最新の観てきた!クチコミ一覧

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オペラ「イル・カンピエッロ」

オペラ「イル・カンピエッロ」

ひろしまオペラ・音楽推進委員会

JMSアステールプラザ 大ホール(広島県)

2013/10/19 (土) ~ 2013/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★

すべてが、はじめてのような感じ。
平成19年からオペラを見始めたのだが、今回はすべてが、はじめてのような感じだった。  
席は8列とはいえ、オーケストラピットで前の席が無くなるので、実質3列目。字幕は左右に出るのだが、前寄りの席なので、角度が付き過ぎて少し見にくい感じ‥‥まぁ、これは安い方の席だったので折り込み済み。  
セットは絵画から抜け出したような感じで良かったし、光を利用して建物の中が透けて見えるようになっていて、それを演出で効果的に使っていた。  
休憩2回の三幕二時間半。全体的に庶民を題材にしたオペラで、第一幕は、序章、説明、第二幕は楽しい感じのオペラで、第三幕は一転してロマンチックな感じのオペラでした。  
曲は良いし、ツボをきちんと押さえてる楽しいオペラだったのですが、さすがに定番のオペラではないので、良くテレビやラジオで見聞きするすでに聞き知った曲がないので、感動しきるまでは行かなかったかなぁ。  
まあ。これが、「すべてが、はじめてのような感じ。」ということなのだが‥。  

ただ、それは自分の問題、もう一度聞いて聞き込めば、もっと楽しめるオペラになるのではないかなと思いました。  
自分への課題でもあるが、満足度4で‥。

中野の処女がイクッ

中野の処女がイクッ

月刊「根本宗子」

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2013/10/09 (水) ~ 2013/10/18 (金)公演終了

満足度★★★

気持ち悪さを楽しむ?
女性の生々しい部分をガッツリ見せられて、食傷気味になりました。
女性がみたら、また見方が違うんだと思います。

イーハトーボの劇列車

イーハトーボの劇列車

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2013/10/06 (日) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

満足度★★★

宮沢賢治の頑なさをピアノに乗せて
まじめな脚本を真面目な役者たちがやると、こうなる!?
個性派?の役者さん(みのすけさんとか…)が、はじけてくれれば、より楽しいに違いない。

中野の処女がイクッ

中野の処女がイクッ

月刊「根本宗子」

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2013/10/09 (水) ~ 2013/10/18 (金)公演終了

満足度★★★★

さすが根本しゅうこ
安定して面白いです。台詞回しにセンスがある。

ネタバレBOX

嫌な話と聞いていたが全然そんなことはなかった。前回のいまできる精一杯ではほんとに心を抉られたのでちょっと肩透かし。
うれしいことも悲しいことも塗り替えられるということがテーマとしてあったと思うが最後のドミニクとじゅんのくだりは要らなかったように思う。じゅんの理不尽さも最後の告白とキスですっきりして塗り替えられたということだと思うのだが、じゅんには最後まで理不尽でいて欲しかったし、イブは最後までぶっ飛んでいて欲しかった。イブは地震後異常なくらい泣き叫んでいたが親の安否というよりは地震にトラウマがあるような姿だった。同居人との関係性もケータイを見るイブからは普通ではないことがうかがえた。そこらへんがちゃんと描かれず最後の急展開は早足で雑だったのが残念。
梨木さんは普通のことを喋っても笑いが取れるのですね。大竹さんと尾崎さんが好演。根本さんのツインテールの位置がよかったです。
後藤まりこがよく似合う
蝦夷地別件

蝦夷地別件

ピープルシアター

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2013/10/10 (木) ~ 2013/10/16 (水)公演終了

仕事の都合上
途中退出しなければならず残念。評価は控えさしていただきます。
前半しかみてないのですがよく言えばテンポが速く悪く言えば早口で聞き取り辛かったです。いしだいっせいの演技を最後まで見たかった・・・

愛と革命の詩(うた)-アンドレア・シェニエ-

愛と革命の詩(うた)-アンドレア・シェニエ-

宝塚歌劇団

東京宝塚劇場(東京都)

