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丸美屋食品ミュージカル「アニー」2013年

丸美屋食品ミュージカル「アニー」2013年

日本テレビ

青山劇場(東京都)

2013/04/20 (土) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

ミュージカル『アニー』は,ものすごく楽天的だ。
英語のTomorrowが,『アニー』には良く出て来る。このとき,このTomorrowは,古語の朝を意味するmorrowへ向かう,つまり「朝」に向かうという意味もある。これは,マクベスでもそうなる。ひとつのTomorrowが,「明日」という意味と「朝」という意味があるのだ。

ミュージカル『アニー』は,ものすごく楽天的だ。マイナス思考をやめよう!つねに,笑顔で暮らそう。そういうメッセージだ。たしかに,人生でしあわせな人は,いやな思い出はなるべく忘れ,楽しい時をたくさん思い浮かべることができる人かもしれない。

1978年,ミュージカル『アニー』は,東宝により日生劇場で初演された。宝塚の愛田まちが,主役のアニーを演じる。1986年には,アントニオ猪木と倍賞美津子夫妻の娘が,アニーをやっている。スポンサーの明治生命が撤退を決めたとき,存続が一時危ぶまれたが,丸美屋食品によってなんとか継続した。

出演者のオーディションは毎年行われる。毎年違う出演者で公演されているのが特徴といえる。子役キャストは,毎年9000名を超える応募者の中から書類選考・オーディションで選ばれた28名だけが出演できる。ということは,競争率はすごいことになる。

ゴールデンウィーク期間に東京公演(青山劇場),夏休み期間に地方公演(大阪・名古屋に加え,年替わりで地方都市1ヶ所または2ヶ所)が開催されている。また,クリスマスシーズンにはコンサート形式の公演も開催されている。

1996年放送のNHK連続テレビ小説『ふたりっ子』で双子のヒロインの一人・香子役を務めた岩崎ひろみは,1989年にこのアニーをやっていた。山尾志桜里は,菅野志桜里の時代にやっぱり,アニーをやっている。この人は,東大の法学部から,衆議院議員になっている。最近では,近貞冬奈が,名前を朝倉ふゆなに変え,劇団14歳で活躍していた。

CDで購入して毎日聴いているが,これって,大阪弁ではないのかしら。ふと思いました。どうして。なんでやねん。

マクベス

マクベス

東京二期会

東京文化会館 大ホール(東京都)

2013/05/01 (水) ~ 2013/05/04 (土)公演終了

満足度★★★★★

もう一度見たいものですね。
マクベスと夫人は,ダンカン王暗殺で共同正犯

英語のTomorrowが,『アニー』には良く出て来る。このとき,このTomorrowは,古語の朝を意味するmorrowへ向かう,つまり「朝」に向かうという意味もある。これは,マクベスでもそうなる。ひとつのTomorrowが,「明日」という意味と「朝」という意味があるのだ。

役を演じている人間が,マクベスの台詞をしゃべりながら,「明日」へ,あるいは,「朝」に向かって舞台上で,歩みを進める。すると,背後から光が射して,自分の小さな影が消えていく,つまり,人間がこの世という舞台から退場することになる。

シェークスピア劇で,マクベス夫人は,Lady Macbethとされる。特に名がつかないのは珍しい。これは,マクベスと夫人は,ダンカン王暗殺の共同正犯・一心同体のカップルという印象になる。たとえば,終始,
Macbeth : If we should fail ?
Lady Macbeth : We fail ?
といった感じである。
Weということばが,強く使われ,あくまで「しくじる」のは夫婦同罪なのだ。

マクベスは,ダンカンの寝込みを襲って,短剣で刺殺する。ダンカンのお付きの者も殺す。
マクベス夫人は,夫に「短剣を貸して」という,「二人を犯人に仕立てるおめかしよ」という凄い台詞がある。こうして,ふたりの従者に濡れ衣を着せる。

シェークスピアは,マクベス夫妻の言葉の劇を書いている。一心同体に,王位簒奪の野心の旅が完成した後,狂死・崩壊への旅が始まる。

どうしたというの,妄想などにとりつかれて。済んだことはすんだことじゃないの。
食事のあいだも,眠っていても,びくびくするんだ。悪夢にうなされるくらいなら,いっそ死人と墓場で寝ていたいよ。

