30才になった少年A
アフリカン寺越企画
新宿ゴールデン街劇場(東京都)
2013/09/24 (火) ~ 2013/09/26 (木)公演終了
満足度★★★★★
アフリカン寺越の血管
選んだテーマの大きさにひるむことなく
アフリカン寺越の、こめかみの血管が切れそうなほどの直球勝負。
このストレートさが、複雑な現実からシンプルに太い動脈を取り出して見せる。
上から”更生させる者”が登場しないことで”更生しようとする者”の目線が際立った。
理不尽でも自分勝手でも、リアルな叫びから血の通った人間像が立ちあがる。
店長、あなたに彼を殺すことはできない。
ネタバレBOX
舞台正面にずらりと並んだ漫画本。
上手に文机、きちんと置かれた描きかけの漫画と筆記用具、インク。
新聞店に住み込みで働く30才の男(アフリカン寺越)の部屋。
彼は14歳のときに自分の漫画をけなした同級生を橋の上で突き飛ばし死なせた
という過去があり、3年前この町に戻って来た。
同僚の男(中川拓也)もまた、強制わいせつの犯罪歴がある。
新聞店の店長(末廣和也)は彼らの過去を承知で雇っている。
30男を見かけたとやって来る元保護司の女(橋本亜紀)、
同僚の彼女(森由月)らが次々とこの部屋を訪れる。
そして町の噂で“人殺しがいる店”で働きたくない、と辞めて行く他の従業員。
自分が原因だと、この部屋を出て行く準備をしている30男に
「橋の上から突き落としてお前を殺してやりたい」と迫る店長、
「人を殺した僕はいつか誰かに殺されるんだろうと思ってました」と答える30男…。
“スキンヘッドに目力ありまくり”という風貌のせいばかりでなく
アフリカン寺越の存在感が際立つ舞台。
刑務所のような部屋の整理整頓ぶりや、同僚カップルに対する
「過去は過去、今やってないなら何にも問題ない!」という言葉、
あの日喧嘩の原因となった漫画を今も描き続ける姿に
彼の“やり直すのだ”という切なる気持ちがあふれている。
意識していないかもしれないが、そうせずにいられない、どこか切羽詰まった日常。
「もしあの時…だったら」という彼の慟哭のシーン
私たちの「あ~あ、もうちょっと…だったら良かったのになあ」という
“日々の残念”の延長線上に、犯罪の偶発性と危険があることを意識させて秀逸。
「いつ帰って来たの」とやって来た元保護司が上手い。
オーバーアクト気味の演技と無遠慮な言動から、
最初は“噂好きな世間代表”みたいなキャラかと思ったが
立ち直って欲しいあまり平手打ちをしたことから保護司をクビになった熱い人で
今も彼の理解者であることがじわじわと伝わって来る。
互いの過去を打ち明け合った同僚カップルのエピソードが良かった。
犯罪当事者でさえ、
“自分の過去は受け入れて欲しいのに他人の過去は受け入れ難い”という現実。
まして犯罪者に縁のない世間の人々はどうか、容易に想像がつく。
ぐだぐだ迷う同僚の男がとてもリアルだった。
以下、私の希望的結末…。
店長を頼ってこの街に戻って来た30男に、終盤
「殺人者が怖かったから当り障りなく接していた」と告白する店長、
それは嘘ではないだろう、でもそれだけではないはずだ。
この3年間、店長は過去に罪を犯した者を雇って一緒に仕事をしてきた。
更生とは「自分を信頼してくれる人に応えたい」という気持ちだと思う。
彼らのその気持ちが仕事を支えて来た、その事実に店長は気づくべきだしきっと気づく。
犯罪者であってもなくても、「信頼してくれる人に応える」生き方は同じじゃないか。
もう一人過去に罪を犯した者を雇って、みんなで信頼し信頼される仕事をしよう。
それが“更生を信じてもらう”唯一の方法だ。
漫画を段ボールに詰めるアフリカン寺越の姿を見ながら
「絶望するな」と叫びたい衝動に駆られた。
教育論、更生哲学を持ち込まずにストレートな台詞で魅せる企画、素晴らしいと思う。
アフリカン寺越、あなたの別の顔、別の台詞も観てみたくなった。
独菜飯店
ThE 2VS2
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2013/09/21 (土) ~ 2013/09/23 (月)公演終了
満足度★★★
思っていたよりガッツリした作品
当日のパンフレットの白ボックスの説明が面白い♪
笑いを時折、盛り込んでいますががっつりとした印象の作品
私が2VS2に勝手にイメージしてた
もっとバカバカしくハチャメチャな展開を期待していたので
ちょっと物足りなかったなぁと…
話の展開はかなり脱線しているのですが
役者さんが少人数ながら熱く演じています!
