最新の観てきた!クチコミ一覧

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アマテラス

アマテラス

博多座

博多座(福岡県)

2013/09/05 (木) ~ 2013/09/29 (日)公演終了

満足度★★★★

目にも耳にも贅沢な音楽舞踊劇
鼓童による太鼓を中心にしたパフォーマンスをベースに、板東玉三郎の舞、愛恩羽麗のダンスをうまく配し融合させて、目にも耳にも贅沢な楽しみを与えてくれるセリフなしの音楽舞踊劇だ。

詳細は、演劇感想サイト「福岡演劇の今」 http://f-e-now.ciao.jp/ に書いています。

【千秋楽当日券ございます】値札のない戦争

【千秋楽当日券ございます】値札のない戦争

劇団印象-indian elephant-

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/10/24 (木) ~ 2013/10/28 (月)公演終了

満足度★★★★

戦争を利用する側の話
二つの国を巡る大人の寓話。

ネタバレBOX

一国一核となった世界では戦争が無くなったそうです。切り札の核弾頭を一回使うともう使えないので対立が生じたときに慎重に対処するということでしょうか。そんな世界で、月国と星国が雨島を巡って対立します。月国が日本、星国が韓国という構図でした。

戦争が無くなって失業中の星国の戦場カメラマンの捏造写真が元で対立がエスカレートしていき、核シェルターとミサイルを製造している星国の会社がより強い矛と盾を交互に作りながらせっせと儲けるという大人の寓話。

ほこ×たてがヤラセだということに月国の人も星国の人も気付くべきでした。

自分やごく親しい人の生命や財産に悪影響がない限り、雨島の所有権を主張し続けるというのは至極当然で、このままでは解決する見通しは立ちません。

戦争を愛していたのか、失業中ではなくて廃業であるべきだったという戦場カメラマンの言葉は印象に残りました。

そして、お金こそが人の気持ちを引き出すことができる、即ち人の気持ちを写すことができる一番のカメラだという事務所の男の言葉も凄い名言でした。
残跡 / ユダヤ人種の妻

残跡 / ユダヤ人種の妻

山縣美礼

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/10/24 (木) ~ 2013/10/28 (月)公演終了

満足度★★★

戦争で被害を被った側の話
二演目で60分。

ネタバレBOX

『残跡』  ごく短編。前半は椅子に座ったままのダンス。水牛の鳴く声のような、あるいは迫り来る飢えた軍人たちの鼻息のような音が響き、田舎で元慰安婦から話を聞いたときの様子のようにも思え、また自由の利かない境遇を表現しているようにも思えました。後半は動きのあるダンス。腕を組んで上下に何度も何度も振る動作が悲しさ、怒りの大きさを表現しているようでした。

当日パンフレットに書かれた10代で日本軍に誘拐されたという言葉にはどうしても引っ掛かりを覚えました。最初は繊維工場で働かないかと言われたそうですが、軍がそんなこと言うと思いますか。本人は誘拐だと言っているのかもしれませんが、実際に高額支給を謳った新聞広告だってありました。例えば親にお金を渡してブローカーが強引に連れて行ったことも考えられます。一日20人から40人、週末は200人を相手にさせられたというのは本当だと思いますが、仕事の内容と経緯は別物のような気がして仕方ありませんでした。

『ユダヤ人種の妻』  夫の許を離れアムステルダムに逃れるユダヤ人女性の話。トランクに淡々と衣服を詰める動きに、女性って宙で衣服をたたむのが上手いなと感心しきり。BeSeTo演劇祭なので仕方ないのかもしれませんが、韓国人女優が出た意味は良く分かりませんでした。

ユダヤ人妻が去ることが自分の職場で有利になることを本心では喜んでいるのか等々、夫役のドイツ人出演者の表情や言葉のイントネーションからは何も窺い知ることはできませんでした。

戦後二人はどうなったのだろうと気になりましたが、あの夫の無表情さを見るとそれっきりだったような気がします。
MIWA

MIWA

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2013/10/04 (金) ~ 2013/11/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白い!
実は「野田地図になってからの芝居は、ちょっと分かりにくいな」と思ってました。夢の遊眠社時代の野田ファンです。
この『MIWA』は、昔の遊眠社を思い出しました。二重構造、言葉遊び、そして野田さん。おもいっきり堪能しました。ありがとうございました。
できれば、もう一度観たいです。
ちりばめられた言葉やエピソード、美輪さんや三島由紀夫を知っていると、余計に楽しめます。推薦図書『オーラの素顔』(笑)

