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波よせて、果てなき僕らの宝島(ネバーランド)

波よせて、果てなき僕らの宝島(ネバーランド)

天幕旅団

ザ・ポケット(東京都)

2013/07/17 (水) ~ 2013/07/21 (日)公演終了

満足度★★★★

想像を膨らませる
1枚の布が、ときにマストの帆に、ときに手摺に、ときに大海原に、変幻自在に変わっていく、想像させる演出、見事でした! ストーリーも大人仕立てのダークさを含みつつもそれを引きづらない終わり方、よかったです!

猫とカフェオレと依頼

猫とカフェオレと依頼

Yellow House企画

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2013/07/23 (火) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★

【猫チーム】観劇
ストーリー展開が良かったです。

ネタバレBOX

ある男が化け猫たちに依頼した内容は自分の記憶喪失を思い出させてほしいということ、そのために集められた1年前の高速バス事故関係者。偶然ですが、現実に起きた関越高速バス事故の裁判がちょうど始まった日でした。

妖怪の秘術によって当時を再現し、彼が記憶喪失でその後の記憶が無いのではなく、事故で死んでいたことに未だに気付いていないということが明らかになり、さらに、新米妖怪の秘術もあって実は彼は生きていて、集められた関係者こそが事故で死んだことに気が付いていなかったという真実が判明。

役者さんたちはまだまだ未熟、事実が明らかになってからのエンディングへの持って行き方なども冗長。極めつけは舞台装置。喫茶店じゃ費用が掛かって大変だというわけで喫茶店の隣の倉庫を舞台にするなんて、なにー!随分と都合良く手抜きをしてくれたものだと思いましたが、どんでん返しの展開が心地良かったので良しとします。
非常の人 何ぞ非常に ~奇譚 平賀源内と杉田玄白~

非常の人 何ぞ非常に ~奇譚 平賀源内と杉田玄白~

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2013/07/08 (月) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★

笑えてほろり。。
マキノノゾミさんご本人もおっしゃっておられるように、マキノ節全開のどストレートな芝居です。真っ向勝負の直球。熱いです! 
M.O.Pを彷彿とさせるような「男!漢!侍!」な感じ。
早すぎた天才と実直な秀才、モーツァルトとサリエリのような、男同士の友情の物語。

キャストさんは男性5人のみ。無駄にわちゃわちゃした感がなくてよいです。まとまりもあっていいカンパニーなんだなと。
奥田達士さんと篠井英介さんは役数が多く、それぞれの役のキャラクターを、短時間できちんと演じわけておられてすごいなぁ。。と。やっぱり上手いです。
小柳友さんは初めて観たのですが、菊千代(佐吉)の陰とか闇の部分がよく出ていてよかったです。お綺麗でしたし、大きいけど(笑

ネタバレBOX

第一幕は、元禄時代の洒脱な風情が感じられ、軽めの笑いが中心で気楽に観ていられます。第ニ幕は、平賀源内の歯車が狂っていくさまが描かれています。
天才なのに、不遇なまま生涯を終えることになった平賀源内が切なく哀しい。しかも最後は獄中死。
ラストシーン、杉田玄白の独白は少々、気恥ずかしくなるほどのどストレート。その直後の号泣にうるっと。。ときたところで、「えっ?!」という展開に。
ぽん!と洒落っぽく終演。小粋な終わり方だな~と。こういう感じ好きです♪

Hero@Show Like Lie?

Hero@Show Like Lie?

演劇集団イチゴハチエ

シアターOM(大阪府)

2013/07/19 (金) ~ 2013/07/20 (土)公演終了

満足度★★★

ヒーロー ゴッテスマン ヒーローになれたか?
物語に記者の取材を入れているのは、面白い 全体が見える。夢を追う少女 ヒーロー 悪役  17歳を取り巻く環境 殺陣も上手い。分りやすい物語 テンポ良く進む物語 登場人物の設定も良いですね。面白かった。

