瀬戸の花嫁
ものづくり計画
萬劇場(東京都)
2015/06/03 (水) ~ 2015/06/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
見入った2時間余
2時間を超えるお芝居は、途中で集中力が切れたり、腰が痛くなったり、時には辛いものだったりする訳だが、本作は兎に角面白い。飽きることなく見入ることが出来た。登場人物が非常に多いので、訳が分からなくなるのではと危惧したが、一人一人個性的に描かれており、そんな心配は要らなかった。またその一人一人が、個性的かつ魅力的であり愛すべき人達。こんなお芝居が見たかった。そして、2時間余後には、見た人は誰もが優しく幸せな気分になれる。役者さん達は芝居が上手く安心してみることが出来た。楽しみにしていた広島弁ですが、ほぼネイティヴでしたね。ネイティヴの私が保証します。とにかくいいものを見せていただきました。
夏果て幸せの果て
ねもしゅー企画
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2015/06/03 (水) ~ 2015/06/09 (火)公演終了
満足度★★★★★
観る価値あり
ここまで馬鹿馬鹿しい事を東京芸術劇場のシアターイーストで出来るとは 凄いと思いました。
根本さんのメンタルの強さに脱帽です。
あと根本さんが醸し出すうちわ感がハンパないです。
最後に根本さんも大森さんも最高に可愛かったです。
ネタバレBOX
個人的には根本さんのセーラームーンになりたかったというところと根本さんのセーラームーン姿が一番可愛かったです。
Palm-タナゴコロ-
うわの空・藤志郎一座
紀伊國屋ホール(東京都)
2015/05/03 (日) ~ 2015/05/05 (火)公演終了
満足度★★★★
面白かった
テーマが分かりやすいし、ヒロイン役が上手でよかったと思います。
ネタもよかったし、途中で脚本家が思っていることをそれなりに入れていることも良かったです。
欲を言えば、少し重みのある脇役がいれば舞台がしまったかなと思います。
また殺陣はもう少し練習したほうがいいかと思います。
GO WEST
天王洲 銀河劇場
天王洲 銀河劇場(東京都)
2015/06/04 (木) ~ 2015/06/14 (日)公演終了
満足度★★★★
どたばた風味のレトロなコメディかな
う~ん、一言でいうなら。
小学生とかがドリンクバーでよくやる飲み物の混合風味という感じでしょうか・・
少年漫画的でもあったし、明るいコメディとしては楽しめたさ~♪
と感じた2時間20分
+アフタートークは約25分ほどっした!
ネタバレBOX
アル中ガンマンの燃料切れに、
BL大好き腐女子に受けるシーンがありますので・・・(^^;)。
そこは特にお薦めかしらと・・・特殊需要とも言いますけど・・・・。
舞台セットの転換の早さには驚かされたトコありっす
漫才協会60周年記念特別公演
一般社団法人漫才協会
パルテノン多摩【旧情報】(東京都)
2015/06/06 (土) ~ 2015/06/06 (土)公演終了
満足度★★★★
高齢者の観客が目立ったかしら・・・
ちゃんと芸歴(若い順です(^^)から順に上演するので、
だんだんと喋りが上手なメンバーに移行してゆく過程も楽しめた約2時間。
『ひとよ』★【横浜公演】6月6日・7日KAAT大スタジオ!★
KAKUTA
ザ・スズナリ(東京都)
2015/05/21 (木) ~ 2015/05/27 (水)公演終了
満足度★★★★★
裏切らないKAKUTA
今日KAKUTA千秋楽ということで今更ですが書きました。
うまくいえないけど、KAKUTA観た人は体外次ぎの作品も見に行くという団体です。それくらいクオリティ高いと思うし何より一番大事な観に来てよかったと思える、いや、思う作品。
あと、一回観たけどもう一回観たくなる作品。
まだ観てない人いるならばぜひ観て欲しい。
スマイルマミー・2015
