最新の観てきた!クチコミ一覧

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TRIBES トライブス

TRIBES トライブス

世田谷パブリックシアター

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2014/01/13 (月) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★

音の闇へ
田中圭さんと中島朋子さんの熱演は一見の価値有り。「聞こえないことがこんなにうるさいなんて。」先天性聴覚障害と後天性の違い、そして閉ざされていくことの恐怖。激しい手話での攻防に息を呑む。

ネタバレBOX

黒光りする床。
中央にグランドピアノ。
このピアノは、テーブルとなり、ベッドとなります。
出演者は聾唖のカップルが白い服で、健常者は黒い服。
まるでその純粋さと、汚れを表しているようです。

この聾唖の二人には、決定的な違いがあります。
それは、聴覚障害が先天性と後天性。
先天性のビリーは、『音』の世界観を持たず、
後天性のシルビアは、『音』を失っていく恐怖に苛まれるのです。

ビリーは家族から愛され、その愛は、彼を特別扱いしないことで表現されています。
だからビリーは聾唖者の世界を拒み、読唇術を駆使してコミュニケートしてきました。
まるで手話を使って生活する聾唖者を蔑むようにして。

シルビアは、両親が聾唖者で、自分もやがて聞こえなくなる運命を背負い、
いままさに聴力を失っていく過程を生きています。

ビリーはシルビアと出会って、手話をコミュニケート・ツールとして活用し
世界を広げるとともに、
読唇術を生かして裁判におけるVTR資料の分析の仕事を得ます。
同時にビリーは、さまざまな感情を解放し、ついに家族と正面から向き合うのです。

これまで、みんなの会話を読み取れず「何?何?」と聞いても、
「何でもない。」とごまかされ、疎外感を感じていた。
家族は僕の方(聞こえない世界)へ来てくれない。
誰も手話を覚えようとしない。
僕の話を聞こうと、僕の考えを知ろうとしてはくれなかった。

手話を覚えたことで、対話が生まれ、人間の付き合いを味わい、
同時に家族への怒りを解放していきます。
シルビアを通訳にしての家族への攻撃は迫力があります。
怒りが見えます。

僕等を下等動物だとおもっているんだろ。

それは初めてシルビアが家に来た時に、
手話が話し言葉に劣っている=人間が劣っている
という論理を家族が抱いていると感じ取るのです。
同時にそれは、感情も欠如した人間だと考えているのだろうとシルビアが指摘します。


わたしの中にも、そうした考えの闇が、
心の奥底に小さく存在しているように思えて、ドキッとするのです。

「聞こえないことがこんなにうるさいなんて。」
真逆の表現を使った優れた比喩が高尚であることはかつて学んだが、
こんなにもリアルな表現を聞いたことはありませんでした。

みんなが互いを愛しながらも、上手に伝えることができず、
すれ違い、罵り合って、目を逸らしていた家族。
ある時、積もった感情、募った感情が、崩壊し爆発し、
言葉の刃で斬りつける姿が痛々しかったです。

その殺伐とした家族の関係性を表したかのような一幕から感じられる、苛立ちに比べ、
二幕の露わになっていく感情には、キリキリと身と心を切り刻まれているような
痛みを感じました。

田中圭さん、中島朋子さんの熱演は、一見の価値ありです。
人魚の夜

人魚の夜

青☆組

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/20 (月)公演終了

満足度★★★★

初  青☆組
この劇団は初めて。  アゴラ劇場も初でした!
最上段に座ったのですが、 天井に頭がつきそうで とても圧迫感がありました。  また行く機会があったら 最上段は やめておきます…

お芝居の感想は、   とても上品で 繊細。   
女性陣がみんなキレイで 惚れ惚れしてしまいました!  

今年  初観劇は、  しっとりと 素敵な舞台でした☆

女王の盲景

女王の盲景

空想組曲

シアター風姿花伝(東京都)

2014/01/08 (水) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

今年初リピート
ほさかさんのアフタートーク(滅多にしないらしい)を我慢出来ず、今年初リピート。
二回目の方が伏線や言葉の意味を深く探ることができて興味深かった。
番外とは言え、そこは空想組曲。複数回見る楽しさがある。

重苦しさのあるストーリーの中で、キャラメルボックスの鍛治本さんが実に良い清涼剤。

ネタバレBOX

ラスト近くの小玉さん演じる草薙の叫びが切なくて泣いてしまった。

アフタートークは神谷ハイジ役の和田さんと。
しっかり受け答えする和田さん、絶妙な返しをするほさかさん。真摯に答え合って、なおかつサービス精神満載な美青年二人。終始劇場が笑いに満ちて、これだけでも見る価値有り。
ほさかさんがこの作品をあえて「番外」と銘打った意図を聞いて実にしっくりきた。
うん