ネタバレBOX

ヒーロー ゴッテスマン 前説 携帯・・・ 笑う所は、笑ってね、 ・・・ 

記者 取材 劇団が、商店街の出し物ヒーローショーを演じます。 悪役 ネクラ女王 卑屈魔人 株式会社 ブラックカンパニー 売上600億 スマートホンゲームで儲けている。 戦いを割って少女が、やめて下さい!! ネギを持った少女 ・・・・ ゴッテスマン登場 良い子への課金許さない。  // ここでオープニング 役者紹介 //だめだし まあまあ 楽しかったよ 次回も宜しく(商店街 会長) 商店街のショウ楽しくしましょう しょうてん外のしょう クククク(しゃれのつもり) 引く  私ヒーローになりたい さっきの乱入した子 ひろみと言います。 怪人が出たのでつい 悪を倒すヒーローになりたい。 お金いりません。お前の求めているヒーローはいない ・・・ 劇団を手伝う事になる。 ばらし セット 小道具 台詞合わせ 掃除 買い物 衣装 友達と疎遠になる。 劇団ラージマウンテンの記事を書く 写真入り 女性カメラマンはこの記者に好意を持っている 何かと勘違い。 劇団に取材、えっさっき道で女性を襲っていた・・・ 違う ひろみ 17歳 えっ 強くなりたくて 一人で生きる強さが欲しくて 勉強しても夢から離れる。 姉はしっかり者 私の事を心配している。 私 劇団やめる 仕方ない 皆をだましてた。 記者さん 何も聞いてない 見ていない。 電話番号教えて 親に許しをもらうから。 幕が開く 電波少女アターック 登場しない 足がすくんでいる。商店街会長がでる、面白い犬・・・・白い犬 尾も白い・・・・引く ゴッテスマン 友達少ない 少女眉毛少ない。 見事な攻撃!!・・・。
 多少のハプニングは付き物・・・記事を書く カメラマン 早くデーター送って ヒーローになれたか? ちゃんと大学行って また来ます。 まってるよ。 私も入れてよ 商店街会長。

物語に記者の取材を入れているのは、面白い 全体が見える。夢を追う少女 ヒーロー 悪役  17歳を取り巻く環境 殺陣も上手い。分りやすい物語 テンポ良く進む物語 登場人物の設定も良いですね。面白かった。
爆発しそうな私の・・・

爆発しそうな私の・・・

劇団舞台処女

OVAL THEATER & GALLERY (旧・ロクソドンタブラック)(大阪府)

2013/07/20 (土) ~ 2013/07/21 (日)公演終了

満足度★★★

爆発しそうな・・・は、皆の心に有るのかな
 面白い 多くの仮面を付けて、どれが本心が分らない。 私の町では、繰り返す祭り 焼き直しているだけ、 口の悪い人 偉い人 綺麗な人 働かない人 原始へ旅をしたい人 無責任に 大手を振って歩く 理想 不安定な感じ 爆発しそうな・・・は、皆の心に有るのかな 面白かった。

ネタバレBOX


 喫茶店 原始林 メニュー 壁に 大好評「マスターの嫌がらせパン」 マスター 水!! 道太郎 働け、 旅に出よう 原始へ旅しようか、 女子が店に走り込んできた、北陸から来た サンダーバードで、ここで働いたら 2階に寝泊まりできるよ、 紺野さん(綺麗な女性)道太郎のファッションが最悪占いのバットカラー お願い私の前から消えて、服脱いで 脱ぎました 真っ赤なパンツ一丁 亜地谷 連合会長 比留間さん進んでいる?フェス 海道君大丈夫 影薄い マスター!! 今いない コーヒー 作れない。・・・ 地域フェス平子くん案出して 今行けない 地区フェス 進んでいません。 喫茶店の女子 秦 杏里 外からの来訪者の案 聞かせてあなたの町 静寂 沈黙 車が静かに2,3台通り過ぎる。田舎の人は全て焼き直し 祭りも仕方なーーくしてるのよ!! 比留間:私田舎を知らない あなた(秦)と回を知らない 海道くん 秦さんに一目ぼれ 私は秦さんの味方です。 仮面を付けている、町の祭りの神を作ろう 仮面 取り戻す光 天岩戸 //私こんな事してて良いのか?  杏里 杏里 あんりー おばあちゃん 痴呆症 施設に入れる 私が面倒をみる 無理よ 苦労していないから 働きながらは、ムリだよ 偽善者 仮面を付けて 家族を捨てたんだ。 // マスター 水 杏里は犬の器を出す。 マイ ハッピー パーソン 紺野さんは秦さんがお気に入り 平子:バカとじじいの相手はしない(口が汚い平子) アンリ あんりー 仮面たちが、私を観ている。 紺野さん皆で祭りの盛り上げ 練り歩き 海道 平子への嫉妬 仮面を作らないと。 マスター旅に出る?杏里ちゃんこの店上げる。 仮面劇 いざなぎ いざなみ オロチ スサノオ 光 闇 クシナダ姫取りつかれてる 海道 昼から酒 皆変 仮面に取りつかれている。仮面を取ると元に戻る どうせ世界は変わらない、祭りが終わって 仮面を外す。 仮面と向かう 高揚感 本日の私 無責任に 大手を振って歩いた 取り外す事の出来ない仮面が何枚も本心は、どれか分らない。それが生きるって事 爆発しそうな私の愛

