最新の観てきた!クチコミ一覧

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ヨミガエラセ屋

ヨミガエラセ屋

PFP(Pay it Forward Project)

新宿村LIVE(東京都)

2016/03/30 (水) ~ 2016/04/03 (日)公演終了

満足度★★★★

一級のエンタメ作品
故人のネット上のあらゆる情報をかき集めて、ホログラムによって蘇らせる「ヨミガエラセ屋」。近い将来、こんな事が可能になるのでは?と思わせる説得力があった。映像と芝居のマッチングが素晴らしく、作品の世界観をうまく表現していたと思う。それだけに、上演中バイブ音が複数回聞こえてきたのは本当に残念。

最高はひとつじゃない2016 SAKURA

最高はひとつじゃない2016 SAKURA

エレメンツ

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2016/03/25 (金) ~ 2016/04/03 (日)公演終了

これはLIVEですね。
LIVEをやっている照明さんなのでしょうね。
明かりがウザすぎ。特にレーザー光線は要りません。
芝居の世界観に入るのに邪魔でした。

死に顔ピース

死に顔ピース

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2016/03/18 (金) ~ 2016/03/27 (日)公演終了

満足度★★★★

ほっこりなワンツーワークス
このカンパニーのシャープなテイストはあまり変えずに、でもなんとなく他作と違いほんわかしている本作。感涙してしまいました。

テノヒラサイズの人生大車輪’16スプリング

テノヒラサイズの人生大車輪’16スプリング

テノヒラサイズ

HEP HALL(大阪府)

2016/03/31 (木) ~ 2016/04/02 (土)公演終了

満足度★★★★★

やはり素晴らしい。
昨年、東京公演しか無いと聞き残念に思っていたので
関西公演の発表が有ってから楽しみにしていた。
パイプイスだけで色々な物を表現。
衣装は赤いつなぎ。
とにかく想像力をかきたてられる。
楽しくて仕方ない。でもホロリと来るシーンも有り。。。
役者さんたちの凄さに目は釘づけ。
楽しい時間でありました。
そして受付には鉾木さんとハシクミさん。
お二人が揃っていらっしゃるなんてなんという贅沢。

死に顔ピース

死に顔ピース

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2016/03/18 (金) ~ 2016/03/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

問題提起
終末医療の現場ではもっといろいろありそうなことは想像に難くないですが、それでもいろんな側面をバランス良く盛り込みながら、客観的視点を通して演劇作品に作り上げられてました。あれこれ考えさせられました。

誤人(ごにん)

誤人(ごにん)

企画演劇集団ボクラ団義

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2016/03/23 (水) ~ 2016/04/03 (日)公演終了

満足度★★★★

初めての観劇でした
初見ということでかなり構えて見ていたが前方列ということもあって一瞬にして作品の中に引き込まれた。
誰が犯人なのかこちらは疑いの目をかけて探る中で、絶妙な伏線の張り方と展開で登場人物とほぼ同タイミングで事実を知っていけたような気がする。先読みもせず、乗り遅れることもなく観れたのは楽しく感じた。
コメディタッチなシーンとシリアスのメリハリの付け方も上手い。

照明や映像の使い方も上手い。演出に違和感を感じずにストーリーを追える。途中の明暗を使い分けたストップモーション風な場面や、舞台の手前と奥とで別場面を表現している時も気にならない。一本の映画を見ているようで、ナマモノである舞台をあそこまで一つに仕上げるのは感動した。

ラストは決して後味の良いものでは無いが個人的にそういったラストが好きなので余韻すら楽しめる。

もう一度見る予定があるので細かい部分まで見たいと思う。
かと言って一回でも十分ストーリーの主軸は理解できる。
そこをもう一度見たいと思わせるのは流石。

ネタバレBOX

細かいところまで見れば綻びは見つかるとは思うものの初見では気にならないくらいに引き込まれる。
ただ唯一気になったのが中西に強姦された人間の妊娠率の高さ。
それだけでリアリティが失われるのは勿体無い。
また扱う題材がデリケートなだけに、もう少し気を遣って取り入れるべきだったかと思う。
そういった題材だからこそ凶悪性や悲惨さが際立ち、被害者の周りの人間が復讐に至る大きな理由になるかもしれない。
それにしても被害者全員が妊娠する必要はあったのか疑問が残る。
タイトルとかけて『誤妊』という意味合いを含ませたのかもしれないが、性的暴行を受けたというだけで十分な残忍性を持たせることができたのでは無いかと思ってしまう。

