最新の観てきた!クチコミ一覧

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伊藤えん魔プロデュース「イカロス戦記」

伊藤えん魔プロデュース「イカロス戦記」

ファントマ

近鉄アート館(大阪府)

2017/11/03 (金) ~ 2017/11/05 (日)公演終了

満足度★★★★

いつも通り多数の演者。そして子供から大人まで安心して楽しめるエンタメ。何よりけれん味たっぷりの舞台演出が見ていて惹きつけられる。大人でもぐいぐい惹きつけられ、先ほどまで気にしていた現実の厭なことをすぐ忘れてしまうほどだ。これが伊藤氏の劇の一番の魅力である。

今回はいつもより、年齢を問わないオールラウンドものになった。多少、子供を意識し過ぎかなとも思うが、それでも僕のような嫌な老人でも童心に戻ることができる。恐らく見てくれとは違い、伊藤氏はかなりピュアな心の持ち主なんだろう、テーマ的には壮大な「世界の終わり&世界の始まり」を2時間で片づけてしまう。

そう、何となく見てしまう演劇のようでいて、テーマは宗教的、小哲学的でもあり、実は深淵なのである。生物をすべて廃し、一部の生き物だけを生き延びさせる、まさに「ノアの箱舟」のような展開は、さすがだと驚嘆する。あの金ピカの3人の神が降誕し、生き物をほぼ殺戮するシーン。観客はアッと驚く。なぜ、善人も悪人も殺戮させられなければならないのか。

それは神の意志だからだ。

エンタメに流されてしまう展開のようでいて、実に深いテーマが奥深い所で流れているんですな。いや、素晴らしかったです。

伊藤えん魔プロデュース「イカロス戦記」

伊藤えん魔プロデュース「イカロス戦記」

ファントマ

近鉄アート館(大阪府)

2017/11/03 (金) ~ 2017/11/05 (日)公演終了

満足度★★★

伊藤えん魔プロデュースはいつも多彩な顔ぶれのキャストなんで嬉しいし楽しいです♪その分役者の見せ場など物語を創造するのが大変やと思うけど見事なバランスで作り上げてるのがえん魔さんの天才的なとこですね★大好きな鈴木麻由さんが魅力的な配役でした☆堪能させて頂きました☆

うしろの正面だあれ

うしろの正面だあれ

山の羊舍

小劇場B1(東京都)

2017/11/02 (木) ~ 2017/11/07 (火)公演終了

満足度★★★★

婚期を過ぎた姉妹とその父の3人が暮らす家へ立ち寄った男が巻き込まれる理不尽を描いたブラック・コメディ。

オープニングは谷川清美さん山崎美貴さん演じる姉妹が一つの枕を巡ってああ言えばこう言うのネチネチとした言葉の応酬である。同じことを繰り返し飽きる手前で方向転換、おっとそっちへ行ったかの意外性が心地よい。

そこに山口眞司さん演じる父親が加わるが、これが昔の威張り腐ったオヤジで、しかも他人の気持ちを逆なでする名人である。さすがの姉妹も押され気味のようだ。

この3頭の狼の巣穴に大窪晶さん演じる妻を亡くした男性が訪れる。本を返しに来ただけのはずだったのがお茶の誘いを断り切れずに応じてしまったのが運の尽きで、やりたい放題に転がされいじりまくられる。ああ彼の運命やいかに…。

見る人が見れば色々隠された意味があるのかもしれないが見えるままを見ているだけで十分楽しめる。

ネタバレBOX

正直に言うと、姉妹の口論を聞いていて私は日常の似たような状況を思い出して胃が痛くなり、単純に笑うことはできなかった。女性のネチネチとした言葉にトラウマがある人は最初の20分間はじっと我慢だ。

客の男性の性格付けはこれで良いのだろうか。最後まで違和感が残った。最初から動きも言葉も何か変な人なのである。変な人が変な状況に巻き込まれても面白味はない。声の抑揚も付けすぎで全体に演技過剰だと感じた。
父母姉僕弟君

父母姉僕弟君

キティエンターテインメント

シアターサンモール(東京都)

2017/11/02 (木) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★★

フライヤーからくる印象とだいぶ違う展開に前半この芝居の面白さについていけず、困りました。しかし後半ストーリ展開が進むとすべてが面白さに変ります。観劇後、満足した気持ちで家路につきました。

