
揺籃
おちないリンゴ
小劇場 楽園(東京都)
2015/04/22 (水) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★★★★
繰り返す時間・・
序盤は湿っぽい作りに辟易したが、俳優陣の熱演に徐々に引き込まれていきました。とても良質な家族の在り方を問う群像劇。

ELDER STATESMAN'S GARDEN
THE ROB CARLTON
HEP HALL(大阪府)
2015/04/17 (金) ~ 2015/04/19 (日)公演終了
満足度★★★★
☆★緩い笑いをたたみ掛けていく★☆
舞台のセットは相変わらずしっかりと作り込まれている
いつもながらフライヤーも含めて世界観を作るクオリティは高い!
印象としては初めて観た作品「トーマスマスター」に似てるかなぁ♪
分かりやすいストーリーの中に小ネタを盛り込んで
緩~い笑いでどんどんとたたみ掛けていく♪
ここに出てくる登場人物は皆さん憎めない存在♪
間合いなど笑わせるための演出なのか?
役者さんの演技が上手いのか?下手なのか?分からなくなる
この雰囲気は名古屋の劇団のオイスターズにも通じるモノがあります♪
ゆっくりと展開されていくので少し中だるみな所もありましたが
最初から最後まで笑わせて頂きました(^^)♪
たまにベタ過ぎる笑いもあるのがこの劇団らしくもあります⁈
笑いにシビアな?大阪でも劇場内は笑いに包まれていました♪
都会にある劇場の外は賑やかで時が忙しなく流れている
HEPホールの空間だけホッと一息つく時間を愉しめました♪

禁断の裸体 -Toda Nudez Será Castigada-
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2015/04/04 (土) ~ 2015/04/25 (土)公演終了
満足度★★★
脱げばいいってもんじゃ……
確かにパンツまで脱いじゃうっていうのにはどきっとさせられたが、繰り返されるとまたかよっていう感じだった。乳癌に怯えるジェニーとストーリーの展開もあまりかみ合っていない感じで、いまいちピントこなかった。
でも、池内博之ははまり役だったし、舞台美術はすばらしかった。

音楽劇 御手洗さん
株式会社オフィスインベーダー
シアター711(東京都)
2015/04/22 (水) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★★★
若さと勢いがあり、楽しかった。笑えたし、
楽しかったけれども、よくも悪くも典型的な小劇場の劇でしたね。超ハイテンションと劇場の大きさに関係ない大声で突っ走った、という感が強い。いくつか深く掘り下げるべきポイントもあったと思うけれども、(美醜の考察、同僚への裏切り、公害問題など)音楽劇ということですべて軽く流されてしまった。なんで音楽劇なんだろう、あまり音楽劇である必要はないと思いましたが、みんなで踊りたかったのかな?あるいはご都合主義のストーリーをそれらしく見せるためだったのかな。観客の入りもよく補助席が出るほどで、人気のある劇団なんだなぁと驚きましたが、独自性に乏しく、なんだか見ていて疲れる舞台でした。壁にはまる女優さん、味があってよかったですね。あれ、もっと見たかったなぁ。

カノカタ
t2 produce
Geki地下Liberty(東京都)
2015/04/21 (火) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★★★★
気の合う仲間が集まって
気の合う仲間が集まって作ったお芝居という触れ込みであったが、プロジュースの時津と那須野恵コンビ、脚本の渡辺は北区つかこうへい劇団以来の同志であり、鈴木万理江もAKTステージの準劇団員ということで、なじみのメンバーが多い。他の出演者の方々は初めてお目にかかったわけだが、実力派揃いで、90分間飽きることなく楽しむことができた。
何でも出来る、何にでもなれると思っていた少年時代、その後は一つ一つ夢が消えていく人生、でも何時だって頑張ればまた夢を見ることはできる、そんなことを感じさせてくれる清々しいお話でした。

「鍵穴さがし」
BURST22
高島平ほっぢポッヂ(東京都)
2015/04/22 (水) ~ 2015/04/26 (日)公演終了

タケルのミコト!【アンケート即日公開】
劇団バッコスの祭
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2015/02/05 (木) ~ 2015/02/11 (水)公演終了
満足度★★★★
コメディタッチであるが怖い
グリーンフェスタ2015参加作品であり、一般審査員としてこの作品を審査させてもらった。その関係で感想は授賞式以前には公表しなかった。
なお、この感想は審査評を「こりっち」用に一部書き直した。
第一印象は、「レイシズム」を感じさせるような公演であった。
遺伝子操作、出産前の異常認識など、「尊厳」「残酷」の思いの狭間で苦悩する姿がよく現れていた。しかし、命の尊さを命題にしている割には、殺陣で何人殺害したのだろう。芝居である以上、ある程度の観せ方があると思うが、「生命」を問う命題に対する矛盾した行動に違和感を覚えた。
この公演の見所は次の点にあるのでは…。

