最新の観てきた!クチコミ一覧

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『三等フランソワーズ×空宙空地』

『三等フランソワーズ×空宙空地』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2017/09/05 (火) ~ 2017/09/05 (火)公演終了

満足度★★★★★

この夜は、最高の観劇な夜でした!どちらもとっても面白かった!
書いてるうちにだいぶ内容に触れてしまったので、30GPに出ることになった場合を考慮し、念のためにネタバレBOXへ格納します。

ネタバレBOX

三等フランソワーズ
何も告げず会社を長期欠勤し行方をくらました夫と、会社から連絡を受け探し出し追いかけてきた妻の、痴話げんかから始まる。
その夫婦のやり取りはさすが三等フランソワーズさん、たまらなく面白い、爆笑の連続。
いつもながら、ほんとどうしてこんなに面白い会話を思いつくのかと思わされます。
その爆笑の前半から、夫の失踪の真相が明かされて雰囲気は一転する。
夫が失踪している間にしていたことは病院通い、それは結婚前の交際相手の入院先、そしてその交際相手は妻の親友でもあり。
妻に隠れてかつての交際相手と文通していたり、病院費用を出していたり、挙句の果てにこそこそ会っていたり、なんかもうなにこの夫、女の敵だわ!許せないわ…!という気持ちで観ていましたが(笑)
実はその女性は妻が来訪した時点ですでに亡くなってしまっていたり。
元は妻にとっても親友だったんだよな…と、長い間音信不通で会っていなかった親友と再会することも和解することもできないままに永遠の別れとなってしまったんだよなと。
妻の心中を思うととっても複雑な気持ちになり、たいへんしんみりいたしました。
夫は許せませんが(笑)

空宙空地
親の庇護の元で、親にしてもらう全てのことを疑問を抱くこともなく当たり前のものとして享受し日常を送る女子大生と。
自らの人生が自らのものではなく娘に搾取され続ける日々に、ふとひとりの女に立ち返る母のお話。
その内容が、突如自分は宇宙人で宇宙へ帰らなくてはいけないと言い出す母と、正気に返ってもらおう必死になる娘というカタチで描かれるのが、面白い(笑)
母を演じるおぐりさんの表情があまりに虚ろで…まるで正気を保てないかのような、認知症のような…。
娘を少し懲らしめるとか、そういう意図的なことではなく、認知症で、母の頭の中でほんとにそういうことになってしまっているとしたら。
如水に通じる哀しみがあるな…と。
認知症の人には、どんなにおかしなことを言っていても、けっして頭ごなしに否定しないで話を聞いてあげることが大切だと聞いたことがあります。
最後の娘の接し方にはそんな様子もみられ、とても切なくなりました。
パンクドランカー

パンクドランカー

ラゾーナ川崎プラザソル

ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)

2017/10/20 (金) ~ 2017/10/28 (土)公演終了

満足度★★★★★

今まで見てきた中で1番といえるほどとてもよかったです。
ライブシーンもあり、舞台というよりかはライブを見に行っている感じで
見ているというよりか一緒に盛り上げている感じで
観客も一緒に作り上げている作品だと思いました。
時間も2時間くらいありましたが長く感じなく飽きなかったので
見せ方もうまいと思いました!
また再演してほしいです。神奈川県だけでなくもっと
いろんな地域でもやっていただきたいです

トロイア戦争

トロイア戦争

明治大学シェイクスピアプロジェクト

アカデミーホール(明治大学駿河台キャンパス)(東京都)

2017/11/10 (金) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★★

 謂わずと知れたシェイクスピアが、トロイ戦争を扱った大作だ。これだけの出演者をキチンと纏め上げること自体が大変な作業だが、流石に明治大学シェイクスピアプロジェクト、良く纏めている。

