最新の観てきた!クチコミ一覧

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ダルマ少年

ダルマ少年

劇団三日月湊

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2015/11/19 (木) ~ 2015/11/23 (月)公演終了

満足度★★★

ダルマ
主人公の少年の熱演には感激しました。
公演前の印象とはまったくちがっていたのには
驚かされました。

蛇舞

蛇舞

コントーションスタジオ ノガラ

〒 161-0034東京都新宿区上落合2丁目13-10 NTKハイム地下1階(東京都)

2015/11/21 (土) ~ 2015/11/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

驚愕の柔軟性
初めての扉を開ける「コントーション」の世界。
身体の柔軟性を中心に、アクロバットにエアリアル
見ごたえのある前身パフォーマンスに新鮮な」感動を覚えた。
鑑賞の仕方?オーディエンスの乗り方?
まだまだ未知の分野で戸惑いもあったが
メジャーへの過渡期なのだろう。

次回の公演にも期待します。

ネタバレBOX

パフォーマーも手探りの部分がある様で
一つのショーとしては、まだまだ伸びしろがたくさんあるとおもう。
しかし、パフォーマーの見せ場タイミングと、観客の共感ポイントに
まだまだズレがある様でした。
一つ一つの技や身体表現が素晴らしいので
朗読やNAなども多用して、もっとストーリー性を持たせて判り易くすると、
理解しやすいと感じた。
蓮池温泉 愛の秘宝館 東京公演

蓮池温泉 愛の秘宝館 東京公演

仏団観音びらき

戸野廣浩司記念劇場(東京都)

2015/11/20 (金) ~ 2015/11/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

濃厚えんため
一見、危険な香りのする色モノ系かと思いきや!
芯のある社会派ベースの下ネタエンターテインメント。
失礼ながら、綺麗系のお姉さんやイケメン男子じゃないところが、
エロっぽくさを封じ込め、笑える下ネタになっていたのかもしれない。
前説の様な客入れ写真撮影会にはじめり、御ひねり強要、
最後は要らないもの処分で荒稼ぎの千本引き!
このサービス精神の塊は関西気質なのであろうか?
結構、心地よかった。



ネタバレBOX

男女の営み、家制度、親子関係、そして不妊。
不妊のシチュエーションは結構えぐい切り口で、あまり笑えなかったが、
全体的に人間本来の性と生を考えさせる物語だった。
ザッツ!浪花のエンターテインメントを楽しめた。
十七人の侍

十七人の侍

企画演劇集団ボクラ団義

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2015/11/20 (金) ~ 2015/11/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

やはりボクラ団義は凄い・・・
ソードアクション会話劇ってなんだ?時代劇の殺陣がメインなのか???
などと考えながら、ボクラ団義がそれだけの話をやるはずがない!キャストの今出舞さんもめっちゃ凄い舞台だっていってるし!と思って前売りを期待しながら購入。期待通り、いや、期待以上のものが観れて放心してしまいました。
話の展開が非常に面白く、今出舞さん演じるミキの立場で舞台を見ながら、どうして、どうしてと考えハラハラしながら観る・・・いやー、作・演出の久保田唱さんの思い通りにはまってしまいました。続きはネタバレで。

ネタバレBOX

ネタバレ展開後のストーリーも熱い!『もし自分がその世界を作れるとしたら・・・』とか考えながら観てたけど、制作者達が熱く作る内容について語り、美樹にもーお兄ちゃんたちは、って言われる感じのシーンが一番熱い!『めっちゃ面白い○○○作ろうぜ!』って気合が伝わってきて、凄く好きなシーンです。
ワンピース

ワンピース

松竹

新橋演舞場(東京都)

2015/10/07 (水) ~ 2015/11/25 (水)公演終了

満足度★★★★★

最高に楽しい!
初のスーパー歌舞伎観劇でした。
原作はアニメをチラッと見ているだけでして、原作本は全く目にしていない状態で劇場に行ったのですが、物凄く楽しめました。 

一度行くと、再度観に行きたくなるのは必須なので、大阪・博多でご観劇を検討されている皆さん。
複数の日程・公演のチケットを確保される事を強くお勧めします。

ネタバレBOX

恐らく皆さんが一番楽しかったといわれるであろう第二幕が、自分も一番好きな場面です。
今まで余り輝くような役に恵まれなかった感のある坂東巳之助さんが、ボン・クレーと言う役を見事につかみ、演じきったのが好印象でした。
坂東巳之助を代表する役と今後言われ続けるであろう演技を観せて頂いたきがします。

