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ホーボーズ・ソング HOBO'S SONG〜スナフキンの手紙Neo〜

ホーボーズ・ソング HOBO'S SONG〜スナフキンの手紙Neo〜

虚構の劇団

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2015/08/25 (火) ~ 2015/09/06 (日)公演終了

満足度★★★

オープニングが強烈で
他の場面があまり覚えていません、、、

テーマは面白かったけど、それほど深掘りした話でもなかったので、さーっと終わってしまった感じです。

《満員御礼》雑種 晴姿

《満員御礼》雑種 晴姿

あやめ十八番

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2015/07/22 (水) ~ 2015/07/26 (日)公演終了

満足度★★★★★


金子侑加さんが構成員になられて最初の公演となれば、拝見せずにいられません。三姉妹の長女とは。ヤンチャな次女より、お淑やかな長女へのフィット感は高く、納得。それにしても、三姉妹のキャスティングが見事。従業員の荒井志乃さんも最高。昭和の匂いがプンプンする下町のホームドラマ風。オムニバス的な短篇をつなぎ合わせ、見事な構成と演出。お芝居って楽しいなぁと実感させてくれる作品だった。金子侑加さんの声色の変化に溶ける。家族でも敬語を使い、人を大切にする思いを含んだ柔らかな声に痺れた。三女の小口ふみかさんのしなやかさにトキメク。寝坊して家族に絡む姿のあるある感に笑いながらも、そのスタイルの美しさに惚れ惚れ。おまけに、表情が万華鏡の如く七変化。家族とのやり取りに見せる可愛らしさと、キリッと鋭い攻撃的な目と口元。また観たい女優さんです。差し込まれたもう一つの物語の喫茶店。妻の霊を演じる片桐はづきさんに泣かされる。いつものボソボソ語る台詞がマッチしていた。BGM(生演奏)をカントリーソングにした演出の堀越さんのセンスが光る。イイ作品に出会えた幸せに浸った。

おどるマンガ『鳥獣戯画(ちょうじゅうぎが) 』

おどるマンガ『鳥獣戯画(ちょうじゅうぎが) 』

世田谷パブリックシアター

シアタートラム(東京都)

2015/08/05 (水) ~ 2015/08/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

夏休み
楽しくて、可笑しくて、淋しくて、切なくて、温かい。傑作だった。ウサギがこの上なくキュート。キツネの表情は万華鏡。トラは安定のすっとぼけ。フクロウの歌はおもしろ見事。そしてアコーディオンの静かなBGMが最高の調味料。マキ先生の最後の表情が沁みた。

女は過去でできている

女は過去でできている

東京マハロ

赤坂RED/THEATER(東京都)

2015/07/31 (金) ~ 2015/08/09 (日)公演終了

パターン
AC/DCの曲は「みんな同じビートでどこがいいんだ」という者もいるが、ROCK好きには、みんな違ってみんなイイ! マハロ作品もここ数作品、同じ構成に思える。プロローグとリフレインするエピローグ。それを楽しんでいるんだろうね。でも違う形も観たいな。▶大好きな山口芙未子。登場の瞬間の衝撃に、思わず「うわっ⁉」と声が出てしまった。素晴らしい女優さんだということはわかっていても、その上をいく演技に震える。作品ごと七変化。主宰、是非とも次回作は主演で!

東京アレルギー

東京アレルギー

劇団野の上

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/08/10 (月) ~ 2015/08/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

まるで
ジェットコースターのようだった。あれよあれよと突き進み、最初はどんなことが起きていたか忘れてしまうほどにマリアと生きた気分。津軽弁はところどころ理解できなかったりしたけど、不快ではなく、心地よかった。願わくは、眼鏡キャバは繁盛してほしかった(笑)。山村崇子さんのゆったりとした声に和む。人間の業が丸出しのシスターって可笑しくて愛おしい。わたしも小さく死にたい。 人生はアレのように、剥いても何もないのかな。涙が出るだけかぁ。なんだか奥深い。キャバ嬢の夏子さん、反則。夏子嬢に会いにアゴラに通う。あぁ、こういう風にハマっていくのかぁ。貢いで、吸い取られていくのかぁ。そうした店を未経験なので、まさに擬似体験した気分。でも、完全にもう一度会いに…じゃなかった、観に行く気になってる。小さく死んだな。

