最新の観てきた!クチコミ一覧

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God save the Queen

God save the Queen

東京芸術劇場

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2013/09/12 (木) ~ 2013/09/16 (月)公演終了

満足度★★

わたしはQだけ!
若手注目劇団のショーケース。5劇団参加で一劇団20分ずつ。セットチェンジを3分ぐらいで。全部未見。

全体的に楽しめなかったのだが、最初の劇団の冒頭に相対性理論の曲がかかるんで、それがその後の2時間を支配した感じ。5劇団が曲に負けたんじゃなかろうか? ネタバレと受け取らずに、油断しないで、という意味で。私は油断してたので、やくしまるえつこにやられました。

とはいえ、最後のQは好き。

アフタートークは湯山玲子。キムギドクの新作見なきゃ!

花と魚(第17回劇作家協会新人戯曲賞受賞作品)

花と魚(第17回劇作家協会新人戯曲賞受賞作品)

十七戦地

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/09/12 (木) ~ 2013/09/17 (火)公演終了

満足度★★★

みてきた
そうなんですか

花と魚(第17回劇作家協会新人戯曲賞受賞作品)

花と魚(第17回劇作家協会新人戯曲賞受賞作品)

十七戦地

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/09/12 (木) ~ 2013/09/17 (火)公演終了

満足度★★★★★

緊張感がたまりませんでした
公民館での議論、白熱してました。
憎まれ役の女優の方、ものすごくはまってるなあと。はは。

ネタバレBOX

調査員が最初に、「負けがわかってても、抗わなきゃ」みたいに吐いて出て行く場面で終わりかと思ったら、まだ続きがあって。
でも結局やっぱり「負けがわかってても、抗わなきゃ」みたいなことをまた言って終わり。
二度聞かさせるとくどいような。

濡れ衣を着せられた男とその妻。疑いが晴れた後、険悪な感じでしたが、あのあと仲直りできたのかなあと心配。でも魚になっちゃったんですよねえ。
花と魚(第17回劇作家協会新人戯曲賞受賞作品)

花と魚(第17回劇作家協会新人戯曲賞受賞作品)

十七戦地

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/09/12 (木) ~ 2013/09/17 (火)公演終了

満足度★★★★

見事な緊迫感!
神楽にまつわる不思議な出来事。切羽詰まった村の人たち皆の緊迫感見事に表現されてました。
はじまりの重い雰囲気がだんだん加速がつき、クライマックスへ。
そして、どんでん返し的なあっと言わせる結末。
話の組み立て素晴らしかったです。
役者の皆さんとてもリアルな演技でした。特に那美江役の鈴木理保さん見事な演技でした。

煙草の害について

煙草の害について

劇団東京乾電池

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2013/09/14 (土) ~ 2013/09/15 (日)公演終了

満足度★★★★

間の持たせ方絶妙!
特別面白いことを言ったり、やったりしているわけではない(個人的な意見)。
もともと10分〜15分の短編である。柄本さんが他の短編を繋げて、ギャグをからませていく。勿論そのギャグに反応してる人は多いが、そんなことより、約70分の間の持たせ方が絶妙!次に何を言うのか、どんな行動するのかの期待させかたが絶妙でした。
ほとんど勝手きままなアドリブのように思えるが、確かな計算の中でのアドリブなのでしょう。自分の奥さんのことを織り交ぜながら、恐妻家を表現。

コップの中の嵐

コップの中の嵐

お願い鋼鉄ビンタ

シアターブラッツ(東京都)

2013/09/11 (水) ~ 2013/09/16 (月)公演終了

のりきえず。。
お客さんの笑いの多い舞台でした。
それとは逆にその笑いに気おされてついていけずのれなかったのが残念でした。
社長さんがステキでした。

犬、だれる

犬、だれる

劇団HOBO

サンモールスタジオ(東京都)

