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The Library of Life まとめ * 図書館的人生(上)

The Library of Life まとめ * 図書館的人生(上)

イキウメ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2012/11/16 (金) ~ 2012/12/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

さすがの、この安定感
イキウメは、個人的に大好きだというのもありますが、かなり「推し」です。
場面転換や演出が綺麗なのも凄いし、なにより(特に最近の作品では)
笑いの要素がかなり多めで、難しく考えずに楽しく観られるからですね。

今回もかなり色々なところがツボで笑いました♪ 台詞回しが本当にいい!

ネタバレBOX

今回は、

感情表現が顔ではなく、体の動きに出てしまうことを隠している
新婚の男の悲喜劇、『東の海の笑わない「帝王」』、

過去未来の輪廻転生の姿をのぞき見できるタイムマシンを
発明した男達の物語、『輪廻TM』、

など、全7作品を分けずに、上手く結合&暗転ほぼ無しの
場面展開で一気に繋いでいます。

あまりにそれが上手く、どの話の途中からからどの話に飛んだのか、
序盤では分からずに混乱するので、会場のパンフレット参照を推奨。

図書館を模した舞台美術がとにかく素敵だった。その図書館が、
「人間の知恵を集めた場所」=「過去現在未来の人間の記憶を
集めた場所」として描かれ、それが物語の中心を成しています。

その図書館では、誰もが「自分」について書かれた一冊の本を
必死に探して、いつしか出る事ができない、迷宮に陥っている中、
一人の男が別の探し物をしに図書館を訪れ。

ラストではささやかな感動までプレゼントしてくれます。
こういうところが、洒落てて、早くも来年の(下)が楽しみです。

しかし、安井さんの、抜群の笑いとる力は尋常じゃないです。
鬼役、スリ役と立場は違うのに、既にこの人がいないと、
違和感を感じるレベルの、安定した演技ですよ、本当に。
モスクワ

モスクワ

intro

生活支援型文化施設コンカリーニョ(北海道)

2012/11/29 (木) ~ 2012/12/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

愛しさと
ハラハラします
ワクワクします
ばーってします

ご無沙汰してます。

ご無沙汰してます。

ホントに、月刊「根本宗子」

BAR 夢(東京都)

2012/11/10 (土) ~ 2012/12/02 (日)公演終了

満足度★★★★

12月
11月公演だけど12月に観劇。

芝居が近い、ものすごく近い。

お話はほんとに当日パンフに書いてある通りの感じ。
ただ、笑いを追求してここに行きついたのか?という感じはしないでもない。
とっても素直でいいお話、という印象。

結構マジで見れば、それなりにホロっとくると思うのだが。やっぱり笑い、なのかなあ。(でも周りのお客さんが笑いながら観ていたので、自分の感覚のずれかも)

三太さんの芝居は、ちょこちょこ顔を出すのは観たことがあるが、これぐらいしっかり観たのははじめてかもしれない。トレンディーって雰囲気ありありでした。

ネタバレBOX

近すぎで、根本さんの衣装(セーラー服)の直しがわかってしまうぐらい・・・。

これまでの役柄のせいか、根本さんがあまりに"素直"な役をするのがちょっと物足りないとも思ってしまう。


うたうときになぜにリモコン?とか1カ月後とかのフリップとか、回想シーンとか、このあたりの作りはとっても好き。
Big Tree 〜大地讃頌〜 

Big Tree 〜大地讃頌〜 

ThreeQuarter

明石スタジオ(東京都)

2012/11/23 (金) ~ 2012/11/25 (日)公演終了

満足度★★★★

すてきな公演でした!
期待通り、壮大なストーリーでした。
会話主体で、集中して聞いていないと話に取り残されそうでしたが、
要所でグッと心をつかまれるお芝居・役者さんがあって、引き込まれました。
私が引き込まれたのは、
ドグ、ファーシル。
フラムの役者さんはお芝居の要だったと思います。こちらも素敵でした。

後半~ラストの雰囲気の盛り上がりにはのせられました!

最後に退団される方の挨拶があり、そこにもウルウルきてしまいました。
すてきな公演でした!

