満足度★
演出に疑問
「円」をテーマにしたこのオムニバス公演、無駄に長い間(ま)が随所にあってイライラさせられました。
それに、ある作品である女優が発した「ニャ~!」というセリフ。まったく必然性が感じられなかった。
この間(ま)はそもそも必要なのか?
必要だとして、長さはどれくらいが適当か?
このセリフは本当に残したほうが良いのか?
劇を作る上での一つ一つの判断を演出家はもっと慎重に行うべきだろう。
唯一の舞台美術として存在感を放っていた、廃物をコーン状に積み上げたオブジェにしても劇の内容との関連が無きに等しく本当に必要だったのか大いに疑問。あれが舞台中央の目立つ場所に置かれていた意義が私にはまったく理解できなかった。
それから、本作については「コント集」という評価もあるようですが、コントとしても不出来な作品が多数。とりわけTrack3「マドンナー先生」はオチが甘すぎ! 必死にコントを作ってるお笑い芸人が観たらきっと怒りますよ!!
もっと根本的な事を言えば、そもそも作品全体が「円」というテーマとあまり噛み合っていない。
当日パンフでは作・演出家がこの「円」というテーマについてあれこれと紙幅を割いて述べているが、劇の内容はさほど「円」を感じさせるものではなかった。
当日料金3千ウン百円で本作を鑑賞した私は観劇後、なんだか損した気分になったのだ…。