2013/10/11 (金) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

初めて
生まれてはじめて宝塚を拝見しました。
場面転換がたくさんあるにもかかわらず素早いし、観客を待たせないし、
素晴らしいのひと言。
二部構成になっていて、お芝居だけじゃなくて、歌とダンスのショーも楽しめるなんてはじめて知りました。
お客さんを楽しませようといういきごみを感じました。
楽しかったです。

6畳間ソーキュート社会

6畳間ソーキュート社会

快快

トーキョーワンダーサイト渋谷(東京都)

2013/10/18 (金) ~ 2013/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

念願かなって初観劇。
とても幸せな舞台でした。

Midnight Traveller

Midnight Traveller

M ACT CREW

ブディストホール(東京都)

2013/10/12 (土) ~ 2013/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★

たくさんのエンタメ、ありがとう
観た方のほとんど全員が絶賛されているように、私も概ね、そのような感想です。
プロデューサー、演出、音楽、アクションコーディネーター、ダンス振付、主演と超人的な活躍をされた松永さんには脱帽です。
松永さんの演技も良かったです。

アクション、ダンスは言うことなしです!
レベルの高いキャストが、よくもこんなにたくさん集まったなと感心します。

ストーリーは、10代、20代の人なら共感できると思います。
私は謎解き、コメディの部分で楽しませていただきました。


1点、残念な点があるとすると、それは演技力があまり高くないキャストさんが何人かいらっしゃったという点です。
そういう人たちが演技されている時は、見ていて辛かったです。

エンタメ作品としては最高だけど、芝居という視点から観ると、少し見応えのない作品だと思いました。

2番目の女たち。

2番目の女たち。

崖っぷちウォリアーズ

劇場HOPE(東京都)

2013/10/08 (火) ~ 2013/10/14 (月)公演終了

満足度★★★★

表と裏
女子会での表面上の会話や腹の底に秘めた嫌な部分など、怖面白かったです。

ネタバレBOX

最初のシーンや、二重人格が突然現れるところなど少し説明不足に感じました。
マルスフィクション

マルスフィクション

.comet <ドットコメット>

サンモールスタジオ(東京都)

2013/10/17 (木) ~ 2013/10/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

2回目観て来ました☆
リピーターしてきました〜o(^▽^)o
1回目だけでも面白かったけど、2回目は更に細かい所が観れて、より皆さんの拘りが感じられて、とっても面白かったです♪

客演の方々含め皆さん色々な方向にめちゃめちゃ個性的で、普通に考えたら噛み合わないのかも?って思うのですが、絶妙に調和しているのが凄いなあって思います!ドッコメマジックですね☆

設定とか状況とかが難しいのかな?と最初はちょこっと思っていたのですが全然大丈夫でしたし、ドッコメワールドに巻き込まれて行く感じとグルーヴ感は、今回も観ていてとっても心地良かったです♪
今回も楽しい時間をありがとうございました\(^o^)/

今日明日で終わりなので、気になる方はぜひ行かれてみてはいかがでしょうか♪
ネタバレについては、公演が終わってから書くかもです☆(*^o^*)☆

飛龍伝21 ~殺戮の秋<いつの日か、白き翼に乗りて>

飛龍伝21 ~殺戮の秋<いつの日か、白き翼に乗りて>

RUP

青山劇場(東京都)

2013/10/05 (土) ~ 2013/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★

ネタばれなし
つかこうへいの【飛龍伝21】を観劇。

今作の神林美智子役は桐谷美玲で、山崎一平役が神尾祐だ。
因みに桐谷美玲が七代目らしい。
今作は勿論、つかこうへい演出ではないのだが、弟子が演出しているので、
ほぼつか版を継承していたようだ。


過去に富田靖子、黒木メイサのバージョンを観ているので、桐谷美玲と比較するのはどうかと思われるが、これがなかなか良いのである。つかこうへいの戯曲を俳優が演じるとはどういうことか?の答えが出ていたようだ。
それは舞台で如何に俳優が唾を!汗を!観客に飛ばす事が出来るか?所謂熱量の問題だ。それが最高潮に出ていれば完璧なのである。決して技術ではなく、魂で観客を魅了出来るかが鍵で、それを桐谷美玲はやってのけたようだ。
過去のつかこうへいのヒロインたちと比較しても上位クラスだと思われる。

