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人魚の夜

人魚の夜

青☆組

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/20 (月)公演終了

満足度★★★★★

五感をくすぐられる作品でした。
こんな作品を、若い女性が書いていることに衝撃を受けました。
言葉、声になった台詞、動き、表情、すべてがそこに在るべくして存在しています。
とにかく素晴らしく、一目惚れです。

まだ2014年が始まったばかりですが、
今年これ以上の作品に出会えないのではないか…そんな気がしています。

ネタバレBOX

会場に入ると水中の音(水中で空気の泡が上る音?)がします。
人魚の話らしい演出。
女性演出家の心憎い細やかな演出が、開演前から感じられます。
吊された、いくつもの円の飾りも、その水泡であり、雨の滴でもあるようです。
舞台に並べられた椅子に、舞台が教室であることがわかり、
職業柄、期待がさらに膨らみます。

五感をくすぐられる作品でした。

開演前の音、終演時の雨音、砂を踏む音…、
さらに「雨が降り出した」とか「止んだ」とかの台詞が
音を想像させてくれます。
吊された円、朝食の湯気、そして暗転という闇から見えるものがあります。
教室の椅子が担がれただけで葬列に見せる演出も見事でした。
暗転の中で客席後方から登場する演者の空気の流れを肌で感じます。
「海の匂いがする。」という台詞が嗅覚を目覚めさせ、記憶を辿りはじめます。
また亡くなった娘(妻)が通る時に、「海の匂いがする」という台詞が、
彼女の存在や、そこに風が通り抜けたこと、海の香りがしたことが
明確に感じられるのです。
いや、それを感じさせるために彼女がそこを通るのですね。
見事な演出です。


作品には、3つの時間が存在しています。
主人公が少年の時。
主人公が教師をしていた時。
隠居し、娘の死を弔う現在。

場所は田舎の海辺の町。
そこには伝承があって、
「男の子しか生まれなくなったこの町は、海にいる女を嫁にもらった。
女は水のない生活ができず、雨の日に上がってくる。」
「雨の降らない日が続くと、夫に会えない苦しさに泣き叫び、嵐を呼ぶ。
嵐で暴れる海は、愛しい人を海の底へ連れて行く。」
各地に残る伝承というものは、切ないものが多い気がします。
その意味でも、しっくりとくる伝承です。
そして、多くの伝承と共通して、そこに愛が感じられるのです。

「どうしたら永遠を手に入れられると思う?」
これが大きなテーマになっているように思えます。
死んだ娘と夫の、初めての朝食のシーンが印象的です。
この朝のことをいつまで覚えていられるのだろうか、
ずっと覚えていたいと娘は考えるのです。
そこにも、景色、匂い、味、茶碗の重さ…が語られ、美しいのです。

弔いを済ませ、町を出る決心をした夫が妻の幻影に問います。
2年前のあの日、嵐の中、なぜ石けんを買いに出かけたのか?
(それは本当の理由なのか?)
「わたしがちゃんと覚えているから。あなたの分も覚えているから。
だから、忘れて大丈夫。」
死別した夫婦や恋人の、いちばん苦しいところ…、琴線に触れます。

主人公の人格形成に多大な影響を与えたのは、大好きな美しい先生でした。
先生は夫を海で亡くし、人魚だと噂される神秘的な女神。
町を出る先生が、慕ってくれる主人公との別れ際に、抱きしめながら言うのです。
「ひとりぼっちで歌うとき、わたしの声を思い出すのです。
何十年、何百年経っても、いつでも一緒です。」
あぁ、自分はこんなこと言えるだろうか…と感心したり、反省したり。

校歌。
愛校心の象徴と言えるでしょう。
この町では、誰もが歌えて、学校も町も愛していることが見えるのです。
最後にひとりになった主人公が言うのです。
「大きな声で歌うんだ。………雨の夜でも。」

