最新の観てきた!クチコミ一覧

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煉獄

煉獄

一般社団法人 日本演出者協会

小劇場B1(東京都)

2016/03/03 (木) ~ 2016/03/06 (日)公演終了

満足度★★★★

原作では男1人、女1人の2人芝居だが
 日本演出者協会とソウル演劇協会が共催する日韓演劇作品交流プロジェクトは、ソウル演劇祭で若い演劇人を顕彰する“未来へ羽ばたけ”部門の最優秀作品を日本で、演出者協会が催している“若手演出家コンクール”の最優秀作品を韓国で上演するプロジェクトである。
 それにしても韓国の役者の身体鍛錬の見事なこと。生のパーカッションや緊張感のある音響の効果も見事だ。

ネタバレBOX

 今作は、ギリシャ悲劇の「王女メディア」を下敷きに「死と乙女」や「谷間の女たち」で知られるアリエル・ドーフマンが書いた作品だ。
 嫉妬の怒りと悲しみの果てに女は我が子を手に掛け、王を殺しと凄まじい復讐を果たしてゆく。一方、男は、妻を裏切って他の女と関わった。二人は死後、煉獄で互いの罪を延々と非難し合う。然し、転生する為には互いを救い合わねばならないのだ。この矛盾をアウフヘーベンする為には不和の種を取り除かねばならないのだが、始まりが終わりに重なり終わりが初めに重なるメビウスの輪のような煉獄では、波が起こっては崩れ、霧消してまた起こるように無限とも思えるほどに繰り返すのだ。而もそれは常に不定形で何がどうなるのかは予測しがたい。そのような場所から逃れられず、延々と互いの罪と自らの内側を見据えねばならぬ地獄は、今、ここで生きる我々と繋がっている。

煉獄

煉獄

一般社団法人 日本演出者協会

小劇場B1(東京都)

2016/03/03 (木) ~ 2016/03/06 (日)公演終了

満足度★★

ちょっと合わなかったかな・・・
演劇を通しての国際交流をされてるそうですが
何か取っつきにくいかなぁと思えたです

韓国語の上演であり
劇場入口入って左手側が基本の客席です
右手側は最前列が舞台上での動きに合わせた生演奏ブースで
制作サイドの人々が原語で聞いてる感じでした

で左側から舞台を見た正面に字幕の投影がなされてました

80分の作品

ネタバレBOX

説明にある→次の新しい「生」を受けるためには、お互いを救わなければならないという矛盾に直面する・・・・・・。という感じよりも、何度も新しい血肉を得ても同じ事を繰り返し”輪廻”の輪から逃れられない=煉獄となってるのよ!という話にしか感じ取れなかったです。

韓国語での上演・・というより国際交流という要素を考えると
字幕よりもセリフを上演国のアテレコで行うとかするのは面白いのでは?
とか考えましたわ(^-^;)
今作なら日本語のセリフ音声に合わせて役者が声を出さずに演じるとか
(韓国上演なら日本人役者に韓国語の・・とかね)
PREMIUM 3D STAGE「残響のテロル」

PREMIUM 3D STAGE「残響のテロル」

㈱NEGA

Zeppブルーシアター六本木(東京都)

2016/03/02 (水) ~ 2016/03/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

あの映画を彷彿
沢田研二主演の『太陽を盗んだ男』を思い出しながら見ました。映像の効果凄い! ストーリーも重厚。

ニッポニア・オーバーキル

ニッポニア・オーバーキル

ぱぴこ座

シアターシャイン(東京都)

2016/03/04 (金) ~ 2016/03/06 (日)公演終了

満足度★★★★

ピコピコハンマー
かわいいキャラクター多数登場の賑やかなステージでした。タイトルがタイトルだけに、怖い要素を増やすと、カワイイ要素とのギャップでもっと萌える作品になったかも。ピコピコハンマーの髪飾り、なかなかステキ。流行すると面白いな。

この声

この声

オイスターズ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/02/19 (金) ~ 2016/02/23 (火)公演終了

