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ヒーローアゴーゴー!

ヒーローアゴーゴー!

劇団東京都鈴木区

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2014/07/11 (金) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

満足度★★★

面白いか面白くないかでいえばもちろん面白いのだけれど
ちょっと、きれいすぎる内容で終わってしまったかな、という印象。

東京都鈴木区さん、おそらく東京在住の友人が観劇していたのが初めてお名前を拝見したきっかけだったかと。
大阪に初進出ということで、是非行かねばと行かせていただいた。

人気作ということではあるが、どうにも、どこかテンポが良くない印象。ヒーローショーのリハーサルシーン等楽しめたが、ところどころ好みではない演出があったりして、要するに「まるっと好き」な話の進み方では無かった。
最後まで「どこかテンポが良くない」かつ「話を詰め込みすぎ」な印象が否めなかったが、会場をあとにするときの、レッド役さんとイエロー役さんのやりとりはとても良かった。そういうところに持って行くのねと、意外性をもってゆったりと味わえるシーンだった。

東京での公演があるときに遠征して観に行くかと言われると微妙だが、大阪での公演であれば今後も検討したい劇団さん。
また一年後でも、二年後でも、ぜひ大阪公演を企画していただきたい。

忘れらんねえよ

忘れらんねえよ

劇想からまわりえっちゃん

近鉄アート館(大阪府)

2014/07/26 (土) ~ 2014/07/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

大切なものは 忘れらんねえよ  
人 悪魔 友達 取り込まれても 消けされても 大切なものは 忘れらんねえよ 心があるからでしょう 面白かった。 

ネタバレBOX

人 悪魔 友達 取り込まれても 消れても 大切なものは 忘れらんねえよ 心があるからでしょう 面白かった。 

ぼっちゃま ムリなのでしょうかね 殺す相手を知らないといけない // おれ達と悪魔王子を倒して 後ろ 動物 勇者税 // 名は、男一 つよし太郎 // 俺は先生だ 勇者はしんどいけど 女にモテる バトル 殺られた 復活の呪文 ゲーム 一日一時間 高橋名人も言ってた(懐かしい) // 先生 人間性って何ですか 俺様は 悪魔 僕の野望は 世界征服だ // ゲームの世界で 勇者になる ずっと10円賽銭して成ったんだ 世界を救う 勇者になるんだ 成れるか あー あー バトルに男一強くなった カメック ミッチー 5年3組 お助け係 達成 炎上 教員免許 託した あー僕のミチル先生 キラキラ! 三角フラスコの髪止め が 似合ってる // 武器 金のカービー 自分の為の** おいでやす 飴 無視しろよ// セクシー 誘われてた 4
賢者 必殺技ファイナルオペラ // みんなで食べよ あ 腹いっぱい 逃げていいぞ 食料の人を開放しよう // このままではゲームオーバー お父さんは、失踪 失笑 冗談 // 金貰う 先生の態度が違う 男一君 遊びはもう止めにしよう 勉強 //僕は 全部 守りたい ほわわんって 沢山の生き物 ムリ 両手のこのくらいしか守れない 2人合わせれば 地球が手をつなげれば // 参戦 つよし太郎は忙しい 勉強 友達がピンチ 夏征する事 ヒーローなもんか 仲直り // 今日 入塾してきた 大丈夫 問1 踊りながら 問2 3 4 100発100中 振り払え 見ちゃえ ズルもたまには遊びにこいよ // 悪魔城 突入 行進 勇者が城の中 私が行く // 私が戻ったら 大きな リンゴを 植えましょう 魔法剣士ミカ 掟は、ぼっちゃんの小学校の願いを叶える 実感が無い
//良く聞け プレイヤーが クリヤー出来たら 記憶はリセット ゲ~ムに取り込まれる。 ゲームオーバーは 全てリセット ぼっちゃん 年の功より亀の甲 俺たちが叶えた 願いは 何だ 逃げたくなった 俺の願いは、何だ // どうだ 真実を聞こう 僕は毎日 ツイッターの世界でお祈りしていた 自分が消える // 願いは何 思い出せない // ママを宜しくな やるぞ 男一君 つよし太郎 勝負だ 叶わない 現実へ帰れ 男一がつよし太郎を止めた 忘れねえからな ありがとう 悪魔王子君 つよし君を助けてくれて 願いも決まった 戦う オーー // あんたたち 起きなさい 行ってきます。 弁当忘れた // 勇者男一 伝説 5年3組 警備隊 新しいソフトが出た。 

