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『BULLETS ASSORTED』

『BULLETS ASSORTED』

SHOTGUN produce

池袋GEKIBA(東京都)

2013/12/28 (土) ~ 2013/12/29 (日)公演終了

満足度★★★★

GEKIBA、BGM、AKB
4人の作家による短編集。
作家の個性が端的に表れていて全く違うテイストの作品がそろった。
劇場の音響(スピーカー?)が悪かったのが残念でならない。
小さいハコなのでそれに合った音量の台詞が交わされているのに
頭上の空調の音にかき消され、BGMの大きな音にかき消され、良く解らない所多し。
それにしても達者な役者陣に圧倒された。
島田雅之さんの変幻自在ぶりと艶のある声がとても素敵だった。

ネタバレBOX

●「犬降る夜」 作・河田唱子

親友を呼び出して重大なことを打ち明ける男。
「今夜空から犬が降って来て世界が終るんだ」
荒唐無稽な話を真に迫って話す男(鶴町憲)の緊張感が素晴らしい。
一瞬でも気を抜けばただの寝言になりがちな会話が
薄気味悪い緊迫感が次第に高まって、それが頂点に達する戦慄のラストがすごい。

●「お願い、神様」 作・ほさかよう

毎週町の人々の懺悔を聞いているシスター。
変化も甲斐もない繰り返しにとうとう荒療治を施すことにした。
「あなたの心のままに」シスターのその一言で、
人々は仕返しをし、うっぷんを晴らし、復讐を始めた。
殺戮が 始まったのを聞きながらシスターはつぶやく。
こうして初めて、人は神の存在に気付くのだ…。

ほとんどシスターのひとり語りだが、振れ幅がイマイチ小さいのと
BGMの音量が大きくて台詞が聴きとれない。
前から3列目くらいでこうだから、後ろの方まで声が届いたかどうか疑問。

●「七福神の物語」 作・吉久直志

4編の中で一番短編らしくまとまって集中力のある作品。
今や七福神の出番と言えば縁起ものとして新年に一時もてはやされるだけ。
中でも暇な寿老人と福禄寿がコタツにあたりながら今年も愚痴を言っている。
八百万の神や日本の神話、インドの神などの由来や歴史の解説もあり、
AKB48になぞらえて「神様のトップ7なら俺たち全員入ってるじゃん!」
みたいな台詞に客席から何度も笑いが起こる。
登場人物がバラエティに富んでいて楽しいし、日本の宗教についてうんちくも語られる。
昔の神様は今の戦隊ヒーローみたいな存在だという論理に妙に納得してしまった。
吉久さん、日頃は時空を超えた壮大な物語を長時間見せるような舞台が多いが
こんなコンパクトな脚本も上手いのだなあと感心した。
布袋(寅泰の方)を演じた北村圭吾さんがギター片手に「ベイベー!」とやるのが好き。

●「狼たちの午睡」 作・柳井祥緒

十七戦地2015年2月の本公演「眠る羊」のエピソード1みたいな短編だという。
“死の商人”になろうとした仲間を止めるため、粉飾決算をリークした男が、
刑期を終えた元仲間と再会する。
明かされるあの時の真実、新たな目的、事は防衛省と企業の癒着に及んでいく。
メリハリのある会話と豊富な情報量がリアルな緊張感を生む所は素晴らしい。
観ている私は事実関係を追うのが精いっぱいでちょっとゆとりがなくなってしまった。
終始緊張した会話が交わされるのだが、やはり声が聞きとれなくて残念だった。

とても充実した魅力的な企画。
短編には瞬発力と、少量で良く効く毒気が必要なんだなと思った。
河田唱子さん、超シリアスな短編と、4作品の合間に挿入される
「鍋パーティー」の軽い笑いの両方が書けるところ、次回が楽しみになった。

後は集客に応じたハコでやること、空調と音響の問題解決かな。
超満員のGEKIBA、ちょっと辛いわ…。
空飛ぶ☆コメディキャラバン

空飛ぶ☆コメディキャラバン

to R mansion

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/12/25 (水) ~ 2013/12/29 (日)公演終了

