MIYAZAWA 公演情報 殿様ランチ「MIYAZAWA」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    殿様ランチらしい仕上がり
    番外企画、宮沢賢治と殿様ランチの取り合せに惹かれて観に行った。

    HPのリストアップが動物ものだったのも興味を引いた。

    劇団員の説明によれば、「殿様ランチが宮沢賢治を演るというより、殿様ランチのテイストにあったものをあえて選んだ」ということだそうだ。

    新宿眼科画廊というと、私は二階のゆったりとしたスペースでの観劇しかしたことがなく、地下スペースは初めて。

    千穐楽、平日マチネにもかかわらず立ち見にならんかというギリギリの満席で劇団側もあわてていた。

    ネタバレBOX

    個人的には冒頭の「猫の事務所」が原作の雰囲気が一番出ていて気に入った。

    観ていてつらくなる「苛めの構図」、性格がよく勤勉努力家のかま猫がいじめの標的になってしまう。

    「出る杭は打たれる」ということか。現代のオフィスでもじゅうぶんありうる話だ。


    「注文の多い料理店」は字幕をうまく使い、テンポよく見せていく。原作にある二人組の片方の見栄っ張りな男の性格からくる会話の滑稽さは抑えられている。


    「カイロ団長」は、ウイスキーを餌に蛙たちが搾取される話が、まるでぼったくりバーにひっかかった客たちが借金と麻薬を使ってタコ部屋でこき使われるみたいに思えた。

    「新しい王様のご命令」によって一変する様が政権交代の世の中のようである。


    「セロ弾きのゴーシュ」原作をコンパクトにまとめているが、奏者の内面の変化があまり伝わらず面白みはうすい。子狸が面白かった。

    アンコール演奏を終わったセロ弾きが一礼もせず無表情で退場するのは気になった。やはり、ここは一礼あってしかるべきでは。

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    2012/12/01 04:24

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