朝食まで居たら?
劇団青年座
俳優座劇場(東京都)
2016/09/08 (木) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
想像通りの…
青年座の舞台を観たのは久しぶり。ただでさえ増えすぎている舞台。抑えなければ…でも、予想通りの良い舞台だった。津嘉山正種を初めて観たのは、新国立劇場の『野望と夏草』、存在感に圧倒された。今日は全く異なるキャラクターだったが、さすがの俳優。立派な舞台装置の中での卓越した演技の3人芝居、2時間半、十分、楽しめた。
ひなあられ
演劇ユニット「みそじん」
シアター風姿花伝(東京都)
2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
喫茶店「ひなこ」でコーヒーをいただきたいですね
2時間弱の時間を全く飽きることなく堪能させていただきました。
私としては三姉妹ものには無条件でぐっときてしまって、舞台ではたまたまケラリーノ・サンドロビッチさん演出の「三人姉妹」、「8月の家族たち」と見てきましたので(そう言えばとと姉ちゃんも三姉妹ですね)、「ひなあられ」の三姉妹に注目。結論から言えば、これまでにない三姉妹を見せていただいて何かしみじみとした温かいものをいただいたような気がします。
ネタバレBOX
ブログに記事を掲載しましたので。
http://ameblo.jp/shonan5333/entry-12198494373.html
朝食まで居たら?
劇団青年座
俳優座劇場(東京都)
2016/09/08 (木) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
上手い
尺が長い作品である。途中15分の休憩を挟んで2時間40分。だが、粋な科白劇を本当に上手い役者が演じて長さがちっとも苦にならない。流石、青年座といった所か。
ネタバレBOX
時は1970年、ヒッピーがまだごろごろしていた頃だ。ロンドン郊外のアパートに住むジョージの所へ、床が抜けるのではないか? との大騒動の後、ルイーズが転がり込んできた。1週間ほど前から階上のデイビーの所へ転がり込んでいたのだが、喧嘩して飛び出してきたのである。おまけに遠慮も会釈もない。恰も自分の家に居るかの如く勝手な振る舞いをし、スラングを多用する。更に彼女は臨月なのだが、父親は無論デイビーではない。ジョージは堅物の公務員で、35年間無遅刻・無欠席を誇る部長である。階層性の著しいイギリスでは、スラングを多用すること自体、既にドロップアウトしていると看做されても仕方のない所だし、ましてジョージは堅物が嵩じて離婚したのも同然の人間だから、まるっきり真反対の性格である。ルイーズはこともなげに金までせびるのだが、この全く対極にある二人は、ぎくしゃくしながらも交情を深めてゆく。何と言ってもジョージは紳士であり、如何に常識外れのヒッピーの小娘とはいえ、臨月の娘を屋外へ追い出す訳にはいかないからである。そうこうしているうちに、彼女は産気づいてしまった。
第2幕は出産後も彼女がジョージの所に居座っている所から始まる。上演中なので、これ以上は書かないでおく。原作は外国の作品だが、訳が素晴らしく翻訳物に感じる違和感は全然ない。小粋な科白の応酬と達者な演技が素晴らしい。殊にルイーズが吐く科白は、嘘と
虚栄の世の中を、時に鋭く風刺するような裸の言葉であり、時に深い陰影をも持ち合わせる。
時折、階下へ降りてくるデイビーとジョージの関係の変化も見所
天泣に散りゆく
文化芸術教育支援センター
世田谷観音(野外舞台)(東京都)
2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★
ポツダム宣言受諾後の特攻
史実に沿った特攻隊の話だという。
ネタバレBOX
日本は満州国を中国東北部に「建国」傀儡政権を立てて実質支配した。開拓団には貧農を募集して派遣。多くの農民が大陸に渡ったが、戦局の悪化は現地農民には知らされず、多くの者が本土空襲が始まってもそのことを知らなかったという。だが、日ソ不可侵条約を反故にしたソ連軍の侵攻以来、鬼より怖いと恐れられた関東軍は開拓民を残して撤退。三光作戦で中国を食い物にした軍への恨みつらみは、一部の中国民衆による開拓民への略奪や暴力にもつながった。おまけにソ連軍は年わも行かない少女までもレイプして虐殺するなどの国際法違反を犯したが、大日本帝国は、国際法違反は散々やっていたから彼らを攻撃することは簡単にはできまい。多くの関東軍軍人たちは、庇護すべき無辜の臣民を放り出して逃げ出したのである。