かぐや姫
松竹
大阪松竹座(大阪府)
2015/04/05 (日) ~ 2015/04/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
スーパー喜劇
スーパー歌舞伎と松竹の喜劇の夢のコラボ。
それだけじゃなく、ミュージカルの要素も取り入れたお芝居でとても心に染み入るものがありました。終盤でかぐや姫が月に帰るシーンは最高に盛り上がるシーンです。

幕末!天命、投げ売りのクマさん
演劇企画ハッピー圏外
TACCS1179(東京都)
2015/04/17 (金) ~ 2015/04/22 (水)公演終了
満足度★★★
面白かったけど・・
明るく楽しく分かりやすく、面白い舞台でした。が、自由な部分(遊び?)が多すぎる印象でした。特に近藤勇の寸劇(?)は、長過ぎるし大声で何を言っているかも分からず・・。何度も登場するので、うんざりでした。舞台全体としては、前半は緩い印象でしたが、後半からはスピード感があり見応えがありました。折角面白い舞台なのに、自由さが度を越していて勿体ない気がしました。

ルドルフ vol.4『COLLAPSAR(コラプサー)』
ルドルフ
アトリエ劇研(京都府)
2015/04/17 (金) ~ 2015/04/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
深く考えさせられる作品でした。
使うものと使われるもの。人間とロボット。
近未来のお話のような…、どこかの星のお話のような…。
いろいろと考えさせられる物語でした。

ふつうのひとびと
玉田企画
アトリエ春風舎(東京都)
2015/04/17 (金) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
学生が登場しない、玉田企画としては異例の劇/約100分
滑稽なものとしての日常生活がリアルタッチで描かれるのはいつも通りだが、旅の夜という“日常の中の非日常”、言わばハレの時間を描いた前三作とは違い、今回描かれるのはド日常。
順に中学生、高校生、大学生の物語だった最近三作品と違い学生が登場しない本作は29歳無職の主人公に重いバックボーンがあり、ビターテイストが強めだが、そういう重さを宿しているところが我々の生きる日常により近く、また主人公の草食男子っぷり、屁垂れっぷりが自分に重なり、時に身につまされ、時に主人公のダメっぷりに苦笑しつつ、強く強く感情移入しながら最後まで興味深く鑑賞しました。
でも、いつもより重めでも、描かれていることはこの劇団の従来作品と大きくは違っておらず、“色々あるけどなんだかんだで楽しい人生”が描写対象。
今作も楽しいシーンが他のシーンより強い筆圧で描かれていて、たくさんたくさん笑いました。

つながる音楽劇 「麦ふみクーツェ」~everything is symphony!!~
シアターBRAVA!
世田谷パブリックシアター(東京都)
2015/04/10 (金) ~ 2015/04/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
ああ、いい舞台を見た。
見ているときはひたすら楽しくちゃりちゃりして歌ってノリノリでしたが、思い出して泣きそうになっいます。
ハンディキャップやセクシュアルマイノリティーが、こんなにもごくごく自然に物語に溶け込んでいて……ああ涙が。それも含めて嬉しかったんでしょうきっと。みんな同じ音楽の上に乗って、同じように音を楽しんで、こんなに簡単なことなのに、どうして難しいんだろうねえ。
お目当ての植本潤さんは、オファーを受けた時から練習されたというチェロを弾く姿がほんとうにハマっててかっこよくて。なんて贅沢なんだろうとじんわり味わいました。
もう一人のお目当てだった朴璐美さんもかっこよかったし満足。

ゼブラ
ONEOR8
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2015/04/21 (火) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
大満足
いやあ~ 面白かった!! セットから雰囲気すべてが 昭和 を感じさせてくれる作品でした。 キャストさんの細かな表情や 見えないところでの 会話ややりとり、 すべて計算されているのでしょうが ツボにはまりました。
単なる ホームコメディには終わらせないラストも素敵でした。
全公演SOLDOUT にもうなずけますね☆

俺達なりの、旅。
グラウンド02
OFF OFFシアター(東京都)
2015/04/22 (水) ~ 2015/04/29 (水)公演終了
満足度★★★
それなりの、芝居。
「・・・なりの」って便利。タイトルとフライヤーから得るイメージと実際の内容が合致せず前者がおもしろそうな感じであった分もの足りなさが残る。が、騙されたと多少は思うものの特別つまらなかった訳でもない。最後ウルっときたのは何でだろう?今は付き合いのない高校時分の友人たちに思いを馳せた。

誰
水素74%
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/04/16 (木) ~ 2015/04/22 (水)公演終了
満足度★★
人間の根本問題を扱っていて、大いに期待したが…/約115分
他人と関わるのは面倒、でも一人では生きていけない、という、人間の根本問題を扱っている。
こういう劇は身につまされるような話にしないと意味がないが、人物設定にもストーリーにもリアリティがないため感情移入できず、身につまされるもなにも、劇にほとんど興味が持てないまま2時間近くが過ぎていった。
展開がダラダラしていて締まりがないのも、引き込まれなかった一要因。

