満足度★★★★★
悲しい事故が各人に与えた様々な影響を淡々と、それでいて各人のその後の「人生」を太く描く秀作かと
開幕前に読んでたパンフでいきなり「加害者」「被害者」とか配役名出てきたので
「何かの事故/事件の加害者/被害者間のドロドロとしたものを描くのだろうか?」
(パンフのイメージ、”痕跡”のイメージから想像)と思いましたが、
そんな単純なものではなく、
その事故/事件に関わった人達のその後の悲しみ、救い、逞しさ、したたかさ、
そういったものを、過剰に盛り上げすぎずにあくまでも淡々と、
しかしそれでいて「人生」としての笑いや涙を織り交ぜて、
「最後一体どうなるんだろう?」という事をあくまでも観客に読ませきらない
(「こう終わって欲しい」という願いや
「きっとこう終わるんだろう?」という様々な推測を楽しませる)、
桑原裕子さん流(=KAKUTA流なのでしょうか?)のお芝居、
北九州芸術劇場の「彼の地」に続き、他の脚本/演出家にはない、
見事な「味」の出し方と締めくくり方でした。
まず、桑原裕子さんファンになりますね、この「味」を知ると( ´ー`)