永遠の愛。
それはひとつの愛がずっとそのままなのではなく、
愛は巡るということなのですね。
息子がナツオ、娘がフユコとハルエ。
季節が巡るのですね。
主人公が先生と別れる時に、勇気を出して告白します。
「どうすれば先生と仲良くなれますか。」
父が女を連れ込み、母を泣かせ、吠えるのです。
「女は買うか、釣るか、拾うものだ。」
「女と仲良くするには乳を揉め。」
そうして少年は、性に対して潔癖になったのです。
そんな彼が意を決して、そのことを告白します。
キュンキュンします。

この作品の登場人物は、みな大事な人を失っていたり、傷ついていたりします。
嵐は大切な人を奪っていきます。
実際に命を奪うだけでなく、心も、信頼も。
息子も教師を目指し、嵐の中で家へ送り届けた生徒と…。
それは明確にされませんでしたが…手を繋ぐことで…。
潔癖で厳格な父と、おそらく何かを守ろうとしていた息子は衝突して。



ダメですね。
やはり上手くまとめられません。
ひとつに収められないたくさんの刺激が、心のひだをくすぐっているのです。
それほどたくさんの刺激が詰まっているにもかかわらず、
無駄を感じさせる部分のない、素晴らしい作品です。

そして俳優も素晴らしい。
憧れの先生は、まさにステレオタイプの先生であり、それが見事で美しく完璧です。
その立ち姿、話し方、慈愛のこもった視線、
そして悪戯も、性への関心もすべて包み込む懐の大きさ。
さらりといじめに対する指導までやってのけます。
その先生像を見事に演じた渋谷はるかさんにぞっこんです。

フユコの持つ神秘と、清らかさと、気高さと同時に、
微かに見え隠れする、奥底に潜む情欲のようなものがすべて昇華した演技を見せた
小瀧万梨子さんは、天才です。
いや、決して天賦の才能だけでできちゃってるということではありません。
工夫、努力されていると思いますが、
それがもうその人物である以外に、何も考えられないほどその人なんです。
そして、作品ごと、役柄ごとに、全く違う人物でありながら、
その人としか見えなくなるのです。
彼女の出演作は、すべて観ようと決めています。

最後に、人魚について。
タイトルから連想するほども、フライヤーの文章から連想するほども、
人魚が登場したりしません。
しかし、唯一登場した人魚を意味する4人の女の視線が
まぁ、エロティックです。
演出の吉田小夏さんが、どんな指示をしたのかとっても興味があります。
指先の動き以上に、やはりあの視線です。
特に大西玲子さん(二女ハルエ)の上目遣いがヤバイです。
昇天します。こんな作品を、若い女性が書いていることに衝撃を受けました。
言葉、声になった台詞、動き、表情、すべてがそこに在るべくして存在しています。
とにかく素晴らしく、一目惚れです。

まだ2014年が始まったばかりですが、
今年これ以上の作品に出会えないのではないか…そんな気がしています。
プラトニック・ギャグ

プラトニック・ギャグ

INUTOKUSHI

駅前劇場(東京都)

2013/12/25 (水) ~ 2013/12/29 (日)公演終了

まさか
犬と串で、まさか涙が零れ落ちるなんて想像できなかった。
しかし、確かにあの時間・・・。
切ないけど
悲しいけど
美しい、あのシーンが続けばいいのにとさえ
感じた。
藤尾さんの台詞が
頭から離れずにいた。
笑った。でも、泣いた。終演後、急ぐ自分の頬には涙が残っていた。

女王の盲景

女王の盲景

空想組曲

シアター風姿花伝(東京都)