INDEPENDENT:12

INDEPENDENT:12

インディペンデントシアタープロデュース

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2012/11/22 (木) ~ 2012/11/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

一人芝居マラソン
楽日の11本の作品を観させて頂きました。

皆さま個性があって大変面白かったです。
個人的には女性の作品が好きでしたね。
音楽やら楽器やら衣装小道具、色々駆使して工夫されてそれぞれの色がありました。

いっぺんにたくさんの芝居が観れて疲れましたが大満足です。
DJがいたりドリンクバーもあり出入り自由でイベントとして確立していました。

今までの経験で色々改良されて来たのだろうなぁと思います。
初めて参加させて頂きましたが今後も是非参加したいと思います。

世界は僕のCUBEで造られる

世界は僕のCUBEで造られる

ACTOR’S TRASH ASSH

吉祥寺シアター(東京都)

2012/11/20 (火) ~ 2012/11/26 (月)公演終了

満足度★★★★

大幅グレードアップ
2年前にブラッツで上演した作品の大幅グレードアップ。
「当世人気者」な若手俳優やアイドルを多数招いた中、4人のASSHメンバーが要所要所を締めてメリハリを付けているのがさすが。
2年前と比較するとエンターテイメント性が大幅にアップした分「自分の中の多面性」的な主題が薄れた気がしないでもないが、いわば素描と極彩色(むしろサイケ調?(笑))に塗った絵画との違い、的な?
ただ、ゲスト陣のファンへのサービス的なシーンは千穐楽ということもあってか冗長感アリ。
その結果、上演時間が10分間の休憩を含み3時間というのは行き過ぎでは?(面白いことは面白いんだが)

ロックミュージカル『Marionnette〜マリオネット〜』

ロックミュージカル『Marionnette〜マリオネット〜』

ショーGEKI

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2012/11/17 (土) ~ 2012/11/25 (日)公演終了

結婚式は、、、
たしかに新郎新婦は操り人形みたいなものかもねえ。

知人を観に行ってきましたが、いつのながらのクオリティ。
豪華な舞台でした☆
ただ、ながかった。。
もっとコンパクトにまとめて1幕ものにしたらよかったなぁ。

【ご来場ありがとうございました】諍わなければならないいくつかのこと

【ご来場ありがとうございました】諍わなければならないいくつかのこと

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

pit北/区域(東京都)

2012/08/30 (木) ~ 2012/09/03 (月)公演終了

満足度★★★★

テーマ
ストーリーはある意味、とても哲学的でした。追いかけるテーマがはっきりしていて、登場人物達がそのテーマについて苦悩し、成長し、選び取っていく過程を見せられた気がします。ダークな内容もしっかり含まれていて意外。
考えさせられるシリアスな内容とは別に、楽しませるシーンではしっかり笑わせられたので楽しめました。

からくりサーカス~サーカス編~

からくりサーカス~サーカス編~

カプセル兵団

笹塚ファクトリー(東京都)

2012/11/15 (木) ~ 2012/11/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

小劇場の枠におさまってない
良い意味で、小劇場の枠に収まっておらず、楽しめました。
からっくりサーカス~からくり編~も観劇しましたが、本当にあれだけ伏線が張り巡らされたストーリーを2作品でまとめあげたなと感服。
ではけやダンス、アクションと、内容も濃く、パワフルな舞台でした。
あと、内容とは離れますが、クッションの座り心地が良く…。3時間という上演時間も意外と快適。耐えられました。

ウエディング・ドレス

ウエディング・ドレス

TAIYO MAGIC FILM

ウッディシアター中目黒(東京都)

2012/11/08 (木) ~ 2012/11/11 (日)公演終了

満足度★★★

勘違いモノ
ジャンルで言えば、いわゆる「勘違いモノ」。コントで言うと、アンジャッシュのような…。ストーリー自体はしっかりしていて、役者の方々も皆様それぞれに魅力的でした。
唯一気になったのは、セット。いくつもの部屋が登場する中で、表現しきれていなかった部分があったように感じました。また、結婚式場の控室と言うには、少しリアリティに欠けたような。

