タカセの夢
SPAC・静岡県舞台芸術センター
舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」(静岡県)
2013/08/17 (土) ~ 2013/08/19 (月)公演終了
満足度★★★★★
みてきました
とてもよかった!出演者の一体感、小さい会場なので、客席に十分すぎるくらい伝わりました。出演している方々が楽しんでいる感じ、それを見守るスタッフそれら全てが塊のようでした。
とにかく会場が狭いので、座席は座布団と悲惨でしたが、この会場だからこそのいい舞台だと思いました。作品が、出演者の成長とともに創られていくという、舞台としては、大変希有で、それ故に見逃せないものであると思います。
エメラルドドランカー/殺し屋にくびったけ
劇団ウルトラマンション
明石スタジオ(東京都)
2013/08/16 (金) ~ 2013/08/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
ネホリーとハホリー☆
(^^)/ 面白かったです!
旗揚げ公演・第1弾【エメラルド・ドランカー】を観劇してきました☆
ストーリーでバッチリ感動させて、お笑いは随所に♪
お笑いは、ふんだんに盛り込まれています。
しかし!
ダンスシーン、戦闘シーン、もナイスです♪
先週・今週は、高円寺で、[劇団ウルトラマンション]がたっぷり堪能出来ます☆
観劇日記をブログに書きました。
千枚皮姫
コマツ企画
小劇場 楽園(東京都)
2013/08/20 (火) ~ 2013/08/21 (水)公演終了
満足度★★
ちょっと
狂気に彩られた独白劇? うーん、、ちょっと自分にはよく分かりませんでした。。 スイマセン。。
focus#3 円
箱庭円舞曲
こまばアゴラ劇場(東京都)
2013/02/28 (木) ~ 2013/03/11 (月)公演終了
満足度★
演出に疑問
「円」をテーマにしたこのオムニバス公演、無駄に長い間(ま)が随所にあってイライラさせられました。
それに、ある作品である女優が発した「ニャ~!」というセリフ。まったく必然性が感じられなかった。
この間(ま)はそもそも必要なのか?
必要だとして、長さはどれくらいが適当か?
このセリフは本当に残したほうが良いのか?
劇を作る上での一つ一つの判断を演出家はもっと慎重に行うべきだろう。
唯一の舞台美術として存在感を放っていた、廃物をコーン状に積み上げたオブジェにしても劇の内容との関連が無きに等しく本当に必要だったのか大いに疑問。あれが舞台中央の目立つ場所に置かれていた意義が私にはまったく理解できなかった。
それから、本作については「コント集」という評価もあるようですが、コントとしても不出来な作品が多数。とりわけTrack3「マドンナー先生」はオチが甘すぎ! 必死にコントを作ってるお笑い芸人が観たらきっと怒りますよ!!
もっと根本的な事を言えば、そもそも作品全体が「円」というテーマとあまり噛み合っていない。
当日パンフでは作・演出家がこの「円」というテーマについてあれこれと紙幅を割いて述べているが、劇の内容はさほど「円」を感じさせるものではなかった。
当日料金3千ウン百円で本作を鑑賞した私は観劇後、なんだか損した気分になったのだ…。
ミュージカル BON!
ニキハウス
カメリアホール(東京都)
2013/08/10 (土) ~ 2013/08/11 (日)公演終了
満足度★★★★
和やかな雰囲気
趣味の発表会のような、手作り感満載のとても和やかな雰囲気で、見ていて楽しくなるミュージカルでした。見た数日後に、近所の盆踊りの音が聞こえ、いつもなら「ウルサイから窓閉めて…」としていたところですが、ちょっと見に行きました。
ゲストの登場時にガラリと変わったテンションに付いていけなかったのが気になりました。
オレンジの迷信行動
ナイスコンプレックス
サンモールスタジオ(東京都)
2013/08/09 (金) ~ 2013/08/18 (日)公演終了
満足度★★★★
改めて考えたい
実際の事件を扱った重いテーマと内容なので見応えがありました。どこまで現実として見ればいいのか、どこまで創作として見ればいいのか悩むところですが、もう一度この事件のことについて、そして死刑制度について考えたいと思いました。
ただ、最初と最後など、明確に理解できない箇所があり、もどかしく気になりました。
小野寺の弟・小野寺の姉
ホリプロ
天王洲 銀河劇場(東京都)
2013/07/12 (金) ~ 2013/08/11 (日)公演終了
満足度★★
9000円は高い・・・
と正直思ってしまいました・・・。
私は特に向井理さんのファンでもなく、舞台(西田さん)の面白さに期待して行ったのですが、正直かなり不満でした。
演出も脚本もしっくり来ない。
ユースケ・サンタマリアである必要がある?ラジオの声がユーミンである必要がある?