15 Minutes Made Volume13

15 Minutes Made Volume13

Mrs.fictions

インディペンデントシアターOji(東京都)

2015/08/19 (水) ~ 2015/08/25 (火)公演終了

満足度★★★★★

『全肯定少女ゆめあ』
13回を数える企画公演。継続は力なり。かつて「そんなぁ、15分の作品のオムニバスなんて…」と思っていた自分が恥ずかしい。「名刺代わりになる作品を」という主宰の主旨に、演劇や劇団に対する愛を感じる。主宰の今村さん。『海の夫人』の夫がチラつく、ダルカラ『全肯定少女ゆめあ』の熱量は、腐った世の中を吹っ飛ばすメルトダウン級。あの疾走感は、観ているだけでアドレナリンが沸騰する。そこかしこでドラマが起きているから、たくさん観逃しているはず。その勿体なさ…悔しさに、リピート欲求が沸点に達した。たったの15分なのに見事な緩急。くだらない大人になんがなりたくない。世界を作ったのは神様のはずなのに、現実の社会を構築してきたのは悲しい大人。ゆめあもたっくんもシュワシュワのラムネの弾ける泡の中でいい夢を観て欲しい。

唄わない冬

唄わない冬

演劇集団 砂地

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2015/08/21 (金) ~ 2015/08/31 (月)公演終了

満足度★★★★★

ダーク
初日に続き2回目。対面客席で、初日とは反対席で観た。文字通り作品を違う角度から観た実感。気付かなかったことが見えて来た。是非ともリピート観劇して欲しい。是非とも逆サイドで観て欲しい。死角になっていた表情を観て欲しい。いつ、誰が誰を見ているのかを感じて。時は移りゆく。最高の今も、最悪な今も、すぐに過去になる。最高の過去にはしがみつき、最悪な過去からは逃れたいのが人の常。なのに現実は、まるでその逆へ逆へと引っ張ろうとする。確実に時間は流れていく。あの音が、微かに、ずっとしている。生きていれば止まらない。電話やメールは電波だから見えない。だから、好きな人が誰に電波を送ったのか知りたくなる。電波を、砂で見えるようにした演出に感心。そう、音と光の演出が見事。断片的な言葉、時間軸が交錯する台詞。靄のかかった関係性を少しずつ脳内で構築していく面白さを味わう。怪我をした鳥。巣を攻撃されたから。下手に救うと野生に戻れない。巣が壊れて心に深い傷を負った彼女。でも、ずっと大きな空を飛びたくてもがいている。愛する者がみな死んでいく。求愛の唄も聞こえない。開いたレンズの中で何億年も前の星の光がゆっくり…。時は流れる。青年団の小瀧万梨子さんは、砂地でミステリアスで魅惑的な女性像を確立している。それを堪能するだけでも観る価値あり。そして、ヒリヒリした船岩ワールドを味わえば、きっとその毒がまわって、常習的に味わいたくなるはず。麻薬のような演劇集団砂地。

くろねこちゃんとベージュねこちゃん

くろねこちゃんとベージュねこちゃん

DULL-COLORED POP

王子スタジオ1(東京都)

