最新の観てきた!クチコミ一覧

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ミライライライオーライライ

ミライライライオーライライ

演劇ガール☆フューチャ

日本芸術専門学校・山王ヒルズホール(東京都)

2016/08/27 (土) ~ 2016/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

約95分(カーテンコール込み)
山崎彬版『あゆみ』といった趣で、笑ったり、キュンとしたり、切なくなったり、ウルウルしたり、大いに堪能しました。
スターを目指す女の子がスター志望の女子を演じるセミドキュメンタリー演劇としても、とても上手く作られていた。

ネタバレBOX

一番笑ったのは、アイドル志望の女子たちがイカれた講師に振り回されてバカをやる羽目になる芸能レッスンのくだり。
かわいい女の子が生き生きとバカをやる姿を観ていると、なんだか幸せな気持ちになってきます。
水いらずの星

水いらずの星

壁ノ花団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/08/25 (木) ~ 2016/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

約70分
必死で浮世(憂き世)を生きる、この上なく形而下的な中年男女が、話が進むにつれ、形而上的で聖性を帯びた存在に思えてくる、不思議な味わいの二人芝居。
上演するにあたり、松田正隆のカオスな戯曲をそのように方向づけ、演出してのけた水沼健の才気が光る。
怪しくてワケありな男女を迫真の演技で生々しく演じてのけた両俳優も天晴れ。
しかし九州弁って、温かみと同時に、不気味さをも立ち上げる独特な言語だなぁ~。。。
そのように思わせてしまうのも、あるいは演出家の力量か?
話の展開が途方もなさすぎて、途中から感覚的についていけなくなってしまったのが少し悔やまれるけど、内田淳子さんは綺麗で色っぽかったし、いい観劇体験ができました。

ネタバレBOX

バラけた夫婦が旧交を温める人情話かと思いきや、物語は思わぬ方向へ展開。日常から非日常への飛距離にたまげた!
無情

無情

MCR

ザ・スズナリ(東京都)

2016/08/24 (水) ~ 2016/08/30 (火)公演終了

満足度★★★★★

約105分
大幅に書き直したと当パンにはあるものの、やっぱり発展途上期にあった十年前の作品。ダメな劇中人物たちが自己正当化のために繰り出す“ややこしくて滑稽な(屁)理屈”が脚本的に今ほど磨かれていない。これが今と同じくらい磨かれていれば、より惹きつけられたかも。
とはいえ、現行のままでも複雑怪奇な人間(の)ドラマとして十二分な見応えがあり、評価は満点です。

ネタバレBOX

なかなか交わらなかった2つのエピソードが最後の最後に響き合って醸し出す、人生の機微に満ちたほろ苦いものに心打たれた。
全身が少しずつ麻痺していく難病にかかり顔さえ動かせなくなりながらも演技の上では口の利けたサオリが、演技上でもダンマリになっていくエピソードAの終盤のくだりには胸が締めつけられました。
楽屋―流れ去るものはやがてなつかしき―

楽屋―流れ去るものはやがてなつかしき―

劇団Kalium

レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)

2016/08/27 (土) ~ 2016/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1918(16-208)
13:00の回(曇)。

並んで受付開始を待っていると中から斉藤さん、ご挨拶する。

12:30受付(煎餅付チケット!)、開場。奥に「楽屋」、その手前が客席。

下手、すでに女優Cは机に向かって座っている。落ちつかない様子。
上手には長机と化粧道具、壁に「かもめ」のチラシ。
女優Cの机にあったのはその「かもめ」の台本。机の横にくず入れ(本当に入っている)。
13:06前説(60分)、13:08開演~14:06終演。

高校同期の3人が旗揚げ...とあったので観に来ました。
お名前をみただけではみなさん初めてかと思っていました。

が、終演後お訊きする...と
芸術総合高校の「Q体」...解体されゆくアントニン・レーモンド建築 旧体育館の話に「○○役」で出ていらしたということでびっくり、実にびっくり。

また、帰宅後、過去観た公演を確認していると。宇佐美 優花さんは「ユメプラン〜二度寝〜」のside チューリップ企画「グッナイドーリーガール」にお名前がありますね。シックスペース(野宮さん、金子さん)はずっとみていてそれで観に行ってました。

今年、「楽屋」は3公演目(通算5公演「ちょくちょく企画」「オレの劇団」)です。2016/6@サニーサイド、2016/5@梅ヶ丘BOX。

4人ともまっすぐな演技で好感、チェーホフのシーンへの切替(唐突に空気が変わる...とか)になにか一工夫あったら面白いかなと思いました。

スタッフの方もよく気配りくださり、来てよかったと思いました。

『ストラック・アウト・ライフ』ご来場ありがとうございました!