満足度★★★★

何を考えているんだろう・・・
一介の美術教師のもとへ「相談」を持ち込んで困らせる女子生徒3人。シンプルな構成で、我々は「フツウのひと」である美術教師にどちらかと言えば自分を重ね、不可思議で掴み所なく底意地の悪そうでそうでなさそうでやっぱり空恐ろしい異性人な女子生徒の「出方」に翻弄される。ラストに「おっかしいだろお前ら」と、漸くぶちきれた一個人の叫びは、時すでに遅い遠吠えながら、理不尽さそれ自体への我らの憤懣を代弁して、ある種のカタルシス(笑)。 それにしてもオイスターズの芝居(三本ばかり観た限りだが)は、常識的で自己保身的で凡人な主人公を、周囲の者が独特の仕方で困らせる不条理劇だが、「困った人たち」の風情が面白い。つぶらな瞳をして「私、誤解してました」とか「人間というものは、こうして成長していくのですね、先生、勉強になりました!」とか、わざとらし~~い芝居がかった台詞を、「純粋さ」を失わずに言う、という演技をするので、リアリティは両極に引き裂かれ、「この混乱は夢だ・・」「悪夢だ・・」と頭を抱えることになる。 今回も頭を抱えたが、我らが凡人代表が舞台上でスケープゴートとして大変困ってくれるので、笑って劇場を出る事ができる。 現代生活の澱を、笑で解毒する一種の儀式だとするなら、今回も十分「毒」を味わえた。

「従軍中のウィトゲンシュタインが(略)」凱旋公演

「従軍中のウィトゲンシュタインが(略)」凱旋公演

Théâtre des Annales

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2016/03/02 (水) ~ 2016/03/06 (日)公演終了

満足度★★★★

神は死んだ
ニーチェじゃないけど。
神は死んだ、とか昼寝してるんじゃねーの、とか。
こういうセリフがほぼ全員から飛び出すことにビックリ。
キリスト教圏においてそういうの、しかも現代ならまだしも近現代において。

それだけの絶望。
戦時下においての。そういうのが凄く痛々しかった。

神はいる。
でもいない現実。
・・・でもいると信じたい!
でもいない・・・いると証明出来ない。
でもいる。いる。でも証明出来ない。
証明できなくても確かに存在するものはある。
ある?

その葛藤は学がある者、ない者、敬虔なキリスト教徒、そんなに敬虔ではないキリスト教徒、皆同じ。
本当に面白いくらいみんな同じなの。
哲学者も絵描きも荒くれ者も。
どれだけ素直にそれを表に出すかの違いはあるけど。

誰かに祈りたい。助けてほしい。
でも助けてくれない。それがわかってる。
それでも祈りたい。
ううん、そんなの、無駄だ。
本当に無駄?

誰もがずっと葛藤してる。
そしてなんだかんだで哲学馬鹿にしてるカミル含め全員で哲学してる(笑)
演出も相まってなんだか凄くビリビリきた。
人間による人間らしいお芝居、そんな感じ。
右の頬打たれて左の頬をされるがままに差し出さないのねって。
葛藤して葛藤してもがいてる。
人間らしいお話。

ネタバレBOX

ごめんなさい、最初翻訳モノだと勘違いしてました。
それくらい本当に海外で作られたお話感が溢れている作品。
谷さんが作られたんですね!
ちょっと凄いです。

どうりで布陣の演出とか、言葉と演出がピッタリだったはず。
最初翻訳モノだと思っていたから、どこからどこまでオリジナル準拠なのかなぁ、なんて思ってたけど、全部オリジナルとは。
あとあの演出は100席近いどの席からでよく見えるようになってたと思う。
それも凄いし。

個人的にはウィトゲンシュタインが頭くしゃくしゃしてその癖が残ったままの感じでお芝居進んでいくのが天才っぽくてツボりました。

哲学者って個人的に何でも否定して否定して疑って疑ってってイメージあったけど、ウィトゲンシュタインは肯定も知っている子で、人間味があってお友達になりたいタイプでした。
話についてはいけないけどね。
赤い竜と土の旅人

赤い竜と土の旅人

舞台芸術集団 地下空港

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2016/03/03 (木) ~ 2016/03/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

総合芸術
初日を観劇。
まさに舞台は総合芸術、ということを再認識させる素晴らしい作品でした。”舞台芸術集団”を冠しているのも納得です。
ともかく表現力が凄い。役者のスキルが高いので、身体とちょっとした小道具で色々な表現ができる。20人もの演者がいて下手な人が一人もいないというのは驚異的ですらあります。
音楽劇と銘打っていますが、無論、歌も音楽も素晴らしく、作・演出に加えて作詞・作曲までこなす伊藤氏の多才ぶりに驚かされます。

