最新の観てきた!クチコミ一覧

108121-108140件 / 189979件中
ミュージカル『バイトショウ』

ミュージカル『バイトショウ』

劇団扉座

座・高円寺1(東京都)

2013/10/16 (水) ~ 2013/10/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

ブラボー!!
楽曲が素晴らしく、客演のミュージカル俳優が素晴らしく、笑って泣けて、前向きな最高のミュージカルでした。

ネタバレBOX

中学でミュージカルに目覚め、今もプロとしてステージに立つことを夢見ている現在35歳ぐらいの久保園チエの半生記というと大袈裟ですがやはり半生記。

バイトとバックレに明け暮れているってどんなものかと思っていましたが、バイトは生きるため、バックレは様々な事情でうっとうしくなり自分からバックレることもあれば、相手が去っていくこともあります。多少の迷惑は掛けるかもしれませんが、新しい生活環境と新しい人間関係の構築は精神衛生上必要なことです。彼女はきちんとした目標を持ち続けていて、決してブレてはいませんでした。

そしてラスト、縫製工場で働きながら最近の5年程シンガーとして歌っていたライブハウスDOORSを堂々と宣言してのバックレ。エッと驚きましたが、大物歌手のバックコーラス兼バックダンサーの20ヶ月の契約が決まったのでした。初めてステージだけの収入で飯が食えるプロになれました。とりあえず20ヶ月、この先も厳しい現実は続きますが彼女は前向きに生きています。

ドブさらいしながら役者をする、収入のある方が職業だという商業演劇の演出家の言葉は強烈でした。役者を名乗っている人の大半は役者では無いことになりますが、それが現実なのでしょう。その一方、ブロードウェイで賞を取る前に亡くなった脚本家の妹さんの受賞時の言葉として、多くの人が今は厨房で働き、床を磨いているかもしれないが、そうした努力を経て兄のようにメジャーになっていくという台詞もあり泣けました。

本作品は成功と挫折の二極を示しながらも、温かく前向きなところが素晴らしい点です。

一手間を掛けるという言葉も印象に残りました。松竹衣装から紋付袴を借りる一手間を惜しまない芝居作りが大切と説いた扉座は生き残り、一手間を省くと言った劇中の劇団唯我独尊は主宰が金を持ち逃げしてポシャりました。ミュージカル俳優を客演に呼ぶ一手間も大事なことでした。
晩餐

晩餐

タクフェス

サンシャイン劇場(東京都)

2013/10/03 (木) ~ 2013/12/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

お祭り騒ぎ
笑って泣いて最後は、ほっこりする素敵な物語

ママは悪魔

ママは悪魔

THE REDCARPETS

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/10/10 (木) ~ 2013/10/14 (月)公演終了

満足度★★★★

泣けた
母の娘に対する愛に泣けた

MIWA

MIWA

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2013/10/04 (金) ~ 2013/11/24 (日)公演終了

満足度★★★★

美輪さんという存在感
タイトルが実在の人物、評伝のような舞台だけど野田フィクションだよな・・・?でも、あの方の生業からして、これからも肉体が衰える事はないんではないかと、自然に思わされる存在なのでこの舞台はノンフィクションです、と言われても普通に信じてしまいそうな威力のある話。ハーレクインロマンス小説(読んだ事ないけど)に出てきそうな設定の、一個人の愛と人生をかけた大作舞台みたいだった。
舞台から発する大量の動きや、台詞の随所に見られる計算された言葉遣いは聞いてて相変わらず面白い。

演るパワーに観るパワー、目には見えない存在への眼差しは野田さんが勘三郎さんに向けた行為にも思えるし、最後には異様な興奮に包まれた状態。
古田さんや成志さん達の変わらない素晴らしさ、浦井君の踊りの潔さとおもしろさ、欲張ってそのままシャンソン歌ってほしかったw、瑛太さんの昭和のスタァのハマりっぷりも良い。
約130分。

あられもないマラルディの角度

あられもないマラルディの角度

劇団なのぐらむ

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2013/10/17 (木) ~ 2013/10/20 (日)公演終了

満足度★★★

犯人さがしもラストがあっさり!
100万部売るベストセラー作家が殺され、その犯人さがし。
被害者に纏わる様々な関係が絡む。
ラストあっさりで物足りなさ感じる。
例えると種だけ沢山蒔いて実がなったのが少し、それをあっさりと簡単に刈り取ったって感じの芝居でした。

