最新の観てきた!クチコミ一覧

94921-94940件 / 190102件中
ザ・ヒストリーボーイズ

ザ・ヒストリーボーイズ

シーエイティプロデュース

世田谷パブリックシアター(東京都)

2014/08/29 (金) ~ 2014/09/14 (日)公演終了

満足度★★★

日本での上演の難しさを痛感
興味深い内容、興味深い出演者、スタッフに惹かれて、楽しみにしていた公演でしたが、如何せん、歴史教育を題材にした作品故、自国での上演なら、観客の共通認識があって、当然説明不要の部分が、日本人には、一般的に理解困難な台詞や設定があって、充分理解するには、骨が折れる舞台だと感じました。

また、生徒役のキャストも、見分けがつかないメンバーが若干いたことや、役名と人物認識に時間が掛かったことも、作品世界に同化するのには、悪条件だったように思います。

とは言え、斬新な演出、琴線に触れる台詞、松坂さん、太賀さん、中村さん等、若手キャストの好演もあって、退屈に感じる瞬間は、微塵もありませんでした。

これが、他の教科の話だったら、もう少し、万国共通の教育問題演劇作品として、多くの観客に受け入れられやすい作品になったのかもしれませんが、でも歴史教育をテーマにしているからこその、作品の深さも感じるので、評価は難しいところですね。

イギリスの歴史に精通している方になら、自信を持って、おススメできる佳作舞台だと思います。

ネタバレBOX

大学入試に向けて、正統派の教育をする若いアーウインという教師と、自己流の考え方で、生徒に人生を教えようとする、いろいろな意味で型破りな老教師ヘクターの二人の男性教師と、女性教師のリントット。ここに、学校を経営面と評判でしか測れない校長と8人の男子高校生が加わる12人だけの舞台。

モノトーンの簡素な舞台に、大きくグレーの床が設置してあるのかと思えば、それを生徒達が破って、メモにしたり、答案にしたりで、内心かなりな衝撃を受けました。(笑い)
長く、演劇を観て来ましたが、ここまで、意表をつく演出は初めて観た気がします。

浅野さんの、授業の台詞が、3階席ではちょっと聞き取り辛かったのが、残念。

アーウインが、何かと言えば、口にする、ヘンリー8世のたとえなど、イギリス人には百も承知の歴史事項がたくさん出て来るので、歴史認識があまりない観客向けに、芝居に関連ある事項についての、無料の資料配布などがあれば、内容を理解するのに、役立ったのではないかと思うのですが…。

リントットの言う、何故歴史教師には、女性が少ないかという説には、しごく納得。
結局、歴史は、単細胞の男達が作るものだから…。
そう言われれば、女性が歴史を動かしていれば、もっと、戦争の少ない歴史があり得たのかもと思ってしまいました。

ヘクターが、事故で亡くなった理由が、ちょっとシニカルで、笑えました。ある意味、深い悲哀を感じてしまう。こういう部分も、日本人気質では、理解し難い設定かもしれません。
非常の階段

非常の階段

アマヤドリ

吉祥寺シアター(東京都)

2014/09/12 (金) ~ 2014/09/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

初見でした。良かったです。
とにかく役者さんがみんな上手いですね。
熱演でした。公演時間が長くなっていますが、良い時間を過ごしたと感じます。
内容が濃いし、いろいろと詰まっています。だからこそこの舞台を鑑賞して楽しいと感じますが、あとでこのテーマに関して自分で悩むことや、この舞台によって私の「悪と自由」観が変えられるということはない。後味とか余韻というのはあまり無いと思った。余韻好きの自分としては「余韻が欲しい」と言ってしまいます。
しかし最後まで気のこもった舞台でした。
時々そこはちょっと冗長なのではないかと思うところが有りましたが、そういう時々の感覚も、自分と違う人が作ったものを見ている感覚として好きなので、私にとっては問題なしでした。
力を注いで試そうという、常にチャレンジしている人たちの心意気を感じた気がします。ありがとうございました。これからも見に行きたいです。

