最新の観てきた!クチコミ一覧

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NEWSエンターテインメント12th★FESTIVAL

NEWSエンターテインメント12th★FESTIVAL

NEWSエンターテインメント

埼玉会館(埼玉県)

2013/05/05 (日) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

『なつきとおばけくぬ ぎ』
彩の国さいたま芸術劇場まで,行って来た。そ こで,NEWS自主公演を観た。第一部は,残念 ながら8番からだった。『なつきとおばけくぬ ぎ』は,とてもおもしろかった。

ヒロインの家には,近くに巨木があった。戦後 一度焼け焦げたこともあって,老木は痛みが激 しい。土地は既に不動産会社に買収された。や がて,老人介護の施設になるらしい。あの見苦 しい木が亡くなるのは,それはそれで時代なの だから良い。でも,街には,お化けのような老 木に愛着を持って,それを残そうとする連中が いた。いずれにせよ,あたしには関係もない。 つまらない人生を,なんとなく生きていく。わ たしは,それでいいんだ。

老木の秘めたパワーで,主人公は,母と祖母の 子ども時代にワープする。母の時代は,テレビ が全盛となり,ドリフターズ『全員集合』と か,タケチャンマンなどがはやっていた。その 世界は楽し気だったが,早く元の世界に戻りた い。あの老木に何か秘密があるようだ。次に ワープしたのは,終戦間近の時代で,どうやら おばあちゃんがそこで生きていた。とても恐ろ しい世界で,兵隊さんがやたらいばっていた。 食べ物だって,ひどい有様だ。毒ガスを作り, アメリカ人を殺すことが「正義」だと教えられ て,なつきは愕然とする。

なんとか過去から,戻ることができたなつきは 世界観が一変してしまった。あの戦時日本とい うのは何とクレージーな場所であったか。なつ きは,社会の教員となって,子供たちに真実を 伝えることにする。

この自主公演のレベルはとても高い。内容がい つもわかりやすい。そして感動的であるが, ユーモアもあってあきることがない。昨年のも のは,海外旅行に出かける一家が,お母さんの 不注意から長女に残酷な後遺症をもたらす。こ れが契機で,留守番をしていた妹も含め家族崩 壊に向かう。しかし,病院にいくと,メーテル リンク『青い鳥』さながらに,病気を抱えうつ うつと生きている子供たちもたくさんいたの だ。

セリフは,99%覚えている。大人の演劇でも, たくさんかむ人がいるが凄く練習していると感 じた。テレビなどで役があれば,いつでも出演 できるように待機要員みたいなこともできるひ とたちなのかもしれない。良い意味でも,悪い 意味でも,基本に忠実なのだろう。

男の60分 -2014-

男の60分 -2014-

ゲキバカ

世界館(大阪府)

2014/03/25 (火) ~ 2014/03/27 (木)公演終了

満足度★★★★★

笑って笑って涙
やっとゲキバカ本公演参戦。小学生の男子って、きらきらしてて、女子としては羨ましく見ていたのを思い出しました。馬鹿も嘘も何もかも本気で…笑って笑って、最後の台詞に落涙。

舞台 新耳袋3

舞台 新耳袋3

タンバリンステージ

ザ・ポケット(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★

団義!?
脚本・演出となれば、どうしても“ボクラ団義”を観ている気分になる。舞台の作りも、出演者も団義メンバーが数人。ただストーリーとしてはシリーズのオムニバスのようで、いつもの久保田作品とは少々勝手が違っていた。面白いといえば面白い。主演の林野くんの硬さがもう少しこなれてくれれば、もっといい流れがでるのでは?

deprived(仮)

deprived(仮)

shelf

キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)

2014/04/03 (木) ~ 2014/04/07 (月)公演終了

満足度★★★★

緊蜜でした。
「当日パンフに小難しいこと色々書いてますけど、楽しんでもらおうと思って創ってますので」という矢野さんの一言からの上演でした。

音響・照明変化一切なしというのは初めてでしたが、この空間においてはそれでよかったのかなと。

注意書きされてますけど、開演後の入場は断った方がいい作品だなーと思いました。
緊密な空気を感じさせていただきました。

まほろばかなた -長州志士の目指した場所-

まほろばかなた -長州志士の目指した場所-

株式会社ダイス

天王洲 銀河劇場(東京都)

