
父娘旅情(おやこりょじょう)
片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2024/10/23 (水) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
父娘旅の珍道中だと思っていたけれど、間に差し込まれる落語とリンクするお話がメインだった。
良い意味で「思ってたんと違う!」作品。
おりんちゃんの江戸っ子ぶりが痛快で、おつうさんの懐の深さが家族をまとめてさすがだなぁ。
個人的には助さん・格さんの見守り隊が良かったです。

七曲り異聞・隠れ処京香
劇団芝居屋
中野スタジオあくとれ(東京都)
2024/10/22 (火) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
本作の前のお話になると思う、七曲商店街移転のお話から拝見し、北口でも頑張ってるみんなが見られた感じで嬉しかったです。生活の一部を覗き見するようなお芝居とのお話もありましたがまさにですね。登場人物はそれぞれみんないい人で、心暖まる優しくなるお話でよかったです。このシリーズの続きも楽しみにしています。

こもれびラジオ
劇団BLUESTAXI
テアトルBONBON(東京都)
2024/10/22 (火) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
とても面白かったです。前作の去り行くあなたへから拝見したと思うのですが、とても丁寧に心の動きや背景を見せてくれて、優しい気持ちになりました。悪い人が一人もいない。仲間って、故郷っていいなあと思う作品でした。心のこもった言葉伝わりました。ありがとうございました。

ドクターズジレンマ
せんがわ劇場
調布市せんがわ劇場(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
調布市の公共劇場のこけら落とし公演。劇場というより、階段付きスペースといった感じで、東京郊外に多くある地方自治体の文化施設である。小笠原響が芸術監督になってお披露目の舞台である。翻訳から出発している芸術監督だけに見落とされていた翻訳物作品を第一作として、地味なキャストで上演した。
いろいろ「見てきた」感想はあるが主なものをあげると。
この劇場で翻訳物を軸にすると(ことに、ショーなどというイギリス通好みのラインアップだと)、劇場が市民に親しまれる前に足が向かなくなるのではないかという危惧がある。
イギリスと言ってもいろいろあるが、今回のショーのような作品は、もともと大劇場のプロセニアム劇場で上演するように書かれていて、このような狭い平土間スペースを前提としていない。前世紀には商業劇場では登場人物の数まで設定するのが常識になっている(もちろん大群衆の出る芝居もあるが、このような都心商業劇場向け作品は、という意味である)中で書かれているので、よほど上演台本で地元向きに手を入れないと客は退屈する。今回は休憩10分入りで2時間35分。長い。テキストはここでやるなら、医師の方は三人位に絞ってはっきりキャラクター劇にしないと持たない。芸術監督は翻訳が多い人で、原作者に遠慮もあるだろうが、ここで、小劇場向きの新しい翻訳の在り方をやってみるというなら面白い路線だが、役者も贅沢が言えない中で原作紹介の路線は早めに考え直した方がいいように思う。確かに、イギリスやブロードウエイの周辺には日本未上演の素敵な客受けのいい戯曲がゴロゴロ放置されているが、日本の商業演劇が、向こうで当たったものを選びに選んで翻訳上演しているのには理由がある。(日本の客はなかなか当てさせてくれない)からで、芝居が良く出来ている、という単純な文人趣味の観点では劇場の興業はモタない。
付随して言うと、この劇場は劇場というより「スペース」である。道具の出し入れ、音響照明の装置、俳優の控室、客の対応窓口などとても劇場並みとは見えない。それは商業劇場だと商売だからいつの間にかそれらしくなってくるが、公共劇場のなかには、いつまでたっても劇場として機能していかないスペース止まりの劇場もどきはたくさんある。市の担当課にはかなりの覚悟と勉強がいる。外注するなら杉並区の様に丸投げの覚悟も必要である(高円寺はそれなりに成功した)
調布は都内から見に行くにも近い割にかなり不便で、現に、吉祥寺と三鷹でも一駅でもかなり差がつく。仙川では三鷹よりよりもさらに苦戦しそうだ。
調布市民と言ってもどう東京都民と違うのか、市役所職員も問われても困るだろうが、演劇を見るという行為については全然違うと思ったほうがいい。市場調査をきちんとやり直し、それにふさわしいスペースを設計することが勝負どころである。(もっとも、固定客だけを固めてしまうという方法もあるかもしれないが、ここからあまり遠くない民藝の稽古場劇場には客は足が向かない。公共劇場の「演劇」の苦しいところでもある)
今回の芝居の選択も、啓蒙的、良心的かもしれないが、演劇のフツーの客(野田流に言えば)から見れば古めかしい過去の巨匠の作品である。ショーはイギリスでは一時、司馬遼太郎並みの一国を代表する名声知名度とはいえ、作品の中身は、現在の医学や、医者の社会的地位がかつてのイギリスとは全く違っているから、今の調布市の舞台から、まるでつかめない。多分ウエストエンドでは爆笑のところがウンともスンともいわない。それは社会の違いだからいかんともしがたい。そこを見抜くのも芸術監督の仕事の大事なところである。現に世間知らずの芸術監督の失敗の具体的例がそこここにある。
芝居の中身については、俳優陣で若い芸術家のコンビ(石川湖太朗 大井川皐月)が役をよくこなしていてなかなか良かった。本も後半は今に通じるところがあり芝居の組みの良さも効果を上げているが、前半の爵位がらみの話は思い切って整理しないとテレビで「ドクターX]を見慣れている客には勝てそうもない。