友人が「美輪さんが言うと自慢話にしか聞こえなかった話が、この芝居だと腑に落ちた」と言ったのも、面白い感想。


ネタバレBOX

宮沢りえさんの美輪少年、良かった。万年町の時はそんなに感じなかったけれど、この芝居では美少年ぷりが輝いていました。
最後の「愛の讃歌」場面は(歌ってなくても)トリハダもの。

もう一人の美輪さん、古田新太さんも、やっぱり良かった。安定した面白さ。存在感。
この二人で美輪さんを表現するという発想が、本当にすごい。

個人的にはナルシーの出番がやたら多くて(笑)、うれしい。

浦井くんも小出くんも大好きな役者なので、この二人とナルシーが並んで立っていると『俺得』という言葉しか浮かんでこなかった(笑)

役者さんがそれぞれ豪華すぎて、無駄遣いっぽくなっている気もした。けど、野田さんだからこれだけ集められたんだろうなー。

最初の場面は『リボンの騎士』みたいでしたね。天界からふたつの魂が一つのからだに落ちて行くというところ。
ビョルン・アンドレセンの肖像がフヤケて古田新太という場面や、三島の「この思い切ったこしらえに免じて」とか、個人的に大笑い。隣席の人には迷惑かけてしまったかも。すみません。
「お皿の話」~What is last one~

「お皿の話」~What is last one~

劇団 go to

ぽんプラザホール(福岡県)

2013/10/26 (土) ~ 2013/10/27 (日)公演終了

満足度★★★

笑った。
重松さんはフルであの衣裳メイクで、ベテラン女優をうまく演じておられました。ふかふかまくらさんから後藤さんも見事な出オチ。
この格好でシリアスシーンも入れてます。
にやけて、吹き出す、楽しい公演でした。

魔女の猫探し ご来場誠にありがとうございました!

魔女の猫探し ご来場誠にありがとうございました!

劇団東京乾電池

アトリエ乾電池(東京都)

2013/10/28 (月) ~ 2013/11/04 (月)公演終了

満足度★★★★

猫の名前が覚えられない
アトリエ公演は2度目だが、いつ来ても居心地の良い空間。
月曜夜の初日は補助椅子が出る盛況ぶり。
別役実の作品としてはとてもすっきり腑に落ちて解りやすい。
今回の魔女の相方は谷川昭一朗さん、
2人の“間”がもう可笑しくて客席からは頻繁に笑いが起こる。
ちょっとほろりとさせる“おとなの泣いた赤おに”みたい。
この魔女のキャラが実に魅力的。

ネタバレBOX

舞台上手に小屋のような建物、ささやかな庭にガーデンテーブルと椅子が二つ。
何でか古い和式の便器が転がっている。
あの魔女(角替和枝)が猫を探しまわる声から始まる。
この庭に、町で“猫探し”を請け負う男(谷川昭一朗)がやって来る。
なぜかいつも依頼主と猫の名前が同じ。
そして文句を言いながらも魔女とお茶を飲んで帰る。

呑気でマイペな二人が他愛のないやりとりをしているうちに
後半話はいきなりブラックになってびっくりする。
がーん、そういうことだったの…?
そして魔女が魔女である事を証明するかのような“魔女の一撃”が振り下ろされる。
やっぱり魔女は魔法を使うんだ…。
私がとても好きなのは、その一撃にウェットな感傷を含んでいることだ。
魔女の義理人情って素敵じゃないか。
そして黙って去って行くラストがいい。
子どものとき読んで大泣きした「泣いた赤おに」みたいで、しみじみする。
別役さんってこういうしゃれた大人の童話みたいなのも書くんだと思った。

日々の生活の中でついて行けない話に疲れた時は、こういう会話が心に沁みる。
我慢せず、力まず、好き勝手に、沈黙を怖れず、好きじゃないけど嫌いでもない、
そんな相手とずずずっと音をたててお茶を飲む二人。
あなたたち、いっそお付き合いしたらどうでしょう?
そう声をかけたくなる、絶妙な中年男女である。
『うれしい悲鳴』/『太陽とサヨナラ』(終演しました! ご来場ありがとうございました!)