うん

泥棒対策ライト

サラヴァ東京(東京都)

2014/01/09 (木) ~ 2014/01/10 (金)公演終了

レタスは楽器かもしれない





パフォーミング公演は、「○」か「×」か判断し易いタイプだろう。
『泥棒対策ライト』は所見だったが、おそらく実力でいえば、「○」の部類に属する。しなやかな身体と、モダニズムに裏付けされた世界観は、渋谷の地下空間を酔わせたラム酒であった。もし、こうしたパフォーミング路線を貫いていれば、観客も酔った可能性がある。

ネタバレBOX


「これっくらいの、お弁当箱に…」で著名な歌をモチーフに、世界大会前の女性を演出家が指導するコメディは不必要だった。(爆笑)他にも、路上に出逢った男と女を求愛形態の違いから笑わせるコメディも あった。これは中途半端だった。


なぜ、時折みせるモダニズム的世界観ではなく、不必要だったり、中途半端なコメディを連発したのか。まるで「教育テレビ」だ。

この劇団、集まった観客のうち、出演者の子供も何人かいた。つまり、高水準パフォーミングを期待したい観客からすれば、どうしても裏切られてしまう。モダニズム的世界観に基づいた「男と女」の求愛を形容する短編だと、「教育テレビ」の表現幅には限界がある。
夢も希望もなく。

夢も希望もなく。

月刊「根本宗子」

駅前劇場(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

渾身
上演時間1時間50分。久しぶりに本公演を鑑賞、えぐってえぐってその向こう側にあるものを見せてもらった。

道遠からん

道遠からん

劇団だるま座

アトリエだるま座(東京都)

2014/01/06 (月) ~ 2014/01/16 (木)公演終了

作品世界と観る側の距離感
 喜劇的な作品の場合特にそうなのですが、登場人物達の織りなす作品世界と観客としての自分の適切な心的な距離感のようなもの(ある程度離れてくると喜劇的に状況が見えてくるが、近づきすぎると感情移入してしまい面白みのない話になってしまう)があって、今回の場合は、そのやや古風で独特な言葉遣いもありその距離感の調整に手間取りましたが演出にも助けられて最終幕までにはその調整に間に合いその作品世界のもつ味わい深さがじわじわと心に沁みこんできました。

ネタバレBOX

 後から振り返ってみると、作者の描く作品世界というかその状況を客観的に距離をおいてみることが作者と同様に観る側としてもどれだけできるかにそのよさの味わいがかかっている作品であり、チェーホフの作品や最近の日本の作品ならば例えば岩松さんや平田さんの作品を観るときの手強さが感じられました。
「TRANS」

「TRANS」

兎桃企画

ピッコロシアター 中ホール(兵庫県)

2014/01/11 (土) ~ 2014/01/11 (土)公演終了

満足度★★★★★

チラシの飛び散ったような赤 青 中間の紫 
勝手な観方です。    これは施設での、女性の短い時間の妄想トランスの時間、長い時間の夢 トランス 、家族が、記憶 話に出ない(わずかしか)、今は言えない記憶、 分裂した人格 3人が居たの記憶は正しい記憶かも、何かあったら集まろう 女性はここから飛び降りようとした時 集まった友達 実在するのか、しないのか集まった友達、作家になりたかったオカマ 作家になった男 精神科医になった 辛い記憶を持つ女性 それぞれが精神科医と言う 重なる人格 女性が作り上げた同じ記憶の人格だから? それでも別の人格で通じた心? 何かあったから集まった3人が見えました。 面白かった。 
       