ネタバレBOX

あの大震災と、それに続く原発事故からちょうど5年が経つ今、このような作品が生み出されることに大いなる意味があるかと思います。
TARO~Shall We TARO?~

TARO~Shall We TARO?~

株式会社 レジェンドステージ

博品館劇場(東京都)

2016/03/02 (水) ~ 2016/03/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

ムチャクチャ楽しい!そしてレベル高し!
ストーリーわかりやすく、出演者のレベルが高い!特にダンスの上手い方が揃っている!観客を楽しませる要素たっぷり!!最近あまり笑わない私が最初から最後までニコニコして舞台を観、最後には座長である美慎くんの頑張りに涙が出た(特にファンというわけではないが)。ストレス溜まっている方、心楽しい舞台が観たい方、ぜひぜひ観に行って頂きたい。

ホテル・ミラクル3

ホテル・ミラクル3

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2016/03/04 (金) ~ 2016/03/13 (日)公演終了

満足度★★★

熱い、ではなく暑い!
ホテル・ミラクルを舞台にした短編オムニバスの第3弾。初夜割り利用。
過去2回も初日を観てきたのですが、1階に受付のための行列ができるほどの混雑ははじめて。
場内もぎっちぎちで、ベッドサイド席も初めて見ました。

一番良かったのは 『エンドゲームスタディガール』
笑いのセンスが好みです。
ビッチ扱いされるサヤカちゃんの天然っぷりとエリコの的確なツッコミが楽しい。
後半はゲラゲラと笑いっぱなしでした。
『VIP』とも少しリンクしてましたね。

『後始末』 はヤクザの河瀬の演技がすごくよかったです。
空腹時に観るとお腹に堪える作品です(^_^;)

あと、オープニングのダンスがとても良かった!

前半はあまり気にならなかったのですが、客席が激暑でした。
特に『愛(がない)と平和』の時が酷くて、暑さでぼーっとなってしまって
申し訳無いのですが、最後の方は全然頭に入りませんでした。
照明の問題かしら?初夜割りなのでやむなし。

細かいですけど、
開演前の挨拶をホテルの支配人というていで行うなら
スタッフさんといえど、それなりの衣装で出てくるとさらに臨場感を味わえたかなと思いました。
終演後の挨拶は(たしか)普通にやっていたのもチグハグ。

ホテル・ミラクル3

ホテル・ミラクル3

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2016/03/04 (金) ~ 2016/03/13 (日)公演終了

満足度★★★★

絶妙な4話
4話のそれぞれにおもしろさがありました。

ネタバレBOX

ホテルの捉え方、扱い方が異なり、それぞれの話もよかったですが、4話がこの順番で構成されると良さがアップしました。オープニングの全員での踊りは迫力があって惹きこまれました。 『エンドゲームスタディガール』の「知るか」「馬鹿じゃないの?」はいい味が出ていておもしろかったです。
僕の國

僕の國

劇団展覧劇場

関西大学KUシンフォニーホール(大阪府)

2016/02/26 (金) ~ 2016/02/29 (月)公演終了

満足度★★★★

オリジナル脚本…、とっても楽しめた!
いつも一緒だった、たった一人の親友と、
憧れの彼女と、
そして神様が現れ…。
卒業を迎える僕は、その結末をどう迎える事ができるのか…、
僕の國で…。

卒業生の方の熱演、そして後輩の方々、とっても良かったです。

成り果て【グリーンフェスタ2016 GREEN FESTA賞 受賞作品】

成り果て【グリーンフェスタ2016 GREEN FESTA賞 受賞作品】

ラビット番長

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2016/03/03 (木) ~ 2016/03/07 (月)公演終了

満足度★★★★★

文句なし!面白すぎーる。
ラビット番長は私にとって見逃せない劇団のひとつだが、今回の作品の脚本、演出は素晴らしいに尽きる!
将棋界自体に精通しているからこそ出せるリアルさを基に笑い、喜び、悲しみ、苦しみなどなどが違和感なく自然に盛り込まれ、勝負の世界の厳しさの中に人間らしさ、人間の優しさを失わないという主題も明確である。
盛りだくさんの人間ドラマに無駄がなくテンポのよい展開は飽きさせない。
舞台セットの工夫、大盤の活用、も解りやすい。
特に中心人物と思える井保、渡辺の掛け合いは抜群!
大川内の病魔に侵されもコンピューターに向かう姿、その声は胸を打つ。

ネタバレBOX

相変わらず、羽生名人は寝癖が取れませんでしたね(笑)!
負け犬ポワロの事件簿

負け犬ポワロの事件簿

東京AZARASHI団

サンモールスタジオ(東京都)

2016/03/04 (金) ~ 2016/03/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

かなり良いです
劇団初見。観たいコメント数はやっぱり伊達じゃない。
このような良質で心地よい作品作りをする劇団が在ったんですね~。
職場の観劇初心者を誘ってリピート観劇したい、万人にお勧めの舞台!!