鎌塚氏、振り下ろす

鎌塚氏、振り下ろす

森崎事務所M&Oplays

はつかいち文化ホール・さくらぴあ(広島県)

2014/08/09 (土) ~ 2014/08/09 (土)公演終了

満足度★★★★★

よかった~
台風の迫る中、友人の車で広島からドライブ・・・。寄り道して楽しかったけど、さくらぴあじゃなかったらと・・・。好きな会場ではあるんですが。

お芝居は楽しくてほろりとして、考えて。友人は最後らへん号泣、「なんでだろ~」と言うてましたが。
できたら第一弾から観たかった!島根行くなら広島に来てほしい!!(単なるわがままです)。
次回作もあるようですが広島に来てくださることを切に願っています。

変身テトラポット

変身テトラポット

森林浴

IRORIMURA・プチホール(大阪府)

2014/08/09 (土) ~ 2014/08/10 (日)公演終了

満足度★★★

観に行きました
無言で始まった舞台…少し恥ずかしいセリフもあったり…激しい怒り!?
不思議な空間でした。
ノコギリとギターの演奏は良かったです。
もっと絵も観たかったです。
ちょっと表現したいものが見えなかったです。
チケットプレゼントありがとうございました。

ガイコツ拳/わっと・あ・わんだふる・わーるど

ガイコツ拳/わっと・あ・わんだふる・わーるど

骸骨ストリッパー

ひつじ座(東京都)

2014/08/06 (水) ~ 2014/08/11 (月)公演終了

満足度★★★★

アットホームな雰囲気
『わっと・あ・わんだふる・わーるど』見ました!
ほぼ素舞台ながらしっかり世界観が伝わって、
劇団のカラーもよく出てたと思います!
開演前からアットホームな雰囲気で観客をキンチョーさせないのも
ここの強みかと思います!
もう片方の『ガイコツ拳』も気になりました!
アフターイベントでは役者さんたちのワザが見れると思っていましたが
企画モノでした。楽しかったですけど。
次回本公演楽しみにしてます!

暗いところからやってくる

暗いところからやってくる

KAAT神奈川芸術劇場

大野城まどかぴあ(福岡県)

2014/08/09 (土) ~ 2014/08/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

質の高い、みごとな舞台
とにかくおもしろい。「こどもとおとなのためのお芝居」と銘打たれていて、こどもにこそわかるようにとものすごくていねいに表現されているので、SF的センスに乏しいわたしにもとてもよくわかった。

詳細は、「福岡演劇の今」 http://f-e-now.ciao.jp/ に書いています。

ハイキングフォーヒューマンライフ2014

ハイキングフォーヒューマンライフ2014

劇団PATHOS PACK (パトス パック)

「劇」小劇場(東京都)

2014/08/06 (水) ~ 2014/08/10 (日)公演終了

満足度★★★★

前に進む
自殺した人ではなく、残された人達に焦点を当てた名作。自殺そのものを非難するのではなく、その為に不幸になる人がいるのを分かって欲しいとの想いが見えた。やや、私では良く理解しにくいシーンもあったが、最後はそれぞれが前に進んでいく終わり方に共感できた。

日本絵草紙 『宝塚をどり』  プチ・ミュージカル・プレイ 『明日への指針 ―センチュリー号の航海日誌―』  グランド・レビュー 『TAKARAZUKA 花詩集100!!』