満足度★★★★

詩的なのと物語してるのと
 ケセランバサランのイマジネイションが詩的である。父(なる者)を求めて旅をするケセランバサランは、母からの手紙に従って南へ北へ東へ西へと移動する。現在でこそ、磁石は北が基準だが、磁石が方位計として人類史上初めて用いられた時の基準は南であった。現在でも指南という単語に歴史の名残りが見られる。(追記2013.12.31)

ネタバレBOX

 これは指南車に乗った者が南を目指した為と言われている。NとS、1本の指針に過ぎない物が、洋の東西・歴史の中で相反するベクトルを基準にしたことが面白いではないか。
 ところで、父なる者即ち神と解するならば、今作は一挙に宗教的深みを増すが、実際にはどんな宗教も本気には信じていない圧倒的人数の日本人には、この発想自体あるまい。まあ、宗教的解釈などしなくても大きな旅行鞄に包まるようにして移動するケセランバサランの一人ぼっちの述懐「夜は真っ暗、何処迄行っても真っ暗な夜、月がずっとついてくる。目を閉じると青、紫や赤が目の裏に浮かぶ」から死の観念に至る瞑想の後、蛍が一匹虚空に飛跡を残すと、それを追うかのように無数に舞う蛍の群れを映し出した後、またもや1匹が最後に舞って宇宙の闇に消えてゆく儚さ・深さは、何とも形容のしようが無い。我らはこういう状態を寂謬と名付けた。
 これら詩的イマージュとデリカシーを弁えた用い方、観客を巻き込み聖化する呪力、顔にギザギザの傷口を描いた化粧の向こうに在る何という優しさ。同時にまど みちおの“やぎさんゆうびん”を織り込むことによって、最後の場所に着いた時に、既に手紙は食べられてしまった後で、山羊さんは、読んでもいないから内容も伝えようがない。だが、ここで山羊は慌てず騒がずこう述べる。「もう手紙が無くたって君には行く所が分かると思う」
と。
 ケセランバサランのあとは、to R Mansionだ。男2人、女2人のグループだが、今回は、女優というコンセプトを中心にショートストーリーを連ねた。ケセランバサランの演目が詩的に構築されているのに対して、to R mansionは、物語というわけだ。言う迄もなくマイム系のグループが演ずるのに向くのは、詩的作品だから、物語という語り、或いは語りのリズムと神話的世界に開かれた世界観を中心とする所迄のオーダーで切り取られてしまうと、現実の意識層も侵入してきてどうしても弱くなる。代わりと言っては何だがアカデミー賞がその代替物として用いられているものの、世界中に在る創世神話や火の発見・利用、男と女、ヒトと自然などを含む壮大な世界には、到底及ばないし、言語過多でもある。そのことが、マイムの無言による飛翔を妨げて仕舞ったと言えないだろうか?
渇いた太陽 ~Sweet Bird of Youth~

渇いた太陽 ~Sweet Bird of Youth~

日本テレビ

シアタークリエ(東京都)

2013/12/21 (土) ~ 2013/12/29 (日)公演終了

満足度★★

滑稽に笑うか、哀切に同情するか?
テネシー・ウイリアムズの作品だから、やはり、登場人物は、誰もハッピーではないわけで、人間の無残な宿命が色濃い内容でしたが、結構、笑いを誘発される場面も数多く、こういう人間の滑稽さを笑って観れば、良いのか、はたまた、宿命の悲哀を、嘆息しつつ、観るべきか、受け止め方に迷ってしまいました。

演出意図が、あまりはっきりとしない作りだったような気がします。

原作も、映画も見たことがないので、何とも言えないのですが、チャンスって、だいたい何歳ぐらいなんでしょう?

若さを失ったという台詞から、30代ぐらいかしら?
でも、どうも20代らしい雰囲気もあるので、もう少し、若い俳優さんをキャスティングされた方が、良かったのではないでしょうか?

