最新の観てきた!クチコミ一覧

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せんがわ劇場×桐朋学園芸術短期大学自主上演実習公演

せんがわ劇場×桐朋学園芸術短期大学自主上演実習公演

桐朋学園芸術短期大学

調布市せんがわ劇場(東京都)

2024/07/12 (金) ~ 2024/07/14 (日)公演終了

実演鑑賞

あまり学生演劇は観ないが、本公演は誘われて というか依頼されて3日間せんがわ劇場へ。全6公演のうち5公演(観なかったのは「地獄」)を観劇した。初日に「『地獄』だけは見たくない」と シャレにもならないことをスタッフ(学生)に言ったが、実は その時間帯に別公演を観ることにしていたというのが正直なところ。
ちなみに、この公演は学士「芸術学(演劇)」取得のための審査対象となる上演であり、上演作品の映像を専門家が観ることになっている。よって★評価はしない。

「観てきた」は演目ごとではなく 観劇日ごとに記する。始めに全公演に共通することと初日の「フローズン・ビーチ」、2日目は「父と暮せば」「2020」、3日目は「葉桜」「命を弄ぶ女ふたり」を書く。3日間は雨が断続的に降り、蒸し暑かったり肌寒かったりと体調管理が難しかった。そんな中、スタッフは 雨で足元が悪い中、受付や傘入れなど丁寧な対応、劇場内では座席への誘導やブランケットの貸出など親切な対応が気持よい。観客にとってスタッフ対応の良し悪し、その第一印象は大切。

ネタバレBOX

〇 共通
観劇した5公演は、いずれも有名作品。自分は「2020」以外は観たことがあり内容(粗筋)は知っていたが、演出(舞台美術も含め)や役者(演技)が違えば印象も異なる。その意味ではフレッシュな学生演劇を楽しんだ。とは言え、桐朋学園芸術短期大学専攻科、それも演劇専攻(56期)というだけあって演技は確か。

作品ごとにトリガーアラートを記載し、観劇にあたっての配慮をしている。例えば「フローズン・ビーチ」では、暴力・流血描写(服が血で赤く染まっている)、銃声などの大きな音、といったこと。

〇「フローズン・ビーチ」(作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ)

舞台美術は、中央に横長ソファとテーブル、その後ろに白幕。上手のカーテンの奥にベット、レコードプレイヤー、下手は酒瓶が並んでいる棚が置かれている。
物語は1幕3場。別団体で観た公演の上演時間は 2時間30分ほどだったが、本公演は1時間20分と短縮版。その時間経過に伴う変化等を補うため、白幕へテロップを映し説明を加える。

物語は、カリブ海と大西洋のあいだにある島(リゾート地。島の名前は出てこない)に建てられた別荘のリビングが舞台。別荘の持主は、双子の姉妹である愛と萠の父親・梅蔵で、千津とその友人・市子は、愛に招かれて滞在している。千津と愛は親密のようだが、実は千津は愛に対する憎しみがあり、市子と共謀して彼女をベランダから突き落としてしまうが…。一方、双子の姉妹の義理の母で盲目の咲恵は、萌と二人きりでいる間に彼女と諍いを起こすが、体の弱い萌はあっさり死んでしまう。咲恵はベッドルームに萌の死体を運ぶ。咲恵と、死体を愛のものと勘違いした千津、市子との間で滑稽な行き違い。結局、萌は心臓麻痺だったが、千津と市子は真相を知らないまま日本に発ってしまう。第二場は、8年後の同日、同じ場所が舞台で登場人物も同じ。千津は自分が殺人犯だと思い込まされていた恨みから、再び市子と共謀し、愛と咲恵に毒を盛るが…。第三場は その8年後、水没しかかっている同じ場所に集まった4人。

戯曲の力であろう 世相を反映したかのような描きーーバブル期の狂乱景気・騒動、オウム真理教を思わせる妄信した狂気(凶器)ーーが点描されており見応えあり。

5人(キャストは4人)の女が繰り広げるサスペンスコメディ。等身大の女を生き活きと演じており、その弾けた(エキセントリックな)演技が実に面白い。時代・時間の変化は衣裳は勿論ヘアスタイルを変えるなど細かい。舞台技術は、照明の諧調で情況や状況を巧みに表し、音響・音楽(レコードを聞かせる)は効果・印象付けをしている。