演技としては中西役の若狭さんの演技が個人的に非常に好きだった。
登場した瞬間は感情的で沸点に達しているところを、そこから徐々に観客に気づかせるかどうかというラインで冷ましていく。
ラストを知った瞬間『ああ、だからあの辺りから急に冷静に客観的になり始めたのか』と気付いた。
(物語上ではおそらく最初からなんとなく気付いていた体にはなっているが・・・)
今田を精神的に追い詰めるシーンも、それぞれの人物の衝動がぶつかり見応えがある。

直接的に関係は無いが・・・前方席だと舞台が見づらく非常に残念だった。
最前列はそうでもないかもしれないが2~4列目だと段差がほぼ無く、前の人で舞台手前で展開されている演技がほぼ見えなかった。
(舞台上手のソファ、下手の折りたたみ式椅子のあたりは全く見えない)
足を運んだ観客をできる限り入れようという気持ちは汲み取れるものの、公演を隅々まで楽しめなかったのは残念だった。
テノヒラサイズの人生大車輪’16スプリング

テノヒラサイズの人生大車輪’16スプリング

テノヒラサイズ

HEP HALL(大阪府)

2016/03/31 (木) ~ 2016/04/02 (土)公演終了

満足度★★★★★

アドリブ?アレンジ?
ギャハハハ、ケケケ、
いや~流石っす!
さらにパワーアップした笑かしが、
数知れず有りましたね~
セリフ?なのかアドリブなのか、?
タイミングよく所々入る湯浅さんの
一言がツボでしたけど。
演技者様の時空を超えた演技力に
只々圧倒されます。
素晴らしかった。

ネタバレBOX

木内義一さんのドーンは
力強く胸を震撼されます迫力は、
「わっ!」と、一瞬息を飲む感じが
共感でき、好きなシーンの一つです。
少し控えめだったので、お身体の
具合いが少し心配でした。
愛、あるいは哀、それは相。

愛、あるいは哀、それは相。

TOKYOハンバーグ

「劇」小劇場(東京都)

2016/03/30 (水) ~ 2016/04/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

伝えたい
暗い中の激しい地震とも津波の音。 劇場なのに、「もし本当なら…」
と心拍数が上がりました。
戦争にしてもそうですが、恐怖と大切な人を失った悲しみをどう扱うか。辛いから触れないのが一番に感じながらも、時が経てば実体験を伝えていかなければいけなかったと強く思います。
復興コンサートなど地元のためにと活動が続いていますが、段々行事だけで気持ちが伴わない方々が増えてきています。
この作品を再び公演することで、今の当たり前を失う辛さといつ起きてもおかしくないことの認識、人の繋がりが支えになってくれること、厳しい言葉も相手を思ってのことは優しさであること、自分にとっての一番が何かを感じること、人は弱いが 強くもなれる、自分の居場所と役割…何か幾つでも感じて欲しいし、大切なことを感じた今の気持ちを忘れず大事にし、後世に痛みも喜びも伝わればいいなと思います。

虹の跡

虹の跡

ぱぷりか

シアター風姿花伝(東京都)

2016/04/02 (土) ~ 2016/04/05 (火)公演終了

初日を観ました
不器用な人たちの話。もう、不器用な人しかいない。そのダメ人間っぷりにイライラする。人の気持ちを推し測ることができない人ばかりで悲しくなる。悲しみに暮れる長女を三森麻美さんが好演。静かに怒りを表現し、葛藤を立ち上がらせた。散歩のシーンが美しく切ない。●マスオさん的な夫を辻響平さんが爽やかに演じた。散歩のシーンで、悲しみの底から妻を救い出そうとする優しさが滲む。その優しさを照れ隠しにおどけて見せる心情がリアルに立ち上がった。アマヤドリの宮崎雄真さんは苛立ちと戸惑いを漂わせる。ダメな方を選ぶ人のよさが切ない。

Gliese

Gliese

ピヨピヨレボリューション

シアターノルン(東京都)

2016/04/01 (金) ~ 2016/05/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

冒頭の
ダンスからキレッキレでカッコイイ。やっぱり右手愛美さんが素敵。ダンスのキレも表情も、主宰として一歩引いていても輝きは隠せない。その上でメンバーへの愛が溢れている。メンバーが良さを充分に発揮できるプロデュース。この人、分かってるなぁ。●これまで以上にあずささんがキュートで目を引いた。macoさんがキリッとして、東理紗さんのエネルギッシュが健在で、メンバーの良さが際立った。天の声のコ⚫さんの愛情も充分に伝わってくる。カメラマンの小板奈央美さんのキレも抜群だった。●それにしても、38mmなぐりーず初期メンバーの山崎未来さんと真嶋一歌さんの二人にデュエットさせる心憎い演出。二人が裏表だなんて…面白い。とにかく、エンターテイメント性に優れた作品であることに間違いない。客席の心の掴み方を知っている。脱帽。