ヘブンリーの家の事情がわかる場面での、渡辺さんと内田さんの台詞のやりとりが、やや長く退屈で、眠くなってしまいましたが、俊藤さんや、川久保さんの凄味には、かなりハラハラさせられました。

ネタバレBOX

かなり、当時のアメリカの社会事情なども、投影された原作のようですが、この芝居では、そういう部分は、あまり重要視せず、アレクサンドラとチャンスという、二人の人間の精神的崩壊に、主眼が置かれた演出だったように思いました。

ただ、役の理解を、役者さんに任せてしまったのか、役の深い部分の表現形態に、浅丘さんも、上川さんも、戸惑っていらっしゃるような印象を受けました。そのせいで、ベテランのお二人でさえも、まだ演じているという域を出ない演技をされていたように感じてしまいました。

たぶん、二役を演じたと思う、貴城さんは、キュートでしたが、他の役者さんとの演技の質感が異なり、彼女の出番だけが、ややコントじみて観えました。

この物語を、リアルに描いた映画なら、きっと見応えありそうで、是非、ポール・ニューマン主演の映画を観てみたい衝動に駆られます。

浅丘さんのアレクサンドラは、性に依存している女性には到底見えず、上川さんのチャンスも、出世と野望に燃える、自堕落な青年には見えず、お二人とも、この役の任ではない気がしました。性に溺れるシーンが、全然それらしくなくて、ちょっと、しらけてしまいましたし。
東京パフォーマンスドール PLAY × LIVE 『1 × 0』(ワンバイゼロ)エピソード5

東京パフォーマンスドール PLAY × LIVE 『1 × 0』(ワンバイゼロ)エピソード5

キューブ

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2013/12/20 (金) ~ 2013/12/25 (水)公演終了

満足度★★★★

エピソード5しか観てませんが
映像とステージ上で繰り広げられている芝居との融合が素晴らしかったです。ストーリーにもメッセージ性が込められていて良かったです!

ネタバレBOX

リフレインからのライブの流れも違和感なく観れました。細かい部分ではこれからのところもありましたが楽しかったです!
輪舞 ラ・ロンド

輪舞 ラ・ロンド

シアターオルト Theatre Ort

スタジオ空洞(東京都)

2013/12/26 (木) ~ 2013/12/30 (月)公演終了

満足度★★★★

男女の艶
 原作は十景から成ると言う。娼婦と兵士、兵士と女中、女中と若様、若様と人妻、妻と夫、夫と若い娘、若い娘と劇作家、劇作家と女優、女優と伯爵、伯爵と娼婦という具合に各シーンはペアを変えながらリレーして行く構成になっている。

ネタバレBOX

 大きな舞台であれば、当然、各キャラクターに其々、異なった俳優を宛てるであろうが、今回は、スタジオ公演なので、女優、男優各1人である。従って、見所は、各々のキャラクターを役者がどう演じ分けるかという点に掛かって来よう。
 約100年前に発表された時、この作品は余りにもスキャンダラスだと感じられ、舞台に掛けることができなかったと言われているが、現在では、大人の寓話として一般に充分受け入れられる作品である。寧ろ、余り下卑ず同時に無味乾燥でないどころか艶のある作品に仕上がっていると言えよう。
 男女ともピエロの赤鼻をつけてコケティッシュな雰囲気を出したり、帽子やベール、着衣で社会階層や親疎を表したり、グレイドの異なる艶や色気が出ていて楽しめる舞台であった。
私立ハスハス女学院!!

私立ハスハス女学院!!

タンバリンステージ

ブディストホール(東京都)

2013/12/20 (金) ~ 2013/12/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

よく出来てたと思います。
脚本・演出のまつださん、苦労されたでしょうね。

アイドルをうまいこと使っていかなくちゃいけなくて、そしてあまりキャラの濃くないサブキャラを使っていかなくちゃいけなくて。

そんな条件の下でも結構楽しめたのでさすがだなと思いました。

ネタバレBOX

小川さんの酒浸りの日々とか、休肝日を設けるとか、光井さんさんの人間ドックを受けたいとかどうとか・・・

すっかりいい歳になったんだなと思いました。
けれど頑張って欲しいものです。

楽しかったです。
銀色の蛸は五番目の手で握手する

銀色の蛸は五番目の手で握手する

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターサンモール(東京都)

2013/12/27 (金) ~ 2013/12/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

発想がすごい
こんな話を書けるということがすごい!