だからあえて言ってしまおう。桐谷美玲は上手くない。

神尾祐も筧利夫に近づいてきたな。

念の為、神林美智子とは樺美智子である。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%BA%E7%BE%8E%E6%99%BA%E5%AD%90

アンドロイド版『三人姉妹』

アンドロイド版『三人姉妹』

青年団

新国立劇場 中劇場(東京都)

2013/10/18 (金) ~ 2013/10/19 (土)公演終了

満足度★★★★★

実に面白い!
実物のアンドロイドやロボットを見る楽しさ以前に、ストーリーが実に面白かったです。

ネタバレBOX

ロボットが家事を行い、アンドロイドが家族の代用品となっているような時代。日本は落ちぶれ、地方都市に住んでいる三人姉妹にとっては東京も大都会ですが、今やアジアではシンガポールがロボット研究の中心地といったところでしょうか。

亡き父の下で働いていた若いロボット研究者がシンガポールに転勤することが決まり、現在も長女たちが暮らしている父の残した家で送別会が開かれることになり、そこに集まった関係者や三女のアンドロイドがちょっと本音を出したりしたことで様々な人間模様が見え隠れし、過去や現在の秘密が明らかになっていくというストーリー。

アンドロイドはキンチョーのCMに出ているようなタイプで、車椅子に乗っていて、この時代ではまだ歩けないようです。生前の人間と同期しておくことでその人が亡くなった後もその人の代わりを務めることができ、恐らく全く別の人格を組み入れたタイプであれば友人や恋人のような話し相手として機能するのでしょう。

父の一番弟子的存在の穏やかそうな大学教授が実はロリコンで、子どもだった頃の三女にちょっとキスをして、それが三女が引きこもりになった遠因だったのではないかと責められた辺りからの教授の変貌振りは見応えがありました。

死んだとされていた三女が生きていたことや、教授が父の特許をいいように利用して、それを手土産に外資企業へ転身する目論見が明らかにされるなどサスペンス的要素もあり、実に面白かったです。

チェーホフ版では三人姉妹に兄がいて、頼りないなりにも兄が家長としての立場を継承しているという前提がありましたが、アンドロイド版では弟になっていて、線の細い弟を長女たちが守るという感じで、三人の姉妹の立ち位置が根本的に異なっていました。長女が高校教師をしていたり、町に火事があったことが描かれていたりしても全く別物であり、比較はできないと思いました。

人間は年を経る毎に考え方が変わるように、アンドロイドも年々思考経験を積むことで思考回路が成長します。そして、人間の最新情報を同期させれば同じになるのでしょうが、それを怠ると微妙に考え方が異なっていくのが興味深いところでした。
風雲!チキン野郎城

風雲!チキン野郎城

ポップンマッシュルームチキン野郎

ステージカフェ下北沢亭(東京都)

2013/10/19 (土) ~ 2013/10/19 (土)公演終了

満足度★★★★

楽し過ぎる!面白すぎる!!
いや~、楽しかったな。
友人と参加したが、2人とも非常に楽しめた!
弱点は下ネタが多すぎの点かな(笑)。
こういう企画は、またやって欲しい!
公演時間2時間45分(休憩10分含む)

ネタバレBOX

夜公演に参加。
色々な工夫を凝らしたコーナーがあったが、突き抜けた楽しさのあったものについて。

・早着替えコーナー
劇団員(男3人)が背広姿から水着に着替えるというもの。
下半身はダンボールで隠すのだが、ダンボールの大きさが人によって違う(ジャンケンで勝った人からダンボールを選択)。
ポロリしたら即負けになるのだが、手に汗握る?スリリングな展開でばかばかしいが盛り上がった(笑)。

・クイズコーナー
劇団員がキャプテンとなり、観客全員がどこかのチームに所属(全4チーム)。チームで相談しクイズの答えをキャプテンが回答。
最後には、何故か、劇団員が、本当は墓場まで持っていくことを告白して、
一番凄いチームが優勝ということに。
これネタじゃないの?本当?ってくらい、劇団員の回答はなかなか凄かった。
しか~し、ほたてひもさん、強すぎ、てか本当なら凄すぎ。圧勝(笑)。

そうそう夏公演の映像上演も楽しめた!