また、エース役の福士誠治さんの全力投球と言った感じの演技も良かったです。
第三幕で白鬚役の市川右近さんと共演されると、声量や滑舌等の面で違いが分かりましたけど、それ以外は
「もう、市川猿之助一門の俳優さんと言う事で良いんじゃないの!」
と言う位に高いレベルでの演技を観せてくれました。

残念ながら、来年(2016年)の大阪・博多ではご出演されないとの事だったので、初演の舞台を目に出来て幸せでした。

早変わりや宙乗りと言ったケレンにばかり目が行きがちですが、親子の情愛や友情と言ったものを描く、しっかりとしたストーリーが描かれているので、従来からの歌舞伎好きの方でも受け入れ易くなっていると思います。

自分は3回しか観る事が出来ませんでした。

大阪での観劇も予定していますが、福士さんが抜けると別物のお芝居になってしまいそうで、それが物凄く怖かったりします。
さんかくのたね

さんかくのたね

Pudding☆Ring

シアターノルン(東京都)

2015/11/20 (金) ~ 2015/11/24 (火)公演終了

満足度★★★★★

劇場内に、本物の農家が!?
21日19時の回観に行って来ました。
事前情報を全く確認せず、劇場に突撃しました。
客席に入ったら、目の前に本物の農家の光景があって、その本気度の高さに感心しました。

ネタバレBOX

本物の土を使っている作品なので、アレルギーや土ぼこりが苦手な方はマスク持参(スタッフさんに言えば、マスクを貰える)推奨です。
(ただし、それほど埃が立つような演出は有りませんでしたが…。)

上手側にある農家の作業小屋に置かれている小道具が、本当に農家で使うようなものばかりで、
「何でこんな事知ってるの?」
と言う位の気合いの入り方でした。

また、畑で作物を育てる場面では、本物のサツマイモの苗を植えてるし…。
(しかも収穫する場面では、ちゃんと成長したサツマイモを使っている!)

ただ、
「農業って楽しいよ!」
と言う内容の作品だったら、自分の中での評価は低かったです。
農家の人達が持っている作物を育てる事の意義や生きがい。苦悩等を、キチッと100分の公演時間内に盛り込んでくれていた事が、評価を高くしたポイントだと言えます。

とにかく、本気度が高い作品だったと言えます。
ウーマンリブvol.13「七年ぶりの恋人」

ウーマンリブvol.13「七年ぶりの恋人」

大人計画

本多劇場(東京都)

2015/10/29 (木) ~ 2015/11/29 (日)公演終了

満足度★★★

昭和歌謡です。
昭和のアイドル?歌謡をテーマにした
恋人シリーズお決まりのオムニバス舞台。
ベースは伊勢さん、池津さんのアイドルユニット
「コンソメパンチ」(売れなかった)が30年ぶりの復活。
しかし楽屋から出てこない、果たしてどうなる?
オヤジギャクに近いグダグダな感じで
キスとか裸とか、体はつて頑張ってました。
10代、20代に人にはちょっとキツイかもしれません。
ファン向けの舞台ですね、変わらない・下らない。
だから観に行くんですね。

銀河鉄道の夜

銀河鉄道の夜

吉野翼企画

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2015/11/21 (土) ~ 2015/11/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1666(15-355)
18:00の回(曇)

17:31受付、開場。舞台にはすでに演者3人と奏者2人。
呼吸をしているような電子音、ピアノの単音(ちょっと「Echoes」っぽい)。3人は文庫本を手にして読んでいて、奏者は少しだけ「音」を出している。

奏者からみて:左手で左の太鼓(低音)、右手で右の太鼓(高音)という叩き方のようです。左の方は音程を変えています。

ピアノは電子音とよくあっていてとても神秘的。演目が「銀河鉄道」、蜂谷さんが出るというので観に来ました。蜂谷さんの歌は初めて聴きました。メタルをやっているとは知らなかったのでちょっと音源を聴いてみました。一時期、シンフォニックメタル、「Nightwish」等、を聴いてましたが久しぶりの快音。また、プロフィールをみると「ベルナルダ・アルバの家(2011/9@X)」を観ていました。