ネタバレBOX

出演者は全員、現役の学生さんだから、老け役などは、演ずるのが難しいという点はあるにせよ、皆良く役どころを考えて演じており、清々しい感じが観ている観客にも伝わって良い雰囲気で観劇できる。演出、衣装、舞台美術、照明、音響それら総てが一つになって舞台を盛り上げてゆく。主役二人の純愛が、裏切りに変わる展開や、圧倒的な力の前にただ独り生き抜いてゆかねばならぬ女性の選択をジェンダー的視点から眺めてみるのも面白かろう。また、狂言回しや話の腰を折り、茶化す召し使いたちの言動が、シェイクスピアの抱えていた苦い現実認識を影のようにつかず離れずに伝えてくる点も、これはシェイクスピアの手柄であろうが脚本術として素晴らしい。
 更に、ホメーロスの描いた「イーリアス」での記述と今作のヘクトール対アキレウスの戦いの模様が全く異なる点にも注意を向けたい。今作で、ヘクトールは、倫理的にも非常に気高いトロイ方の英雄として描かれているが、アキレウスは極めて強いが激情的で人格も劣り、欲望に翻弄される俗物であり、同時に一種の卑怯者として描かれている。ここにシェイクスピアの、現実世界に対するアイロニーが込められているように感じるのは自分だけだろうか? 最後のシーンでも嘆きが聴かれるが、今作のうちに何度も聞かれるこの嘆きこそ、トロイの悲劇を通じて描かれた、世の中の強者(即ち人々の欲望に掉さす狡猾と力)支配に対する真っ当な人間の魂が呻くように呟くアイロニーではなかったか? 
クレシダの豹変を如何に解釈するか? という点と最後に挙げた点2点を良く表現している。
『ユニットまいあがれ × オパンポン創造社』

『ユニットまいあがれ × オパンポン創造社』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2017/08/22 (火) ~ 2017/08/22 (火)公演終了

満足度★★★

ユニットまいあがれ
さすが空宙空地・関戸哲也さんの作品、内容はとっても面白かったです。
でも…観終わって、面白かったのに、全力で面白かった~!という感じにはならず…。
会話劇って、会話劇専用スキルみたいなのがあるような。
ほんの少しの声の強弱やアクセント、台詞の発し方、間の取り方で、全く変わってくる。
会話で進めるだけに、そこがより際立ってくるのかなと思いました。
お話は、ちょうどまいあがれのお二人にぴったりハマる内容で、心地よかったです。

オパンポン創造社
おそらく太平洋戦争時代、狭い集落でのお話。
招集の赤紙が届いた家、届かなかった家、招集から逃げ回る者、逃げる手段、家が決めた許嫁同士と、好き合う者同士の、寝取り寝取られ、くんずほぐれずのドタバタコメディ。
全てが強引過ぎて、行き過ぎてて、ちょうどよくツボを押されない感じで。
いつものオパンポンさんに比べて、いまいちハマりませんでした。

チョップ、ギロチン、垂直落下

チョップ、ギロチン、垂直落下

劇団子供鉅人

浅草九劇(東京都)

2017/11/06 (月) ~ 2017/11/19 (日)公演終了

満足度★★★★

プロレス観戦した時、もらったチラシでこの公演を知りました。浅草ってこともあって、観賞❕プロレス会場の雰囲気もよくででて、役者さん迫力が素晴らしい❗内田理央は、かわいいだけじゃなく、目力も凄かった🎵でも、うらじぬのが素晴らしかった❗

『プロデュースユニットshippo × チューズデーず』

『プロデュースユニットshippo × チューズデーず』

火曜日のゲキジョウ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2017/08/15 (火) ~ 2017/08/15 (火)公演終了

満足度★★

プロデュースユニットShippo
作り手の、こういう感じのことが好きなんだろうなぁ、こういうのがやりたいんだろうなぁというのが、ニュアンスとしては伝わってくる。
しかし伝わってくるのは、やりたいという意気込みや、その好きだという気持ちだけで、言葉に中身がなく。
その中身のない雰囲気だけの言葉を、同じフレーズを、何度も何度も繰り返し聞かされる時間は正直なところ、申し訳ないけれども退屈を通り越して苦痛でした。
役者さんお二人のお芝居がとても良く、それだけでなんとか観ていられました。
特に池永さんのメイド姿、そしてそのメイド姿での恋ダンスが可愛らしかった。