このチラシ 飛び散ったような 赤 と 青 と 中間の紫 が 面白い。

ネタバレBOX

 舞台は三方囲み舞台 中央にφ60cm丸台120度で3分割、 客席のない方向に 壁の手すり から斜め30から45度の傾斜 暗転 3人ダンス 白衣を取る 台に一人ずつ乗る 歩く立つ 3人が台に 白衣を持つ 音楽が止まる 白衣を女性に渡す。 (昨年 観た Project SML 「トランス」と重なる) 私は今から話す 出会いから 訪ねてきた 久しぶりレイコ あのね 聞いて 僕も患者 なんでどうしたの おかしい、どんな風に 自分が自分じゃん無い 1シーンみたい 離人症 他には、生きているか死んでいるかも分からない TVから死んだニュース悲しくて 意識がない フリーのライター 作家になりたかった どうして だから・・・ だから・・・ ここまでにしましょう  どこかへ行きたい どこ・・・ メモがあった 私は他人 統合失調症 丸椅子を3分割 3つを積み重ねて立てる // やめろ 財布を返せ 大丈夫歩ける マサト 同級生 この店で何してる オカマよ // 3人で屋上で どうしてオカマ 飲むぞーー 乾杯!! まだ付き合ってたの 患者よ 愛じゃないのよ サンゾウもいろいろ 高校の友達いない 苛立っていた 何 校長が 屋上にタバコの吸殻が減った 校則を厳しくしてから。 吸殻を集めた3人が屋上に集まった 青空が爽やか // マサトはどこが悪いの 離人症 昨日来なかったの? 記憶がない 夜になってた 5時間位 私が連れて行く、チョット試してみる //  レイコ処女無くした時どうだった マサト まさか!! サンゾウと一緒でキンチョウ // 本当の自分が何をしたいか解かれば治る レイコはなんで医者に 宗教 3年目 お帰りなさい みんな真っ直ぐな目で SEXを拒否 ホッとした どうして まだ言えない 3年間 伝導と販売 どうしてやめた(入れ替わっている?) 半年 家を出れなかった バカバカしい 再受験(聞き役が変わる)恋人 サンゾウ 違う コンコン 寂しい 今日はここで 何か食べる ジっジジーー あなたは誰 お世話する人 中国の宦官 狭いところで苦労をかけます 何処へ行くのマサト ・・・・ 物語は続きます。・・・

 3人がそれぞれ かばい合い 本音を聞き合い その都度 聞き役が変わる。 今回見てとても面白い。 違う劇団 役者が演じているのだが、戯曲に忠実に演じているのでしょう ほぼ同じ感覚になる。 前回わからなくて違和感があった所、2回目だから見えた所もあります。

 これは施設での、女性の短い時間の妄想トランスの時間、長い時間の夢 トランス 、家族が、記憶 話に出ない(わずかしか)、今は言えない記憶、 分裂した人格 3人が居たの記憶は正しい記憶かも、何かあったら集まろう 女性はここから飛び降りようとした時 集まった友達 実在するのか、しないのか集まった友達、作家になりたかったオカマ 作家になった男 精神科医になった 辛い記憶を持つ女性 それぞれが精神科医と言う 重なる人格 女性が作り上げた同じ記憶の人格だから? それでも別の人格で通じた心? 何かあったから集まった3人が見えました。 面白かった。 
 
このチラシ 飛び散ったような 赤 と 青 と 中間の紫 が 面白い。
夢も希望もなく。

夢も希望もなく。

月刊「根本宗子」

駅前劇場(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★

2014年(初)観劇。
今年初めてのお芝居。
初めての根本さん。
初めての@駅前劇場。
初大笑いしてきました!
そして最後は涙した。
素敵な作品でした。
ありがとうございます!

見た目、偏見、そりゃあ大変!

見た目、偏見、そりゃあ大変!

劇団おおたけ産業

北池袋 新生館シアター(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/13 (月)公演終了

よかった!
初日に観劇させていただきました!
役者さんがなんか緊張していたのか、こちらも緊張してみてしまいました。

でも、どんどんその緊張もほぐれ、すごく楽しませていただきました。

もう一回見に行こうと思っていましたがいけませんでした。
次回作も楽しみにしています。

【公演終了】ステロタイプテスト/パス

【公演終了】ステロタイプテスト/パス

The end of company ジエン社

d-倉庫(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/14 (火)公演終了

トランス
演劇というか、音楽でいうトランスでした。
同じセリフの繰り返し、同じシーンの繰り返しにより、
強調されるものがある。

ネタバレBOX

震災によってはっきりしたはずのなにかなのに、
それによって逃避している人間たちの悲喜こもごも模様。

震災後遺症だけに絞ったほうがもっと強調された部分があったと思う。


モノを忘れてしまうのは人間の悲しい習性なので
アルコール中毒という要素はないほうが良かった。

はっきりしない中で、はっきりしていたのは
食欲の欲望だけ。

帰り道、あんぱんが食べたくなって買って帰りました。牛乳も。
女王の盲景

女王の盲景

空想組曲

シアター風姿花伝(東京都)

2014/01/08 (水) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★

小玉久仁子サンが楽しい(^_^)
特に目新しさの無い少女趣味的(もしくは少女漫画的)ファンタジー。
俳優陣の演技や照明等素晴らしいが、物語としての吸引力が弱く多少物足りなかったかな。

見た目、偏見、そりゃあ大変!