劇団芝居屋
劇場MOMO(東京都)
2015/06/03 (水) ~ 2015/06/07 (日)公演終了
満足度★★★★
いやー、リアルだわ
チラシを見て、ちょっと合わないかなと思いながら、近くについでがあったから観に行ったんだけど、いやいやいや、よかったわ。
劇団自体が、きっときちんとしてるんだろうな。
若造が言っちゃいけないけど、やっぱり若いのばっかりの劇団じゃ、こうはいかないんだよね。
ストーリーも、ありそうな話で、本当にのぞき見してるみたいだった。
ネタバレBOX
ただ、これは失礼な言い方かもしれないけど、ベテラン女優さんのセリフ回しだけが、なんか時代劇見てるみたいで、他の超リアルな共演者に混じると、違和感を感じた。
誰も書いてないのは、みんな気にならなかったのかな。
ゴベリンドン
おぼんろ
吉祥寺シアター(東京都)
2015/05/21 (木) ~ 2015/06/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
ところ変われば
「ゴベリンドン」3回目。最終日には行けないのでこれが最後になる。なぜそんなに飽きもせず同じ芝居を観に行くのか、と思う人もいるかもしれない。芝居の内容が変わるわけではないけれど、行くたびに四方に作られた席の座る場所を変えると、前回とは違った「おぼんろ」が見られるからだ。それにしても、最初の前説や弁士の場面はもっと短くていいかなと思うけど、私は芝居の構成や話の内容よりも役者5人の演技が楽しみだ。。主役がいるようでいない。5人が5人とも個性たっぷりで演技力があり、5人で芝居を創り上げているため見応えがある。今回もたっぷり5人それぞれの芝居を楽しませてもらった。
戯作者銘々伝
こまつ座
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2015/05/24 (日) ~ 2015/06/14 (日)公演終了
満足度★★★
井上ひさしの大きな背中
今回の舞台化の「難しさ」と、「頑張り」を見届けた3時間。今作は、遺された原案から立ち上げた「木の上の軍隊」(蓬莱隆太作)と異なり、完成された既存のコント作品を構成した「てんぷくトリオのコント」とも違う。同じ小説の戯曲化でも作者本人による「それからのブンのフン」は、さすがに完成度が高い(以上が私の観劇したこまつ座の全て)。
江戸の戯作者たちの本人語り形式の短編をもとに、一つの舞台を立ち上げた本作。東氏曰く「井上氏のどの言葉も捨てられず、最初は長大な本になってしまった」のを、随分刈り取ったのだそうだが、十分に刈り取り切れたかどうか・・と感じた。しかし、凝縮して行くことで物語の膨らみがしぼんでしまわなかったかどうか・・やはり今回の形で収まる以外なかったのか・・・そんな事を思った。
奇なる人間たちのドラマ、それも実在した人たちの・・。「切れない」というのが何となく判る。既に原作の良さを知っている人は、舞台化を祝福した事だろうけれども。
数人登場する戯作者の一人、山東京伝が第二幕の中心になり、花火職人とのエピソードに集中して行くと、ドラマとして見入らせるものがあるが、「戯作者」の群像は後退し、階級社会の下で心意気だけはたくましく・・斜にみる心を譲らない「庶民の代弁者」の顔が、シリアスの味付で揺らぐ気がした。もっとも「群像」が一幕でうまく描けていたかと言うと・・意外と東氏の苦労が滲んだように思う。(二幕が本領発揮にみえた)
井上ひさしはなぜ戯作者を描き、自ら戯作者と名乗ったのか。戯作者の精神とは何か・・・終盤でその事をどうにか台詞に語らせていたように思った。が、しかし井上ひさしという作家の背中はつくづくでかい。
わが星
ままごと
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2015/05/16 (土) ~ 2015/06/14 (日)公演終了
満足度★★★★
光速
面白い。90分。