18:04開演~19:05終演。

左右の男性は「ジョバンニ」「カムパネルラ」のようですが、劇中、そのようには呼ばなかった(と思います)。今年は「銀河鉄道の夜」を数公演観たので内容の方は珍しく大丈夫でした。

下手よりに座ったのでピアノ演奏もよく見えました。心が和む旋律。西出さんは「半神(2013/12)」「眠る男(2014/6)」。

(チラシの図のイメージ)正面壁に映る顕微鏡像のような模様は単色~カラフルなものまで、ずいぶん生っぽい(Live?)

いくつかのエピソードを選びながら進行。役者さんが少年には見えないのが唯一の難点か...蜂谷さんは魔女のように顔を覆っていて見えない。

タブラーの演奏をliveで聴いたのは初めて(映像では「The Concert for Bangla Desh」)。

観て、聴いて、充実した時間でした。

十七人の侍

十七人の侍

企画演劇集団ボクラ団義

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2015/11/20 (金) ~ 2015/11/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

めっちゃ面白い舞台でした
1回目の観劇。五感が追いつかないほどノンストップ。個性的なキャラの多さ。大満足でした。
是非注目していただきたいのは衣装。細やかで、綺麗。様々な時代の要素が入っていて、すごく好き。空さんすごいです。
まだまだ見つけられてない伏線や仕草があるはず。
毎回8公演近く観ていますが、今回もきっと最後まで違うワクワクを楽しめると思います。
シブゲキという劇場も広く見やすい仕様になっていると思うので、迷っている方は是非!

ときのものさし

ときのものさし

HOTSKY

遊空間がざびぃ(東京都)

2015/11/20 (金) ~ 2015/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★

わかるな~そうだよねぇ~
わかっていないようで見抜いている、感じている。「会う」では足りない、「会わなくちゃ」では憂鬱、「会いたい」と思ってますか? さびしさからの‘逃避’に誘われた夢見を覚ますのは、「会いたい」いまのあなたに。謡声に振り向かない妹を見つめる、優しく少しさびしそうな微笑が暗がりに遠くなる、夢から覚めていくのだなぁ・・・ 「会いたい」と思い思われることが、ときのものさしを‘いま’に合わせておくために大切なのではないか、しみじみ考えさせられた。

薔薇戦争

薔薇戦争

明治大学シェイクスピアプロジェクト

アカデミーホール(明治大学駿河台キャンパス)(東京都)

2015/11/13 (金) ~ 2015/11/15 (日)公演終了

満足度★★★

ともかくも大規模
大きな規模の公演。キャストもスタッフも大勢いて、立派なホールで芝居が出来るというのは本当に羨ましいです。
シェイクスピアを比較的オーソドックスな形で上演したので、演技のリアリティさという面は追究されなかったようですが、わかりやすい芝居であったと言えます。舞台上に段差を設けて動きに変化をつける工夫は見られましたが、役者の動きがやや平坦だったのが惜しいところです。

Mへ捧ぐ

Mへ捧ぐ

劇団DeM

cafe&bar 木星劇場(東京都)

2015/11/21 (土) ~ 2015/11/22 (日)公演終了

満足度★★★★

無題1665(15-354)
14:00の回(晴)

13:30受付、開場。

こちらも、ここも初めて、時間があったので観に来ました。お訊きするとみなさん同じ高校卒ということでした(当パンに記載ありましたね)。


場所はフランスのカフェ。下手(こちらから奥の部屋へ)にカウンター、上手(店の入口)よりにテーブルと椅子、壁に絵、クッキーも置いてある。

ミステリー構成のお話、チラシに「フランス西南に位置するダクスの森」とあったのでWikiってみるとちゃんと出てきました。

14:00開演~15:16終演。

新聞記者で作家志望(男)、カフェの店員(男)とウエイトレス(女)、精神科医(女)。

死体、カフェの怪しいふたり、潔癖症の精神科医...白骨遺体の主はだれか、犯人は...。

ということなのですが、構成上、記者を除いた3人のうち誰か(1~3人)が犯人、途中、意味深なセリフもありどう展開するのかなと思いながら観ていました。

ネタバレBOX

いくつか感想を述べますと

・ミステリとしてはもう少し捻りを利かせて欲しい。
現在の捜査技術や鑑定から死体の推定(男女、年齢、死因等)はかなり正確にできるのではないかと。

・舞台
客席が近いのでもう少し照明を抑えて雰囲気を作ってもよかった(←個人的に思ったことです)。

・構成
性同一性障害、多重人格(でよかったかな?)、潔癖症...というキャラクターが説明されるとそういう設定か、と思いますが、盛りだくさんかと感じたのと、劇中、なにかヒントになるようなもの(言動)があればよかった。