誤人(ごにん)

誤人(ごにん)

企画演劇集団ボクラ団義

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2016/03/23 (水) ~ 2016/04/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

いろんな「ゴ」
予想していた以上にたくさんの「ゴ」がありました。
今回は殺陣もダンスもない会話劇でしたが言葉や表現の迫力は充分にあって、劇場も大きくはないのですが映像やセット等で実際の空間以上の場面がちゃんと表現がされていて、、、あの濃密な空間に居れた事が嬉しいです。

ネタバレBOX

同じみの無声芝居のシーンは回想をホントに古写真で見ているようで、ピシっと止まっているところもそうですし、由紀が今田を指すシーンも照明効果も合わさって鳥肌ものでした。
カムアウト

カムアウト

燐光群

ザ・スズナリ(東京都)

2016/03/19 (土) ~ 2016/03/31 (木)公演終了

満足度★★★★★

坂手洋二の筆力。
燐光群の舞台が「濃厚」と感じた(私にとっての)初期作品『最後の一人までが全体である』『屋根裏』『だるまさんがころんだ』等の感触に通じる、粘性の強さは恐らく若い坂手氏の「脚本力」に対する印象でもあるだろう。(今が衰えたと言うのではないが、若さ故の「熱」があるのは確か。)
 オーディションで集まったのか、多くが客演で占められた女優たち、そして藤井ごう氏の傑出舞台を目にしている事もあり、都合を付けて観た。
 性的マイノリティの27年初演当時認知度、偏見度からは、今は隔世の感ありと坂手氏が書いていたが、ワープロ専用機に「私も挑戦してみようか」という台詞が吐かれる時代。 彼女ら(彼も)が、各様の、各状況の苦悩を持ち、それを語る事の許される「場」で交わされる言葉全てが示唆的で、事は性(行為)的領域にも及ぶ。赤裸々が、信じられる内面からの必然と見えるので、場のアトモスフィアは「濃厚」となり、主人公の思い・・無くなろうとするこの場(建物)を惜しむ・・に、観客は同期する事ができる。
 この演出は藤井氏だからこそか・・。 この「濃厚な空気」を先導して作っていた、渋谷はるか他の女優達に敬意を表したい。美しい場面が「思い出」のように浮かんで来る。
 偏見と弱者(異端)攻撃はいつの世もどこにもあるが、終盤に公僕たる警察による「嫌がらせ」のくだりに無力感をおぼえるのは、今も本質的に変わらない事実がよぎるからだろうか。

兄弟

兄弟

劇団東演

あうるすぽっと(東京都)

2016/03/30 (水) ~ 2016/04/03 (日)公演終了

満足度★★★★

東演の舞台をしかと観る。
東演パラータという劇場に昨年、十数年ぶりに訪れ、文化座との合同公演『廃墟』を観た。この公演が「東演」初観劇だったが、他劇団からの客演(及び文化座)俳優の出色に比して、東演俳優が(次男役南保以外)どうにもショボく見えた。コンスタントに公演を打つ東演の、ベリャコーヴィチ演出舞台の評判等も耳にしながら見逃してきた感あり、今回改めて「東演」舞台を観劇した。
 初演はアトリエだが、今回はあうるすぽっと。石井強司美術は躍動感があり、広くて高い舞台を存分に使い、中国のとある時代のとある家族のお話が繰り広げられていた。開演45分程度で15分の休憩、ところが終わってみれば2時間40分、この後半の長さに気づかなかった自分に驚いた。
 それぞれが連れ子を持つ同士の再婚で出会った「兄弟」が、絆を確かめ合い、成長し、早くに親二人を亡くした後も二人三脚、「似てない」からこその紐帯を育みながら大人になって行く。親を亡くす悲運は文革によってもたらされ、その後市場経済導入による矛盾をも超えて、弱肉強食のルール(無ルール)が到来した社会が、兄弟を悲劇的顛末へ誘う。
 これらが、南保演じるリーガンのキャラとも相まって、テンポ良い「経過を端折る」脚本と演出のなかでコミカルに展開する。
 全体に分かりやすい舞台処理と、はっきりした口跡と演技で、ほぼ人の一生を語る「大きな物語」が壮大に、可愛らしく語られており、大きな舞台を得意とする、基本的にはうまい役者の集団に思えた。
 物語としては、最後まで人を愛し続け、しかし死んで行った芝居の中心人物の「愛を伝えながら自分は死ぬ」という矛盾は、その事実に直面して懊悩する受け手が存在しなければ、ただただ惨めな敗北者としてある矛盾で、そうならない事で救われた物語、ハッピーエンドだと言える。脚本上の配慮だが、実際にはむき出しの「資本主義」(と社会主義という建前との間での)の犠牲者が、この物語の背後に(現実に)数多あるのだろうと想像させるものがある。
 一方、日本はどうか・・それはまた別の話、と1クッション置いて観れてしまう芝居でもあって、「私たちの現場」に直結しない「浮いた」感じがなくもないが、中国現代史を物語で味わう面白さは、芝居の背後にずっと流れている。
 語り部二人を置いて物語を「解説」するだけでなく観察者(観客)としての感想を代弁して、観客の視線を誘導し、また緩衝材の働きもして、それによって舞台全体は雄弁になった。 