2014/04/03 (木) ~ 2014/04/13 (日)公演終了

満足度★★★★

星の数は、ちょっとオマケ・・・かなぁ。
けっこう良く出来ていた気がするのだが、何か周囲のボヤケタ感じもするところがありまして、諸手を挙げての御勧めには出来ないかしら?
でも休憩15分入れた長丁場3時間でもほとんど眠気無く観れました(前列の家族連れでの小学生のボクも一生懸命に観ていらっしゃいましたです)

ネタバレBOX

幕末で大人気の、あの人は登場せず。
勝さんトコの「夜明け」と呼称されてるところが、
悪童高杉がタイトルの「まほろば」と呼ばれるトコなぞは
カッコよさげでありました(^^)。
「ハッピーハードラック」

「ハッピーハードラック」

演劇集団イヌッコロ

テアトルBONBON(東京都)

2014/04/01 (火) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★

ギャング・アワー未見
でしたが楽しめました。
テンポもよかったしテンションもよかったです。

未見なのでここで繋がってないといけないということでもないなら
「ギャング・アワー」のキャラが出てこない話でも大丈夫だったんじゃないかなーという気もしました。

ネタバレBOX

T2が師匠に認めさせるのがその声の力だったのはとてもよかったです。

演者さん皆さん楽しそうでいい座組みだなーと感じました。
英霊だヨ!全員集合

英霊だヨ!全員集合

劇団東京ミルクホール

SPACE107(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★

圧巻のドリフ再現
第20回本公演で解散公演って、ホントですか?!って感じだけど
圧巻のドリフネタが素晴らしく、笑った笑った。
このクオリティで再現されるとリアルタイムで観ていた“全員集合世代”は泣けて来る。
浜本ゆたかという人の、肉体的・精神的な運動神経の良さとセンスが際立つ。
「今のうちに出来ることは全部やりたい」とぬかすアバ・シンザブロウ首相、
漫画のように良く似たイシバさんを巧みに真似て
政権を揶揄しつつ「ふざけるな!」というメッセージを発信する。
で、時々やけにいい台詞を言ってまた泣かせる。
バビ市、なんでやめるのよ…。

ネタバレBOX

靖国神社で出会った8年間ひきこもりのネット右翼青年と韓国人青年。
2人は、英霊でありながら靖国に入らず彷徨っている
他の英霊を探す手助けをすることになる。
英霊たちが再び集結してもう一度やりたいこと、それは「点呼」であった。
あのドリフの伝説のネタである…。

アバ首相に「国民がお国のために死ぬには靖国が必要だ」と言わせるあたり
相変わらずドタバタしながら鋭い批判の目が光る。
「靖国より千鳥ヶ淵の方が居心地がいいんだよ」と彷徨う英霊が言うのも良かった。
自分の存在価値を見出せないひきこもり青年が変化していく様も感動的だ。

お馬鹿な展開の中でびっくりするような正論を吐き、
すごいなと思ってるとすぐくだらないことを始める。
この“あざなえる縄の如き両極の混在”がミルクホールの魅力だ。
そこにダンスが入るといい感じに句読点が打たれる。

浜本さんは他の人のギャグの間も視線が緩まない。
アドリブで間をつないでいる時も目は素になっていない。
そのプロに徹したところがいいんだな。
ハリマオもいいけど短髪軍服も似合ってた。
ダンスのキレもいいし、泣かせる台詞も上手い。

バビ市、劇団員だけで小さいところでコメディやってくれませんか?
大仕掛けでなくても、きっと台詞で笑わせる舞台になると思う。
男女両方いけるんだし人数も少なくて済むでしょう?(そういう問題じゃないか…)

ひきこもり青年を演じた最年少の星浩貴さん、初々しい若さが好感度大。
生着替え(?)ありがとうございました。

ミルクホールの皆さん、また「おいっす!」と勢ぞろいするのを待ってます。



真田十勇伝

真田十勇伝

劇団SHOW特急

萬劇場(東京都)

2014/04/03 (木) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★

引っ張られた!!
前半はそうでもなかったけど、後半は少々イライラと観てしまいました。どうなるかはわかっていても、感情が引っ張られた!!芝居に荒さは目立つけど、熱気があってなかなかの迫力でした。殺陣好きの感想としてはもう少し洗練されたものを魅せてくれるキャラが一人でいいから欲しいところですね。

舞台 新耳袋3

舞台 新耳袋3

タンバリンステージ

ザ・ポケット(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

観ないと後悔!
原作は、100%怪談ですが、久保田さんワールドにかかるとこうなっちゃうんだねって典型的な傑作!