全く感じられませんでした。
根底の姉弟のお話はとても素敵なのに、映画撮影隊を通して描く必要があったのでしょうか?
見ていて、2月に観劇した舞台「マティーニ」を度々、思い出しました。
両方、見た方はこういう人多いのでは・・・。
まぁ、撮影を舞台にしたという時点で似るとは思うのですが、
けっこう共通点が多かったですね・・・。
そして、残念な事に、キャストも値段も豪華な「小野寺〜」の方が、面白くなかったですね・・・。
うーん・・・。
しゃぼん玉の欠片を集めて※無事公演終了致しました!ありがとうございました!
TOKYOハンバーグ
ワーサルシアター(東京都)
2013/08/08 (木) ~ 2013/08/13 (火)公演終了
満足度★★★★
満足
いつもながらの大西作品。しかし、今回は、従来とチョット違ったテイストだったように感じた。もちろん方向性は変わっていないが、「蟻の巣」のときのような激しさがなく、あくまでソフトに、やんわりと表現していた。もちろん悪いことではないし、十分に訴求する無いような秘めていたが、大西氏も歳を重ねているんだなぁ、と。(笑)
大人生物語 ラッキイマン
きたみ組+レイジーボーンズ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2000/11/07 (火) ~ 2000/11/12 (日)公演終了
満足度★★★★
昔で言う小ホール1の方で観ました
※実際の公演期間は1995年11月7日(火)〜12日(日)です。こりっちさんでは1999年以前の公演情報は登録できないので現在できる一番古い日付にしました。
ネタバレBOX
で、実際観たのは1995年11月10日。
エアクリンダクトを売る会社の立川営業所の話だった。朝礼で社歌まで歌っていたのが記憶に残っている。考えてみたら小劇場で普通のサラリーマンの話を観たのはこれが初めてだ!ってことは小劇場ではどれだけ普通の会社の話をやってないのだろう。役者は年齢層が高めなので、どう見てもサラリーマンに見える人ばっかりだった。
「立川営業所」と聞いただけで「遠い」というイメージが頭から離れなかった。そのせいか、実際は池袋の芸術劇場小ホール1で観たのに、後になって立川のどこかで観た気になっていた。
三一路倉庫劇場(ソウル)『結婚』
タイニイアリス
タイニイアリス(東京都)
2013/08/15 (木) ~ 2013/08/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
ブラボー
韓国でロングランが続いている傑作ミュージカルと聞いていたが、その理由が納得できる作品である。シナリオは、現代韓国が抱える表層主義、IMFによる韓国経済介入以降、益々拡大した貧富の格差、その結果の拝金主義的傾向や玉の輿に乗る為なら美容整形、脂肪吸引など何でもござれの美人指向など現在韓国の抱える現実の問題をキチンと押さえ、パロディー化してからかいながらも決して人間を人間として見る視点を失わぬ劇作家の、極めて優れたシナリオに、無駄の一切ない舞台美術と、合理的で応用力に富む、様々な仕掛け、執事・マネージャー役の年輪を感じさせる燻銀のような演技に呼応する主人公カップルを演じた、男優、女優の高い技術、演出家自身による楽器の生演奏も粋で技術的に非常に高いものであった。
ネタバレBOX
更に、朝鮮半島に長く伝わるマダン劇の伝統を踏まえてのことだろう。舞台と客席を一体化させる自然で、共感を持たせる引き込み方も抜群である。
このような、準備を済ませた上で、経済合理主義の齎した軽薄さの底に流れる、寂しさ、虚無感が、何を奪い、何を残すのかが、見えてくる仕掛けだ。この辺り、エンターテイメントとしての提示の仕方も見事である。
以上の顛末を若い詐欺師と化した元実業家が企てた結婚詐欺を通して描こうとした作品と言えよう。
主人公の若い男は、ベンチャーを起業し一時大成功を収めた。然し、人の世の移り変わりは激しく、順調だった事業は、一旦狂い出すとあっと言う間もなく資金繰りが破綻、倒産に追い込まれてしまった。男は、それでも超のつく楽観主義者で、最後の金をかき集め、庭付き、執事付き、ピアニスト付きの物件を借りてインセンティブを齎すエンジェル探索に乗り出す。無論、エンジェルは、ベンチャーへの出資者ではない。若く美しい女性である。当然のことながら、ネットを利用して、婚活をする。最後の金で借りることができたのは、先に述べた人、物と、スーツ、ブランド物のライター、シャツ、腕時計、指輪、ネクタイ、靴など。総て時間貸しである。建築など先に上げた物・人については、80分。おまけが20秒。小物は、オプションで、ものによって返還するタイミングが異なる。何れにせよ、契約は厳正なもので、執事の振りをして、マネージャーが、クライアントの監視をしつつ、時間になると貸したものを取り上げてゆくスタイルだ。この辺り、資本主義の冷徹を表していると取ることも可能だろう。