2015/08/26 (水) ~ 2015/08/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

死んだら
死んだら喋らない。喋れない。なのに死者が喋ったら恐い。まして身近な人で、恨みつらみを語るなら尚更。誰だって愛されていたいもの。家族には絶対。恐怖と安心と裏切りと幸せ。このスパイラルは天国へ登るのか、地獄へ落ちるのか。揺さぶられた。ソフトなタイトルで油断すると、心を抉られる。家族だから言えること、家族だから言えないこと。家族だから許せること、家族だから許せないこと。聞きたいけど聞けなかった、あの言葉の真意。渦巻く感情が、遠心力を増して暴れ始める。あの時のお母さんをねこちゃんが見せてくれる。それを見守るお母さんとねこちゃんの表情が雄弁。くろねこちゃんもベージュねこちゃんも感情がシンクロしている。百花さんと梨那さん、全く別キャラで見事なコンビネーション。漱石なら話せるのかな?拗ねて母親に反抗する娘は、きっとあんな感じだろう。深沢未来さんが苛立ちを熱演。嫁の本音とたてまえを奈津美さんが好演。女って、オンナって…やっぱりわからないや。東谷さんの背中から哀愁が漂う。長男としての気概と優しさが溢れた。お母さんの様子を見に行く妹への言葉が堪らない。登場人物みんなの表と裏が見える。その振り幅の大きさで、人間の多面性を渡邊さんが見せてくれる。
女優になれる二人の俳優さんがこの劇団にいる。今回は大原さん。塚越さんがお父さん。逆も観てみたいと思ったのはわたしだけではないはず。大きな声はスイッチ。感情をON.OFFする。静かな語りが思いの深さを伝える。▶二回目の観劇。『全肯定少女ゆめあ』のゆめあと真逆なお母さんがいる。全否定される恐怖と戦っている。ただ、嫌われていたことへの恐怖というより、人生を間違えてしまったのかもしれないということへの恐怖なのだな。お父さんはアレを「捨てた」のか、捨ててないのか。あの問答は、アレの話でありながら人生のことだった。苛立ちを紛らす煙草さえも奪われた末に、穏やかで達観したように話していたけど、お父さんの笑顔は絶望に溺れていた。人生を捨てた瞬間に背筋が凍った。嘘つきケンタ。「いい嘘」をつけたのかな。感動させる嘘。それは誰にとっていいことなのか。それは誰かにとって悪いことにならないのか。やはり嘘は、やがて歪を生むのでは?ケンタの背中越しに見える妻と妹の表情が物語る真実。やっぱりオンナって…。やんちゃなくろねこちゃん。パンクスタイル。石ころゴッコに興奮する姿がリアルパンクで笑える。あぁ、優しさの押し付けは強烈な暴力だな。ずっと怒っていたとも美ちゃん。どんな人生を歩むのだろう。幸せを願うばかり。

ふじきみつ彦・山内ケンジ 傑作短篇集

ふじきみつ彦・山内ケンジ 傑作短篇集

E-Pin 企画

小劇場B1(東京都)

2015/08/25 (火) ~ 2015/08/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

初日
初日を観た。エロ可笑しい。爆笑した。最前列に、おそらく小学生の男の子とそのお母さんが観ていて、大丈夫かとソワソワしちゃった。最後まで笑顔だった二人。すげぇーなぁ。田島ゆみかさんが可愛いくてときめいた。今後に大注目しよう。

転校生

転校生

パルコ・プロデュース

Zeppブルーシアター六本木(東京都)

2015/08/22 (土) ~ 2015/09/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

観客は、ほぼみんな担任教師になった気分で観てるんだろうな。
キュン死。あの気持ちを味わいたくて生きているはず。あの気持ちを演出したくて教師をしている。なのに、現実には味わうのは、なかなかに難しい。なのに演劇は、数十分で多くの人に味わわせ、共感を生み出す。舞台演劇の力と可能性を見せつけられた。腰が抜けた感じ。切なさが抜けない。我が家の長女も春には高校生。あんなクラスに出会えるだろうか。あんな友達に出会えるだろうか。あんな気持ちに出会えるだろうか。せめて、この舞台を観せてあげたかった。収録してないのかな。映像発売を熱望する。▶どの作品を観ても、藤松祥子さんは素敵だ。素で会えば爽やかで可愛らしい女性だけど、舞台の上では、なぜか一抹の寂しさを纏っているように見えて、たまらない気持ちになる。今回も陰を感じて切なかった。魅力的。

グッドバイ

グッドバイ

キューブ

世田谷パブリックシアター(東京都)

2015/09/12 (土) ~ 2015/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★

小池栄子という怪優
初日。最新作が最高傑作と言うけれど、正に最高傑作。スマートで、カッコ良く可笑しい。カッコ可笑しい。最高に上質な大人のコメディ。二度三度と観たくなるし、観る。それにしても、小池栄子さんの笑いと演技のポテンシャルの高さに驚愕。間違いなく彼女の代表作。池谷のぶえさんの芸達者ぶりは嫌味がなくて気持ちがイイ。そして最高級のクオリティ。易者もさることながら、幸子の人差し指に射抜かれる。カーテンコールの緒川たまきさんの笑顔が眩しすぎる。夫婦の物語ということもあってか、妻として誇らしげで素敵。▶リピート観劇するからこその期待として。転換がスマートになったら無敵。黒子の存在に視線を奪われること多数。ましてや、袖で物を落としたのかガチャガチャと物音が数回あり集中を削がれる。次は、もっともっと楽しめるはず。期待大!