セツナイカラダ'91

セツナイカラダ'91

Tricobo×ハイブリットハイジ座

早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)

2013/10/15 (火) ~ 2013/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★

期待したのと違ってて、期待通りだったよ
映画で例えればね、Tricobo は『鍵泥棒のメソッド』で、ハイブリットハイジ座は『愛と誠』だったよ。

『鍵泥棒のメソッド』は、素直に面白いって言えるけど、一回観ればお腹いっぱい。
『愛と誠』は、大きな声で面白いって言いづらいんだけど、もう一度観てもいいかなって。

ネタバレBOX

60分ずつ、途中10分の休憩ということで、舞台美術は素っ気ないか、あるいはまったくないんだろうなあと思ってたら、そうでもなくて。頑張ってました。


Tricobe のは、お化け屋敷みたいでした。突然音が鳴ったり、呼び鈴がなったり、カップかなんかが落ちたり。びっくりさせてくれました。期待してたのとまったく違ってて。いい意味で裏切られたというか。リアルな演技を目指してました。


ハイブリットハイジ座は、今回も期待通りだったよ。

今回もわけわからないようでもあったけど、物語の大筋は理解できたような気がするよ。
九州から東京に出てきたカップル。女のほうは蜂に刺されて死んでしまう。で、男は別の女に恋してしまう。でも、昔の女を思い出して、、、。みたいな。
いや、違ったかな。野球の硬球を額にぶつけて死んでしまうんだったかな。いやいや、あれで死んではいなかったはず。あれ?どうだったかな。よく覚えてないや、はは。

一回刺すと針が取れちゃうのは、ミツバチなんじゃないの?ミツバチごときで、人は死なないと思うけどね。
ミュージカル『バイトショウ』

ミュージカル『バイトショウ』

劇団扉座

座・高円寺1(東京都)

2013/10/16 (水) ~ 2013/10/27 (日)公演終了

満足度★★★★

劇団の実態は?
元四季の五十嵐可絵さん、柳瀬大輔さん客演目玉で近距離で歌聞ける贅沢さ。扉座鈴木里沙さんは踊りうまい。深沢桂子さんの曲バリエーションありピアノ演奏が人情芝居とマッチ。役者だけでやっと生活ができるようになるまでの話はとても興味深く、面白かった。
でも劇団の実態はああなんですか。困ったもんです。

演戯団コリペ『小町風伝』

演戯団コリペ『小町風伝』

BeSeTo演劇祭

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/10/17 (木) ~ 2013/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

本当に素晴らしい 改演出(快演出)!
転形劇場が1977年に初演し、その沈黙が支配する舞台に当時誰もが驚愕した『小町風伝』を、韓国の李潤澤(イ・ユンテク)氏が演出。

李潤澤氏は、太田省吾(転形劇場)の演出とは全く違うアプローチによって、
この作品に新たな命を吹き込んだ。

とにかく役者さんの演技が素晴らしかった。
演出も本当に素晴らしかった。

ただし、転形劇場の芝居が好きな人が観たら、賛否は別れると思う。
詳しくはネタバレBOXに書くが、私は転形劇場版と演戯団コリペ版はネガとポジの関係にあると思った。

これだけ個性の強い戯曲を、そして演出イメージも強く付いてしまっている作品を、ここまで自分のものとして演出できる李潤澤(イ・ユンテク)氏の実力、そして勇気は本当に凄いと思う。

スタンダードな古典を奇異に改変する(崩す)のとは訳が違う。
極めて特異な作品を、物語演劇に仕立て直しているのだ。
こちらの作業の方が、実は失敗する可能性は遥かに高い。
敢えてそこに挑戦し、成功を勝ち取っている。

久しぶりに作品テーマがどうこうと考える隙もなく、
演技と演出に魅了されてしまう舞台を観た。

ネタバレBOX

<後日、戯曲や資料を読み直して、書き直すかもしれません。>

『水の希望 ドキュメント転形劇場』(弓立社)に載っている当時の劇評を読むと、この作品は元々冒頭の「四十分ほどのあいだ、まったくセリフなしの無言劇」(小苅米晛)であり、「約二時間二十分のうち三分の二程度は、まったく台詞なしで進行するという大胆な沈黙劇に近い設定」(扇田昭彦)だったという。