そして、前説大好き!

ワーディゲートパークの沈黙

ワーディゲートパークの沈黙

メガバックスコレクション

ART THEATER かもめ座(東京都)

2013/12/20 (金) ~ 2013/12/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

完成度が高くて・・・
素晴らしかったです。

舞台セットがそもそもいいですもんね。

ネタバレBOX

そして、主役の方のいつもの泣きながらの演技・・・

あれにいつもやられます。
泣けてしまいます。

それにしても今回のどんでん返しからのどんでん返し、からのどんでん返し、そして最後のドッキリ・・・

寒気が止まらず、その後風邪をひいてしまいました。
銀色の蛸は五番目の手で握手する

銀色の蛸は五番目の手で握手する

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターサンモール(東京都)

2013/12/27 (金) ~ 2013/12/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

またやられた。
なんて心に響くんだろう・・・。

吹原さん、いったいどんな人生歩んできたんですか。

ネタバレBOX

風俗に身を落とし、子供を殺してしまうところなど、胸が押しつぶされそうになりました。旦那を殺してしまうところもそうですね。けれど、子供が助かる場面、旦那が救われ、自分が犠牲になっていく場面、なんとも言えない清々しい気持ちになりました。

なんなんでしょうね。
心に響いてしょうがないです。

うまいこと言葉じゃ言えません。
ナツメ

ナツメ

ナ・ポリプロピレン

中野スタジオあくとれ(東京都)

2013/12/27 (金) ~ 2013/12/30 (月)公演終了

満足度★★★

これを観ないと年が越せません
日替わりゲスト 岡田達也

今年も充分に楽しませてもらいました。
ミステリー仕立てだけど、内容は爆笑につぐ爆笑!
遊び心満載の楽しい公演でした。
前作を知らなくても楽しめるし、知っていれば尚楽しい。
この企画は本当にこれからも続けて欲しいものです。

ネタバレBOX

恩師の通夜が行われている斎場の控え室、
高校時代の同級生4人が久々に顔を合わせる。
彼らは「ドラ研」(ドラゴンボール研究会)という活動をしていた仲間で
それぞれをドラゴンボールの登場人物の名前で呼び合っている。
旧交を温めていると間もなくヤムチャ(細見大輔)が、
卒業式の日に亡くなった友人「ナツメ」の死の真相を話し合おうと言い出す。
戸惑う他の3人だが、ヤムチャに問い詰められ記憶をたどるうちに
それぞれが隠していた事実が明らかになり、
卒業式前日のナツメの足取りがハッキリとしてくる。
ナツメはどうして死んだのか?
死の直前にヤムチャに送られてきた謎のメールの真意は?
斎場で同席した男の正体は誰なのか?

ドラゴンボールネタは細見くんの趣味なのかな?
(フィギュアは私物?)
いつもの年よりも若干人数が少ないものの、
役者陣は相変わらず豪華な面子。
喫茶ブレーメンシリーズエピソード0といったところなのか、
登場人物もマスターと羽鳥くん以外は同じ役者が演じる役の
兄弟とか知り合いといった設定。
ブレーメンシリーズを観た人はニヤニヤしてしまうでしょう。

死んだ同級生ナツメの役を日替わりゲストが演じるのですが
これはゲストによって大きく雰囲気が変わりそうな気が。
本日のゲスト岡田達也さんは、軽やかで自然体なナツメだったと思います。
もう一役の先生では被り物で他の出演者を驚かせていたのも面白かったです。
銀色の蛸は五番目の手で握手する

銀色の蛸は五番目の手で握手する

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターサンモール(東京都)

