満足度★★★
「歴史の天使」という
考え方、すきだなぁ。この歴史は・・・・・何だかすごく身近な感じがする歴史だ。多分これは本に書かれた歴史とはぜんぜん違う歴史なのだろう。それは人々の思いでとともに街角にひっそりと佇んでいるような歴史だ。で、そういう身近な一人の男の歴史や、乱開発による住宅団地の歴史などを劇として見せてくれたのですが、なかなか面白い演出で楽しめました。舞台の設営も良かったし、世代交代の進まない住宅団地の問題点などもよく分った。団地は住民とともに年をとり、やがてまた再開発され、国庫を潤す。自然や人々の思い出を破壊しながら。
ユニークな劇でしたが、フォーカスの仕方が甘く、何がメインなのかよく分らないので、その分感動がばらけてしまった様な気がする。私はこれ、主人公が捜し求めるかつての同棲相手にもっとスポットを当て、ミステリーファンタジーにしてほしかったなぁ。