李潤澤(イ・ユンテク)氏は、この戯曲にあるト書き部を、語り部に語らせることで、無言劇ではなく、物語劇に仕立て直した。

転形劇場版では、観客は、その沈黙の中に、引き延ばされる時間の中に、人が生きる時間そのものの重みを感じる。そして、多くが語られない中に、老婆の想いを感じる。

それに対して、演戯団コリペ版では、観客は、現実と夢幻が入れ替わり立ち替わりする様に、夢の儚さ、現実の儚さ、常に生成変化する人生の刹那さを感じる。
そして、多くが言葉としても語られることで、役者の身体に多くの物語の意味を付加しながら、その演技の厚みを感じる。

あらゆる部分で、この2作品はネガとポジの関係にあると言えるだろう。

そして、その作品の問いかけるものも、(当日販売されていたパンフレットに掲載されている)金世一氏の解説によると、
太田省吾の原作は「男性中心の封建的な家族関係に対する拒否、そして男性の性の虚偽と虚飾に対する拒否としても受け入れられ」、「小町は、社会から強要された道を捨てて及び受動的な生き方という習慣の血を吐き出したコマコとなった」というのが中心テーマにあるのに対して、「李潤澤版『小町風伝』には、死に直面していた老人の目の前に広がる人生の想い出に焦点が当てられている。」ということらしい。

とても的確な指摘だと思う。
本作から、女の一生、人間の一生とは何かということを深く考えさせられた。

金世一氏は続けて「蘇った人生の紆余曲折と和解してからこそ安らかにあの世に渡れるのだ。これは、半島の伝統演劇とも言える、「グッ긋」というシャーマンの儀式の目的でもある。李潤澤は列島の「小町」という表象に半島の伝統儀式の精神を取り入れることを通じて、文化を乗り越える和解及び時代を越える和解を提案している。」と書いている。
これも的確な評だと思う。同じ韓国人だからこそわかる深い指摘だ。

とにかく役者さんの演技に魅せられた。
主演の老婆:キムミスク氏、
そして、少尉/隣家の父/魂:イスンホン氏、
若い小町:イセイン氏、
隣家の息子:ゾヨングン氏、
サチコ:ペミヒャン氏、、、     など、本当に素晴らしかった。

演出も、とてもとてもよく構成されていて、本当に素晴らしかった。

久しぶりに作品テーマがどうこうと考える前に、演技や演出に惹きこまれるという作品を観た。
解釈よりも、「なんだこれは!」というエネルギーがまず舞台から襲ってくる作品こそが本当に良い作品なんだなと改めて思った。
中野の処女がイクッ

中野の処女がイクッ

月刊「根本宗子」

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2013/10/09 (水) ~ 2013/10/18 (金)公演終了

無題860(13-299)
19:30の回(曇)。18:30受付(整理券あり、チケットレス)、19:00開場。3作目になりました。控室、衣装やら鏡、スリッパ、ぬいぐるみの山、所狭しと。最前列はミニ椅子横10人...詰まってます。その後ろのベンチシートにも大勢。19:30前説(100分)、19:37開演~21:15終演。今回はちょっとわかりませんでした(特にイブの発想や行動)。

ネタバレBOX

震度7ということは3.11と同規模、それを知っていながらのこのシチュエーション...こういうことがありえるのだろうか、と思いつつ、(芝居なんだから)あるとして、それでなんだというのだろう、ここで地震をおこす理由はなんだろう...どんな状況でも人を信じずわが道を行け、自らにのみこだわれ..か。この辺りからラストまでが急カーブでついていけませんでした。

舞台が本当に揺れるのはなかなかのアイデア。

公演タイトルと内容とが関係ないのは…好きではないのです。

大竹さんの渋い声は好み。

最近の芝居はキスシーンが定番メニューなんだろうか、とにかく多い。
悪夢六号室【東京大阪2都市開催】

悪夢六号室【東京大阪2都市開催】

ニコルソンズ

駅前劇場(東京都)

2013/09/27 (金) ~ 2013/09/29 (日)公演終了

満足度★★★

キレイな悪夢シリーズ
待ちに待った悪夢シリーズの舞台化ということで期待度MAXで観劇。
全体的に肌色率の高い舞台でした。男女ともに(笑)