チューズデーず
8月の月刊栗田さんは、ちょうどお盆真っ只中。
お盆の時期に観るのに、まさしくぴったりなお芝居でした。
冒頭からずっとテーブルに向かってノートに何か書いている栗田さん。
そのノートが何なのか、そして書いてる栗田さんの周りでガヤガヤうるさく賑わしているおばあちゃん。
亡くなった人がそこにいる、それは幽霊であり、わたしの苦手な怪奇現象なのですが。
でも…身内の人間なら、怖くないな、こうやって会いに来て欲しいな、ずっとずっと一緒にいてほしいなとか思っちゃいました。

手を握る事すらできない

手を握る事すらできない

劇団時間制作

萬劇場(東京都)

2017/11/08 (水) ~ 2017/11/19 (日)公演終了

鑑賞日2017/11/12 (日) 14:00

まず最初に。「観てきた」感想ではありません。
11月12日の14時公演を楽しみにしていたのですが、数日前に職場で風邪を
うつされ体調が最悪で。
風邪薬と咳止めを併用しなんとか当日までに治そうと努力したものの、
咳が止まらないため観劇マナーを優先し、当日にメールでキャンセルの連絡。
すぐに主宰の谷さんからキャンセル受付の主旨と共に
「ゆっくりお体休めて下さい」の文章。
こういった所も含めて素晴らしい劇団だなと改めて実感。
今日は昼夜とも当日券がキャンセル待ちの様なので、自分のキャンセル分で
たった1人ですが、楽しんでくれる人が出る事を願います。

賭け

賭け

guizillen

インディペンデントシアターOji(東京都)

2017/10/12 (木) ~ 2017/10/15 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/10/12 (木) 19:00

本作とかけまして、鍋料理の老舗の裏メニュー「闇鍋」と解きます。
その心は……ベースとなる出汁・スープはしっかりしていて味は確かだが、何が出てくるかワカらない。(笑)
附加すれば、一見不釣り合いなものなども入っているのに不思議と調和して美味い。ただし人によっては合わないものも含まれるかも?

喩えて言えばクラシックの名曲のディスコアレンジ、原典は知らねどもいかにもチェーホフ(と言うかあの頃の作家?)が書きそうな物語にあれこれ娯楽要素を盛り込んで2時間超を感じさせず。
おバカ、エロ、アクションなど多様なネタがよく馴染んで(私見)いるからか?

なお、開演前諸注意も後説も丁寧かつワカり易くかゆい所に手が届く感じで好感。

黄金のコメディフェスティバル2017

黄金のコメディフェスティバル2017

黄金のコメディフェスティバル

シアター風姿花伝(東京都)

2017/11/10 (金) ~ 2017/11/19 (日)公演終了

満足度★★★★

<Gチーム>観劇

ネタバレBOX

映像・舞台企画集団ハルベリー『オトナモドキ』

川で男の乳首を噛んだために殺された亀の供養にと、飼い主のカップ麺会社の女性専務が男とその妻を呼んですっぽん料理屋で調理してもらうことになり、その会食の席で次第に様々な事実が明らかになっていく様子を描いたシュールで下ネタ満載のコメディ。

鳩男を始め役者のインパクトが強烈で、ストーリー的にも色々なことが絡み合ってシュールで面白かったのですが、少し下ネタがきつ過ぎてコアなファンにはいいのかもしれませんが、家族団欒で楽しむというような雰囲気ではありませんでした。

OLヴィーナスはちみつシアター『りんごの答え』

スマホのAIがその所有者の自殺を思い留めさせる話。

コメディと言うよりはちょっといい話という感じでした。
女と男のしゃば・ダバ・だぁ ~スタンド by ミー~

女と男のしゃば・ダバ・だぁ ~スタンド by ミー~

あみゅーず・とらいあんぐる

ウイングフィールド(大阪府)

2017/11/10 (金) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★★

初めて大阪のマドンナ劇団を見ました。第1話はコミカルでわかりやすかったのですが、その後は少し難解でした。1年に1回公演とのことですが、来年も頑張ってください。

ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ

ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ

シス・カンパニー

世田谷パブリックシアター(東京都)

2017/10/30 (月) ~ 2017/11/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/11 (土) 19:00