その中でも一番笑ったのは皆さんが素の状態に戻ってアドリブの様な時
淺野アンリさんのべらんめえ口調で
長橋さんの頭をハタいた後の「べちゃべちゃやないか~‼︎」には笑った♪
ストーリー的には普通な感じだったので
フライヤーやパンフレットの様に遊び心をもっと詰め込んで欲しかったかな…
今回はいきなり初の長編を観たので
次はショートショートでもっと笑えるといいかなぁ♪
建てましにつぐ建てましポルカ
ヨーロッパ企画
本多劇場(東京都)
2013/09/18 (水) ~ 2013/09/26 (木)公演終了
満足度★★★
初ヨーロッパ企画
「迷路コメディ」って何?と思いながらの観劇。
う~ん、そう来ましたか。
力の抜けた唯唯楽しい作品でした。
メインの場面が多少冗長な感じだったので、
脇のキャラクターを活躍させられたらもっと面白かったかも。
全力で演劇で遊んでる感があり、
これはこれで有りかと・・・。
ネタバレBOX
登場人物が「貴族」「召使」「騎士」「お姫様」「異形の王子」「魔族」・・・って
まるで中世ヨーロッパが舞台のゲームの中のよう。
建てまししすぎて迷路のようになったお城で、迷子になった貴族がパーティーに参加するために悪戦苦闘するなんて
ある意味凄い思いつきだと思います(笑)
非日常な設定なので細かい事が気にならずに済んだのかな?
SHABoooN!
TEAM 6g
上野ストアハウス(東京都)
2013/09/25 (水) ~ 2013/09/30 (月)公演終了
満足度★★★
楽しめましたけど・・・
ちょっとサスペンスで、ちょっとシリアスな劇団モノバックステージコメディ。決して悪くない芝居で、楽しめましたけど、ドタバタ感と間延び感が拭えないですね。ストーリーの展開上仕方のないことですが、場面転換が多く、しかも作業が丸見えで、どうも興醒めしてしまいます。女優さん達は皆魅力的でした。
痛いほど狂おしい選択(満員御礼!!ご来場ありがとうございました)
東京カンカンブラザーズ
ザ・ポケット(東京都)
2013/09/25 (水) ~ 2013/09/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
お尻の痛さを忘れて…
毎公演見に行かせていただいてますが…
一番お尻が痛くありませんでした( ´∀`)
とても楽しかったです
ネタバレBOX
えんぴつが無くなるというハプニング、出演者の方には申し訳ないですが、面白かったです
ZUN
ONEWORLD.TOKYO
俳優座劇場(東京都)
2013/09/21 (土) ~ 2013/09/29 (日)公演終了
満足度★★★
わかりやすい。
とても解りやすい。解りやす過ぎて前半ちとヒマな感じがしましたが。覚悟を決めた人々の真っ直ぐな気迫の演技はお見事でした。千穂さんは顔を汚しててもお綺麗でした。
ZUN
ONEWORLD.TOKYO
俳優座劇場(東京都)
2013/09/21 (土) ~ 2013/09/29 (日)公演終了
満足度★★★
わかりやすい。
とても解りやすい。解りやす過ぎて前半ちとヒマな感じがしましたが。覚悟を決めた人々の真っ直ぐな気迫の演技はお見事でした。千穂さんは顔を汚しててもお綺麗でした。
月光のつゝしみ
ハイバイ
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2013/09/20 (金) ~ 2013/09/26 (木)公演終了
満足度★★★★★
とにかくキツイ舞台だった
いろいろとキツイ。
会話がキツイ。
会話のないところがキツイ。
居心地の悪さはハンパない。
ネタバレBOX
「家族同士の付き合いがあるほどの関係ではない友人に家に行ったら、その友人が家族と罵りあっていて、どうしたらいいのかわからず、とてもいたたまれない気持ちになってしまった」
のような気持ちになった。
とても居心地が悪い。
台詞が痛いのだ。
無言の長さも恐い。
どこで姉が話し出すのか、劇場の空気が凍り付いたようにキンと張った。
他人が他人に向ける苛立ち、例えば、民男(弟)が妻に対して「(民男の実家のあった城下町に)一度も行ったことがないだと!」と言葉を荒立てることは、言われた妻だけでなく、その場に居合わせた人にも辛く響く。
誰の言葉の矛先が自分でないとしても、その場にいる人にはチクチクしてしまうのだ。