おまえの血は汚れているか
鵺的(ぬえてき)
ザ・スズナリ(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/27 (日)公演終了

8hのメビウス
ウンゲツィーファ
スタジオ空洞(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/27 (日)公演終了

サラマンドラの星空
Jungle Bell Theater
萬劇場(東京都)
2024/10/17 (木) ~ 2024/10/23 (水)公演終了

こもれびラジオ
劇団BLUESTAXI
テアトルBONBON(東京都)
2024/10/22 (火) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/10/24 (木) 19:00
ラジオの素晴らしいさが伝わる素晴らしい舞台でした!キャストも個性豊かで良かったです!

憂鬱なロケット
友池創作プロジェクト
「劇」小劇場(東京都)
2024/10/23 (水) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
素晴らしかったです。女優さんが急遽交代ということもありちょっと心配していましたが心配ご無用の舞台でした。代役された女優さん、さすがです^^ 過去と現在が同時並行に進むスタイルわかりやすくていいですね。最後、大人になった陽平として脚本と演出を手掛けられた友池氏が出てくると思っていましたがそれはありませんでしたね^^ 友池創作プロジェクトの舞台はこれで2度目ですが安定の面白さでした^^

Silent Sky
アン・ラト(unrato)
俳優座劇場(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
『unrato#10 三人姉妹』も『unrato#11 月の岬』も素晴らしかった。(『月の岬』は席が悪かったのでもっと良い環境で観たかった)。更に今作は朝海ひかるさんが主演。いつもながらキャスティングが絶品。場内を埋める年季の入ったコム・ファン。周囲では「こんな老後になるなんて」と、同じ境遇の者達が全国公演を追っていった話に花を咲かせる。ヅカファンの背負ったカルマは殉教者並みだ。
このラインナップに高橋由美子さんが不思議だったがメチャクチャ良かった。むしろ彼女でなければいけない位。貫禄の保坂知寿さん。竹下景子さんはここ数年で一番輝いて見えた。やはり素晴らしい作品に参加している時の女優が一番生き生きしている。このレヴェルで演れる誉れ。幾ら実力があっても発揮出来る場がなければどうしようもない。松島庄汰氏は松坂桃李に見えた。朝海ひかるさんは男っ気のない仏頂面が八代亜紀っぽくもある。そしてこの作品の持つ気品。『博士と彼女のセオリー』なんかを思い出した。通路を贅沢に使って演劇空間を客席まで広げる。朝海ひかるさんは通路を歩く姿がいつも絵になる。
牧師の娘、ヘンリエッタ・スワン・レヴィット(朝海ひかるさん)はマサチューセッツ州にあるハーバード大学と提携した女子大学で学び、ハーバード大卒と同等の資格を得て卒業。だが髄膜炎により聴覚に障害を負う。1893年エドワード・ピッカリング率いるハーバード大学天文台に職を得て毎日の天体写真を解析しデータを整理する作業に。ピッカリングは分光器の付いた望遠鏡で天体撮影する技術を開発し、宇宙を知る為に膨大なデータを集めていた。職場の上司に恒星の分類法を確立した天才アニー・ジャンプ・キャノン(保坂知寿さん)、家政婦から天文学者にのし上がったウィリアミーナ・フレミング(竹下景子さん)。レヴィットは単調な作業の中、膨大なデータからある法則を読み取る。
死ぬ程面白い。今作をどうしてもやりたかった製作陣の気持ちが伝わる。世界は変わるかも知れないよ。貴方のほんの少しの気付きで。
ちょっと、一分、一世紀。
是非観に行って頂きたい。