バンクフォー殺害については,マクベスの独断になり,夫人は計画も知らない。ここにいたって,ふたりの共犯は,崩れ始める。マクベスは,暴君に向かう。マクダフ,マルカムから悪魔のマクベスと呼ばれ始める。

マクベス夫人は,手についた血が,どうしても取れないと何度も何度も手をこする。そして,ついに発狂して自殺するのである。

参考文献:深読みシェークスピア(松岡和子)

いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】

いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】

駄目なダーウィン舎

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

とうとう現れた。
山岡さんが担当する脚本が近日いくつか上演される事に気付いて、まずホームでの在り方を観てみたくて当日券にトライ。結果、これはもしやとんでもない旗揚げの瞬間に立ち会えたのではないかと、背筋が少し震える。
何年か振りに確信を持てる注目株。初めて柿喰う客を観た時以来の感触だ。

これはもう学生演劇とは呼べない。「学生が演劇をやっている」のではなく、「演劇をやっている彼らがたまたま学生」なのだ。
脚本・演出・役者・音楽・照明いずれの役職に関しても、そこら辺の団体を優に越えている。何より、演劇でしっかり遊べている。何を作ろうとしているか座組で共有出来ている上で、演目の中で破壊と再構築が成されている。公演期間が長ければ初日と楽日で全く違う作品に出来るくらい、彼らには余裕もアイデアもある様に思えた。特に脚本に関しては、公演場所を考慮した上であえて学生らしさの範囲内に留めているのではないかと思える。持ち得る手段のまだまだ氷山の一角な予感がしてならない。

ナイスフィクション、と観劇中に思っていた。自ら説明に挙げている通りフィクションであるからこその軽々しさ、飄々とした進行、役者をも舞台美術と同等に記号としての存在に化している点など。そのままでは荒唐無稽に終わる要素を、役者の能力やセンスで充分に埋めている。脚本・演出が同一人物の場合には本人が帳尻合わせをしている印象になる場合もあるものの、彼らは分業制を取りながら各々の仕事の範疇を明確に切り分けてそれを成り立たせていた。久し振りに本当に現れた「劇団」、だ。
しかも音楽も舞台美術も劇団員がこなしている。脚本の世界観を具現化する為の術を、単純な演技の演出以外にも有しているという事。強固だ。強固な劇団だ。

役者が本当に良い。誰もみな役割を果たしていたし、何より基礎能力が高い。特に少年役の宝保さんの身のこなしに目を見張った。きっとこの人は踊れる人だと思っていたら、中盤に踊った時にやはりキレがあった。っていうか他の人もかなり動けるほうだし、発声も良かった。基礎能力が高いのは鍛錬の賜物であって先天的なものではない。信用に足る能力値。

煮え切らない3000円の芝居を観に行くくらいなら、これを3回観たほうがいい。

ネタバレBOX

チラシでは出演予定のなかった林さんが出ていた点について。
個人的にはこれこそ脅威に思えた。あの作りからしてリポーターは既存の出演者に任せる事も出来たのだから、彼女の出演に必然性はない。でも、なんか出したくなったんだろう。それで出せてしまえるフレキシブルさ。ポリシーや既成概念でフィルターを作らず、演劇で遊べているその証拠。
「したごころ、」【満員御礼!千秋楽を無事迎えることが出来ました!】

「したごころ、」【満員御礼!千秋楽を無事迎えることが出来ました!】

エビス駅前バープロデュース

エビス駅前バー(東京都)

2013/05/02 (木) ~ 2013/05/15 (水)公演終了

満足度★★★★★

リピート観劇
5月10日に続いて、2回目の観劇をしました。10日の観劇で。初演とはまた違った楽しい作品に仕上がっていて、もう一度観たいと思い、リピートしました。
10日に観劇したときも満員でしたが、14日の劇場内はこれでもかってほどの観客で埋まっていました。なんと35人の観客動員です。

10日に観劇しておりましたが、役者のセリフのやり取り、表情が豊かなところを楽しめ新鮮な気分で観劇でき満足のいくものでした。
リピート観劇して、改めて再演されるだけのことはある質の高い舞台でした。