マンションの一室を舞台に、マザコンにオカマにヤクザなどなど非常に濃い登場人物たちが入り乱れてのサスペンスコメディ。
最後まで先の読めない二転三転する展開でとても楽しめました。

ただ、悪夢シリーズとして観ると、バイオレンス分がちょっと少なめかな。
大きなどんでん返しも無く、いい話で終わってしまっていたのがやや不満。

登場人物では赤星まきさん演じる姑が良かったです。

ロストセブンティーン

ロストセブンティーン

私立ルドビコ女学院

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/10/17 (木) ~ 2013/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

何となく行ったんだけど・・
しっかり練られていてとても面白かった。

割と早めに行ったけど、自分より前に並んだ人たちが最前列に次々座るのを見て「?」と思ったけど(通常の観劇好きの人は真ん中あたりに座ることが多い気がして)、つられなくて良かった・・舞台の上が女性ばっかなんで自分は少し後ろの方が・・緊張するしね(苦笑

演技も噛むところも無く、最近の小劇場にしては珍しいと思ったり。

何より勢いがあった。

ネタバレBOX

「文学」の名の下に勢いのなさを肯定する感じの舞台が多いなか
(別にEXILEの振付・髪型で芥川やったって良いと思うんだけど)
性悪(別に性悪って程でもなかったけど)も美人を鼻に掛けない美人(そういうのが一番女性には鼻につくのかもしんないけど(笑)も
全部ひっくるめて、
昨日の後ろ向きを、プロレスのロープでも使うみたく勢いに変えて
茨の道に突き進んでいく様が勇ましい(笑

ただ、例えるなら藤子不二雄のSFみたく、
ちょっと巧くまとめ過ぎたのが心残りかもなぁ・・贅沢を言うなら。

きめ細やかな女性らしいと言えば女性らしいんだけど、
男性の自分としては、もう少しプロレスじみた剛腕(演出的な)があるともうちょっと良かったと思うけれど、厳しく言うなら。

優等生っぽくない生徒が割と出てくる気もしたので、
演出もそれに合わせて優等生っぽさをもう少し拭った方が
爆発力が出たかもな、という気もしたり。

でも、まぁ、勢いがあったと言うのが何よりも重要だと思う。

ムダに元気と言うんではなく、それぞれが自分の役柄を精一杯全うしたうえでの勢いだから、余計に貴重だと思う。
ブリキの茶袱台

ブリキの茶袱台

office HOMME / team Genius bibi

Geki地下Liberty(東京都)

2013/10/15 (火) ~ 2013/10/20 (日)公演終了

コントに近いコメディ
ストーリー自体は良い。
ただ、意図が見えすぎる嫌いはある。コントのようなシーンから感動的なシーンへの移行が強引すぎる事などがその原因だと思う。演じている側はストーリー展開が分かっているので感情の移行が出来るのだろうが、観ている側は違和感を感じる人が多いと思う。
役者さんは2〜3名技術不足が感じられるメンバーがいた。他の皆さんは総じて技術はあると思うのだが、感情をストレートに表現しすぎている気がする(これは演出の指示なのかもしれない)。大人が感情をそのまま表現してしまうと薄っぺらい人間に見える可能性があることを意識する方が良いと思う。

唐版 滝の白糸

唐版 滝の白糸

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2013/10/08 (火) ~ 2013/10/29 (火)公演終了

満足度★★★

ドロドロ
素敵でした。舞台上の熱気、パワーみなぎるものでした。

正義の人びと

正義の人びと

コロブチカ

ギャラリーCASA TANA(東京都)

2013/10/11 (金) ~ 2013/10/16 (水)公演終了

満足度★★★★

台風
そんな中、観劇。カミュの芝居は初めてでしたが、非常に楽しめました。ドーラの谷野さん、詩人の林さん、パワフルで繊細でよかった。若い人の迫力、刺激もらえます。

愛のおわり

愛のおわり

青年団国際演劇交流プロジェクト

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2013/10/11 (金) ~ 2013/10/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