一方、ここでレンタルされているものは実に豪華である。シャガールが、最初の妻の為に描き、生涯、手元に置いて放さなかったという100号を超える絵画、皮張りの豪勢な応接セット、金側にダイヤをあしらったライター、ブランド物の腕時計、ネクタイ、ハンカチーフ、ベルト、スーツにシャツ、豪勢な指輪、おまけに庭はサファリパークいなっており、ライオン迄飼われているのだ。使える時間は80分、おまけが20秒だ。然し、女は、20分を過ぎても来ない。残りの全財産をハタイて借りたのに、時間はどんどん過ぎ、而も、目当ての女は来ない。男は、焦ったり焦れたりもするが、そこは、超のつく楽天家、安く見られないよう、初めて逢う時、女は10分程度は遅れて来るもの、遅れて来る女程、良い女に違いない、と高を括っている。暫くして女は現れた。予想に違わぬ美人、スタイルも良いとあって見た目は理想である。問題は、実際に性格や考えが合うかどうかだが。初めて会う二人には、互いに相手を信じて良いのか否かも分からない。そこで、腹の探り合いとなるが。近頃の流行では、美人でスタイルが良くなければ、到底玉の輿には乗れない為、整形手術や脂肪吸引など美容サービスを利用する女性ばかりで単に美しいだけでは信用できない。一方、結婚相手の男は金が無ければ肘鉄というのが、トレンドである。
更に、時間が来れば、借りた物は回収されてしまう。最初は、ライターが遣られた。見せびらかそうと煙草に火をつけようとした矢先である。次にはネクタイが、といった具合に小物から、身につけている物まで、順々に取り上げられてしまうのだが、男はその度に、苦しい嘘をついて何とか取り繕う。庭へ出て、サファリパークその物を実地検分させたり、ライオンを見せたり。而も、女は、ライオンに対し、犬にでもしてやるように手をさしだしたりして男をひやひやさせるのだ。
部屋へ戻ると、執事の振りはしつつも、マネージャーによる回収が再び始まる。男は女を口説きに掛かるが、興が乗ってくる度に、腰を折られる。然し、男も只、剥ぎ取られているだけではない。一つ一つを剥ぎ取られて行く度に、男は己の心を裸にしてゆくことを覚え、終には下着だけになったが、己の裸心を女に見せることに成功。女も心を許し、生まれて初めて自らの本当の身の上話をし始める。自分の綽名が“おまけ”だということ。自分の失踪した父のこと、母は、おいてけぼりを喰らって自分を産んだこと。父は、詐欺師で母を妊娠させ、自分という“おまけ”を残して失踪したのが、綽名の由来であること、そのことを思い出すと何となく安心すること等々。
男は、彼女の父は、自分と同じような人間だったことに気付かされてギクリとするが、彼女がそんな父の思い出で安心することで安堵する。二人は、世間の常識とは異なり、詐欺(・・)という共通項を通じて、互いを確認し、生涯を通じて互いを信じ、愛し、共に在ることの意味に気付いてゆく。
タイムリミットが迫る、時は来た。執事役は、男にメモを渡す。そこには、こう書かれていた。“行け”と。男は、おまけの20秒を使わせてくれるように頼み、ネクタイを取り上げられた後に、客席から、貸して貰ったタイを、どのように扱い、どのように返したかを客を証人に立てて証明しようとする、その上で、彼に証人になってもらってプロポーズ。
幕
Smoker's mail
演劇集団若人
中板橋 新生館スタジオ(東京都)
2013/08/17 (土) ~ 2013/08/18 (日)公演終了
満足度★
ラストが・・・
友人の死の真相を解き明かしていく・・・というストーリー展開は良かった。
が、キャストのレベル差と実力不足があり、満足に複線を活かすことが出来ていなかった。あの規模の劇場で台詞が聞き取れないのはストレスになってしまう。
題材は良かったが、演出的にもちょっと物足りなさを感じた。
ネタバレBOX
ラストの弾き語りは、ギターが弾けないのであれば練習しなければいけないと、素人でも思う。それに私たちはお金を支払っているのだから。
未完成の弾き語りを披露するのは、劇団として如何なものだろうか?