ネタバレBOX
大柿友哉…男の子。遠くからちーちゃんをみて光速越えて会いにいった。
黒岩三佳…おかあさん。
斉藤淳子…月ちゃん。ちーちゃんの隣に住む子。ちーちゃんとままごとした。
寺田剛史…男の子の先生。過去に戻りすぎた。
永井秀樹…おとうさん。
中島佳子…おねえちゃん。
端田新菜…ちーちゃん。
山内健司…おばあちゃん。
ユーモラスな作品。面白い。遊戯しているような感じも、星だなんだ時空を越えてってわかるようなわからんような感じも、セリフやダンスの表現でスッと入ってくる。アップテンポなとことか、なんか清涼感というか心地よさがある。
ちーちゃんかわいいし。
観劇中の気持ちよさや浮遊感のある感じが、観劇後になにかに変わればいいなと思った。
アイ色バースディ
劇団光希
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2015/06/03 (水) ~ 2015/06/07 (日)公演終了
満足度★★★★
20回公演おめでとうございます
日本社会を特徴づけるのは、principleの無さであろう。(追記No.1 2015.6.24
) 劇団“光希”は、最も信頼している劇団の一つ。だから、社会の鏡として拝見している部分があり、その鏡が日本を表すならば、ということで今回このようなレビューを書かせて頂いている。その追記1である。2迄で完結するかどうか分からないが、2は近い内に発表する)
ネタバレBOX
中国、イスラム諸国、インドや欧米とは決定的に異なり、行動を規定する原理原則が欠如しているのが、この「国」の特徴である。即ち、ここに欠如しているのは、決定的孤独でもある。自らの存在の下に広がる無限の空洞或いは無を意識した上で、我は何処から来て何処へ行くのか、という根本的問いを対自的実存レベルで問うことのできない不完全な人間が圧倒的に多い、ということをそれは意味する。
では、principleの欠如する社会ではどのようなことが起きるか? 原理原則を打ち立てることが出来ないから、哲学とリンクした数学も論理学も生まれない。結果、原理原則は年を追うごとに成立する条件から遠ざかる。そして、明確な判断基準を持たぬまま、社会維持の方法として優しさを演ずることや他人の心情を慮る技術ばかりが発達する。それの出来ぬ者は、沈黙に身を浸す他は無くなる。この為に、人々は、個人を持たず、謂わば鵺の集団として現れることになる。今作は、20回公演を迎えた劇団光希が、この集団、日本とそこに暮らす個々の鵺的人々の気持ちの慮りに焦点を当てた作品である。
物語は、時田組という工務店を中心に展開する。当然飯場 の仕事が多いが、河川の増水時には、補修等も行う。町場職人の親方の家の話である。修は男の子には珍しく大のお父ちゃん子、この家の長男で末っ子である。而もちょっと知恵遅れだ。
ところで、今作、オープニングがちょっと変わっている。通常、オープニングで舞台が明転すると、役者が板についているものだが、今作では、ピンスポの当たったエアメールの封筒が照らし出されるだけで、後は、音声が流れてくる。そして、薄暗がりの中では、増水した河川の氾濫を防ぐための土嚢を積む作業が行われている。ゴリラのような体躯をした親方は、土嚢が30体ばかり足りない、と補充指示を出した。
再度明転すると3年後。時田組事務所である。現場が中止になった為、古くからの職人コウさんと二女で社長の直ネエが朝からビールを飲み始めた。中止の指示をキチンと聞いていなかったマイが若手のアキオとやってくる。(以下追記No1にゃ~~~)他の組から手伝いに来てくれているタケさん、長女で建設重機のオペを担当しているマリねえ、他に出戻りで事務を担当する三女、ミコねえ、更に3年ぶりに借金を精算して戻って来たケイゴ。OL時代会社の行き帰りに見掛けるナオの仕事ぶりに憧れて転職した変わり種のマミも入社した。現在では飯場での請負仕事を務めるこの工務店で働いている。劇中にも喧嘩になりそうなシーンやイザコザが描かれているが、実際、喧嘩は日常茶飯事であった。