俺達なりの、旅。
グラウンド02
OFF OFFシアター(東京都)
2015/04/22 (水) ~ 2015/04/29 (水)公演終了

デスノート The Musical
ホリプロ
日生劇場(東京都)
2015/04/06 (月) ~ 2015/04/29 (水)公演終了

ホテル・ミラクル
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2015/04/03 (金) ~ 2015/04/12 (日)公演終了
満足度★★★★
各作家の個性がよく出た5編
各作家の個性がよく出た(河田作品は初見)5編の艶笑二人芝居。
1編目はオトナの味わい、文字通りアダルトなハナシでR-15な方向性を宣言。
2編目は同趣向の長編を観たことはあったがやはりアイデアの勝利で落とし方もイイ。
3編目は上出来だが最後にモタつく感が惜しい。
4編目は演者のキャラ設定に説得力アリ。「マイルドな鵺的」な印象も。
5編目は序盤の「明るいヘンタイ」と終盤の男性批判がいかにもアユムさん。
あと、「あそこ」をシャワーブースに仕立てた舞台美術と3編目、4編目でのその使い方も◎。

追伸
空の驛舎
AI・HALL(兵庫県)
2015/04/17 (金) ~ 2015/04/19 (日)公演終了
満足度★★★★
3つの短編が心にじわり…
空の驛舎さんを初観劇です。
直接訴えかけるのではなく、個々の思いを静かに語りながら、3つの短編すべてを観終わってみると、死や死のあり方などについて、考えさせられる内容でした。
全体を通して、物静かで物悲しいストーリー。
最後の短編に出演された永見(DanieLonely)さんの自然な演技が心にしみました。

ウィンズロウ・ボーイ
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2015/04/09 (木) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★★
遠きかな20世紀。初のラティガン戯曲
英国では戦前から戦後、劇作家として一時代を築いた人だそうな。その地位を揺るがしたのがかの『怒りをこめてふりかえれ』(56年)とか。時代は変わる。折しもピケティが戦後暫く続く格差縮小期を(資本主義の)例外的な時代と知らしめたが、50〜60年代に世界各国で火を吹く‘正義’を求める若者の行動は、その例外的に「真っ当な」状況をテコにしてこそ、更に突き詰めた「真っ当」を求め得たという、一つの現象と見れる。冷戦、核競争の大状況を背景にした強権的政策は、無法な戦争を経てようやく実現した国連や人権宣言、民主化の流れと、矛盾をはらみながら共存して行く。この欺瞞的状況から「怒れる若者」の動きが対抗的に湧いて出てくる<前>の時代に、良質なドラマを提供していた人が、ラティガンという事である(聴きかじった話)。日本で言えば、戦争期をくぐって戦後に我が世を謳歌した「新劇」が、60年代鋭い批判対象になって行くのに似ている。
恋愛喜劇からシリアスな社会ドラマまで書いたらしいラティガンは、エンタテインメントでありながら社会的背景の中にリアルな人物を描き出す、という良き戯曲の見本のような作品を世に出すが、この「普通に正しい」演劇が時代遅れになって行く流れは、不可避だったのだろう。
『ウィンズロウ・ボーイ』の「判りにくさ」は、それと関係している気がする。あらぬ嫌疑を掛けられた息子の名誉を挽回するために、立ち上がって行く父親と家族の物語だが、タッチはややコメディ(これは鈴木演出か)。その中からじんわりと感動が湧き上がってくる、ような所を狙っているらしい。だが肝心の嫌疑にまつわる不幸を、人物たちがどう受け止めているのかがよく見えない。恐らく書かれた時代の通念が前提とされていて、そこは説明しなくても判る事になっている。ヒントになる台詞があって聞き漏らしたのかも知れない。何か色々喋っていたが、役者の身体に落とし切れていないので、存在から漂ってくるものを理解の足がかりにしたくてもそこがうまく行かない。ぼやっと見てると判らなくなる。
戯曲のほうも、ぎゅっと締めるべき「キメ台詞」が、意外性を持たず、ガッカリする局面が幾つもあった。「キメ」のために大上段に振りかぶるのでなく、日常抱いているものを詩的に表現する、という具合になら処理できそうではあったが、台詞に詩的響きが希薄で(どうにも説明的でならない箇所が幾つか気になった)、味わいようがない。翻訳が古いのか、訳の文学的センスの問題か、戯曲の問題か。
‥と言いながら、実はラスト数分を所用で割愛せざるを得なかったので、評する資格はないかも知れない。が芝居は大団円に向かっていたし、この段で心をさらう台詞を置けるならもっと前にやれただろう‥。
時々、新国立劇場主催の舞台に感じる、どことなくおざなりな印象がもたげ、企画そのものにも疑問がよぎる。