
エキスポ
トローチ
赤坂RED/THEATER(東京都)
2017/01/22 (日) ~ 2017/01/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/01/25 (水)
初観劇の劇団トローチ、第3回公演「エキスポ」。いやあー!最っ高~に面白かった!!。腹を抱えて笑わせられ、キャストさんの表情と発するセリフに涙腺が崩壊しそうになったり・・・、2時間強のお芝居が瞬く間に過ぎ去り、まだ観ていたいと思ったぐらいだけど、あのぐらいの尺がいい塩梅なはず。
僕のいつもの200%リスペクトの名女優、「味わい堂々」の浅野千鶴さんも外部出演とはいえ、相変わらずの天才的な名演技で長女役を見事に生き、後半の「頑張って・・・」のセリフに涙腺緩み。長男役の東地宏樹さんが日記をしまい暗転のシーンで涙腺崩壊。
とにかくどのキャストさんも、それぞれの役の中に見事に生きてる素晴らしさに圧倒され続けた2時間。ちょっと人生を過ごして、人の死の場面も何度か経験した大人にとっては、自分の人生とも重ね合わせて観てみたり。終わった後もほんのりと優しく心に残る素敵なステージでした。感謝。
当日は、浅野さんが昨年出演した劇団「みそじん」のキャストさんたちも観劇にいらしていました。

世界会議
小池博史ブリッジプロジェクト
吉祥寺シアター(東京都)
2017/01/28 (土) ~ 2017/02/05 (日)公演終了

ハムレット
ラゾーナ川崎プラザソル
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2017/01/25 (水) ~ 2017/02/01 (水)公演終了
ハムレット舞台の初見は遅く、確か柿喰う客の女体シェイクスピア。以後KUNIOハムレット、新宿梁山泊版、そして今回という所。400年前の作品が、演劇芸術の革新の100年の間にも上演され、今尚上演され続ける驚異。近年見たハムレットはどれも、語り口が明快で、原作をよりよく「解りやすく」伝える工夫の感じられる舞台だったが、原作の普遍的な魅力とこれを現代に上演することの意味、について毎度考えさせられる。
自分が何度目かになる事もあるが、とても分かりやすいハムレットだった。今回の舞台は若い役者が力を存分に発揮し、押さえるべき所を押さえ、テキストが導くべき高みに達し得た舞台、と言えた。シェイクスピアの戯曲は伏線に不足があっても当該の場面、例えば妹の狂態、またその死を嘆くレアティーズの「嘆きの台詞」一つで、観客は彼の嘆きの深さを想像させられ、納得させられる、という面がある。言葉の持つ詩情が多くを語るという点、ギリシャの詩劇に通じる「感情の吐露」のカタルシスであるが、終始「激した」感情を放出し続ける人物ら(日常会話にさえ激情の下支えがある)の言葉に、重みと厚みを与えるのは俳優のやはり力量であるなと思う。それら全てが「伏線」となり、後後にずしずしと効いて来る。それが悲嘆であれ憤怒であれ、これを快しと受け止め感情移入するのが観劇の快楽である。
一方、「思わず乗せられる」ストーリーの構図には、優れて現代的(というか普遍的)テーマがねじ込まれている。ハムレットは叔父の謀反を(状況証拠ながら)知り、報復を為すべき立場にありながら、それに手を出しあぐねている。肉親の「情」は古今東西あれど、その肉親を裏切るのも情であれば、これを制する規範というものがあり、明文化されているか否かにかかわらずそれは法に等しい機能を果たす。近代法以前の法規範に詳しくはないが、天の道理に照らせば、ハムレットの葛藤は「本来外敵から守るべき肉親」が敵として現前した事の納得しがたさと、既に知ってしまった「無法」の事実を正す勇気を持てず立ちすくむ姿にある。
ちょうどそれは同日の昼に観た『ザ・空気』でドキュメント番組の改変の圧力に抗い切れず折れて行く人物達の姿に丸々重なって来る。相似形のドラマを見る感覚さえ覚えた。ハムレットが「悲劇」でありながらバッドエンドでないのは、「悪」と刺し違えて屍が積まれても真実が明るみに出、それを語り継ぐ者と、信のおける新たな王を迎えいれる所で終わっているからだ。
日本では「政府批判をする者」へのヤクザまがいのテロが起こり得てもその逆はありそうにない。この国をどう見れば良いのだろうか・・・
演劇公演を行える劇場としての佇まいを持ち始めた(杮落し当時とは随分風情が変わった)プラザソルを後にしながらそんな事を考えた。

匣~家族と死んだ恋人~
smimal (スマイマル)
プロト・シアター(東京都)
2016/11/30 (水) ~ 2016/12/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
舞台と客席を完全に分割した演出方法。
でも、反対側の声だけが聞こえて
五感を総動員させられましたが
結局、両サイドの舞台が観たくなって
2回観に行ってしまいました。
自分自身が2016年に観劇したモノの中で
確実にトップ5に入る作品でした。