2013/09/10 (火) ~ 2013/09/16 (月)公演終了

満足度★★★

小林さやかさん快演
HOBOは、おかやまはじめさんのファンなので、観始めた劇団です。

皆さん、実力ある俳優さんばかり。

だから、つい安心して観てしまうのですが、これだけ達者な役者さんが揃っているのだから、たまには、劇作はプロに任せた方が更に面白い舞台になりそうな気がします。

役者と演出のおかやまさんは満点ですが、劇作には、どうもスパイスが不足している気がして…。

今回、一番気に入ったのは、時男さんと直子さんでした。直子役の小林さんは、青年座の中でもとりわけ好きな女優さんですが、演技してるのを感じさせない、それでいて、抜群の計算され尽くした役作りぶりに、いつも脱帽します。

松本紀保さんの寝顔が美しいことも、新たな発見でした。

ネタバレBOX

役者さん、皆さんお上手だから、ついつい好意的に観てしまうのですが、どうも脚本に旨味が足りない気がしてなりません。

沖縄の離島らしき島が舞台で、不発弾や焼夷弾が近くに転がっていたり、不穏な空気の中で、お気楽に暮らす人々が登場し、確かに、親近感は持つものの、作者がこの芝居で何を訴えたかったのかが今ひとつ見えません。

幾ら、親交のあった照之だからと言って、警察官の前田さん、犯罪者逃亡に加担しては、やはりまずいでしょ!彼の犯罪に、情状酌量の余地はないのだから。一般人の友人や愛人が彼を逃がそうとするのとはわけが違うし…。

「あまちゃん」の話題を出し、「じぇじぇじぇ」に似た、「ズベベ」(だったと思う)なんて、感嘆詞を作っても、それ以上広がらないから、特に面白くもないし、正子と秋平の口喧嘩で、二度同じ台詞の応酬を繰り返しても、客席の笑いを誘発もせず、何となく、劇作に、中途半端さが否めませんでした。

「犬だれる」なる名称の世にも美味なる魚を食べて、食べるとオイルが肛門から駄々漏れするという設定で、大の大人が皆オムツをしているというのも、構図としては面白いのですが、それが、作品の本質にまで波及せず、それで終わってしまうのも、何かもったいなさを感じました。

そうは言っても、おかやまさんの前田さんの演技には、心から癒され、幸せな時間を過ごすことができたのは、正直な告白です。
【3日間終了!!】鬼FES.2013【またいつか会いましょう!】

【3日間終了!!】鬼FES.2013【またいつか会いましょう!】

ロ字ック

シアター風姿花伝(東京都)

2013/09/14 (土) ~ 2013/09/16 (月)公演終了

満足度★★★★★

祭!祭!
最高に盛り上がった初日でした。カウントダウンからのたすいち。終始ハイテンションで、テンポよく個性豊かなキャラが登場してくる楽しい芝居でした。客席からキャストが登場したり、サービス満点でした。腹黒副部長、嫌味エリート部長、将軍みたいな女部長は、特にキャラが立ってて最高でした。
はちみつシアターさんは、貫禄のまとまりで素晴らしかった。綾波レイ 笑
30代から40代の姐さん達のマジを見るだけでも、来た甲斐があった。笑って歌って盛り上がって大騒ぎの一日でした。来年もまた来ます。


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春よ行くな【15日(日)18:30に追加公演決定!!!】

春よ行くな【15日(日)18:30に追加公演決定!!!】

悪い芝居

駅前劇場(東京都)

2013/09/11 (水) ~ 2013/09/17 (火)公演終了

満足度★★★★★

誰もが前を向いている
何を書いてもネタバレになるのでネタバレBOXに書く。

ネタバレBOX

僕たちは互いに互いを騙し合って傷つけあって生きているし、何よりも自分を騙して傷つけていて、そんなぐちゃぐちゃな傷だらけの(もちろん一度ついた傷は消えることはない、忘れることはできても)状態のもとで自らの正しさを声高に叫んでみても残響に怯えるだけで、それでも自分が前だと思う方を向いて歩いていくしかないのだろう。