『ストラック・アウト・ライフ』ご来場ありがとうございました!

ド・M(マリーシア)野郎の宴

Geki地下Liberty(東京都)

2016/08/25 (木) ~ 2016/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

スタッフが良い!
いつもそうなのだが、こちらの劇団は受付の女性、劇場内の案内人々が気配りが出来笑顔も素敵で何度行っても気持ちが良く観劇させてくれる。
ストーリーはマリーシアらしい男の友情もので笑いありホロッとさせられるところありつっこみありで楽しめた。帰りに白い粉入りドリンクを飲みたくなったのは私だけではないだろう。

水いらずの星

水いらずの星

壁ノ花団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/08/25 (木) ~ 2016/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

水いらずの星
面白い。70分。

ネタバレBOX

四国の瀬戸大橋?近くのボロ屋。何年も前に別れた夫婦。男がガンで死ぬことがわかり女の働く店を訪れ、再会する。女は、あの男とともに暮らしていたが、あの男の叔父と肉体関係を持たされ身篭り、叔父の妻から農薬を盛られ、大便とともに出産し、追ってきたあの男を殺し、今なお、店のママからドラッグと客取りを強要され、精神的にも参っている。そんな男女は、スプーン曲げしたり会話したりして、一夜を過ごす…。

夫婦の話のような男女の話のような、重苦しくって地に足着いていながら、どこか浮遊感のある作品。病的な雰囲気を湛えつつ、ラスト、世界が水に浸かったエベレスト山頂にて、目玉だけになった女とそれをスプーンで持つ男という構図に、どこか透明感を感じさせる。
多分、あんまり楽しいことがなかった(楽しいこと以上に辛いことばっかだった)二人の悲しみを水で蓋して、浄化するような、そんないい二人芝居だった。
未開の議場〜北区民版〜

未開の議場〜北区民版〜

北区民と演劇を作るプロジェクト

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2016/08/26 (金) ~ 2016/09/04 (日)公演終了

満足度★★★

みんな仲良く
面白い。120分。

ネタバレBOX

市民の1/4が移民(トメニア人)という、とある町でのフェスティバルの打ち合わせ会議。トメニア人への想いや各人の人生、背景が入り混じった市民会議は、紆余曲折を経て、終了まで漕ぎつける。

1/4が移民という突飛なようで今後ありうるかもしれないという町に生きる、一般の人びとの等身大なやり取りが魅力。私情が当然のように乗ってきて、わちゃわちゃしては休憩してという、進んでるんだか後退してるんだかな会議だけど、あけっぴろげなやり取りから、日本人、トメニア人含めた良いコミュニティ形成に、ちょっとだけ進んだんじゃないかなという感じで終幕。

序盤にしても、ややまどろっこしい感じもあり、120分はちょっと長めな気もする。ところどころでのひっかかりもあり、退屈はしないけど。会議特有のやききちした感があるのが狙いなのかな。ただ、笑える箇所はもっとほしいと思う。
あと、苗山(大森れみ)の頑なさをそのままに、終幕したのは良かった。
北区民参加型の舞台だけど、演技的に別段酷い感じはしなかった。

池畑(三村萌緒)の言った、みんな自分のこと被害者だと思ってて、「空気」という加害者がいるという箇所。やっかいな社会的背景や人生背景を抱えた人々が集まる場で、空気というやっかいなものが敵となる。この舞台は、いい方向に進むかもと思わせながら終わるけど、現実では、話し合いというものは、とても危ういんだろうなと、なんとなく思った。
耳の奥で王様が笑う

