました。。。
この続きは別項で。
短篇集『残念なこと』

短篇集『残念なこと』

中野劇団

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2012/08/12 (日) ~ 2012/08/14 (火)公演終了

満足度★★★★★

中野劇団ワールド
 とても面白い 短編集でした。
14日 雨の影響で、電車が遅れて 役者さんが、時間ぎりぎりだったそうです。コント、芝居は、そんな事は微塵も感じない。 今回も何処まで追い込むねん、もう勘弁したってくれーって感じで それでいて いやみが無く けなしているのでもなく、中野劇団の雰囲気がいっぱいでした。
1.オープニングスタッフ 2.面白くない芝居 3.中ボス討伐反省会 4.議事録 5.密室の人形 6.同盟同姓 7.ロングシート 8.節ちゃん 9.強制小学生 映像コント:披露宴会場下見 10.二次会の帰り道
 10本+映像  また、もう、次回が楽しみです。

緑の指

緑の指

世田谷シルク

シアター711(東京都)

2012/08/15 (水) ~ 2012/08/19 (日)公演終了

満足度★★★★

不思議な話
好みにより評価は分かれると思います。
公演詳細欄の「あらすじ」は実は冒頭部分で、
そこから話が進展していきます。

しかし、話は簡単ではありません。
各場面場面は、「抽象」とまでは言えず、意味を取ることはできますが、
場面ごとのつながりは筋が通っているわけではありません。
つまり、場面のつながりについては「抽象的」ですね。

ネタバレBOX

それから、当日パンフに、
久しぶりに連絡をくれ、会いたいと言ってきた知人に会ってみると、
宗教の勧誘だった・・・みたいな話が載っていました。
(かくいう私もそういう体験ありますが)

また、道成寺の話にも触れていて、劇の冒頭もそれっぽい。
なお、冒頭部はじめ、紗幕の使い方は中々良いと思いました。

ただまあ、その話とは雰囲気の関連はあるかもしれないが、
「現代風本案の道成寺」でもないです。

「抽象作品」はやっぱり雰囲気が大切と思いますが、
ちょっと固い気もしました。
まあ初日だからかもしれません。
やや甘めですが☆4つにします。
師匠の部屋(上演終了しました。ご来場、誠にありがとうございました。)

師匠の部屋(上演終了しました。ご来場、誠にありがとうございました。)

アリー・エンターテイメント

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2012/08/15 (水) ~ 2012/08/20 (月)公演終了

満足度★★★

花柄八景
雰囲気は良い。
北川未来の演技がふにゃとしたかわいさがあって○。

ネタバレBOX

花柄一門の花壇師匠(久我真希人)がホログラム初音ミクとの闘いに敗れ、一門は解散。「地獄八景亡者戯」のようにサバの刺身を食べて死のうとする師匠だが、パンクなカップル・鉢(今村圭介)、苗(小見美幸)と橋の下のホームレス少女・燐(北川未来)が門弟になるし、一門を去って反物のセールス業についたプラン太(岡野康弘)もちょくちょく顔を出す。そんな中、パンクな二人が欧州へ渡るのを契機に燐が花柄一門を継ぐことになり、師匠は安心して地獄へ落ちる…。

ほっこりする感じだけど、流れがややぎこちないかな。燐が一門を継ぐことでこの世への未練をたった師匠の想いが伝わりにくい。燐もアホの子のようで師匠の想いを受けたって感じでもないし。パンクな二人の話は笑えるし、結局門弟に戻ったプラン太の心も、ちょっと見えにくい。
ラストの師匠が死ぬことと、燐とプラン太の稽古の空気への全体的な結びつきが弱い気がした。一体感が少ないというか。
決してつまらなくないけど期待してたので。

落語を演じる箇所が2、3あったけど、久我はなかなか染まってて○。使い方も○。小見の落語は内容知らないのでとっつきにくい。
燐の頭の痛そうな表情が普通以上にかわいい。
艶やかな骨

艶やかな骨

十七戦地

ギャラリーLE DECO(東京都)

2012/08/14 (火) ~ 2012/08/26 (日)公演終了

無題445(12-188)
20:00の回(晴 暑)、A version。LE DECOの4F、19:30受付開場。入って左側が客席、緑色が目に飛び込んできます。中央の柱には葉や茎が纏付き、ナス、きゅうり、人参(?)、林檎(?)、洋梨(?)、葡萄が実っています。正面奥には何かの実験なのか緑の植物が栽培され、上手デスクにはなぜか折り紙。舞台中央にも木製のテーブルと丸椅子2脚、本があってここにも折り紙が、見渡すと下手階段にも。理科の実験室みたい...よくみると顕微鏡、ロッカーに脚立。2作目になります。野菜を食べてアレルギー..今夜は珍しく早い段階で原因を推理...当たっていました。2017年夏、渋谷での物語。19:55前説、根村役の役者さんは舞台に、20:00開演~20:59終演。終演後台本を購入、スタッフの方に、折り紙で折っている「足のある魚」は1作目のですかとお聞きしたらそうですというお答えでした。