見た目、偏見、そりゃあ大変!

劇団おおたけ産業

北池袋 新生館シアター(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/13 (月)公演終了

満足度★★★★

本当の家族みたいでした
とても面白かったです。お父さん、お母さんの何気ない会話や、家族間のやりとりが本当の家族みたいでした。ストーリーも分かり易くストレートな感じが良かったし、考えさせられる事も多かったです。架空の事とは分かっていても、この家族に幸せあれ!と思いました。他の方のコメントにもあるように、好感の持てる劇団、役者さん達でした。とても素敵な舞台だと思いました。

女王の盲景

女王の盲景

空想組曲

シアター風姿花伝(東京都)

2014/01/08 (水) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

素敵なお話
ガマ王子vsザリガニ魔人を思い起こしました。

ネタバレBOX

現実と空想が交錯する話が本公演ということで、現実だけの話を番外公演と称したということでした。そうすると、ほのかがいつまでも少女であること、慶一郎が年齢よりも老けていること、慶一郎の若さがほのかに吸い取られていたように思えた現実に頭がクラクラします。

その後、リンゴの森に出掛けた二人はどうなったのでしょう。全てを理解したほのかはその後少しずつ年を取り、慶一郎はほのかから若さを少しだけ返してもらって少し若返ったのではないかと想像しました。

素敵なお話、美男美女。ほのかの白いドレスや、ほのかのためにみんなが演じる様は、ガマ王子vsザリガニ魔人のようでした。

小玉久仁子さんの不思議な話の中での抑え気味の個性的な演技は素敵でした。普通の話の中での抑え気味の演技も見たいと思っています。

大門伍朗さんがちょっと噛み気味だったのは少し気になりました。
授業

授業

ハチス企画

アトリエ春風舎(東京都)

2014/01/11 (土) ~ 2014/01/13 (月)公演終了

満足度★★★★

なるほど
男女の入れ替えとはそういうことでしたか。

ネタバレBOX

女生徒の登場時、手をついて、膝はつけない状態で約二往復、後で犬を表現していたことが分かりましたが、ちょっと長く感じました。

女生徒は全ての分野で博士号を取りたいと言いますが、足し算はできるものの引き算が理解できません。次に言語学の勉強に移りましたが、女生徒は歯が痛いと言い出し、教授は自分より頭が悪く愚かな人々が自分の知らない言語で会話をしていて、それを理解できない自分に苛立ち、なぜだ、犬なら皆共通語なのに、勝手に言語を作る人間が許せず、それでも仕方なく様々な言語に翻訳しようということでナイフを題材にします。そして、歯が痛いとばかり言って授業に身が入らない女生徒を最後には刺殺してしまうのでした。

ナイフを題材にしたことが要因でしたか。パイだったらぶつけるだけで済んだかもしれなかったわけですね。

教授が女性で、マリーと呼ばれた女中が男性で、今回は男女が入れ替わっていた点が特徴でした。実は、いつもの授業内容や惨劇を見慣れたマリーに、教授がお前やってみろと言ってやらせていたという設定だったことが分かりました。最近はマリーがずーっとやっていたのでしょうね。

教授役を演じたマリーですが、女生徒が入ってくると立ち上がって一連の作業をし、行き着くところまで行くとまた元の場所に戻って座る自動人形のようで面白かったです。
幻夜

幻夜

観覧舎

OFF OFFシアター(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/13 (月)公演終了

満足度★★★★

楽しめました
全体としては、現実なのか、妄想(夢)なのか、なんとも判然としないフワフワした話でしたが、個々のエピソードはなかなかにリアルで面白く、わからないなりにも楽しめました。

幻夜

幻夜

観覧舎

OFF OFFシアター(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/13 (月)公演終了

満足度★★★★

変な空間
 不思議な作品でした。


 とりとめなく、ふわふわと、はぐらかされながら、わかったような、わからないような。


 こう言う感じは好きなのです。


 好きなのですが、どうも熱狂には至らない……とても面白かったのですが……。


 観ているものが、すべてなんでしょうねえ。


 幻夜。現実と虚構、などというものではなく、これはすべて、最初から最後まで、徹頭徹尾マボロシなのでしょうかね。ふわふわして、ここちよく、すこし倦怠した時間。

幻夜

幻夜

観覧舎

OFF OFFシアター(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/13 (月)公演終了

満足度★★★

自由は孤独
不思議な芝居だった。
夢を紡いだような、現実を重ねたような、でも全体はまとまらない感じ。
だから「幻夜」なのか…。
文(ふみ)と武(たける)の関係はいかにもありそうで、そのもどかしさが妙にリアル。
当日パンフにあるように、去年の夏から稽古を始めたという丁寧な作りが伝わってくる。