全キャストさんから思い入れを感じとれ、パワーも充電できます♪

観劇ビギナーからベテランまで満足できることを保証します♪
行かないと後悔する日が必ずやってきます!

英霊だヨ!全員集合

英霊だヨ!全員集合

劇団東京ミルクホール

SPACE107(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

英霊ショウ
いろんな方面、いろんな立場の人に失礼なキャラクターや発言がてんこ盛り状態なのに、総合してみると、あらゆる対立を止揚した平和への道。今頃、本物の英霊も何か言いたいだろうなあ。

この劇団、もっとたくさんの作品を見に行けばよかった。

かなしいしあわせ

かなしいしあわせ

劇団HallBrothers

シゲキバ(福岡県)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/07 (月)公演終了

満足度★★★★

この世界感がいい
もやもやするかなと思ったけど意外にすっきりかも。
それにしても役者さんがいいなぁ~~
ベテランと若手はうまくかみ合っていました。

ネタバレBOX

ドン引きしそうなキャラだった高山コーチ(山下さん)にドン引きしつつもなぜかひかれてしまいました(笑)
真田十勇伝

真田十勇伝

劇団SHOW特急

萬劇場(東京都)

2014/04/03 (木) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★

正統派時代劇!
ストーリーが明解かつ深み有り、ポイントでの演出も出色、殺陣迫力いっぱいほとんど緩みなし。とても面白くかつ興味深く観劇できました。真田幸村の懐の深さと戦略家としての能力は見どころです。猿飛佐助もいい味出してました。

ネタバレBOX

服部半蔵の冷酷さ、家康の狸ぶりも味わい深い!
月の番犬

月の番犬

PANDA JOCKEY

シアター711(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★

くだらねー
ゆるめのコメディーで笑った。まったく頭を使わない。もえさんが味わい深い。

舞台 新耳袋3

舞台 新耳袋3

タンバリンステージ

ザ・ポケット(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★

好み?
ホラー作品を企画演劇集団ボクラ団義の久保田唱さんが脚本、演出
ホラーですがグロやエグさはなくギャグも散りばめられています。
恐怖と笑いが同居していて面白かったです。
ホラーならではの後味の悪さも味わえ、いろいろ想像出来る余地もあり満足です☆
ただ、ホラーに笑いがあると醒めるって人は苦手かもしれません。
俺は笑いが恐怖を邪魔しているとは思わなかったですが、かなりパンチの効いた笑いもあるので好みが分かれると思います。

Breathe One's Last

Breathe One's Last

演劇集団ザ・ブロードキャストショウ(SABカンパニー)

ABCホール (大阪府)

2014/04/04 (金) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

後半まで辛抱。
前半は、今までのあらすじや状況説明が多くて、楽しみにくいです。
後半には、やっとストーリーが一通りわかり、
お芝居も会場全体を使い、出演者も多く迫力ある舞台です。

舞台 新耳袋3

舞台 新耳袋3

タンバリンステージ

ザ・ポケット(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

怖くて面白い、怖面白い(こわおもしろい)作品(それも物凄く)
4/4(金)観劇。
ボクラ団義久保田唱さん作/演出+団員多数出演という事で、
僕自身まったく不得意なジャンルである
「オカルト/ホラー系ミステリ」の舞台に初めて手を出してみました。

原作小説「新耳袋」は超有名らしいですけど
そもそもこのジャンルを避けてた自分は全く知らず。
(耳袋(みみぶくろ)と耳朶(じだ)を間違えてたくらい。)

このジャンル、自分の人生でほんと数回ぐらいしか手を出した事がありません。
(多分「世にも奇妙な物語」が自分のハードルの限界(だと思ってました)。)

それでもラジオその他で久保田さんが
「自分自身怖いのが苦手だからただ怖くはしない」と
言ってたので信じてみたら

「なにこれ超怖い!」

「スゴイじゃなくて凄い!」
って凄惨な方の漢字を使いたくなるような怖さの残る作品でした。

(終わった後原作者木原先生と演者数人の笑いあり恐怖ありの
トークショーがありましたが、自分は今観たばかりの物語の
実感が頭よりも身体に残っていたのか小刻みに震え続けていました。)