男性と女性で見方が分かれそうな気が・・
しないでもない。

シンプルな構成だけど面白い。

ネタバレBOX

前半は気のせいかツッコミどころ満載。

男性の言い回しが唐突で、どこで思わず吹き出してもおかしくない気がしていた。

周りが笑ってなかったので、違和感があるのは自分だけなのかな、と思っていたら、後半を観て疑問が解けた。

子どもたちが歌を歌うところが分岐点なのがとても面白いと思った。

子どもを連れた母親が、老人より誰よりも王様のようにもてなされると噂のフランスの演出家らしいな、と思った。

ラストの方でほんの少しだけ、夫婦の子どもに触れるところが非常に巧いなぁ、と思った。

別れた後でこの女性の中では、別れた男性は勘当された無邪気な放蕩息子のような扱いなのかな、とも思ったりもした。

こりゃあ旦那に子供を奪い取る目はなさそうだな、と思った。

歌っていた子供たちはカラフルな衣装のせいもあるのかもしれないけれど、
注意しなければ遠目で男の子か女の子か分からないようだったけれど、
大人になるにつれて違ってきてしまったということか。
・・・それはいつから?

子どもたちはやがて成長し、子を産み育て、
時に別れ、「男女」という存在から、
社会の中では、冠を戴冠した「男」的な存在へと歩んでいく・・
というようなことをラストは暗示しているのかな、と思ってみた。

いつから男女は、一緒に歌を歌えなくなってしまったんだろうか?

社会について、男女のあり方について、きちんと向かい合って制作された作品だと思った。

こういう作品を日本の作家でも見てみたい。
Whenever Wherever Festival 2013

Whenever Wherever Festival 2013

Body Arts Laboratory

森下スタジオ(東京都)

2013/10/07 (月) ~ 2013/10/27 (日)公演終了

満足度★★★

『エクスペリメンタル・ パフォーマンス day1』鑑賞
対面客席の中で、奇妙な音を伴う男女デュオのダンス2作が踊られ、作風の違いが印象的でした。

京極朋彦×山崎阿弥
不可解でエロティックな声とダンスのパフォーマンスでした。
山崎さんの特殊な発声による自然音や動物の鳴き声の様な音が響く中、京極さんが腰を落とした姿勢で踊り、途中でお互い服を脱がせて相手の服を着て架空(?)の言語によるモノローグのシーン、おそらく即興のポエトリー・リーディングと激しいダンスのシーンと続きました。
山崎さんの声のパフォーマンスは魅力的でしたが、全体としては求心力が弱く感じられ、あまり伝わってくるものがありませんでした。

生西康典(演出)×外山明(演奏)×伊佐千明×山崎広太
パステルカラーの花柄ワンピースを着た伊佐さんとエスニック調のシャツを着た山崎さんが、外山さんのドラムに乗せて(あるいは乗らずに)踊り、素っ頓狂なユーモアが魅力的でした。
定常的なビートや激しい乱れ打ちを用いず、耐えず変化する演奏が、絶妙な不安定さを生み出し、シュールな展開のダンスとマッチしていました。
外山さんが新聞紙を投げ入れ、ダンサー2人がそれを捻って両端を掴んだまま踊る展開が楽しかったです。

キャプテン・フォ-エバー

キャプテン・フォ-エバー

劇団風三等星

ぽんプラザホール(福岡県)

2013/10/11 (金) ~ 2013/10/13 (日)公演終了

満足度★★★

根本の設定はさておき。
キャプテンシリーズは観たことはあると思うのですが、気にせずOKです。
シチュエーションコメディならではの次から次へのハプニングの連続です。
それぞれのキャラのつながりや時事ネタ等もぶっ込み、
ちょい役の方の登場で一休みする他は走りっぱなしでした。

ネタバレBOX

結婚式の来客が80名ほどとしても、最初からスタッフ少なすぎっ、
低予算で考えてもこの式場は選ばんやろっ、という根本の設定はさておき。
マルスフィクション

マルスフィクション

.comet <ドットコメット>

サンモールスタジオ(東京都)

2013/10/17 (木) ~ 2013/10/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

初日観て来ました☆
今回も期待を裏切らない面白さでした〜o(^▽^)o
相変わらずの凝った脚本、役者の皆様の熱い演技!
楽しい時間を過ごさせて頂きました☆
色々語りたいですが、リピーターしちゃうので、もう一度観に行ってから色々感想をお話させて頂きたいと思います〜♪
次回も楽しみにしていますっ!