花のゆりかご、星の雨

花のゆりかご、星の雨

ENBUゼミナール

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/05/10 (金) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

まずは初日お疲れ様でした。
緊張具合はキャストからもスタッフからも伝わってきました。その為に客席をも固い空気が包んだ気も。適度な緊張は集中力を生みますが、過度になると自身や相手の状態に鈍感にもなる。あと少しの余裕があるといいですね。

劇場を出たら普段演劇を観ないであろう方々が『すごかった!』とか『よかった!』とかいう姿があったのが何より。今後みなさんが友人知人以外にもそう言ってもらえる役者になっていく事を切に願います。


成果発表会である性質上、あまり細々と突くのも無粋に思えるので、それはネタバレBOXにて。(結局は突く)

ネタバレBOX

その緊張で大事なファーストタッチがしっかり決まっていなかった感触。台詞の一音目で気持ちが定まっていないというか。黒澤演出では台詞も含めてその世界が客席に浸透してくる感覚があるのですが、今回に関してはあえて台詞を聴こうと意識的に聴力を使った気がします。ちょっと疲れた。
会話の間が妙に詰まっている気も。受け入れてから返すというより、順番に先に進めている様な。演目の尺が多少延びても、役者がそれぞれの台詞をもう少し重めに担っていて欲しかったかも。その辺り、心の距離というか感覚に頼る部分は慣れも必要ですが、直接的な接触はもっ正確に出来たはず。過去のシーンで捕まれた手を払うアクトがありましたが、掴むほうはもっと強制的に自由を奪うつもりで掴みに行って、払うほうはそれを拒絶する反応で。

向山真以さん、大らかな人物像が板に付いていた。泉ピン子的。その場への在り方が一番自然に成り立っていた気がする。
本間玲音さん、横顔に雰囲気が好き。人前で見られる事にもう少し慣れれば、無言の立ち姿が様になりそう。現段階ではただ立っているだけだと手持ち無沙汰感。
阿部沙穂里さん、飄々とした立ち回りが、劇団競泳水着の大川さんに似た印象。
上野恭介さん、もっとジャイアン寄りで良かった。その上で押し引きが出来れば尚良い。
SHOOTING PAIN

SHOOTING PAIN

コロブチカ

横浜美術館レクチャーホール(神奈川県)

2013/05/04 (土) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★

コラボ
いつもと違う役者を絡めることで池亀作品には新鮮味が加わり、力のある役者はよりその持ち味が感じられた。

作品の内容も躍動感にあふれつつ心に刺さるもので見応えがあった。

『川崎ガリバー』

『川崎ガリバー』

WBB

青山円形劇場(東京都)

2013/04/20 (土) ~ 2013/04/28 (日)公演終了

劇場との一体感
青山円形劇場は初めてだったのですが、ユニークな形状と至近距離の客席が一体となって楽しい舞台でした。アクションも迫力があって素敵でした。
※今回自分の体調があまり良くなく、所々集中できなかった場面があったので、評価は遠慮させて頂きました。折角の機会でしたのに万全の態勢で参加できなくて申し訳ありませんでした。次の公演もぜひ観させて頂きたいと思います。

(艸'∀゚*)lilΣ( @Д@∥;)i|l(゚∀゚三゚∀゚三゚∀゚)。+.。゚p(≧□×。)q)))゚。+。゚。+。(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

(艸'∀゚*)lilΣ( @Д@∥;)i|l(゚∀゚三゚∀゚三゚∀゚)。+.。゚p(≧□×。)q)))゚。+。゚。+。(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

宗教劇団ピャー! !