日本絵草紙 『宝塚をどり』  プチ・ミュージカル・プレイ 『明日への指針 ―センチュリー号の航海日誌―』 グランド・レビュー 『TAKARAZUKA 花詩集100!!』

宝塚歌劇団

博多座(福岡県)

2014/07/12 (土) ~ 2014/08/04 (月)公演終了

満足度★★★★

宝塚100年記念、ショーの楽しさをたっぷり
宝塚歌劇100周年記念公演は、プチ・ミュージカルをはさんで和物ショーと洋物ショーという3本立てで、ショーの楽しさをたっぷりと味わった。

詳細は、「福岡演劇の今」 http://f-e-now.ciao.jp/ に書いています。

おせっかい母ちゃんリビングデッド

おせっかい母ちゃんリビングデッド

ぬいぐるみハンター

駅前劇場(東京都)

2014/08/08 (金) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★

スピード感
役者さんの畳み掛けるようなセリフ、過去の回想への場面転換の多さなど、
実にスピード感ある舞台でした。またアドリブのようなセリフも多く、面白い。

ネタバレBOX

解散ライブ直前の楽屋が中心ですが、過去の回想シーン等が入り、ライブまでの時間だけだが実に上手くまとめられている。徐々に、各人の想いをぶつけていくシーンは切なさが漂う。役者さんそれぞれの熱演も見事。なかでも、、お母さん役の神戸さんの演技は流石。
ただ、ストーリーに関して言えば、主人公の恩太が高校時代から成長していないのがやや不満。これでは、確かに心配で昇天できないか。

新曲聞きたかったです♪
鎌塚氏、振り下ろす

鎌塚氏、振り下ろす

森崎事務所M&Oplays

はつかいち文化ホール・さくらぴあ(広島県)

2014/08/09 (土) ~ 2014/08/09 (土)公演終了

満足度★★★★★

台風が・・・
台風が接近中で、出演者の方々は帰れるのだろうか・・・。
そんなことを考えつつ、自宅に戻らず、仕事が終わって3時間を近場で過ごしてから劇場に向かった。。
やはり、2階席はクローズ。
開始時間と場所と、気候が関係しているのだと思う。
とても面白い舞台だったのに、残念だ。

ネタバレBOX

鎌塚氏シリーズ第3弾。
今回から観劇する方にも理解しやすいように作ってありました。
だけど、第1弾と第2弾も観たくなってしまいました・・・。
本多劇場公演をベースにしてあるためか、舞台装置はシンプル。
回転していくことで場面転換でしたが、出演者は目が回らないのかと思ったり。

ともさかさんは、朝ドラで見かける度に細い!と思っていましたが、
実際にも細かった。
どこから、抑揚のある声を出しているのだろう?
居ない人が見えるのに、目が見えないと勘違い。
見えない人をさも居るように振る舞ったり。
片桐さんの演技に爆笑し続けてしまいました。
三宅さんが冒頭で持っていた、保冷剤が活躍するとは(笑)
テンポの良い展開に、あっという間の2時間でした。

ラストには、倉持さんの挨拶もありました。
鎌塚氏シリーズはこれからも続くと発言。
しかし、広島での公演があるのだろうかと不安になった私・・・。

妥協点P

妥協点P

劇団うりんこ

うりんこ劇場(愛知県)

2014/08/10 (日) ~ 2014/08/10 (日)公演終了

満足度★★★★

妥協点を探す旅
 妥協点を探す・・・ ビジネスではごく当たり前の話ですが、議論の過程・交渉・妥協が演劇の題材になっているのは面白いですね。
 ちょっと感じた違和感はネタバレBOXに書くとして、色々考えさせられる良作でした。

ネタバレBOX

 女生徒はほぼひたすら口をつぐみ、書き直されていく台本でしか主張しません。それ故になかなか意図が観客に伝わらないようにしていると思われ、先生たちの会話からミスディレクションを誘う構成になっています。
 最後に口を開くことによって、彼女の関心が既に別のことに移っていることを察することができました。全ては最後のオチのインパクトのため・・・、演出の都合ってやつでしょうか。
 しかしそうなると、彼女は先生達を手の上で転がして実験・観察をしていたかのようにも感じられます。もしそうであるなら、本当は妥協点を探る健全な交渉に必要な「誠実さ」に欠けていたことになり、やや後味が悪いです。そこまで作者の意図なのか、演出の都合で陥った難点なのかは計り知れませんが。
アメリカンバッファロー