東京虹子、7つの後悔

東京虹子、7つの後悔

キ上の空論

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2015/09/03 (木) ~ 2015/09/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

三鷹nextセレクション
プリンス「Sign 'O' the Times」のPV、最近ならゼンリンの「いつもNAVI」のCMで使われた文字だけの映像。それを連想した床の文字。それに音と動きを融合させた見事な演出だった。中島庸介氏の最高傑作になったと思う。三鷹nextセレクションの、過去のそうそうたる劇団に堂々と渡り合える作品を上演した中島庸介氏に拍手! 期待の遥か上をいった。言いたいこと言えないこと。言ったこと言わなかったこと。聞きたいこと聞けないこと。聞きたかったこと聞けなかったこと。どれを選んでも違う人生があり、「これでよかったのか」と「これでよかったんだ」がせめぎ合いスパイラルする。虹子は、その人にだけはずっと言いたいことを言って反抗した。その憎まれ役を、ただひとり他の人物とは違う空気で石井舞さんが好演。凛と美しかった。時間と場所と人物が、見事に、そして時に敢えてバッサリとシンクロしたり飛び越えたりして、グラグラと心を揺さぶる。あの少女がそこに現れて…やはり、人は繋がっていくのだな。思いは昇華していくのだな。明日を信じて生きよう。■追記■人間の弱さと脆さと、それを誘発する残忍さ卑劣さが痛々しい。でも、家族や友の労りや温もりも感じさせてくれた。友人役の藍澤慶子さんに心奪われた。誰もが、人生に彼女のような友を持ちたいと思わせる人物を見せてくれた。今後も観たい女優さん発見。▶2回目。世界は【愛】と【嘘】で満ちている。その向こうに【死】だってチラつく。ついていい嘘が在るか無いかをここで語るつもりはない。いつだって、問題なのは愛の存在だ。知ろうとすることも、そっとしておくことも、優しさであり愛であり、正解は解らない。虹子はそれの前で躊躇し、それを掴み損ね、それを羨み、それを叩き壊し、それを拾い集め、それを直視することを恐れ、やがて全てを受け止める覚悟をもってそれの上に立ち、自らの穢れを曝け出す。生きるって美しいと思わせてくれる。疲れたあなたに観て欲しい。▶冷めた大人なあの人。正直な人だと思ってた。でも、彼女はあれの上に立っていた。そして、それの上に寝かされていた。彼女がずっと聞きたかっとことに虹子は答えたのだろうか。一定のリズムを刻む無機質なあの音が、生と死を身近に感じさせる。能天気な女子で、陰口たたくのに、愛おしく思えるのは酒井桃子さんの柔らかな空気によるもの。彼女ならきっと、UFOだって夢や幻じゃないさ。クラスの集団以外は、ダメな面をもっていても皆いい人。人間の力を信じさせてくれる作品。▶名は体を表す。愛花という命名が見事。彼女が終始愛情の化身で、女神。自己嫌悪で尻込みする彼女の背中を押す。いつだって、ふわーっとピンチから救い出してくれる。観ているだけで幸せになれる。絶妙の距離感で寄り添い叱咤する親友を藍澤慶子さんが好演。愛花のような友を、娘にも持って欲しいと強く願う。娘の親友の理想型。もう、娘と同様に可愛がる。だから、娘にも、担任している中学生たちにも見せてやりたい作品。映像化を、販売を、放映を熱望する。声を大にして言う。映像化を切望。再演も熱望。▶個人的に、囲みや対面に客席がある舞台が苦手。客席の表情に集中力を削がれるから。でも、この作品は気にならなかった。むしろ必然を感じた。リピートの方は逆サイドで観るべし。花火を観る虹子を観るか、虹子と一緒に花火を観るか。ドーン🎆に感激!