今でこそ、ペナルティーがきつくなって現場での喧嘩は随分少なくなったが、筆者が職人をしていた頃は、組織に入っている者も多かった為、刺青を入れた連中と年中喧嘩になったものである。互いに獲物は持っているから、ヘタを討てば命を獲ることにもなりかねない。実際、二十数針縫うような大怪我をした奴も居た。こんな喧嘩が年中起こっていたのも、一つには、絶対的なルールが無い為にアナーキーな状態が日常的だったことも影響しているかも知れない。何れにせよ原理・原則が自らの精神の内側から己を監視するような世界観を、日本人の殆どは持っていないのではないだろうか? その代わりと言っては何だが、日本人の内側にあるのは、他人の目である。相互監視は、江戸時代の武家諸法度を始め、禁中並公家諸法度、寺院諸法度等での統制の他、民衆支配には五人組が用いられ、相互監視と連帯責任とで民衆を縛りつけ、自由と自由を求める発想・行動を著しく制限した。因みに現在も続けられている回覧板による相互監視制度へ繋がる制度であり、戦中は隣組として機能していた。日本人が、敗戦後自らの主体的責任を自ら問うことが出来なかった理由は、自らの判断と責任に於いて何事も為してこなかったという「事実」にあるのかも知れない。そして、この思考に於ける主体の喪失こそ「表徴の帝国」でロラン・バルトが指摘した意味の喪失、即ち空虚という名の中心だったのではないか? 無論、仏教の第八識を持ち出して、それを中心に据えようとする発想はあり得る。然し、日本の仏教の多くは既に形骸化し、そのように深い主体・抽象的な主体を護持し得るものとは既に言えまい。従って、日本人の大多数を占める大衆は、この空虚を中心に据えることによって一種の自由を得ると共に無責任な体系を甘受したのである。
一方、このような条件下で、もう一つ働く力が人情である。そして、今作の描く中心、即ちもう一つの柱が、この人情なのである。然し日本社会の持つ、自らが絶対と対峙した実存として判断し結果責任を負うということができないこの特殊構造性が、またしても中心に空白を産むことになる。それは、修に父の死を隠し続けてきた事実であった。今作では、実は修は気付いていたのだが、姉達への気兼ねからそのことを言い出せなかったことになっていて物語としては一種の救いに繋がってゆくのであるが。
以上の事を更に突き詰めてゆくなら、責任の曖昧化は誰でも気付くことができよう。原理的に主体が確立できないのであるから、責任主体も生まれるハズが無い。人間という発想も生まれない。そもそも、我々の認識は、比較によって生まれる。人間に対するものは、神の概念であったり、絶対の概念である。それに対して、人間は、ヒトという対置概念を設定することができるのだ。このように設定すれば、相対VS絶対、それらの相関関係を通して関係の概念を打ち立てることができ、そこから、様々な原理原則を打ち立てることができる。無論、この根本の中には、其々の要素を相互作用させる運動やエネルギーという要素を組み込むこともできよう。
然るに、我々の暮らす日本では、自分の頭で考えられたこれらの基礎が無い。そのことを人々は感じているが、その原因の究明については力不足であり、もとよりそのような事を追求する覚悟もしない者が殆どである。通常、主体が無いのに、そんな覚悟ができるハズが無いのである。だってそんなことをすれば、狂うか自死するか或いは長い不毛の旅をその精神の領野に過ごした後に息絶えるか、途中で耐えきれなくなって犯罪者にでもなるか、長い苦しみに耐え終に発見者となるかしか、道は残されていないからである。そして、発見者になる確率は、実に低い。
