実演鑑賞
満足度★★★★★
4年10月ぶりの藤田版再演。宮川彬良さんの曲が実に素晴らしく、地を這って生きる人たちのエネルギッシュなこと。木場勝己隊長の達者な導きで天保十二年の、佐渡の三世次の一代記に誘われる。高橋一世を踏襲しつつ悪の度が増した浦井健治の三世次。お文、お里など悪人ぶりが際立つほど、話がおもしろくなってくる。シェイクスピア作品の織り交ぜが絶妙で、耳慣れたセリフが出てくるとつい笑ってしまう。
他人の人生を踏み台にして虫けらから代官に上り詰めた男の悲惨な最期もなぜか爽快。2幕はジェットコースターさながらに疾走する。
確かに絢爛豪華祝祭音楽劇だった。リピーターチケット(かなりお得な)もあるのでできれば1階と2階で観劇をオススメします。