 面白い 多くの仮面を付けて、どれが本心が分らない。 私の町では、繰り返す祭り 焼き直しているだけ、 口の悪い人 偉い人 綺麗な人 働かない人 原始へ旅をしたい人 無責任に 大手を振って歩く 理想 不安定な感じ 爆発しそうな私の愛は、皆の心に有るのかな 面白かった。
ライフパスファインダー2013

ライフパスファインダー2013

パスファインダ制作室

吉祥寺シアター(東京都)

2013/07/20 (土) ~ 2013/07/29 (月)公演終了

満足度★★★★

楽しかった♪
会場の入り口に旗を持った方が立っていて、開場したらその瞬間から「ライフパスファインダー」の世界でした。アトラクションみたいで楽しい。

バンドの生演奏は迫力があり、座席によっては耳栓をして緩和したほうがいい場面も(^^;)

歌あり、ダンスあり、パフォーマンスあり、そして語られる台詞の数々に共感したり、言い訳したり、泣かされたり。

とても楽しい時間をすごせました。ステキな舞台でした。

ネタバレBOX

見に行った日から本公演ということで、入り込んでみているシーンで噛んだり、詰まったり・・・だったのがちょっと残念でした。

最後のシーンから、エンディングソングへのつながりに違和感。。。電車トラブルがあり開始が遅れた関係なのかもしれませんが、余韻の後にワンクッション欲しかったな。

7月のマリン・ブーケ

7月のマリン・ブーケ

第6ボタン

埼京線十条駅徒歩5分のダイニング(東京都)

2013/07/17 (水) ~ 2013/07/21 (日)公演終了

満足度★★★★

2ヶ月連続、第6ボタン
お好み屋さんの2階でのこじんまりとした公演も定着してきた感のある第6ボタン。この狭い空間でどれだけ出来るのか?がいつも楽しみになっている。

ネタバレBOX

途中まで見てて「え!?夢オチ!?」と焦ったが、うまーくまとめられていた。
変則短篇集 組曲『空想』

変則短篇集 組曲『空想』

空想組曲

シアター風姿花伝(東京都)

2013/07/06 (土) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

皆さんの高評価なのがわかった
素晴らし出来でした。まず、セットからこれは当たりだなという感じがしました。
演出も得れエレガントでうまく展開させていて見事でした。
コメディータッチのもあれば、少しシリアスぽっかたり、全体に調和が取れていました。
観てよかったなと感じさせる作品でした。

YOU DACT for IT!

YOU DACT for IT!

DACTparty

コベントガーデン(大阪府)

2013/07/20 (土) ~ 2013/07/21 (日)公演終了

満足度★★★★

まさにDACT♪
会場が飲食可能で、BARのようなCLUBのようなとてもアットホームな空間でした。ただ喫煙も可能だったので非喫煙者にとっては息苦しかったです。
演目は最初下り気味でしたが中盤から後半への上がり調子は凄まじいものでした。後半は王道のミュージカルの中にシュールなコント要素が加わって、きっと私はずっと笑顔だったように思います。楽しい時間をありがとうございました。永井さんは東京に行ってしまいましたが、また大阪で作品を公表してほしいです。次回公演も必ず見に行きます。

MONEY

MONEY

ラッパ屋

本多劇場(東京都)

2000/08/22 (火) ~ 2000/08/27 (日)公演終了

満足度★★★★

タイトルに惹かれて
※実際の公演期間は1995年8月22日(火)〜27日(日)です。こりっちさんでは1999年以前の公演情報は登録できないので現在できる一番古い日付にしました。

ネタバレBOX

で、実際観たのは1995年8月26日。まぁみんな興味あるよね、お金。ホテルの売上を客達が一丸となって盗もうとする話。面白かったです。あと、転換がうまいな〜と思いました。本多劇場、ホテル・・・何かかぶるなと思ったらその前の月に観た「イメルダ」だった。全然話は違うけど。
紙風船文様 Vol.2

紙風船文様 Vol.2

カトリ企画UR

atelier SENTIO(東京都)

2013/07/22 (月) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

「結婚っていいな」と思わせるような作品
岸田國士の戯曲『紙風船』を同じ役者を使い、演出家を変えて上演する企画の第2弾。

今回の演出家は、範宙遊泳の山本卓卓さん。

1時間に満たない作品だけど、十分楽しめた。

ネタバレBOX

まず、劇場内に入り、セットの雰囲気が楽しい。
模造紙のような白い紙を使って、椅子を包んで「イス」と書いてあったり、壁にドアを作ってあって「寝室」、役者の控え室のドアには「バスルーム」、正面の壁には「カーテン」「窓」、さらにトイレのドアには「冷蔵庫」と書いてあり、中に入ると「コーラ」と書いてある空きビンが置いてある。
妻は、カーテンを開け、「服」と書いてある紙を干す。