序盤、不快なほどのノイズに包まれ、それでも言葉が通じないさまは喜劇的ですらあった。それが進行とともに沈静化しイメージがひとつに収斂し一定の距離を保つようになる(したがって表面上リアリスティックなものになる)のは、ついには天井底が自分だけで世界を完結させてしまうことへの伏線だったのだろうか。

岡田太郎の音楽はどことなくNirvanaに似ていた。演者のひとりとして舞台に立ち(そう、彼がいるところはもはや舞台の一部である)、空気の流れを自在に変容させる魔術師のような姿に圧倒される。

各辺の長さが不揃いな三角形のシンプルな舞台はスムーズに距離感を狂わせてくれた。

俳優に見えているものは観客にも見える――山崎彬は昨年末の谷賢一、岡田あがさとの共同作業の折にそう語ったという。僕にはたしかに天井底や免罪符揺が見ているものが見えた。それだけに慮公平や美里多里綺麗が何を見ているのかもっと知りたかった。

戦泰平の情けなさ、やるせなさは身につまされるものがあり観ていて辛かったが、そのために彼が良い「入口」になっていた。

最後、「四十六歳」は蛇足だと感じた。というのも、あのシーンを見たために僕には時間の先にある死が救いに見えたのである。しかし天上底はそういう意味で救われてはいけないと思う。

次回公演も行きたい。
これでも機嫌のいい顔です。

これでも機嫌のいい顔です。

キトキト企画

シアター711(東京都)

2013/09/12 (木) ~ 2013/09/16 (月)公演終了

満足度★★★★

5人の「すずきめぐみ」さん
『キトキト企画』初見です。

「ネタバレ」で。

ネタバレBOX

5人の女性のお話かと思いきや、先輩と呼ばれる「すずきめぐみ」さんの過去からの恋愛・結婚・離婚遍歴?

4つのエピソードにはそれぞれ共感できる部分もあり面白かったのですが、
現在のめぐみさんが、好きでもない?男性との一夜で、妊娠して産むか産まないかで悩むラストはちょっと…

面白くなる要素はたくさんあるのにちょっと勿体ない気がしました。



コップの中の嵐

コップの中の嵐

お願い鋼鉄ビンタ

シアターブラッツ(東京都)

2013/09/11 (水) ~ 2013/09/16 (月)公演終了

満足度★★★★

シリアスなようで笑いも
随所に、笑いもあり、でもしっかりとシリアスな場面もあり。
なかなか見どころ多しでした。

これでも機嫌のいい顔です。

これでも機嫌のいい顔です。

キトキト企画

シアター711(東京都)

2013/09/12 (木) ~ 2013/09/16 (月)公演終了

満足度★★★★★

無題823(13-262)
14:00の回(やや雲)。13:30受付、開場。受付開始前から待っていたけど、受付開始の声はかからず…気がついたら後から来た人が受付してた…目の前で待っているのだから…ねぇ。

ほぼ立方体の(箱)椅子、トップは人工芝、虫の声、13:56一人登場、14:00前説(80分、5分押し)、14:05開演〜15:19終演。4組(女×男)(女×女)の物語。

こちらは初めて、当パンをみると12月、新宿眼科画廊の番外公演は「せんがわ劇場演劇コンクール」受賞作。今年のコンクール、6月、みに行きましたが、持ち時間30分のなか、グランプリというのは相当なもの(今年はお目当ての「シアター・モーメンツ」が受賞)。

何でこんな男ばかりなんだろうと思いながら…が、それがすでに世代の違いなのかも。

お芝居を通して優しい手作り感、雰囲気はとてもよかったです。

番外公演、行けるようでしたら。

ネタバレBOX

手法としては「IN HER TWENTIES」のように一人の女性の人生を複数の年代を刻んで描いたもの、というのはほとんど終盤のセリフを聴くまで気がつきませんでした。どうして一人として描かなければならなかったのでしょうね、人生は繰り返しの輪として閉じられている、のではあまりに寂しい…。どうすればよかったのか悩むのが人生のような気もする。











花と魚(第17回劇作家協会新人戯曲賞受賞作品)