耳の奥で王様が笑う

第27班

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2016/08/27 (土) ~ 2016/09/04 (日)公演終了

満足度★★★

Dグループ 『ハッピーエンドの君とバイバイ』
第27班キャビネット公演「耳の奥で王様が笑う」Dグループ 『ハッピーエンドの君とバイバイ』@新宿シアターミラクル

このタイトル通りUnHappyEnd、と言いきるには少し切なく、あの6人なんとかなるよね、と誰かに問い掛けたくなる…
椎谷さんの妖艶さ、ししどさんのネガティブオーラ👀を惹いたなぁ
残りのグループも気になるが…Cは昨年の再演を観ただけに、違う演者さんでどう変わるのか/変わらないのか?

HOME!!

HOME!!

[DISH]プロデュース

テアトルBONBON(東京都)

2016/08/24 (水) ~ 2016/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

心温まるが...
本当の家族、本物の家族という定義をすること自体無意味と思えるような、そんな”家族”の心温まる物語。内容はほのぼのとしているが、舞台セットとの関係では違和感が...。
さらに、物語の根幹に関わると思うところにも疑問が...。
この違和感と疑問がどうも気になる。
(上演時間1時間50分)

ネタバレBOX

舞台セットは、段差があり高い位置の舞台・上手側にHOMEのイメージを作っている。その家の外形は鉄鋼、また中央にある2つの扉も黒い鉄製で、それも閉鎖している。

物語はこの家に住んでいる高齢・伊達博万(斎藤みつじサン)が惚け出した、いや認知症に近いイメージである。隣近所の人、民生委員の人たちが気にかけている。この家、もともとは身寄りのない子を預かっていた施設のようである。孤児院といったところであろうか。ここで育った子供たちは自立し、最近ではこの元ホームへ立ち寄らない。この惚けの状況を近所の人は、その自立した子供たちへ連絡し...。そして、この伊達さんとその妻・こずえ(大友恵理サン)(当初、行方不明という設定)との間に実の娘・華(臼井静サン)がいる。この娘はその子(孫)・涼(吉田珠子サン)を連れて実家に帰ってきた。そこで育った、血の繋がりのない”兄弟姉妹”と再会し、ドタバタ騒動が起きる。その実子と孤児たちとは分け隔てなく育てられた。そこに真の家族の姿を見ることが出来るという心温まるドラマ。

さて、物語では自分の居所が分からない、迷子になってしまう。宅急便が来ることを忘れる、冷凍食品を冷蔵庫へ入れ忘れそうになる、など認知症を思わせる行動。そして民生委員が見回っている。
ところが、ラスト...妻と一緒に登場しない海外にいる子供に会いに行く。妻との会話から惚け出してはいるが、そのフリであることが明らかになる。何故、認知症のフリが必要なのかが分からない。また子役が登場し、父の子供の時の幻影のという描き方である。その意味するところも説明不足のように思う。

この物語は、少し古い言い方をすれば「義理」(育てたと言ったら寂しいが)と「人情」(隣近所の世話)の世界のようなもの。そう考えると認知症または過度の惚けたフリは、人の善意を弄ぶまたは裏切っているように思えてならない。
また、心温まるというソフトで明るいイメージと、舞台セットのハードで暗い(黒扉)イメージのギャップに違和感を覚える。
この、疑問と違和感が払拭出来ず気になった。

次回公演を楽しみにしております。
ドコカ遠クノ、ソレヨリ向コウ 或いは、泡ニナル、風景

ドコカ遠クノ、ソレヨリ向コウ 或いは、泡ニナル、風景

マームとジプシー

彩の国さいたま芸術劇場・NINAGAWA STUDIO(大稽古場)(埼玉県)