梁には「梁」、剥き出しのパイプには「水の音」、線路側の壁には「電車の音」、キッチンには「しゃもじ」と書いてあるしゃもじ、剥き出しのベニヤ板には「ベニヤ板」、そして、板付きで机に座る妻の手には「いんげん」と書いてある紙があり、まるでインゲンの筋を取っているように紙をむしっている。
この「いんげん」には笑った。

どうやら新築の家らしいし、さらに結婚1年目の夫婦の状況を表しているようなセットだ。まだ手垢が付いていないというか。
これから2人で、色づけしていくというか。
たぶんそんな感じ。

1歩踏み込んだ解釈をすれば、イスに「イス」と書いてあるように、夫婦には「夫」「妻」という新品のレッテルが貼ってあり、そうすることでその「役割」を「演じている」ような感覚が少し残っている、そんな微妙な時期の、夫婦。

公演が始まるまで、どこに何があるのか、いろいろと探しながらいるのも面白い。

『紙風船』をきちんと現代にトレースした作品だった。
中途半端にではなく。

オリジナルの『紙風船』は、やはり昔の作品であり、そのままの台詞でももちろん結婚1年目の夫婦の様子をうかがい知ることはできるのだが、現代の観客にとっては、ある程度の「脳内変換」は必要だった。
しかし、この山本卓卓・演出作品の「翻訳」具合が素晴らしい。
手元にオリジナルの戯曲を持って観劇し、各台詞ごとに比べてみたいと思ったほど。

とは言っても、「台詞の言い回しや語句」を「現代のもの」に、単に置き換えて、観客にわかりやすくしただけというのではなく、本来この作品の持っている空気感、結婚1年目の日曜日の感じ、までを含めて、きちんと現代に「移し替え」「翻訳」していたと言っていいだろう。

そこでは原作をないがしろにせずに、『紙風船』という作品として成立させている。無理矢理に自分のほうへ持ってきたというわけでもない、その塩梅とセンス、技術には脱帽だ。
品の良さすら感じてしまう。

結婚1年目の夫婦の、なんとなくな倦怠感。新婚というほどでもないが、多少の初々しさもありつつの、「慣れ」な感じ。

妻の求める結婚像と、夫がすでに感じている結婚観の微妙なズレ。
それは、いいとか悪いとかではなく、最初からあったものだったが、「愛」みたいなもので隠されていたり、勘違いしていることで見えなかったもの。

それが、生活をともにすることで、お互いの間にあった、美しい勘違いのというベールが少し薄くなってきた、というところではないだろうか。

ただし、1年目なので、キャッキャ感みたいな、他人から見れば、「あ〜あ」的ななんともな、まあ「微笑ましい」状態もあり、鎌倉のくだりは、オリジナルの戯曲よりも鮮明に出ていたのではないかと思う。

妻役の黒岩三佳さんの台詞回しがなかなか秀逸で、子どもっぽい夫に対して、やや冷めたというかクールな雰囲気なのだが、その根底にある眼差しに愛情を感じる。

自分を直接的に押し出すことはしないが、夫に「察してもらう」ようにしむける台詞のニュアンスが伝わってくる。

夫役の武谷公雄さんの、汗だくな一生懸命さは、夫である人(あるいはあった人・笑)には、経験があるのではないだろうか。どんなに亭主関白であったとしても、なんとか妻には嫌われたくないというか、気を遣ってしまうというか、そういう「健気さ」(笑)を感じてしまった。
そいうは言っても、それは妻にはなかなか伝わらないだろうな、というのも実感的だ(笑)。

なんともいい感じの、結婚1年目夫婦の、何も起きない普通の、ある日曜日が、見事に切り取られて舞台の上にあったのではないかと思う。

そして「紙風船」。
このマンションのような家で、それをどうやって出すのかと思っていたら、びっくりな展開。
下手すると『クロユリ団地』(笑)なホラー感がしてしまうが、そのあとの展開がうまい。
ここでも1年目夫婦のキャッキャ感で観客の頭の上の「?」を吹き飛ばしてくれる。

ラストに「挨拶しよう」で、舞台の空気のまま観客席に向き合うというのは、虚構感を強調しすぎてどうかなとは思ったが、ひょっとしたら「終われなかった」のかなと思ったり。続きすぎて。

山本卓卓さんが、独身なのか結婚しているのかは知らないけど、戯曲が本来持っている、そういう夫婦の間の機微をきちんと描き、さらに役者2人が、それを理解して表現してみせてくれた。

本当に面白かった。

「ああ、結婚っていいな」と思ってしまう作品だったのではないだろうか。たとえ、今、夫婦の状況がどんな状態にあったとしても、「あの頃」を思い出させるような作品。

だから、シングルの人が観ると、ひょっとしたら「結婚したくなる」ような、そんな作品だったのではないだろうかと思った。
虚人の世界

虚人の世界

公益社団法人日本劇団協議会

劇場MOMO(東京都)

2013/07/19 (金) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

その嘘 ホント?
 異形の者たちって、みんな評するけどホントウ?

