
丸美屋食品ミュージカル「アニー」2013年
日本テレビ
青山劇場(東京都)
2013/04/20 (土) ~ 2013/05/06 (月)公演終了
満足度★★★★★
ミュージカル『アニー』は,ものすごく楽天的だ。
英語のTomorrowが,『アニー』には良く出て来る。このとき,このTomorrowは,古語の朝を意味するmorrowへ向かう,つまり「朝」に向かうという意味もある。これは,マクベスでもそうなる。ひとつのTomorrowが,「明日」という意味と「朝」という意味があるのだ。
ミュージカル『アニー』は,ものすごく楽天的だ。マイナス思考をやめよう!つねに,笑顔で暮らそう。そういうメッセージだ。たしかに,人生でしあわせな人は,いやな思い出はなるべく忘れ,楽しい時をたくさん思い浮かべることができる人かもしれない。
1978年,ミュージカル『アニー』は,東宝により日生劇場で初演された。宝塚の愛田まちが,主役のアニーを演じる。1986年には,アントニオ猪木と倍賞美津子夫妻の娘が,アニーをやっている。スポンサーの明治生命が撤退を決めたとき,存続が一時危ぶまれたが,丸美屋食品によってなんとか継続した。
出演者のオーディションは毎年行われる。毎年違う出演者で公演されているのが特徴といえる。子役キャストは,毎年9000名を超える応募者の中から書類選考・オーディションで選ばれた28名だけが出演できる。ということは,競争率はすごいことになる。
ゴールデンウィーク期間に東京公演(青山劇場),夏休み期間に地方公演(大阪・名古屋に加え,年替わりで地方都市1ヶ所または2ヶ所)が開催されている。また,クリスマスシーズンにはコンサート形式の公演も開催されている。
1996年放送のNHK連続テレビ小説『ふたりっ子』で双子のヒロインの一人・香子役を務めた岩崎ひろみは,1989年にこのアニーをやっていた。山尾志桜里は,菅野志桜里の時代にやっぱり,アニーをやっている。この人は,東大の法学部から,衆議院議員になっている。最近では,近貞冬奈が,名前を朝倉ふゆなに変え,劇団14歳で活躍していた。
CDで購入して毎日聴いているが,これって,大阪弁ではないのかしら。ふと思いました。どうして。なんでやねん。

マクベス
東京二期会
東京文化会館 大ホール(東京都)
2013/05/01 (水) ~ 2013/05/04 (土)公演終了
満足度★★★★★
もう一度見たいものですね。
マクベスと夫人は,ダンカン王暗殺で共同正犯
英語のTomorrowが,『アニー』には良く出て来る。このとき,このTomorrowは,古語の朝を意味するmorrowへ向かう,つまり「朝」に向かうという意味もある。これは,マクベスでもそうなる。ひとつのTomorrowが,「明日」という意味と「朝」という意味があるのだ。
役を演じている人間が,マクベスの台詞をしゃべりながら,「明日」へ,あるいは,「朝」に向かって舞台上で,歩みを進める。すると,背後から光が射して,自分の小さな影が消えていく,つまり,人間がこの世という舞台から退場することになる。
シェークスピア劇で,マクベス夫人は,Lady Macbethとされる。特に名がつかないのは珍しい。これは,マクベスと夫人は,ダンカン王暗殺の共同正犯・一心同体のカップルという印象になる。たとえば,終始,
Macbeth : If we should fail ?
Lady Macbeth : We fail ?
といった感じである。
Weということばが,強く使われ,あくまで「しくじる」のは夫婦同罪なのだ。
マクベスは,ダンカンの寝込みを襲って,短剣で刺殺する。ダンカンのお付きの者も殺す。
マクベス夫人は,夫に「短剣を貸して」という,「二人を犯人に仕立てるおめかしよ」という凄い台詞がある。こうして,ふたりの従者に濡れ衣を着せる。
シェークスピアは,マクベス夫妻の言葉の劇を書いている。一心同体に,王位簒奪の野心の旅が完成した後,狂死・崩壊への旅が始まる。
どうしたというの,妄想などにとりつかれて。済んだことはすんだことじゃないの。
食事のあいだも,眠っていても,びくびくするんだ。悪夢にうなされるくらいなら,いっそ死人と墓場で寝ていたいよ。
バンクフォー殺害については,マクベスの独断になり,夫人は計画も知らない。ここにいたって,ふたりの共犯は,崩れ始める。マクベスは,暴君に向かう。マクダフ,マルカムから悪魔のマクベスと呼ばれ始める。
マクベス夫人は,手についた血が,どうしても取れないと何度も何度も手をこする。そして,ついに発狂して自殺するのである。
参考文献:深読みシェークスピア(松岡和子)

いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】
駄目なダーウィン舎
アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)
2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了
とうとう現れた。
山岡さんが担当する脚本が近日いくつか上演される事に気付いて、まずホームでの在り方を観てみたくて当日券にトライ。結果、これはもしやとんでもない旗揚げの瞬間に立ち会えたのではないかと、背筋が少し震える。
何年か振りに確信を持てる注目株。初めて柿喰う客を観た時以来の感触だ。
これはもう学生演劇とは呼べない。「学生が演劇をやっている」のではなく、「演劇をやっている彼らがたまたま学生」なのだ。
脚本・演出・役者・音楽・照明いずれの役職に関しても、そこら辺の団体を優に越えている。何より、演劇でしっかり遊べている。何を作ろうとしているか座組で共有出来ている上で、演目の中で破壊と再構築が成されている。公演期間が長ければ初日と楽日で全く違う作品に出来るくらい、彼らには余裕もアイデアもある様に思えた。特に脚本に関しては、公演場所を考慮した上であえて学生らしさの範囲内に留めているのではないかと思える。持ち得る手段のまだまだ氷山の一角な予感がしてならない。
ナイスフィクション、と観劇中に思っていた。自ら説明に挙げている通りフィクションであるからこその軽々しさ、飄々とした進行、役者をも舞台美術と同等に記号としての存在に化している点など。そのままでは荒唐無稽に終わる要素を、役者の能力やセンスで充分に埋めている。脚本・演出が同一人物の場合には本人が帳尻合わせをしている印象になる場合もあるものの、彼らは分業制を取りながら各々の仕事の範疇を明確に切り分けてそれを成り立たせていた。久し振りに本当に現れた「劇団」、だ。
しかも音楽も舞台美術も劇団員がこなしている。脚本の世界観を具現化する為の術を、単純な演技の演出以外にも有しているという事。強固だ。強固な劇団だ。
役者が本当に良い。誰もみな役割を果たしていたし、何より基礎能力が高い。特に少年役の宝保さんの身のこなしに目を見張った。きっとこの人は踊れる人だと思っていたら、中盤に踊った時にやはりキレがあった。っていうか他の人もかなり動けるほうだし、発声も良かった。基礎能力が高いのは鍛錬の賜物であって先天的なものではない。信用に足る能力値。
煮え切らない3000円の芝居を観に行くくらいなら、これを3回観たほうがいい。

「したごころ、」【満員御礼!千秋楽を無事迎えることが出来ました!】
エビス駅前バープロデュース
エビス駅前バー(東京都)
2013/05/02 (木) ~ 2013/05/15 (水)公演終了
満足度★★★★★
リピート観劇
5月10日に続いて、2回目の観劇をしました。10日の観劇で。初演とはまた違った楽しい作品に仕上がっていて、もう一度観たいと思い、リピートしました。
10日に観劇したときも満員でしたが、14日の劇場内はこれでもかってほどの観客で埋まっていました。なんと35人の観客動員です。
10日に観劇しておりましたが、役者のセリフのやり取り、表情が豊かなところを楽しめ新鮮な気分で観劇でき満足のいくものでした。
リピート観劇して、改めて再演されるだけのことはある質の高い舞台でした。

花のゆりかご、星の雨
ENBUゼミナール
インディペンデントシアターOji(東京都)
2013/05/10 (金) ~ 2013/05/12 (日)公演終了
まずは初日お疲れ様でした。
緊張具合はキャストからもスタッフからも伝わってきました。その為に客席をも固い空気が包んだ気も。適度な緊張は集中力を生みますが、過度になると自身や相手の状態に鈍感にもなる。あと少しの余裕があるといいですね。
劇場を出たら普段演劇を観ないであろう方々が『すごかった!』とか『よかった!』とかいう姿があったのが何より。今後みなさんが友人知人以外にもそう言ってもらえる役者になっていく事を切に願います。
成果発表会である性質上、あまり細々と突くのも無粋に思えるので、それはネタバレBOXにて。(結局は突く)

SHOOTING PAIN
コロブチカ
横浜美術館レクチャーホール(神奈川県)
2013/05/04 (土) ~ 2013/05/06 (月)公演終了
満足度★★★★
コラボ
いつもと違う役者を絡めることで池亀作品には新鮮味が加わり、力のある役者はよりその持ち味が感じられた。
作品の内容も躍動感にあふれつつ心に刺さるもので見応えがあった。

『川崎ガリバー』
WBB
青山円形劇場(東京都)
2013/04/20 (土) ~ 2013/04/28 (日)公演終了
劇場との一体感
青山円形劇場は初めてだったのですが、ユニークな形状と至近距離の客席が一体となって楽しい舞台でした。アクションも迫力があって素敵でした。
※今回自分の体調があまり良くなく、所々集中できなかった場面があったので、評価は遠慮させて頂きました。折角の機会でしたのに万全の態勢で参加できなくて申し訳ありませんでした。次の公演もぜひ観させて頂きたいと思います。

(艸'∀゚*)lilΣ( @Д@∥;)i|l(゚∀゚三゚∀゚三゚∀゚)。+.。゚p(≧□×。)q)))゚。+。゚。+。(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)
宗教劇団ピャー! !
新宿ゴールデン街劇場(東京都)
2013/05/08 (水) ~ 2013/05/13 (月)公演終了

暗室の窃視者
オフィス再生
APOCシアター(東京都)
2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了
満足度★★★★
光と闇
言葉にも光と闇はあると思うと同時に、通貨にも性にも薬にも記憶にも両方の性質を持つものはあるなと思いました。
プレトークのおかげで、早いうちからストーリーを追うことより概念としての話だと見ることができたので大分助かりました。