『うれしい悲鳴』/『太陽とサヨナラ』(終演しました! ご来場ありがとうございました!)

アマヤドリ

吉祥寺シアター(東京都)

2013/10/23 (水) ~ 2013/11/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

圧倒する台詞
ひょっとこ乱舞時代も含めて、私にはこれが初めての広田作品。
冒頭から“伝わる”台詞の素晴らしさに圧倒された。
劇場の広さに負けない声と滑舌、聴きとりにくい台詞もなく豊かな表現力が素晴らしい。
役者さんは大変だろう長台詞満載の芝居は、若干饒舌で長さを感じるものの
最後まで柔軟なパワーにあふれていて飽きさせない。
社会や政治に対する明快な批判と、詩情豊かな台詞、
広田さんって両方書ける人なんだなあ。

ネタバレBOX

近未来の日本では、有権者が提案した政策案を政府が抽選で法律化するようになる。
制定された法律は“アンカ”と呼ばれ例外なく実行される。
実行するのは“泳ぐ魚”と呼ばれるエリート国家公務員集団だ。

泳ぐ魚のメンバーマキノ久太郎(西村壮悟)は、
子どもの頃エレベーターに閉じ込められる事故で父と弟を喪い、自分は痛覚を失った。
その久太郎が、アンカ遂行中に出会ったミミ(藤松祥子)と恋に落ちる。
ミミは、“なんでも過敏症”で無菌状態の部屋から出ることが出来ない。

やがて新たなアンカにより、植物状態の患者は移植のために臓器を提供することになる。
それは、くも膜下で倒れたミミの母親を殺すことを意味する。
そしてミミは、「母親を殺すなら私も殺せ」と一歩も譲らない。
母親の臓器は取り出され、決断を迫られた久太郎はついにミミの首に手をかける。
その直後、政権は倒され、泳ぐ魚は解散となった…。

痛覚とは何だろう。
痛覚を持たない久太郎の方が、泳ぐ魚の他のメンバーよりずっと痛みを知っている。
にもかかわらず組織に抗えなかった彼は、ミミを殺してしまう。
組織の空気に負けてしまったから。
“空気による政治”が今の日本や官僚、会社人間たちを端的に表わしていて面白い。

久太郎役の西村壮悟さんは長台詞になると“素”が顔を出すような気がする。
「工場の出口」に出演されていた時もそう感じたけれど
役と距離を保つのを止めて、素で語り始めるような
久太郎なのか西村壮悟なのか境界線を曖昧にして一気に入って行くように見える。
それが観ていてとても自然で心地よい。
エレベーターの中で、他の8人が次々と死んでいく
暗闇の中での1週間を語るところなど、その皮膚感覚がリアルに伝わってくる。

病気のせいで周囲から隔絶されているミミが、小学校卒業と同時に親友を拒絶し
母親とだけは「何があっても一緒にいる」と決意するところ、
感情を爆発させて、謝って、でもやっぱり独りになるのがどうしても怖いという
逡巡するミミの長台詞に説得力があって思わず涙がこぼれた。
「母親と一緒に死にたい」という極端な主張の理由として納得させるものがあった。

螺旋階段や地下と繋がる四角い穴など、広い空間を縦横に使って清々しい。
時折挿入される群舞が、高揚感を共有する感じで効果的。
役者陣は隙が無くてみな上手いが、特に印象的だったのは
比佐仁さん、西川康太郎さん、鈴木アメリさん、百花亜希さんなどまた観たいと思った。

底の浅い政府が提示する価値観の無意味さと、それに追随する虚しさ、
“空気”ごときに支配される社会などいずれ崩壊する。
しっかりしようぜ日本人、でなけりゃ妙な指導者が現われて憲法をいじり始める。
ひょっとこ乱舞ってこういうのだったのか、
伝えたい事がたくさんある作者が、演劇という手段を選んだ情熱を強く感じる。
次は新生アマヤドリの作品を観たいと思う。











たりない写真、  歌えなかった唄のために

たりない写真、 歌えなかった唄のために

ユーキース・エンタテインメント

戸野廣浩司記念劇場(東京都)

2013/10/12 (土) ~ 2013/10/16 (水)公演終了

満足度★★★★

観て来ました
初日と千秋楽を観ました。
乃木太郎さんのブログはずっと読んでいたので、脚本は実体験がベースになっている、と直感しました。重いテーマながら優しい時が流れている舞台でした。 オリジナル曲も素晴らしかったです。

イーハトーボの劇列車

イーハトーボの劇列車

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2013/10/06 (日) ~ 2013/11/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

本、演出、キャスト三拍子揃う佳作
あまり期待していなかったのですが、井上さんの戯曲の中でも、かなり出色ではと思う、構成力抜群の芝居でした。

鵜山さんの演出は、押しつけがましさがないのが、気持良い!