2014/01/08 (水) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★

嘘と夢想の境界線
先日、早割チケットをあまりの寒さに無駄にして、でもどうしても観たくて、再度チケットを購入し、観に行きました。

いつになく、少人数の、ほさか作品。

主役の和田さんが、玉木宏さんと小池徹平君を混ぜたような好男子で、ビックリ!でも、どこかで見覚えがあると思ったら、以前、別の舞台で、注目した俳優さんでした。

相変わらずの、飛び出す絵本のような世界。

昔は、ほとんど嘘をつくことを知らない少女だった私も、最近は、家族のために、かなり嘘つき女になったので、ストーリー進行の最中に、自分の嘘の必要性を検証したり、嘘と夢想の境界線を考えたりもしていました。

後半、泣いていた観客が多数いましたが、周囲の感想同様、「なかなか良い」といった程度の印象で、ほさかさんの渾身の一作とまでは、言い難い気がしました。

ほとんど常連の役者さんではなかったので、普段のほさかワールドの熱とは違う空気があったせいかもしれませんが…。(大門さんが、何度か噛むのは仕方ないとしても、重要な台詞を言い間違えた部分は、さすがに気になりました。)

でも、二度もチケットを買った甲斐はあったと思います。

ネタバレBOX

神谷ハイジへの手紙の差出人の名前を、ほのかが、ハイジに呼び掛けるところで、既に、ストーリー展開の大枠を、推測できてしまうのが、ほさかワールドファンとしては、やや物足りなく感じてしまいました。

小玉さんの多彩なキャラは、芝居として、大変痛快な部分ではあるのですが、ただ後半に爆発する草薙の苛立ちの理由が、もうひとつ、共感にまで至らなかったのは、草薙という女性の脚本上の心理描写が、やや浅薄だったせいではないかなと思いました。

夢想のお城の住人3人に比べ、現実社会に生きる、マラソンランナーハイジと医師高遠の苦悩の描き方は、リアルで、二人が、心情を吐露する台詞には、何度も胸を打たれました。

ほさかさんの生み出す世界には、まだまだ興味が尽きません。次回公演も、楽しみに待ちたいと思いました。
黎明浪漫譚-れいめいロマンティック-

黎明浪漫譚-れいめいロマンティック-

エムキチビート

吉祥寺シアター(東京都)

2014/01/07 (火) ~ 2014/01/12 (日)公演終了

素晴らしい
前回の公演から暫くぶりの観劇だったが
今回は本当に良かった。

スタッフのパワーも随所に感じられる舞台作り
そして、脚本、キャスト、すべてに
「伝わってくる想い」が込められていた。

死が関連する話は
ただ人の死が取り上げられるから悲しいとは思わない。
そこにかかわる想いや、どう表現し、伝えてくるのかで
その「死」は陳腐な一つの記号になる危険性もある。

今回は、それがなかった。
だから、素晴らしかった。
二つのココロで観た芝居だった。
「子」の想い
「親」の想い
元吉さんのホンが、伝えてきた想い、受け止められたら幸せだ。

アクアリウム

アクアリウム

DULL-COLORED POP

シアター風姿花伝(東京都)

2013/12/05 (木) ~ 2013/12/31 (火)公演終了

みておくべき
今回3回東京公演観劇
ゲスト回での違いも、大変興味深い物だった。
熱海のオマージュといっていいのかどうか、微妙だが冒頭の刑事のシーン。
あの熱さ、あのパッション。
80年代が蘇るようになるのか。
観ながら、あのお魚HOUSEの世代との対比が
面白かった。

ただ、観ていると観る回で印象が
変わる。
嫌悪感しかない回もあれば、何か救いがみえる光のような
ものを一瞬でもみたような回もあった。

ただ、これは観ておくべき芝居の一つであると思う。

銀色の蛸は五番目の手で握手する

銀色の蛸は五番目の手で握手する

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターサンモール(東京都)

2013/12/27 (金) ~ 2013/12/30 (月)公演終了

満足度★★★★

全力おもてなし
開場時間からのコント?寸劇?(笑)とチケット購入からのメール案内すべてが全力でお客様へのおもてなしの気持ちがあふれていて、嬉しくなりました。

日常の中に宇宙人がいる突飛な話だなーと漠然と観る前に想像していたよりもっと突飛な登場人物目白押しで、ツッコミ(心の中で)が追いつかない(笑)
お気に入りのシーンは後白河先生の戦闘シーンです。緊迫感と笑いが融合しててすごく好きです。
超人的出世街道と超高齢なのに何でもこなすおじいがいいキャラでした!