東京パフォーマンスドール PLAY × LIVE 『1 × 0』(ワンバイゼロ)エピソード3、エピソード4

東京パフォーマンスドール PLAY × LIVE 『1 × 0』(ワンバイゼロ)エピソード3、エピソード4

キューブ

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2013/10/11 (金) ~ 2013/11/24 (日)公演終了

パフォーマンスを より鮮やかにする“ミソ”




『東京パフォーマンスドール』の本作を観劇し、改めて、「NHK教育テレビ(ETV)らしさに溢れているな」と思った。
舞台上に現れたCGのペンギンが、『東京パフォーマンスドール』のメンバー達と会話する…。
このシステムは、90年代以降、NHK教育テレビの 子供向け番組に使われてきたものに極めて近い。
メンバーは前方(客席)を向くだけでなく、壁へ投影されたペンギンと話す際、後ろ姿をみせる必要がある。
近年、舞台版『人狼ゲーム』などを筆頭格にライブ•プレイング舞台が芽を出し始めた。
そういう観点でいえば、本作は私たち観客を意識しない。
一種の密室ゲームを、観客が柵の外側から観察できる構成である。


エピソード4まで到達したわけだが、毎回 違うメンバーの「成長」の過程を浮き彫りにし、ラムネ色の青春を 吹かせてくれる。
メンバー同士の「衝突」があり、そしてラストは新たな「絆」を手に…。
もし「二人」の数でなかったなら、これほどまで鮮やかな青春を送風することなど ありえなかった。
10人という大所帯のなか特定の二人を担ぎ出すのは、ユニットでも結成しないかぎり、その機会は 雀の涙だろう。違ったメンバー同士の組み合わせなら、一体、どうなっていたか。
考えていけばキリがないが、それは酵母菌のような膨らみを持つ。


回想シーン等は、スタイリッシュな舞台セット及び 映像•音声に似つかわしくない。
しかし、メンバーは『東京パフォーマンスドール』というティーンズ•グループの一人として立っているわけだから、生身の心情を吐くシーンは見応え十分だ。

私は思う。

本編の前、後に『東京パフォーマンスドール』のライブ(ダンスサミット)がある。

洗練された一体感、衣装の一部が外れてしまうトラブルに遭っても踊りを辞めない姿勢、何より大人びた笑顔。パフォーマンスの威力を示せば、本編など観客の隅に置かれる存在である。
だが、生身の心情を吐いたからこそ、その歌は、その踊りは、さらに響かせる力を有したのではないか。

すなわち、本作は『東京パフォーマンスドール』のブランドを上げ、公開物語を築く道程なのだ。



















ロストセブンティーン

ロストセブンティーン

私立ルドビコ女学院

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/10/17 (木) ~ 2013/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★

この道を行けば…
面白い。120分。

ネタバレBOX

女学院のシスター・清川(横山可奈子)と小渕(郡司みわ)は、学院の同級生。演劇部顧問の清川のことが気に入らない小渕はつまらない嫌がらせをしていた。そんな小渕の前に、10年前の学園祭の日に居なくなった演劇部員・聖来(蜂谷晏海)が現れ、学園七不思議の願いのかなう扉の向こうへ連れて行くという。その先は10年前の学院だった…。
中学校?も同じだった清川と小渕。高飛びの選手であった二人だったが、小渕の怪我で次第に関係が狂い、清川の父の事故(死亡?)でどんどん亀裂が入っていく。コンプレックスとフラストレーションが高まった小渕は、この出来事から目をそらしていたが、聖来の願い(二人が幸せになるように)が叶い、清川脚本の舞台を上演するはこびとなる。そして小渕は扉をくぐり、新たな現在に戻る…。

女性ばかりで、若さで押してくるような舞台を想像してたけど、骨太でシャープな切れ味の舞台だった。清川小渕の関係だけでなく、いじめとか恋愛とか家庭とかの苦めなテーマで肉付けし、程よいボリューム感だった。で、ちょっとのSFエッセンスもあって。キャラの色付けとか描き方のバランスとかもいいと思う。
笑えるとこもけっこうあった。郡司みわを配役したのが大きかったと思う。
あと、ダンスをラストに置いたのも○。前向きなエンディングに合ったスマイリーな感じが作品を引き立てるというか。

プロレス詳しくないけど、アントニオ猪木の言葉がガンガン響いてくる、いい舞台だった。
「この道を行けばどうなるものか、危ぶむなかれ。危ぶめば道はなし。踏み出せばその一足が道となり、その一足が道となる。迷わず行けよ。行けばわかるさ。」

このページのQRコードです。

拡大