だが、今作の主人公たちはポツダム宣言受諾(1945.8.14)後、裕仁の所謂玉音放送が流されて敗戦が決まった時点まで待機状態にあり、特攻兵を訓練してきた教官たちであった。自分達が教練を施した謂わば弟子たちは、教えられたとおり敵に体当たりして果てた。教えた自分達が、子供迄襲い虐殺するソ連兵を前に逃亡するのか? と自らに問う者達でもあった。ここに、彼らの人間としての意地と、実際に逃げ延びてきた子供達の怯えに対して、大人として、軍人として、人としての矜りを賭けた戦いが始まる。基本は武士道であるが、「葉隠」の有名な一行、”武士道は死ぬことなりと見つけたり”の解釈は第二次大戦中に喧伝された解釈がそのまま用いられている。然し、この一行、不器用で大した才能も持たぬ作者が、江戸時代の太平に酔うて武士の本分を忘れたと言われる時代にあって尚、主君に忠誠を誓う姿勢を示したものであろう。当然その根底には、武士の二大価値観、所領安堵と家名存続があり、一所懸命の原義があったハズである。主君は、これに感じて三百石の加増をしたと伝えられている。無論、更に深読みすれば或る意味、フレーザーの「金枝篇」に描かれた王の述懐に似ている。即ち存在の不可解に迄思いを馳せることが可能である。まあ、解釈はこれくらいにしておこう。
ところで、日本は何故戦争に負けたのか? 無論、非合理的であったからである。戦いは、基本的に合理的である方が勝つ。無論、敵に偽情報を流して攪乱するなども含めてである。
今作が演じられた世田谷観音には、本堂から左に入った所に、今作のモデルとなった神州不滅特別攻撃隊を顕彰する碑が建てられており、今作も彼らの魂に捧げられている。いわば今作上演に最も相応しい場所で演じられた演劇ということができよう。元々、演劇の源流は、神々への奉納行事として始まっているから、その意味でも興味深い公演であり、雨天決行という姿勢にも強い意気込みが感じられた。実際、自分達が観に行った日も雨は降ったり止んだりの不安定な陽気であったが、演者達は気合の入った演技を披露してくれた。
関東軍が、臣民を置き去りにして「逃げた」ことやその為、開拓民がどのような目に遇ったかなどもキチンと表現されて好感を持ったが、彼らの戦果は如何様であったのかについても知りたい所だ。何となれば、変に精神主義に彼らの死が利用されるならば、その悪影響は計り知れないからであり、軍規を破って迄彼らが守ろうとした人間として当たり前の感性や、人間の矜りは踏みにじられることが確実だからである。
Infinity
ハグハグ共和国
萬劇場(東京都)
2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★
天邪鬼にとって
ホスピスの情景を描いた作品。
ネタバレBOX
自分にとって家族というのはそんなに特別な存在ではないので、センチメンタリズムも好みではない。袖触れ合うも他生の縁位の感覚に近いのかもしれない。血は水より濃い、という感覚もあまりない。親子などというものも、状況次第で縁は切れるものだからである。随所に胸を抉るような切れのある科白が配され、登場人物の中には、既に亡くなった人達が、寄り添うように出演している演出も嫌いではないが、昏い話題を軽やかにもってゆく為にキャピキャピなキャラや、学芸会的なイベントが催されることも、実際、そのような場所でやれることであり、またやってこられたことでもあろうから、逆に気恥ずかしいようなくすぐったい気持ちになるのも事実である。
天泣に散りゆく
文化芸術教育支援センター
世田谷観音(野外舞台)(東京都)
2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
半分の月がのぼる空・・・
の下で野外での公演です=これだけでも心象強く残ります
TVドラマでも放映されてましたね=この話
原作「妻と飛んだ特攻兵 8・19満州、最後の特攻」2015年8月16日戦後70年ドラマスペシャルでしたね・・・見ました・・・世田谷に石碑あったとは・・・先月に上演したかったんだろうなとも感じました・・
画面ではなく生身の人間が間近で演じる史実の再現・・・強烈に心に響きました=開演前に軽い感じかなぁと思えた隣の若者さんが体全身で悲しみを感じて涙を流していました・・・
野外劇でもあり石畳に響く靴の音
その石畳上に体をなげうつ役者さん
ここ世田谷山観音寺の「神州不滅特別攻撃隊之碑」前での上演
心の熱くなった約2時間の舞台でありました!