赤い竜と土の旅人

赤い竜と土の旅人

舞台芸術集団 地下空港

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2016/03/03 (木) ~ 2016/03/13 (日)公演終了

満足度★★★

初日とはいえ
終盤、トチりが重なったときに、舞台全体が
浮き足立っていたように感じた。
その後も終劇まで、ちぐはぐ感が否めなかった。
手練れの役者の方が多いと感じていただけに
残念だった。
また、他の方も書いているが、両サイドから台詞を
合わせるシーンで乖離があって、ものすごく
もったいなかった。

とはいえ、役者の方も皆さん魅力的だし、
構成もよいし、世界観も素晴らしい。
舞台環境もシンプルで大好きだ。

楽日まで、あと2回行くので、
完成版を期待しております。

どうぞ みつけて

どうぞ みつけて

ましかく企画

要町アトリエ第七秘密基地(東京都)

2016/03/03 (木) ~ 2016/03/07 (月)公演終了

満足度★★★★

パンチ
当日パンフをよく見たらスタッフが皆さん女性のご様子。

内容も女性らしい愛あるお話でした。

旗揚げ公演と言うことで無難な選択をしたという事も無いのでしょうがもう少し人の悪い面も見せて欲しかったかも。

ちょっとパンチ不足な感じがしました。

いつかの膿

いつかの膿

VAICE★

駅前劇場(東京都)

2016/03/01 (火) ~ 2016/03/06 (日)公演終了

満足度★★★★

人の心の奥底にあるもの
生きている人間の現在、その人間誰しもが心の奥底に抱えている欺瞞や傲慢さといったものが次第に露呈してゆく様が緻密に描かれ、緩急のバランスがうまくとれていた作品だったと思います。
上演時間約100分。

ネタバレBOX

 小劇場楽園や小劇場B1の規模をやや大きくしたような感じで舞台に対して
客席が設置されており、観る位置によって受ける印象は少し変わるかも
しれません。

 立派なソファーから小さな椅子まで小道具の椅子がいくつかあり役者さんがそれぞれ芝居の間座る椅子を次々に移動するとともに3つのドアを出入りしてめまぐるしく立ち位置を変えてゆきます。もちろん、客席の配置の関係から観客に公平に役者さんの表情をみせる意味もあるとはおもいますが、その動きをみているうちに自分の居場所それも自分の身の丈に合った居場所を求めてさまよう孤独な人間の姿がそこにあるようにも思えてきて、実にいすの使い方が効果的な演出(ある意味役者泣かせの演出だったかもしれませんが)だったと思います。
わが闘争

わが闘争

ハツビロコウ

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2016/03/01 (火) ~ 2016/03/06 (日)公演終了

満足度★★★

良い演出
暗闇や雨の音、水等の演出がとても良かった。

しかし、閉鎖的な村の長年における遺恨からおこる事件なのだが、もっとドロドロした人間関係でも良かったのでは?同じような村を題材にした舞台を何度か見たことがあるせいか、ちょっと弱いかなと。
村を取られた恨みと支配者への憎しみをもっと出せば感情移入できたかも。

ネタバレBOX

始まってすぐに暗闇(本当に真っ暗な)と沈黙。
機械トラブルですか?と思うと蝋燭に火が・・・・
客にも暗闇の怖さを教えてくれる。暗闇恐怖症の方は要注意です。

話は殺人事件の捜査から始まるのだが、威圧的な警察の尋問のような取り調べ(のような聞き取り)がちょっと長い・・・
犯人である民雄が美咲をなぜ32か所も刺したんだろう。ただ辰巳家の子を産ませたかったができなかったからにしては刺しすぎだし。美咲に馬鹿にされたわけでもないし。なんかもやっとしている。
屋上ヘブン。

屋上ヘブン。

ハレボンド

アトリエファンファーレ東池袋(東京都)