ネタバレBOX

開演前から舞台では中野あきさんが音楽プレーヤーを聞きながら踊っている。
時折思い入れたっぷりに歌い出したりする。
一段高くなった居室に倒れ込みタオルケットにくるまったところで、前説登場。

これは武(今村洋一)に振り回された文(中野あき)の妄想なのか。
それとも自由を追い求めていたら独りになっていた武の妄想なのか。

文という名前の女性は3人登場するが、いずれも武に思いを寄せて報われない。
武は妊娠した文をブンちゃんに押し付ける。
ブンちゃんはその子が自分の子であってもなくても受け入れる。

いくつもの“文と武”のエピソードが語られるが、全体としてまとまってはいない。
ただ、各々のエピソードは妙にリアルだ。

例えば武役の今村洋一さんの、“自由を求めていく”姿勢はいつもブレない。
どうやら彼にとっての自由は“束縛されないこと”であるらしい。
少なくとも彼がそう信じ切っていることが伝わってくる。
だから結婚などもってのほかで、文はいつも置いてきぼりだ。
しかし自由を追い求めた結果、武の周りには誰もいなくなる。

日置達哉さん演じる、車を自慢したい男も面白かった。
出会ってすぐデートに誘う男、“めちゃんこ速い“車で富士急ハイランドに誘う男。
一つひとつの台詞にチャラいながらも熱心な(?)説得力があって可笑しかった。

“オチ”は不可欠ではないのかもしれないが
作者の世界に近づくためにも、もう少し理解の手助けがあったら
個々のエピソードがもっと活きるような気がする。

ラスト、富士山になった文がひとりになった武に「頑張れ―!」と叫ぶところ、
自分を一番に考えてくれない男を、
それでも応援する気持ちが切なくて泣きそうになった。
観ている私の中で、もっと登場人物が集結したら
さらに強く揺さぶられたのではないかと思った。


愛の唄を歌おう ~Let's Sing a Song of LOVE~

愛の唄を歌おう ~Let's Sing a Song of LOVE~

関西テレビ放送

東急シアターオーブ(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/21 (火)公演終了

愛の唄を歌おう

知人にチケットを譲ってもらって
観劇してまいりました。

すごい!とにかくすごい!
ロングラン応援しております!

幻夜

幻夜

観覧舎

OFF OFFシアター(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/13 (月)公演終了

満足度★★★★

無題968(14-007)
14:00の回(快晴)、13:20受付受付、13:30開場。女の子(役者さん)が一人、イヤホンで何かを聴きながら歌い、カラダを動かしています。下手側に大きな台、幾何学模様(ステンドグラス風?)のパーテーション、台の向こうに布がかけられた高い台らしきもの、床面には、数ケ所黒く勾玉模様。最初は気づきませんでしたが、台に隠れるように誰かが横たわっています(女の子は、時々、蹴りを入れます)。13:45前説(あんずさん、105分)、14:04イヤホンを外すとBGMが流れ、女の子はタオルケットをかけ、仰向けに。

14:05前説②、14:06暗転〜15:43終演。お揃いのスニーカー(黒)、スケッチブックに書かれた名前、役者紹介。

「青ひげマシーン」は「宇宙船に乗りたい女達(2011/10)」「その後、、(2012/4)」「僕と彼の人妻(2012/9)」「夢訪人(再演、2012/11)」、あんずさんがスタッフとして関わっていた「OLと魔王(2011/1)」には今村さんが出演していました。

「夢訪人」「その後、、」は続き物で私は逆に観ることになってしまいましたが、会場となった「ヴィオロン」の濃厚な雰囲気を忘れることはないでしょう。最後の公演であり、劇団の活動を停止するということは観劇日の直前、「その後、、」に出ていらした佐藤さんのブログで知りびっくりしました。後日、某所でお会いした時、作品を創っているということをお聞きしずっと待っていました。

星座のかさは「卒業式」のときの…でしょうか?

すみません、評価は個人的な思いで…。

スーホの白い馬みたいに。

スーホの白い馬みたいに。

劇団しようよ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2014/01/11 (土) ~ 2014/01/13 (月)公演終了

満足度★★★

物語としておもしろい
いろいろな要素をちりばめ、話が少しずつ進んでいく。舞台設定もシンプルで、ギターの演奏もよりよい効果を出していた。
これからにも、がんばってほしい劇団のひとつに加わった。

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