火の音 公演情報 ひねもすほろすけ「火の音」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    チャラケルなら、作品内でそれを構造化しないと
     役者陣は、第1回公演としては頑張っている。

    ネタバレBOX

     若い人たちの第1回公演とあって、大人たちの狡さに対する嫌悪感・不信感が根底にあるのだろう。それ故にこそ、序盤敢えてタメを省いたような表現をしているのだと思われるが、芝居の常道としては、それならばそれで、自分達の立ち位置を作品内に構造化して提示すべきであろう。演劇の基本は対位法である。この原則を守っていない為に、序盤は、言いたいことを唯投げ出してみせたようなゾンザイで舌足らずで、必然性を欠いた印象を与えてしまうのだ。
     中後半からは、シナリオにも絞まりが出て深刻な題材を、多面的に眺めて面白い展開にしていたが、精神科のカウンセラーのキャラクター造形には、もっと注意が必要だろう。リアリティ-を敢えて否定することが目的なら、この点でも作品の要請として精神科医そのものが実は、絶対的な判断基準の上に立って判断しているわけではないことくらい仕込んでおくべきだろう。

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    2016/03/04 17:54

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