これがなければ、楽しく観劇できたと思います。
死が二人を分かつまで、愛し続けると誓います(黄金のコメディフェスティバル最優秀作品賞、受賞)
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアター風姿花伝(東京都)
2013/08/17 (土) ~ 2013/08/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
ポップンマッシュルームチキン野郎のエキスが凝縮
されていたのだが、結果、彼らの「うまさ」がより際立って見えた。
お下品でアブナイ、ネタを散りばめつつの……。
ネタバレBOX
……「純愛」的な、そんなやつですね。
いつものPMCであれば、お下品でアブナイ笑いでグイグイと行き、最後は、ほろりとさせたりするのだが、今回は、お下品でアブナイ笑いのパートは、ぎゅっと凝縮されており、タイトルどおりの「ちょっといいハナシ」が全面にグイと出ていた印象。「純愛」ですよ。
とは言え、体のあちこちから血を流している幽霊たちが舞台の上にいたりするのだけれど。
もともと、PMCの舞台には、芯となる部分には、こうした例えば愛情だったりがあるのだが、どうしてもキッツイ笑いのほうに意識がいきがちで、そういう芯の部分が、やや取って付けたように見えてしまっていることもあった。
しかし、今回は、その両者のバランスがいい。
また、物語の軸となる夫婦の関係をことさら煽るわけでもなく、かといって中途半端でもない、いい塩梅で描いているのだ。
そして、お下品だったりアブナイ笑いのパートは、職人芸のようにきっちりと責めてくる。
これはいつものPMCの舞台でも同じなのだが、今回はそれほど出番が多くない俳優もいる中で、悪目立ちをせずに、きちんと自分を前に出し、笑いを確実に取り、脇に去っていくのが見事で、ホントに職人芸のようだったのだ。
役者も演出の呼吸がわかっている、そんな印象だ。
オープニングで「彼らは何してるんだろう?」の引っ張り方から、ストーリーを展開させるテンポの見事さ。
そして、とんでもなく多い登場人物のコントロールのうまさもある。冒頭も3人姉妹にするとか、幽霊もすでに一杯なのに、原始人の奥さんやマンモスも登場させるとか、それなのに破綻しないし、短い時間なのに無理を感じさせない。
しかも、細かいところまで神経が行き届いているなと感じさせる。
ラストの、長女の相手の立ち位置とか笑った。
今回もお下品でアブナイ笑いは面白かった。大笑いするのが憚れるぐらい。
黒人兵との出会いとか。
※黄金のコメディフェスティバル2013のほうにも「観てきた」があり、こちらの劇団のところにもある。
後々の資料的な意味合いも考えて、こちらにも書くことにした。
内容は同じ。
emiko
保木本真也がプロデュース
シアター風姿花伝(東京都)
2013/08/15 (木) ~ 2013/08/25 (日)公演終了
満足度★★★★
大笑いというわけではないのだが、なかなかいい空気感
「コメディユニット磯川家」の脚本・演出の保木本真也さんのユニットなので、てっきり磯川家っぽいドタバタなコメディなのかと思っていたら違っていた。
磯川家のイメージが違っていたら、ゴメン。
ネタバレBOX
※黄金のコメディフェスティバル2013のほうにも「観てきた」があり、こちらの劇団のところにもある。
後々の資料的な意味合いも考えて、こちらにも書くことにした。
内容は同じ。
なんとも言えない、気怠い空気感が漂う。
いかにもいそうなカップル。30代、これからどうしょうという不安の中にいる。
大好きチームの初日だったので、少々固さは感じられるものの、コロさんと久保真一郎さんの2人のやり取りがとてもいい。
お互いの微妙な距離感。女性側からの視点で描かれており、つかみどころのない男の気持ちを探り探りながらのコロさんのもどかしさがうまいのだ。
キノコ男爵からアワビ夫人の登場で、お下品でドタバタな展開になるかと思いきや、それほどでもなく、「子どもが出来た」という女のウソ(友人の報告を受けて)に、悲しくかかっていて、バカバカしい仮装に哀愁さえ感じた。