 2度目の『ロズギル』。改めて、小川の演出の見事さを実感した。生田・菅田両名に力量があるのは確かだが、『ハムレット』を知らない人でも、翻弄される2人に焦点を当てた作りが巧い。また、改めて「座長」役の半海一晃の存在感を感じた。

グッドバイ

グッドバイ

劇団皆奏者

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2017/11/10 (金) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/11 (土)

大人のラブロマンス。とっても面白かった。和田さんの演技はいつ見てもすごいね。3時間の公演だったけど、あっという間だった。

HOTSKY『ときのものさしー帰郷ー』

HOTSKY『ときのものさしー帰郷ー』

HOTSKY

シアターシャイン(東京都)

2017/11/09 (木) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★★

「しょうがない」…この言葉の意味は諦念ではなく、別の意として捉えた前向きな応援歌。人は誰もが心の中に消すことが出来ない「思い」を抱えて生きていると思う。人生という時の流れの中で向き合った「思い」は家族の愛情であり昔の友情である。人の心の機微を優しい眼差しを持って描いた秀作。テーマは「老い」とその先の…。
本作は作・演出の釘本光女史の経験に基づく自身作ならぬ自信作であろう。
(上演時間1時間30分)

ネタバレBOX

舞台は北九州にある介護施設・海臨館である。この施設は海に臨み、その情景が物語全体を包むようにしている。主人公は初老の婦人・文恵(伊藤ゆきえサン)、その彼女が施設で静かに編み物をしているが、今日は死者の魂が海から帰ってくるという祭(まごころ祭?)、この世の者と懐かしい魂たちとが再会する。そんな不思議な物語である。
舞台セットは、中央に横長テーブルと丸椅子、上手・下手側に供物や供花、そして精霊舟が置かれた台。

亡くなった人々…中学時代の姉・ゆき(三谷あかねサン)、高校時代の友人・綾子(松岡洋子サン)、離婚した夫が文恵の前に幻影として現れる。懐かしい昔話、それは決して楽しいことばかりではなく、若さゆえの愛憎もあったが、すべて時の流れの彼方。
一方、息子(亡夫との2役:山口雅義サン)とその嫁・亜紀(釘本光サン)が心配して施設に訪ねてくる。文恵は2人に相談なしで施設に入所したようだ。
介護施設職員・佐伯(高橋和一サン)が、感情偏重になりそうな場面を客観的な立場で仕切るところは上手い。

彼岸の魂や此岸の家族との交わりを通して「老い」の問題が浮き彫りになっていく。その過程と様子は、心が潤々となっていく。そして「老い」の一つの状態として「認知症」への懼れ。文恵が家族の顔・名前などを忘れる、すべてについて悲観的になる中、嫁が妊娠していることを明かす。人(家族)は繋がって行くと…希望への印象付けと余韻あるラストは感動的である。

「しょうがない」は自分自身を許す”お守り”であり、他人を励ます”おまじない”であると言う。この台詞を北九州弁で話す、この地方の情景(既に実家も無く、親戚縁者もいなくなった土地の施設に入居したい意味)を俚言で映し出す演出は見事。
テーマは「老い」であるが、人生の無常と希望が胸に刻み込まれる作品である。

次回公演を楽しみにしております。
アルラウネの滴り

アルラウネの滴り

幻想芸術集団Les Miroirs

シアターシャイン(東京都)

2017/11/02 (木) ~ 2017/11/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/04 (土) 14:00

 毒気を含んだ禍々しい赤紫色の灯りに染まり地から生えたように、手の甲を苦し気に天に向けた肘から先を象った石膏像が舞台中央に置かれている。

 観た瞬間に、一年前のあの妖しく美しく濃い空気が甦って来た。

 赤紫色に染まった腕が血のような、燃えるような紅に染り、ぞくりとする妖しさに震えた瞬間、アルラウネの舘の扉が開いた。

 去年は、その天に差し向けられた手の真上に、絞首台の縄が下がっていたが、今回はその縄はなく見えるはずはないのに、それは確かに今年もまた、指し伸ばされた腕の上に視えた。