あんさー/りばーすばれっと

あんさー/りばーすばれっと

くりあらんすきかく

小劇場 楽園(東京都)

2015/09/16 (水) ~ 2015/09/20 (日)公演終了

初日
初日を観た。全く別の二つの物語が、そんなことになるなんて…。中村真沙海さんのヤンチャなナースが素敵。照れて動揺するシーンが可笑しくてキュンとなる。そして、あのぽってりした唇がヤバイ。なんでこんなに惹かれるのかを明確に理解した。

「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」

「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」

劇団競泳水着

新宿眼科画廊(東京都)

2015/09/11 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★★★


とにかく、女優の皆さんの声が素晴らしい。素敵。心とへその下をくすぐられる感じ。イヤラシイ意味でなく…いや、イヤラシイ意味だな。やっぱり…ね。生の舞台、声は重要!

その頬、熱線に焼かれ

その頬、熱線に焼かれ

On7

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/09/10 (木) ~ 2015/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

再演を熱望
対面席の舞台。是非ともリピートしてください。両側で観てください。文字通り、違う風景に出会えます。その時にそんな表情をしてるのか…という発見が数え切れません。それがリピートさせる罠ならば、かかってしまえばいいのです。損はしません。▶あの日、被曝した人たちの呪縛。希望と絶望、幸運か不運か、理屈と一致しない心が暴れる。生きてることが悲しいなら、逃げ場がない。それでも命があるって素晴らしいというエールが、世界中に広がればいいのに。ポニーテールのスピーチが照らす未来を信じよう。醜い人間が、賢くなった暁には、美しい世界の一部になれると信じよう。トモコがトシコの帰国挨拶を見守る姿は、卒業生を見送る担任のようで温かい。けれど、アキヨを見送る目からこぼれたひと滴に、優しく気丈なトモコの絶望が唯一溢れた。美しく悲しくて、刺さった。ノブエのような存在が社会に、集団に幸福をもたらすと信じる。彼女が祖母を語る時、その視線の彼方に何を見ているのだろう。美しい世界が広がっているだろうか。溢れ出そうな愛と苦悩と後悔が見え隠れする揺らぎと平静を、小暮智美さんが好演。心奪われる。頑なで自己防衛的に意固地なヒロコを大好きな渋谷はるかさんが熱演。ホンワカしたステレオタイプの小学校教師からこのヒロコへの振り幅に驚愕。トモコの安藤瞳さんの柔らかで母のような佇まいと眼差しに、平和な未来が来ることにかけようという気持ちになる。感謝。▶3回目。最も多かった台詞はケロイドでもピカでもなく、「ゴメンナサイ」次いで「アリガトウ」だったように思う。物語の重みや深さに気を取られるけれど、ゴメンナサイの舞台だと、今更ながらに気づく。彼女たちは何も悪くないのに、奪われ囚われた人生を生き抜く。3回目なのに、今回が一番泣けた。仲間の痛みを一身に受け止めるノブエから目が離せない。彼女が見ているものを感じ考えるだけで作品の多くを受け止めることができる。そう思える小暮智美さんの情演(そんな言葉は無いけど)。人間愛に満ちて、そこに生きていた。情にたたみかける展開に、疑問と決意という本音の刃で斬りつけるトシコ(尾身美詞さん)とヒロコ(渋谷はるかさん)。仲間なんかいらないと言い張るヒロコだけど、トモコの訃報を連絡したのが彼女だったことが、サラッと語られている。全く生きるのが下手で愛おしい。演出も演技も最高の進化を遂げていた。本音をぶつけ合ったあの場所で一人になったトモコの嗚咽が無念が突き刺さる。それまで菩薩のごとく慈悲深い眼差しの安藤瞳さんだからこそ、余計に切なさが増す。仏教の四十九日の思想である、魂の存在を信じた。ニット姿のミヨコが纏う女性の美は他とは違う。宮山知衣さんが背筋をスッと伸ばした立ち姿、座り姿で醸し出す。彼女の決断を羨望の眼差しで凝視するトモコがまた可愛い。「好き」という思いは、全ての困難を超越するんだなぁ。会話劇であることは間違いないけれど、アイコンタクトの美しい作品だった。言葉以上に視線を交わす。目は口ほどに物を言う訳です。アキヨの吉田久美さんが語りかける視線がトモコとは交わらないのが泣ける。トモコの「おるよ」が拍車をかける。みんな泣くといい。フライヤーの表を飾るセツコの保亜美さん。そのお人形のような可愛らしさや美しさに吸い寄せられたお客さんは、作品の重厚さに驚いたに違いない。この作品が、全国を回り、世界へも飛び出して上演されることを強く願う。不朽の名作になると確信する。