アメリカンバッファロー

北口裕介プロデュース

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2014/07/04 (金) ~ 2014/07/06 (日)公演終了

満足度★★★★

正義など無い
あらすじは公開されていますので、感想のみ。

最初から最後まで、とにかく三人の役者さんがしゃべるしゃべるしゃべる、
意味のあるような無いようなおしゃべりを、
とにかくしゃべる。
BGMなどありません。
休憩を挟みましたが、納得です。
ものすごい台詞の量でした。
海外の戯曲ということで、話の中身を真面目に解する芝居では無いと早々に見切りをつけて観劇しましたが、とにかく台詞の量のすごさが印象に残っています。

それと、舞台上に再現された「雑貨屋のガラクタ」。
洋物の小物がたくさんで、開演前にまじまじと観察してしまいました。
後半にこのガラクタたちが大仰な音を立ててぐちゃぐちゃにされます。毎公演あれをちゃんと元の状態にもどしていらしたんでしょう。おつかれさまでした。

大量の台詞の中身は残念ながらためになるものではなく、まじめに冷静に他人をおとしめるものであまり気持ちの良いものではありませんでしたが、演じる役者さんたちの力量には疑いようもなく、妙な満足感が残りました。
後半は感情を爆発させるような場面もあり、感情の揺らぎ、冷静さと冷静さを欠いた状態、緊張と弛緩、いろんな状態を演じ分ける難しい芝居だったかと思います。最後の最後にかわいらしい印象を残した松木賢三さん、さすがでした。

ネタバレBOX

ひどい話です。
雑貨屋を営む男が、なぜか高く売れた硬貨を、買い手から盗んで取り戻そうと画策する話。それがなぜ高く売れたのかはわからないままだけれど、一応コインの価値をならべた本は買ってみたりして。
雑貨屋の男のところで使い走りをしている少年、その少年へ彼が言い聞かせる話は正論のようなそうでないような、愛がこもっているようないないような。結局のところ、この少年の心がいちばん、三人の中ではまともだという感じの終わりかたをするのです(おそらく)。
雑貨屋にふらりとあらわれて、盗みの話に首をつっこむ男。雑貨屋の男の計画がいかに穴だらけかを語り、盗みの報酬を手中におさめようとする。
盗みをやめさせようとする行動をするのは少年だけです。シカゴがどんな状況だったか、時代背景が当日案内に書かれています。他人より少しでも得をしなければ損、ああそんな台詞を東京で聞きました。シカゴの歴史に少し詳しくなった気がします笑。
左様なら王(舞台セット確定の為、お席追加決定!チケット若干枚数追加販売いたします!!ご予約はお早めに!)

左様なら王(舞台セット確定の為、お席追加決定!チケット若干枚数追加販売いたします!!ご予約はお早めに!)

劇団ぎゃ。

甘棠館show劇場(福岡県)

2014/08/01 (金) ~ 2014/08/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

行って良かった
台風の影響で、雨が降ったり止んだりの不思議なお天気。
行ったことのない劇場で、迷ったらどうしよう・・・と思ったけど、早すぎる到着。

今回、最前列にて観劇。
あとで分かったことですが、お隣は元劇団ぎゃ。の方々でした。
劇団ぎゃ。のおよそ10年の時の経過を感じました。
私もおよそ10年いろいろでした。
劇団ぎゃ。を知ってから、すべてを観劇できたわけじゃないし、猛烈ファンではなかったけれど、大好きでした。