たとえ相手を思いやっているような台詞であっても、なかなか額面通りには受け取りにくい響きが絶えずする。
それを受ける側の緊張感までもが伝わる。
頭のいい姉には誰もついていけないが、実は同じように頭のいい弟にも妻はついていけてない。
彼ら姉弟は、気がつかずに自分の身の回りにいる「普通の人たち」を見下している。
つまり、自分たちと同じように考え行動できない者たちに苛立っている。
苛立ちは自分自身にも及んでいる。
あらゆるものに噛み付き、グイグイ、ネチネチと突いてくる。揚げ足を取る。言葉尻をつかまえる。
彼ら2人は、自分がそうしているという自覚はあるのではないだろうか。
頭がいいから、わかっている。
だから、相手の弱り具合までわかっているのではないだろうか。
しかし、サディストというわけではなく、それを楽しんでいるわけではなさそうだ。
楽しくないのにやってしまう。
すなわち、そういう毒が自分の身体にも回ってくる。
そういう彼らの悲しみがうかがえる。誰にも理解されない。
いや、姉と弟にしかわからない悲しみ。
控え目に言って姉のほうは頭がおかしい。
学校という狭い場所にいて、先生という王様になっているから、周囲との距離感や度合いがつかめていないのだろう。たぶんそれがもとで学校を出てきてしまった。
こういう先生はたぶんいる。いや、きっといる。
こんな風に「どういうこと」「どういうこと」と詰問される生徒はたまらない。
姉と弟の、自分を含めたあらゆる方向に向けられた刃によって、ある者は手首を切り、ある者はどうしたらいいのかわからず、途方に暮れる。
しかし、姉と弟のほうは底ではわかり合っている。互いが吐いた毒の中にいることもわかっている。
もちろん姉と弟だから、友人や妻などとは、歴史が違う。さらに彼ら特有の、「頭がいい」世界にいるという共通点もある。
どうやら徹底的にイヤなヤツというわけでもなさそうなのだ。
姉を好いている男もいろようだし、弟も結婚しているし、友人もいる。
ラストで姉と弟が雪が積もっている家の外にプレゼントを拾いに行く様子は、どこか楽しげ。姉弟ならではの、肉親の会話として聞こえてくる。
それを、たぶん寒いであろう家の中から聞いている、妻の心の中はどこよりも寒いだろう。
弟の友人はこの後、彼らと会うことはないだろうが、妻はこの姉弟と暮らすのだ。
彼女は、今までもずっと寒い部屋に1人でいて、これからも1人寒い部屋にいることになるのだろう。
ホントにキツイ舞台だった。
永井若葉さんという女優さんほど、困って泣きそうな八の字まゆ毛が似合う人はいないだろう。額の膨らみまで似合ってしまう。
平原テツさんほど、実はイヤなヤツだった、を演じられる男優さんもいないと思う。妻に対する本音には心底酷いなと思ってしまった。
姉役の能島瑞穂さんは本当に凄まじかった。恐いと思った。
弟の松井周さんも、姉、妻、友人という3人に対する自分の「役割」を見せるというところがなんとも良かった。
劇場から無言で帰宅する感じになった。
かもめ
シス・カンパニー
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2013/09/04 (水) ~ 2013/09/28 (土)公演終了
満足度★★★★
重くて軽い本物の「かもめ」
KERA版「かもめ」を当日立ち見券で。スタニフラスキーが自劇団の旗揚げの演目に選んだというほど、「かもめ」は「演劇についての演劇」で、新しい理想と野望に燃える青年がすでに名声を得ているというだけの俗物たちに敗北する悲劇。とみえるのだがしかしチェーホフ自身はこれを喜劇と言っており長らくその理由が良く判らなかったのだが、ケラさんの演出をみて激しく腑に落ちる。重くて軽いのだ。その矛盾が成立している。そして僕的にはやはり物語の中心にあると見える青年と少女の敗北の美しさと切なさが決然とこの舞台でも中心にあり最後には苦しく胸打たれる。また他の人の演出では存在意義を見いだせなかった周辺の登場人物たちがみんな輪郭をはっきり持っており生きていることにも舌を巻く。群像劇を得意とするケラさんの演出とものすごく相性が良かったのだと思われる。東京公演は明日で千秋楽だが3時間並んでも3時間立ち見をしても見なければならない今の演劇であると言える。
痛いほど狂おしい選択(満員御礼!!ご来場ありがとうございました)
東京カンカンブラザーズ
ザ・ポケット(東京都)