朝食まで居たら?
劇団青年座
俳優座劇場(東京都)
2016/09/08 (木) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
多少のケチはつけますが~♪
他は文句無しに楽しめた2時間半(途中休憩15分含む)でした
見事な舞台セットも必見かなぁと思えたっす(^^)
ネタバレBOX
喫煙シーンあるも舞台上からは上手に煙が客席に来ないようにしてたように感じました
登場人物は3人と少なく=動きに合わせてピンライト照射してて・・・照明さんお疲れ様でした~
ケチは幕間中の幕が中央部分のみで左右からセットが見えてしまい続く物語の想像がついてしまった事が腹たったなぁと=これは改善して欲しいです!2幕の幕開けで展開がどんなになってるか楽しめる要素を提供側が消し去ってどうするんですか!まったくもう~でも星は5個~他にはケチのつけようがなかった=開演時間もきっちり厳守してましたし~でも客席側で待ち受けの振動音や着信音出した不届き者がいて多少興が削がれたのも腹立たしかった~
味がしなくなったガムみたいな
マニンゲンプロジェクト
「劇」小劇場(東京都)
2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★★★
題材は面白く思えたが・・
切り込み方と表現がちょっとねぇ・・と思えた約90分
ドラゴンクエストⅢが懐かしいなぁと(^^;)
←使い方はユニークで気に入ったけどね~
ネタバレBOX
二股かけてた主人公の彼女=
妊娠3ヶ月で堕胎したかどうかはオープンエンドってとこは良いと思えたが
(白服さんの男女の心の声表現とかもね♪)
でも なんか今一歩感が強く感じたんですよ~
明るい家族、楽しいプロレス!
小松台東
駅前劇場(東京都)
2016/09/06 (火) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★★★
スタン・ハンセン
面白い。110分。
ネタバレBOX
母(異儀田夏葉)…家事に育児に祖母(義母)の面倒に忙しい主婦だけど、笑顔は絶やさない。
長女(川村紗也)…吹奏楽部所属、長男にブスと言われ小突き回す。隼人の引越しに寂しさを覚える。父に反発している。
長男(佐藤達)…小六。プロレスにハマって、スタンハンセンのマネをしては母に怒られている。父への反発はないが、一緒にプロレス行けなかったことに傷つく。
祖父(永山智啓)…土木系の会社経営を父に引き継いだが、確執は抱えたまま。プロレスにシナリオがあるといって、長男から距離を置かれる。
父(瓜生和成)…会社経営。母らとは別居している。一家の主、会社の主としてのプライドのせいか家族と同居できていない。
毛利さん(今藤洋子)…母の友人。野球特待生の息子がタバコで退学くらったことに放心し、車のサイドブレーキをかけ忘れる。
誠くん(久我真希人)…高校生。プロレス好きだけど、ぜんそく持ち。医者から長男と遊ぶことを禁止される。
隼人くん(吉田電話)…長女と同じ吹奏楽部所属。シンバル担当。なよなよしてて、長男にプロレス技かけられて泣く。引越しが決まり、長女に告白した。
土井(松本哲也)…父の友人。プロレス興行時の話を長男にする。
能天気にプロレスにハマる長男を中心に、不穏な空気が滲む中島家。父別居の原因も不明なまま舞台は進み、ドタバタしつつも、祖父のケンタを皆で食べるとこで終幕となる。そんなモヤモヤした性質も備えつつ、ちょっとだけ家族が強くなっていく(気がする)様を描く。
長男のカツアゲ事件や、長女の失恋、祖父と父の意地の張り合いなどの問題に直面しつつも、家族がいるからなんとか前に進んでいける。そんなそんなほの暖かさが感じられる作品だった。さらにいうなら、みんなが大人になっていく成長物語という感じかな。明確に成長したとも言い切れないけど、そんな気がするというね。毛利さんや誠も隼人も、苦難を乗り越えていってる最中でもあるし。作中の「プロレスは逃げないからかっこいい」を実践したくなるような舞台だった。その後勝てるかはわからないけど。
中盤のプロレスシーンは、もうちょい熱くストーリーに溶け込ませられたんじゃないかなと思う。
あと、土井の時間厳守なプロレス裏話はウケた。
T for T
ぷろじぇくと☆ぷらねっと
nakano f(東京都)
