満足度★★★★
鑑賞日2016/12/24 (土)
『桜の園』を,吉祥寺シアターまでいって,観劇した。内容は,何度か拝見した演目だから,少しはわかっていた。それを,確認しながら,新しい発見をしたいと思っていた。不幸だらけの家庭教師,シャルロッタは,どこにも出て来ない。だから,きゅうりも食べないし,手品もなかった。
そもそも,枠にこだわった演出だった。わくの中に,主要な四人が,顔を寄せ合っている。そのきゅーくつな状態が,早く解除されてほしい。次なる場面が展開するのを待っていると,終演になってしまった。だから,よく理解できていないのかもしれない。しかし,印象は残った。
演劇を楽しく見られたらつづく。しかし,ハイレベルになると,普通の人はついていけない。だから,どこかで妥協して,わかり易くするものが人気である。だとすると,今回の企画は,「チェーホフをどう演出するか」で最先端をいくものにちがいない。たまには,こんなのも観た方がいいだろう。
企画者の本を一冊買ってみた。なかなか手ごわい。また,興味ある演劇と出会えるかもしれない。初見の段階では,その手法の斬新さに,びっくり。とはいえ,シーンが固定され過ぎて,最後やや眠くなった。おわってみて,あれは,なんだったのか?チェーホフとは,軽い印象を残すだけの,新作か。