2013/09/25 (水) ~ 2013/09/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
ネホリーとハホリー☆
(^0^)/
面白かったです☆
毎公演、名作を世に出す「カンカン」が、また新しい名作を♪
笑いを散りばめ、感動させ、優しい気持ちにさせてくれる舞台です。
観劇日記をブログに書きました。
幹事の器
フライドBALL企画
ワーサルシアター(東京都)
2013/09/25 (水) ~ 2013/09/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
よくよく
丁寧に練られた脚本でした。
ネタバレBOX
総勢21人、登場人物が多く、色んな方向に話は展開していきましたが、撒き散らかした伏線をきちんと拾い上げて決着させていました。
そして、一人ひとりを、あるいは三人一組もありましたが、それぞれキャラが立つように丁寧に描いていて素晴らしかったです。
笑いの部分は、弟の子と書いて弟子ですがなど上質な笑いが多くとても楽しかったのですが、半澤直樹ネタはちょっと滑ったような気がしました。
旬のネタはさじ加減が難しいと思いました。薄味のサッパリ目ぐらいが良いのではないかと思います。
「伽羅倶璃」-カラクリ-
護送撃団方式
インディペンデントシアターOji(東京都)
2013/09/26 (木) ~ 2013/09/30 (月)公演終了
満足度★★★★
あやかし
舞台美術のセンスもよく大道具の仕掛けもしっかりしている。メインストリームは「曽根崎心中」の悲恋を、詐欺師のくぐつ、旅芸人の系列だが特異な力を持つ捨て子のうつつに負わせる物語。うつつの力とは、その家系の者に備わった“あやかし”の力だ。(追記2013.9.27)
ネタバレBOX
さて、江戸で一旗揚げようと乗り込んできた二人は、その目を見ると夢幻の世界を体験できると、くぐつ得意の啖呵でひと儲けしたが、ひょんなことから“いんつけ座”のチンピラと揉め事になっていた所へ、兄貴分達がやって来て、オトシマエを要求され、とどのつまりは、いんつけ座の下働きをさせられることになる。が、この時のいざこざが命のやり取りにならなかったのは、誰かが妖術を使ったからであった。
その後美形のうつつは、筋も良く、段々、いんつけ座の面々に溶け込んで行くが、くぐつは、飽くまでうつつを操っているのは、自分だと嘯いている。何故それほどの自信があるかと言えば、彼には、実際に起こった心中事件を題材にした傑作、「曽根崎心中」があるからである。然し、自信満々、くぐつのオリジナルであるはずの「曽根崎心中」は既に何年も前に細川座で「伽羅倶璃」の演目として上演され、大当たりをとった作品であった。以来、江戸では伽羅倶璃がもてはやされ、細川座が江戸一番の賑わいを見せていると言う。作者は、戯作。その後新作が待たれるが、現在執筆中らしい。
ところで、江戸時代に、幕府がお墨付きを与えた江戸の歌舞伎小屋は三か所。それ以外は、公式の芝居小屋では無い為、風俗紊乱などを理由に何時取り締まられるか分からない状態であった。無論、幕府が認めたということは一流の証とされ、格式も高く、其処で演ずることのできる役者は一流とされたわけである。その為、人気は江戸一番とはいえ、お墨付きが欲しい、細川座座長の半蔵、戯作らは、一計を案じる。
偶々、奉行の堀田は、中々の趣味人で、現在は、生身の人間の芸を売りにする市谷座の看板“太舞楽”を贔屓にしている。この太舞楽に挑む細川座は、お膳立てを整え競技会が開催されることになった。結果は、細川座の伽羅倶璃、張璃子、いんけつ座で踊りを披露するようになっていたうつつが、共に引き分けて幕府からのお墨付きを享受することになった。
この2人のお陰で、細川座、いんけつ座は賑わうが、伽羅倶璃の見せる夢幻には、阿片が使われていたのではないか、との疑いで動いていた捕り物には、罠に嵌められた市谷座の若座長、秀彦が掛かってしまう。この辺り、無論、曽根崎心中のストーリーが絡んでくるのは、芝居好きなら誰でも分かることだろう。