Nel nome del PADRE パードレ
サカバンバスピス
APOCシアター(東京都)
2024/10/17 (木) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
評価ポイントが少し低いのは、日本人観客の多くが背景を理解できないからだろう。観る側の世界に対するアンテナ張りを意識させる作品である。(追記後送)

七曲り異聞・隠れ処京香
劇団芝居屋
中野スタジオあくとれ(東京都)
2024/10/22 (火) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
芝居と関係なく客席2列目頭上の照明がチカチカしてたり、芝居と関係無いドン・ドンっていう規則的な音が途中までしてたりして、芝居以外が気になって全く観劇に集中できませんでした。

not only you but also me
ヒラタオフィス+TAAC
劇場MOMO(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
あのような結末にいたった一番の理由は何だったんでしょうか。分かりにくかったです(私だけかな)。興味深く観劇させていただきました。

ガード下のオイディプス
フライングシアター自由劇場
すみだパークシアター倉(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/28 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
オイディプスを主役にするギリシャ悲劇群は、ずいぶん乱暴な親子関係が王の政権の変遷に織り込まれていて、現代人にはついていけない話と感じる。神話的寓話としては、いや、教養としては‥などというあさましい見方についなってしまう。
この串田和美のオイディプスは、今までのギリシャ劇とは全く違うタッチで「ガード下の」などと言いながら、主筋の話を原作に取っていながら陽気で寛容、六本木時代〈ほぼ60年前〉の自由劇場のような舞台を繰り広げる。
劇場のすみだ倉も当時の自由劇場のガラス店の倉庫というのに近く、劇場に入るとステージ中央に引かれた黒中幕ホリゾントも明けてあって道具の置かれた舞台裏まで見通せる。舞台の下手壁には、もう58年前になるという自由劇場初演の「イスメネ」(オイディプスのの妹を主役にした作品)のポスター、上手にこの公演のポスター。今見てもコカ・コーラの瓶を中心に置いたイスミネのポスターは古びていないし、現ポスターは宇野亜喜紀良である。串田和美らしい音楽劇の構成になっていて、音楽はDr.kyOn.。演奏するコンボが下手に乗っていて、ブレヒト劇風に進行に応じて演奏合唱する。これで「悲劇」性はかなり「寓話」風になって、人間運命の悲劇が、運命は避けがたし、笑ってしまって生きていこうぜ、の喜劇性に転化された。
いかにも串田和美らしく、かつての60年代の反逆精神は今も生き生きと息づいている。かつてテントに媚びなかったように、今風抽象舞台でもない。突っ張っているわけでもない。
時代を体現しているような近接ジャンルの才人とのコラボを忘れないのも変わらない。今回はDr.kyOn.の音楽が効いた。他には自由劇場からコクーンにかけて一緒に仕事をした古い仲間や新人が加わってぃる。松本から東京に戻ってまだ二年目だから俳優は、親子(串田和美。十二夜)以外は自由劇場時代からの大森博史をのぞけばゲスト出演だが、王妃の大空ゆうひ、若い山野康弘、体躯で圧倒する体操出身の大野明香音など、結構しっかり個性的で今後の劇団活動が楽しめそう。
問題は入りで、倉は大きい小屋だが、ここで8割弱。夜公演だったが30-40歳代の女性が軸。若者が来るようにというのは、酷な注文だがそこに応えてこその串田和美だ。
先日見た松本修も右顧左眄していない。この年代なかなかしぶとい。岩松了、北村想、川村毅、がんばれ。あなた方の健闘が日本の新劇を支える。

Nel nome del PADRE パードレ
サカバンバスピス
APOCシアター(東京都)
2024/10/17 (木) ~ 2024/10/27 (日)公演終了

サラマンドラの星空
Jungle Bell Theater
萬劇場(東京都)
2024/10/17 (木) ~ 2024/10/23 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/10/22 (火) 17:00
空チーム観劇 同じ団体を初めて観た印象どうり骨のある優しい作品、ちゃんと希望の光がある作品はやはり好き。ただ笑えるシーンがちょっと板についていないように(別班と比べ)感じた。一部の役の方については悪いわけではなく別班の役者さんの芝居の癖が強く,ちょっと霞んでしまって見えた。多くが同じことをやっているのが原因だろうか。そのせいで笑いのシーンがだるいところがあり公演時間も長く感じた。ただあくまでも同作品の別班と比べてしまった場合。