小説を紹介する「人物」には何か特別の意味があったのか、よくわからず。

「エンタテインメントの作り方(貴志 祐介著)」が参考になると思います。
Only Lonely Rose

Only Lonely Rose

My little Shine

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2015/11/18 (水) ~ 2015/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★

ぐいぐい来るなぁ
ストーリーの展開が良い。1時間40分,飽きることなく観劇できました。男の嫉妬とか,事件の結末,人間関係繋がりすぎじゃないの(地方はそうなのかなぁ?高崎って言ってたっけ)とかには微妙に違和感がありますが,なかなか見応えありました。重い人間関係と心の闇,ドロドロですが,結構好きです(って云うか,現実もそんなもんだよね)。それにしても,懐中電灯おじさんって・・・物語の中で意味はあったけど,普通には単なるプーで,話しかけはしないよね^^;

ドアを開ければいつも

ドアを開ければいつも

演劇ユニット「みそじん」

atelier.TORIYOU 東京都中央区築地3-7-2 2F tel:03-3541-6004(東京都)

2015/11/21 (土) ~ 2015/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★

贅沢な空間
面白かったです。4人姉妹の、それぞれ違った性格や思いが、リアルに表現されていると思いました。私の母も、若い頃に亡くなった事や姉がいる事もあり、自分に重なる部分もあったせいか、泣きたくなる部分もありました。お座敷公演という小さな空間だったので、自分も姉妹の実家の隣の部屋にいるような気持ちになりました。役者さん達の演技も素晴らしく、とても魅力的でした。25席のお座敷公演・・何とも贅沢な空間でした!

地上に広がる大空(ウェンディ・シンドローム)

地上に広がる大空(ウェンディ・シンドローム)

フェスティバル/トーキョー実行委員会

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2015/11/21 (土) ~ 2015/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

160分間の苦痛
肉体的にも精神的にも疲れ果てた。

上演時間160分で休憩なし、のアナウンスに恐怖した。
まさに恐怖はやって来た。

(うまくまとまっていませんが、ネタバレボックス内は長文になりました)

ネタバレBOX

オープニングから苦痛とも悲鳴ともつかない叫びと、身体の芯に響くような重低音が会場を充満する。
さらに下着を脱いでの自慰が舞台の上に。
激しい男女の台詞。字幕の文字が追い切れないほど捲し立てる。
舞台上方にある字幕と舞台上の俳優を交互に観ているから、目もつらい。

ワルツの生演奏とダンスで箸休め。
箸休めと思っていたら7曲ぐらいも続く。
意外と気持ちいい。

そしてラストの超個人的カオス。
たぶん1時間以上も1人で叫び、囁き、歌い、がなった。
圧倒される。

そんな160分。
終演後は、身も心も疲れ果てていた。


作・演出のアンジェリカ・リデルの内面がグロテスクなほどさらけ出される。
ラストのモノローグだけではなく、オープニングからラストまで延々と「彼女」が語られる。

アンジェリカ・リデルは1人で立っている。
どこにいても1人だと感じている。

「ウトヤ島」。
その名前だけ聞いて、申し訳ないが凄惨な事件と結び付かなかった。

彼女の孤独とウトヤ島で命を落とした若者たちの、断ち切られてしまった未来が重なる。
それは彼女を産んだことで、彼女から憎悪を浴びせられることになる「母」の存在をも巻き込んでいく。
「生」と「死」。

「生」に結び付かない「性(行為)」である“自慰”は、「母」への憎悪の象徴だ。
しかし、ラストへの展開で、そのすべてがクルリと裏返ってしまったように感じた。もちろん意図的に。

