満足度★★★★★
身魂揺さぶられる...凄い!
見た目から言えば、世田谷観音境内に設えた奉納野外舞台が時空間を越えて、1945年8月中旬の満州を出現させたかのようだ。当日は雨が降ったり止んだりの不安定な天気であり、上演中、一時小雨が降ったが中断することはなかった。上演後、藤馬氏は「人の涙が雨になった」旨の挨拶をしており、自分もそのフレーズをこの「観てきた!」に書き込もうと思っていたが...もしかしたら大方の人たちも同じ思いかもしれない。その当たり前のようなことが戦時中という異常時になると当たり前でなくなる。
戦争、その最悪な不条理をしっかり観せてくれた秀作。身魂が揺さぶられた。
(上演時間2時間)