サラマンドラの星空
Jungle Bell Theater
萬劇場(東京都)
2024/10/17 (木) ~ 2024/10/23 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
星チーム観劇 しっかり壮大な話に仕上がっていて面白かったし、作品自体の方向性というか作りというか好きな感じだったので予定が合えば別作品も観たい

Nel nome del PADRE パードレ
サカバンバスピス
APOCシアター(東京都)
2024/10/17 (木) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
この二人の会話劇となると、濃密でひりついた芝居になる(そんな題材を選ぶ)だろうと予測はしていたがその色彩については想像してもイメージを結ばなかった。という訳で本番当日その開陳を待つ。
千葉氏は緩急の付け方は(男が女を落とす手管に似た)アプローチでどこまでも千葉氏であり、岩野女史はそうだこの切れ味だと思い出させる。そして二人が作る色彩的なものはやはり無かったのだが、舞台の内容的には十分である。「物語」を伝えたかったんだな、と思える。
歴史上実在した人物がモデルとなっているらしい事が途中で分かるが、その事からするともう片方についても恐らく・・。芝居中で語られた情報を手掛かりに探してみるか、と思っていたら、どうやら種明かし的な事がブログに書かれているというので後で見てみる事にする。
立場の異なる二人、やがてパードレ(父)と自身との関係が語られている事が分る。その関係によって自分自身という存在がよくも悪くも深く規定され、個人の存在の根源(父が不在であるケースも含めて)を形作るという洞察(旧約聖書の神はほぼ父的存在と言ってよい)に導かれるようでもある。
「なぜこの二人か」・・基本的にナゾであるが、最終場面である種の氷解が訪れる。

8hのメビウス
ウンゲツィーファ
スタジオ空洞(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
ウンゲツィーファ10周年公演であり、本橋龍の最新の長編作品。上演時間に及び腰になっている人にほどおすすめしたい作品でした。140分どこを切り取っても不可欠で少しの弛みも感じなかった。俳優陣の大健闘に思わず感涙。
一見8の字を辿るかのように同じ繰り返しに見えても"淡々とした日常"など本当はどこにもないのかもしれない。その往路と復路の途中で人と人は時にすれ違い、ぶつかり、時に重なり、交わり生きていく。それぞれの幸福を追求しながら、それぞれの不幸に戸惑いながら。
8は横にしたら∞なのだ、とそんなこともふと思った。ハード面ソフト面ともに細部に凝らされた工夫と饒舌な行間に演劇の無限の可能性を幾つも見た。
「普遍的な時の中でこそ人の心は泡立ち、擦れ、やがて波となり、いつしか予想もしないうねりとなっていく。感情の発端と経過に目を凝らし、耳を傾けなければ生まれようのない風景。その痛切と祈り。生活の隙間に落とされたものを決して落とされたままにしないウンゲツィーファの演劇を私は追い続けたい」
そうコメントにお寄せした通り、いやそれ以上に生活の隙間に落とされたものが掬い上げられていた。それは救いであり、禊ぎであり、過ちでもあり、祈りでもあった。
それら瞬間を余すことなく切々と演劇に取り込む本橋さんは劇作家や演出家というよりも演劇作家という言葉が本当によく似合う。素晴らしかった。

再演『エリカによろしく』
イエデイヌ企画
SCOOL(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
イエデイヌ企画初見。
最初から最後までどこを切り取ってもとても丁寧で、余白や行間こそが饒舌な演劇でした。飾り立てた台詞や過度な演出はまるでないのに、こちらに考える/想像することをやめさせない。そういった、ある種の達観のようなものがあり、二人のやりとりを取り溢すまいと見張りました。
静かながらも、時間の経過と関係の変化が相乗してドラマをドライブさせていくようなうねりもあり、自販機やそこから出てくる飲み物の種類といった別れの風景が心に彫刻されていくような痛みを感じたり、また、思い出したりもしました。(そういう風景の解像度ってなぜかやけに高いんだよなってしみじみ感じたりも)
タイトルへの帰結に余韻がどこまでも広がる。次回も楽しみです。