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坂口修一ひとり芝居

坂口修一ひとり芝居

坂口修一ひとり芝居

広島市東区民文化センター・ホール(広島県)

2016/10/29 (土) ~ 2016/10/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2016/10/29 (土)

「手がない」を観たくて行きましたが、「傘がない」も好きだったので一緒に観ました。やっぱり面白かった。
名作だと思います。
また坂口さんに来て欲しいです。

ネタバレBOX

「傘がない」の時に「手がない」のシナリオを入手していたので、内容は知っていました。だけど、実際の演技からそういうことかぁ~とか感じれるのがまた良いですね。
椅子ひとつなのに、どんどん背景が見えていくのは、役者の劇場空間に引き込む力量なのだろうか??と思います。
各駅停車9時12分発

各駅停車9時12分発

劇団Tempa

広島市東区民文化センター・ホール(広島県)

2016/11/12 (土) ~ 2016/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/11/12 (土)

それぞれに楽しかった。
今回の舞台セットも面白かった。
舞台を観ている観客まで見えました。
こういうショートストーリーも楽しいかな。

ネタバレBOX

ちょこちょこ介入してくる山本真澄。
話の流れの中でどんどん若返っていく気がして、どうなる?と期待しすぎてしまった感。
どこか同感してしまった川村さくら。
好きのためなら、いろいろできてしまいます!
話がどこかで重なるのかな?なんて、深読みしすぎてしまった分、それぞれだったのね・・・と思ってしまいました。


「ヴルルの島 」

「ヴルルの島 」

おぼんろ

新宿FACE(東京都)

2016/12/23 (金) ~ 2016/12/24 (土)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/12/23 (金)

まず客観的に、本当の意味で世界を変えられる物語だと思った。私も含め、自分の立場でしかものを見れない人間は多い。一人一人のその思いが大きな戦争にまで発展してしまう。それが物語の世界を通して素直に心に入ってくる。誰もが思い当たるところがあるだろう。全世界の人に伝えたい物語だ。
「客観的」と言いつつ主観じゃないか!と仰る向きもありましょうが、私としては頭で考えた、理性で判断した結果なので。あくまで「的」であるとご了承ください。
主観的にはとにかく「好き!!」物語も好き!それぞれの愛すべきキャラクターを生き生きと体現してくれる語り部達が好き! 音楽も美術も衣装もサイコーのクオリティ!! 満足です!!
ただ、不満もある。小屋の規模とステージ、客席の配置の問題。桟敷席に対してステージが高過ぎ、その分死角が多い。以前のように桟敷と同じ高さか、ゴベリンドンの沼の枠組みのように低めで桟敷席との間に空間があれば観やすいのに。中央ステージに上がる階段横の通路に居て、語り部が駆け抜ける度風を感じられたのは素敵な臨場感だったが、目の前に語り部が背を向けて立つ、その正面に1人、更にその奥にもう1人いることも、綺麗に一直線上に並んでしまい、体を左右にずらしてみても誰1人表情が見えない。どころか目の前の語り部の足しか見えない、というシーンが何度も。入り口から見て下手のステージにいる語り部も死角。会場が広い分花道が長い、遠い。360°アクティングスペースだと、どこかが死角になるのは仕方ない。見えてる語り部の表情から相手の表情を想像するのも一興。しかし、桟敷のかぶりつきでこんなに見えなかったのは初めてです。大きな会場でやるには、その辺の計算ができる人が必要だと思う。某劇団にはパソコンで綿密な計算をしている劇団員がいることを、素人の私でも知ってます。課題はきっとまだまだあるのでしょう。
それでも、愛してます!
沢山の人におぼんろの物語が届けられることを願っています。

ネタバレBOX

「誰も死なない」と見る人と「アゲタガリが犠牲になった」と見る人がいますね。アゲタガリはアンドロイドです。いつか錆びついた体でどこかの浜に打ち寄せられ、そして再起動。♪フンフフン・・・と歌い出す。そこからあらたな物語が始まる。そんな気がします。
名前の由来、「星狩り」はわかるけどトリツキは「盗り月」なのだろうか?
シオコショウの意味がわかりませんでした(笑)しかし、シブイ!シブ過ぎる!
楽屋―流れ去るものはやがてなつかしき―