ぼくの好きな先生(再演)

ぼくの好きな先生(再演)

enji

OFF OFFシアター(東京都)

2016/04/01 (金) ~ 2016/04/10 (日)公演終了

満足度★★★★

苛めのけじめ
 大抵は置き去りにして忘れたつもりになったり、自己正当化することで記憶の表から消し去っている他者を苛めた記憶について考えさせる作品。

ネタバレBOX


 コルチャック先生、宮沢 賢治・トシ、映画「今を生きる」に出てくる英語教師ジョン・キーティング、坊ちゃん、ヘレンケラーの家庭教師として有名なアニー・サリバンなどの有名先生にTVの金八先生を交えた世界教育者会議なるものが、教師河合の家で行われるが、彼の家には、馬場なる14歳の少年が纏わりついている。ところで馬場は、河合の中学時代の同級生で苛めを苦に鉄道自殺を遂げていた。従って登場するのは彼の残留思念という訳である。が、河合は死んだ馬場とは最も縁のあったクラスメートであった。更に、河合の子を孕んだ玲子は、馬場が憧れた女子であり、彼女も馬場の自殺には、後ろめたさを感じていたのである。
(上演中故ここまで)
愛、あるいは哀、それは相。

愛、あるいは哀、それは相。

TOKYOハンバーグ

「劇」小劇場(東京都)

2016/03/30 (水) ~ 2016/04/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

3.11・12人災の背景にあるもの
 2011.3.11以降の福島難民の話である。大切な一行を付け加えておく。2016.4.4:02:41

ネタバレBOX

国際原子力(軍・原子力産業のみならず、被ばく医療、マスゴミ、各国政府に研究機関、メディア等が絡みデータ改竄や矮小化、計測のまやかし等々をしている)マフィアと国連安保理、IAEA,ICRP,WHOもグルになって核被害を矮小化していることに加え、日本では、更に自民党の愚かな政治屋や御用学者、マスゴミという名のメディア、最高裁、沖縄を除く電力事業大手、官僚等が、これでもかと被害者分断工作を仕掛け、被害者同志を反目させて差別を更に複雑で耐え難いものにしているので、反対運動すること、憲法に保障された健康で文化的な生活を送る権利を求めるというだけのことが、とんでもなく罪なことででもあるかのような扱いを受ける。おまけにそれを指摘する人間を恰も中世キリスト教異端であるかのように白眼視するのみならず、デマゴギーといい加減な風評で抹殺しようと図る下司で蒙昧な馬鹿が加わる。
 今回の大震災の最大の問題は、それが、今までのように地震と津波だけで済まなかったことにある。最大の問題は、被ばく者を出し続けざるを得ないことである。而も、自民党政府は自らが推進してきたこの暴挙の何たるかを未だ自覚できないらしいと思わせたいのだろう。ホントは、自分達の罪を誤魔化す為に被害者同士をいがみ合わせ、自分達の罪に対して一致団結して立ち向かうことを阻止する為にやっていることなのだろう。だが、補助金名目で出資を受けた者とそうでなかった者達の間には、拭い難い不信の芽が育まれ大きく育ってしまった。下司共の狙い通りである。「おいしんぼ」の鼻血の件は、実際、数々の子供が体験したことであり、数々の家々で起きた事実である。それを恰も無かったかの如く葬り去り、現在も続く汚染や被ばくを無いことにして隠蔽している。公式データとして発表されているものでは、人口密集地域の郡山市、福島市、磐木市のような地域は計測から外してデータそのものを作っていないなど計画的な犯罪そのものが、公式とすることで、恰も総ての地域を計測したデータとして誤解されて受け入れられることを計算していると勘ぐられても仕方あるまい。
 今作を理解する前提条件としてホンの一例を挙げるに留めるが、今作の背景にある事情はこのようなものである。今作でライターはチェルノブイリのことを挙げている訳であるが、ライターでキチンとした仕事をする者は、実際に発表することの何倍もの知識を持っているのが当たり前だし、人口に膾炙しており、良心的な科学者・医学者などの努力により、当時既に英語版ではデータアップされていた客観的なデータを用いて、その被害の大きさを説明として用いているのは妥当な判断だろう。
 感心したのは、被災者たちを励ます為に、受け入れた伊勢の人々がやる“木遣り”だ。毎年彼らが年越しの行事としてやっていることにも合致し、且つ様々な立ち位置に置かれた被災者の何れも排除しないからである。
 もう一つ、更に大切なことは、この木遣りが、被災者たちが独りではないというメッセージを、被災者それぞれが受け入れられる形で発信している点である。このことが被災者にどれほど大きな力を与えるかを非被災者も理解できるだけの想像力は、最低限欲しいところだ。今作に出会った観客はなおさらのことである。
朗読劇「雲は湧き、光あふれて」