今はただ遠くからありふれた歌を-

今はただ遠くからありふれた歌を-

演劇企画ハッピー圏外

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2014/09/12 (金) ~ 2014/09/16 (火)公演終了

満足度★★★★

ベタだが、心温まる作品
 操縦シーンに好感を持った。

ネタバレBOX

 難病の為、冷凍されていた純ちゃん(11歳)は、孤児。施設で育った。大の仲良しが篤っちゃんと敏ちゃんだ。50年後、漸く安定して来た解凍技術のお陰で蘇生した純。出迎えてくれたのは、もう、初老に達した篤ちゃんと敏ちゃんだった。彼らは、川崎の多摩区で板金工場を経営していて、ロボット製作なども手掛け、その道では世界トップクラスの技術者になっていた。そして、彼女が冷凍される前にした約束を果たす為に、今では、法で禁じられた二足歩行ロボットを秘密裏に開発していた。然し、彼らの技術力の高さを誰も放っておいてくれない。何故なら、家事用実用ロボット、7c型マルチパーパスコンテナを初めて作ったのは彼らだったし、そのオリジナルは、現在も、家族の一員として、この家内工場で活発に動き回っていた。純ちゃん達の食事も彼が作ってくれる。
 だが、流石に50年の時は世相を大きく変えていた。あの時まで、IT技術の進歩によって社会インフラの管理は、総てコンピュータ制御になり、ネットで繋がった社会は効率的で、合理的であるかに見えた。
然し、ある時期を境に、コンピュータの中に自ら意志を持ち、人間に対して悪意ある攻撃を仕掛けて来る者が現れた。その為世界中が大混乱を起こし、殆ど、国が崩壊する所迄行ったケースが何件もあった。その為、人間は、総てのネットに機器を繋げることを禁止せざるを得なかった。何故なら、意志ある電脳体が人間を殺してやろうと思えば、電源を落としてやるだけで、ネットワークに繋がる電源総てが落ち、病院や社会的インフラは忽ち機能停止する。患者のケアをしていた機器類は一斉にストップする。人間はこの事態に恐怖した。同時に暴走の原因を、暴力的なコンテンツやそのプログラムが人工知能に悪影響を与えた為と考え、メディアから、一切の攻撃的・暴力的表現を排除した。無論、暴走を始めた人工知能の支配するエリアにアクセスすることはタブーとなりインターネットへの接続もできなくなったのみならず、何時頃からかギリシャの都市国家のように、都道府県単位で独立国家化したエリアは、互いの利権を争って戦争を始めていた。同盟相手は政治や状況によって変わる。各々の地域内部では、その地域の法があり、他のエリアと個別法が異なるのは当然のことであった。
 ところで、篤っちゃん達の仲間には、NASAから受注を受けている耐熱・耐衝撃パネルを制作できる瓦屋、山下も居た。つまりこのエリアは、世界トップレベルの中小企業が集まる一大集積地でもあったのである。
 そんなこんなで、この工場には、様々なスパイが潜り込んでいた。ある者は事務員として、ある者は、実際に工場内に忍び込む形で、そして、各地域の政府・軍関係者は地元警察と手を組む、というようにして。
 偶々、このエリアの地元の優秀な警察関係者長尾の娘、美樹が難病に掛かり、敵対する東京では認可されている薬が、このエリアで認可される迄にはまだ5年の歳月が必要とされていた。然し、娘の体はそれ迄持たない。冷凍されて、薬の認可を待てばよいのだが、彼女の母が冷凍された時に技術が追いつかず酷い後遺症を患ってしまった為、娘は冷凍に対する恐怖感を克服できずにいた。彼女の掛かっている担当医は純ちゃんと同じであったことから、美樹と純は仲良くなる。一方、長尾は、横浜の軍関係者から、東京の医者に掛かり、件の薬を調達することと引き換えに、篤っちゃん達の工場で開発されていると噂される二足歩行ロボットの件を確認し、あれば確保するよう求められる。横浜サイドは約束通り、娘の新しい病院への転院手続き書を用意した。ロボットを発見しながら、純ちゃんと娘の関係や、三人組の事情を慮って知らぬふりを決め込んだ長尾だったが、横浜から攻められて、工場へ向かう。が、皆の機転で、警察には手に負えないと報告してメンタルな繋がりの出来た者同士の激突は避けることができた。だが、千葉のスパイだった事務員の麻木が、純ちゃんと美樹を拉致、麻木は、何かに彼女らを載せて強い雨で増水した多摩川に流してしまった。和恵と彼女の部下が車で純達を追うが、多摩川を挟んで、横浜軍、千葉軍が対峙し、戦車からの砲弾や戦闘機による空爆で純達が載せられた筏のようなものに近付くこともできない。おまけに、純ちゃんは頭痛がし出した。未だ、冷凍技術の未熟な時代に冷凍された純の脳は、ダメージを受けており、頭痛がし出したら6時間以内にオペを受けなければ重大な結果を生ずる。
 救出手段は一つ。一つあるだけだ。無論、ロボットの起動である。純達の位置確認等、データ収集は、パーパスコンテナが自らが電脳世界に取り込まれることを覚悟した上でインターネットにアクセスし集める他に無い。起動及び操縦は、スパイとして潜り込んでいた源次郎が行う。
無論、巨大な二足歩行ロボットを作る程、劇団に資金は無いから、知恵を使っている。コクピットだけを舞台中央に作ってあったのだ。観客側が開いた箱の中に椅子を据えて操縦席とし、箱の上手・下手に両端を繋いだロープのような物を数本ずつつけ、足元には、パーカッションのスネアドラム用足踏みのような器具を作って、役者があっちこっちと懸命に動かすのである。これは、若い男の役者しか出来ないほどハードな動きだが、演じた中川 敏伸を褒めるべきだろう。
篤っちゃん、敏ちゃんは、捕まってしまった。行方は分からぬものの、純は信じている。二人が元気でいることを。だって、三人には、未だ他の約束も残っているから。幸い、純の手術は間に合ったばかりか難手術も成功し、術後の経過も良い。今度は、純が待つ番になった。行方が分からなくなってしまった二人を。残りの約束を果たす為に。