こまつ座お得意の、オープニングのキャスト勢揃い場面が、他の演出家の時には、やけに、わざとらしくて、生理的に嫌悪感を感じる場合が多いのですが、何故か鵜山演出だと、スーッと、舞台に導入されて行く感覚になり、不思議です。

宮沢賢治の評伝と賢治作品の登場人物を彷彿とさせる人間達がうまく物語に折り重なり、ユーモアとペーソスのバランスも、絶妙でした。

食の問題、貧困と富裕層の格差、宗教論争等、いろいろなテーマを含有していながら、核がしっかりしていて、散漫にならず、戯曲のお手本になりそうな作品でした。

「あまちゃん」の好演が記憶に新しい木野花さん、ベテランの辻さん、他、キャストの皆さんも、それぞれ、役を楽しく味わい深く造型され、どの場面も、見応え充分でした。

ただ、井上さんは、ハプスブルグ家チックな貴公子然とした佇まいが、賢治の泥臭さを出すには、やや無理があり、作業着とかが、お仕着せ感いっぱいで、全員で舞台に立つ時、一人目立って浮いた印象がありました。
方言でそれらしく見えると思ったのも束の間、2幕の標準語で話す場面では、
品が勝ち過ぎて、賢治らしく見えなくなり、ちょっと違和感を感じてしまいました。以前、映画で賢治を演じられた三上博史さんのイメージが強すぎたのかもしれませんが…。

賢治の作品は、一度も読んだことがないと、今まで思いこんでいましたが、セロを習っていたというシーンになって、子供の頃、絵本がボロボロになるまで読んだ「セロ弾きのゴーシュ」が賢治作品だったことに思い当たり、曰く言い難い感動が胸に去来しました。

井上ひさしさんは、一体、どんな「思い残し切符」を私達に残して下さったのかなあと、最後は、感慨深く、劇場を後にしました。

ネタバレBOX

各場のエピソード構成が、溜息が出る程、気が利いています。

鼻もちならないくせにどこか愛嬌のある、福地第一郎と妹のケイ子役の、石橋さんと松永さんのコンビが最高!この二人、近親相姦までしちゃったそうだけど、何だか、憎めない関係で、たくさん笑わせてもらいました。

下宿屋の未亡人、木野花さんの「星めぐりのうた」の歌い方の可愛らしいこと!
この女将さんを判事にして、繰り広げられる、父親と賢治の宗教論争が、真山青果のコメディ版のような、台詞劇仕立てで、実に愉快でした。
父親役の辻さんの、ベテランの味わいに酔いしれました。

熊撃ちの三十郎の、賢治への思いには、共感し、涙腺が緩み、みのすけさんの車掌が、「思い残し切符」を渡しに、舞台に登場すると、何故か、胸に熱いものが込上げ、終始、心が穏やかに揺さぶられる舞台でした。

「木偶の坊の日蓮」と「強い日蓮」という視点も、興味深いものがありました。
賢治は、強い日蓮は嫌いだったという台詞、井上さんの創作なのでしょうが、妙に納得できました。

子供の頃、画期的な発明として習った記憶のある、エスペラント語を、賢治が教えている場面も、ある意味、目から鱗の情報だらけで、瞠目もの。

もし、、井上さん御自身が、震災後に再演されたなら、最後の場面での、思い残し切符の台詞は、もっと違う内容に改訂されていたに違いないと思いました。

そして、井上さんご自身は、どんな思い残し切符を、車掌さんに託されたのか?