青春ゲットバック

青春ゲットバック

劇団フルタ丸

小劇場 楽園(東京都)

2012/11/30 (金) ~ 2012/12/02 (日)公演終了

満足度★★

既に満腹
こういう顔をしていたのかだけでした。

ネタバレBOX

インターネットで19話、一本の長さを正味12分とするとトータル3時間50分ぐらい、これだけ付き合うともう新鮮味はありませんでした。

わざわざ足を運ぶほどのことはないと思いました。ネットでやれば充分でした。

2年後に参加者にもう一度集合してもらって感想をヒヤリングする会の話でしたが、旅行会社の上司も実は結構このプランが好きだったことが分かりました。

しかし、そんなことは社員で旅行にも参加していた山口が普段の会社の内外における上司との会話から知るべきで、いかに本音で話し合わないつまらない会社なのだろうか、あるいは上司が酒を誘っても断る最近の若い世代の気質が生んだ結果なのだろうかと寂しくなりました。
JIN-仁-

JIN-仁-

宝塚歌劇団

東京宝塚劇場(東京都)

2012/11/23 (金) ~ 2012/12/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

日進月歩
キリッとした男前でした。

ネタバレBOX

『JIN-仁-』 脳の中に胎児痕を残した謎の入院患者を手術した仁が、男と胎児痕と共に幕末の江戸時代へタイムスリップしてしまい、後の世を変えるのではないかとの懸念を持ちながらも手術したり、コロリを治したり、ペニシリンを作ったりして日進月歩の医学の発展に尽くしつつ、謎の頭痛に悩み、そして運命を受け入れるという坂本龍馬を助けるべく京へ上ったものの、龍馬暗殺に立会い、そのショックで現在へと戻って来るというストーリー。

手術前には恋人を乳がんで失くしたものの、その彼女は戻ってくると江戸時代の婚約者の子孫として医者をしていて、自分を手術してくれた…?。

胎児痕は何かの拍子に入り込んじゃった龍馬なのか、謎の男が仁で、あの時手術したのも仁?。しかし、現在に戻ってきた頭に包帯を巻いた仁を手術したのはお咲の子孫…、恋人を死なせないための壮大なロマンだったということでしょうか。彼女の持つ家宝の婚約指輪には、その後も医者として生きたお咲の気持ちも伝わってきますし、医者となった元恋人と再び恋仲にならんことを切に願いました。

ちょっとせわしなく少し説明不足のところもあったかなとも思いましたが、スピーディな展開で、1時間45分によくもこれだけのことを収めたなと感心しました。

『GOLD SPARK!』 キンキラキン。ラインダンスが素敵でした!
傭兵ども!砂漠を走れ! -サバンナ&オアシス-

傭兵ども!砂漠を走れ! -サバンナ&オアシス-

劇団6番シード

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2012/11/14 (水) ~ 2012/12/09 (日)公演終了

満足度★★★

オアシス編+スピンオフ上演観劇
いろいろ突っ込みどころは多かったが、
綺麗なセットと、その使い方は秀逸でありました。

まぁ自分イメージでは、無限に撃てるトンプソンの登場する
「コンバット」+魔法の指輪を持っていて、
撃たれても軽症で済む
「エクスペンタブル」さんとのアイノコのような作品に感じました。

ミリタリーアドバイザーとかいないと、
銃火器の扱いは、こんなものなのでしょうねぇ・・・。
”傭兵”さんが、タイトルについてるので期待してたんですが・・・・・・・。
(フルメタルパニックやヨルムンガルド、うてっぽみたいな銃の扱い見たかったなぁ。)
<こんな程度でいいのです>
<”うてっぽ”は濃すぎますが(^^)>
(マイアミバイスとかリーサルウェポン(#1ね)などは、
ちゃんと軍事や銃の監修があったようで、みていて感心したけどねぇ。)

『ガラクタとペガスス』

『ガラクタとペガスス』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

ワーサルシアター(東京都)