ラストは彼らカップルの設定にしては、出来すぎな展開かもしれないが、現実的な着地点、わずかな一歩がうまいと思った。
笑いは少ないけれど、好印象の1作。
それにしても、「絵本作家」=「演劇」ではないですよね?(笑)
『狸のムコ入り』【黄金のコメディフェスティバル2013準グランプリ受賞作品!!!】
8割世界【19日20日、愛媛公演!!】
シアター風姿花伝(東京都)
2013/08/16 (金) ~ 2013/08/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
45分という微妙な長さをうまく活かせたオーソドックスな人情コメディ
「人情的」なところが嫌みにならず、なかなか良かった。
犬と串からの、いいトスをもらい、きちんと笑わせるところで笑いを取っていく姿勢が見えた。
ネタバレBOX
※黄金のコメディフェスティバル2013のほうにも「観てきた」があり、こちらの劇団のところにもある。
後々の資料的な意味合いも考えて、こちらにも書くことにした。
内容は同じ。
「寿司屋ネタ」は、この前の犬と串から、抜群のトスが上がったために、ラッキーパンチのようにオープニングをで観客を温めたのは、運が良かった。
お陰で、その後も観客は笑いやすくなっていた。
その後でも、犬と串の演劇の神様を持ってきて笑わせる貪欲さがいい。ラッキーな寿司屋ネタにさらに被せたことで、生さを感じる。
ストーリーは、娘の彼氏が父親に結婚の承諾を得るという、ありふれたシチュエーションではある(PMCにもあったし)。しかし、単にそこ1本に絞り込むことなく、父親が結婚の承諾を得るときのことや、母親が幽霊が現れるということろなどを、細かく説明しないでうまく盛り込んできたところが、結果的に話を膨らませていった。
つまり、父親が結婚の承諾を得た過去のシーンの再現や、幽霊の辻褄(例えば、なぜ彼だけに見えるのかなど)を見せなかったことで、話が散漫にならなかった。
8割世界のメンバーはいつもとおりに演じていて、いつもだったらハイテンション続きだと、ややうるさく、鬱陶しい感じさえすることもあるのだが、その鬱陶しさがストーリーとリンクしていたので、笑いとなっていた。
そういう中で、ともすればテンションが高いことで、舞台全体が浮つくところをアンカー的にきちんとつなぎとめていた、父親役の凪沢渋次さんと母親役の伊藤摩美さんが好演。彼らも他のメンバーと同様に「観客を笑わせよう」と攻めてきて、テンションを高くしすぎていたら、これだけのいい感じの舞台は生まれなかったと思う。
舞子さんの登場は、前回の作品で、死体役だった舞子さんの登場なのだとは思うのだが、それに何人が気がついたか。前回観ている人がどれだけいるのかということを考えると、そこの部分に乗っかるのはどうなんだろうか。
ただ、残念なのは、タイムをかけたときの、「コメディですよ〜」「面白いシーンなんですよ〜」的な、ぬるいBGM。コメディとか笑いのシーンでこういうタイプの音楽が鳴ると笑いが一瞬で萎えてしまう。ダンスシーンや要所要所には音楽はあってもいいが、あえて、というか逆に変な使い方としてそういう雰囲気を盛り上げる的な音楽の使い方もあるとは思うが、使い方によっては自信のなさを露呈してしまったり、逆効果になってしまうということを肝に銘じておいたほうがいいと思う。
クイニーアマン~言いたいだけ~
INUTOKUSHI
シアター風姿花伝(東京都)
2013/08/15 (木) ~ 2013/08/25 (日)公演終了
満足度★★★
ウルトラ・ナンセンスと言う割には、予定調和な印象
ナンセンス度の切り込みを深く、1つひとつの要素については、もっともっと練って欲しかった。
所々は、笑ったけどね。
「黄金のコメディフェスティバル2013」で嬉しいチームとして参戦。
ネタバレBOX
※黄金のコメディフェスティバル2013のほうにも「観てきた」があり、こちらの劇団のところにもある。