井上さん、山崎豊子さん、やなせたかしさん、岩谷時子さん…改めて、偉大な創作家達を次々と失った喪失感で、胸詰まる思いがしました。
JFK

JFK

製作委員会

心光寺(大阪府)

2013/10/19 (土) ~ 2013/10/26 (土)公演終了

満足度★★★

お寺の本堂でのお芝居、初体験!
始まって木魚を打ったり仏さんの前ではしゃいだりして
仏さんは怒らないのか?と心配しながら観劇してましたが
終演後の紹介で和尚役の役者さんが本物の住職さんだったとは… なるほど(^^;;
どおりでお経が上手だと思いました!

役者さんも若い人からベテランの人までしっかりとした落ち着いた演技!
話は織田信長や窃盗団が出てきたりして興味深く進んでいく
最後はドンデン返しもあり、なかなか見応えある面白いミステリー!

唯一惜しかったのがコメディだった事…(^^;;
笑うツボが私には分かりませんでした
私が見た回が悪かったのか?
劇場内は爆笑に包まれる事はなかったのですが…(^^;;

本格的なミステリーの話だったらもっと見応えがあったと思います♪

三人姉妹

三人姉妹

華のん企画

あうるすぽっと(東京都)

2013/10/24 (木) ~ 2013/10/27 (日)公演終了

さりげなく共鳴
 今の抑揚の効いた演劇に慣れてしまっている者にとっては、演出に工夫が凝らされているとはいえ表面的には内容の盛り上がりに欠け単調気味でさえあるこの作品を2時間近く常に高いテンションで観劇するのはきつかった(所々で睡魔に襲われました)。
 ただこの舞台を観ていて人生のありようや考え方について時々ハッとさせられることもあり(振れ巾が微弱で静かに淡々と流れてゆく舞台の中にあってその時だけあたかも自分の心の中で共鳴が起こり増幅されて訴えかけてくるような感じといえばいいのでしょうか)、作品の奥の深さのようなものを感じさせていただきました。

小林賢太郎演劇作品『振り子とチーズケーキ』

小林賢太郎演劇作品『振り子とチーズケーキ』

KKP

西鉄ホール(福岡県)

2013/10/22 (火) ~ 2013/10/28 (月)公演終了

満足度★★★★

小さな演劇作品。
映像は少なく(窓・格子程度)、小林さんと竹井さんの掛け合いや、
道具・装置をこう使うかとのアイデアには、感服です。

虎と。狼と。

虎と。狼と。

多少婦人

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/09/03 (火) ~ 2013/09/08 (日)公演終了

満足度★★★★

狼→虎
狼から虎で観劇。

狼バージョン
狼とついてるので、狼にちなんだ短編集となっていた(短編集と思ってなかったのでちょっとビックリしたがww)。短編集だがいつもの多少婦人の雰囲気は損なわず健在。
人狼のブロローグ考案ネタは面白かったが、その他の物語も面白くは感じたが、人狼ネタの話に比べるとちょっと印象が弱い感じ。しかし、各物語の間で流れるある方が歌う曲は非常識に頭に残るーでした(笑)。

虎バージョン
虎なので虎にちなんだ短編集となる。虎の穴は面白かったが、こちらも虎の穴物語の印象が強すぎるのか、他が少し淡々とし過ぎてるか、やはり他の物語の印象が弱い感じ。
で、各物語間で流れる曲は狼のよりさらに癖になりそうでした(笑)

【沢山のご来場、誠にありがとうございました!】「面影橋で逢いましょう」「それではみなさん、さようなら」

【沢山のご来場、誠にありがとうございました!】「面影橋で逢いましょう」「それではみなさん、さようなら」

ラフメーカー

JOY JOY THEATRE(東京都)

2013/09/05 (木) ~ 2013/09/16 (月)公演終了

満足度★★★★

両方観劇
両作品観劇

「それではみなさん、さようなら」
笑いあり、終盤は笑いがあるからこそより引き締まり、また役者陣のシームレスキャラチェンジはお見事で、その中でも勝美さんの表情や雰囲気は凄くよかった。 作品もパワーアップしており面白かった。

「面影橋で逢いましょう」
サブエピソードを追加することにより、主人公達の人生により深みが増し、より物語の世界に生きてた。人物名のセリフにちょっとニヤッとかしたりして(笑)、面白かったです。
ただ個人的にはラストの暗転はもう少し遅めが好きな感じではあったが。

『MOJITO』『想像』(ご来場ありがとうございました。御感想お待ちしています!)