いのうえ歌舞伎 「蒼の乱」

いのうえ歌舞伎 「蒼の乱」

劇団☆新感線

東急シアターオーブ(東京都)

2014/03/27 (木) ~ 2014/04/26 (土)公演終了

満足度★★★★

草原
大阪まで待ちきれず行ってしまいました。
初めての東急シアターオーブ。
とても綺麗な劇場。

言われていたようにいつものいのうえ歌舞伎よりも爽やか。
それはバカ正直な小次郎と美しい蒼真の存在がそう感じさせるのかな。
松山ケンイチさんが舞台2作目ということでどうかなと思いましたが
声も通るし役柄と合っていて良かった。
立ち回りもなかなかだったと思います。

ラストの草原のシーンはあれだけで広々とした青々とした草原が思い浮かび目が潤みました。

万獣こわい

万獣こわい

パルコ・プロデュース

森ノ宮ピロティホール(大阪府)

2014/04/30 (水) ~ 2014/05/07 (水)公演終了

満足度★★★★★

万獣こわい
落語の饅頭こわいをモチーフだということで楽しみにしてました。
ねずみの三銃士は『印獣』に続き観劇2作目。

前回の三田佳子さんも面白かったですが
小池栄子さんは本当に素晴らしい女優さんです。

夏帆さんもギャップが良くて舞台まだ2作品目らしいですが
また観たいと思える女優さんです。

クドカン&河原さんのコンビは面白い中にも冷酷さも有りでやはり大好きです。

ネタバレBOX

オープニングの高座も面白く
怪談話のような始まりがとても興奮しました。

アドリブに見えて緻密に計算されてるようでもあり
何より役者さんが楽しそうでこちらもニヤニヤしたり大笑いしたり。
しかし内容は実際の事件のことでもあるので
こんなに笑ってても良いのか?とフッと思うと寒気がしたり。