2016/08/25 (木) ~ 2016/08/28 (日)公演終了

満足度★★★

ネタばれ
ネタばれ

ネタバレBOX

マームとジプシーの【ドコカ遠クノ、ソレヨリ向コウ 或いは、泡ニナル、風景】を観劇。

JR福知山線の脱線事故をモチーフにした、記憶を辿る物語である。

今作は初期の作品の焼き直しであり、俳優も一般から公募していたようだ。

ここ最近では、以前に行っていた反復を使った表現方法を止めて、違う形で物語を語っていたのだが、今作は初期作品なのだろうか?昔の方法論に立ち返っていたようだ。
脱線事故に乗り合わせていた乗客のほんの少し前の瞬間から事故までの間の出来事を、何度なく繰り返される反復動作に嫌がでも当時の事故を思い起こさせる。
過去の作品で、何故そのような事が起こったのか?という確信に迫る程、必要なまでに反復で描いた作品もあったが、今作は事故の惨劇を風化させないというメッセージを記憶に置き換えている。
そしてその記憶も物語を通してだけではなく、五感を通していく感じさせてくれる技法には、武者ぶるをしてしまうほどだ。
過去にこれだけの演劇があっただろうか?
それほどまでにこの劇団は、とんでもないのである。

お勧めである。
和牛ステーキ 1 ポンド

和牛ステーキ 1 ポンド

コルバタ

シアターブラッツ(東京都)

2016/08/25 (木) ~ 2016/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しめる舞台
前説担当者が、観客に向かって「演劇ファンですか~、プロレスファンですか~」と呼びかける。その時点でボルテージが上がる。
舞台セットはしっかり作り込んである。もちろん演劇公演であるから当たり前であるが、まさかプロレスシーンをあんな所で行うとは...。
1つの公演で「芝居」と「プロレス」という、どちらも観せる、そして魅せており楽しませてくれた。
ちなみに自分が観た回のゲストは、 ジャガー横田サン、ブル中野サンという大物選手であった。前説担当が、今日は楽屋が緊張していると...。
(上演時間95分)

ネタバレBOX

舞台セットは、上場村にある畑来路神社の境内。上手側に平台(もともと神社の休憩場所か、劇中劇を行う場所として設置したかは判然としない)、その後ろに大木。下手側に神社の鳥居、賽銭箱、しめ縄。そしてバス停留所。

梗概は、貧乏劇団がこの村の祭りの一環で行うイベント興行を引き受けた。
劇中劇の舞台裏といったところ。実はこの村、劇団代表・込山結(志田光サン)が一時住んでいたことがある村で、その姉(妄想)の墓もある。そして確執ある母・美子(斎藤啓子サン)との思い出も溢れ出してくる。
冒頭に躾けの延長にあるような形で、母が子を叩くシーンがある。映画「きみはいい子」(呉美保監督・2015年公開)を思い出した。母もその母から叩かれ、それがトラウマになっている描きがあったが、公演の根幹は親子の関係、夢と希望。

母は日本人ではない。出稼ぎ外国人で水商売で働いていた先で出会った男との間に子供が出来た。堕ろすことなく、産んで一人で育てることに...。その苦労を子(娘)にあたり散らす。そして娘はプロレスの世界へ...。
この娘、いつも心を平常に保つため「空想」と「妄想」の世界を創り出し、頑張って来たが、その「妄想」が大きく出現し、その結果...。この描き方、キャラクターそのものの存在が笑いを誘っていたが、実はシュールである。

芝居としては、やはり演技力(経験)不足は否めない。それでも一生懸命という熱量は伝わる。そして本当に体を張った演技、劇中劇としてのプロレスシーンは本業であるだけに魅せていた。客席通路を使い、舞台と客席最後尾まで往復して観客を楽しませる、というパフォーマンス。
演劇を見に来た、という観客には物足りないかもしれないが、自分には公演(場内)全体が盛り上がり楽しんだというように思われた。

次回公演を楽しみにしております。
SHIKAKU

SHIKAKU

ネオン街

シアターD300(神戸大学国際文化学部大講義室)(兵庫県)

2016/08/26 (金) ~ 2016/08/28 (日)公演終了

満足度★★★

独自の世界観☆★
一筋縄では理解しにくい難解なストーリーやけど、とても印象深い公演でした☆★何度も繰り返すシチュエーション・言葉・ループの末に行き着く終着駅もやはり不思議な空間でした♪学生演劇の無限の可能性を感じる素敵な作品でした☆★オリジナル作品ってのが素晴らしいです❗あと大好きなぽんたろうさんがとても素敵でした♪

虎よ、虎よ

虎よ、虎よ

Pカンパニー

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2016/08/25 (木) ~ 2016/08/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

きあろん様
初めまして!御観劇ありがとうございました。
ヒゲ面の男です(笑)。

平田さん始め出演者、スタッフ一同、斎藤道三を巡る新しい人間模様を表現しようと力を合わせております。

御観劇いただいて御感想を書いて頂けた事、大変に励みになりました。(^o^)

あと2日間、全力で頑張ります!