坂の上の家

坂の上の家

(公財)可児市文化芸術振興財団

吉祥寺シアター(東京都)

2017/11/03 (金) ~ 2017/11/10 (金)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/11/03 (金) 14:00

座席1階

岐阜県可児市で制作されたということで、名産のバラが一輪ずつ、客席にあった。たくさん舞台を見てきたが、こんなプレゼントは初めてだった。
さて、長崎の夏、精霊流しを頭に浮かべながらの舞台である。淡々と進む家族の会話劇だからこそ、客席での想像は膨らんでいく。それを狙った演出だろう。何かを力を持って伝えていくという舞台ではない。それが何となく心地よい。
何というか、優しく効く薬のような舞台。じっくり反芻したい。

ネタバレBOX

長男の恋人は、被爆者の娘で貧血症ということで、それを長男に伝えず身を引いてしまう。長崎であるという意味を、心に留める。家族になるという葛藤を思う。
最悪の最善策は最低限の最高

最悪の最善策は最低限の最高

こわっぱちゃん家

高田馬場ラビネスト(東京都)

2017/11/03 (金) ~ 2017/11/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

当日パンフには「肩に力を入れて観てください」とあった通り、観てる側の緊張感が心地良いお芝居でした(^^)

海岸線にみる光

海岸線にみる光

SKY SOART ψ WINGS

SPACE EDGE(東京都)

2017/11/02 (木) ~ 2017/11/05 (日)公演終了

満足度★★★★

深く考えさせられる作品でした。人の重くて暗い部分とほっこりさせられる部分のバランスが絶妙でした!疲れず、じっくりと見られた気がします。要所に参考にされた作品の言い回しなんでしょうか、が盛り込まれていたのが印象的でした!

海岸線にみる光

海岸線にみる光

SKY SOART ψ WINGS

SPACE EDGE(東京都)

2017/11/02 (木) ~ 2017/11/05 (日)公演終了

満足度★★★★

生まれ出悩み…人は生まれた時から死に向かって歩み始めるという運命を持っている。いつか死ぬと分かっていても、それが現実に知らされた時、胸に去来する思いとは…。
チラシでは、癌で余命宣告を受けた女性が、「生まれてきた価値を見出す」ため「心を切り取る」映像撮影を依頼する、そんな説明である。
人間が葛藤する出来事を、大自然を後景に従え叙情豊かに描いた作品(作・別役慎司氏のオリジナル創作劇の50作目)。
(上演時間2時間)

ネタバレBOX

基本は素舞台。状況に応じて照明を薄暗くし、岩場をイメージさせる黒椅子、室内にソファー、食事場面のテーブルを運び入れる。これは簡素化することによって、人物にフォーカスした展開を意識しつつ、高知県室戸岬の風景を映像で見せ、人間と自然の対比を際立たせる演出だろうか。

物語は2つの家族のそれぞれの事情を絡め、並行して展開していく。
主筋は癌で余命宣告された女性が、「生きてきた価値」という「心を切り取る」撮影を通して人の”生”を考えるもの。特に娘との関係は、自分の仕事を優先するあまり子供のことは蔑ろにしたという後悔の念。
一方、撮影を依頼された男は離婚経験があり、その元妻が再婚するにあたり子供を引き取ってほしいと、再婚相手とこの地まで来る。久し振りに対面した息子との激情した会話は圧巻。父親として養育費は支払っている…父親としての「義務と責任」という台詞は乾いた響き。愛情という潤いとはかけ離れ、そこに父と子の距離感を感じさせる。
それぞれの都合を押し付ける身勝手さが浮き彫りになるが…。
両方の家族を結ぶような看護師・番条和枝(石井寿美サン)の役割と第三者的な立場の視点に妙味があった。
物語は先に書いたように、人の色々な葛藤が描かれており観応えがあることを前提に、次のことが気になった。

主筋は余命宣告を受けた人の「心を切り取る」ということだったが、映像作家の家族に関する物語の方に重きが置かれたように感じた。当初は人生の最後に思うこと、死との向かい合い、恐怖や後悔する等、心の深淵を切り取るのではなかったか。それが娘との蟠(わだかま)りが氷解することで満足したような。その意味で本公演は当初伝えようとしていたことを「真に描き切った」のだろうか。