ネタバレBOX

雑記

1作目はSF系で好み、終演後DVDを予約、前作は予定が合わず2作目、こちらもSF短編のような味わいでした。科学技術と人類(地域社会や世代や環境や)とのバランス、それを維持するのはほとんどムリではないのかと思いながら観劇。台本を購入。

少し設定(アレルギー反応の発現時期)が強引な気もしますが、60分に収めるにはこうかなと...。

「NPO法人りんの会」は「凛の会」を連想させるのではないかな..と思いました。

ミクロの視点で眺めると食べ物にはいろんなものが付着しているし、それを前提として生物の機能が備わってきたのだろうし、それを無菌の状態にすることが「健康的」なのではないのでしょう。

劇中、上の音が聞こえてきますね。

根村が着用している「白衣」は料理専門学校の生徒さんが着ていたものとよく似ている...ポケットや襟の具合、長さ....。でも、実験室には素足で入らないんじゃないかな...(あっ、でも見ているぶんにはいいんですよ、涼しそうだし)。
ビル風の吹く夏の盆

ビル風の吹く夏の盆

ビルヂング

d-倉庫(東京都)

2012/08/15 (水) ~ 2012/08/15 (水)公演終了

満足度★★★

ビルヂング
70分。見ごたえアリ。

ネタバレBOX

ピアノが基調のBGMでのダンスはとても良かった。
演劇的な部分は、しゃべりが聞き取りにくくて、やや退屈。

主宰・加藤紗希は、ダンスも表情も魅力的だった。
ドラムストラック

ドラムストラック

ホリプロ

天王洲 銀河劇場(東京都)

2012/08/15 (水) ~ 2012/08/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

祝 日本公演5周年
誕生10周年→リズムで世界はひとつになる!
うたい文句に偽り無し!

楽しかったです(^^)

会場みんなで太鼓をたたくのは気持ちが良かった。
その分休憩無しの90分は短く感じたりもしました。

小学校高学年~高校生までは、
劇場で1日インターンが体験出来るそうで・・。
やってみたかったなぁ(^^)
やれれば良い夏休みの思い出になりそうな気がしますょ。

ネタバレBOX

足の悪い身内と行きまして、
会場までエレベーター使ったのですが。
そこの受付のポニーテールのお姉さんが明るく親切でありました(^^)。

外国籍の方や子供さんも多く見受けられましたが。
それはもう楽しそうに各人客席に置いてあったジエンベを、
敲きまくっていました。

この太鼓さんは日本公演終了後に、
希望すれば格安で購入が可能なのだそうです。

またロビーでは、アフリカ産のワインの提供などもされていました。

そして舞台上部のスクリーンには、
場面場面で月や雲などが映し出されて、
アフリカンな雰囲気を盛り上げてました。

行けそうに無い方は、
アプリがあるそうなので、雰囲気だけでも味わえるのでは?
などと思ったりしましたね。
(う~んホリプロのまわしモノのような紹介文になってしまった気がするが・・、まぁ楽しかったのは嘘ではない。
→それにしても太鼓の叩き過ぎて手首が痛くなった・・。
運動不足かなぁ・・・。)
ふくすけ

ふくすけ

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2012/08/01 (水) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

内容も確かに凄かったのだけれども
何より感動したのは席交換してくださった素敵な淑女が居らしたこと。
友人と立見席の当日券に並んだところ、ちょうど最後の2枚!
ただ、大きく左右に列が離れていました。それをみかねてかそっと
声を掛けていただいて・・。ありがとうございました。

内容は笑い疲れてしまう程でした。大竹しのぶさんすごかったっす・・。

コングラッチュ ユー

コングラッチュ ユー

チャーミーゴリラ

小劇場 楽園(東京都)

2012/08/07 (火) ~ 2012/08/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

笑って泣いて最後はほっこり
今回は公演期間が長かったのとWキャストということもあって2回観にいきました。
わかりやすいストーリーで役柄も一人ひとり丁寧に描かれていました。
劇中のダンスや歌も本格的でとても楽しめました。
キャストは全員若いのですが客層は老若男女で一人で観に来ている人も結構いたのが印象的でした。
とにかく楽しめて笑顔になれる舞台でした。 

ネタバレBOX

ドンキやファミマ、プリプリの「M」を耳にしたら思わずニヤニヤしてしまうんじゃないかと思う位、替え歌が耳に残りました。

ステージも2方向から観れるようになっていて、別の方向からだと違って見えて新鮮でした。

私も文字の力を信じて未来日記を書いてみようと思いました。

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