未開の議場〜北区民版〜 公演情報 北区民と演劇を作るプロジェクト「未開の議場〜北区民版〜」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    Aチームを拝見
     純然たる会話劇の醍醐味を堪能した。

    ネタバレBOX


    舞台は長方形のテーブルを12、3脚の椅子が取り囲む形で、客席は舞台をサンドイッチのように挟む形で設けられている。テーブルの真ん中には鍋料理が掛かり上演中煮込まれていい匂いを発散させており、上座の奥にはペットボトルに入ったお茶と簡易コップが置かれている。
     上演設定は東京から車で2時間半ほどの距離にある萩島町の商店街理事会。この町にはトメニアから多くの国民が働きに来ており、居住外国人と日本人との間には様々な問題が起こっている。20年程前にはトメニア人による連続女性暴行事件が起こり、年配者の多くはこの事件以降トメニア人に対する心象を害している。現在は万引き被害が多発しているが、彼らの多くは商店街の顧客でもあるので地元商店街でも痛し痒しという状態だ。
     だが地域隆盛を願う商店主らは、トメニア人らとの友好を促進する為に去年に続き今年も萩島フェスタを開催しようとしており、その為の会議を開いている最中である。
     この会議の中で以上の問題を含む具体的な話が侃々諤々議論されてゆくのだが、この流れが実に自然で劇作家の高い才能を示すと同時に、北区民も参加したAチームでは5月から週1回の稽古でよくぞここまでと感心させるほど良い演技をしていて、その集中力に驚かされた。各キャラクターの個性も良く出、シナリオの質の高さと演出の上手さ、役者達の演技が噛み合う良い舞台を形成していると共に、実際に我々が日々体験する諸外国人との関係のみならず、存在そのもの同士の余儀なき関わり合いをも認知させてゆく辺り実に現実的でありながら、哲学の深みもかんじさせる内容である。而も、様々な軋轢の中で理事会内に裏切り者が出るというエピソードや、実に的確な意見や日本人論を披歴する地元TV局のスタッフとトメニア人とのユーモラスな落ち迄ついて楽しませてくれる。

    0

    2016/08/28 10:23

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大