しかし、メインは恐怖体験話ながらも
各演者のキャラ(役どころ)がほんと全員立ってる上に

シンプルなセットに対して音響/照明などの演出も凝りまくっていて、
そして物語自体もスゴク(こっちはカタカナ)面白くて
小ネタで笑わせ、泣かせ、そして癒やし(これは自分の勝手な感性?)まで
含んでいて、本当に盛りだくさんな恐怖体験でした。
やっぱり怖い(((( ;゚д゚))))

久保田さん作品といえば初見で驚き、二度見で更に驚かされる、
そんな噛みごたえがあると思っている自分は、
ツイッターでネットの評判を聞いてすぐ追加予約しましたが、

今日観たこのお芝居をもう一度観れる
(しかも今日がかぶりつきで明日は全体俯瞰)という事で、
「いやあ、今回かなりの当たり作品で二度見出来るなんて
これまた最高だな!!」と怖いながらも思います。

ほんと怖いんだけど面白い、怖面白い(こわおもしろい)、
としかいいようのない作品、

ジャンル初体験、という事もありますが、
☆でいったら5つじゃなくて6つか
それ以上の体験をしたと思います。
───────────────────────
4/5(土)18:00観劇(ソワレ、でいいんだよな)

ネタバレ以外の特記事項としては、
今日はちょっとミスが目立った(昨日はミス0ぐらいに思えたけど)。

軽い噛みぐらいならともかく、
一度演者さん2人の会話で完全に(どちらかの)セリフが
(頭から)飛んだようで、下手すると舞台が壊れる
(+観客側も集中切れる)かと
ちょっと違う怖さを味わった。。。

まあ、その後挽回出来たので問題なしかな。

ネタバレBOX

4/4(金)観劇。
──────────────────────────────
新耳(3/3)袋なのに獅子(4/4)の日!
関係ありませんね。


オチで救うのがボクラ団義、
オチで救わないのが新耳袋、
この言葉を書きたくてずっと帰宅中頭の中で復唱してました。


ネタバレでしかも今回物語がすごく濃厚/濃密な感じで展開したので、
感想だけを散文詩(感想ポンポン書くのは散文詩って言わない?)的に
書いちゃいます。


どの物語にもオチに必ず泣きや救いを持ってくるのが
企画演劇集団ボクラ団義の舞台公演だと思ってます。


しかし、今回他劇団参加した作/演出久保田唱さんは
どの物語にも救いじゃなくて「救われない…」を持ってきた
(というか原作者木原さんが、ですかね?)。


1.ある女性のマンションでのエレベータ恐怖体験から
  そのマンション内で起こっていた連続失踪→殺人事件を
  発覚させ解決した、と思わせて最終的にそれだけで
  物語は終わらず女性(姉)でなく妹を救えなかった、という事件
  (いったいあのマンションには更なる何があったんでしょう(((( ;゚д゚)))))


2.海岸崖での恋人同士の痴情のもつれによる

  彼→彼女の突き落とし事件、

  から始まる彼女の霊の登場、
  そして突き落とし事件の真相、

  更にそれでも成仏しない彼女について

  「彼女は彼に伝えたい事があるのでは!」
  という希望的観測(?)に基づいて
  上司の指示を振りきって独走したヒロインに対して、

  事実は彼女に取り憑き死に至らしめた霊と全く同じで
  (同じ感情を持っていたからこそ取り憑かれた)、
  彼女自身も自分の彼に対しての浮気の疑念と恨みつらみ、
  裏切りに対して共に死のうとしていたのを、
  (先に同じ場所で殺されていた霊に)
  邪魔された事、そして彼と浮気相手に対しての怒りから成仏しなかった、
  という救いようのない事件


3.ある家に同居する姉妹夫婦に対して、
  転落死殺人の被害者女性の霊の理由不明な呪いによる
  「男達」(亭主/同居人/子供)の呪い殺し(呪殺)、
  そしてそんな被害者女性の霊にも救いを、
  と願ったヒロインの衝撃のラスト