 去年は、まるで、焦がれても手の届かないい何かを求め、掴もうとして掴み得ず踠く(もがく)ように天に向けて伸ばされたと見えたその手が、今年は、悲しみや苦しみ、憤り、何かを引きずり込もうとするような、去年よりももっと強い何かを投げかけて来るような感じがした。

 何かとは何だろう。それは、自分を無実の罪に陥れ、処刑した者へ向けての憤怒若しくは悲しみ、残して行く娘フローラへの気がかり、この世に残す未練なのか、それら全てを引っ括めた絶望だったかも知れない。

 冒頭のこの瞬間から、去年とは違う『アルラウネの滴り‐改訂版‐』を感じ、引き込まれて行った。

 どう言えばいいのか、私の中で『アルラウネの滴り』は、紫のイメージで、その紫の中に緋や黒、蒼い闇の色がちらちらと瞬き煌めいているイメージなのだが、今年はその紫の悲しみと愛憎が、去年より更に色を濃くし、仄見える緋や黒、蒼い闇の色がより強く妖しく煌めいて目を射抜く感じがした。

 罪なき罪を着せられ、絞首台の露と消えた父の亡骸を抱き慟哭するフローラ(乃々雅ゆうさん)の前に現れた黒衣を纏い絞首刑台の元に咲き、無実の囚人の嘆きが滴る土の下で、世にも美しい娘の姿を育む毒花アルラウネの花の精を仲間とする謎の男カスパル(朝霞ルイさん)。

 カスパルにより、トレッフェン通り十番地の賑やかな歓楽街の片隅で、娼館“アルラウネの館”の女主人となったフローラは、その軆自体が毒である人の姿を纏ったアルラウネの花の化身、妖しい笑みを投げかける娼婦達を紫の飾り窓に綴じ、共犯者カスパルと共に、仮面の宴で都の夜と館に訪れる男たちを酔わす。

 アルラウネの娼婦たちの接吻は死の接吻 、その蜜は天上の媚薬。彼女たちと愛の交歓は、その毒に徐々に侵され、やがて齎(もたら)されるのほ狂気若しくは死。

 計略と愛憎が渦巻く館で、フローラの父を陥れた男たちは灯蛾を焦がすようなアルラウネ達の甘美な罠に溺れていく。

 『アルラウネの滴り』は、烈しい毒と妖しさ、鬩(せめ)ぎ合う愛憎、一滴の孤独と紫の悲しみ、緋(あか)い憤りと息を詰めるような頽廃の馨が濃く薫る世界。

 『アルラウネの滴り‐改訂版‐』は、紫のイメージ。紫の悲しみと愛憎が、去年より更に色濃くなっていたように思う。

 1年前に『アルラウネの滴り』は、エーヴェルスにあの日、愛を根刮ぎ引き抜かれたカスパルの涙だったのではないだろかと書いたが、1年を経た『アルラウネの滴り‐改訂版‐』のアウラウネが滴らせたものは、エーヴェルスによってあの日、フローラは大切な父を無実の罪に落され絞首刑にされ、カスパルはエーヴェルスに微かに寄せていた子としての思慕と怯えながら求め、僅かにでも自分に持っていると思っていた父性が偽りだと知り、悲しみと愛を憎しみに変えたエーヴェルスへの紫の愛憎、復讐の毒だったのではないかと思った。

 そしてまた、人は変わるものであり、どう変わるか、何に変わって行くかは、その人次第であり、それが、生身の人間であれ、舞台の中の人物であれ、どちらも時間と共に成長し、歳を重ねて行けるのだと思った。

 変われなかった、変わらなかった、エーヴェルス(高山タツヤさん)、ブリンケン伯爵、カール殿下(杉ブリンケン伯爵と一人二役の杉山洋介さん)を置き去りにして、フローラもカスパルもフランツも、クロリス(マリコさん)やアルラウネたち(麻生ウラさん、小川麻里奈さん、武川美聡さん、中村ナツコさん)もアルラウネの館の中で、時代の中でも、関わる人達の中で、強くしなやかに生き生きと変わって行く。