気になったのは 次の通り。
●上演時間が共通パンフでは60分、入り口には80分、そして5分押し。数分なら気にならないが…。
●場転換、明転してもスタッフが舞台上で作業しており、慌てて捌ける。
●白幕へ映写した文字スーパーとそれを読む音声がズレている。
●死んだ萌がカーテンの隙間から動くのが見えてしまう。
いくつか列挙したが、改善の余地があるものばかり。
次回公演も楽しみにしております。
NAIKON_AID2024夏

NAIKON_AID2024夏

ナイスコンプレックス

溝ノ口劇場(神奈川県)

2024/07/13 (土) ~ 2024/07/15 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

朗読劇を観劇。
母と子の話かと思いきや、途中でんっ?となり終盤は涙腺が・・・。
ただの朗読ではなく気持ちを揺さぶられるほどの良い舞台でした。

ネタバレBOX

私の親も認知症になっていて私がわからない時がある。他人事ではない話で身につまされました。
『口車ダブルス』

『口車ダブルス』

劇団フルタ丸

小劇場B1(東京都)

2024/07/10 (水) ~ 2024/07/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

保険営業員の生態を皮肉に、しかし暖かく描く、その塩梅が絶妙である。そしてまた落とし持ち上げる。終わってみれば根っからの悪人はいなくなっているのだがそこに演劇によくある臭みがない。うまいものだ。

登場人物の書き分けが見事で、そこにどんぴしゃりの役者さんたちを配役する。これもまた素晴らしい。ベテラン演技陣には感心するばかりだ。特に渡辺いっけい似の にしやま由きひろ さんの斜に構えた佇まいに痺れた。女優さんでは若い頃なら神咲妃奈さんに魂を抜かれていただろうが爺さんになった今では大野朱美さんの知的なクールさに惹かれてしまう。もちろん涼田麗乃さんのひたむきさも最高だ。

売りの講談システムだが無声映画の弁士を(有声の)演劇に使ったということに近い気がする。基本はナレーションだが演劇の中での役も与えられていて台本を書く上で非常に便利なしくみになっている。素晴らしい発明ではあるがユニークすぎてそのままでは他の団体が採用することは難しいだろう。何か変種が出て来ることを期待したい。

夏に冬は思い出せない

夏に冬は思い出せない

演劇ユニットせのび

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2024/07/12 (金) ~ 2024/07/15 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2024/07/13 (土) 15:00

95分。休憩なし。

誰もが自分を殺人犯だと言う

誰もが自分を殺人犯だと言う

G-フォレスタ

新開地アートひろば(兵庫県)

2024/06/29 (土) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

初回、奥様と観劇。
古い洋館、資産家の母が○○に殺され…
誰もが犯人を知ってるのに、
誰もが自分を犯人だと?!
そこに良いキャラの刑部と刑事が…

皆さん演技は秀逸🤩

予想もできないほど、途方もなく残忍驚愕な結末ではなく…
ある意味、愛に満ちた(ある意味、予想範囲内の)結末…
もう少し裏切って欲しいかったですが、愛に溢れた、良くできた話💓で、大納得です🤩

追伸、終演時に、愛と柔らかな日々を頂けて更に大変満足💕

ネタバレBOX

奥様が日時指定を間違いしまい、危うく観劇できなくなりそうでしたが…
ギリギリお席が空いていて、ご親切にも日時変更にご対応いただき、初回観劇することができました。
感謝、感謝です。
ありがとうございました。
ワイルド蛍をつかまえろ/寿司の女

ワイルド蛍をつかまえろ/寿司の女

岡本セキユ☆シングル芝居

早稲田小劇場どらま館(東京都)

2024/07/13 (土) ~ 2024/07/15 (月)公演終了

実演鑑賞

ワークショップがあるのかあ。
そりゃあぜひとも参加したいなあ。できないけど。

カズオ

カズオ

世田谷シルク

アトリエ春風舎(東京都)

2024/07/13 (土) ~ 2024/07/15 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

圧巻のステージでした。プロの犯行ですね^^ 開演される前にお客が長蛇の列だった理由がわかりました。ストーリーもわかりやすくプロの根性が感じられた感動の舞台でした。