ネタバレBOX

主人公の恋するヒロインが落ちぶれて、精神的にも行き詰ってやってしまった過ちを2回も命を張って助けたのに、その罪はどこへ行った?ってぐらいのハッピーエンドです終わりに違和感でした。
主人公が底なしのいいひとなのは、よく分かるんだけどだからこそヒロインが最後のシーンにそこにいるがどうしても・・・。
30才になった少年A

30才になった少年A

Sun-mallstudio produce

サンモールスタジオ(東京都)

2014/01/09 (木) ~ 2014/01/14 (火)公演終了

満足度★★★★★

観に来てよかった!
前回公演で気にはなっていたが、都合つかず今回初見。

小さい新聞販売店の作業場と事務所、2階には六畳一間?の和室。
ほとんど初めてみる役者さんばかりなので、出だし、どういった役割か探りながら見ていたが、男の日常を取り巻く環境と心情の揺れ動くさまに次第に重い気持ちになったり、他愛ない話で一瞬表情が崩れる時もあったけど、その後の展開にやるせなくなったり。
彼と周囲の人の関わり方、揺れ動く感情につい舞台の世界に入り込んでしまった。

彼等90年代のアイドルはやっぱりあの人たちだよな、選曲ですぐにその時代背景がわかってしまう。
出演者にそれぞれ出番があったけど、笑いの要素を入れようとしたバイト面接のやり取りは特に必要とは感じなかったかな。
定時制だったかな、あの学校の先生はどこまで彼の事を知っていたのだろう。
隣のバイト君の笑わせ方が、早口、がなる、リフレイン、で、いかにも関西のノリの笑わせ方だなーと思った。
役者陣、全員素晴らしかったけど、新聞屋店長と元担任教諭の千葉さんが特に良かった。

明るい話ではない。
彼は全部受け入れて、誰にでも謝って、それでも生きて行かなきゃ行けない。罪の十字架を背負ったまま、彼の赦しの時間は果てしなく長い。あんなに重苦しい歓喜の唄を聞いたのも初めてだ。
あり得ない話でもない所にまた気が重くなったが、熱のこもった素晴らしい舞台に惹き込まれた。約2時間。

ネタバレBOX

主役のかつて少年Aと呼ばれ、服役、改姓し出所。知人宅にひっそり暮らす30男の世間との葛藤、生活、罪滅ぼしから来る希望の行為、ルーチンワークのような日常にしたくても、どこからか綻びと噂は湧き出る。
確かにあんなに興奮して怒鳴られちゃ、パニック障害の既往がなくてもビビる。
彼の事件で自身も職を辞する事になった元教諭、彼女も暮しが一変するが、改姓前の彼を見捨てようとしなかった行為がやっぱり教育者だったんだなと、感心した。
新聞屋の店長も時に荒ぶるけど、根は気弱でバカ正直さが出てていい人ぷりが伝わる。
店長と彼の選択は、時間はかかるけどきっと報われる日が来るのではないかな、と希望を持たせたくなるような人柄とラストと受け止めた。

今年最初の観劇にとても良い舞台を見せて戴き感謝。
人魚の夜

人魚の夜

青☆組

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/20 (月)公演終了

満足度★★★★★

かえりたくなる
海。人は海から生まれたのだろうか、そんなこと思いながら様々な男女の関係とか観て楽しむ。水。人は水なしでは生きていけない。とも考える。また、香の薫ほか漂う空気の匂いが物語をさらに幻想的に魅せてくれた。甘く酸っぱくほろ苦いお話しでした。

