満足度★★★★
神は死んだ
ニーチェじゃないけど。
神は死んだ、とか昼寝してるんじゃねーの、とか。
こういうセリフがほぼ全員から飛び出すことにビックリ。
キリスト教圏においてそういうの、しかも現代ならまだしも近現代において。
それだけの絶望。
戦時下においての。そういうのが凄く痛々しかった。
神はいる。
でもいない現実。
・・・でもいると信じたい!
でもいない・・・いると証明出来ない。
でもいる。いる。でも証明出来ない。
証明できなくても確かに存在するものはある。
ある?
その葛藤は学がある者、ない者、敬虔なキリスト教徒、そんなに敬虔ではないキリスト教徒、皆同じ。
本当に面白いくらいみんな同じなの。
哲学者も絵描きも荒くれ者も。
どれだけ素直にそれを表に出すかの違いはあるけど。
誰かに祈りたい。助けてほしい。
でも助けてくれない。それがわかってる。
それでも祈りたい。
ううん、そんなの、無駄だ。
本当に無駄?
誰もがずっと葛藤してる。
そしてなんだかんだで哲学馬鹿にしてるカミル含め全員で哲学してる(笑)
演出も相まってなんだか凄くビリビリきた。
人間による人間らしいお芝居、そんな感じ。
右の頬打たれて左の頬をされるがままに差し出さないのねって。
葛藤して葛藤してもがいてる。
人間らしいお話。