花と魚(第17回劇作家協会新人戯曲賞受賞作品)

十七戦地

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/09/12 (木) ~ 2013/09/17 (火)公演終了

満足度★★★★

壮大な物語。
SF、ホラー、社会派、人間ドラマといった様々な要素を一つの物語として纏め上げた脚本が秀逸でした。

初演から2年を経て、現実社会の動きに添って作品も幾分手が加えられていたように感じました。

ネタバレBOX

舞台上には時代を感じさせる小道具類が配置され、それもあってか舞台が若干窮屈に感じられ、役者の動きも制約されていた印象を受けたので、そのへん少しもったいなかったかなぁと感じました。
犬、だれる

犬、だれる

劇団HOBO

サンモールスタジオ(東京都)

2013/09/10 (火) ~ 2013/09/16 (月)公演終了

God save the Queen

God save the Queen

東京芸術劇場

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2013/09/12 (木) ~ 2013/09/16 (月)公演終了

満足度★★★

ネタばれ
ネタばれ

ネタバレBOX

前作の【20年安泰】に続く、今後期待される若手劇団シリーズの短編集だ。

今作は、【うさぎストライプス】 【タカハ劇団】 【鳥公園】 【ワワフラミンゴ】 【Q】という女性主催の劇団のみで構成されている。


今作は、出来の良さと悪さが顕著に現れた劇団が多かったが、その中で、既に実力派のタカハ劇団 【クイズ君、最後の2日間】は見応えたっぷりだ。

2ちゃんねる好きのクイズ君の自殺までを描いているのだが、クイズ君が自殺を行った理由を問いただす物語ではなく、彼の社会との関わり方を描きながら、決して彼の内面には触れず、生きてきた外枠を描きつつ、後方では現代社会の情勢を描いている。決して自殺するとは思えない彼の生き方を見ながら、最後にはあっけなく自殺してしまう展開には衝撃を受けてしまう。
彼の自殺する原因が分からないから、彼の内側ではなく、生きてきた足跡を辿っていけば分かるのではないか?と作・演出家の高羽彩が自身に問いかけて作った様な気がする。
見応えのある、なかなかの傑作だ。

そして今回のとんでも劇団を発見。
それはワワフラミンゴの【どこ立っている】
物語や展開すらないのに等しいので、流行りの現代口語演劇かぁ?と思っていると、それすらもなく、殆ど4コマ漫画の様な感じだ。芝居を観ていると、たまに戯曲の出来の悪さに物語が破綻してしまい、観るに堪えない事があるのだが、意外にその後の展開が妙に面白いと思ってしまう時があり、まさしく今作は破綻してしまった後の面白さに似ている感じだ。ただ観終わった後には何も残らないというのは確実だが。
でも気になる劇団だ。

因みに、他の3つの劇団の出来の悪さには茫然とした。
そして全体的に若手女性作家は、物語を作るという事に興味はないのだろうか?(タカハ劇団は除く)という疑問を持った短編集であった。
ID

ID

劇団だっしゅ

萬劇場(東京都)

2013/09/12 (木) ~ 2013/09/16 (月)公演終了

満足度★★★

確かに題材は社会派でした。
20周年って、すごいですね!

好感の持てる役者さんがちらほらと。

ネタバレBOX

問題提起が雑かなぁという印象を受けました。
人間も真相も闇に呑まれる、ということであればラストが薄い気がします。

コメディ部分は技量があって面白かったです。
これでも機嫌のいい顔です。

これでも機嫌のいい顔です。

キトキト企画

シアター711(東京都)

2013/09/12 (木) ~ 2013/09/16 (月)公演終了

満足度★★★★★

突きつけられる
突きつけられました。本当に。
年齢的にも悩みが多くなっていくアラサーの心の葛藤が、キトキト企画さんの独特の世界観に包まれて描かれていました。

女性たちのリアルを逆に男性のみなさんに観てほしいです!

もう一度観たい!