2012/11/28 (水) ~ 2012/12/09 (日)公演終了

満足度★★★★

視点の優しいコメディでした(^~^)
Like Lifeやなぁ(^^)
それはさておき、擬人化した”モノ”たちのキャラクターは楽しかった
べったベタな展開が、かえって安心感もかもされて観ていて安心でした。
観劇した回はアフターイベントも付いていて、お得感高かったです。

(1時間45分:全席自由席)

ネタバレBOX

主人公の奥様が台詞を忘れて撒き戻すとことか、
「どこから?」と冷静に突っ込みいれる主人公弟さんの冷静さが受けた(^^)。
なんとか、まとまったとこがバランス微妙で楽しかった。
主人公夫婦の馴れ初めを知る星座早見盤
結婚や家の新築祝いの品だった猫や鳩などの設定も良かったです
また次々とガラクタ(失礼)たちと会話できる能力が開花してゆく、
(というか、濡れ縁の角から転ぶと身に付く!)
出演者達が混乱延長してゆきます・・・・。
”モノ”達が現状に満足したり希望が叶えられると、
擬人化が消失という設定も上手でありました。

アフターイベントは、
アンケートを記入すると交換でもらえる”こばや紙”の作者=
怪談大好き小林さんが劇団員から直接聞いた実体験談の、
再現コントでありました(^^)。
ほとんどお笑いでした・・・・・
『地球☆空洞説~ちきゅう☆くうどうせつ~』The hollow Earth theory(世界初演!)

『地球☆空洞説~ちきゅう☆くうどうせつ~』The hollow Earth theory(世界初演!)

流山児★事務所

みらい座いけぶくろ(豊島公会堂)(東京都)

2012/11/22 (木) ~ 2012/11/29 (木)公演終了

満足度★★★★

地球はカラッポ、空洞
地球はもうじきおしまいだ!!

「テラヤマ見世物ミュージカル」は、「お祭り」だ。
「大騒ぎして、空虚で虚しい」って、なんて素敵なんだろう!

ネタバレBOX

公園にある公衆便所の上から始まり、ここで終わる。
流山児祥さんたちがここに乗ってハンドメガホンで口上を述べ、「地球はもうじきおしまいだ~」の歌に送られて観客は劇場に入る。

みらい座いけぶくろなんて洒落た名前にしているけど、豊島公会堂のこと。古めかしくて味わいがある。ここで上演する意味があるなとも感じた。本当は野外のほうが面白かったとは思うのだが。この登場人数では無理だな。

みらい座いけぶくろ(豊島公会堂)は、独特の反響がある。
だから、合唱の感じがいい。

生演奏で50人ぐらいの俳優が舞台で歌い踊る姿は圧巻!
J・A・シーザーさんの曲は、当然のごとく寺山修司との相性がいい。
J・A・シーザーさんの曲は、やっぱり「合唱」だと思う。
若い男女の合唱が切なくなる。

かたやももう1人の音楽担当、坂本弘道さんの曲もいい。
J・A・シーザーさんだけでない分だけ幅が広がったように思えるし、別モノだ、という違和感も感じなかった。

今回演出にクレジットされているのは、天野天街さん、村井雄さん、流山児祥さんの3人。
だからそれぞれの持ち味がそれぞれ活かされていたようだ。
特に天野天街さんは、「いつもの天街ワールド」で、夕沈さんもいつもの「な〜」の語尾のような少年王者舘風味でもなんか、「見つけた」感があっていい。
確かに「いつもの」すぎるところもあるのだけど、「テラヤマ見世物ミュージカル」としてはそれでもいいと思った。

劇場の時計の表面が実はニセモノでだらりと垂れ下がるのがツボだった。

銭湯帰りの男が1人、蒸発ではなく、余分に「勃発」することで、カオスになっていくという物語。
自分が自分だ、と言い張る男たちや、母だと言い張る母たち、妹だと言い張る妹たちが、どんどん出てくる。「自己の喪失」ではないところの「(自己の)勃発」による、「オレは誰なのだ」というアイデンティティ的な問題もあるのだけど、結論としては「地球はからっぽ」で、「もうじきおしまいだ」なのだ。