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2013/05/08 (水) ~ 2013/05/13 (月)公演終了

満足度★★★

なんじゃあ
汗びっしょり、お疲れさん。こちらも熱気でというか日中の暑さと湿度で客席が蒸し暑く必死に耐えていました。

ネタバレBOX

新宿に出現した半透明の怪獣が、人を飲み込んでバラバラにした上で粘液で変な形にくっつけてオブジェにしたり、首をはねたりしているという状況下で、いつの間にかほっぺたに付いていたご飯粒を、とある人に付け返すために新宿を走り回る女性の話のような…。

なんじゃあと思いましたが、ラスト近くの台詞になんじゃあというのがありまして、作者公認のなんじゃあというストーリーで安心しました。
暗室の窃視者

暗室の窃視者

オフィス再生

APOCシアター(東京都)

2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★

光と闇
言葉にも光と闇はあると思うと同時に、通貨にも性にも薬にも記憶にも両方の性質を持つものはあるなと思いました。

プレトークのおかげで、早いうちからストーリーを追うことより概念としての話だと見ることができたので大分助かりました。

ネタバレBOX

言葉というものを題材にしてるのなら、もう少し言葉を文章を吟味してほしかったかもです。

名前・笑顔・一人称etcとありましたが、根っこが同じなのかなと思ったので、言葉自体の繰り返しも含めて冗長さを感じてしまいました。

セットの鉄パイプが最後淡く光って、言葉が降りそそいでいるようでした。
その中にある自分の一つだけの言葉は何なんだろう?と思いましたが、答えは結局出てきませんでした。
天使は瞳を閉じて

天使は瞳を閉じて

ソラトビヨリst.

Geki地下Liberty(東京都)

2013/04/25 (木) ~ 2013/04/28 (日)公演終了

満足度★★★

鴻上作品というので・・
第三舞台は解散公演の【深呼吸する惑星】だけです。見たのは・・。
過去作品、天使・・も人気の作品だったようですが、上記の時の様な充実感は感じられなかった。脚本のせいか演出なのかなんなのか・・。

とはいえ、面白かったですよ。テンコちゃんの動きとか色々。
欲を言えば、ラストのクライマックスが意外とあっさり言葉だけだったのが、自分は、ちょっと物足りない感じがしたのかもです。

タイクツな爆弾[本日当日券あります!!!]

タイクツな爆弾[本日当日券あります!!!]

劇団冒険倶楽部

駅前劇場(東京都)

2013/05/06 (月) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★

事件です!
期待通りの息もつかせぬ展開。そして笑激ならぬ衝撃かつシュールな結末。
元気をもらって帰ってきました! それにしても劇中使用曲が何となく古臭い…いや懐かしいなぁと思ったら、20年前に初演された作品なんですね。でも原発や北朝鮮に目を向けるなどストーリーは全然古くない。小劇場演劇(=自由な芝居作り)復活の目撃者の一人になれたことを感謝します!

いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】

いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】

駄目なダーウィン舎

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★

今後に期待できる、、、
序盤はとても面白かった。

役者さんもとても活き活きしていた。

ネタバレBOX

けれど、中盤~終盤にかけては、惹きこまれなかった。

(主宰で、脚本を担当されている山岡太郎さんに期待しているので、
あえて厳しいことを書きます。お許しを。)

社会的なテーマを作品に盛り込み、エンターテイメントに仕上げる手腕はとても素晴らしいと思いました。
ですが、それが表面的なもので留まっていると感じました。それぞれのテーマがネタの域を出ていない。底が浅い。
その為に、作品の本質的な深みは勿論、エンターテイメントとしての面白味も、同根の問題として、損ねていると思いました。
別の言い方をすれば、様々なテーマが積み重なったり、繋がったりしないために、物語も深まらないし、解釈も開かれていかない。

それは演出も同様です。最初、新奇な演出に興奮しましたが、手持ちのカードが出切った後は、正直飽きてしまいました。
脚本・演出共に、中盤以降は予定調和という印象。
新奇なものやネタを増やすことより、ひとつの問題でもよいので、本質的に何と向き合っているのか明確にして、その点を深めてほしいと感じました。


具体的に書きます。

まず、練馬という問題。練馬という地域も、同和などでも語られるように、歴史をたどれば様々な問題がありました。この地区の破壊計画(?)という際にも、そういう歴史を内包した問題提起が裏にあって書かれたものかと勘ぐってしまいましたが、単に埼玉に近い東京のはずれ位の差別意識を問題としてしか書かれていなかった。歴史問題を作品に盛り込めと言っている訳ではなくて、もし、そこまで視野に入れて書かれていたら、作品の深みは増し、解釈も様々な他の問題とも接合して広がっただろうと言いたいのです。例えば、神社という設定の持つ意味も大きく変わったと思います。