ほんと、本来なら本舞台を観て「スッキリした!」とは
まったくいかないオチの連続だったと思います。


でも物語として面白い、各演者のお芝居が面白い、
小ネタで笑わせられ、小ネタに驚かされ、小ネタに泣かされ、
そして癒やしまで感じてしまったという。。。
その上で骨太の本筋が面白いからこそ、最後まで集中して観れた(ハマれた)、と。
(新耳袋は今回初めて観劇しましたが、
この絶妙な配分があったからこそ、新耳袋3は
心に残る名作になったのだと思います。)


・ 三田寺さんの生前説(「せいぜんせつ」じゃなくて「なままえせつ」)に
  「萌え」という感情をひさしぶりに感じました。

・ 進撃の巨人林野さんの寡黙なようでいて、
  ボケの多い特殊課警視キャラに笑わされた上で、
  霊に対してのヒロインへの警鐘に
  色々なものを考えさせられました。
  (結局の所、この世に怨念を持つ霊と分かり合うなんて無理だ、
  という締めなのでしょうか?)

  同時にストーリーテラー的な立ち位置でもあり、
  「新耳袋」(小説)に対して
  「本には”扉”はあっても”出口”はない」
  が印象的でした。

・ ヒロイン木本さんの「オカルトを否定」しながらも
  それを実際体験して捜査を進めていく自分(その熱血ぶり)、
  そしてそれぞれの霊達に対して上司の静止を振りきってまで
  「善意」でもって向かっていって
  それが全て裏目に出てしまうという
  恐ろしくも悲しい物語展開に恐怖と涙しました。

・ 恒松あゆみさん(警視正)の役柄ゆえの落ち着きと
  美声に癒されました。

・ 沖野さんの独特すぎる霊媒体質キャラに笑わされ、
  引かされ、驚かされました。

・ 三田寺さん&ヤマケンさんコンビの喫茶店での
  三田寺さんの萌えメイドぶりにこれまた癒されました。

  三田寺さんと沖野さんの「ホットティー or コーヒー」についての
  やりとりに笑わされました。

  何作品か三田寺さん観てますが、「こんなに可愛いのか!!」
  という驚きを持ったのは本作が初めてですね。

  そして、コーヒーへのこだわりすぎるまでのこだわりと
  いつまでも塗りたてペンキの匂いの残る店、
  のその理由がやっぱり新耳袋。。。

・ そして、演者全員の笑いの小ネタに笑わされました。

・ 霊とそれに関る人たちの物語と衝撃の展開に
  驚かされ、恐怖させられました。

  ※ すごいのは観客への恐怖のあたえ方、観せ方が1つじゃなく
    いくつものバリエーションに富んでいた事です。

  (あれ?さっきと同じ事書いてるな)

  1.では、マンション殺人事件でそもそも
    存在しない地下へ降りるエレベータには
    女性だけでなく男性も乗っていた、という事、
    それが伏線となり
    事件解決と思わせておいて
    更なる霊事件で妹が殺されてしまう、という後引きの悪さ。

  2.では、霊に取り憑かれ彼を殺そうとした為、
    彼に崖から突き落とされた女性、
    しかし実は霊に取り憑かれる以前から
    彼の浮気に疑念を持ち、彼を殺そうとしていた、
    そして霊になった後もその浮気相手である仕事の同僚の元を
    49日間ずっと離れなかった、という物語の締め方

  3.では、たまたま姉妹夫婦の同居人が、
    殺人犯に殺された女性が「彼(殺人犯)」にあげようとしていた(?)櫛を
    拾ってしまったが為に

    殺された女性の霊を呼び寄せ、
    単に男というだけで旦那、同居人と次々と呪い殺され(呪殺)、

    ※ 同居人が実際霊に飛びかかられ殺される際の照明演出
      (あの演出の呼び方は「フラッシュバック」で良かったんですかね?
      あるいは「フラッシュライト」?)
      がすごく怖かった。
      本物の怨霊のようでした。


    それに対して、殺された女性の霊の気持ちを理解しようとするヒロイン、
    その善意につけ込んで女性の霊はヒロインに取り憑き
    「本当の思いの丈」を振りまき、
    彼を最後に殺した女性をも殺そうとした所を
    霊媒体質の沖野さんに止められる。

    そして、更に物語は進み、
    ヒロインは捜査一課へ戻り更に出世するが、
    「オカルト」の存在を認め、
    「また特殊課へいつか戻りたい!」と警視に伝え、
    物語としての(一応の)ハッピーエンドを見せるのか、