相変わらずの、衣装、チラシ、グッズのクオリティの高さ。
盛り上がったり、笑ったり、ほろっと涙、どうもありがとうございました。

ネタバレBOX

最前列の近さに、出演者を凝視していいのかしら?とドキドキ。
開始早々、歌と文字での観劇案内に爆笑。

画用紙の文字が、ストーリーにおいて重要な前ふりだったのですね。
馬鹿王のかわいらしいしぐさと行動に、引き込まれていきました。
だから、並び替えられた画用紙の文字・・・
あり得る流れだったのに、素直に受け入れていました。
私の中にも、同じように孤独な部分はあり、私はそれを受け入れ、消化しつつ前に進むしかないのです。
前に進む応援をいただきました。

劇団ぎゃ。のみなさま、どうもありがとうございました。
さようなら。


天国の東側

天国の東側

劇団あおきりみかん

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2014/07/25 (金) ~ 2014/07/27 (日)公演終了

満足度★★★★

巧妙に仕込まれた伏線
終盤にドンデン返しを入れてくる鹿目脚本の上手さが楽しめる。いつの間にか受け入れさせられた設定はにはじつは巧妙に仕込まれた伏線となっていて、終盤に回収されていくのが心地良い。ヨミを外してくる仕掛けも効いていた。

ネタバレBOX

松井真人の上手さは勿論だが、カズ祥と花村広大のキャラクターは強烈に印象に残っている。ワンシチュエーションで10数人入り乱れている中で確りと色が出ていた。女性陣では、やはり近藤絵理と川本麻里那が存在感で突出。

今作はややお涙頂戴を狙いすぎていたきらいがあったのと、やっぱり手嶋仁美の不在はどうしても引っ掛かるものがある。鹿目由紀が演じていた役柄なんて、手嶋仁美でバッチリハマるはず。しょうがないことなんだが、観ている段階で手嶋仁美の役だよなと思ったことは事実。
それは秘密です。

それは秘密です。

劇団チャリT企画

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/07/24 (木) ~ 2014/08/03 (日)公演終了

満足度★★★

熟れている
軽いテイストから入って終盤どっと社会派になる重い内容。話の運び方が上手い。最近の社会問題を巧みに引き込んで提示してくる。いつの間にかどっと重くなっていく上手さがあった。熟れている。

ネタバレBOX

ただ、笑いのポイントが少し合わないし、物語の流れも若干遅く感じた。この感覚は、自分と世代の近い男性劇作家に感じる独特のものかも。何故か微妙に合わないな、と感じると大体世代が近い方が多い。不思議だ。世代のテンポなのかな。
N.N.N.5

N.N.N.5

STスポット

STスポット(神奈川県)

2014/08/08 (金) ~ 2014/08/10 (日)公演終了

満足度★★★★

多彩
上演時間130分、休憩1回。4組とも全く違う、とても幅の広い顔ぶれがそろって、おもしろい。なんだがお祭りのような楽しさがあった。

痕跡 〈あとあと〉

痕跡 〈あとあと〉

KAKUTA

青山円形劇場(東京都)

2014/08/10 (日) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

悲しい事故が各人に与えた様々な影響を淡々と、それでいて各人のその後の「人生」を太く描く秀作かと
開幕前に読んでたパンフでいきなり「加害者」「被害者」とか配役名出てきたので
「何かの事故/事件の加害者/被害者間のドロドロとしたものを描くのだろうか?」
(パンフのイメージ、”痕跡”のイメージから想像)と思いましたが、
そんな単純なものではなく、

その事故/事件に関わった人達のその後の悲しみ、救い、逞しさ、したたかさ、
そういったものを、過剰に盛り上げすぎずにあくまでも淡々と、
しかしそれでいて「人生」としての笑いや涙を織り交ぜて、

「最後一体どうなるんだろう?」という事をあくまでも観客に読ませきらない
(「こう終わって欲しい」という願いや
「きっとこう終わるんだろう?」という様々な推測を楽しませる)、

桑原裕子さん流(=KAKUTA流なのでしょうか?)のお芝居、
北九州芸術劇場の「彼の地」に続き、他の脚本/演出家にはない、
見事な「味」の出し方と締めくくり方でした。