楽屋―流れ去るものはやがてなつかしき―

オトナの事情≒コドモの二乗

インディペンデントシアターOji(東京都)

2016/12/23 (金) ~ 2016/12/27 (火)公演終了

満足度★★★★

をとこ版拝見。をんな版はどんなかなー、そっちも拝見したくなりました。が、時間があわず残念でした。
も少し聞き取りやすかったらよかったのになあ。わたくしの耳が悪い?

楽屋―流れ去るものはやがてなつかしき―

楽屋―流れ去るものはやがてなつかしき―

オトナの事情≒コドモの二乗

インディペンデントシアターOji(東京都)

2016/12/23 (金) ~ 2016/12/27 (火)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2016/12/24 (土)

座席1階1列

『をとこの所為』を観劇。
凄かった。女優の執念というか怨念というか。鬼気迫るものを感じました。
それをオール男性キャストで、というのが面白いですね。

絵面的にはコミカルで、笑いも結構起こっていましたが、
本筋はガチシリアスで、ここぞというシーンは女装姿も吹っ飛ぶくらいに圧倒されました。

とても有名な戯曲なのだそうですが、全然古さを感じませんでした。
女優という職業の「業」は普遍的なものなのかもしれませんね。

ヘナレイデーアゲイン

ヘナレイデーアゲイン

AnK

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2016/12/22 (木) ~ 2016/12/26 (月)公演終了

満足度★★★★★

これは個人的にドツボにはまりました。こじれ系の妄想と現実は実に身につまされます。大いに堪能できました。

(再)けいこちゃん、ふたたび。

(再)けいこちゃん、ふたたび。

なかないで、毒きのこちゃん

駅前劇場(東京都)

2016/12/05 (月) ~ 2016/12/06 (火)公演終了

満足度★★★★

流石に8時間観劇は無理で(仕事もあるし)、ラストの1/4を観ました。以前にも観た作品なのですが、今回も泣けましたね。また再演してください。

Dressing/Dressing UP【本日いずれも当日券あります!13時U、16時U、19時D

Dressing/Dressing UP【本日いずれも当日券あります!13時U、16時U、19時D

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2016/12/08 (木) ~ 2016/12/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

Dressing UP観て、Dressingも観劇。こちらもクオリティー高いですね。是非シリーズ化してもらいたいです。

一尺玉の大砲:Re

一尺玉の大砲:Re

9-States

シアター711(東京都)

2016/12/07 (水) ~ 2016/12/11 (日)公演終了

満足度★★★

初演の時も観てるけど、いまひとつピンときませんね。設定がちょっと無理めなのかな。決して悪い作品ではないと思うのですが。

2020

2020

西尾佳織ソロ企画

トーキョーワンダーサイト本郷(東京都)

2016/12/22 (木) ~ 2016/12/24 (土)公演終了

満足度★★★★★

会場は壁が総て白、写真撮影用のスタジオとしても使えそうな長方形の空間で、床は海底にあるものを練り込んだような不思議な感覚の素材で作られ、パステルトーンの薄い茶系。(追記後送)

ネタバレBOX

開演前には、作家が子供時代を過ごしたというマレーシアという言葉が時折混じるおしゃべりが流れ、アルミ製の脚立が置かれた入口近くには、天板の丸い椅子が5脚、其の前方に段ボール箱が置かれ、部屋の奥には2・6テーブルが置かれている。このテーブルの端には矢張り段ボール箱、角にビニール傘が掛けられている。そしてこの2か所だけにスポットが当てられているのだが、これらの間にほぼ正方形のテーブルが置かれ、隅にペットボトルと袋に入ったパンなどが置かれている。
さて、演者が登場するとバターは、バターの木から作られるという話をするのだが、当然嘘だ。だが、これが夢で見た話だとされる。新たな才能の出現を感じる、ちょうど小学生の頃、クアラルンプールに住んでいたという作家の実体験を錘にしつつ、嘘と実際を夢を媒介として構築したり、子供の頃の思い出と悪戯(男子に触発されたりして)を先生に叱られたが、自分も似たような悪戯をしたことが白状できずに倫理的に悩んだり、
ジュラシックな夜