後々の資料的な意味合いも考えて、こちらにも書くことにした。
内容は同じ。
ウルトラ・ナンセンスというだけあって、なかなかいい感じだったのだが、最初に変な妖精のようなブリーフ男が出てくるまでが長い。
そして、出てきてからも、パターンが同じすぎて長くて少し飽きた。
「言いたいだけ」という突っ込みをする妖精的なモノは、ブリーフに変な被り物で、背中に羽根的なものを付けているのだが、なんかどこか別の劇団でこんな変な妖精的なものが出てきたらありそう風体で(ホントにどこかであったかもしれない)、既視感アリな印象がツライ。
出オチ的で一瞬は「おっ」と思ったが、その後に変化も展開もほとんどなく、イイカゲンで、テキトーな感じにしたかったのだと思うのだが、その「イイカゲンで、テキトーな感じ」についてもっと掘り下げて面白くして欲しかった。さらにナンセンス度を上げていかないと、面白くまではなっていかないからだ。あまりにもすぐに思いつきそうな、イイカゲンで、テキトーな感じだったので。
後半、演劇の神様が出て来てからは、もう少しは面白くなってきたのだが、それでも「言いたいだけ」を言っているはずの台詞のバラエティが乏しく、さらにその内容的に「なるほど」思うほどの納得度は低かったように思う。
その「言いたいだけ」の台詞がキモであり、そこが面白くなっていかないとなかなか笑えない。それらしいシチュエーションもあるのだから。
全体的にわさわさした感じで、それが計算ずくでなく単にわさわさしているだけにしか見えず、ナンセンス度の切り込みが足りなく、不発に感じてしまった。
演劇的なアプローチの中にある「ナンセンス」にとどまっていて、あまりにも予定調和な内容だった。本公演とは違う、せっかくのチャンスなのだから、観客をぽかーんとさせるような、ウルトラ・ナンセンスにして欲しかった。
つまり、「言いたいだけ」の台詞で観客に近づきつつ、とてつもないナンセンスで観客を突き放す、そんなバランスとセンスが欲しかったのだ。
モラルさん登場は、すっごく笑ったけどね。
あと、この「観てきた」は、「ナンセンス」って言いたいだけかもしれない。
黄金のコメディフェスティバル2013
黄金のコメディフェスティバル
シアター風姿花伝(東京都)
2013/08/15 (木) ~ 2013/08/25 (日)公演終了
満足度★★★★
ウルトラ・ナンセンス・コメディ VS オーソドックス・コメディ
「嬉しいチーム/犬と串、8割世界」
ナンセンスな笑いは好物なのだが、今回の軍配はオーソドックスのほうに上げる。
ネタバレBOX
さきほど気づいたのだが、フェスの「観てきた」と当時に各劇団ごとの「観てきた」もある。
これってどうすればいいかな? と思ったのだが、後々の資料的な意味合いを考えると、劇団を検索したときにも、公演の感想が出てきたほうがいいと思ったので、両方に書くことにした。
内容はまったく同じ、になると思う。たぶん。
<犬と串『クイニーアマン~言いたいだけ~』>★★★
ウルトラ・ナンセンスというだけあって、なかなかいい感じだったのだが、最初に変な妖精のようなブリーフ男が出てくるまでが長い。
そして、出てきてからも、パターンが同じすぎて長くて少し飽きた。
「言いたいだけ」という突っ込みをする妖精的なモノは、ブリーフに変な被り物で、背中に羽根的なものを付けているのだが、なんかどこか別の劇団でこんな変な妖精的なものが出てきたらありそう風体で(ホントにどこかであったかもしれない)、既視感アリな印象がツライ。
この妖精的なものは、出オチ的で一瞬は「おっ」と思ったが、その後に変化も展開もほとんどなく、少し退屈。ブリーフ脱ぐのもありがちでつまらない。
たぶん、この造形は、イイカゲンで、テキトーな感じにしたかったのだと思うのだが、その「イイカゲンで、テキトーな感じ」についてもっと掘り下げて面白くして欲しかった。あまりにもすぐに思いつきそうな、イイカゲンで、テキトーな感じだったので。