『MOJITO』『想像』(ご来場ありがとうございました。御感想お待ちしています!)

BARHOPPER × MU

BAR COREDO(東京都)

2013/08/27 (火) ~ 2013/09/02 (月)公演終了

満足度★★★★

いい雰囲気
MOJITOは人生に少し疲れた大人の恋バナ物語。高橋恭子がチタキヨで見せた色気を見事に封印して、逆に不倫されそうな雰囲気を醸しだし(あくまで個人的見解)、それがまた物語に見事にマッチしていてよかった。

創造、最初はちょっと朗読になりすぎてるかな(朗読劇なので、当たり前と言えば当たり前なのだが)と感じていたが、表情とかが出だしてきてからは、すごく面白かった。

『うれしい悲鳴』/『太陽とサヨナラ』(終演しました! ご来場ありがとうございました!)

『うれしい悲鳴』/『太陽とサヨナラ』(終演しました! ご来場ありがとうございました!)

アマヤドリ

吉祥寺シアター(東京都)

2013/10/23 (水) ~ 2013/11/03 (日)公演終了

満足度★★★

うれしい悲鳴 観劇
以前に”幸せはいつも小さくて東京はそれよりも大きい”を観劇。
”うれしい悲鳴”は2作品目です。
前者に比べると私にとっては訴えかけるものが弱く流せてしまう。
そこには、やはり現実に近いものかどうかが判断基準になっている。
終始、遠くから眺めていた。

『うれしい悲鳴』/『太陽とサヨナラ』(終演しました! ご来場ありがとうございました!)

『うれしい悲鳴』/『太陽とサヨナラ』(終演しました! ご来場ありがとうございました!)

アマヤドリ

吉祥寺シアター(東京都)

2013/10/23 (水) ~ 2013/11/03 (日)公演終了

「空気を読む日本人論」と かけがえのないヒューマニズム
近未来•日本は どのような姿かを考える時、私たちの延長線上に案外答えはあるものだ。
戦後、GHQ(連合国総司令部)の指令が下り、歌舞伎などで『忠臣蔵』上演が できなくなった。私は年二回、NPO法人•日本伝統芸能振興会主催の『こども若草 歌舞伎
』を観劇する。
その理事の方が おっしゃるには、「GHQが 歌舞伎の上演を禁止したのは“仇討ち”精神 で もう一度、戦争をさせないため」らしい。

占領当局も、新聞、ラジオ、雑誌、町内会などを通じ、日本の国民性を変革するプロパガンダ態勢を敷いたのは事実だろう。
では、情報統制の結果として“仇討ち”精神はなくなったかといえば、そんな ことはない。

視聴率40パーセント越えのテレビドラマ『半沢直樹』の名台詞「やられたらやり返す。倍返しだ!」は“仇討ち”精神である。『忠臣蔵』は赤穂浪士の物語だが、普段は儒教というか、序列を守る日本人でも、時として それを超越した「義」を掲げる。実に眩しい。

前置きが 長くなった。
本作のテーマは「空気に流される日本人」だったと私は思う。そして このテーマを読み解けば、現代に生きる私たち自身へつながっている。
つまり、今日の延長線上こそが『うれしい悲鳴』なのである。




































ネタバレBOX

私は、政治劇というより、一つのヒューマニズムの結晶体を見ることができたと思う。
斉木ミミ(藤松祥子)対 マキノ久太郎(西村 壮悟)の「キスして、殺して…キスして、殺して…」の男女としての愛情、世の中の身分(立場)を凝縮した関係性…。この台詞はラストシーンである。

近年では、故ミロシェヴィッチのみならず、旧セルビア将校以下、コソボ紛争大量殺戮の実行犯も国際人道裁判の対象となっている。すなわち、国際社会全体の流れとして、「現場責任」を問う声は大勢を占めるのだ。
第二次世界大戦敗戦後、東南アジア諸国で旧日本兵の処刑が行われた。国際社会の枠組みでも、極東国際軍事裁判が開廷し、大量の将校や下級兵に厳罰が下された。(将校、兵士はB級、C級犯〈 注 A級は平和に対する罪〉)