ジュラシックな夜

円盤ライダー

山野美容学院マイタワー27階(東京都)

2016/12/20 (火) ~ 2017/01/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

会場に入ってすぐに景観の素晴らしさに感動しました。

恐らく洒落なのか映画館の様な音量でジュラシックパークが流れる。
席を確保した後ゆったりとしたソファーに移動して始まるのを待ちます、その間景色を楽しむもよし、豪華な空間に浸るもよし。

お目当ての渡部将之は主催らしくお客様の案内を続けており、なんと言うか安心出来る時間。
そして前説からの始まり

チラシに異空間コメディーと謳ってある通り、なんとも不思議な体験をしました。

演劇で、しかも劇場ではない空間でこんな事が出来るのか、、、と驚愕

詳しくはネタバレに書きますが

・少し目線を外して振り向いたらキャスト達が変貌を遂げていたり。

・時間の流れがおかしくなったかのような感覚に襲われたり、もちろん嫌な意味でなく。

・思わず物販の脚本を買ってしまうほど「こんなに普通に話しているやり取りが台詞なのか?」と思えたり。

ここ何作か観れてなかった事が悔やまれるほどの体験をしました。

そして今回から(今年から?)三人となった円盤ライダー。三人の力量が素晴らしい作品でした。

元々贔屓の劇団ですが、必見の劇だと思います。



ネタバレBOX

普段通りに前説かと思えば振り向いたら役者が恐竜になってて驚きました。


そして本当に普通に会話してる様な劇

しかし今よく思い出すと大袈裟に架空のタイトル画面を出したり、マスター役の賢茂が明らかに大袈裟なのに、何故か現実のバーにいる錯覚を覚える

とにかく四人(渡部、賢茂、冠仁、田中)の演技が見事としか言えない。魔法にでもかかったようでした。


そして忘れられないもう一人の恐竜

渡部ともう一人の恐竜の繰り返しのシーンで時空が歪んだような、何といったらいいか表現出来ない空間になり

またバーに戻る

その度に渡部演じる佐藤が変化していく様が印象的でした。

男同士の馬鹿などんちゃん騒ぎ

最後に替え歌の「酒と泪と男と女」を全員で歌っている間に27階から見える景色が飛び込んでくる。

劇場では絶対に味わえない体験をしました、これこれ、これが見たかった(体験したかった)と思える劇。


とにかく音楽もスポットライトもないはずなのに今感想を書いている私が思い出す景色はモノクロだったりスローモーションだったりする。時間もどれくらい経ったのかわからず、カーテンコール後も暫く立ち上がれなかったほど。

新年バージョンはまた変わると言う。どこかでもう一度あのバーに行って、魔法にかけられたいと思います。

楽屋―流れ去るものはやがてなつかしき―

楽屋―流れ去るものはやがてなつかしき―

オトナの事情≒コドモの二乗

インディペンデントシアターOji(東京都)

2016/12/23 (金) ~ 2016/12/27 (火)公演終了

満足度★★★★★

「をとこの所為」を観劇。いやー,楽屋は何度か観たことがあるけど,こんなに壮絶で怨念に満ち溢れた楽屋を観れるとは思わなかった。凄いです。年の終わりにこんな良い芝居を観れて大満足。アフタートークを聞いて,「をんなの所為」もとても観たくなりました。

ネタバレBOX

血は絶対に演出だと思いました。タイミングも絶妙でスゲェと感動していたのですが…
「最悪のメタファー」

「最悪のメタファー」

ポンポンペイン

Route Theater/ルートシアター(東京都)