    と思わせた所で、更にオチのオチに、
    姉妹の子どもたちもその後殺されていて、

    更にはヒロインのバックに入っていた櫛、

    そしてヒロインに襲いかかる(本当に恐怖の)怨霊、
    という救いようのないオチ、締め

・ 物語の恐怖とその他のネタ比率、
  8:2ぐらいですかね、
  しかし、苦手だと思っていたジャンルも
  物語が良く出来ている上で
  演者、演出も良いと
  「面白い物語」として観る事ができた事に驚きました。
  
  怖いんだけど面白い、また観たくなってしまう、
  ほんと何度も言いますが
  怖面白い(こわおもしろい)
  物語でした。

  最初は物語自体は恐怖もの、という事でそこにはほとんど期待はなく、
  久保田さんの伏線たっぷりの脚本/演出と
  その回収の流れさえ観れれば良いかな、
  程度に思っていたのですが、
  見終わった感想としては

  「今年度No.1作品」
  「☆をつけるなら5つじゃなく6つ以上」
  「ジャンルに関わらず良いものはやはり良い」

  という事を見せつけられました。

・ DVD買おうっと( ´ー`)


以上、散漫な感想でした。
明日も楽しみだーヽ(´ー`)ノ
───────────────────────
4/5(土)18:00観劇

・ 二度見して思ったのは、1日目は「全部いい!」の一言で
  アンケート終わってしまったが、全体的に何よりも
  お芝居ならではの「音」全般(BGM、SEそして演者さんの大絶叫)、
  それに合わせての暗転がとても怖さを煽ってるな(上手い)、と思った。

  2度使ってたけど、2度とも(知ってても)
  身震いするようなシーンだった。
  (木本さんも言ってたけど)


・ 物語として、上司の静止を振り切ってまでの
  ヒロインの善意と熱意が
  逆に負の連鎖を産んでヒロインを苦しめていく展開は
  シュールというかダーク、まさに救いのない怪談話だと思った。


※ 前回の感想で1つ間違えてたけど、「櫛」じゃなくて「髪飾り」、
  それを崖から突き落とされ殺された彼女が呪いを込めて
  彼(犯人)宛てに流したものが渡りわたって
  彼女自身を呼び出し悲劇を生み出していたのだった。。。


・ 恐怖とその他の比率8:2とか思ってたけど、
  展開を知った上で恐怖慣れしてくると
  久保田さんの「ただ怖くはしない」の説明通り、
  結構笑いと癒やしも織り交ぜていたように思えた。

  特に各編の始まりは必ず喫茶店から展開し、
  三田寺さん+ヤマケンさんの癒やしキャラが
  絡んできてたし。

・ トークショーで沖野さんが言ってたけど、
  芝居の流れで自分メインのパートじゃない時の行動は
  アドリブで色々やっていた、との事。

  以前もヤマケンさん竹石さんそれぞれが
  色々久保田さんのメイン脚本の範疇外で
  「観客を楽しませる工夫」を試していた、
  という話を聞いたけどやっぱり
  その脚本任せでなく「どこまでもお客様を楽しませよう」と
  更に上を目指すスピリットはとても重要だなあ、と思った。

・ トークショーで三田寺さんのトーク時以外の挙動を観ていて
  お芝居含め「天然キャラ」なのか、
  と何か納得した。
  今度発売するDVD第二弾、というのがHな感じでなければ
  ぜひ購入したいなあ、癒やしだなあ( ´ー`)

  あと、恒松さんの癒やしボイスな朗読会もぜひ行きたいなあ。


最後に
新耳袋1、2では、怪談ものを取り扱うTV番組やお芝居特有の
トラブルが本当にあったらしいけど、
このまま何事もなく千秋楽を迎えられますように(-人-)

そしたら4も観に行こうっと。
喇叭道中音栗毛

喇叭道中音栗毛

楽団鹿殺し

AI・HALL(兵庫県)

2014/04/10 (木) ~ 2014/04/12 (土)公演終了

満足度★★★★★

期待を裏切らない
期待を裏切らない面白さでした。
ちょっとほろっとくる場面もあり、考えさせられる場面もあり。
さすがです!