まず、桑原裕子さんファンになりますね、この「味」を知ると( ´ー`)

ネタバレBOX

10年前、大雨の夜バーのマスターが窓越しに見たのは、
川へ投身自殺を図ろうとする男、
夜更けに1人出歩く黄色い雨合羽の少年、
そして、、、

車の急ブレーキと衝突音、空を舞い上がり川へと落ちる雨合羽の少年、
そして(加害者であろうドライバーが)少年の行方を必死で探し続け、
そして逃げ去る姿。


あれから10年、亭主の転勤でその地を離れていた少年の母親は
ガンを患い余命いくばくもない身体で、
(今も見つからない少年の遺体について)
「まだ息子は生きているかも知れない」と
再びその地へ戻り少年を探す事を決心します。


同じ頃その地のクリーニング工場で働いている中年男性とその恋人の女性、
そしてもうすぐ20を迎える男性の連れ子の青年、

青年は「今度の誕生日はすごいプレゼントをあげる!」と言う女性
(ほぼ母親として慕っている)からの言葉に「弟でも生まれるのだろうか?」と推測します。


そして、かつてその地でブラック企業に務め精神的にもまいっていた男性、
それが妻の勧めもあり、名古屋へ引っ越しして回復し会計士になろうと猛勉強、
身ごもった妻が実家のあるその地へ先に帰ると言い、
試験が終わったら後から追うから、とホームで別れます。


※ この時点で本座組の役者陣の顔をまだちゃんと覚えていない自分は、
  誰が実は誰で、という事がよく分かっていませんでした。
  (分かっている人にはこの時点でもうある程度の
  物語の筋/背景は読めたものと思われます。)


・ まず、青山円形劇場の使い方が良かったです。

  当初客席前の円舞台淵(ふち)をうめつくす薄汚れた小道具の数々に、
  「場面転換ごとにここから舞台へセットをあげていく?
  だとしたらとても場面転換の遅い/悪い舞台になってしまう」と想像してしまいましたが、
  これはあの川の汚れ具合(ドブ川に近い?)を表す為の小道具でした。

  物語が進むにつれ、かつて少年が轢かれて落とされたこの川の様子が
  よく分かり、またこの「川」がある意味キーとなってきました。

  そして、他劇団ではあの円形にこだわり過ぎる所も多いのですが、
  あくまでも本劇では全方位観客に囲まれた劇場、として
  どの方向から観てもよく分かる舞台、
  としての使い方に徹していたのが非常に良かったと思います。
  (この形なら、北九州芸術劇場での公演でも、特別な変更はなしで演じられるのかな、
  と思いました。)


・ 伏線の貼り方が分かりやすいが使い方がとても良い
  クリーニング店社長が前のチラシに中年男性の働く姿を、
  それを中年男性に止められた社長は
  新しいチラシにその息子の写真を載せて、
  色々な人々が交わる場所となる韓国焼肉店にそれを置きます。

  これがその後
  ・ バーのマスターがかつて見た自殺しようとしていた男性(中年男性)
  ・ そして車に轢かれて死んだものとされていた息子の(成長した)姿(青年)
  として、それぞれの登場人物に見つけられます。

  登場こそ非常に分かりやすい伏線でしたが、
  そのタイミングや使われ方がとても良かったです。
  思ってもいないタイミングで、「おお!ここでそれに触れるのか!」と。

  これも「後々関わってくる」という意味での”痕跡”なのでしょうか。


・ ”痕跡”とは、事故に関係したそれぞれが負った傷跡でもあり、
  そしてその後の10年で築いてきた人生の「痕跡(こんせき)」でもあるのでしょうか。

  物語が展開するにつれ、
  単なるひき逃げ事件から、
  実はそれに救われた人がいた事、
  そして、それを忘れる為に逃げ、しかし逃げきれなかった人が存在していた事、
  