ところで、憲法審査会参考人三人が全員安保関連法案を違憲と断じたことに対し、自民党副総裁の高村 正彦が「最高裁が示した法理に従い、自衛の措置が何であるかを考え抜くのは憲法学者でなく政治家だ」と反論し、合憲を主張。憲法の番人は、最高裁判所であって、憲法学者ではない、と言明したことを“異様”だと感じた向きは多いのではなかろうか? 無論、異様だ。何故なら、高村の言っている法理の一方は、安保法の体系であり、他方は、憲法体系の法だからである。敢えて混同しているのであれば、その拙劣な欺瞞は、政治家の名を汚すものであるし、意図的でないとすれば、政権与党の副総裁ともあろう者が、この程度の認識も持てないとは恐れ入って二の句が継げない。
では、その法理とは何かを明らかにする前に、審理された事件は何であったかを今一度キチンと整理しておきたい。この事件は、米軍立川基地の飛行場拡張の為の測量に反対して1957年7月8日に立ち入り禁止の基地内に数メートル入ったとして労働者、学生7名を安保法体系に属す刑事特別法第二条違反(1年以下の懲役または2000円以下の罰金もしくは科料)と検察が主張したことだった。ところで立ち入り禁止区域に入ったことは、憲法体系の法ではどのように訴追するのだろうか? この場合は、軽犯罪第1条32号“入ることを禁じた場所に正当な理由がなくて入った者”(拘留または科料)に該当する。為された行為は同じでありながら、日本国内で異なる法理が適用され、米軍基地に入った場合には、より重い刑が科されること自体、日本国民の法益より米国の法益を重視するという主客転倒した法処理である。このような矛盾を解消し安保法体系より憲法体系を優先する至極真っ当な判断を下したのが、東京地裁の伊達判決であった。この判決は、検察官主張の刑事特別法より、憲法31条の“どんな人でも適正な手続きによらなければ刑罰を科せられないことを保証する”ことに準拠、憲法を基準として安保法体系を違憲無効とし2つの法体系併存を否定しようとした判決であった。当然、その根底には、米軍駐留は、憲法9条違反という判断がある。(最後の段落については記述に「検証・法治国家崩壊」創元社刊を参考にさせて頂いた。)
勤労花嫁
Mr.Scot
シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)
2015/06/05 (金) ~ 2015/06/07 (日)公演終了
満足度★★★★
無題1503(15-191)
19:00の回(曇)。
18:00受付、18:30開場、入って手前に客席(ひな段)。
渡邉さん、高谷さん、鈴木さん「ピュア魂2(2013/7@PRUNUS)」...もちろん大勢のダンサーが出演していたので覚えていませんでしたが、高谷さんは「-W-(2013/3@ST)」も観ていました。
18:59/19:03前説(70分)~20:22終演。
舞台下手に花びら(白、ピンク、赤)で作られた輪。無音/轟音/洋楽、ダンサー5名、緩急入り混ぜた動き、不思議な内容。ボルテージが上がった時のパフォーマンスが好み(ピュア魂を思い出す)。
会場に榑松さん、ちょっとお話する。
『雨と夢のあとに』
劇団まっコイ
ウイングフィールド(大阪府)
2015/06/05 (金) ~ 2015/06/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
ただただ、涙…。感動しました。
涙腺が弱ってきているのか…。
ただただ、涙…。
涙が止まりませんでした。
感動しました。
とっても良かったです。
テレビドラマにもなった舞台作品だったんですね。
とっても良くできたお話でした。
久々に大泣きしました。
もう一度観たくなる作品です。
残念ながら、私は先約が有るため、明日の千秋楽14時の公演は伺えませんが、予定が無い方は是非!!観る価値有りだと思います♪
ネタバレBOX
桜井雨は小学6年の女の子。
幼い頃に母を亡くし、今はベーシストの父・朝晴と二人で暮らしている。
朝晴は蝶の採集が趣味で、幻の蝶と呼ばれているコウトウキシタアゲハを捕まえるために、台湾へ行く。
森の中でついに幻の蝶を発見!ところが、捕まえたと思った瞬間に穴に落ちてしまう。数日後、朝晴は無事に帰国。心配していた雨は、涙を流して喜んだ。