また、東京と埼玉の「領土問題」を抱えた地というのも、一言そのような台詞が出てくるだけで終わってしまう。
その点がもしもっと深く描かれていれば、後に出てくるある集団(宗教)の正義・悪の問題やテロの問題などと関連していったはずです。日本の正義と中国の正義、韓国の正義、ロシアの正義もがぶつかり合って昨今の領土問題が起っている。それは宗教対立、そこから派生するテロや戦争の問題へと繋がっていくはずです。ですが、この作品の宗教問題の描き方にでは、新興宗教が単純に悪として描かれてしまっている為に、この二つ(三つ)の問題を関連して受け取ることはできない。それによって、深みや多様な解釈が生まれてくることもない。

更に、この作品の中心にある、少年が自分と繋がった街の景色やそこでの血の通った人間関係を大切にするという感情は、実は、この新興宗教の教祖が、昔、少年時代に見て育ち、今でも心にある練馬大根の畑の景色を大切にする気持ちと同じです。そう考えると、一概にあの新興宗教を絶対悪とだけ規定できないのではないか、、、と思えてくる。いや、思える・思えないではなくて、それ位複雑な問題なのです、宗教の正義/悪の問題は。例えば、オウム真理教の事件だって、単なるキ○ガイが起こしたものではない。ややもすると、現在の社会の価値観(資本主義の価値観)に反感を持つ人は、ちょっとしたはずみで誰でも入信してしまうかもしれない。そして、その正義の下にテロが行われる。だから、新興宗教は怖いのです。
そして、そこに反米テロの問題も重なる。私はテロという行為は全く支持しませんが、反米テロに理由がないとは思わない。アメリカの第三世界への暴力や搾取のことを考えると、一概に全否定もできなくなる。それに、アメリカはテロへの報復のように、大量破壊兵器があるとしてイラク戦争を始めました。正義の名の下に。それも結局ウソだった、大量破壊兵器は無かった。正義とはそれほど反転していくものなのです。
もし、そこまで描けていけば、昨今の原発の正義・悪/反原発の正義・暴力の問題とも重ねて見えててきたでしょう。(私は反原発支持者ですが、反原発運動の一部が、その声の大きさや行動から、別の暴力を生んでいる例もたくさんあると考えています。)

新興宗教の描き方も、悪と規定したことだけが問題なのではなく、歌手志望の人がそこに深入りしていく理由が、お金や売名のことしか描かれていなかったのももったいなかった。あの団体か、またはあの団体のことを視野に入れての風刺の意味もあるのでしょうが、特定の団体への批評で終わるのでは、解釈はとても狭まる。そして、新興宗教などの最大の問題は、物理的利害(つまり金や名誉)以上に精神的な救いです。だから、弱く苦しい立場の人ほど新興宗教などに入る。もし、その点もきちんと描けていれば、もっと深い問題に広がっていったはずです。例えば、教祖が悪であったとしても、それを支持し救われる信者は悪なのか、悪事をしない新興宗教も悪なのか、新興ではない昔から存在する宗教も悪なのか、などの問題も出てくる。そういう観点からも、正義と悪の問題も単純ではなくなってくる。

長くなりましたが、まとめると、より深いところで問題と向き合って作品を作って欲しいということです。そうすると単純な設定では話が終わらなくなる。そして、多様なテーマも、伏線として書かなくても、勝手に伏線になっていく、深みも増す。人が生きる上で抱えている問題を掘り下げれば、自然とそうなっていくと思います。

私が社会的な問題意識が高いので、そういう部分で説明してしましたが、それは、必ずしも、大上段に構えた社会的テーマである必要はない。そうでなくてもよいので、何か中心を貫く、生きる上で抜き差しならない問題を軸に作品を構築して欲しいと思いました。


偉そうに、すみません。

役者さんたちが活き活きしていて良かったです。

次回作に期待しています!
トラブルマスターズ

トラブルマスターズ

劇団 浪漫狂

シアターサンモール(東京都)

2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★

ラストシーン
前半、少し見ると同じ様な展開が続き、何となく途中でわかった様な気がしてた。
でも、でも・・・
そこはだいたい合ってたものの、そこからの展開、展開、展開。
このラストの為の今までの話だった。
まさか気持ち良~~く、騙された!!