ネタバレBOX

 通常の世界に至る為に、虚数空間やウロボロス、メビウスの輪を潜り抜けなければならぬほど、我らの住む現世は狂っている、という作品ととる方が面白そうである。
 仮にこう捉えるならば、この世界の捩れを透かして、その本質を見る為には、異界に自ら身を浸さねばならぬということだろう。異質性を自家薬籠中のものとするか、皆が当たり前に持っている物を欠く事によって、獲得されるものをベースとした時、初めて人は外連やバイアス無しに世界の実相に迫ることができるのではないか? ということでもある。因みに世界がこれ程迄に狂ってしまった原因は、力によって道理が押さえ込まれ、道理の悉くが、圧殺され、封殺されてしまったからである。代わりに蔓延したのが、嘘と偽物である。その嘘は、限りなく本当に近い嘘、肝心な「所だけが、力ある者達に都合の良いように改変された嘘であるから、それを射抜くことは、相当の困難を伴う。
 我々の人生にした所で、各人の生きる目的は、自己自身を最大限実現することであると定義するなら、そして、生きるとは、それを最も効率的に実現する為に戦うことだと規定するのであれば、それ以外の行為は、己の内で余計な事、余計な部分であると言わねばなるまい。そんなこと、部分の為に己の時間と資力、労力を用いるなら、謂わば生きながら(・・・・・)の(・)死(・)を生きていると言わねばなるまい。
 無論、それが、戦略・戦術の一環として規定されている場合、それなりの合理性は持つであろうが。だが、それが、実行されないまま、その生を終えるのであれば、その志を継ぐ者が誰一人居ないのであれば、その人生に意味は成立するのか? という問いが可能である。
 然し、この作品が、真に目指しているものが、それだと言えるだろうか? 言えるだろう。主人公自身が「虚人とは私だ」と時に、会社などの社会組織として機能していたはずの擬制が、内破して崩れ、街は正常に復し、彼らは、其処に戻って行こうとしているのだから。
蛇足ながら、虚人たちを内破する為の悪口に「蛆」という表現が無かったのが面白い。言う迄もなく、ベルゼゼブは、サタンの副官、蝿の王であるが、その幼生が、死者に湧く蛆であり、生きながら死んでいる存在が虚人であるなら、この蔑称こそ相応しかろうに。

「天使ちゃん(仮)」

「天使ちゃん(仮)」

望創族

ワーサルシアター(東京都)

2013/07/18 (木) ~ 2013/07/24 (水)公演終了

満足度★★★★

義理、度量、情け
 天使長の次男、ブラッドは、消滅の危機に立たされている。天国へ導いてやるべき魂を一度も導けた験が無かったからである。そこで、天使長は宿題を出す。死期が近い人間の願いを聞きそれが、実現できるように手助けすることだ。但し、天使としての力は使えない。失敗すれば消滅である。父は、水面に人界が映し出される井戸を覘かせ、手助けすべき人間を示し出発を命じた。

ネタバレBOX

 着いたのは、轟一座の興行小屋だ。貧乏一座で、いつ潰れるか分からないような芸人一座ではあるが、二代目座長は、女とはいえ情に厚く気風の良い姉御である。ブラッドは、座長から多くのことを学ぶが、殊にそれ迄の仕事では失敗を恐れるあまり、只、魂を導くことだけを考えて、実際の魂に寄り添うことが無かった点に気付き、また失敗したら、他の自分にできることを精一杯やれば良いということを学ぶ。
 作品成巧の最大の理由が、芝居小屋を物語展開の場にしたことだろう。言う迄もなく芝居は人生の縮図だ。そして芝居小屋は人生が展開する舞台だ。
ブラッドがそこで学んだこと。それは仁義と情け、成巧と失敗の中で情を通じ人の念を実現してゆく術。これらを学ぶことよって己が気付かずに築いていた壁を超えた。その時、彼は己の役割を自覚し、関係の中で立ち位置を決めて動くことができた。座長役の啖呵の切れが良い。やや、プリミティブな作りだが、そのことが逆に、義理や人情の生きていた時代を彷彿とさせ、舞台の持つ力を示してみせた。
 サブプロットとの噛み合わせも悪くない。
『英介とやっかいな仲間達』vol.3