2016/12/21 (水) ~ 2016/12/25 (日)公演終了

満足度★★★

愉快、軽快に進んでいた物語が、中盤で転換が有り重くなるけど、これも虚構だよね!?混沌の二つ名は、劇中の演出家の方にかかっているの?結末が解らないもの。

リンドバークたちの飛行

リンドバークたちの飛行

ゲッコーパレード

旧加藤家住宅(埼玉県)

2016/12/15 (木) ~ 2016/12/21 (水)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2016/12/21 (水)

価格2,000円

ゲッコーパレード「リンドバークたちの飛行」 @旧加藤家住宅

家を家と使わず劇場のように、6人の演出家が得意技⁉︎を繰り出す、と新しい経験と家の可能性を魅せてくれた。

千穐楽の乾杯にもご一緒させて頂き、公演尺以上に楽しんでしまった笑 また再訪したい!

私のいる、宇宙。

私のいる、宇宙。

張ち切れパンダ

小劇場B1(東京都)

2016/12/21 (水) ~ 2016/12/27 (火)公演終了

満足度★★★

ネタばれへ。

ネタバレBOX

「宇宙」のヒモ理論や物理学の最新学説などをそれに詳しい(当事者性は一見うすいが事の真相を意外な視点で浮上させるコナン風の立ち位置かに見えた)高校生に喋らせており(私はカガクに詳しくないが)、この場を支配する世間の常識が彼の証言によって覆され「いつも大人が正しいとは限らない」実例を露呈するシーンがいつ来るのか・・・という関心を持ちながら観ていた。この見方自体は正しい態度だったんではないだろうか?と思っているが、様々な点が線を結ばない時間が長く、元々知らない単語が、どういう文脈で使われるのかだけでも聞き取ろうとしてたまたま観客の咳がかぶって波間に消えたり。(日本語ヒアリング速度も疲労のせいか減衰)
作者もネタを散らしたは良いが「オチ」をつけるのに苦労したのではないか、と想像してしまった。文筆を生業としていた「らしい」父のアイデンティティのありかが不明だし、そうなるとその父と娘との関係も不明。しかも「宇宙」は父が最近興味を持ち始めた領域らしく、すれば父のその俄か興味の対象が、彼の「生き方」にどう関係してくるのか・・等々もぼやけて見えなくなる。かろうじてのオチにパラレルワールドを持ち出し、亡くなった女房が「生きてる世界」を思い、壁一つ隔てたすぐそこに「彼女は居る」、そんなイメージが語られる。この一事は父や娘にとっての母の存在の重さが見えてこそ、意味を持つのであるが、言及しきれていない印象。
時間が永遠であるなら「一切の事象」がある確率において起こり得る、というテーゼは、私たちの生きる実感にとってはほとんど意味がない。むしろ霊魂というものがこの世には存在し、いつもそこに居る、という観念の方がとっつきやすい。
もし仮に「死なせてはならなかった」理由が明確にあり、「霊魂」の気休めでは解決しない、どこかで必ず「生きていること」が重要である、というのだとしたら、それは具体的にどんな場合か、だ。この謎掛けの答えは、もう少しあって良いのでは・・と、言葉の不足を感じてしまった。
今回の挑戦の延長戦がぜひ見たい。
死刑台の上のイヴと電気箱の偶然の出会い

死刑台の上のイヴと電気箱の偶然の出会い

Ne`yanka

The 8th Gallery (CLASKA 8F)(東京都)

2016/12/22 (木) ~ 2016/12/26 (月)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2016/12/23 (金)

価格3,000円

Ne’yanka「死刑台の上のイヴと電気箱の偶然の出会い」The 8th Gallery @CLASKA

遠藤良太さんの脚本、他の小劇場や劇団で掛かっているもの比べて異質だけど、CLASKAという白く壁と柱しかない空間にとてもフィットしていると思う。主宰/演出 /出演の両角葉さんの想いも詰まった作品でもあるらしいし。