いま、ここにある武器

いま、ここにある武器

風姿花伝プロデュース

シアター風姿花伝(東京都)

2016/08/13 (土) ~ 2016/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

恐怖・・・・。
武器開発・・・・あらためて、武器は人間が作っているんだと思い、彼らの心理を見せられて、恐怖を覚えました。
小川絵梨子さんの翻訳も素晴らしいし、シンプルな演出もよいし、役者さんたちもすごかったです!!!

虎よ、虎よ

虎よ、虎よ

Pカンパニー

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2016/08/25 (木) ~ 2016/08/29 (月)公演終了

いかがでしたか
「虎よ、虎よ」連日たくさんのお客様にご覧いただいております。
ぜひぜひ感想をお聞かせください!
メンバーも結構見てますよ。よろしくお願いします。

史上最悪最期の日の過ごし方

史上最悪最期の日の過ごし方

劇団トンチンカンポン!

小劇場 楽園(東京都)

2016/08/26 (金) ~ 2016/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/08/27 (土)

立教女子大学演劇研究会の5人で構成された劇団トンチンカンポンの旗揚げ公演、2日目に行って来ました。土曜の午後という集客しやすい時間帯でしたが、少し寂しい客入り。シェアハウス「栗の木」で生活する5人の女性を中心とした話。その中の1人が「syrup16g」のバンドTシャツを着ていて、ちょっと嬉しくなる。再結成前の時代、いちばん好きだったバンド。もう10年以上前になる。あの頃、自分の生活から「音楽」が無くなる世界なんて来ないと思ってた。でも、その世界は終わってしまった。そう、いろんな世界は簡単に終わる。そんな事を思いながら、劇場を後にしました。

未開の議場〜北区民版〜

未開の議場〜北区民版〜

北区民と演劇を作るプロジェクト

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2016/08/26 (金) ~ 2016/09/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

Aチームを拝見
 純然たる会話劇の醍醐味を堪能した。

ネタバレBOX


舞台は長方形のテーブルを12、3脚の椅子が取り囲む形で、客席は舞台をサンドイッチのように挟む形で設けられている。テーブルの真ん中には鍋料理が掛かり上演中煮込まれていい匂いを発散させており、上座の奥にはペットボトルに入ったお茶と簡易コップが置かれている。
 上演設定は東京から車で2時間半ほどの距離にある萩島町の商店街理事会。この町にはトメニアから多くの国民が働きに来ており、居住外国人と日本人との間には様々な問題が起こっている。20年程前にはトメニア人による連続女性暴行事件が起こり、年配者の多くはこの事件以降トメニア人に対する心象を害している。現在は万引き被害が多発しているが、彼らの多くは商店街の顧客でもあるので地元商店街でも痛し痒しという状態だ。
 だが地域隆盛を願う商店主らは、トメニア人らとの友好を促進する為に去年に続き今年も萩島フェスタを開催しようとしており、その為の会議を開いている最中である。
 この会議の中で以上の問題を含む具体的な話が侃々諤々議論されてゆくのだが、この流れが実に自然で劇作家の高い才能を示すと同時に、北区民も参加したAチームでは5月から週1回の稽古でよくぞここまでと感心させるほど良い演技をしていて、その集中力に驚かされた。各キャラクターの個性も良く出、シナリオの質の高さと演出の上手さ、役者達の演技が噛み合う良い舞台を形成していると共に、実際に我々が日々体験する諸外国人との関係のみならず、存在そのもの同士の余儀なき関わり合いをも認知させてゆく辺り実に現実的でありながら、哲学の深みもかんじさせる内容である。而も、様々な軋轢の中で理事会内に裏切り者が出るというエピソードや、実に的確な意見や日本人論を披歴する地元TV局のスタッフとトメニア人とのユーモラスな落ち迄ついて楽しませてくれる。
まつりのあらし2016