本当に楽しかったので、またやって欲しいと思う!
芝居とは違った一面、劇団の魅力が分かって楽しめた!
雨月物語

雨月物語

演劇ユニット飛び猫舎

black A(東京都)

2013/10/19 (土) ~ 2013/10/20 (日)公演終了

琵琶の音が印象的!
初めて生琵琶を堪能しました。
素人にとって琵琶はあまり長く鑑賞できるものではない楽器だと伺いましたが、雨月物語の朗読と、怪しげな舞踏が作り出す世界観に、ぴったりでした。
もっと琵琶を聞きたい!と思ってしまいました。

朗読劇って、どこを見ていいかよくわからなくて戸惑うのですが、
琵琶や舞踏など、「ここだ」という演出がされており、見やすかったです。
また、雨月物語の3つの物語を一つにし、「女の業」を描き出したのは、
圧巻でした。

70分があっという間でした!

20文字のRiver

20文字のRiver

荒川チョモランマ

下北アートスペース(東京都)

2013/10/19 (土) ~ 2013/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★

3つの別空間
ギャラリー公演、3つの短編はそれぞれに異なるテイストを持っていました。
で、それぞれの表現にしっかりとした骨と強さがあって、描くパワーに飲み込まれる。でも後には塗りつぶされることのない細やかな印象が残りました。

ネタバレBOX

石巻で演じられるというか、3.11のことを重ね合わせてみると、そこには作り手の感性様々なものが滅失していくなかでといろんな意図と表現の引き出しの豊かさが感じられる。

冒頭に名前が冠された、美術品のような役者が目覚めるシーンがありまして、その目覚めから「最後の女優」の世界が導かれていく。役者の演技がパワーに裏打ちされて、満ちた日々から次第に滅失していく中で日々を生きる肌触りと、やがて全てが消えた中でも歩を続ける女優のありようが紡がれていく。そこに表層の華やかさと異なる女優が演じることへの性と、全てを失っても歩みつづけるロールの矜持や揺らぎがしなやかさに、そしてビビッドに伝わってくる。

「止まり木の城」は表現の企みが真っ直ぐに置かれた作品で、時間軸が明示され、その中での3.11の今がくっきりと浮かび上がる。未来の子供たちの夢の稚拙さの中に語られる、未来に起こるであろう現実の風化があってでも描かれるのはその忘れられた過去の在り様に留まらない。翻ってその風化するべき現実を作り上げることにすら歩み出していない出来ていない今が削ぎだされていく。
未来から俯瞰することで現われる、今の自らの座標とその姿にはっとする。

不文恋歌」は童話仕立てになっていて、子供たちを物語に取り込むような魅力がありつつ、、大人にとってはちょっとビターな思い当たりと、心を揺らされ、満たされるようなコアが織り込まれていて。同じ言葉でも、当たり前にあるのに伝えられない鬱々とした感覚と、言葉を失ったもどかしさと、同じシチュエーションでも一度失っているからこそしっかりと言葉にできる感覚の遷移に真っ直ぐに捉えられてしまう。

観終わって、3作それぞれの色に惹かれつつ、それが開演前に観た壁に飾られた作品の印象としなやかにリンクし広がりになっていることにも思い当たる。
劇場ではないスペースギャラリーで上演しうる作品ということで、舞台装置などもシンプルだし、照明や音響なども尖った織り込まれ方をしているわけではなく、でもそれらに頼ることのない役者達の場を満たす力がしっかりと担保されていて、作り手の表現能力のふくよかさを感じたりも。