つまり、彼女が、「自分の母」から、「世のすべての母」への憎悪を拡大していくアジテーションの中で繰り返し繰り返し叫び、吐き出していたものが、ラストに見せるウトヤの光景(少年との邂逅で)で一瞬にして「生(命)」というものの大切さ(もっとふさわしい言葉が思い浮かべばいいのだが、残念ながら今はこれしか浮かばない)にひっくり返されてしまったのではないか。

彼女が作った作品であるから、ウトヤ島の事件から彼女が長年抱えていた問題(母とか母親とか)への、1つの糸口が見えての、この作品ではないのだろうか。
「母への憎悪」とともに、生きていることの尊さ、ありがたさも同時に感じているのではないか。
「老い」への恐怖を道連れにしながら。

「ウェンディ」は、「母」の象徴だ。
気ままに暮らすピーターパンの母親役を務めさせられる。
まさにアンジェリカ・リデルがなりたくないモデルが「ウェンディ」である。

ウェンディという女性は、なぜ作られるのか?
それは、「社会」がそうさせる。
すなわち「女性は結婚して子どもを産んで幸せに……」というまったく変わらない世の中の考え方があるから。
「産む性」である「女性」に期待されるものは結局のところこれなのだ、ということ。

アンジェリカ・リデルはそれがたまらなくイヤなのだろう。
ここは、自分の「母」との関係ではなく、そうした社会の“在り方”と「自分自身」の“在り方”の関係性から出てきたものではないのか。
それが彼女独自の「母」への気持ちと結び付いた(付けた)。

劇中で何度も流れるアニマルズの『朝日のあたる家』。
歌(歌詞)も出てきたのでアニマルズであることがわかる。
アニマルズ版の『朝日のあたる家』は、少年が主人公である。
しかし、伝承曲のオリジナルに近いであろう、ウッディー・ガスリーやボブ・ディラン版では、主人公は女性なのだ。
高田渡も『朝日楼』のタイトルで訳して歌っている。こんな歌詞(訳詞)だ。
「ニューオリンズに女郎屋がある ひと呼んで朝日楼 沢山の女が身を崩し そうさあたいもその一人さ…」
つまり、アンジェリカ・リデルは“あえて”「アニマルズ版」を使ったのではないか。
「娼婦」の歌を「少年」の歌にしてあるほうをだ。
「娼婦」とは、「ウェンディにされた女性たち」のことではないのか。
アンジェリカ・リデルはそこを捻ってみせたのではないだろうか。
『朝日のあたる家』が何度も流れ、自らも歌ってみせることで、彼女の叫びは「朝日のあたる家」=「朝日楼」の中にあるということを。

彼女は「母」が悪いと言う。
世の中の「母」がすべて唾棄すべきモノだと言う。
それは本当なのだろうか。

「母」が「母」となるのは自然のこととしても、「社会的」に「母」になっていく(なることを期待される)のは、「社会」との関係ではないのか。
自らも「ウェンディ」と結びつけているのだし。
だったら、「母」をこのように激しく攻撃することは違うのではないのか。

彼女が向かうべきは「社会」である。
そして、ウトヤ島の殺人犯が向かうべきなのは、ウトヤ島の若者たちではなく「社会」なはずなのだ。
そして「銃」で向かうのではない。

ラストにそのことが提示されたのではないのか。

アンジェリカ・リデルは、殺人犯であり、殺された若者たちでもあった。

アンジェリカ・リデルは1人で立っている。
どこにいても1人だと感じている。
たぶん孤独だと思っている。
外国人として過ごすことができる上海では、それが“外国人”というレッテルで隠れたようになる。

上海でワルツを踊る老人たちには「老い」の「醜悪さ」は感じない。
「老いていく」自分の存在の、諸悪の根源である「母」という図式がここでも少し崩れたのではないか。
1曲踊るだけではなく、7曲もワルツは演奏され、老人たち以外も踊るのだ。
「老い」「死」へのワルツを。

160分間の苦痛は、アンジェリカ・リデルの内面での葛藤だ。
それを観客である我々に押し付けてきた。
アンジェリカ・リデルは1人で立っていて、(彼女にとって)すべての出来事の中心にいる。
当然、我々も、“我々にとって”すべての出来事の中心にいるわけだ。
しかし、そうしたすべての出来事を背負うことはできない。
背負えば狂ってしまうだろう。
狂う前に吐き出すこと、それが生きる術なのではないか。