2016/09/06 (火) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★
ユニークさは感じたけど~
あまし 好みとは異なっていたなぁと感想
上演後のお茶のサービスとアフタートークが20分ほど
本編は約2時間
初めての劇場は楽しめたとも付記
『水はけのよい土地』
無隣館若手自主企画vol.13 早坂・福嶋企画
アトリエ春風舎(東京都)
2016/09/09 (金) ~ 2016/09/12 (月)公演終了
満足度★★★★
眠れない夜は、
記憶を徘徊。台風の中、コンビニに辿りつけたら懺悔しよう。
Life is Numbers
劇団6番シード
ザ・ポケット(東京都)
2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★★★
感化するロマンティック☆
ちょっと変わってると思うような人から何かを感じ、
感じたことを話し、その話を聞いた人が「それロマンティック」と思う。
たぶん最初の人はロマンティックな人で
次の方は別になんとも思ってなくて、
最後の人に最初の人のロマンティック魂みたいなものが届く。
そうやって徐々に、感化するロマンティック!
恋人チームと医者チームのロマンティックがかっこよかったし憧れる。
ネタバレBOX
恋人チーム
広告ビジョンにとっさに流した映像をみてプロポーズとなるシーン
9日マチネ公演のアフタートークショーで、稽古では
逆Verも試していたという流れから、幻の逆Verがなんとお披露目されました。
本番Verもいいし、逆Verも披露しないのがもったいない位ロマンティック(^^)
そのプロポーズは主人公拓実が映るその映像がきっかけで自然に出たもの(←ここ個人的ベスト3に入る好きな’感化’)
なので”感化した方がぽろっとプロポーズ”する理解なら女性でも男性からでもなりたつシーン。(だからこそ稽古で両方試したのだと思うのです)
なので思った。
「結婚しよう、と伝えたい」って同時に二人が思ったらどうなるんだ。
想像しただけでもキャーなのでした(笑)
結局どれになってもロマンチックなのでした(笑)
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医者チーム
ちょめちょめ記念のサプライズを思いついたきっかけをオーナー(横尾さん)に教えちゃうシーン。(←ここ個人的ベスト3に入る好きな’感化’)
十倉先生:「最近アイツ、数字がいろいろと気になるみたいなんだよね~
それで~調べたら〈3000〉だった!サプライズに協力して欲しいのだよね!」 (注:セリフは正確でないです)
十倉先生(宇田川さん)、仕事ではかっこいいきりっとした雰囲気なのに三島へのサプライズ計画を話すときは、表情が最高にデレていてそれがかわいくて素敵だった。
先輩をそこまでデレさせた張本人である三島先生(沖野さん)は、カフェでふと出る人懐っこさの自然さや優しい声のトーンやらもろもろで最高だった。
主人公 拓実の数字へのこだわり。
三島先生を経由して十倉先生に感化してる。
そう思うと’サプライズ’が一段とロマンティックに感じらるのでした(^^)!。
海に浮かぶカボチャ
MRP
ART THEATER 上野小劇場(東京都)
2016/09/09 (金) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★
くすぐったくも
主役の子がなんかね、すごく良かった。ちゃんと顔を見てみたい。青春というか何というか、これと言って大事件が起こるわけではないのだけどきっと本人にとっては大事件で、これからの人生にかかわるものなのね。ちょっと不思議な感覚漂う青春活劇かな?第2回公演も気になります。
ネタバレBOX
なぜ江の島にこだわったのか?彼女たちの関係は?ちょっと気になることがあったけど、後味悪くないです。
Infinity
ハグハグ共和国
萬劇場(東京都)
2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
素晴らしかった
さすがの劇団の代表作。
過去 、見に行った方々の満足度も高く、評判が良かったので 、私も見たいと思ってた作品。
再演に感謝し、見に行って本当に良かった。