ただ、正直にいうと、この作品、特に最後の作品は今回の会場の倍のスペースで観たかったなぁとおもったりもしました。これだけパワーを内包した役者たちの演技なら、空間が少々広がっても、舞台の密度が減じられることはないだろし、逆に今回のスペースでは大きな動きへの制約感や想いの振幅が場から抜けきらずくぐもるような部分もあって。
ポータビリティがあり、またそれが必要とされる環境での上演も考慮された作劇ということでは、とても良く仕上げられているとは思うのですが、今回に関してはその仕様での作劇であっても、少々空間のタイトさを感じたことでした。
三揃いの剣~宮本武蔵と佐々木小次郎~

三揃いの剣~宮本武蔵と佐々木小次郎~

劇団 歴史新大陸

笹塚ファクトリー(東京都)

2013/10/16 (水) ~ 2013/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しかったです
期待通り、とても良かったです。スムーズな舞台運びと意外な演出。そして個性豊かな役者の方々の楽しい表現と活躍により、兵法家たちの思い、宿業、愛、意地などが、よく表現されていたと思います。

賞味期限の切れた毒薬

賞味期限の切れた毒薬

マグネシウムリボン

d-倉庫(東京都)

2013/10/16 (水) ~ 2013/10/20 (日)公演終了

満足度★★★

表現に纏わる仕事
 避暑地に集った文人墨客の通信紙として新聞の体裁で発行されていた媒体を基に発展的解消を遂げた結果として定着したタウン誌、スートラは、その長い歴史の中に、複雑な人間関係をも孕み込んでいた。1年10か月前に休刊となったが、休刊迄、前編集長、セイさんが膵臓癌で辞めた後を継いでかおるが編集長を務めた。然し、彼女は最終号の編集作業中、理由も告げずに失踪。編集部員との間に齟齬が生じていた。

ネタバレBOX

 舞台は、セイさんが亡くなった葬儀の後、かおるの声掛けで編集部員全員が集まった編集拠点のカフェ・スートラで展開する。かおるは、自分が、失踪した原因を皆に明かす。それが、メインストリームになるのだが、編集者出身の自分にとって面白かったのは編集会議のぶつかり合い。あとは、良くある男女関係のいざこざと子供が抱えるに至った複雑な関係で、申し訳ないが自分には、既に処理済みの問題故、余り興味が持てなかった。
 編集者出身の自分として基本的に個人的にどんな事情があろうが、編集者は、個人の事情を理由に編集をすっぽかすべきではないと思っている。いくらタウン誌でもである。本来、表現者は永遠と戦い、編集者は表現者と伴走する以上、他の業界の規則などに縛られていてまともな仕事などできるわけはないのだ。その辺りの事情を感じていればこそのタイトルかも知れないが。
 家族? 関係ない! これが、我々がバリバリ働いていた時、男の実感であった。
 
RE-INCARNATION RE-BIRTH

RE-INCARNATION RE-BIRTH

AND ENDLESS

THEATRE1010(東京都)

2013/09/12 (木) ~ 2013/09/16 (月)公演終了

満足度★★★★★

エンターテインメントの傑作
私が観た日は大人の事情(施設の利用時間の問題?)で休憩なしでしたが、何の誇張もなく3時間半、マジ余裕でした。殺陣はかっこいいし、笑いはバンバン決まるし、終始ノリノリで観劇しました。登場人物ひとり一人に想いがあり、見せ場があり、それらが交錯して歴史が動く。歴史物語であると同時に人間の物語だと思いました。前作で掴み難かった部分もちゃんと補完されていてスッキリしました。
私としては今年観た中でも1位2位を争う作品です。

陽炎ペイン

陽炎ペイン

AND ENDLESS

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2013/01/09 (水) ~ 2013/01/14 (月)公演終了

満足度★★★★

いつか
世界の終わり。地下生活。
終末前夜と、終末に向かう日々、各登場人物のエピソードが行ったり来たりする時間軸の定まらないストーリー。
いつもより劇場内が暗く感じました。その暗さが、地下での暮らしや、周囲の状況、世界がどうなっているか分からない不安や閉塞感を増幅させて、闇が引き立っていました。そこに幾筋かの光と、言葉と、想いと、出逢いと…。
「静か」ですが「熱い」物語だと思いました。