舞台を二段に使っての場転が面白かったけど役者さんは裏で大変だったのでしょうね。

ラストシーンの刑務所での蛸踊りをする小池栄子さんを見て最初は笑ったけど
バカになったほうが楽だってことなんだろうなって思うと哀しい。

もう1回観たいと思う舞台でした。

グローブ・ジャングル

グローブ・ジャングル

虚構の劇団

一心寺シアター倶楽(大阪府)

2014/04/17 (木) ~ 2014/04/20 (日)公演終了

満足度★★★★

グローブ・ジャングル
虚構の劇団は『エゴ・サーチ』に続いて観劇2作目。
そしてこの『グローブ・ジャングル』は初演のUstream配信があったのでそれを観てから。

ストーリーは『エゴ・サーチ』に似た部分もありましたが
飽きずに楽しめました。

鴻上さんの脚本は数年前に書かれているのに
今の時代に寄り添っていて全然古さを感じさせません。
ファンタジーな要素もあって爽やかな印象を残します。

ネタバレBOX

客演の方々の個性が際立っていてパワフルでした。
劇中劇のところのオレノさんは自劇団の鹿殺しっぽさも出ていてイキイキされてたように思います。
根本さんはずっと観たいと思っていた女優さんでしたが
イメージと違った印象でどうやらいつもと違うアプローチだったようです。
ご自身の劇団の作品も観てみたいと思いました。

小沢さんと小野川さんは目を惹く役者さんでキラキラしてます。渡辺さんの雰囲気も好きでした。

少し個性が強かった印象で物語としては初演の方が纏まってるように感じました。


ラスト、住田が見えなくなったのは前を向いたということなのに
切ない…。
ネットと人との関わりを前作から考えさせられるお話です。



サバイブ!

サバイブ!

自転車キンクリーツカンパニー

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/09/13 (土) ~ 2014/09/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしい
非常に素晴らしい舞台でした。
何気ない日常を非常にわかりやすく、まさにそこに今起こっているかのような
親近感のわく、素晴らしい演出と演技であり、
とても素晴らしかった。
最近見たことないくらい良い作品である。

今はただ遠くからありふれた歌を-

今はただ遠くからありふれた歌を-

演劇企画ハッピー圏外

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2014/09/12 (金) ~ 2014/09/16 (火)公演終了

満足度★★★★★

ネホリーとハホリー☆
(^^)/本日の昼、池袋で
[演劇企画ハッピー圏外]の
【今はただ遠くからありふれた歌を-】を観てきました☆
面白かったです。
近未来を舞台にした、
SFヒューマン・コメディ☆
個性あふれる実力者の俳優さんたち、
笑いはありとあらゆる所に!
練りに練ったストーリー展開も素晴らしい♪
観劇日記をブログに書きました。

サバイブ!

サバイブ!

自転車キンクリーツカンパニー

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/09/13 (土) ~ 2014/09/21 (日)公演終了

満足度★★★★

身近な問題を提起した作品
先ずは、非常にディフォルメされた登場人物たちです。
ディフォルメされることによって、とても解りやすくなっていますし、それでも<いるいるこんな人>と思えます。

「依存」というのは人間特有の悪癖なのでしょう。改めて思い知らされます。

「情」と「依存」は混在して我々に巣食っているという警告でしょうか。
自分の心の中を客観的に観察する必要がありそうです。

「生きる」という意義を日常の<ある・ある>から問いかけた良作ですね。

マナナン・マクリルの羅針盤

マナナン・マクリルの羅針盤

劇団ショウダウン

シアター風姿花伝(東京都)