ネタバレBOX

実は校歌、最後の学校名があって校歌だったかぁ~ってわかりました。それまでなんか聴いた事ある曲で、、、とずっと頭の中もやもや。「花は咲く」だ!と気づいたのはだいぶ後のことでした。
アクアリウム

アクアリウム

DULL-COLORED POP

シアター風姿花伝(東京都)

2013/12/05 (木) ~ 2013/12/31 (火)公演終了

満足度★★★

説得力の粗さ
遅くなったけど、やはり書かなければと思いました。

中林舞が怖くて良かった。芸達者だとつくづく感じたのは一色洋平。演出による瞬間ごとの濃淡はあっても、この俳優が観られて良かったな、という満足感はあった。

ただ、やっぱり脚本における観念的な台詞や、モノローグが気になる。特に最後の、お魚にえさをやるところなど。言いたいことが浮いてしまうというか、どうしても、谷賢一自身が語っているのが透けてしまう。1982年から一年遅れて生まれ、キレる14歳、17歳と常に一歳違いで青春を送ってきた私は、彼らの「あの」呪縛をいつも近くで観察してきた。1982年生まれの作家が、サカキバラ問題とどう距離を取るかは、彼らの自意識との付合い方に等しい。そういう意味でとても「熱い作品だなあ」と思ったし、ああいう内面からの暴力性が沸騰する感じは私にはないので(女だから?とは一概に言いたくないけど、でも無関係じゃない)「これを抱えている人は大変ね」とも思った。その感情をさらっていくような説得力と勢いを持つためには、登場人物のキャラや設定、モチーフの噛合せが粗いのです。

ネタバレBOX

警官二人の勢いのある口上や、わにや小鳥の擬人化など、まんがっぽさにリアリティを持たせることは、演劇だからできると思う。でも、アパートの住人たちのナチュラルな語りとは、最後まで親和しなかった。熱量に対する細やかな説得力。演出手法だけでなく、これは脚本の課題であると思います。
スーホの白い馬みたいに。

スーホの白い馬みたいに。

劇団しようよ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2014/01/11 (土) ~ 2014/01/13 (月)公演終了

満足度★★★

音楽よかった
音楽が、生ギターとハモニカ。ミュージシャン、カッコよかった。音楽すごくよかった。聞き惚れました。

芝居のほうは、場面転換が多くて、パッパラパーのぼくには、よくわからないようでもあったり。頭で考えると理屈はわかるんだけど、物語を感じることができないというか。物語の結末みたいなものも特に驚くこともなく。最期、ギターを習ってた若者が登場するけど、それが物語の余韻となることもなく。

ぼくとしては、もっと観客と正面から向きあうような、じっくりとした演技を観たいです。この芝居に限ったことではないですが。

ネタバレBOX

洗濯機がトレイだったら、安部公房の『方舟さくら丸』だなあなんて思ったり。全然関係ないんですけどね。
人狼 ザ・ライブプレイングシアター #10:WITCH 星降る庭と13人の魔女

人狼 ザ・ライブプレイングシアター #10:WITCH 星降る庭と13人の魔女

セブンスキャッスル

上野ストアハウス(東京都)

2014/01/05 (日) ~ 2014/01/13 (月)公演終了

満足度★★★★★

信じる者は救われる!
VILLAGEと同じ日の夜に、このWITCHも観ました♪ゲーム自体は人狼ゲームですが、魔女の設定など変わっていて楽しめました!
結果は人間(魔女)チームの勝利!話によるとずっと人狼(ゴーレム)側の勝利が続いていたようで、ちょうどレアな回を観れました!
展開をちょっと説明すると、役職者たちが自己表明したんですが、複数出てきて、明らかに人狼や狂人が混ざっている状況。そのため、どっちのグループを信じるかのわかりやすい図式になり、パーフェクト正解者も30人以上出るという異例の結果になりました!!自分は不正解でしたが(^o^; 
VILLAGEに負けないくらいの熱演で、最後の2人デイジーとジンジャーの涙にもらい泣きしそうでした。。。
追放されるのが芝居でなくホントにつらいと感じる気迫、舞台(役作り)もゲームも真剣にやっていることがしっかり伝わり、良かったと思います!!