  更には物語途中で度々語られる「後々考えると・・・」
  という台詞にもかかっているかと思います。


そして、
・ 会計士を目指す男性こそがかつてのひき逃げ犯人であり、
  10年経っても子供を探す少年の母親の姿に耐え切れず、
  とうとう妻にその事実を話してしまいます。


・ 轢かれた少年は川へ落ちた所を死に場所を探していた中年男性に助けられ、
  しかし記憶喪失に陥っていた事などから
  少年はいつしか中年男性の子供として(※戸籍を持たず)育てられる。

  これが借金苦で自殺を考えていた中年男性にも、
  「新たな素性で人生をやり直す」きっかけをあたえる救いでもありました。


・ 少年の母親は韓国料理店にて、それまでの情報やクリーニング店のチラシなどから
  「かつてひき逃げされた少年を助けたのが中年男性で
  少年はきっと記憶を失っていてそれを自分の子供として育てた、
  それがこのチラシに写っている青年だ!」と全てを本人達の前で言い当てます。

  しかし、そこでのクリーニング店社長や恋人達の証言からそれは間違いである、
  とさとされ、「全ては自分の妄想にすぎない」と認め、母親は去っていきます。

  ※ この時点、普通のお芝居であれば、推理モノなどのように
    解決編に向かってしまうものと思いましたが、
    全てが判明したからそれで終わり、
    にはしないのがこの脚本のすごい所だと思いました。


そして、
・ 会計士は妻にひき逃げの事実を告白し、
  それを少年の母親に告白しに行くが・・・

・ 少年の母親は自分の推測が外れたものとして、
  (それまでに他の家族から勧められたこともあり)
  少年の捜索を打ち切り、少しでも長く生きる為に入院する、と決心し

と物語は結局、
「解決ではなく、それぞれがそれぞれの傷跡を抱えたまま生きて行く」
事になるのかと思いましたが、

・ 会計士の妻は亭主の告白を止め、子供を無事出産する。
  しかし「2度とあなたには子供を抱かせない」と言い捨てる。

・ 中年男性は青年に「出て行け!」と金を渡して一時的に追い出し、
  自分は10年前の事件からの全てを警察に行って
  自供してくる、という別れ。

最後、青年とその彼女が「川」沿いを散歩している所へ
その(本当の)母親がおっかなびっくりに自転車を漕いでやってくる場面、
転倒しそうな自転車を青年が助け、そのまま去っていく。
そしてそれを見送り、何かに気づく母親。

場面暗転して、倒れた自転車がポツンと残された場面。


結局、
・ 母親は青年を追ったのか?
・ 青年を見た事で安心した母親は急死してしまったのか?
・ 中年男性が警察へ言って自供したとして、
  母親の元へ真実は届いた(間に合った)のか?

など、最後の最後については述べられないまま物語は終了します。


物語途中から涙や鼻をすする音などから、
「泣いている方がいるんだな」とは思いながら
自分は(泣かせる場面、内容は多くても)
淡々と進む物語の流れに、
笑いはしても、実際涙は出ませんでした。

そして、この締め。


しかし、この「淡々とした感じ」「人達のしたたかな姿を描く」
「分かりきった結末ではなく、余韻とでも言うべき何かを残して物語を終わらせる」
そこが桑原裕子さん脚本/演出の素晴らしい所なのかな、と思います。

多分、夢で「こう終わったんじゃないかな」とか妄想する事になると思いますが、
そういう観劇の後の楽しみを残す終わり方こそが桑原さん、そしてKAKUTAさんの持ち味なのかなあ、
と。


自分の妄想だと、
「青年と母親は再会しますが、青年の記憶が戻る訳でもなく
青年は自分を育ててくれた中年男性の無実を主張し、
母親もまたそれを良しとして最後を迎える」
という形でしょうか。

会計士の人は「ひき逃げ」した相手が生きていた、という意味では
救われるでしょうが、多分奥さんは「ひき逃げ」の事実を隠した事より
自分に言って楽になろうとした主人を一生許さないのだろうなあ、と。
肥後系 新水色獅子