2016/02/27 (土) ~ 2016/02/28 (日)公演終了

満足度★★★

オチと謎
時間約65分と短めではありましたか、凝縮されてて屋上での話し。
人それぞれドラマあり良かったけど、オチが(^ω^;)笑
あと、用務員が生徒に全く気付かず、死んでるのかと?想像させるもそうではないみたいで、少し謎が残った(笑)
全体的のドラマとしては面白い作品でした♪

ラスボスのお城の前で

ラスボスのお城の前で

アナログスイッチ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2016/02/25 (木) ~ 2016/02/29 (月)公演終了

満足度★★★★

ゆる~ 箍外し
 アナログスイッチ流箍外しが至る所に仕組まれた今作、いつもながらゆる~い箍外しは健在だ。

ネタバレBOX

オープニングではステージ上手壁面(城の城門部分)に魔王と勇者一行の因縁が映写される。
因縁とは、魔王と勇者一行の代を重ねた闘争の歴史。勇者サイドは一方的に負け続けてきたのだが、この関係は然しながら200年もの間途絶えていた。その平和のせいか、魔王、勇者それぞれの者達は、すっかり戦闘意欲を失っていた。おまけに現魔王のキルギスは、門番のシルバに魅力を感じており、魔王など引退して駆け落ちしようと狙っている。美人で魅力的な若い魔王に直に口説かれて抵抗できる男は居ない。二人は駆け落ちすることに乗り気だが、問題は忠臣のコーザをどうするかである。というのもつい最近、勇者一行が城を目指してやってくるとの新聞情報があり、彼は今まで通り魔王一族VS勇者一行との戦いは為されるべきだ、と主張しており戦わずして負ける、というより勝を譲るなどという考えは到底認められない。だが、彼一人を城に残していけば勇者一行に彼は殺されるであろう。忠臣だけに無碍に放ってはおけないという気持ちも強い等々の事情があった。
 一方、勇者一行は手に入れた地図の情報が正しいか否かも定かではない為、何しろ古い地図で所々、読み取り難い。それでそれらしき城に到着すると、こちらも戦いの意思などないまま、取り敢えず惰性で門を押してみた。すると門は何の問題もなく開くではないか! 拍子抜けしつつも、戦士が暫くして出てきた門番の鼻面迄近づき互いに攻撃をしなかったことで、何となく安心という手応えを得た。その後、それでも因縁の対決なのだから白黒決するべきだとの認識もあり、追いかけるが追いつかないなどのアリバイ作りに頑張ったりしている。この辺りのおとぼけ感覚がアナログスイッチの人気の源泉なのではないか? ところで、正室の娘、キルギスに魔王の座を奪われ、追放されたとして側室の娘、ウッカとヤンギスが勇者陣に合流魔王一派に戦いを挑むが、上に挙げたような理由から勇者たちは、戦う意思など毛頭ない。而も、ウッカは本当はコーザの娘で魔法は使えない。妹として育ったヤンギスが、ウッカが杖を使うのに合わせて魔法を使っていたのだ。従ってヤンギスだけが第二夫人の娘なのである。といった具合で、この手のギャグ満載の作品にゃのだ。
火の音

火の音

ひねもすほろすけ

BAR COREDO(東京都)

2016/02/25 (木) ~ 2016/02/28 (日)公演終了

満足度★★★

チャラケルなら、作品内でそれを構造化しないと
 役者陣は、第1回公演としては頑張っている。

ネタバレBOX

 若い人たちの第1回公演とあって、大人たちの狡さに対する嫌悪感・不信感が根底にあるのだろう。それ故にこそ、序盤敢えてタメを省いたような表現をしているのだと思われるが、芝居の常道としては、それならばそれで、自分達の立ち位置を作品内に構造化して提示すべきであろう。演劇の基本は対位法である。この原則を守っていない為に、序盤は、言いたいことを唯投げ出してみせたようなゾンザイで舌足らずで、必然性を欠いた印象を与えてしまうのだ。
 中後半からは、シナリオにも絞まりが出て深刻な題材を、多面的に眺めて面白い展開にしていたが、精神科のカウンセラーのキャラクター造形には、もっと注意が必要だろう。リアリティ-を敢えて否定することが目的なら、この点でも作品の要請として精神科医そのものが実は、絶対的な判断基準の上に立って判断しているわけではないことくらい仕込んでおくべきだろう。

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