 烈しい毒と妖しさ、鬩(せめ)ぎ合う愛憎、一滴の孤独と紫の悲しみ、緋(あか)い憤りと息を詰めるような頽廃の馨が濃く薫る世界。 

 幻想的かつ耽美で美しい紫の毒を宿し、その紫の中に緋(あか)と黒の愛憎、蒼い闇の色がちらちらと瞬き、その紫の悲しみと愛憎は、去年より更に色を濃くし、仄見える緋や黒、蒼い闇の色がより強く妖しく煌めいて胸を射抜く刹那く美しいアルラウネの物語だった。  

               文:麻美 雪 

女と男のしゃば・ダバ・だぁ ~スタンド by ミー~

女と男のしゃば・ダバ・だぁ ~スタンド by ミー~

あみゅーず・とらいあんぐる

ウイングフィールド(大阪府)

2017/11/10 (金) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★★

良かった!!何度か拝見させて頂いていますが、一番良かったです。満席で追加席もありました!!今後も期待しています。

ほってもほっても、穴

ほってもほっても、穴

the pillow talk

シアター風姿花伝(東京都)

2017/11/10 (金) ~ 2017/11/19 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/11/11 (土) 13:00

日常にあるシチュエーションなのに、そこにフィクションの笑いの異世界が作り出されていた。
題名の付け方といい、ジワジワくる感じで面白い。
絶対に無いのに、何かありそう感が絶妙。

たとえ話サークル殺人事件

たとえ話サークル殺人事件

スズキプロジェクトバージョンファイブ

シアター風姿花伝(東京都)

2017/11/09 (木) ~ 2017/11/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/11 (土) 13:00

芸人さんが作ったお芝居だけあって、さすが面白かった。
出演者のキャラが立っていた。

ボーイ・ミート・ガール!!~凝り性のサンタ、苦労する~

ボーイ・ミート・ガール!!~凝り性のサンタ、苦労する~

ピヨピヨレボリューション

シアター風姿花伝(東京都)

2017/11/10 (金) ~ 2017/11/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/11 (土) 19:30

非常にピヨレボの魅力が前面に出た作品だった。
賞レースにどのような要素が反映されるのか、よく分からないですが、観劇して楽しめた。
今回の振付けは、特に好みでした。

ネタバレBOX

「凝り性のサンタ、苦労する」のスピンオフながら、Glieseからの曲も使われていたり、非常に楽しめた。
トロイア戦争

トロイア戦争

明治大学シェイクスピアプロジェクト

アカデミーホール(明治大学駿河台キャンパス)(東京都)

2017/11/10 (金) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★

しっかりと本格的に劇にしていて、充実していた。

ネタバレBOX

バックステ-ジツア-はとてもよかった。
新訳『ゴドーを待ちながら』リーディング公演

新訳『ゴドーを待ちながら』リーディング公演

早稲田小劇場どらま館

早稲田小劇場どらま館(東京都)

2017/11/10 (金) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

「ゴドーを待ちながら」を観たというアリバイ作り、あるいは経験値稼ぎのために早稲田まで行ってきました。これで30数年前に「パタリロ」を読んで以来のもやもやが解消できました。
「不条理劇の代表作」ということで事前に下調べをしていたのでやりたいこと言いたいことは分かりました。作り手の側に立つと実験的で面白いだろうなあとは思いますが、観る側としては脳みそを練り直される感覚はあるものの面白さを感じるまでには至りませんでした。

リーディング公演ということで役者さんはシナリオを手に持って読むのですが、朗読劇とは違ってある程度の演技を伴います。小道具は書かれているものはかなり出て来ます。帽子、鞄、人参などは使いますがブーツは短靴で代用し、カブはエアーでした。舞台は真っさらで象徴的な木すらありません。ト書きは専門の読み手がいます。役者はト書きで指定された演技を全部行うわけではありませんし、若干異なった動作だったり、妙に感情を込めて書かれていない演技をするところもありました。これは観客にあれっと思わせて集中力を切らせないようにする演出だと終演後に気が付きました。

そんな程度の理解なので星をつけることはできません。

場所は「早稲田小劇場どらま館」。小劇場という名前に合わせたのかベンチ椅子です。クッションが薄く140分(含休憩10分)は苦痛で、下北沢の方がまだましと愚痴りたくなります。まあチケット代が2,000円なので文句を言っては罰が当たりますが。

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