朗読劇「雲は湧き、光あふれて」

トライフルエンターテインメント

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2016/03/30 (水) ~ 2016/04/03 (日)公演終了

満足度★★★★

熱い青春、球児たちの話・・・・。
2時間の作品に25分ほどのアフタートーク付でした

自分的には第2話が涙腺のツボでした

舞台セットも工夫があって朗読劇らしくて良かった

ネタバレBOX

舞台セットは球場内の雰囲気でバックに本の挿絵風に動画・静止画の投影あり=雰囲気は朗読劇の名の通りに本の挿絵風で雰囲気良いですな 開演前からのBGMはスタンド風な音を流してました アナウンスとかはウグイス嬢風でしたし

OPは第3話の冒頭からスタートで
回想に入って暗転して第1話上演です

#1:オチはオープンエンドで、この盗塁で甲子園に行けるか!ってとこでEND
#2:新人記者の記事掲載にまつわる経緯で関わった球児二人と自分自身が成長し前向きになるところが心打ちました♪
#3:野球が出来なくなった大東亜戦争時の話を反目しあっていたバッテリーが和解し納得する生を生き抜く話かな 全力をもって投げた球が見事に打たれてケリがつくオチは清々しかった

セオリー通りに開演が5分遅れというのはいただけないと思えたが

アフタートークは終演5分後に開始で
自由すぎる役者さん相手に司会が苦労していて笑ってしまいました(^^)
銀色の弾丸が俺の胸を撃つ

銀色の弾丸が俺の胸を撃つ

空想実現集団TOY'sBOX

北池袋 新生館シアター(東京都)

2016/03/30 (水) ~ 2016/04/03 (日)公演終了

満足度★★★★

かっこよくて!
今回で第10回公演!おめでとうございます。
毎回観るたびに笑って泣いて楽しませてくれてとっても素敵な団体です。
今回はアクションもあり、かっこよくて、切なくてそんな素敵なお話でした。
毎回グッズがすごくかわいいんですが、私が行った時にはもう公演限定缶バッチが売り切れそうでした!
Tシャツも可愛くてもってます!
これからも応援しています。

青眉のひと

青眉のひと

演劇集団よろずや

山本能楽堂(大阪府)

2016/03/26 (土) ~ 2016/03/27 (日)公演終了

満足度★★★★

竹田さんが凄い♪
初めて能楽堂に入り、その中で生演奏を聴き、竹田さんの松園の世界に…。
「おとなしい演劇」の「盆がえり」以来、久しぶりに「よろずや」さんの本公演を拝見。
静かな内に秘めた芯のような物を感じました。

追伸、出ずっぱりで、12歳から74歳の女流画家・上村松園を演じきった竹田さん、凄かった。

対ゲキだヨ !全員集合

対ゲキだヨ !全員集合

コトリ会議

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/04/01 (金) ~ 2016/04/03 (日)公演終了