天使は瞳を閉じて
ソラトビヨリst.
Geki地下Liberty(東京都)
2013/04/25 (木) ~ 2013/04/28 (日)公演終了
満足度★★★
鴻上作品というので・・
第三舞台は解散公演の【深呼吸する惑星】だけです。見たのは・・。
過去作品、天使・・も人気の作品だったようですが、上記の時の様な充実感は感じられなかった。脚本のせいか演出なのかなんなのか・・。
とはいえ、面白かったですよ。テンコちゃんの動きとか色々。
欲を言えば、ラストのクライマックスが意外とあっさり言葉だけだったのが、自分は、ちょっと物足りない感じがしたのかもです。
![タイクツな爆弾[本日当日券あります!!!]](https://stage-image.corich.jp/img_stage/m/337/stage33722_1.jpg)
タイクツな爆弾[本日当日券あります!!!]
劇団冒険倶楽部
駅前劇場(東京都)
2013/05/06 (月) ~ 2013/05/12 (日)公演終了
満足度★★★★
事件です!
期待通りの息もつかせぬ展開。そして笑激ならぬ衝撃かつシュールな結末。
元気をもらって帰ってきました! それにしても劇中使用曲が何となく古臭い…いや懐かしいなぁと思ったら、20年前に初演された作品なんですね。でも原発や北朝鮮に目を向けるなどストーリーは全然古くない。小劇場演劇(=自由な芝居作り)復活の目撃者の一人になれたことを感謝します!

いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】
駄目なダーウィン舎
アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)
2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

トラブルマスターズ
劇団 浪漫狂
シアターサンモール(東京都)
2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了
満足度★★★
ラストシーン
前半、少し見ると同じ様な展開が続き、何となく途中でわかった様な気がしてた。
でも、でも・・・
そこはだいたい合ってたものの、そこからの展開、展開、展開。
このラストの為の今までの話だった。
まさか気持ち良~~く、騙された!!

SHOOTING PAIN
コロブチカ
横浜美術館レクチャーホール(神奈川県)
2013/05/04 (土) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

トラブルマスターズ
劇団 浪漫狂
シアターサンモール(東京都)
2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
ハートフル
非常に手のこんだストーリー。
最後がああなるとは、確かに予測不可能でした。
やられた。脱帽。
私の席ではなぜか終始タバコ臭くて、のどガラガラ。禁煙の会場なのに…。

いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】
駄目なダーウィン舎
アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)
2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
ああ練馬がー
おもしろかったです。
男坂という階段の再下段から
すぐ の
フェンスにも、案内が貼られていますし、
フェンスの門を通れば、すぐそこに

(艸'∀゚*)lilΣ( @Д@∥;)i|l(゚∀゚三゚∀゚三゚∀゚)。+.。゚p(≧□×。)q)))゚。+。゚。+。(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)
宗教劇団ピャー! !
新宿ゴールデン街劇場(東京都)
2013/05/08 (水) ~ 2013/05/13 (月)公演終了
満足度★★★★★
目指せ性転換
あんなにめちゃくちゃで理解に困る作品を作っておきながら、前後両方にトークコーナーを設けて解説してくれるという親切きわまりない劇団。わめき、叫び、反吐をはき、後先のことを考えずに青春のエネルギーを発散しているような作風の裏には、観念的、形而上的な面もあったりして。

【いよいよ今週末!!】気が狂いそうだ【チケット発売中!】
恋愛体質
甘棠館show劇場(福岡県)
2013/05/04 (土) ~ 2013/05/05 (日)公演終了
満足度★★★
期待以上
2人芝居という難しさに加えて場所も甘棠館Show劇場というマニアックな場所w
役者二人がむっちゃ良かったし、脚本もなかなか。
難を言うならば記憶に残りにくい漠然とした感じが微妙、衣装もあまりに質素な感じ。羽山さんにはゴージャスな衣装で臨んで欲しかった。

春のおたより
てがみ座
ギャラリーLE DECO(東京都)
2013/05/08 (水) ~ 2013/05/12 (日)公演終了
満足度★★★★
あの武骨な会場が!?
劇団員による自主企画。時節柄タイムリーな題材を扱った作品を選択したこともさることながら、演技・明かり・音によってあの武骨なルデコの4階からイントレが(脳内で)消えてマンションの部屋や用水路脇、竹籔に変貌するのがさすが。

暗室の窃視者
オフィス再生
APOCシアター(東京都)
2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了
満足度★★★★
プレトークに助けられた
高木主宰が13歳の頃に思ったこと2点(星は覗き穴、言葉の共通認識)をベースにした「やりたいことをやった」との一編。
確かに今まで観てきた中で最長にして最もワカりにくいか?
プレトークなしではさっぱりワカらんかったかもなぁ?
で、端的には「純演劇もしくは薄暗がりの中での散文詩とダイヤロオグ、高度で難解かつナンセンスな言葉遊びを含むストーリー添え」といったところか?