後半、演劇の神様が出て来てからは、もう少しは面白くなってきたのだが、それでも「言いたいだけ」を言っているはずの台詞のバラエティが乏しく、さらにその内容的に「なるほど」思うほどの納得度は低かったように思う。
その「言いたいだけ」の台詞がキモであり、そこが面白くなっていかないとなかなか笑えない。それらしいシチュエーションもあるのだから。
全体的にわさわさした感じで、それが計算ずくでなく単にわさわさしているだけにしか見えず、ナンセンス度の切り込みが足りなく、不発に感じてしまった。
演劇的なアプローチの中にある「ナンセンス」にとどまっていて、あまりにも予定調和な内容だった。
このフェスは、本公演とは違う、せっかくのチャンスなのだから、観客をぽかーんとさせるような、ウルトラ・ナンセンスにして欲しかった。
つまり、「言いたいだけ」の台詞で観客に近づきつつ、とてつもないナンセンスで観客を突き放す、そんなバランスとセンスが欲しかったのだ。
モラルさん登場は、すっごく笑ったけどね。
あと、この「観てきた」は、「ナンセンス」っていいたいだけかもしれない。
<8割世界『狸のムコ入り』>★★★★★
オーソドックスな人情コメディ。
きちんと笑わせるところで笑いを取っていく姿勢が見えた。
「寿司屋ネタ」は、この前の犬と串から、抜群のトスが上がったために、ラッキーパンチのようにオープニングで観客を温めることができたのは、運が良かった。
お陰で、その後も観客は笑いやすくなっていた。
その後でも、犬と串の「演劇の神様」を持ってきて笑わせる貪欲さがいい。ラッキーな寿司屋ネタにさらに被せたことで、演劇の生(ナマ)さを感じさせる。
8割世界は、後輩の犬と串に感謝しないと(笑)。
ストーリーは、娘の彼氏が父親に結婚の承諾を得るという、ありふれたシチュエーションではある(PMCにもあったし)。しかし、単にそこ1本に絞り込むことなく、父親が結婚の承諾を得るときのことや、母親が幽霊が現れるということろなどを、細かく説明しないでうまく盛り込んできたところが、結果的に話を膨らませていった。
つまり、父親が結婚の承諾を得た過去のシーンの再現や、幽霊の辻褄(例えば、なぜ彼だけに見えるのかなど)を見せなかった、くどくどと説明しなかったことで、話が散漫にならずに、ストーリーに膨らみを持たせた。
8割世界のメンバーはいつもどおりに演じていて、いつもだったらハイテンション続きだと、ややうるさく、鬱陶しい感じさえすることもあるのだが、その鬱陶しさがストーリーとリンクしていて、うまく笑い結びついていた。
そういう中で、ともすればテンションが高いことで、舞台全体が浮つくところをアンカー的にきちんとつなぎとめていた、父親役の凪沢渋次さんと母親役の伊藤摩美さんが好演。彼らも他のメンバーと同様に「観客を笑わせよう」と攻めてきて、テンションを高くしすぎていたら、これだけのいい感じの舞台は生まれなかったと思う。
舞子さんの登場は、前回の作品で、死体役だった舞子さんの登場なのだとは思うのだが、それに何人が気がついたか。前回観ている人がどれだけいるのかということを考えると、そこの部分に乗っかるのはどうなんだろうか。
ただ、残念なのは、タイムをかけたときの、「コメディですよ〜」「面白いシーンなんですよ〜」的な、ぬるいBGM。コメディとか笑いのシーンでこういうタイプの音楽が鳴ると笑いが一瞬で萎えてしまう。ダンスシーンや要所要所には音楽はあってもいいが、あえて、というか逆に変な使い方としてそういう雰囲気を盛り上げる的な音楽の使い方もあるとは思うが、使い方によっては自信のなさを露呈してしまったり、逆効果になってしまうということを肝に銘じておいたほうがいいと思う。
オーラスライン 沢山のご来場ありがとうございました
七里ガ浜オールスターズ
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2013/08/13 (火) ~ 2013/08/19 (月)公演終了
満足度★★★★
七里ヶ浜オールスターズ「オーラスライン」観ました