若者たちが血を流し横たわるラストは、延々と続いたアンジェリカ・リデルの叫びよりもズシンときた。


個人的な「母」への憎悪が、世の中すべての「母」に対する憎悪へ拡大することには、もう1つ「何か」ありそうな気もする。
それは彼女が「女性」だからだ。
しかし、この作品では、そこには蓋をしてしまっている。
そこまでは露出しなかったのだ。
その蓋もいつか開けるときがくるのではないか。
ドアを開ければいつも

ドアを開ければいつも

演劇ユニット「みそじん」

atelier.TORIYOU 東京都中央区築地3-7-2 2F tel:03-3541-6004(東京都)

2015/11/21 (土) ~ 2015/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

感動しました
4人の姉妹が久しぶりに集まるってこうなるのかぁ…と妙にしみじみとしました。とてもリアルで納得感ある設定。その中で、姉妹で共感できるところとぶつかりあうところが迫真の演技で描かれていていました。

感動、感激で最後は涙が止まりませんでした。演劇の面白さを自分に教えてくれた作品でした。

walk in closet

walk in closet

iaku

吉祥寺シアター(東京都)

2015/11/20 (金) ~ 2015/11/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

これが現実/約95分
同性愛者への差別的言辞はメディア上では激減したが、我々の実生活では相も変わらず同性愛者は白眼視され続けている。
そんな現実を、関西のとある家庭を舞台に描き出す一幕劇。
関西人同士の漫才みたいな会話がとても可笑しく、それでいて同性愛者とその周囲の人々の複雑な心模様が細やかに描かれていて、じつに見応えがありました。

座組の中で最も心に残ったのは、橋爪未萌里という女優さん。キレのあるツッコミが次々キマって、そのたんびに吹いてしまった。
ゴシップ好きの典型的な関西オバチャンを好演した岸本奈津枝さんも面白かったです。

クリスマス解放戦線

クリスマス解放戦線

渡辺源四郎商店

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/11/21 (土) ~ 2015/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

ニッポンへの警鐘/70分強
舞台となる仮想の世界、ブラックなギャグ漫画のようにイカれた世界が、現政権下でなら現実になりそうな気もしてきて、突き抜けた展開にゲラゲラ笑いながらも、段々うすら寒い気分に。。
大人だけでなく、間もなく参政権を得て明日の日本を背負(しょ)うことになる高校生、中学生にも観てほしい傑作。
短いしギャグ満載だし、学生さんにも取っつきやすいと思います。

TRUTH

TRUTH

劇団@ホーム

川崎市アートセンター アルテリオ小劇場(神奈川県)

2015/11/21 (土) ~ 2015/11/22 (日)公演終了

満足度★★★

テーマの掘り下げがイマイチ
 慶應4年と明治元年が重なるので、ちょっと注意が必要だ。というのも明治になっても薩長を中心とした新政府勢力と幕府の決着はついていなかった点は、受験を離れてしまうとうっかり見過ごしかねないからである。
 戊辰戦争の緒戦・鳥羽伏見の戦いは1868年1月27日~30日(慶応4年1月3日~6日・旧暦)、既に幕府は前年大政奉還を済ませていたが、未だ幕府に付こうとする勢力も多く、雌雄が決したとは言えなかった。
物語は、鳥羽伏見の戦いの様子・帰趨を報告する為に、大阪から上田藩の江戸藩邸に戻ってきた弦次郎と仲間五人の藩士ら六人衆と、彼らが当てにしている藩の上司、山岡。彼らが剣を磨いた道場師範の池波兄妹、弦次郎と相愛で池波の従妹、初音らを中心として展開する。(追記後送)

「豚にも程がある」「蚊の子は水に湧く」

「豚にも程がある」「蚊の子は水に湧く」

:Aqua mode planning:

アトリエTANTOO(東京都)

2015/11/21 (土) ~ 2015/11/23 (月)公演終了

満足度★★★

手作り感がイイ
1作目は、設定・キャラともに面白かった。次のシーンが読めない面白さを楽しめました。
2作目は、1作目に比べて刺激が少なく、眠たい内容でした。
ただ、全体的に手作り感があり、イイ感じでした。

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