これらの筋書きを書いたのは、戯作。自らが心血を注いで作り上げた伽羅倶璃を更に完全な物にする為、うつつの能力を張璃子に移植しようと目論んでうつつを誘拐するが、張璃子は、実は、奉行所の同心、律香の死んだ妹である。戯作は、美しい妹を今で言うサイボーグに作り替え、蘇らせたのであった。だが、律香は、これを許せない。うつつの囚われていた所へ乗り込んだ際、戯作は、張璃子を操って邪魔者を消そうとするが、サイボーグと化した張璃子の中に未だ残っていた人間としての意思が、これを遮り、阿片を用いて大儲けをしていた半蔵、戯作を殺す。そのドサクサに紛れてうつつも救われるのだが、うつつがかどわかされる前、あやかしの力を持つ者は、なぶり殺しに遭わされて死ぬ、という旅芸人達に伝わる話から、うつつの将来を案じたいんつけ座の面々は、当座の生活費をくぐつに渡し、別れるように迫っていたのだった。一時、こんな経緯で江戸を離れたくぐつであったが。宿命は再び、彼らを逢わせる。
而も、彼らの恋の宿命は、互いに心ひかれ乍ら、詐欺師であるくぐつは、その生業から人の真を信じることができず、あやかしの血を受け継ぐうつつは、愛すれば、愛する程、惚れた相手を惑わしてしまう。うつつは、この宿命から脱出する為、愛するくぐつに自らを殺して貰おうとする。
当に彼女を殺害しようとした刹那、うつつの血の中から伝説のあやかし、半身は人、半身はカラクリ、そして血はあやかしの伽羅倶璃が現れ、くぐつを殺そうと迫る。操りの束縛を何とか振り切ったうつつは、くぐつを庇って凶刃に倒れるが。
それも詐欺師、くぐつの書いたシナリオ。総てが仕組まれた仕掛けであった、というオチがつく。
観客としては、楽しめる作品だが、知的策略が張り巡らされている為、作品に酔うことはできない。だが、作者は何故、このような作品を作ったのか? 自分はそれを以下のように解した。即ち、この作品自体が、演劇に対するメタ演劇なのだと。丁度、ドン・キホーテが、中世の物語に対するメタ物語であったように。つまり、この物語を演劇そのものの、方法論として読み替えてみるのである。劇作家が物語を紡ぎ、役者、演出家など舞台を創る側が、歌舞くという行為によって、観客を幻術にかけ、幻影を見せることで、現実の見方に何らかの変容を齎したり、カタルシスを体験させる。
幕が下りれば、死んだハズの人間達は、談笑し、酒を酌むという次第だ。
一点、残念だったのが、三味線の腕である。もう少し、練習して欲しい。
ナイゲン【ご来場ありがとうございました】
アガリスクエンターテイメント
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2013/09/26 (木) ~ 2013/10/08 (火)公演終了
満足度★★★
コメデぃー
約2時間にわたるコメディ劇でした。登場人物1人1人が個性的でキャラも立っている一方で、くどくならずに話が進みました。以下ネタばれ↓
日本人独特の空間でした(自分は日本人ですが)。コメディには辛口なので星は3つで。
ネタバレBOX
「今年は、1クラスだけ、文化祭での発表が出来なくなります」 のシーンから終盤までのやり取りは飽きずに楽しめました。ネタや間の取り方など上手かったです。ただコメディ以外のストーリーの部分が弱くなり、最後の塩原さんと矢吹さんのやりとりから、付け足しただけみたいな印象を受けました。ただし今回の一貫した現実的な劇には合っているのかもしれません。このあたり難しいところです。
また、少し尺が長かったように感じました。 ただし、それは無駄なシーンがあったからではなく、ストーリーの性質上、演出の幅が狭まったのが原因かと思います。場所が固定で時間の流れも現実と同じ速度、そして現実的な出来事しか起こらない場では音響や照明による演出、舞台の工夫は難しいのかもしれません。それでも演劇的な高揚があればというのは高望みでしょうか。
最後に、内容に関しての賛否は、当日パンフレットの作・演の挨拶にある「もしもご来場の誰かにとって」に表されているように感じました。
3団体合同コント公演
モラトリアムパンツ×PLAT-formance×たすいち 3団体合同
新宿眼科画廊(東京都)
2013/09/25 (水) ~ 2013/09/28 (土)公演終了
満足度★★
たすいちもプラットさんも
久々に拝見しましたが、余り成長が見られず残念。逆に、モラトリアムさんは初。新しい表現で楽しめました。
ただ、全体としては厳しめに拝見しました。コント公演と銘打つにはちょっと笑いが少なかったようにも思います。もっともっと笑わせて欲しかった。
たすけて青春ピンチヒッター2京都インフィニティ
WET BLANKET
ぽんプラザホール(福岡県)
2013/09/21 (土) ~ 2013/09/23 (月)公演終了
満足度★★★★
いやもう最高!!!