いっかいやすみ

いっかいやすみ

ポッキリくれよんズ

シアター711(東京都)

2024/07/12 (金) ~ 2024/07/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

タイトルのように少し立ち止まるのも人生には必要なんだなと考えさせられた舞台でした。
初めの疑問がだんだんと解き明かされて、ラストでふわっと温かい気持ちになりました。

流れんな

流れんな

iaku

ザ・スズナリ(東京都)

2024/07/11 (木) ~ 2024/07/21 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

劇壇創設の二年目・十年前に初演した作品を、舞台を広島に変え、小劇場で実績のある俳優たちを迎えた横山拓也・作品の再演である。横山は、昨年、「モモンバのくくり罠」で鶴屋南北賞も受け、今や若手劇作家の一方のリーダーとみなされるるようになった。これからはさまざまな要望にあわせての戯曲提供も、商業演劇や大劇場の要請に応じた売れる作品も書かなくてはならない位置にいる。この際🅼ステップを上げた座組で過去作品を自分の劇団の主宰で再演してみるのはいかにも横山らしい。観客にとっても興味深い。
横山の初期の作品では,現代社会の中で、気が付かれてはいるのだけれど、なかなか表立っては一方的に解決できない問題を、それにまつわる人間たちの実生活の姿から描いた作品が多い。いわく、母子家庭の青春問題、障碍者の性処理問題、少年時の事故の後遺症、自然保護、障碍者保護の矛盾。予想できない職場の事故などなど。すべては解決できないけど、それでも人はそこでそれぞれ生きていく。教条的でも教訓的でもないドラマは、非常に新鮮だった。
現代に生きる人々の出発点はまずそこにある生活を見ることだ、という主張は、当時、衰退、硬直して自己中心的な世界に閉じこもっていた小劇団群を一掃する力があった。
関西から出た劇団だが、東京の小劇場界でもたちまち、脚光を浴びた。
「流れんな」もその時期の作品だが、当時は見ていない。ここでも、「貝毒」の処理の問題が、地方の地域活性化の問題と絡んで扱われている。今なら作者もこうは作らないであろうという点も見えるが、初々しさがあって、面白く見た。今回は俳優がずいぶんグレードアップされていて、この俳優たちの芝居でドラマとして弱いところはずいぶんカバーされている。異儀田、近藤の達者なベテランにくわえて、iakuに踵を接して出てきた小松台東の今村、あはひの松尾も健闘、最近見るようになった宮地綾もなかなか良かった。この点でも再演の意味はあった。
横山は次はPARCOのファンタジーの一月公演を書くという。なれない座組だが、挑戦の成功を祈っている。うまくいっても行かなくても、これを糧にしてすねたり、小理屈に走ったりしない(これが大事)作家精神の太さを買って期待している。

しまって、あけないで

しまって、あけないで

‐ヨドミ‐

TACCS1179(東京都)

2024/06/26 (水) ~ 2024/06/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/06/27 (木) 14:00

昏睡から覚めたら20年間の記憶を失っていた45歳の主人公がその記憶と「20年間に失ったもの」を取り戻そうとする物語。
失われた記憶は良いことばかりではなくむしろ取り戻さない方が良いのでは?というものの方が多いように思われるが、あるきっかけから好転しそうに見えて……なあたりは「一筋縄ではゆかない」藤丸作品の真骨頂? また、オープニングと対を為すエンディングの演出も見事。
なお、記憶喪失/記憶障害絡みの連続ドラマが3本もあった今期、本作も含めて企画時点では互いの存在を知らなかったであろう、こんなシンクロニシティもあるんだなぁ…

地の塩、海の根

地の塩、海の根

燐光群

ザ・スズナリ(東京都)

2024/06/21 (金) ~ 2024/07/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「ウクライナ情勢を重層的に描く」

 坂手洋二は2022年に映画監督の瀬々敬久からの依頼で、ロシアのウクライナ侵攻に反対するイベントを開催した。そこで行われた小説『地の塩』のリーディング公演が本作の発端である。

ネタバレBOX

 このリーディング公演の模様を主軸に、かつて燐光群がウクライナで行った公演での体験、そして迫害を受けたウクライナ人の模様を重層的に描いていく。雑誌『通販生活』が表紙でウクライナ侵攻を猫の喧嘩に例えたため炎上した事件も盛り込まれ、随所に私小説的な視点が入り込んでいたところが独特である。