2014/09/05 (金) ~ 2014/09/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

池袋演劇祭CM大会で垣間見せた力量はホンモノ
講釈師の如きメリハリのある語り口に身体表現、音響、照明、装置を加え、可愛らしい女優さんが露出多めの衣装で演ずるなんて、反則だろ!(半分真顔)
が、池袋演劇祭CM大会で垣間見せた力量はホンモノ、物語が見事なほどに浮き上がって10分の休憩込みの140分間、観客を惹き付け続ける…いやぁ、脱帽!。
また、当日パンフレットに書かれていたので「サミュエル・ベラミー」「ウイーダ号」「ジョン・キング」を開演直前に調べて臨んだら内容の理解に役立つこと。
で、主要登場人物が実在したことを当日パンフレットに記載しておき第一幕は主人公の青年が海賊になる物語…と、評伝かと思わせておくからこそ、ファンタジックなクライマックス(ちょっと「アビス」を連想)に「おおっ!」と思うのかもなぁ…。
なお、大阪より舞台が広い分、一部の装置の間隔が広がり、ロープが1本増え、ステージの奥行きを使ったギミックを仕込んだ「アップグレード版」だったそうで…。

【全公演終了しました。ありがとうございました】カムバック!矢板のガールズ♪

【全公演終了しました。ありがとうございました】カムバック!矢板のガールズ♪

らちゃかん

小劇場B1(東京都)

2014/09/10 (水) ~ 2014/09/14 (日)公演終了

満足度★★★

お茶の間劇場+α
わかりやすく子供からお年寄りまで楽しめる「お茶の間劇場」的雰囲気が心地いい劇団だが、今回少し雰囲気が変わったような気もする。ほっこり感をアップさせようとの意図からか、所々にスパイスが散りばめられているのだが今一つ伝わってこない。ベリーベリーの三人の過去から現在までの関係性をもう少し掘り下げて描いて欲しかった。現在の三人が過去の自分たちと対面するシーンも違った印象になったはずだ。

今はただ遠くからありふれた歌を-

今はただ遠くからありふれた歌を-

演劇企画ハッピー圏外

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2014/09/12 (金) ~ 2014/09/16 (火)公演終了

満足度★★★★

なんと勿体ない。
千秋楽を拝見しました。お芝居の内容に好き嫌いはあると思いますが、私は正直、好きな内容。演者も好感が持てます。それぞれの役に全力で臨んでいる役者の皆様をみているとほれぼれします。ですがこれだけの人数が出る割に小屋が小さい。また終盤、多摩川の話がでてくるローカルネタがあるのに、池袋で公演とは。。あまり公演場所で評価を加味したことがないのですが、そこに★-1。ちなみに決してシアターグリーンは悪い劇場と思ったことはありません。

僕のともだち

僕のともだち

劇団 でん組

テアトルBONBON(東京都)

2014/09/02 (火) ~ 2014/09/07 (日)公演終了

満足度★★★

展開に戸惑い
前半と後半の作風がガラッと変わってしまい少々戸惑う。冒頭浮かび上がる十字架や母親が抱きしめるぬいぐるみがラストにつながるのだが、単純で安っぽい演出に感じてしまう。そもそもいじめの問題をコミカルに描くことに違和感を覚えるし、母子の愛情物語に結び付けるための呼び水としての役割になってしまっているのが残念だ。結果、後半のドラマティックな演出は作家の思いが空回りしているように感じた。役者陣の熱演で何とか救われた。余談だがラストのストップモーションは少々長く感じた。

太陽への回廊

太陽への回廊

無頼組合

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2014/09/12 (金) ~ 2014/09/15 (月)公演終了

満足度★★★★

濃かったです。
時代をまたいだストーリーで、家族・政治・犯罪・友情・愛・・等、沢山の事が盛り込まれていて濃い舞台でした。アクションに関しては、スピード感が足りない箇所もありましたが、迫力がありました。現代の異様な犯罪とか政治の汚さ、隠蔽される事実など、色々感じる所があり、そして家族の愛や男達の友情など泣かせる部分もあり、とても良かったです。14日、昼の回に行きましたが、器材トラブルで公演が中止になり、15日に再度足を運びました。観に行って良かったと思える舞台でした!