売春捜査官〜ギャランドゥ〜/熱海殺人事件〜友よ今君は風に吹かれて〜

売春捜査官〜ギャランドゥ〜/熱海殺人事件〜友よ今君は風に吹かれて〜

JJプロモーション

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/01/07 (火) ~ 2014/01/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

熱海殺人事件。良作です
熱海の方を拝見しました。つかこうへい氏の作品は、何本も観ましたし自分もやったことはありますが、今回の作品は良い出来だったと言い切れます。
音楽にかき消されてしまう叫びも、こちらでは聞こえない美学のようなものを感じました。つか作品でよく言われる、セリフが聞き取りづらい点も、本公演では大分良い方であると感じることができます。自分が観た回ではハケなど気になるところも正直多かったですが、それを入れてもとても楽しめました。以下

ネタバレBOX

★☆北区AKTSTAGEから、演出の逸見さんはじめ何名か出られているのもありますが、流石といえる臨場感でした。暑く、熱い。独特のストーリー展開があり、妙な面白さも漂う。。時津さんによる木村のいやらしさが絶妙でにやけてしまったりしていました。山田健太さんはどこかで見た気がしてましたが、バッテリーの方でしたか。後半から少し集中力が落ちたのかトチリがありましたが、存在感はバッチリで、勿論全員ですが身体も張っていて、味を足すよいキャラクターであったと思います。
残念なのは、ハケが見切れていたり、水のボトルが倒れて見えてしまったり。特に下手が多かったです。面白くても気分がどうしても下がってしまうので、あれは残念でした。それでもラストに持っていく力強さは実に良かった。
新年最初の観劇でしたが、アタリです。本当に良いと感じれるつか作品でした。このクオリティは是非次も観たいと思います。ありがとうございました。
人狼 ザ・ライブプレイングシアター #09:VILLAGE V 冬霧に冴ゆる村

人狼 ザ・ライブプレイングシアター #09:VILLAGE V 冬霧に冴ゆる村

セブンスキャッスル

上野ストアハウス(東京都)

2014/01/04 (土) ~ 2014/01/13 (月)公演終了

満足度★★★★★

幽霊トークも面白かった♪
人狼ゲームは一度経験したくらいでしたが、すっかり世界にハマり込んで面白かったです♪

舞台仕立てにして、役や性格を割り振ることによって、こんなに面白くなるものなんだと、改めて思いました!
自分がプレイした時は、ボロを出さないよう発言を控えめにしたんですが、やはり話さないと盛り上がらないと痛感しました(^o^;

今回の結果を言うと、人間チームの勝利!最後の2人までもつれた熱戦でした!

鍵は、預言者と霊媒師が最初本物しか名乗りを上げず、人狼や狂人が最初から目立つのは危険と思い、偽らなかったこと。
その結果、預言者が逆になかなか狙われず、うまく活躍しMVPに。
最後は可愛いデイジーが人狼と思わず、まどわされたが何とか処刑され決着!

個人的には推理が途中で全く間違っていることに気付き、修正ができなかったのが残念でしたr(^_^;)

夢も希望もなく。

夢も希望もなく。

月刊「根本宗子」

駅前劇場(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

想像以上でした
恥ずかしながら、下北沢での観劇自体初めての体験だったのですが、今まで足を運ばなかったことを後悔しました。
今まで劇団四季などオーソドックスなものしか観てこなかったので、お芝居が始まるまではソワソワしていたのですが、観終わった直後はしばらく席を立てないほど泣いてしまいました。
登場人物たちが皆とてもリアルな問題を抱えており、自分と重ねて考えさせられる場面が幾度となくありました。かと言ってただ暗いストーリーではなく、要所要所で笑えるところもあり、観ていて全く飽きませんでした。過去と現在を交互に展開していく演出も素晴らしかったです。