無頼茫々

無頼茫々

風琴工房

ザ・スズナリ(東京都)

2015/09/12 (土) ~ 2015/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

言葉の力
言葉の力を考え、そして信じようと思う。とみやまあゆみさん演じる紅子が言う「教育を一生の仕事にしようと…」という言葉を、お守りとして心に持ち続けようと思う。出てくる全員が正直でズケズケものを言う。現代人に有りがちな『これを言ったら嫌われるかな…喧嘩になるかなぁ」という考え方は無い。重要なのは、言える強さではなく、批判や口撃に晒されても、それを受け止めることができる強さを持っているということ。そして考えを述べる。大きな声は素晴らしい。力がある。酒巻誉洋さんの声に惚れ惚れする。ただ時折社会では大きな声は凶器となる。力強い声が周囲の人間の思考力を奪う。その声に口をつぐむことが黙認を意味し、大切なものを見失わせる。作家が、俳優が、まっすぐに突き付けてくる。さぁ、どうする?圧倒的な熱量を持つ作品だった。大正という時代のパワーが漲っていた。その突き進む力強さを、変貌し続けるJAZZのBGMが見事に融合し、転換の度に高みへと引き上げる。言葉の力を証明するような作品だが、眼差しや光や音楽といったものが生み出す力や価値も明らかにした。

プラスチックプール

プラスチックプール

waqu:iraz

スタジオ空洞(東京都)

2015/09/17 (木) ~ 2015/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

3回観よう
舞台を3方向から囲む客席。まるでポールダンスが至る所で行われるかのようなセット。開演前からドキドキしちゃうじゃないか。まぁ、演技エリアが近いこと近いこと。そりゃもうバクバクのクラクラさ。どこから観ればいいか迷うなら、3回観よう。解っちゃいたけど・・・小林真梨恵さんの美しさったら彫像のよう。手脚が長くてしなやかでキリッとした目鼻立ち。ファッション誌から飛び出してきたモデルのよう。黒のパンツドレスが最高にクール。オープニングで美女を従えた姿に完全にKOされた。長尾純子さんの美しさはキュート&クールで目が離せない。作品がオムニバス的な物語で構成され、それがかなり面白い。その質を高める要を担う。バックパッカーに爆笑。それにしても、オープニングの妖艶な表情に射貫かれ、ドキドキが止まらない。桑原史香さんの存在感が際立っていた。ダンスの滑らかさはピカイチ。次を承知している身体は、動くというより流れるという感じに見える。ソロも観られて興奮。ぼそぼそ呟く声と、キュートなのに憂いがあるの表情に心奪われる。今日は何を食べたかな?▶2回目。やはりバックパッカーに爆笑する。民族性が見事に立ち上がる。武井希未さんの米国人に驚愕。英国に留学されていたとはいえ・・・いやぁ、スゴイ。ギリシャ神話の9姉妹と女子会。達観しているクールさが可笑しい。武井さん、ヤバイわ。オムニバスの物語がみな面白い。その魅力は紛れもなくキャスティングにある。そこからアイデアを構築し、当て書き。主宰の小林真梨恵さんと脚本の高木充子さんの目に感服。演者の魅力を最大級に引き出していたと感じる。あぁ、芸術って美しいなぁ。

カタルシツ『語る室』

カタルシツ『語る室』

イキウメ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2015/09/19 (土) ~ 2015/10/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

コラー
ふざけるなー! 面白すぎるだろー! えっ? 終わり? マジで? となる。箍が外れてしまった関係性が、ねじれて歪んで繋がっていく。こんな話、なんで閃くんだろう。続きが気になって仕方ない。展開の面白さだけで充分なご馳走。確立されたイキウメワールドに酔いしれた。

ホテル・ミラクル2

ホテル・ミラクル2

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2015/09/18 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

深夜
深夜1時開演という時間帯の特別感にも誘われて、無理を押して観劇し、関越を飛ばして空が白んでくる頃に帰宅。6:30には職場へ。あの時間だから、客席が若い。青山祥子さんは、期待の遥か上をいく美しさで、あんなこと言っちゃ反則だ。「もったいなかったかなぁ」に強く同意。舞台がラブホというシチュエーションにエロスを感じるものの、作品をエロティックとは思わなかった。たくさん笑えるコメディと感じた。だからむしろ、もっと女性やカップルにも楽しんでもらえると思う。あの時間にあの立地で観てもエロを感じないのは、もう枯れている証拠かな?