2013/12/27 (金) ~ 2013/12/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

命の輝き
 離島の山奥に不時着したUFOには、臨月の宇宙人が乗っていた。

ネタバレBOX

 彼女は、偶々異変に気付いて近付いた老人に子供を頼み息絶えた。老人は1人暮らしであったから、生まれたばかりの子を連れ、育てることにした。だが、この子は、銀色の皮膚をし、足が11本もある子だった為、村の子達のからかいや苛めの対象になり、一人泣く姿がよく見受けられた。そんな中、村で最も可愛いと評判のハナ子だけは、彼にも優しく声を掛け友達にもなってくれた。そんな彼女の父は、体を壊し寝付くことが多かった。そんな父の快復を願い、彼女は四葉のクローバーを探していたのである。オサムと名付けられた遺児は、彼女と一緒になって四葉のクローバーを探すが、この時には見付けられなかった。そんな山間での学生時代を終える頃、ハナ子は、先輩でサッカー部の主将、皆の憧れの的である池畑と付き合い始めた。オサムは、ガールフレンドとして付き合って欲しい、と思っていたが、あっさり夢は断たれてしまった。
 失意のオサムにおじいは東京へ一緒に行かないか? と誘う。おじいは読者モデルなどをするつもりなのである。始め、島の仲間達とまだ過ごすつもりだったオサムは、飛来したUFOが自分の生まれた星からのものだと思い、生まれ故郷へ帰ると友達に告げ、ハナ子から四葉のクローバーを送られ、皆に挨拶を済ませてUFOに乗り込もうとするが、全然、別の星から来たUFOで相手にされず、じいと一緒に東京へ出る。一方、ハナ子も池畑と共に東京へ出てきていた。彼女は看護師になったと言う。池畑は商社マンで随分忙しく働いている由。
 オサムの手足は8本になっていた。それは、かつてじいが大怪我をした時じいを救い、高熱を出して寝込んだ時に、腕がもげてしまったからであった。以来、じいはその力を使わないよう命じていた。(追記2013.12.31)
 然し、オサムは知ってしまう。ハナ子が決して幸せではないことを、それどころか、池畑はすっかり駄目になっており、仕事もせずにハナ子に春を鬻がせ、自分の子ではないかも知れないなどと悪態を吐いてはDVに走る。ハナ子は終に堪忍袋の緒を切らし、彼を殺害してしまった。その罪を救ったのは、オサムであった。じいに禁じられた不思議な能力を用いて池畑を助けたのである。無論、オサム自身は体調を崩し、現在は世界のトッププレイヤーとして活躍する彼は休場。その後10日間も寝込んでしまうが、漸く何とか昏睡から目覚めた彼の前には、子供が泣くのを、隣室から何度も咎められ、赤ん坊の口を枕で覆って死なせてしまったハナ子の窮状があった。彼は、今回も彼女を助ける。その結果、総ての腕を失い、2本の足だけになったが、漸くキーパーをさせられずに済むようになった彼は、フォワードとして復帰、終にシュートで得点を上げた。
 宮澤賢治の描く「夜鷹の星」などのような純粋な自己犠牲と命の輝きを、切り捨てられた沖縄基地問題や未亡人製造機と揶揄されるオスプレイ強行配備などの対局に置いて痛罵しながら、軽々と高く舞うポップンマップチキンの清々しさよ!! 爪の垢を安倍に飲ませてやりたいものである。
銀色の蛸は五番目の手で握手する

銀色の蛸は五番目の手で握手する

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターサンモール(東京都)

2013/12/27 (金) ~ 2013/12/30 (月)公演終了

満足度★★★★

このラインの話なら・・・
以前観た時にはえげつない受けネタが多く、私にはどうも合わない気がしたが、今回はそういうものがなく、観ていて苛立ちを感じることは無かった。ハチャメチャなお馬鹿な話かと思えば、意外に人の生臭さもあり、ちょっとばかりジーンとしたものも感じられた。遊びの発想力はかなりのもの!!グロテスクなキャラもだんだんけなげに感じた。このラインの話ならまた観てみたいと思う。