満足度★★

約140分
優良な地方劇団の紹介に力を入れるこまばアゴラ劇場。今公演は地方の三劇団による対バン形式の合同公演だったが、“ココはいい!”と太鼓判を押せる優良劇団は残念ながら見当たらなかった。

ネタバレBOX

“家族”が共通テーマ。
未来世界のロボット家族を描いた短距離男道ミサイル(宮城)は目立ちたがりが騒いでるだけって印象で、終始ドタドタしているばかり。『突撃!隣の晩プルトニウム』というタイトルが期待させる風刺性にも乏しく、いい所なし。
オレンヂスタ(愛知)は、しょせん家族も個の集まり、という諦観を上手く演劇化できてなかった感じ。
一番マシだったのはコトリ会議の作品。これがいちばん作りが緻密で引き込まれたが、話を無駄に複雑にしてストーリーラインが分かりづらくなっている上、家族というテーマへのこだわりも弱い。舞台上の絵ヅラが変化に乏しいのも演劇としてどうなのか?
「幕末!天命、投げ売りのクマさん」「ニコニコさんが泣いた日」

「幕末!天命、投げ売りのクマさん」「ニコニコさんが泣いた日」

演劇企画ハッピー圏外

TACCS1179(東京都)

2016/04/01 (金) ~ 2016/04/14 (木)公演終了

満足度★★★★★

ニコニコさんは演劇
「ニコニコさんが泣いた日」初日昼公演観てきました。昨日の「クマさん」のほうは、ストーリの展開を見せるのがメインの作品で、坂本竜馬の後半生を史実に沿って約2時間で進めるのという展開な事もあり言葉でストーリーを進めざるを得ないし、幕末史に造詣がないと話を理解するのが少々難しいような処もあるのですが、本日の「ニコニコさんが泣いた日」は、これも昭和史の出来事を土台ではあるものの、昔、日本がアメリカと戦争して東京が爆撃で焼け野が原になった事くらいを知っていれば十分理解できる判り易い作品でした。「クマさん」はテレビドラマや映画にしてもいいような作品でしたが、「ニコニコさん」は映像化不可能な劇場空間ならではの作品であることも感じられて、2作品を交互に上演するってのも面白い試みだなあと思います。
話を「ニコニコさん」に戻します。演劇にしろテレビ・映画にしろ、病院ものや戦争ものというジャンルは確実に存在していて、それは人間の生き死にを扱っていて、それ自体が非常に強力な題材であるため、それに頼ってしまっている作品は世の中にかなり多いと思います。テレビの2時間ドラマの○○XX殺人事件なんかもその一種だと思いますし....。今回、土台になっているのが上野動物園で実際に起こった有名な話なのは容易に想像できた事でもあり実際に劇場で観るまでは正直あまり気が進みませんでした。でも実際に観はじめると想像とは違ってリアリズムの枠には収まらない劇場演劇ならではの作品であることがすぐ判って楽しませて頂きました。前半はエンターテイメント要素も大きく、いろんなお笑い場面に加え、伊藤えみ・西崎瑠美の姉妹役コンビによる芸能史上有名なセクシーピカピカ衣装ダンスのサービスシーン(?)もありでしたが、このダンスはビックリもので舞台でここまでやるって超レアですよね~楽しめました!
そして後半は一気にシリアスモードに移り役者さんの演技を十分楽しめます。ここで伊藤さんは、この芝居で一番ツライ設定の場面を様々な表情と声色を使いながら役に入り込んだ見事な演技でミツのココロを客席に伝えてくれました。ミツのこのシーンは作品全体を凝縮したものでもあり、また彼女の演技力との相性も良く、客席も彼女の演技に引込まれて至るところで嗚咽が…。終焉後にホールでお会いしたときの伊藤さんは、役者や演奏家が満足したステージを終えたの独特の表情で、これって男女を問わずとても魅力的。しかも滅多に見られない貴重なもの。もともと綺麗な女優さんでもビックリするほど美しく感じます! 一方男性陣のクライマックスを演じるのは千住さん。実は彼、この場面まではあまり活躍しないのですが、最後に舞台の中央で作品全体を締め括るセリフを客席に向けて単独で語ります。しかし役柄設定上、豊かな表情は使わずに、逆に無表情ともいえる顔でこのセリフを語します。これも十分に客席を納得させるものでした。
というようにイロンナ要素が入っているお芝居でした。来週も両作品とも参上する予定なので、どう進化しているか楽しみです。

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