多くの方に、おすすめしたいと思える素敵な作品でした。
重くなりがちなテーマを扱いながらも 、とにかく明るく明るく見せてくれる。
場内すすり泣きが、響いてたが、ただの悲しみではなく、何かへ続く道と、 素敵な余韻が残る作品でした。
Life is Numbers
劇団6番シード
ザ・ポケット(東京都)
2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★
良かった☆
後半の感動シーンとか、なんかベタすぎないか? って気もしましたが、 なかなかいいお話でした☆
ネタバレBOX
「数字」 がテーマらしい。 たしかに生活の中で いろんな数字がでてくるけど、 レシートのバーコードの数字から 残りの寿命を計算するとか、 ちょっと無理があるだろ~ と思った。
全体としては いつもより笑いを抑えて ちょっと大人なお芝居でした。
「一炊ノ夢」~邯鄲より~
ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団
日本橋公会堂ホール「日本橋劇場」(東京都)
2016/09/08 (木) ~ 2016/09/09 (金)公演終了
満足度★★★
それなりに楽しめました
和太鼓も津軽三味線もフラメンコギターもチェロもてんこ盛り。
なんでもありのフラメンコでした。 空席も目立ちました。2階席の後方でしたが
それでも結構楽しめました。前の方の席ならもっとフラメンコを体感できたかもしれません
『ウェルカム・ホーム!』&『ばら色の人生』
イルカ団!
ウッディシアター中目黒(東京都)
2016/08/30 (火) ~ 2016/09/05 (月)公演終了
満足度★★★★
「ウェルカム・ホーム!」観劇。
主人公ヤスシ役渡辺隼斗さんご出演で観に行きました。イルカ団の観劇は二度目。舞台と客席の空間が一体化しているように感じる間合いが絶妙なシットコム。
役者の個性がすごく各々で光っており、とてもキャラクターが映えていました。「家族とは」「普通とは」と、物語的には重い投げかけもありましたが、とても印象に残る作品でした。ヤスシの振り回され感が凄く自然で、すごくリアルに感じました。。観劇感想ではないのですが、パンフレットや今回はブロマイドも物販に置いて頂けて有難かったです。告知は有りませんでしたが、撮影が入っていたのでDVD化も期待しております。
ネタバレBOX
物語的には客席はヤスシとシンクロするような雰囲気で、ついつい見入ってしまい、時には驚き、時には同意するような場面が沢山ありました。笑いの場面もくどくなく、しつこくなく、思わず吹き出してしまうようなものばかりでした。
最後にヤスシの生い立ちが明らかになるのですが、それにむけてヤスシの表情が曇っていく場面もあり、そのことを知った後で「なるほど、だからあの時…」と思わせられることが多かったです。
特にお母さん役の方の細かな表情、シリモンコン役の方が印象的でした。
強いて言うなら、物語が重いのと、ヒロインであるエーコのオープニングとエンディングがひっかかることがあって「腑に落ちない…」というような印象と、初日から千秋楽まで客席がとても寒かったことです。下手の張り出し舞台のセットは良いと思いましたが、座席に寄っては見えなかったりもしたので、演出面に関して、また当日のスタッフ(別チームの出演者)の運営に関して。
すごく面白いし、色々な人に観て欲しいと思いました。全体的に宣伝力に欠けていたのが残念な点だと思いました。
味がしなくなったガムみたいな
マニンゲンプロジェクト
「劇」小劇場(東京都)
2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★
今回は軽め
過去2回を見てかなり重い不幸話をテーマにする劇団なんだなぁと思いつつ
ハマりました。
今回は不幸は薄目だが、主人公の作ったような表情がかなりギリギリの精神状態で生きてるのが現れていたのでは。他の劇団員も色々と訳ありで
小劇団を続ける苦労が描かれており、私は見に行くことしか出来ないけど頑張れエールを送りたい。
天泣に散りゆく
文化芸術教育支援センター
世田谷観音(野外舞台)(東京都)
2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
身魂揺さぶられる...凄い!