我妻恵美子  「肉のうた」

我妻恵美子 「肉のうた」

大駱駝艦

大駱駝艦・壺中天(東京都)

2014/09/13 (土) ~ 2014/09/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1252(14-291)
20:00の回(晴)、18:50会場着、19:00受付(1時間前から整理券配付…10名強並んでいました)。19:25番号順に階段に整列(荷物預りあり)、19:30開場、ひな壇、ベンチシート席、最前列の前にやや低めの1列追加(ということは2列目の方が観やすかったかも)、暗幕で舞台の様子はわからず。

此処は初めて「 大駱駝艦」も初めて、いつもすぐ完売になるので本作は早目に予約(普段は予定だけして前日や数日前予約が多い)しました。

20:04前説(80分)、20:06開演〜21:28終演。当パンをみると我妻さんを含め10人の女性ダンサー、「場面表題(SCENES)」が1〜10まで。

幕の向こうは想像を超えたうごめく肉の世界でした。決してジメジメしたものではなく緊張感ある群舞、コミカルな動き、その合間にこの世のものとは思えない物の舞…目を見張るばかり。

イドメネオ

イドメネオ

東京二期会

新国立劇場 オペラ劇場(東京都)

2014/09/12 (金) ~ 2014/09/15 (月)公演終了

満足度★★★★

父と子
古代ギリシャの物語ですが、現代的な衣装を纏って場所や時代を特定しない形で演じられ、親から子へ受け継いで行くものに焦点を当てた演出となっていました。

序曲が流れる中、父イドメネオが幼少のイダマンテに服を着せるモノクロ映像が舞台手前のドレープの効いた白い幕に流れ、父と子のテーマと服というモチーフが提示され、劇中でも頻繁に服を脱いだり着替えたりすることによって様々な関係や感情を表現していました。
王子と結ばれようと策略を謀る女が思い通りに行かず半狂乱になり、服を脱ぎ捨てカツラを外し(中はスキンヘッド風に処理してありました)泥まみれになりながら高音で歌う姿が壮絶でした。
フィナーレでは台本には無い、新王妃の出産シーンが演じられ、親と子の繋がりが強調されていたのが印象的でした。

『フィガロの結婚』や『魔笛』といったモーツァルトの有名なオペラとは異なる、シリアスな質感の音楽を颯爽とドラマティックに演奏するオーケストラが良かったです。
歌手陣は叙情的な部分の歌唱は聴き応えがあり、演技も棒立ちでも過剰でもなくて良かったのですが、技巧的な細かいパッセージの歯切れが悪かったのが残念でした。

幅より奥行きの方が大きい傾斜したステージに砂が敷き詰められ、戦争の犠牲者達を表す大量の靴が散乱するなかで物語が展開し、後半では椅子やスーツケースも乱雑に積み上げられ、現在でも各地で起きている争いを思わせました。

【ご来場ありがとうございました!】「姦~よこしま~」【次回は12月本公演】

【ご来場ありがとうございました!】「姦~よこしま~」【次回は12月本公演】

ロ字ック

スタジオ空洞(東京都)

2014/09/13 (土) ~ 2014/09/15 (月)公演終了

満足度★★★★

圧倒された
オムニバス形式の3本立てでしたが、3本とも楽しませてもらいました。
1本目は一組の男女のせめぎ合い。2本目は人喰い姉妹の狂気。3本目は風俗店に務める女たちの心理戦。
役者の味をよく出していたのは3本目。表現が細やかで作り込まれていたのは1本目。エンターテイメントとして楽しめたのは2本目。
日高さんの包丁を砥ぐ様、狂気の表情でケチャップをブチまける梨木さん。感動しました。本公演も行きます。