お芝居の題名は「夢も希望もなく」ですが、わたしはこのお芝居に生きる力を頂きました。
ぜひもう一度観劇したいです。

The Guys -消防士たち- 世界貿易センタービルは消えても

The Guys -消防士たち- 世界貿易センタービルは消えても

熱帯倶楽部

下北沢・Com.Cafe音倉(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/11 (土)公演終了

満足度★★★★

様々なことを考えてしまった
9.11にまつわる物語。
小さな空間(カフェ)での公演。
天宮さん、松岡さんのリーディングにより、物語の世界へ吸い込まれた。
公演中、様々なことを考えながらみていた。
上演時間2時間20分(休憩10分、アフタートーク含む)。

ネタバレBOX

消防隊長のニックは、亡くなった部下8人の弔辞を頼まれたが、何を遺族へ語れば良いのか言葉が見つからない。
弔辞で語る内容を相談するため、女性編集者ジョーンを訪ねた。
2人の対話により9.11の意味を問いかける鎮魂劇(実話をベース)であった。

9.11以降、市民のヒーローとして報道された消防士たち。
彼らは職務に忠実な消防士であり、市民を助けるための活動中に悲劇にみまわれた。
本来であれば、私たちと同じ一市民であったはずの彼ら。
部下たちの人となりを語りながらニックがもらす嗚咽を聞きながら、
その無念さが深く伝わってきた。
私たちが過ごす日常がどんなに幸せな毎日であるか、
痛感せずにはいられなかった。

次回公演があるならば、アフタートークはぜひ観客参加型の討論会形式で行って欲しいと思った。アフターは自由参加形式にして。
9.11、3.11について、皆さんがどんな考えを持っておられるのか聞いてみたかった。節度のある人たちとの交流であれば、きっと有意義な時間を過ごせるのではないか。
同公演は世界各国で行われているが、他公演ではない特色もあっていいのではと考えてしまった。

人魚の夜

人魚の夜

青☆組

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/20 (月)公演終了

満足度★★★

人魚の夜
しとしとと、湿り気のあるお芝居。自然な会話劇に見えそうでいて、かなり意図的にデフォルメされてるなぁと思いました。

TRIBES トライブス

TRIBES トライブス

世田谷パブリックシアター

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2014/01/13 (月) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★

TRIBESとは種族
面白かったです!生まれつき耳が不自由な息子がいる家族のお話。急に立場が逆転するのがスリリングで、犯罪サスペンスの香りもほんのり漂ってくる、緊張感のある会話劇でそた。とてもいい戯曲だと思います。大胆さと繊細さを兼ね備えた俳優の演技をじっくり観察し、小刻みに変化する関係性を、美しい音楽とともに前のめリでノリノリになって味わい、楽しむことができました。

ネタバレBOX

田中圭さんはやっぱりカワイイだけで終わらなかった(笑)。
WWW

WWW

劇団お座敷コブラ

カフェレストランメルヘン(神奈川県)

2014/01/08 (水) ~ 2014/01/13 (月)公演終了

満足度

うーん
偶然見たチラシに「大実験公演」と唱ってあったので、興味をそそられて観に行ってきました。しかし、大実験らしき目新しいものは特になく、率直な感想としてはがっかりでした。カフェのテーブルのうち三つが舞台となっているのですが、演者さんと同じ高さでの観劇なので、とても観にくく、そのことにストレスを感じました。
色々と違和感を感じる点は多かったのですが、一番の違和感は、水谷きんぎょのキャスティングでした。歌が上手過ぎて、アイドルらしい可愛い容姿とイメージが合わないので口パクをさせられているという設定でしたが、水谷きんぎょ役の方が、全くアイドルらしくなく、むしろ力強い声で歌っていそうな感じだったので、その設定とのギャップが、観ていて気持ち悪かったです。
やりたい事、伝えたいことが多すぎて絞りきれず、結局、どれも中途半端になってしまった感のあるお芝居でした。