今回、オムニバス3本立て約60分の公演なので気軽に観れると思うし、ヨーロッパ(のような国)での物語にもなっているので、なんだかよく分からないけど終わった後にクリスマス🎄感も感じられた笑

楽屋―流れ去るものはやがてなつかしき―

楽屋―流れ去るものはやがてなつかしき―

オトナの事情≒コドモの二乗

インディペンデントシアターOji(東京都)

2016/12/23 (金) ~ 2016/12/27 (火)公演終了

満足度★★★★

楽屋を味わう。今回はユニークな配役2バージョンの上演だ。フェスで「楽屋」三昧の5月以来、既に1本観て今回2度目になる「楽屋」。つくづくリピートに耐える戯曲だなと思う。同時に、メタ構造を演技で表現したり、感情の目盛りの振れ塩梅など、難しさもある。
「をんな編」の特色は、キャラのくっきり棲み分けた三女優と、唯一の生者を演じる女形の取り合わせ。戯曲はリアルな形象を追求したくなる所、「女形」の非リアルの扱いはやはり難しい。4男優で演じるバージョンも観たいものだが、「女形」一人の混入では企画の「意図」までは読めなかった。既に「女」である事の有利さ(という言い方も妙だが)を謳歌する三人に比べ、塚越健一の女形は物怖じせず堂々と演じてそれなりだが「男」の身体で演じるハンディを、どんなメリットでもって相殺、あるいは凌駕するのか。。病んだ小娘に舐めた態度を取られ、普通なら一瞥をくれて事は収まるのに今日ばかりは、自らの女優人生の来し方が思い出されて感情が高ぶってしまう。主役の座を追われる事への恐れは彼女の体に沁みた苦労と裏腹で、生理的な反応である所、女形の演技はやはり理屈が勝って、男性的に見えた。同じ女性であり女優を目指す者同士、敵愾心はあってもどこかでかつての自分を見て愛おしくなる両面の感情があるはず。これを表現し得るのは、女性の身体しかないのではないだろうか・・。
フェスで4バージョンあった燐光群の役の組合せの中に同じパターンがあり、一見面白いが「限界」の方が意識されたのと同じ感触だった。とは言え、大きな違和感を感じさせない内に最後の場面へとバトンを渡せたのは、女形としての実力だろうか。
出色は「三人姉妹」の場面に畳み込むラストの三女優のアンサンブル。各人はポイントとなる場面での感情をしっかり伝え、それらが効いてぐっと説得力あるラストシーンに結晶した。人生の輝きの日を切望する姿は「もう遅い」ゆえの哀れさでなく「まだ先がある」希望=美しさに包まれてみえた。
テーマにジャズ組曲を据えたのは無難、というか最上の選択ではないか。

ネタバレBOX

「フェス」のあった梅ヶ丘BOXが「正解」とは言わないが、楽屋らしい広さというものがあるとすれば、王子小劇場の壁をそのまま壁として使う広さは、雰囲気としてもう一つ。ただ、照明が床近辺を明るく、一定高さの部分を暗めにしていたり(喋る人の顔が影になる事も)など、霊の世界らしい雰囲気をうまく出していた。
かもめ/桜の園

かもめ/桜の園

地点

吉祥寺シアター(東京都)

2016/12/13 (火) ~ 2016/12/24 (土)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/12/24 (土)

『桜の園』を,吉祥寺シアターまでいって,観劇した。内容は,何度か拝見した演目だから,少しはわかっていた。それを,確認しながら,新しい発見をしたいと思っていた。不幸だらけの家庭教師,シャルロッタは,どこにも出て来ない。だから,きゅうりも食べないし,手品もなかった。

そもそも,枠にこだわった演出だった。わくの中に,主要な四人が,顔を寄せ合っている。そのきゅーくつな状態が,早く解除されてほしい。次なる場面が展開するのを待っていると,終演になってしまった。だから,よく理解できていないのかもしれない。しかし,印象は残った。

