
セールスマンの死
文学座
あうるすぽっと(東京都)
2013/02/22 (金) ~ 2013/03/05 (火)公演終了
満足度★★★★
手堅い出来栄え
新訳は物語の筋はいじらずに、台詞を所々カットしたりして短くしていました。また、今の日本で使われる言葉遣いを積極的に取り入れていて、翻訳物にありがちの違和感はほぼなかったと言えます。
演出は原作のト書きの指示をかなり汲んでいました。芝居中に音楽がカットインする場面は、原作の指示通りと思われます。ただ使用した曲が物語の展開をベタに表現するような効果を発揮していた点が残念でした。戯曲そのものが普遍的なメッセージ性を持っているにもかかわらず、演出が物語のウェルメイドさを押し出してしまい、観客への訴求力が弱まってしまった感がありました。
文学座の俳優陣は手堅い演技。たかお鷹も良かったですが、妻・リンダを演じた富沢亜古が放つ芯の強さと、その裏側に抱える孤独感に惹かれました。

歴史の天使と住宅事情
アシメとロージー
劇場MOMO(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★
「歴史の天使」という
考え方、すきだなぁ。この歴史は・・・・・何だかすごく身近な感じがする歴史だ。多分これは本に書かれた歴史とはぜんぜん違う歴史なのだろう。それは人々の思いでとともに街角にひっそりと佇んでいるような歴史だ。で、そういう身近な一人の男の歴史や、乱開発による住宅団地の歴史などを劇として見せてくれたのですが、なかなか面白い演出で楽しめました。舞台の設営も良かったし、世代交代の進まない住宅団地の問題点などもよく分った。団地は住民とともに年をとり、やがてまた再開発され、国庫を潤す。自然や人々の思い出を破壊しながら。
ユニークな劇でしたが、フォーカスの仕方が甘く、何がメインなのかよく分らないので、その分感動がばらけてしまった様な気がする。私はこれ、主人公が捜し求めるかつての同棲相手にもっとスポットを当て、ミステリーファンタジーにしてほしかったなぁ。

劇団 マウス オン ファイア サミュエル ベケット『消滅するまえに…』
シアターX(カイ)
シアターX(東京都)
2013/02/13 (水) ~ 2013/02/17 (日)公演終了
戯曲に忠実に従った演出
俳優の集中力が高く、所作が美しく、台詞は聴いていて耳に心地良い、上質の舞台でした。
今回上演された作品は、代表作「ゴドーを待ちながら」など前期作品とはかなり表現の方向性が違うみたいです。公演パンフレット(総勢12人が寄稿して300円!)ではベケットの後期作品について、別役実が「こういう言い方が許されるならそれらは、「前期作品を、靴下を裏返しにするようにくるりとひっくり返したような」作品、と言えるかもしれない」と記し、早大教授の岡室美奈子氏は「実験性、前衛性、言語の詩的美しさ、過激とも言える身体の希薄化、そして何よりもその幽霊的な雰囲気」と説明しています。

「男の果て」全公演終了いたしました。ご来場ありがとうございました!
元東京バンビ
OFF OFFシアター(東京都)
2013/03/09 (土) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
やめちゃダメでしょ。
こんなにおもしろくステキで魅力的で個性的な役者達が集まっているのに。
ビートルズがどれだけ惜しまれながら解散したか思い出してください。

素晴らしき哉、人生!
オーストラ・マコンドー
吉祥寺シアター(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/20 (水)公演終了

シロツメの咲く後に
夏色プリズム
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/17 (日)公演終了

一遍~天演出編~
風雲かぼちゃの馬車
インディペンデントシアターOji(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/17 (日)公演終了

幕末純情伝
風鈴堂
シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)
2013/03/15 (金) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★
意欲は買うが
原作をかなりモディファイした意欲は買いたい。カラオケマイクを◯◯に変えたり、、、。
衣装も凝っており、台詞の間違いも少ない。
しかし何か訴えるものが足りないと感じたのは私だけであろうか。
最後のシーンも尻切れ蜻蛉のように感じた。坂本と桂の役者はなかなか良い味を出してはいたが、沖田の感情の流れが理解できなかった。