まつりのあらし2016

カメハウス

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2016/08/05 (金) ~ 2016/08/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

昨年の「まつりのあらし」が更にパワーアップ!
前回の「まつりのあらし」に設定変更やアレンジが加えられ、
「2016」では更にパワーアップして、スッキリとして観やすい内容に!
クライマックスに向けての盛り上がり感もアップ。

土佐弁が可愛い、高校生の青臭いけど真剣な姿、感動的で、とっても良かったです!

思わずDVD予約してしまった。
異色の「どろどろどるーんぷらすてぃっく」もDVDでないかな…。

HOME!!

HOME!!

[DISH]プロデュース

テアトルBONBON(東京都)

2016/08/24 (水) ~ 2016/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しく温かい
とても面白かったです。登場人物が多くテンポが速いので、最初は人間関係の整理に頭を使いますが、分かってからは、どんどん楽しくなりました。それぞれのキャラクターが個性的で魅力があり、役者さん達は、その魅力を好演していました。ストーリーは、有り得ないかな?と思える箇所もありますが、舞台の中なので、これはこれで良しかな・・と。心温まるエピソード、何気ない言葉・・とても胸に沁みました。心温まる素敵な舞台でした。

大型

大型

3.14ch

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2016/08/25 (木) ~ 2016/09/03 (土)公演終了

満足度★★★★★

わからなかった人は、ぜひこの記事を読んでみて!
いや~ぶっ飛んでいて、作家の可能性を感じました♪「なんじゃ~こりゃ~!」と思った方に、作家の側に立ってちょっと説明を。この作品の画像上のイメージを語るには、ワタクシ的にはジミヘンドリックスという、ギタリストについて触れないわけにはいきません。ロックの黎明期にビートルズなどの『整ったロック』の時代がありました。ヒットチャートのトップを毎回アッサリと取ってしまうビートルズに、リスナーがちょっと飽きた頃、全く無名のバンドが突然、ヒットチャートのトップにのし上がります。荒々しいビートと暴力的な曲想でロックの新境地を開いたのがレッドチェッペリン(ここまではちょっと時代考証ですね)。また同じ時期にアメリカでもヒッピーやマリファナ文化をバックに、イカレてぶっ飛んだアルバムを連発していたのがジミヘンドリックスな訳です。右利き用ギターを左で使うというジミヘンドリックス(アメリカではよくある)は、バリバリに出来上がったマリファナ中毒者なわけです。序盤に登場人物達が使ってたのがいかにも違法薬物っぽいですよね(ああ、ネタバレ寸前だ!)ジミヘンドリックスのアルバム『アクシス ボールド アズ ラヴ』をGoogle 画像検索してもらったらわかりますが、ジミヘンドリックスのアルバムの絵を描いているのもマリファナ依存・耽溺の画家と言われていまして、要するに自分が見えた幻覚を絵に描いていたのです。マリファナを使うと何ともインド的?(自分のボキャブラリー不足が呪わしいですが...!)な幻覚が見えるらしい。そして左右対称(鏡像?)っぽいのが特徴でして、これもステージのレイアウトがそこを表現しているかにもみえる!(再度、『アクシス ボールド アズ ラヴ』の画像を見てほしい!) ドーパミンが出る薬物を使うと、あのような幻覚が見えるらしいんですね。人間の脳のシステム上、空間的に対称な(鏡像的な)幻覚が見えるらしい。すなわち、後半は脳内の幻覚の世界である、ということに気が付かないと「なんじゃ、こりゃ~!」となってしまうわけです。
演出家は、それ以外にもかなりヤバい水着の女性を起用するなど眼福なシーンを入れたり、時節柄、ふさわしいプールを準備したりもしている。サービス精神も満点なわけです。
毎回、手を変え品を変え、楽しませてくれてる感じですね~!次回も期待してしまいます(強いて言えば、タイトリング、もう一工夫ありませんか?)。

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