シアター21フェスvol.94 "冬編"

シアター21フェスvol.94 "冬編"

セッションハウス

神楽坂セッションハウス(東京都)

2014/01/12 (日) ~ 2014/01/13 (月)公演終了

満足度★★★★★

無題967(14-006)
19:00の回(晴)。18:30開場、お客さんとても多く、ぎっしり。舞台には子供用の室内玩具「木馬」がぽつんと置いてあります。19:02前説(途中休憩あり)、19:05男の子が3人..挨拶、で上演~19:34、休憩、19:46~20:15終演。

①カモンウルフ「Dancing wolves」櫻井拓斗、奏汰、歩都
②anikots「禁断の林檎」梅原安紗子、大川千尋、岡崎春奈、岡本つゆな、小林也実、蔓原玲、前島里衣子、三木詩織
③dEc0t0ts「ハマル/ハメル」板垣悠里、清水美紗都、渡辺はるか
④吉村摩耶「10minute」
⑤田村砂理衣「With empty you」
⑥TABATHA「Dianna COMPLEX」工藤響子、柴田奈々子、四戸由香、岡本優。


男の子は3兄弟で、ちゃんとプログラムに組み込まれていました。みんな小学生でしょうか、なんだか長男(下の子たちが気になる)、二男(わが道を行く)、三男(一生懸命追いつく)がよく出ていたように感じました。
これに対して「禁断の林檎瀬」は赤い口紅とマニュキア、黒いドレスで大人の雰囲気。
「ハメル/ハマル」は正面にイラストを映し溶け込む。
後半最初の「10minute」、下手側に台が用意され、とても美しい足を高くあげたシルエットがみえ、正面上部には赤い線が現れ、それは鼓動のような音に合わせて上下に、右端までいくと下に下がって折り返し...明るくなって見れば、赤い聴診器を自らの胸に当てていました...。
田村さん、長身で大きな動きに髪が滑らかに流れます。
TABATHAは、突然のメガネ+セーラー服(左胸にメガネマーク)の女子校生、ヒョウ柄のパンツ全開。

曲がるカーブ

曲がるカーブ

クロムモリブデン

赤坂RED/THEATER(東京都)

2014/01/09 (木) ~ 2014/01/23 (木)公演終了

曲がるとは
1/10(金)夜公演 赤坂RED/THEATER
最前列 ど真ん中

まぁ、盛りだくさんの要素で、整理して書くのは不可能です。
物語の設定を書くことだって困難だと思われるけれど…。

暴力の連鎖、さまざまな狂気と凶器が入り乱れたスペクタクル。
これをクロムモリブデン流のユーモアでスペクタクルな展開を見せます。
いやぁ、笑いました。
いつめ社会に潜む『負』の要素を上手く盛り込み、
嫌味のない作品に仕上げるクロムモリブデン。
今回は、やや笑いを強めた作りになっているように思います。
群舞というのか、統一された動きは、今回も魅力的でした。
むちゃくちゃなまとめっぷりに意表をつかれました。

『甲子園』というキーワードですべてが許され、
『甲子園』というキーワードですべてが縛られ、壊れていきます。
高野連というお上が正義を盾に大鉈を振るうというシステムにも、
世の風潮にも一石投じようとする様子が、
ちょっぴり切なかったりします。

過激な映画を観て、
過激な本を読んで、
過激な音楽を聴いて、
その影響を受けて、大罪を犯すという論理に立ち向かう作品で、面白いです。

『曲がるカーブ』とは、
『曲がって(歪んで)しまった甲子園』なのかもしれませんね。


それにしても、母親役の奥田ワレタさんのハーモニカの上手さに驚きました。

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