ばかばかしい内容なのに、なぜか感動してしまう。
かっちりした脚本なのでどんなにおバカな演出があっても安心。
ネタバレBOX
シリーズ物である安定感と新鮮な話題でのひっぱりが絶妙!
魍魎(クハシヤ)
(劇)池田商会.
ぽんプラザホール(福岡県)
2013/09/07 (土) ~ 2013/09/08 (日)公演終了
満足度★★★
なかなかのホラー
ノーガードのホラーはいつも恐い。
スプラッタ系が苦手なのでどきどき。。。。
でも指の間から見ちゃうんだよね~~(^_^;)
WATERS
実験劇場企画公演
アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)
2013/09/26 (木) ~ 2013/09/28 (土)公演終了
無題841(13-280)
19:30の回(曇)。会場までの案内メールをいただきました。「急な石階段があります」に従って下りて進んで行き過ぎた...戻ってしばし待つ。19:01受付、開場。驚くほど天井が低い「教室」に入って「此処デ演ルノカ?」と思いましたが、奥に会場がありました。最前列、低めの桟敷、2列目からパイプ椅子、ザブトン。客席間に通路(劇中使用)あり、追加席あり。明治大学は初めて。入ってみると役者ほぼ全員(たぶん)が舞台上でゆっくりと歩いている。奥にやや高めの舞台、左右に階段(左は丸、右は四角の台を重ねている)。床面に勾玉のような図、客席との境にはビニール。仮面をつけ、白い衣装に身を包んだ不思議な人たちの中で、ひとりだけ素顔をさらしている少女(竹垣さん)。19:27前説(120分)、19:32波の音、開演~21:35終演。神と大河を描いた物語、間に短いものの歌。学生さんらしい味わい。前日の案内メール、当日の会場案内も丁寧でいい感じでした。ひとつ注文させていただくならば、トイレの場所について、場内で説明するか、案内図を掲示するかしたほうがいいと思いました(何人か質問していたので)。
ネタバレBOX
個人的に感じたことですので、演出の意図とは違うと思います。
大きな話、独自の世界の場合、背景が掴めないまま終わってしまうことがあります。日本、どこか架空の国、今、昔、登場人物たち。本作も正直よく理解できませんでした。神…古事記の世界みたいなものでしょうか。清い水、汚れた水、河、海、魚。自然の営みを現しているようにみえるけど、誓い合った二人の絆が弱すぎないか…な、カラダを売る必要があったのかな…
歌のシーンは発声を変えた方がいい。セリフと同じ音量、トーンだと歌う意味がなくなるように感じました。
2時間は長いです、もっと変化を持たせないとすぐ単調な展開になってしまうように思います。
『続・世界の日本人ジョーク集』
北九州芸術劇場
J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)
2013/08/31 (土) ~ 2013/09/02 (月)公演終了
満足度★★★
ジョーク
ジョークととれるものとそうでないものも。
立場的なものがあるから笑ってばかりじゃまずいかなと思うけど。
気軽に楽しめた。
歌いタイツ!
劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)
あうるすぽっと(東京都)
2013/09/25 (水) ~ 2013/09/29 (日)公演終了
満足度★★★
お子様からお年寄りまで
なんというか、お子様からお年寄りまで安心して観られる舞台、という感じでした。演劇の要素は少ないです。ミュージカルと言っていいものかという疑問も残ります。特にストーリーがあるわけでもないので。
笑いについても想定を超えるようなネタが無く、時事ネタも無理矢理入れたという感じがして、大笑いという域には達しませんでした。ただ、ファンの人たちが来ているのか、客席はウケていました。
その是非はともかく、観劇に慣れていない人向けの舞台だったのではと思います。
ウィンカーを、美ヶ原へ
kitt
駅前劇場(東京都)
2013/07/26 (金) ~ 2013/07/28 (日)公演終了
満足度★★★★
面白かった
あるサービスエリアで繰り広げられる緩やかな日常。グループ毎の会話も面白かったが、面識が出来た後での会話も面白かった。しかも、ラストは予想以上の事実が明らかになり個人的にはビックリでした。面白かったです。
サービスエリアだからそこそこ広いはずなので、前半でもう少しすれ違いを描き、印象に残り気になるようにして、声を掛けたりするのでもよかったかも。