肥後系 新水色獅子

あやめ十八番

小劇場B1(東京都)

2014/07/23 (水) ~ 2014/07/27 (日)公演終了

満足度★★★★

不思議と下品な感じがしない
ガッツリ劇中劇が挿入されているのに分かり易い演出と演じ分け。教え子のほとんどに手を出すという、ドロドロで酷い話だが、不思議と下品な感じがしない。何故か漂う純愛感。主人公に同情すらしてしまう。鬼畜なのに。

ネタバレBOX

金子侑加、前園あかりの劇中劇での男役の熱演ぶりが印象的。当たり前だが、全く手抜きなく二役確り作り込んでいて観応えがあった。金子侑加、今作は二役真逆だったが好演。前園あかりの集団の中で異彩を放つ存在感はやっぱり好きだ。

和知龍範、歪んだ人格の主人公がハマっていた。声が良くてが更にいい雰囲気。福永朱梨、木原実優の可愛い雰囲気も印象的。役柄に合ったキャスティングの上手さと演出の妙を感じた。
マホロバ

マホロバ

東宝

シアタークリエ(東京都)

2014/07/17 (木) ~ 2014/07/27 (日)公演終了

満足度★★★★

熱いエンターテイメントショー
役者の情熱がとても輝いている舞台でした。
ボーカル入りの音楽と投影された映像、そして迫力の殺陣シーンが何よりの醍醐味で、事前知識をまったく持たずに鑑賞したのでここまでエンターテイメント性に溢れているとは思いませんでした。

ストーリーとしてはもう少し練り固められたのでは?と思う部分もありませいたが、役者のレベルの高さで説得力を持たせていたと思います。

インザマッド(ただし太陽の下)

インザマッド(ただし太陽の下)

範宙遊泳

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/08/09 (土) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★

タペストリー
面白い。70分。

ネタバレBOX

ダイくん(根本大介)…会社員。アヤちゃんの彼氏。デート中に会社の命令で日本代表戦に加わる。炎の中からユーちゃんを救う。ユーちゃんの魔法にかかる。波に乗れなかった。
アヤちゃん(椎橋綾那)…ダイくんの彼女。代表戦の際にテッキーに助けられ、付き合うことに。
ユーちゃん(名児耶ゆり)…アイドルグループの一員。代表戦でダイくんに助けられるも記憶に残らず。引退時に卒業生が騙されてAVに出たと暴露し、干される。
武谷選手(武谷公雄)…女の夫。日本代表選手。退場処分になり自宅に戻った。再度スタジアムに行き、気が狂って焼死した。
テッキー(武谷公雄)…代表戦の相手選手。アヤちゃんを助けた。どこの国かは不明。
女(中林舞)…武谷選手の妻。夫が死亡し、すべてを捨てて放浪し、男(武谷公雄)と不倫する。女は捨てられなかった。

映像を織り込んだ上手い作品を久々に見た。絵的にも美しい(特にユーちゃんのシーン)。以前、芸劇eyesでみた範宙遊泳作品は乱雑な感じだったので、本作品のようなスタイリッシュな感じが意外だった。
女優陣は衣装の良さと動きのかわいさもあってか、とっても舞台映えしてた。

なんの対戦かもわからず大敗する日本代表。そして変化する日常。ついには本当の戦争に突き進む日本という、つかめるような掴めないような展開。よくわからん突飛なとこみあったけど、全体的に面白かった。
喪失がテーマかななんて思ったけど、終盤部に印象的ななにかが欲しかったかな。

ユーちゃんが舞台美術(伸びる幕?)に乗っかっている際に幕が落ちるというハプニングもあった(終演後にきちんとお詫びと補償的なアナウンスもあった)。やってる側としてはきちんとしたものを見せたいという想いはあるだろうけど、ハプニングに対応しようとする役者(裏方も)の動きが見れたのが、ちょっと嬉しかった。意図的でないけど、ハラハラ感も味わえたし。怪我があったらアレですけど。

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