ダンスカは千五百秋の夢を見る ~有限会社新選組顛末記~

ダンスカは千五百秋の夢を見る ~有限会社新選組顛末記~

酒竜神

萬劇場(東京都)

2014/08/20 (水) ~ 2014/08/24 (日)公演終了

満足度★★★★

ドタバタアクションコメディ
女装好きな近藤、無口な斎藤、ブサイクな沖田、ニヒルな永倉、狂犬原田、
女性の身体で男の心を持つ土方。
新撰組の象徴たるダンダラをスカートにし着る有限会社新撰組の面々。

ドタバタアクションコメディーではあったけど、ジェンダー・フェチ・世界情勢といった重たい内容も入っていた舞台。

全体的にはコメディ路線だったけれどもクライマックスに向かっていくにつれ、シリアスに。
この点はコメディとして観に来た観客にとってはマイナス点だったかもしれない。
しかし、重大な決意をする土方の熱演にはぐっとくるものがありました。
個人的にはこの舞台が小劇場の舞台を観に行く事になるきっかけとなった作品になりました。」

生まれ変わった男

生まれ変わった男

かーんず企画

ザ・ポケット(東京都)

2014/09/11 (木) ~ 2014/09/15 (月)公演終了

満足度★★★★★

双方とも正しい…それ故に…
山口峰範さんも出演されるという事でteam angelさんを観に行く。

奇跡体験アンビリバボーが好きな事もあり、まさにアンビリバボーでやっていそうな内容という印象で、観劇中もテロップとかナレーションが入ってきそうな雰囲気。
死刑囚が主人公という事で、ハッピーエンドにはならず、悲劇的な終わり方になるだろうと思っていましたが、
悲劇が好きではない自分でも所々に入る笑いの部分で楽しみながらも考えさせられる舞台でした。

類い稀なる善人に生まれ変わった主人公天田。
その行動に惹かれていく医療刑務所の面々。
こんな善人を治療が終わったら死刑台へ送らなければならないという状況で、天田の為にうごく医療刑務所の面々。
一方、凶悪犯を裁くという己の使命を全うしようと動く司法局の面々。
いくら今は記憶がないとしても、過去に行った犯罪に対する法の裁きは実行しなければならない。

双方とも正しい。
人間性から観る視点と、法や秩序といった面で観る視点で意見が分かれそう。
それぞれの視点で異なる感じ方をすると思う。
それ故に複雑な心境となった。
クライマックスはどうなったかをみせないまま終了となり、ここでもどちらの視点で見ていたかによって終わり方も変わってくると思う。
個人的には善人のまま過去の贖罪に死刑を受け入れたと思いたい…
正解を明示してくれていた方がすっきりしたかも知れないかなぁ…

ちなみに、天田の行動ではっとこれはみんなの為に嘘を…?と感じた瞬間涙しました。

セットは病室内というシンプルなものだったけれども、セット中央の柱が十字架に見えたり、窓からのライトがまるで夕日のようになって役者さんのシルエットを下手の壁に映し出すという綺麗なセットでした。

超スポ魂合唱コメディ『SING!!』

超スポ魂合唱コメディ『SING!!』

K.B.S.Project

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2014/09/11 (木) ~ 2014/09/15 (月)公演終了

満足度★★★★★

ネホリーとハホリー☆
(^^)/月曜の夜、池袋で千秋楽の
[K.B.S.Project]の
【超スポ魂合唱コメディ『SING!!』】
を観てきました☆
面白かったです。
昨年6月とは違う新作でした♪
40人近い登場人物、
全員が個性的でナイス☆
笑って笑って、
元気いっぱいになれる舞台です♪
観劇日記をブログに書きました。

このページのQRコードです。

拡大