日本の今を見ても、ぐるりと世界を見渡しても、やっぱり「地球は何にもない空洞」で、「もうじきおしまいだ」と思わずにはいられない。

空気女などの寺山演劇のシーンも盛り込まれていたり、あざとく、30年前(だったか?)のオレたちは何をしていたか、などと昔話をしたり、福島のことをちょろっと入れたりしていたが、基本は、大人数で大騒ぎして、お祭り騒ぎ。
公演そのものも「からっぽだ」とまでは言わないけれど、それで十分だったと思う。
つまり、「大人数で歌い、踊り、大騒ぎして、空虚で虚しい」なんて、素敵じゃないか! と思うのだ。
「世界初演!」なんてのもバカバカしくていい。

セットだった垂れ幕が落ち、劇場の姿になり、幕。
そして、外に出ると最初と同じに公園の公衆便所の上に立つ、流山児祥さんがハンドメガホンで「終わりました」と客出しをする。
上空にはぼんやり気球が浮かぶ。
祭りは終わった。その虚しさが池袋の雨上がりの街に寒々しくっていい。
LE NOIR ルノア ~ダークシルク DARK SIDE OF CIRQUE~

LE NOIR ルノア ~ダークシルク DARK SIDE OF CIRQUE~

LE NOIR 日本公演製作委員会

クラブeX(東京都)

2012/10/26 (金) ~ 2012/12/26 (水)公演終了

満足度★★★★

ダークってほどじゃないけど
コスチュームはやや刺激的で、やや大人向けっぽくて、いかにもホテルのショー的な雰囲気。

ネタバレBOX

直径4メートルの小さな舞台で繰り広げられるシルク。
とにかく舞台と客席が近い。だから本気の表情がよくわかる。演技に入る一瞬前の演者たちの表情は鋭く、美しい。これを間近で観られるだけでもこの公演を観た甲斐があるというものだ。

どの演技、技も凄い。
手に汗握るというか、反対側の客席で口を開けて観ている観客がいるものよくわかる(笑)。

休憩込みの140分だけど、あっという間。
とにかく飽きさせない。

それには客いじりがとても多いこともある。サーカスのピエロ的な役割の人が最初から盛り上げ、客いじりをしていく。それがとにかく多い。
観客のTシャツを脱がすというパフォーマンスで仕込みもあるのだな、ということもわかってしまうのだが(笑)。

どのパフォーマンスも濃厚。日本人ではこのような濃厚さは表現できないだろうと思う。
菅原伝授手習鑑~天神さまの来た道

菅原伝授手習鑑~天神さまの来た道

花組芝居

あうるすぽっと(東京都)

2012/11/23 (金) ~ 2012/12/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

通し狂言のダイジェスト版としても見ごたえあり
カオス的騒々しさと熱烈なファンで埋まる客席の独特な雰囲気に気後れしてしまう「花組芝居」だが、今回は堪能させてもらった。