花と魚(第17回劇作家協会新人戯曲賞受賞作品)

花と魚(第17回劇作家協会新人戯曲賞受賞作品)

十七戦地

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/09/12 (木) ~ 2013/09/17 (火)公演終了

満足度★★★★★

葛藤
一つの小さな村で起こった出来事が、ああいった結末に繋がっていくとは予想もしなかったです。
個から人類へと移行していく過程には少しついていくのに戸惑いましたが、何より芝居で納得させて貰いました。
劇中「心を納得させる」という台詞に、架空にしろ現実にしろ出来事に対してどう落とすかは、やはりここにあるのかなと思いました。

失禁リア王

失禁リア王

柿喰う客

吉祥寺シアター(東京都)

2013/09/05 (木) ~ 2013/09/17 (火)公演終了

満足度★★★★

不思議と違和感なし
シリーズ前作と違ってキャリアのある役者が多いからか、出演者のレベルのムラをほとんど感じる事もなく安心して観られた。ま、前回は直前にキャスト変更もあったので仕方ないか。音楽劇、あんまり好きではないが不思議と違和感なかったな。

ネタバレBOX

伊東沙保と七味まゆ味のからみは秀逸。あの流れであんな状態の伊東沙保に泣かされるとは。七味まゆ味とバッチリ噛み合ってて突き抜けてた。葛木英もやたら虐められる役がある意味新鮮。ツリメラと真逆だし。隊長のシーンが妙に印象に残ってる。

加藤紗希が効いてた。動きのキレが凄いと思ったら、本職のダンサーさんとの事。納得。居並ぶ身体表現能力に優れた小劇場系の女優陣と比べても違いがわかるほど。北原沙弥香は、中屋敷のナイスキャスティング。いい雰囲気出てて良かった。

柿喰う客の御三方はある意味言わずもがな。七味まゆ味の存在感、深谷由梨香のパワフルさ、葉丸あすかのファニーな演技、いずれも際立ってた。葉丸に至っては中盤からモノだし。あの演出は面白かった。
鶴屋南北御伽艸

鶴屋南北御伽艸

劇団ラフエイプ

中板橋 新生館スタジオ(東京都)

2013/09/12 (木) ~ 2013/09/15 (日)公演終了

満足度★★★

敷居の高い所に挑んだが
 旗揚げ公演ということで、多少、割り引かないといけまいが、生き残るのが大変難しい世界でもあるので、厳しい注文もつけておきたい。
 

ネタバレBOX

 南北の夢のシーンから始まるのだが、その時、舞台奥に後ろ姿の朱菊丸が現れる。その立ち姿に、何も表現されていないのが、気に掛かった。結論から言えば、非常に複雑な状況を背負った女性なのだから、その怨念たるや凄まじいものがあるはず。そのエネルギーが後ろ姿に出ていないのは、それをイメージできていないからである。シナリオを一読すれば、この程度のことは直ぐ気付くはずのもの。それが身体化されていないのは、演出家にも難がある。ファーストシーンは、観客を舞台という亜空間に引きずり込む為の大事な場面である。先ず、このことに気付くべし。
 また、話の内容から言うと、この作品は、南北のというより、作家としての兄弟弟子、清玄の物語だ。タイトルを改めるか、工夫すべきだろう。
 演劇シナリオは、徹底的に論理で貫かれていなければならない。何故なら、それがダイアローグを基本として作られているからである。扱われている内容が、政治であろうと恋愛であろうと怪異譚であろうとSFであろうと経済であろうと、基本、総てダイアローグで組み立てられる。そこに論理がきちんと通っていなければ総てがワヤになってしまう。基本中の基本である。
 他の細かい点については、会場のアンケートで答えておいた。
 折角、清玄、喜兵衛らの謀については、懐の深さを示唆できているのだから、南北の道化をも更に深め、進化させるべきである。シェイクスピア作品に、道化はたくさん出てくるが、キングリアに於ける道化は、他の小物道化と一線を画す。世界を逆転させる力を持つのである。笑いには、そのような凄まじい破壊力もあるのだ。それをデモーニッシュな笑いと呼んでも良いかも知れぬ。

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