うえをむいてあるこう
劇団天動虫
要町アトリエ第七秘密基地(東京都)
2017/01/28 (土) ~ 2017/02/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/01/18 (水)
劇団天動虫の公演
初めて観させて頂いたのですが
ネタバレ無しで書くと
どこか懐かしく、少しせつなく
そして、優しくなれる。
とても良い舞台でした。

銀髪
アマヤドリ
本多劇場(東京都)
2017/01/26 (木) ~ 2017/01/31 (火)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/01/26 (木)
初日と千秋楽と観ました。
舞台を広く作り、シンプルなセットで、縦横無尽に舞台を活用した演出はお見事でした。初日の緊張感も良かったですが、千秋楽の程よい緊張感、まとわりつくような物語運びも良かったです。
たねきちのカリスマ性の裏にある弱さや焦燥感が、すごく心に残ります。
2幕の姉弟のシーンが、すごく良かった。
しばらく後味を噛みしめる作品です。

うえをむいてあるこう
劇団天動虫
要町アトリエ第七秘密基地(東京都)
2017/01/28 (土) ~ 2017/02/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
とても面白かったです。個性強いキャラが、徐々に同じ方向に向かって行く展開で、面白かったです。ほんわかした雰囲気もあり、終演後はとても心地よくなれました。お勧めだと思います。

ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」
梅田芸術劇場
赤坂ACTシアター(東京都)
2017/01/15 (日) ~ 2017/02/14 (火)公演終了
満足度★★★★
前回と劇場も変わって美術も変更、キャストも演出内容も、衣装は今風になりましたが、やっぱり、ミュージカルはこうじゃなくては!と感じてます。 全幕を通してうるうるしてました。

ミュージカル「わたしは真悟」
ホリプロ
新国立劇場 中劇場(東京都)
2017/01/08 (日) ~ 2017/01/26 (木)公演終了

パル子の激情
江古田のガールズ
本多劇場(東京都)
2017/01/20 (金) ~ 2017/01/22 (日)公演終了
満足度★★★
開演前のシャンソンショーや序盤の戦闘シーンなどの演出は新鮮だった。ダラダラとは感じましたが。支部アジトでの本編に入ってからは、平田さんの演技など笑わせていただきました。

韓国現代戯曲ドラマリーディング Vol.8
日韓演劇交流センター
座・高円寺1(東京都)
2017/01/26 (木) ~ 2017/01/29 (日)公演終了
満足度★★★★
日韓演劇交流事業としての定着が嬉しいこのリーディング企画は今回も刺激的だった。今年は「韓国→日本」の年、もう二年経ったという事か。。
翻訳計5作、上演3作。今回で8回(韓国開催は7回)を数え、韓日とも紹介戯曲は30~40に上らんとする訳である。日本から紹介された戯曲をみると鐘下辰男、宮沢章夫、松田正隆、坂手、野田、松尾スズキ、唐十郎、鄭義信、岡田利規、前川知大、マキノ、畑澤、本谷、前田司郎、佃、桑原、藤田貴大と同時代作品の上演、そして岸田、寺山、宮本研といった日本演劇史に記さるる作家の戯曲紹介もあり、そこから類推して向こうからの紹介戯曲が韓国でどう位置付けられているかを想像するのも面白い。
今回は3つの内2作を観賞。「若い軟膏」は、ほとんど緊急事態と言っていい状況にある人物らの土臭いドライな「日常」を描き出し、シリアスと喜劇の微妙な狭間で、笑いたいが笑えない貧困譚が力強く語られていた。
韓国社会への疑義が明白にあるが説教臭さは全くない。地の上を蠢く人間の様をただ観察する場所に観客を立たせ、しかしその場を離れる事が許されない、何か執拗な引きがある。演出はリーディング演出の仕事の多い関根信一。
「アメリカの怒れる父」は、若手だが秀作舞台の演出者として印象深く記憶していた大谷氏のを観ておきたく足を運んだが、リーディングの演出としては(題材も難しかったと思うが)もう一つと感じた舞台だった。
リーディングというジャンルについても考える所だが、台本を離した役者による、具象の多い舞台より、リーディングは自由度があるが「言葉」の抽象機能が否応なく発揮されてしまうのかも知れない。だから「身体」ベースで作る通常の舞台より、戯曲への大胆な解釈(不明さを一切許さないといった)に立つ必要があるのでは・・?などと考えてみた。「アメリカ・・」では例えばラスト、作家の結語になる文章(ト書?)が字幕で流される。それはそれで誠実な扱い方だと言えなくもない(テキストをテキストの次元で伝える)が、イスラム原理主義グループに息子を斬首された父を描く試みに「失敗した」とする文言は、無理にも「作品」本体に取り込むべきではなかったか。。作家の奥ゆかしさは主人公である父を希望の中に生きさせず、自殺の結末に導く(アフタートークより)。だが作者はこれを「失敗」とする事で、ある種のバランスを取ろうとしたと思われる。自殺は考え得る結末であり意外性もない。これによって「本体の話」を完結させるのでなく、少なくとも含みを持たせた自殺シーンに仕立てるか、あくまでこれが「試行」としてのフィクションである事を担保する、戯曲外の第三者を配する、などが個人的には欲しかった。誠に勝手な言い分だが。
シンポジウムでは、韓国で昨年起こった事件、当局による戯曲介入に抗議して行われた、光化門広場での不法占拠の「ブラックテント」設営と演劇公演が紹介されていた。
言論の自由を制しようとする動きはどの国にもあるが、健全な抵抗が起きるか否かは決定的な差異に思われる。そのテーマに鋭く迫った秀作「ザ・空気」(二兎社)を、この欄には相応しくないが強く推しておきたい。