12月特別公演

12月特別公演

teamキーチェーン

なかのZERO(東京都)

2013/12/20 (金) ~ 2013/12/27 (金)公演終了

若い表現方法で完成された漫才コンビ


「漫才の、ツッコミとボケを、完成された形で舞台へ応用しているように感じる」

「(一部)ミュージカル形式には疑問だ。なぜなら、彼らの歌唱力は、それを耐えうる基礎が存在しなかったからだ。ただし、ミュージカルを、ディフォルメする意志があったなら、全く違う印象を持ったはずである」


「若手劇団内部の潜在的な不安定さ を見事に捉えた舞台。公会堂は演劇ホールとしてはふさわしくないが、リハーサル室にシチュエーションを得た結果、これ以上ない〈空間〉だった」


「この女探偵は何者なのか?おそらく、どんなギャグ漫画を舞台化しても、この “服の上からブラジャーを着けた女性”を観ることはできないだろう」


「一度ハマった人間は抜け出せない。私も、あと少しで落ちるところだった」







銀色の蛸は五番目の手で握手する

銀色の蛸は五番目の手で握手する

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターサンモール(東京都)

2013/12/27 (金) ~ 2013/12/30 (月)公演終了

満足度★★★★

元気をありがとう
観ると元気になります。ばかばかしくて、くだらなくて、でも楽しいです。
ああいう被り物を作らせたら、いちばんですよね。
弱点は、手際がよすぎて、全部すんなり観られちゃうことですかね。わー、ぜーたく言ってら。

『第九』ミリオーネン音楽会2013

『第九』ミリオーネン音楽会2013

第九ミリオーネンプロジェクト

日本橋公会堂ホール「日本橋劇場」(東京都)

2013/12/27 (金) ~ 2013/12/27 (金)公演終了

満足度★★★

期待した内容ではなかったけど
新しいスタイルの音楽会とは言えなかったけど、好感は持てた。
上演時間90分。

ネタバレBOX

もし新しいスタイルの音楽会という、説明を読んでいなかったら、きっと普通の音楽会としか思わなかったと思う。
ただ、2800円という価格で生で第九を聴けるというのは、凄いことだと思うし、
会場も音楽会としては大きくなかったため、目の前で演奏を聴けた。
何度も第九を聴きなれている自分にとっては正直物足りなく感じたが、
観客を楽しませようとする姿勢は感じたので好感を持った。
銀色の蛸は五番目の手で握手する

銀色の蛸は五番目の手で握手する

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターサンモール(東京都)

2013/12/27 (金) ~ 2013/12/30 (月)公演終了

満足度★★★★★


いつものスタジオのほうかと思ったら、シアターのほうでビックリ!
あぶなっかしいネタのオンパレードなのに、いつの間にこんなにメジャーな存在になったのか!?
人類愛を超えて宇宙愛に発展。目がしらが熱くなるシーンも多数。

銀色の蛸は五番目の手で握手する

銀色の蛸は五番目の手で握手する

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターサンモール(東京都)

2013/12/27 (金) ~ 2013/12/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

さすがはコメフェス優勝劇団
コメフェス優勝は伊達では無かった。数段作品のレベルが上がった感じ。これこそ、まさに一皮剥けたということなのかもしれない。繊細なバカバカしさを身上とする非常に稀な作風。似ている団体が無いという意味でも稀有な存在だと思う。

人狼 ザ・ライブプレイングシアター #08:MISSION The Castle Job

人狼 ザ・ライブプレイングシアター #08:MISSION The Castle Job

セブンスキャッスル

上野ストアハウス(東京都)

2013/12/25 (水) ~ 2013/12/31 (火)公演終了

勝敗を決めたのは、狂人





「人狼ゲーム中毒者」を増殖させる、癖になる味だ。まず紹介文を 読まれることをお勧めする。


「誰が人狼か?」を考える際、重要なのは、「我こそが人狼です」と名乗る人物はいない事実である。そこで鍵になるのが、「予言者」「霊媒師」の人間だろう。
「誰が予言者ですか?もしくは霊媒師ですか?」と質問すれば、1人、2人は名乗る人物が現れる。
仮に2人だとすれば、どちらかが「狂人」「人狼」の可能性が高い。
当然、夜間に人狼のターゲットとなるリスクを避けるため、本物の「予言者」「霊媒師」が名乗らないかもしれない。