SHOOTING PAIN

SHOOTING PAIN

コロブチカ

横浜美術館レクチャーホール(神奈川県)

2013/05/04 (土) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

涙が
終盤涙がポロリとでた!
右手さんがかわいかったのとコロさんが男前でした!

トラブルマスターズ

トラブルマスターズ

劇団 浪漫狂

シアターサンモール(東京都)

2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

ハートフル
非常に手のこんだストーリー。
最後がああなるとは、確かに予測不可能でした。
やられた。脱帽。

私の席ではなぜか終始タバコ臭くて、のどガラガラ。禁煙の会場なのに…。

いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】

いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】

駄目なダーウィン舎

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

ああ練馬がー
おもしろかったです。

男坂という階段の再下段から 
すぐ の
フェンスにも、案内が貼られていますし、
フェンスの門を通れば、すぐそこに

ネタバレBOX

全力でやっているの が おもしろかったです。

丸い台の使い方 が おもしろかったです。


世界はだんだん広がっていきますよ
と、松尾君へ
がんばって
(艸'∀゚*)lilΣ( @Д@∥;)i|l(゚∀゚三゚∀゚三゚∀゚)。+.。゚p(≧□×。)q)))゚。+。゚。+。(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

(艸'∀゚*)lilΣ( @Д@∥;)i|l(゚∀゚三゚∀゚三゚∀゚)。+.。゚p(≧□×。)q)))゚。+。゚。+。(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

宗教劇団ピャー! !

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2013/05/08 (水) ~ 2013/05/13 (月)公演終了

満足度★★★★★

目指せ性転換
あんなにめちゃくちゃで理解に困る作品を作っておきながら、前後両方にトークコーナーを設けて解説してくれるという親切きわまりない劇団。わめき、叫び、反吐をはき、後先のことを考えずに青春のエネルギーを発散しているような作風の裏には、観念的、形而上的な面もあったりして。

【いよいよ今週末!!】気が狂いそうだ【チケット発売中!】

【いよいよ今週末!!】気が狂いそうだ【チケット発売中!】

恋愛体質

甘棠館show劇場(福岡県)

2013/05/04 (土) ~ 2013/05/05 (日)公演終了

満足度★★★

期待以上
2人芝居という難しさに加えて場所も甘棠館Show劇場というマニアックな場所w
役者二人がむっちゃ良かったし、脚本もなかなか。
難を言うならば記憶に残りにくい漠然とした感じが微妙、衣装もあまりに質素な感じ。羽山さんにはゴージャスな衣装で臨んで欲しかった。

春のおたより

春のおたより

てがみ座

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/05/08 (水) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★

あの武骨な会場が!?
劇団員による自主企画。時節柄タイムリーな題材を扱った作品を選択したこともさることながら、演技・明かり・音によってあの武骨なルデコの4階からイントレが(脳内で)消えてマンションの部屋や用水路脇、竹籔に変貌するのがさすが。

暗室の窃視者

暗室の窃視者

オフィス再生

APOCシアター(東京都)

2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★

プレトークに助けられた
高木主宰が13歳の頃に思ったこと2点(星は覗き穴、言葉の共通認識)をベースにした「やりたいことをやった」との一編。
確かに今まで観てきた中で最長にして最もワカりにくいか?
プレトークなしではさっぱりワカらんかったかもなぁ?
で、端的には「純演劇もしくは薄暗がりの中での散文詩とダイヤロオグ、高度で難解かつナンセンスな言葉遊びを含むストーリー添え」といったところか?

ネタバレBOX

とはいえ、一部を
 「ご隠居ォ、一人称ってのを売っちまうとどうなるんで?」
 「そうさな、自分というものを表現できなくなるな」
 「そりゃあてぇへんだ…」
と変形するとナンセンスの極致っていう…(笑)

あと、冒頭の「言葉を解体する音」(だっけ?)の正体がラチェットレンチだったとは。

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