そこで朝晴は雨に尋ねる「雨、どこに行きたい?」と。
雨は「遊園地の観覧車!」、観覧車の中なら、雨が大好きなお父さんを占有できるから!と。朝晴は、落ち着いたら連れて行くと約束する。
が、朝晴の姿は心が通じ合った人(雨と、友人の早川岳男と、岳男の息子で雨の幼馴染みの早川北斗)と霊感の強い隣人・小柳暁子にしか見えず、朝晴は暁子に自分が幽霊であると知らされる。
雨を一人残して成仏できない朝晴は、暁子と岳男に助力を依頼。
二人の協力を得て、朝晴は雨と元のような暮らしを始める。
そして岳男の奥さんの早川霧子の協力も得ようとするが、心が通じ合っているはずの霧子に、何故か朝晴の姿が見えない。
それでも朝晴の状況を理解し、霧子も快く協力を快諾する。
そんな中、ライブハウスで雨と偶然会った歌手・野中マリア。
雨が朝晴の元に残した自分の娘と知り、雨を連れ出し、自分が母親だと雨に告げ、一緒に暮らそうと雨に迫る。
雨は朝晴にマリアの要請をきっぱり断ってもらおうとするが、マリアには朝晴が見えない。マリアに合うことが出来ない朝晴は、逃げ回ることに。そんな朝晴に、雨は不信感を頂き、マリアについて行く。
そこで、マリアから、雨は朝晴と血が繋がっていない事、雨はマリアと大富豪の不倫相手の間に生まれた事、不倫相手と一度別れたが、不倫相手の奥様が亡くなり、今は不倫相手と同居している事、本当の父である不倫相手と本当の母であるマリアと雨の3人で一緒に暮らしたいと告げる。
でも雨は朝晴以外の父親は考えられず、朝晴のもとに戻る。
朝晴は帰ってきてくれた雨に、雨の母マリアが歌とメジャーデビューを優先し、雨と自分を捨てて出て行ったことを隠していた事を詫びる。
その時、突然、雨が倒れ、病院に運ばれる。
その病院で先輩幽霊から朝晴は「幽霊が人間に触ると、触られた人間の生気を吸い取り、死に至らしめる」事を知らされ、雨が倒れたのが自分のせいだと知る。
そして、このまま雨との生活が続けられないことを悟る。
朝晴は、ミュージシャンになるため15年前に飛び出したまま、音信不通になっている父親に(成仏する前に)お詫びと最後のお別れをするために会いにゆく。
朝晴が祖父に会いに行った事を知った雨は北斗とともに、朝晴の後を追う。
朝晴と雨と北斗を暖かく迎える父と母。
雨と北斗が寝入った夜、朝晴は父と母に「自分が幽霊で、自分が居なくなった後、(血の繋がりのない)雨を守って欲しい」と懇願する。父と母は「朝晴は世界一の親不孝だが、(血の繋がりはなくても)雨は大事な孫。雨を残してくれた朝晴に感謝している。雨をなんとしても守ってみせる。」と約束する。
家に戻ってきた朝晴と雨は、暁子が恋人を呪い殺そうとしている現場を目の当たりにする。
実は暁子も幽霊で、1年で戻ってくると言ってアメリカに渡った恋人が、アメリカで大成功し、何年経っても戻ってこず、その間に急病で自分は死んでしまい、葬式にも姿を見せず、自分を見捨てた恋人を恨み、いつか恋人が戻ってきたら呪い殺そうと、成仏せずに幽霊になっていた事を知る。
朝晴と雨は暁子と恋人の間に割って入り、恋人が暁子の部屋に戻ってきたこと自体、暁子への愛情だと諭し、暁子は成仏することに。
そんなドタバタの後、朝晴が雨に自分が幽霊だと告げようとするが…、(外務省経由で朝晴が死亡した事を知り、雨が朝晴と暮らしていると妄想しているのではと心配した)マリアに雨を連れ去られる。
どうしても自分の思いを自分の言葉で雨に告げたい朝晴は、早川家族の助力で雨を取り戻しに向かう。
そして、最後の別れを早川家族とした時、霧子は「朝晴の才能を買っていたのに、雨の為にメジャーデビューを諦めた朝晴に不甲斐なさを感じていた」とわだかまりを告げると、心が通じ合い、霧子にも朝晴が見えるように…。
早川家族と成仏した筈の暁子の助力で、無事にマリア邸から抜け出した雨は、観覧車で朝晴と落ち合うことに。
朝晴は、追ってきたマリアに心を込めて話をすると、マリアにも朝晴の姿が見えるように、そして朝晴はマリアに「雨の思うとおりにさせてやってくれ、でも母親として雨が間違ったことをしたら、叱ってやってくれ」と頼む。マリアは「私を母親と言ってくれるの」と感涙し、承諾する。