 俳優たちは何役も兼ねるうえにいくつもの時間軸が交錯するためじつにどっしりと厚みのある見応えである。作者の主張は明白だが、時としてそれが強すぎるきらいがあるため好みの分かれる内容とも思う。
いっかいやすみ

いっかいやすみ

ポッキリくれよんズ

シアター711(東京都)

2024/07/12 (金) ~ 2024/07/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

この設定には身につまされますね。自分にとってはとてもリアルに響きました。

尺には尺を

尺には尺を

イノセントギアカンパニー

劇場HOPE(東京都)

2024/07/10 (水) ~ 2024/07/15 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

女性キャストのみでの、ポップでちょい昼メロ的なシェイクスピア、実にいいですね。メインキャストの方々は豊富な長ゼリフにタイヘンそうでしたが。

朗読劇 夏月夜十景

朗読劇 夏月夜十景

エムズクルー

新宿眼科画廊(東京都)

2024/07/12 (金) ~ 2024/07/16 (火)公演終了

実演鑑賞

お盆にぴったりのおはなし。想いという量子は時空をまたぐ。見えないものは大きいなと楽しく観劇できました。

放課後戦記2024

放課後戦記2024

TUFF STUFF

シアター・アルファ東京(東京都)

2024/07/07 (日) ~ 2024/07/15 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

昨日のTeam Redに続き、市川美織が主役となるTeam Pink回。他のキャストは数名を除いてほぼ変わっていたと思うが、全体的にはこちらの方が安定していた印象。市川美織に思ったよりも座長感がなかったが、昨日の阿部凛は、過剰な気負いのようなものがそう見せていたのかも。

『口車ダブルス』

『口車ダブルス』

劇団フルタ丸

小劇場B1(東京都)

2024/07/10 (水) ~ 2024/07/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

評判に違わぬ面白さ。
講談そのものは寄席で多少聞いたことがある程度ですが、テンポ良く進むあたり、この形は良いと思いました。

『LENS』

『LENS』

自由劇場

神戸大学・出光佐三記念六甲台講堂(兵庫県)

2024/07/13 (土) ~ 2024/07/15 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

大正末期の舞台をリアルに再現する見事な舞台美術☆物語も面白く久々に拝見するジゲキはやっぱり最高でした\(^o^)/ありがとー♪

朗読劇 夏月夜十景

朗読劇 夏月夜十景

エムズクルー

新宿眼科画廊(東京都)

2024/07/12 (金) ~ 2024/07/16 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

怪談とはいっても、オカルトっぽい内容ではなく、平山盧江の短編小説「投げ丁半」「二十六夜待」をベースにした純文学風の内容が分かるとぞっとするような朗読劇でした。朗読劇とはいっても、動きのない舞台ではなく、登場する演者さんの人数も多く、シーンをイメージできるような舞台でした。
大人のための怪談劇…そんな感じの1時間30分でした。見入ってしまう舞台というのが私の印象でした。

オーランド

オーランド

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2024/07/05 (金) ~ 2024/07/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

今年の屈指の舞台である。。
昨年から今年、作品を見ることが少なかった栗山民也の準備万端、全く隙のない気合の入った演出に宮沢りえが見事にこたえ、それを取り巻くスタッフ、キャストもそれぞれ力量を発揮して、近代から現代へ時空を飛ぶオーランドという一人の人間を通して世界を見ることができた。
終演後、劇場を出て、諸国民の観光で雑踏するスペイン坂を抜けて。渋谷の街に降りていく。雨もよいの十字路に立ってみると、そこが観客にとっては芝居の幕が降りる時であることに気づく。実に稀な「演劇的」一夜になった。

オーランド

オーランド

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2024/07/05 (金) ~ 2024/07/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ほぼ全編、宮沢りえ演じるオーランドの、詩を朗読するような独白の台詞が延々と続き、ヴァイオリンの独特の背景音楽が加わる不思議な雰囲気の芝居。宮沢りえ氏は大量のあんな台詞をよく覚えられたものだと感心するし(間違えたとしても観客にはわからないが)、ところどころ入る4人の男優との掛け合いも面白い。ウェンツ氏があんな役者になったとは。

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