『英介とやっかいな仲間達』vol.3

英介とやっかいな仲間たち

吉祥寺スターパインズカフェ(東京都)

2013/07/21 (日) ~ 2013/07/21 (日)公演終了

満足度★★★★

ソワレ観劇
毎年恒例になりつつあるライブハウス公演、出演者の家族もお手伝いありの、家内制工業ならぬ家内制興行。英介さん出てない為か、かなり自由度の増したイベントでした。
その篠井英介さんはパルコ劇場に出演中の為欠席、だけどある姿で映像出演。
総じて、三人によるショーアップ精神に溢れたコント芝居、歌、ダンス等々、楽しい時間を過ごさせてもらいましたが、ファン感謝祭的な要素が強く、篠井英介さんの名前に惹かれて見に来たら、演じ手のクオリティの違いの凄さに驚くかもしれません。
でも面白かったです。vol.4では英介さん再登場してくださいー。

第一部:ガラスのお面 その2~たけくらべ 美登利 de 勝負~
第二部:トークショー+α
約2時間

ネタバレBOX

開演前、山中兄演じる名物キャラクターによる場内アナウンスが聞かれた後、上演開始。
第一部:ガラスのお面 脚本:山中聡 2年前のvol.1で登場した「ガラスのお面」の続編。まあや:山中弟、あゆ:草野、月掛先生:山中兄
山中弟演じる、まあや13歳が岡持ち手にして登場に場内沸騰。
第一声から自虐ギャグ連発、セリフを言うより宣伝が先(ステマかw?)というわけで過去上演作品DVD販売と英介さんの自著や現在出演中のパルコ劇場の舞台をこれでもかって位宣伝した後、物語が始まるが内容は某演劇漫画のギャグパロディ。今回、皇○の話題はなし!2年前より人手が足りない為、観客をスカウトしイラストの登場人物「さやか」となって台詞を喋ってもらい舞台完遂させたり。すでに冒頭から無茶しやがって…の連発に腹筋が耐えられなくなる。
月影先生はまあやを叱咤連発、あゆは更にまあやへ敵意メラメラ、月掛先生は2人を煽るように「たけくらべ」の読み合わせを始めようとするが、先生とまあやの場面で一瞬「!?」な微妙な空気が舞台に流れると、どうやら台詞を間違えたらしいと判明。まあやから「台詞違う」と言われ、言い回しを変えたりして修正を図る必死な月掛先生だが、なんとか取り繕ってその場を納める事に。→結局間違ってたのはまあやだったらしいが、華麗にスルーする弟にいろんな事が脳内駆け巡った兄。先生の服の下は「全身汗だくになったわよ!」と。
一方のあゆはAYUとしてダンサーになる、と進路変更。名前はバキュームよ!と決定。ならば三人で今後の話し合いを近くのお店でしましょうと狭い店内にデカイ三人がカウンター占領し注文。各々の環境にあった注文した後は、ダンスの練習ってどうやったら良いの?から映像転換。
高架下?道端?で人知れず練習に明け暮れるまあやの元に表れたのはなんとエアーバンド、ブリティッシュ皇太子殿下のドラムス、ポニー!これを読んでお勉強しなさいと言ったか不明だが、手渡されたモノは「いい芝居 いい役者/篠井英介著(¥2200で絶賛発売中)」だった。
AYUは自宅にこもり練習を始めようとすると、AYUの人の奥さんに目撃され今後その路線で行くわけね、青森のおとーさんやおかーさんにはなんて説明すんの、とプンスカ説教される始末。しょぼんとなりながらお子さんあやしてた所に、救世主の如く現れるポニー。奥様のお宝?写真集を差し出し円満解決に導くが、そのやり取りをリビングのカーテン越しに凝視している月掛先生。そんな先生も練習を開始、それを物陰から見ているポニー、AYU、まあや。
映像が終わり、ミラーボールが一気に廻り始めるといきなりクラブ状態。役のまんま登場し、披露するのはPerfumeの「Baby cruising Love」ほぼ完コピ!生声!バキュームデビューは華々しい!あれオチはw!?