『コーヒーが冷めないうちに』
カワグチプロヂュース
ART THEATER かもめ座(東京都)
2013/03/13 (水) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
涙がとまらない
4つのオムニバスストーリーですが、すべての話で泣いてしまいました。話がわかりやすく感情移入しやすいので、気がつけば傍で見守る常連客のような感じになっていました。舞台美術・音楽・照明も作品を引き立てていて、とても素敵な舞台でした。

n+1、線分AB上を移動する点pとその夢について
アムリタ
早稲田大学学生会館(東京都)
2013/03/13 (水) ~ 2013/03/16 (土)公演終了
満足度★★★
蕎麦が食べたくなる舞台
というまとめ方はこの舞台のことをまったく言い表せていないが、事実、この公演を観て蕎麦が食べたくなったし、実際、蕎麦を食べに行った。
演劇とは、かように現実世界に影響を及ぼすものである。
4月に新入生に観てもらいたい舞台だった。きっと、演劇っておもしろい、と思ってもらえる、なんだったら、人生っておもしろいかもしれないと思ってもらえる、そういう現実へのアクセスができる力を持っていた。
主宰の荻原さんは、きっとマームとジプシーが好きだと思う。
スタッフにドラマトゥルクがいるとか、生意気な(笑

イノリガミ -浮世絵札の夢現-
劇団 夢神楽
テアトルBONBON(東京都)
2013/03/13 (水) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★
所狭しと熱演
3時間15分は結構長かったです。話も複雑でよく観ていないと筋がわからなくなります。もう少しシンプルにして公演時間も短縮したほうがいいのではありませんか。役者さんの熱気は充分に伝わってきました。

仮の部屋
ユニークポイント
atelier SENTIO(東京都)
2013/03/09 (土) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★
うーん、、
よく分かりませんでした。。 何か芸術性?抽象性?をこじらせてしまってるような気がしてしまうのですが気のせいでしょうか。。 スノビッシュというか。。 スイマセン。。 役者の方々の自然な演技と話の分からなさにアンバランスさを感じました。(素人の意見です。。)

赤坂大歌舞伎
松竹
赤坂ACTシアター(東京都)
2013/03/08 (金) ~ 2013/03/24 (日)公演終了

花束を渡すのは誰だ?
コマイぬ
Gallery&Café FIND(東京都)
2013/03/12 (火) ~ 2013/03/16 (土)公演終了

素晴らしき哉、人生!
オーストラ・マコンドー
吉祥寺シアター(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/20 (水)公演終了
満足度★★★
なかなか画期的な
天使(羽根なしオカマ風)の登場と積木をイメージさせる舞台美術でとても楽しめました。これが可愛くて、神様から見るとこんな風に見えるかも、と思ったほど。この積木風の家具などをうまく使った、暗転無しの場面変換がすてき。全体にすごく構成力を感じました。ギターのライブも良かったけれど、天使や他の出演者の声とかぶって聞き取れないところが多く、あらすじには問題ないのだけれどちょっとイライラ。やっぱり台詞はいかなる場合もクリアーに聞き取れるほうがいい。また、主役をはじめ、全体に台詞がちょっと甘く、特に台詞の出だしに何度もつまずくのが気になった。でも、原作の持つ力を十分に活かしたハートフルな舞台で、大人数の出演も熱気が感じられて感動的でした!

新選組―名もなき男たちの挿話―
Resonance
北池袋 新生館シアター(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★
いろいろと納得
マチネのBチームを観劇。若い俳優の3人芝居だが、3人共に好演。殺陣も狭い中でよく頑張っている。ただ、この台本が人気声優のために書かれたものだけに、これをやれば、さぞかし人気声優のファンは喜ぶだろうという狙いのオンパレードで、彼らもこなしてはいるものの「特殊な当て書き」に足を引っ張れている気もした。

僕たちの町は1ヶ月後ダムに沈む *TypeA*
ソラリネ。
上野ストアハウス(東京都)
2013/03/13 (水) ~ 2013/03/17 (日)公演終了

一遍~天演出編~
風雲かぼちゃの馬車
インディペンデントシアターOji(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★★
「前説」最高ー!
力強くてお茶目で楽しくて、ウキウキが後をひきます。本編は、繋ぎや演技の作りが粗いところもありますが、明るく純粋な表現で、好きです。

n+1、線分AB上を移動する点pとその夢について
アムリタ
早稲田大学学生会館(東京都)
2013/03/13 (水) ~ 2013/03/16 (土)公演終了
満足度★★
「形」は、面白い。
でも「形」だけじゃ、いい芝居にはならないよね、っていう。
身体や言葉に、それが「いま」「そこにある」ことをヴィヴィッドに突きつける、そんな実在感や生命力がほしかった。
「そこにいる」なら当然にあふれ出る言葉、「そこにある」ものにしか語りえない身体、そんなものに満たされてこその「nの代入」だったんじゃないかなあ、と。

LAND→SCAPE/海を眺望→街を展望
北九州芸術劇場
あうるすぽっと(東京都)
2013/03/08 (金) ~ 2013/03/10 (日)公演終了