マクベス
株式会社トゥービー
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2017/01/26 (木) ~ 2017/01/29 (日)公演終了

ザ・空気
ニ兎社
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2017/01/20 (金) ~ 2017/02/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/01/22 (日)
あまりの緊迫感に硬直しっ放しだった。しばらく立てなかった。涙が流れた。震えが止まらなかった。手が痛くなるまで拍手した。本当は星10個付けたい、今までに観た中でも最高峰の作品。
放送開始直前の突然の番組内容変更に混乱する報道現場を描いた作品と聞き、てっきりドタバタのコメディかと思っていたら、下手なホラーよりもよほど怖かった。
例え映像化されてもテレビでは放送されないと思う。この作品が劇場上演できるだけ、日本はまだ大丈夫なのか。それとも、いつかこの作品も上演できなくなる日が来るのか。この国の行く末を憂わずにはいられなくなる。
世界が不安に覆われる中、改めて感じた演劇の力に、一条の光を見た気がした。

【ご来場ありがとうございました!】熱海殺人事件「売春捜査官」
稲村梓プロデュース
サンモールスタジオ(東京都)
2017/01/31 (火) ~ 2017/02/05 (日)公演終了

【ご来場ありがとうございました!】熱海殺人事件「売春捜査官」
稲村梓プロデュース
サンモールスタジオ(東京都)
2017/01/31 (火) ~ 2017/02/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/01/31 (火)
良かったです。
これまで「売春捜査官」は何回か観ましたが(残念ながら、つかさん演出は観ていない)、今回のものが一番良かったように感じます。(こう書くと、これまで観てきたものがダメだったように聞こえてしまいますが、そうではないです)
情熱を傾けた舞台であったし、熱量を感じました。ただ単に情熱だけでは空回りしてしまいがちですが、本公演は役者さんの技術に裏打ちされた上での情熱だったと思います。だから観ていて高揚するのです。

たった二日ですけど、お邪魔します。
劇団前方公演墳
小劇場B1(東京都)
2017/01/30 (月) ~ 2017/01/31 (火)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/01/31 (火)
劇団前方公演墳さんは個性派集団。。。役者さんを見ているだけでも楽しめるのが強みだと痛感する。
関西の劇団さんとは違うレベルの笑いが取れる、関東でも数少ない貴重な劇団さんです。
楽しかったし、皆さん恰好良かった!

【ご来場ありがとうございました!】熱海殺人事件「売春捜査官」
稲村梓プロデュース
サンモールスタジオ(東京都)
2017/01/31 (火) ~ 2017/02/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
こなす女優さんだとは思っていたが、稲村梓が上手い女優から“凄っげい女優”になった!
出だしからインパクト大!始めから終りまで“イキイキモード”全開!見事に大輪の花を咲かせた。そして、その花に水をそそぐ男性陣!こちらも熱の入った演技で息をつかせない!密度の高い凄い舞台だった!
まちがいなく今年の私のベストテン、それも上位に入りそうな作品だと思う。

たった二日ですけど、お邪魔します。
劇団前方公演墳
小劇場B1(東京都)
2017/01/30 (月) ~ 2017/01/31 (火)公演終了

【ご来場ありがとうございました!】熱海殺人事件「売春捜査官」
稲村梓プロデュース
サンモールスタジオ(東京都)
2017/01/31 (火) ~ 2017/02/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
Gチームの作品を拝見しました。本当に素晴らしい舞台でした。劇場を出ると新宿御苑の風が観劇で紅潮した頬のほてりを気持ち良くさましてくれました。

かもめ
東京芸術劇場
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2016/10/29 (土) ~ 2016/11/13 (日)公演終了
満足度★★★
満島ひかりさんの挑戦を観に来ましたが、
新解釈の自由な演出が印象的でした。
ただ、自由の方向がこうではないような気がする。
逆に、せっかく集めたこの豪華俳優陣で、
超オーソドックスな演出で観たい気がした。