演劇を楽しく見られたらつづく。しかし,ハイレベルになると,普通の人はついていけない。だから,どこかで妥協して,わかり易くするものが人気である。だとすると,今回の企画は,「チェーホフをどう演出するか」で最先端をいくものにちがいない。たまには,こんなのも観た方がいいだろう。

企画者の本を一冊買ってみた。なかなか手ごわい。また,興味ある演劇と出会えるかもしれない。初見の段階では,その手法の斬新さに,びっくり。とはいえ,シーンが固定され過ぎて,最後やや眠くなった。おわってみて,あれは,なんだったのか?チェーホフとは,軽い印象を残すだけの,新作か。

ネタバレBOX

三浦基『おもしろければOKか?:現代演劇考』は,吉祥寺シアター・観劇後抱いた「チェーホフをどう演出するか」について持っていた疑問に少し回答を与えてくれそうである。

古典再生の名のもとに,演出家がどれほど演劇そのものを形骸化してきたか。
もし今日,宗教に取って代わるものとして芸術があるのだとすれば,演劇とは信者を養成しないところに凄みがあるのではないか。
私の演出したチェーホフ作品のほとんどで,観客が入場して来る前から俳優が舞台上に動かずに居る。
私がほとんどの演出作品で戯曲をそのまま原作通りにやらず,再構成し,特に古典の場合はその分量を半分近くまで削ぎ落す。

舞台における言葉とは,すべて外国語のようなものとして扱うべきなのである。
その作家を消化することで,初めて作家の言葉を生きたものとして舞台にのせることが可能になる。
言葉を口にする俳優の身体が問題となるとき,衣装は俳優の姿と切っても切り離せない重大な要素。
演劇はナマモノであると改めて言いたい。・・・このとき,身体=生の時間は取りこぼされる。堕落する。誰かがと言えば,俳優と観客の両者である。なぜならば,「見る-見られる」の関係自体が危うくなっている。

再演について

私の舞台を見た人から,「原作の通りのものを見てみたい」「カットしないでやってほしい」と言われる。
ここにおよそ百年前の近代の作劇術のひとつの形式がある。
今,演劇で映画と同じことをやっても仕方ない。
果たして,再演ということがどういうことなのか。
初演のときほど,追い込みに差しかかると変身する傾向がある。
何週間後に別の劇場で上演するという場合も,もはや本質的には再演である。
私が毎回すべての本番を見る演出家である理由。
フランスの巨匠演出家,クロード・レジは,再演をほとんどしない。
再演をどうするかということは,「今,ここ」でしか成立し得ない演劇の宿命を考え抜くことであり,過去に対する挑戦を示すことであり,さらに未来を見ようと決意することだ。

以上,本の中から,気になる部分を抜粋。
「ヴルルの島 」

「ヴルルの島 」

おぼんろ

新宿FACE(東京都)

2016/12/23 (金) ~ 2016/12/24 (土)公演終了

満足度★★★★★

大千秋楽。もうこの物語に会えないのかと思うと悲しくなる。再演はあるかもしれないけど、その時はまた語り部さんや自分の状況が変わって別のものになるだろう。今回のヴルルの島も会場や見る位置によって、見えるものがあったり聞こえる声があったり、本当に舞台は一期一会。年末の忙しい時期で、なかなか一緒に行ける人が見つからなかったけど、クリスマスにこんなお話に出会えた事に感謝します。

かがとび

かがとび

STAR☆JACKS

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2016/12/02 (金) ~ 2016/12/04 (日)公演終了

満足度★★★★

加賀の火消しが日本一目指して、徳川家のお家騒動や、江戸の大火の火消しに大活躍。
若い男達の熱い演技、そして殺陣にダンス、火消しのシーン、良いです。

江本さん田中さんの親子コンビ、若く見えないさいとうさん(今週はクリスマス公演楽しみ)、敵役の番匠さん、他、学生の方もご出演、客演の皆さんでのダンスなど、華やかで見所多数でした。

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