観覧車で落ち合う朝晴と雨、そして朝晴から自分が幽霊だと告げられた雨。
「そんな事とっくに気づいていたいよ」と雨。
「幽霊でも良いから、一緒に暮らしたい」と訴える雨に、「それは出来ない」と朝晴。
別れることを承諾した雨は、朝晴が寂しいからと、暁子に朝晴とともに天国に行って欲しいと依頼する。
暁子は、これまで過ごした朝晴・雨親子との交流により、暁子のこの世に対する心残りは、恋人に対する恨みではなく、桜井朝晴・雨親子の行く末を見届けたい、雨に幸せになって欲しいという願いに変わっていた。
観覧車から暁子とともに天国に旅立つ朝晴…。
観覧車で一人に残された雨を、下で迎える北斗。
その後、雨は祖父母と一緒に暮らすことに。
母マリアもそれを許し、月1~2回、雨に会いに通うようになっていた。
夏休み、早川家も雨に会いに祖父母の元に、それを天国から見守る朝晴と暁子。
もう、涙でした…。
ゴベリンドン
おぼんろ
吉祥寺シアター(東京都)
2015/05/21 (木) ~ 2015/06/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
修辞の力/約140分
勧善懲悪には回収しえない、人生の綾に満ち満ちた物語。
前作にも感じた寓話と隠喩の力はもとより、今作では修辞の持つ途方もない力をまざまざと思い知らされた。
ネタバレBOX
皮肉な死を遂げた兄弟を、兄弟が大切に育てていたあるものになぞらえるセリフの数々が美しすぎた。
それらのセリフが感動をより強めてくれた。
夏果て幸せの果て
ねもしゅー企画
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2015/06/03 (水) ~ 2015/06/09 (火)公演終了
満足度★★★
バー公演風のエピソードが楽しい/約85分
いろいろ雑多な要素が入っているが、基幹となる物語は単純すぎるくらい単純で、ストーリー性に乏しいとの印象は否めず。
ただ、本筋とはほぼ無関係に展開するあるエピソードはバー公演にも劣らないバカバカしさで、楽しく観ました。
ネタバレBOX
今作は話が簡素な分、楽屋オチ的なお遊びが満載。
大森靖子さんに音楽家としての見せ場を与えつつ劇を構成するには、話を極力単純化し、その上で、歌と劇という異なるものを楽屋オチ的趣向でつなぐほかなかったのかもしれません。
それにしても、バー公演的エピソードは本筋とのつながりが薄すぎた。
六月の家族。
中野坂上デーモンズ
荻窪小劇場(東京都)
2015/06/04 (木) ~ 2015/06/07 (日)公演終了
満足度★★★
人によっては荒唐無稽と評しそう
良く言えば、一歩も二歩も時代を先取りした家族劇。
その中にところどころ思わせぶりなセリフがあったり、クスッと笑えるギャグがあったり。
思わせぶりなセリフの多くは作者の言語がまだまだ未熟で(私も人のことは言えないが…)思わせぶりなままに終わっていたが、その中には少数ながら切実味の感じられるものも。
それらのセリフに触れた時には、人間としてのこの私の奥の奥に眠っていたデリケートな何かがブルッと震えたような気が…。
あれはでも、気のせいではなかったと思います。
約90分。
ネタバレBOX
登場人物の中では、「マゾヒスティック・アーティスト」を自称する「弟」にいちばん興味を惹かれました。
夏果て幸せの果て
ねもしゅー企画
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2015/06/03 (水) ~ 2015/06/09 (火)公演終了
満足度★★★★
クーラー
面白い。90分。
ネタバレBOX
舞台下で根本(大森)が追い出した彼氏に連絡とれなくて妄想にふける話、舞台上でエアコンが壊れたコンビニでバイトの女3人がギャアギャア騒ぐ話。