ぐだぐだの進み具合と、お酒飲みながら見ていたのであまり正確ではありませんがこんな感じだったと思います。

第二部は、黒子の草野、漁師に扮した山中兄、山中弟による熱唱「兄弟船」の歌謡ショーで幕開け。まるまる一曲やりきった後は、衣装から入れ替わりで着替えへ。着替え終わり三人揃った所で幕間に質問を募集し、それに答えるトークショーへ。
山中兄がマチネでモグモグ博士やったのでソワレは収録入ってないからと、vol.1で登場した高尾山在住の天狗で登場し、兄無双状態のやりたい放題。その後はちゃんとして質問に答えてた。草野さんの「男はツラいよ」のウクレレ演奏が心地良かった。時間も押していたので全ての質問に三人が答えるというより、気づいた人が答える形式。
某人気ドラマとその関係者にまつわるエピソード、過去の舞台公演での出来事、山中一家の話、他 等。
興味を惹いたのが各々の芝居のやり方、稽古段階で既にある程度設定を決めてやるかやらないかについて言及されてたが、草野さんはもっと決めてからやりたい。山中兄はそうでもない派、エチュードのような即興芝居好きかも、(〜他の団体の)ワークショップに参加した事あるがある程度決めてお芝居するのも好きかも、コントやりたい云々。山中弟は「不得意」(と言っていたと思う、記憶あやふや)
役者さんがどのような事を考えて舞台や役柄に挑んでいるのか聞く機会がないので、この話はもっとじっくり聞いてみたかった。
他、過去と今回使用した小道具オークション。
英介さんの「もう終り」の声が聞こえたので、最後は三人で歌う「また会う日まで」で〆。
楽しかったです。欲を言えば次回はもっと違う形の作品も見てみたい。
ヘレン・ケラー

ヘレン・ケラー

東京演劇集団風

レパートリーシアターKAZE(東京都)

2013/07/22 (月) ~ 2013/07/24 (水)公演終了

満足度★★★★

いつ以来だろうか!?
いいおっさんになってから観るのも、いいものですね♫
終盤からエンディングまでの持っていき方が早足だった印象を覚えましたが、小劇場独特の臨場感と俳優陣のさすがの安定感ある演技を堪能しました(*゚▽゚*)

ヘレン・ケラー

ヘレン・ケラー

東京演劇集団風

レパートリーシアターKAZE(東京都)

2013/07/22 (月) ~ 2013/07/24 (水)公演終了

満足度★★★★

シンプルさがストレートに伝わる。
ヘレン・ケラーには、お兄さんも妹もいたのですね。サリバン先生は20歳、目に障害があったのですね。知りませんでしたor忘れてました。
さらにヘレンは抑揚はないが、言葉は発することが出来たのですね(芝居とは無関係)
さて、興味をもって観ていたのは、芝居のラストシーンがどうなるかでしたが、とても良いラストシーンでした。日本中の中・高校で巡回公演して、演劇の本質を問う劇団の思いが伝わる舞台でした。シンプルで良い舞台でした。

宝塚BOYS

宝塚BOYS

東宝

シアタークリエ(東京都)

2013/07/23 (火) ~ 2013/08/11 (日)公演終了

満足度★★★★

終戦/戦後当時、男性も歌劇団を目指した事があってもおかしくないなあと
他舞台のチラシで、「かつて男性が宝塚の舞台に立つ事を目指した事が~云々~」
というくだりに興味を惹かれてチケット購入。
当日行ってみるとイケメン声優/俳優(入野自由君以外誰も分からんかったけど)
目当ての女性陣が9割近かったのでちょっと引いてしまいましたが…

終戦ほどないタイミングでの宝塚歌劇団へ
「ぜひ男子部を作って欲しい」という想いを手紙に綴った主人公(の1人)、
そして集まった宝塚男子部メンバー、それぞれの戦争/戦後の境遇と
宝塚の大舞台に立つ事にかけた想い、
(案内パンフで既にわかっていた事ですが)
それが叶わぬ夢と消えゆくまでを描いていて、
喜劇のようでありながらホロリと涙腺が緩む場面も多数、そんな作品でした。

俳優目当てで行く人がほとんどかと思いますが、かなり真面目な演技と
ダンスと色々で、一見の価値ありじゃないかな、と思います。

ネタバレBOX

冒頭、戦争/戦後の混乱期の中で歌とダンスと演技で一般大衆を喜ばせる宝塚歌劇団、
そこにあこがれ「男であってもぜひ宝塚歌劇団の舞台にあがりたい」
という想いが叶っての男子部設立、それに参加した7人の男性主人公、
それぞれが抱える想いや境遇を笑いを織り交ぜて語りつつ、
しかし「宝塚は女性のもの、男子など不要!」という上層部、女子部、ファン
その他大勢からの妨害により中々陽の目をみる機会を得る事ができずに、
演者、観客ともにはがゆい想いが延々と続きます。