以前、前川麻子さんのおっさん群像劇「モグラ町」シリーズを観て、とんでもなく楽しかったです(二作目は、私の地元でも旅公演されました)。
加えて、今回は昨年観れなかった「愛のゆくえ(仮)」で麻子さんと共演された赤ペン瀧川先生主宰の公演ということで、どんな方か見るのも楽しみの一つ。
OPの入り、おっさんメンバーのトリ、森田ガンツさんが入ってきた時点で、勝ち。なんというズルいキャラ(笑)
それぞれの(ダメな事情を抱えた)大人が集まって、足元おぼつかない若者を巻き込んでのグダグダ劇。
負けと分かっていても、厳しい現実を突きつけられても、明日へ希望をつなげる自分の人生。
瞬間最大熱量の高い大人たち(すぐ冷める)にいいように振り回されながら、結局前向きに歩く若者たち 。
役者もみな巧み。それぞれの役者に当て書きされた、個性的なキャラが組み合わさって、一つの場を作る。
特に印象的だったのが、いちばん出番の少ない瀧川さんの声と目力…鬱屈したパワーが、終盤の長台詞で炸裂。
ラストシーンは、おっさん全員で…(笑)
小品だけど、こういう芝居を仕事帰りに常時観られる環境があると、人生に少しでも潤いを与えられると思いました。
ショコメ!
演劇畑ハッピーナッツ
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2013/08/16 (金) ~ 2013/08/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
ハマった
ジェイサン日の金曜日とお化け屋敷が笑いのツボにドハマリでした!この二本はオチも予想とはずれて、そっちで来たかぁ~!って感じで楽しめました。
ショコメ!
演劇畑ハッピーナッツ
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2013/08/16 (金) ~ 2013/08/18 (日)公演終了
満足度★★★★
練られてました。
8本とも、おもしろかったです。
ショートというには、ちょっと長いかなと感じるものもありましたが、
それだけのことは、しっかり織り込んでのオチ。
それも、多分こうかなというところに行くと見せかけての、展開と終結。
3人の脚本家さんの違いも出てて、おもしろかったです。
ネタバレBOX
どんなにすごいパイロットかと思いきや・・・
大女優さんを取り巻くやりとり、べただけれど笑える。
男と女の心と行動が、なんとも・・・
実は、ゆうれいでした、ではなく・・・だった。
いいやつ?ジェイソン。
2機の飛行機内でのやりとりが、絶妙に交差。
『声』に注目?ありえないロボット。大文字焼きで爆笑。まだ、これでもかと・・・
喫煙は演技でよかった気もしたが、Wじゃなかったのね。
オーラスライン 沢山のご来場ありがとうございました
七里ガ浜オールスターズ
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2013/08/13 (火) ~ 2013/08/19 (月)公演終了
満足度★★★★
丁度いいのかも
65分という短い時間だが、場面転換なしのワンシチュエーションだと丁度いいのかもしれない。短いとも長いとも感じさせない。個性的なキャラ設定で演者それぞれが際立っていて楽しめた。
ネタバレBOX
おやじ四人は、それぞれに個性的で技術が高いのは流石。普通の会話の応酬だが、聞き取り易さ、声通りの良さが抜群。中でも森田ガンツが印象的。ある意味役どころろが大きいわゆる大ボケ担当で有川マコトとの掛け合いが良かった。
劇中の設定上では唯一マトモな登場人物の筈なのに、何故か浮いてしまう事で笑いのポイントを作っていく一色洋平も良かった。声張った時のあの独特の雰囲気は彼の魅力のひとつ。あと腹筋拭くギャグは彼の体躯でなければあそこ迄面白くならない。
紅一点の浅野千鶴は、見事にウジウジした女子を演じてた。自分の中でいろいろな思いが交錯して結局前に進めないでいる姿が観ていてイライラする程。それをもっと駄目なおやじ達が後押ししていくという構図にガッチリ効いていた。