メタフィクションな展開(舞台や演助、制作の登場など)とか、鳥肌実のダベり、根本がセーラームーンに着替えて客席のパワーで妄想の恋敵を倒すなどなど、ライブな舞台。大森靖子の歌もちょこちょこ入るし(ラストのが気に入った)。
上の話の妙な盛り上がりも面白かったが、下のライブな感じとか梨木のキャラとか、笑えるとこが多め。話的に面白いかはわからんが。
鳥肌実を一目みようと思ったけど、久々の根本宗子作品としても楽しめた。
PRESIDENT SURROUND
劇団スクランブル
シアター711(東京都)
2015/06/03 (水) ~ 2015/06/07 (日)公演終了
満足度★★★★
「暇つぶし」では勿体無い
“劇団スクランブル”は、今回が初観劇。
当日パンフに、
“劇団スクランブルとしては最多の10名”
“脚本を書くのが最も大変な10名”等々、記されていたが、
10人のキャラ設定、また、それぞれが端役にならない脚本はよくできてると思った。
笑いのセンスも私好みで、楽しめた。
「最高の暇つぶし」を謳っているが、「暇つぶし」では勿体無い。
ネタバレBOX
劇中でエアコンの設定温度を“上げる”と暫くして熱くなり、
“下げる”と涼しくなったのは気のせいかな?
操作音の「ピッ・ピッ」が本物ぽかったんで、ちょっと気になった・・・。
マカダミア・ナッツを投げるシーンは、違う表現にしてほしいですね~。
「食べ物を粗末にするな!」、「食べ物で遊ぶな!」という躾を受けた年代なので・・・。
勤労花嫁
Mr.Scot
シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)
2015/06/05 (金) ~ 2015/06/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
-
70分。いいダンサーがそろったこともあり、作品と出演者の両方が楽しめる公演だった。年代的に直面するテーマで、陰と陽が入り混じった世界が広がった。
新田任太郎~1988殺人事件~
劇団 豆狸
要町アトリエ第七秘密基地(東京都)
2015/06/05 (金) ~ 2015/06/07 (日)公演終了
満足度★★★
悲しい真実
Bキャスト版を観劇。
古○任三郎を彷彿させるフライヤーですが、謎解きや推理成分はほとんどありませんでした。
参考人として呼ばれた被害者家族3人と幼なじみ、4人の供述場面を再現する形で物語は進みます。
犯人は誰なのか?よりも、事件の裏に隠された悲しい事実の方にスポットを当てた作品。
無力感を覚えるような展開で、観劇後感ははっきりいってあまり良くはありません。
色々と考えさせられるお話ですね。
ネタバレBOX
「敏樹がカミングアウトしたのは間違いだった」という新田の考えは
理解はできるけども私は賛同できなかった。
一般論では無く、あの家族だから、なのであれば一応納得。
ゲイであることをカミングアウトしたことで家を追い出され、挙げ句の果てに殺されてしまう敏樹。
本当の自分を拒絶されてしまった敏樹の胸の内を考えると切ない。
その辺をもう少し描いて欲しかったかなぁという気がします。
妹と実行犯の繋がりはちょっと唐突で現実味が薄いかなと思ったが、
その後、シラを切る妹のふてぶてしい演技は良かった。
[memo]
青年(敏樹)の死体が公園で発見される。
集団で暴行の形跡。財布がないので強盗目的か?
ポケベルが見つからないので知人の可能性あり。怨恨?
家族の様子がおかしい。何か隠している?
敏樹はゲイを家族にカミングアウト。激怒した父に追い出される。
→ 幼なじみの直美はそのことを警察に供述(家族はひた隠し)
現場の公園はハッテン場。ホモ狩りにあって殺された。
実行犯は逮捕。
妹は実行犯と付き合っていた。
実行犯に現場の公園について教えたのも妹。
その事実を突きつけるが、シラを切り通す。
新田が家族に逆上していたのは、実は自分もゲイでカミングアウトできずにいたため。