ネタバレBOX

ココ ニ カク タトエ ボクタチ ノ ミライ ガ モウ イニシエ ダトシテモ ダレカ ノ ツバサ ニ ナリタイ イツカ

後でツイッターを読んで知ったのですが、登場人物の名前の文字を並べ替えるとこうなるのだそうです。
未来を忘れる

未来を忘れる

文学座

文学座アトリエ(東京都)

2013/10/18 (金) ~ 2013/11/01 (金)公演終了

満足度★★★★

面白哀しい物語 未来版ヤプーか?
 近未来かどうか、兎に角、そんなに遠くは無いと感じられる未来のある時、日本は、隣国からのミサイル攻撃を受けた。その後もミサイルは打ち込まれ続け、そのうちの1発は核施設に命中、甚大な被害を齎した。同時期、M8を超える大地震が、3度も日本を襲い、津波とのWパンチでこれまた大きな損失を被ると共に、多数の人命が露と消えた。悪いことは重なるものである。この時期、火山活動も活発で各地で噴火が起こり、放射性核種に由る汚染のみならず、火山から噴出した有毒ガス等も加わり、日本の経済、インフラ、情報総てがズタズタになった。戦争自体は、アメリカ軍のミサイル攻撃により隣国の首都が、消失したことで3カ月で終了したものの、廃墟となった日本の避難民は確認された者だけで500万人を超えた。無論、富裕層は初期の段階で皆海外に避難しており、ダメージは最小限に留まっているが、脱出できなかった者たちに明日のあろうはずも無い。

ネタバレBOX

 こんな事態を見透かすかのように某製薬会社が新発明をしていた。深刻な副作用は報告されていたが、ことここに至っては、選択の余地は無い、として多くの人々が、新発明の効果に頼った。実際に何がどんな風に変わったかと言えば、貧乏なヒトはゴキブリとのハイブリッドとして生き延びる道を余儀なくされたのである。無論、この流れに抵抗を試みるヒトは居た。然し、3億年以上もの間、殆ど、変化することなくその生命を維持して来、人類発祥以降は、共生して来たと言っても過言ではない、この生き物の生命力なしにヒトが、この地で生き抜くことは不可能と考えて、人々は、ハイブリッドの道を「選んだ」のであった。ゴキブリ・ヒトハイブリッドという生き物は、精神をゴキブリが、肉体をヒトが担う。即ち精神をゴキブリに支配されたヒトが誕生したわけだ。その精神は、当然、歴史的にヒトが担ってきたものとは内容が異なる。然し、他の選択肢はあり得なかったのである。かくして、日本は、ゴキブリ・ヒトハイブリッドの天下となった。面白哀しい物語。
 舞台は基本的に裸舞台。コンパネを床面以外の4面に張り付けただけのシンプルなものだ。無論、観客席側は、開いている。仮面、スマホ、着衣などの小道具が、場面によっては掛けられていたりするが、後は、総て照明によって、恰も魔法のように、変化する。例をあげる。ホール会場に変じ、或いは、遺伝子、細胞や卵などのミクロから日本、地球全体、時に宇宙を思わせるイマージュへ演出家の狙い通り、話の内容に応じて自由自在に変化するのだ。この技術は驚嘆に値する。現代のテクノロジーを操り、身体を延長して見せた演出は、文学座の伝統には抵触するかも知れないが、この職人技は、ホントに凄い。この技術を目の当たりにするだけでも、観る価値はあると言いたいほどだ。話に多少荒唐無稽な所はあるが、役者の技術が高いので、無論、キチンと芝居という枠に収まっている。但し、革新的ではある。それを、友の会の人達がどう観るかによって、文学座のこれからの動向が占えるかも知れない。
 作品タイトルも、この植民地住民の知性を嘲笑うようで、自分は好みである。何故なら、植民地住民に甘んじている程度の人々に自分達の手で開く未来等あろうはずも無いから。彼らが、人間のフリをする為には、その事実を忘れる他に方法がないのは明らかだからである。

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