昨今、歌舞伎でも文楽でも大作の通し上演が少ないので、有難い。

脚本はスーパー歌舞伎でおなじみの石川耕士が担当しているから破たんがない(彼が大学生の頃「演劇界」に投稿していたのを知っている)。


原作をよく知っているだけに、パロディの面白さも十二分に楽しめた。

こういうパロディができるのも、義太夫狂言としての立派なお手本があるからで、

文楽を「現代風に変えろ」という橋下市長の提案がいかに愚策かわかろうというもの。

やはり原作を知っているほうがより楽しめると思うが、ダイジェストとしても秀作で、若い観客には、ぜひ原典の文楽でも一度観ていただきたいと思う。

東京公演の後は札幌公演だそうだが、これこそ本場の大阪でも上演してほしい。

ネタバレBOX

役者が全員とても頑張って役に取り組んでいるのが伝わってきた。

菅丞相はこの座組みでは桂憲一しか演じられないと思うが、桂の武部源蔵も観てみたいと思う。

何役か兼ねる加納幸和は白太夫が一番いい。

松王丸の小林大介がこの役らしさがあってよかった。梅王丸の丸川敬之ともども、義太夫狂言の人になっているのはお手柄。

自動車から首検分に降りてくるのに、松王らしく見えるのには感心した(笑)。

車引や佐太村の喧嘩場の稚気が二人とも良く出ていて原作の味わいが感じられた。

寺小屋は戸浪の堀越涼に歌舞伎の女形味があり、若いときの市川笑也よりうまい(笑)。

いつも小劇場のニヒルな男の子役で観ているが別人だった。

桜丸の美斉津恵友は役の気品を全うしていて良い。

嫁の八重は二瓶拓也。愛らしいし泣きの演技は良いが、仕方話の調子が流れてしまうのは気になった。

八代進一の千代は源蔵の刀を文箱で止めるときが強すぎて男そのものになってしまい、違和感がある。

いろは送りがちゃんとあるのもうれしい。

寺子たちの悪童ぶりもかわいらしく面白かった。

山下禎啓の覚寿が立派。

北沢洋の宿弥太郎など若いときの左団次を思わせるようななかなかの敵役ぶり。

欲を言えば、音楽にはもうひと工夫ほしかった。あまり物語にあった音楽とは思えなかったので。

附打ちもあり、囃子も入るが、それ以外はすきまを感じ、落差があってピンとこない。

また有料プログラムにも配役表を載せてほしかった。
MIYAZAWA

MIYAZAWA

殿様ランチ

新宿眼科画廊(東京都)

2012/11/23 (金) ~ 2012/11/28 (水)公演終了

満足度★★★

殿様ランチらしい仕上がり
番外企画、宮沢賢治と殿様ランチの取り合せに惹かれて観に行った。

HPのリストアップが動物ものだったのも興味を引いた。

劇団員の説明によれば、「殿様ランチが宮沢賢治を演るというより、殿様ランチのテイストにあったものをあえて選んだ」ということだそうだ。

新宿眼科画廊というと、私は二階のゆったりとしたスペースでの観劇しかしたことがなく、地下スペースは初めて。

千穐楽、平日マチネにもかかわらず立ち見にならんかというギリギリの満席で劇団側もあわてていた。

ネタバレBOX

個人的には冒頭の「猫の事務所」が原作の雰囲気が一番出ていて気に入った。

観ていてつらくなる「苛めの構図」、性格がよく勤勉努力家のかま猫がいじめの標的になってしまう。

「出る杭は打たれる」ということか。現代のオフィスでもじゅうぶんありうる話だ。


「注文の多い料理店」は字幕をうまく使い、テンポよく見せていく。原作にある二人組の片方の見栄っ張りな男の性格からくる会話の滑稽さは抑えられている。


「カイロ団長」は、ウイスキーを餌に蛙たちが搾取される話が、まるでぼったくりバーにひっかかった客たちが借金と麻薬を使ってタコ部屋でこき使われるみたいに思えた。

「新しい王様のご命令」によって一変する様が政権交代の世の中のようである。


「セロ弾きのゴーシュ」原作をコンパクトにまとめているが、奏者の内面の変化があまり伝わらず面白みはうすい。子狸が面白かった。

アンコール演奏を終わったセロ弾きが一礼もせず無表情で退場するのは気になった。やはり、ここは一礼あってしかるべきでは。
『ガラクタとペガスス』

『ガラクタとペガスス』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

ワーサルシアター(東京都)

2012/11/28 (水) ~ 2012/12/09 (日)公演終了

満足度★★★★

熱量
役者さんの熱量が半端なく、圧倒される。
思いっきり笑って、じんわりとあたたかい気持ちになれる、すごく完成度の高いコメディでした。
若干のハプニングも、舞台ならではかな。面白かったです。

『ガラクタとペガスス』

『ガラクタとペガスス』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

ワーサルシアター(東京都)

2012/11/28 (水) ~ 2012/12/09 (日)公演終了

満足度★★

いつもこんな感じなのかなあ。
楽しかった。うーん、いつもこんな感じなのかなあ。ベタな感じというか、なんだかとっても分かりやすい。でもなんだか押しつけがましい。面白いんだけど、うーん、なんだかなあ。あ、笑えはする。学生演劇っぽかった。

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