今回のゲームは、結論からいうと、3人の最終段階までステージを続け、勝ったのは「人間チーム」だった。何せ、アドリブ劇であり、毎回ストーリーも、結末も変わるから、この舞台にはネタバレという概念すらない。

人狼だったのは、レクター(伊藤 陽佑)とクリス(林 修司)とメイソン(石井 由多加)である。序盤において、メイソンとレクターの2名は処刑されている。つまり、「人間チーム」の圧倒的有利であった。このような状況ながら、2時間を超す大激戦となった理由が、クリスの「客観的な見せ方」だ。例えば、人狼だったレクターが人狼の可能性のある人物を一人挙げた時、同じ人狼なのにもかかわらず、「勘で、この人たち(予言者、霊媒師、狩人)を殺してもいいの?」などと発言し、批判している。人狼同士は互いを認識済み。
それは、采配する側面とともに、「全滅させなければ負けない」人狼の特色を活かした、焦土作戦だ。


これからも、日本中に「人狼ゲーム中毒者」は溢れかえるだろう。議論の有り様を舞台化した作品は多いが、それ自体、その時の役者の体調や空気感ですら毎回 変わってしまう「ドキドキワクワク」がある。











MOTHER II

MOTHER II

青年団若手自主企画 大池企画

アトリエ春風舎(東京都)

2013/12/19 (木) ~ 2013/12/29 (日)公演終了

満足度★★★

心地良いヴォリューム感
1時間強というコンパクトな時間の中で母と娘の関係を押し付けがましさのないユーモアを以て描く、温かな後味の残る作品でした。

小説家の女が同棲している恋人と一緒に実家に行くと母親が自分と同じ年齢の姿に若返っていたという非現実的な設定ながら、繰り広げられる会話(と微妙な間)はとても日常的で、そこに女の叔父がやって来ることによってコミカルな雰囲気が強まり、特にストーリーやテーマに目新しさがある訳でもなく、大半の時間で淡々とした会話が続く静かな作品ながら、澱みのない展開に引き込まれました。

音楽も照明の切り替えも使わずに役者の演技力だけで見せる演出で、食べたり飲んだりする音や、暗転時の照明が落ちるスピード等のディテールを大事にしていて、先鋭的ではないものの平凡でもない心地良い雰囲気がありました。
4場に分かれている物語の3場までは母親の外見の件以外はリアルに描かれていて、最終場だけ脚本的にも舞台表現的にも非現実的な要素が現れるのですが、それをさらっと入れ込むセンスが素敵でした。
個人的には、うさぎストライプでの作風よりも、この作品の様な作風の方が大池さんの演出家としての個性が出ていると感じました。

山内健司さんが演じた少々お調子者の叔父のキャラクターがチャーミングで印象的でした。

『BULLETS ASSORTED』

『BULLETS ASSORTED』

SHOTGUN produce

池袋GEKIBA(東京都)

2013/12/28 (土) ~ 2013/12/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

(^o^)
面白かったです。5つのストーリーが有りました。内容はネタバレの方に書くとして。超満員の劇場で、たった3回だけの公演なんてもったいない。

ネタバレBOX

5つのストーリーの中で、どれが一番好きかと言われたら、「七福神の物語」です。この季節に焦点を合わせた、バッチリ感。キャラが立っていて、スピード感が有りました。「お願い、神様!」は後半鳥肌立ちました。すいません「狼たちの午睡」は、ちょっと疲れました…。
スピーカーの不調とかで開場が10分押したのですが、無粋な客1名が入場の際に騒いで、ちょっと空気が悪くなりましたが、それを吹っ飛ばす良いお芝居でした。

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