公演全体としては、上演前の海鳥の鳴き声、波の音など音響や映像で観せてくれた。また食事シーンなどは、テーブルを横一列にするなど観客に観せるを意識した演出で好い(映画「家族ゲーム」(森田芳光監督)を連想する)。何よりも、先にも記したが、人物へのフォーカスした心象表現、それを具現化しているキャストの演技が素晴らしい。

次回公演を楽しみにしております。
くるんのぱー

くるんのぱー

ふくふくや

駅前劇場(東京都)

2017/11/01 (水) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

2日目に観劇。三本木麗子一座シリーズは、前回の「ずんばらりん」に続く2作品目の観劇。今回も麗子と丸子のテンポいい掛け合いが気持ちいい。出演者13人と駅前劇場にしてはやや多めだけど、上手く演出するものだなぁ~。頭が混乱せずに観ることができた。座る席によって見え方が違う・・と言ってたけど、納得。面白いのは勿論だけど、複数観たくなる舞台だ。
このシリーズを初めて観る方は、インスタ&Twitter「くるんのぱーへ続く道」で写真を振り返ってくれているので、予習していくとより楽しめる。

ネタバレBOX

人物相関図が貰える。それを見ただけでもわくわくする。
そこに清水伸さんが載っていない。最初の登場シーンでは、配達の人??とよく分からなかったけど、話が進むと分かる仕組み。この役いいなぁ~さすが伸さん、面白いなぁ。
浜谷さんの出番はちょっと少な目。訳ありイケメン役は、素敵だった。
相関図で期待していたのが、中戸津川親子。44さんとアナムくんの挙動が面白い~。最初のお掃除のシーンとか、多多と中戸津川親子で、殴り合い(?)するシーンが、私のツボ(笑)
他にもいいシーンはたくさんあるけど、書ききれいない。
百聞は一見に如かず。観劇すべし!

私の疑問。多多は35歳童貞・・何か隠れた秘密がある設定?
(分かった人、誰か教えて)

散歩する侵略者

散歩する侵略者

イキウメ

シアタートラム(東京都)

2017/10/27 (金) ~ 2017/11/19 (日)公演終了

 すごく面白かった!今回の『散歩~』は大人でスタイリッシュ!上演時間は約2時間10分、休憩なし。客演の内田慈さんが抑えた演技でエレガントに魅せてくださいました。看板劇団員の浜田信也さんは私が今までに観た中で一番良かった~!

 現代が舞台の、SFの設定を活かした密な人間ドラマです。演劇ならではの軽やかかつシャープな場面転換で抽象空間を変幻させ、想像力を大いに刺激してくれます。コミカルなやりとりが心地よいアクセントになっており、ベタだったりシニカルだったり、笑いの種類も豊富です。笑っていいのかどうかわからないアンビバレントな空気を作るのも巧い。

 実はド直球のラブ・ストーリーでもあるのですが、抑制の効かせかたが見事でした。ギュっと凝縮した空気が持続し、巧妙にじらされて(笑)、最後は落涙してしまいました…! 芯の熱さを徐々に表に出していく演技のグラーデーションも、微細にコントロールされています。俳優の仕事をしてくださっていると思いました。

 2005年、2007年、2011年と拝見してきた私に、2017年版はどのように響いたのか。中身は変わっていないのに、やはり時代を映すことになるんですね。上空で戦闘機の爆音が轟く、基地のある海に近い街といえば、今の沖縄ですよね。「ミサイルが飛んでくるかも、戦争が起こるかも」と庶民が噂をする状況も、驚くほど今の日本と重なります。否応なしに実生活、社会状況を意識しながら拝見することになりました。

 たまたま木下順二さんの書籍「“劇的”とは」を読んでいまして、前川さんの作劇術は木下さんの分析にぴったり当てはまると思いました。

 拙ブログより。http://shinobutakano.com/2017/11/03/7467/

ネタバレBOX

他者(=敵)に概念を奪われるというSF的設定で、「愛」という目に見えない、存在を確かめられない概念を描き出すという、フィクションだからこそ成し得る離れ業。
青の鳥 レテの森

青の鳥 レテの森

ハグハグ共和国

萬劇場(東京都)