「現場責任」を第一義とする現代、軍事以外でも、例えば公務員や 公共性の高い職種の人間であれば、それは「現場責任」=「人道責任」を間逃れないのである。

「人道責任」に則り、『うれしい悲鳴』の「泳ぐ魚」なる準実行組織を考えると、どのようなことが言えるのだろうか。
それは、たとえ上司の命令で あっても、仕事であっても、「責任」は生じる事実である。

「泳ぐ魚」隊員•マキノ久太郎のエレベータ事故の回想シーンで、「拒否できないのが命令。一度も命令されずに人生を過ごす人も多いと思う」という台詞を聞いた。拒否できた“指令”を従った自分自身の行為は、何者でもなく自分自身の汚点である。

演劇史の中で語り尽くされるだろうシーンも、みつけた。斉木ミミと友人•亜梨沙(鈴木アメリ)の喧嘩別れのシーンである。
一人の少女の「寂しさ」に、本当に、感動した。「友達で いたいけど、これから中学校で亜梨沙は彼氏とかつくり、私とは違った世界を歩んでいく。病弱な私とは違う世界を…」という「寂しさ」の心情が伝わったのだ。
涙に包まれた時間は希少だ。これも、「本音と建前」の日本人を描いたシーンだったと捉えることも可能だろうが、私は その立場は取らない。「弱さ」「儚さ」「寂しさ」「物悲しさ」「言ってることと思ってることが違う」人間の心は 民族に関係ない。
このシーンは演劇史において語り尽くされるだろう。


身体は明日への衝動である。
劇場中に響きわたる振動を、小さなエネルギーに替えて。
政治劇の先はヒューマニズムの晴天だった。
奥深い、晴れやかな、人間の鼓動を感じる名舞台…。
その 風は今、現代に暮らす私たちに吹いている。
ポルカ

ポルカ

自転車キンクリーツカンパニー

新宿シアタートップス(東京都)

1996/02/28 (水) ~ 1996/03/20 (水)公演終了

満足度★★★★

ベンチ席9番
※実際の鑑賞日は1996年です。こりっちさんでは2008年以前の鑑賞日は設定できないようになってるので現在出来る一番古い年代にしました。

ネタバレBOX

で、実際観たのは1996年3月18日。
結構シンプルというか、ハードボイルド小説にでも出てきそうな(ただのイメージです)黒っぽい部屋。階段とかあって。ザズゥの鈴木さんの演出だったのか。
5話のオムニバスで、出演者がそれぞれちょっとずつ関連性を持っていた。出番がリレーみたいな感じで、面白かったです。最後は最初に戻る、というつくりが好きでした。
『うれしい悲鳴』/『太陽とサヨナラ』(終演しました! ご来場ありがとうございました!)

『うれしい悲鳴』/『太陽とサヨナラ』(終演しました! ご来場ありがとうございました!)

アマヤドリ

吉祥寺シアター(東京都)

2013/10/23 (水) ~ 2013/11/03 (日)公演終了

満足度★★★

ごめん、物語に興味が持てなかったよ
『太陽とサヨナラ』、拝見しました。

対象年齢がなんとなく低い感じのファンタジー。おっさんは対象範囲外だったかも。太陽とサヨナラしちゃったら、人類は滅亡だね。

集団での動きとか、踊りみたいなのとか、それから順番に詩的な台詞を言う場面とか、そういうのは綺麗で詩的でよかったかなあ。

風雲天狗外伝~剣母布郎のほろほろ城 (つるぎほろろうのほろほろじょう)

風雲天狗外伝~剣母布郎のほろほろ城 (つるぎほろろうのほろほろじょう)

BQMAP

シアターサンモール(東京都)

2013/10/23 (水) ~ 2013/10/27 (日)公演終了

満足度★★★★

戦国奇譚
アニメNARUTOでうずまきナルトの声をやっている竹内順子さんが出演しているというので、興味を持ち観劇しました。内容は戦国奇譚といった感じ。面白かった。
舞台なのに3Dメガネが配られるって!映像と舞台が一体化。セットに映写して模様を変えたり、障子に映る影で「影の舞い」みたいなことをやったり。
3Dも所々で。
外伝ということだけど、主役の馬鹿で、俗っぽくて、情に厚い剣豪?母布郎(ほろろう)のキャラがよくて、スピンオフもむべなるかな。解説(違うっ)の千宗易さんもいいよね。本伝での活躍にも興味が湧いた。

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