すばらしい日だ金がいる

すばらしい日だ金がいる

アマヤドリ

吉祥寺シアター(東京都)

2015/09/18 (金) ~ 2015/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

動▶静
アマヤドリの武器は【動】だと思うが、今作は会話劇の【静】で新境地を披露。主宰の挑戦と劇団の可能性を肌で感じる。美しい囲み舞台と吊るされた蛍光灯にウットリ。椅子に乗せられた俳優の身体的拘束が心理的な自由を奪い、心に闇を持つ人物の言葉に魂を吹き込む。笠井里美さんが虚空を見上げながら、言葉に託す思いを語る背中が愛おしい。彼女の心の闇を照らすことのできるアイテムを、千秋楽までにゆっくり探してみよう。▶病は気からだとすれば、鬱は気持ちそのものではないだろうか。自覚と無自覚。どちらが救われるのか。闇を抱えた人たちの渦は他者を抱き込み膨れ上がる。彼らの闇に飲み込まれそうになったり、嫌悪を抱いたりした時に、ふと同調してくれる台詞にホッとする。一見まともに見える人物も闇を抱えている。それはつまり、われわれ誰にでもあること、起こり得ることを表す。自分の世界に堕ちていく時、人は引き、離れ溝を生む。当人には周囲の人の存在も心も見えない。我に帰った時の疎外感の蟻地獄から逃れる術はあるのか。今作に明快なメッセージを見つけるのは難しい。その代わりに、自己を見つめ直すことを促す。我は誰と生きるのか。言葉を使うことこそが人間の人間たる証であるなら、その力を信じ、より良く使えるようになりたい。それが大切な人と生きる術なはずだから。囲み舞台。それにはどんな作品でも場所によって見えるものが違うのだが、今作もそれぞれの方向から観たいシーンがある。リピートを強くお薦めしたい。ならば、フリーパスチケットとプレミアムチケットを、さらに強くお勧めしたい。▶続きはネタバレへ

ネタバレBOX

▶この舞台は檻なのかもしれない。囲むように立てられたアレが、そう思わせる。ソレが中央に並べられると、まるで世界の表と裏の存在を象徴しているよう。とてもシンプルな舞台美術なのに、表情豊かだ。美しい。かなりパーソナルなテーマの作品だと思う。でありながら、現代社会が抱える問題に迫る。主宰の広田淳一さんの魂の叫びが聞こえるよう。まるで、その叫びの照れ隠しのように笑いが仕掛けられている。うん。やはり広田氏、天才だ。▶3回目。驚くべき進化を遂げている。わたしの中の作品の印象が刷新された。理解していたことが次々に塗り替えられた。舞台はナマモノでイキモノだということを、毎作品感じさせてくれるアマヤドリ。何度でも観たい。何度でも観て欲しい。▶昼夜の観劇で5回目。毎公演思うのだが、この劇団の飽くなき追及の姿勢には本当に驚かされる。だって、今日また新たな演出が加えられたとのこと。それがまた目を引く驚き。それにすぐ対応してしまう渡邉圭介さん。糸山和則さんが持ったアイテムにも驚いた。これはきっと救われたい人たちの物語なんだな。タチバナの傍には誰がいるのだろうか?誰かいるのだろうか?彼の母親はどんな人なのか(だったのか)とても気になった。彼にとってオオノの「大丈夫だよ」「多分あなたも・・・」が必要だったんだね。きっと。あのディスカッション直後、狼狽するタチバナと笑う義弟と俯くアマギが印象的。劇団カラーの群舞が、ラストで饒舌に未来を語る。この群舞の美しさは視線の美しさ。交差する眼差しが、時に言葉を超える。そして、人は寄り添い繋がって生きることを証明する。その青空は偽物なのか?山の天気のように移り気なのか?あるいはゲリラ豪雨のように豹変するのか?ユミを演じる平体まひろさんの表情に映る戸惑い、期待、絶望・・・そして、希望。見つめあいすれ違うユミと母(笠井里美さん)の未来に幸あることを祈る。

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