基本舞台が練習場、寮、の2箇所なので、結構似たような場面が続き、
ちょっと話に起伏が欲しいなあ、と思いながら休憩を迎えました。
(ここまで1.5時間程度、ちょっと喜劇パートとはいえ長かったかなあ、と)


当初、「2年を目処(舞台デビュー目標)にする」という話だったのが3年過ぎ、4年過ぎ
(この辺から年の説明がないので実際何年経っているのか分かりません)
やっと「男女混合舞台をやる!」という話が持ち上がるのですが、
それも出ては立ち消え出ては立ち消え、台本まで用意されても
まだ実現されない状況の中、1人は病気で入院、1人はこの煮え切らない状況に
業を煮やして脱退宣言、もう1人は終戦後ずっと消息の分からなかった父親の
死亡通知が届いた事で肩を落とし、そして最後には
「宝塚歌劇団男子部は解散」と、ひっぱるだけひっぱられての
救いのない展開にお話としてはちょっと残念過ぎました。
(ここまで観ていて、1回ぐらい男女共演出来て終わるのかな、と思っていたので)


しかし、7人の夢の中なのか、あるいは誰も観ていない舞台を使ったという設定なのか、
とうとう7人+寮のおばさん(元宝ジェンヌの方?)の夢の舞台が
開催されました。

観客としても「待ってました!」と言わんばかりの拍手喝さいです。
昭和のテイストを出しつつも押しも押されぬイケメン声優/俳優達の
歌とダンスに目と耳を惹かれました。
そして、おばさんのソロ歌(美空ひばりさんの歌?)がこれまた聴かせてくれました。

そうして一瞬の華やかさの後、練習場に別れを告げ、
「とりあえず飲みに行くか…」と笑顔で集まる7人に
何か哀愁のようなものを感じました。




今でこそ、宝塚歌劇団は女性が男性を演じる独特の劇団である、と完全に認知された上で、
その他にも男性女性それぞれが活躍する場(歌劇、演劇その他)は
多数ありますが、昭和/終戦の当時には
「宝塚歌劇団」というものがそれ以上のものとして
一般大衆に希望を与えていたのかと思います。

そんな中、それを目指す男子がいたとしてもおかしくないよなあ、
そしてこんな結末をたどったのかなあ、と感慨深いものがありました。
ヘレン・ケラー

ヘレン・ケラー

東京演劇集団風

レパートリーシアターKAZE(東京都)

2013/07/22 (月) ~ 2013/07/24 (水)公演終了

満足度★★★

芝居は迫力が有りましたが、
スタッフの人たちは余裕があるように見えましたが、開演前に非常口等の説明がまったく有りませんでした。後、傘を何度か落としている人に始末の指導もしていませんでしたが、座席の下にしまうのが常識では。

オトメチック ルネッサンス ~やりかけ恋のバッキン~

オトメチック ルネッサンス ~やりかけ恋のバッキン~

本能中枢劇団

サラヴァ東京(東京都)

2013/07/23 (火) ~ 2013/07/24 (水)公演終了

満足度★★★★

オトメチック
面白い。

ネタバレBOX

ストーリーっていうものがあんまない、妙な舞台。不思議と笑えるけど。

馬場(小田井孝夫)…音無をたぬきから人間にしたり、雅子の求婚から逃げたり。
持立(藤田記子)…手がサイボーグだった、宝くじの販売員だった人。
雅子(藤井由紀)…馬場から盆踊り時、撥の持ち方教わった。
音無(宮下今日子)…弟のためにがんばったりもした。
西園寺(伊藤知奈美)…メイドさんみたいな子。犬を探してた。
神馬(金沢涼恵)…放射能が苦手。
伸親(猿飛佐助)…音無の弟。バレエ教室に通いたい。
んっん少女(森田ガンツ)…「ん」しか言えない女の子。雅子の影武者とかなんとか。

序盤のダンスとか、小道具とか、チョイチョイ入るわけわからんセリフと展開に、苦笑いもし、笑いもした。バー公演で見るのがちょうどいいとも思った。
子供の「わっかんない」「はっ?」っていうツッコミがウケた。そりゃそうだと思った。60分。
スタアゲイザー「毒虫の女王」

スタアゲイザー「毒虫の女王」

バカバッドギター

アドリブ小劇場(東京都)

2013/07/20 (土) ~ 2013/07/21 (日)公演終了

満足度★★★

楽しめました
「アッと驚く怪奇ジェットコースター見世物浪漫譚!」と謳い文句に惹かれて観劇しましたが、ジェットコースター的な感覚は受け取れませんでしたが、楽しめました。
そして劇中、障子に写る妖怪がおぞましくかったです。 

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