2017/11/01 (水) ~ 2017/11/05 (日)公演終了

満足度★★★

戦わなければ進めない。目的地はコロニーと呼ばれる地点。参加者は童話の登場人物。いろいろな条件を設定して前半が進みます。出演者が多く、次々、物語が展開する面白さがありました。でも、いろいろ意味のありそうな台詞が、私の中では上手くつながりませんでした。

テネシーウィリアムズ短編集 vol.2

テネシーウィリアムズ短編集 vol.2

有機事務所 / 劇団有機座

阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)

2017/11/02 (木) ~ 2017/11/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

テネシーウィリアムズ作品のメガ盛り。まさにフルコースをこれ以上ないほどに満喫できました。
5作品で約3時間(休憩1回あり)。観劇前の時点では、ものすごいサービス! 1パート減らしたとしても差し支えないのでは。とすら思えたボリューム感ですが観終わった今、じゃあどのパートを削るのかと聞かれれば、どのパートも捨てがたく、何より公演順番が絶妙です。
ストーリーテラーによるテネシーウィリアムズの生い立ちや境遇の解説があり、より深く鑑賞できる工夫も。

(1パート目)
売れない青年小説家が主人公。ぞんざいに扱われ消えゆく家財道具が、彼の人生と重なって何とも言えぬ空虚感が広がります。

(2パート目)
私自身が演劇に魅了されるきっかけとなった『欲望という名の電車』。今も篠井英介さんや大竹しのぶさんのブランチが心の中にクッキリと息づいています。
顔のシワを誤魔化すことに苦心し、失笑モノのプライドも粉々になっていく独り身女性の行く末はまさに『欲望という名の電車』ラストシーンのクローズアップ版。
こんな形で原点を観ることができるとは感激です。

(3パート目)
まさかの笑える作品! かなりシニカルな笑いではありますが。

(4パート目)
病気でお払い箱確定の娼婦。
疑念と混乱の中、唯一輝きつづけるのは昔の恋人への想い。痛々しい程のその渇望。
ちょっと『吉原炎上』の西川峰子さんを思い出してしまいました。
観終わった後、タイトルの意味が沁み込みます。

(5パート目)
安アパートの共有スペースにて男3人の会話劇。
唯一のオリジナル作品ですが、テネシーウィリアムズのエッセンスが見事に包含されており何ら違和感なく楽しめました。
柑橘系を一滴垂らした様な終わり方が良かったです。

容赦なく引っ剥がされていく虚栄心・・・今回の一連の作品から特に共通して感じられました。

アレルギー/日曜日よりの使者

アレルギー/日曜日よりの使者

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2017/11/02 (木) ~ 2017/11/04 (土)公演終了

満足度★★★★

休憩なしで約80分の2本立て。時計見てないから分からんけど、『アレルギー』の方が短くて25分くらい?特に2本目の『日曜日よりの使者』は見応え充分。日曜からのいしのまき演劇祭での前売りが伸びていないとのこと。どうか現地でもこの芝居が沢山のお客さんに届きますように。

ネタバレBOX

異性に縁のなかった若い男女のぶきっちょな恋を描く『アレルギー』。老人と少年時代の親友との魂の邂逅を描いた『日曜日よりの使者』。あの叫び声にはぐっときた。『日曜日~』の最前列の客には、あることで芝居に参加する仕掛けも。
doubt -ダウト-

doubt -ダウト-

いいむろなおきマイムカンパニー

こまばアゴラ劇場(東京都)

2017/10/31 (火) ~ 2017/11/05 (日)公演終了

満足度★★★★

未見だが期待感を膨らませて会場へ赴いた。マイムであるからには、最低ラインの表現でさえ、技術を積み上げねば能わないだろうそのワザが見える芸を見たかった(これを安定志向と呼ぶか?)。圧巻であった。
最前列で見ると、汗はさすがに隠せないが、ほころびや裂け目が見えるかと言えばそれがない。基本音楽に乗せての6、7人のアンサンブルは一秒一秒「意図」が手足の動きから顔の表情におよぶ。拡散と集約、規則性なく見えた中に秩序が見えてくる過程、とりわけ微妙な心情を穿つ「表情」の技術(これは役者によって優劣あったが)は、表現される世界の広がりと深さを獲得していた。単純に、マイムでこんな事までやれるのか・・という驚き。初心者ならではの感想だろうか?
「形」やテンポの心地よさは大きな要素だが、このパフォーマンスの間自分は何を「気持ちよく」感じていたのか、もう一つ別な何かがありそうなのだが。それはまたおいおいに。