見た目から言えば、世田谷観音境内に設えた奉納野外舞台が時空間を越えて、1945年8月中旬の満州を出現させたかのようだ。当日は雨が降ったり止んだりの不安定な天気であり、上演中、一時小雨が降ったが中断することはなかった。上演後、藤馬氏は「人の涙が雨になった」旨の挨拶をしており、自分もそのフレーズをこの「観てきた!」に書き込もうと思っていたが...もしかしたら大方の人たちも同じ思いかもしれない。その当たり前のようなことが戦時中という異常時になると当たり前でなくなる。
戦争、その最悪な不条理をしっかり観せてくれた秀作。身魂が揺さぶられた。
(上演時間2時間)
ネタバレBOX
舞台は本堂に向かう境内石畳の左側に設える。右側を中心に天幕・パイプ椅子が並ぶ。舞台には紗幕に世界地図を描いたもの。場面転換に応じてテーブル、椅子が持ち込まれ場景を作り出す。その様子が見て取れるが実に自然な動作で、観客(自分)の気を逸らさない。
そして、外見から感情移入できるような作り込みである。男優陣は全員坊主頭、軍服姿が当時を思わせる。石畳に響く軍靴の音。それも境内入り口方向から段々と大きく聞こえる演出は巧い。好戦況と思わせながら、終戦(玉音放送)に向かっている様子に重なる。
梗概...満州では日ソ不可侵条約を一方的に破棄したソ連軍が日本人(民間人)への虐殺を繰り返す。祖国を守るため、家族を守るため、11人の男たちは弾薬なしの飛行機で突撃する。その名は『神州不滅特別攻撃隊』 である。
これは史実であり、世田谷観音に「神州不滅特別攻撃隊之碑」があり、この場で上演する意味があった。
この物語を体現する役者は、それぞれの人物造形がしっかり出来ており、当時の愛国心、夫婦愛、そして仲間との連帯感が濃密に描かれる。そして回想する老人が、当時死ねなかったことに負い目を感じる死生観に”戦争”という狂気が見える。
国策によって満州へ移住した日本人や「王道楽土」の満州国人に対して、それらしい保護も行わず撤退しているようだ。軍という作戦主義ばかりで政治という態度が見られない。そもそも国策のため繁栄のためと称し、どれだけ多くの人たちが犠牲になったことか。犠牲を強いる構造に対し、過去の悲惨さを教訓とし死者と共闘しなければ...。それこそ夢違観音。
この企画・脚本の松本京 氏、演出の山本タク 氏が当日パンフで同趣旨で多くの人々に平和の尊さを伝えたいと...まったく同感である。そして営利団体ではなく、NPO法人が開催することに意義があるという。
次回公演を楽しみにしております。
Vamp Bamboo Burn 〜 ヴァン!バン!バーン!〜
劇団☆新感線
赤坂ACTシアター(東京都)
2016/08/17 (水) ~ 2016/09/18 (日)公演終了
満足度★★★★
ステージ映像のクリアさにも感嘆。
笑いと歌と役者などなど、全てが並列に楽しめる舞台は新感線ならでは。
ジャンボタクシーの歌詞がやたらと気になる中年世代、夫に聞かせてやりたい。
今回も衣装は伊賀さんが担当だったが、黒霧島と赤霧島のツートップのスーツ立ち姿がカッコ良かった。
ヒメ京次郎さんは、いつか沙霧役やってくんないかなw
面白かったです。
ネタバレBOX
血に飢えたら劣化ゾンビまがいの形相やら、それらにまつわる展開に宮藤さんの作風だな、とも思ったが、転性を繰り返していったのちの愛情が、強烈な憎しみに変わっていくような戦いの構図が判明すると、徐々にテンション高くなり気がついたらいつも通りの新感線舞台だった。
欲しくってもスムーズに手に入れられない事が永遠に続く運命って辛いな。
ヴァンパイア対エイリアン
Vamp/吸血鬼にしてビジュアルバンドボーカル
Bamboo/かぐや姫だけどエイリアン
Burn/好きになったら炎上
いいタイトルだと思いますw。