【沢山のご来場、誠にありがとうございました!】「面影橋で逢いましょう」「それではみなさん、さようなら」

【沢山のご来場、誠にありがとうございました!】「面影橋で逢いましょう」「それではみなさん、さようなら」

ラフメーカー

JOY JOY THEATRE(東京都)

2013/09/05 (木) ~ 2013/09/16 (月)公演終了

満足度★★★★

それではみなさん、さようなら
好きな状況設定の1つである「踊り場タイプ」またの名を「待合室タイプ」、この世とあの世の合間でのオハナシ。
キャラ合戦の如き前世での行動吟味を経ての「判決」に「自殺ならともかく重過ぎないか?」と思うもその内容を聞いて納得。
それどころか、病死や事故死も含めて親よりも先に逝くのは不孝であると気付かされる。生きねば!

グローブ・ジャングル

グローブ・ジャングル

虚構の劇団

座・高円寺1(東京都)

2014/04/04 (金) ~ 2014/04/13 (日)公演終了

満足度★★★

僕の劇団
第三舞台は、憧れの劇団だった。
大人気でなかなかチケットを取れず、
唯一見ることができたのが、
「朝日のような夕日をつれて」だったと記憶する。
素晴らしいシナリオ、テンションの高い芝居、
大会場の観客が呼吸をともにするような感覚。
鴻上尚史のエッセイで紹介された、
お客さんの感想からは、
劇団とその観客が切磋琢磨する様子が伝わってきた。

けれど、僕がやっと東京での日々を手に入れた頃、
第三舞台はその活動を停止してしまった。

鴻上尚史が若手の劇団を作ったと聞いて、
見に行ったことがある。
「天使は瞳を閉じて」だったと思う。
ああ、シナリオが素晴らしいと感じた。
その後、同じ劇団を何度か見るも、
言葉と演技に魅了されながらも、
どこか上滑り感を覚えていた。

けれど今日、その「虚構の劇団」
演じる「グローブ・ジャングル」は素晴らしかった。
初めて見たとき、容姿先行の感のあった
小野川晶は主演女優の風格が漂っていた。
美しさの中に凄みとコミカルが同居していた。
これまで劇団を支えてきたコアの俳優と、
新人・客演が相まって、複層的な深みがあった。

かつての第三舞台が観客とともに歩んだように、
僕もこの劇団と真剣勝負してみたいと思う。

Re:verse

Re:verse

アヴァンセ プロデュース

本多劇場(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

こ、これは・・・・
確かに問題作だ~。この舞台上で展開されるように、人が知りたくなかった真実、触れる必要の無かった事実に迫るという行為自体は、報道においても、日常的な会話においても確かに大きなタブーなのだろう。ただ、大きな悲劇に見舞われた後、様々な形で生き残った人間にとって、告発され、認識し、告白するという試練は、これからも生きていくためのステップを踏み出すために、避けては通れないイニシエーションなのだということをこの舞台は教えてくれる。私たちが被災地の報道に対して感じる鬱憤、義憤、モヤモヤ、進まない復興への苛立ちのおおもとは、実はこんなところにあったのだ、とショックを受けた。
無かったことにはできない判断ミス、ほんの少しの悪意、コントロール不可能な生存本能、人はこれらと向かい合って初めて自分というものを知り、よろめきながらも前へ進める。見つめること、告白すること、それはなんと私たち日本人が普段ないがしろにしている行為であることか。「過ぎてしまったことを言っても仕方がない」「今更そんなことを掘り返してどうする」という文化の中では対応しきれない大きな悲劇もあるのだ。しかしそれは、あまりにも私たちの日常から遠く、理解不可能な感覚だ。毀誉褒貶こそこの作品に対する最高の賛辞だと思います。

ネタバレBOX

ミニマムな効果音が効いていました。ああ、これはこうあるべきなのだ、と話の展開にしたがって製作者の意図が伝わってくる。壁に映る、粗い流れ気味の映像は緊迫感と現実感を増幅させ、すごい演出効果があった。演出として素晴らしい完成度の高さだと思います。観劇中ずっと、キリスト教の教会に必ずある、人ひとりがやっとはいれる小さな告白室が脳裏に浮かんでいた。ああ、あれはこういうことだったんだな、とストンと腑に落ちた。告白というのはたった一人に対して為されても、千人に対して為されても同じ苦しさなのだということに。

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