桜の森の満開のあとで

桜の森の満開のあとで

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2015/10/31 (土) ~ 2015/11/10 (火)公演終了

満足度★★★★

プレビュー&本公演
時間の合間にプレビュー(殆ど通し稽古風景=前半)を拝見、本公演はたまたま時間が出来たのでこちらも観る事ができた。
feblabo二度目、以前一度短編集のようなものを観たのが初見だったか・・。
今回は主宰池田氏の執筆による「会議モノ」。大学の政治学(だか)のゼミで教官はゼミ生にモックスという、ディベートのような模擬会議を行なわせる。学生は12人程度。内容は、北陸のある架空の町には様々な職業や立場を代表した者で構成される「連合会議」が存在し、今回議題に上った(教官が指定した)のは「老人の選挙権剥奪」。で、議案に「賛成」「反対」「保留」の三つの立場を選択でき、賛成と反対の立場を取る者は勝てば最高成績Aが獲得でき、負ければD(不可)、つまり野心のある者は勝負に出るが、そこそこで良い者は「保留」に流れる、という具合な設定である。ゼミ生同士の人間関係も絡んで、今度行なわれるモックスでは何らかの「勝負」が予想され、そして当日議論はある程度出尽くして煮詰まる・・という前段でプレビューの「通し」を終えた。
このプレビューの「切り方」は、後の展開が気になる効果も確かにあったが、そこまでの展開での無理さ・もどかしさが私には露呈して見えた。もっともそれも含めて、その後どう処理されたのかは気になった・・(その意味では私にはプレビュー観覧は効果をなした事に。)
この議題そのものの難点に繋がるが、「老人の選挙権を奪う」、という提案そのものの動機が、普通なら最初に提示されるところ、ここでは後々になってそれが出て来る。それを必然化する感情的な対立がしばしば挿入され、息苦しいものになっている。何でそんな議論をやっているのか・・こんな議論しか出来なくなった日本の「民度」を示唆しようという狙いなのか?としても・・と実際つらくなる。それは「老人の選挙権剥奪」が正当性を帯びる特殊な状況が、後付けで少し触れられたりする中でも、すっきりせず残る。
さてそこから、プレビューで見なかった領域に芝居は突入するのだが、このどんでん返しは中々気持ち良かった。とは言え、「すっきりしなさ」は残る。ただしここでのそれは「現実」に近い。人は正論より利害で動くものであったり、道理が通らなくても飯が食えていれば平気だったりする、というレベルで。
このディベートの裏側に流れるストーリーがラストで一つの大団円に収まるが、ここは捻り過ぎていまいち、乗れず。そこはどんでん返し的に片づけなくても、平凡な結末でもいいではないかと思った。例えば、主人公が大学生活に引き戻そうとした友人が、モックスで彼女と反対の意見に立った事(どちらかが落第になる、そういう勝負をかけてきた事)の理由は、「気まぐれ」であっても良いし、「たかだか模擬会議の結果で成績が決まる事じたいおかしい」という持論をこぼしたっていい。その方がリアルでは・・ などと。
しかし一風変わった会議劇であった事は確か。面白い事に今後も挑戦してほしい。

ガラ版「女城主直虎」

ガラ版「女城主直虎」

ガラ劇

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2017/11/01 (水) ~ 2017/11/05 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/11/01 (水) 19:00

座席1階1列

価格3,800円

だから目の前で演じられてることが事実である
そう思うと お涙頂戴シーンでもないのに不覚にも

史実と違うとか
人物像云々
パブリックイメージにがんじがらめ

旅行とかのガイドブック通りに名所旧跡を確認するだけの旅で満足
グルメガイドと寸分違わぬ料理でないと
言う割には冷めるまで写メ

そんな御仁にはお薦めしない



ネタバレBOX

チェキ売ってるくらいだからいいよね

お約束のチラシのビジュアルイメージと全く違う衣装が
かっこいいことってば


その
チェキなんだけど

とっても高品質

極力白く飛ばないような配慮がなされ

うー全員一人ずつ撮っても良かったかも
サスライ7 パート1起ーサイカイー“ちょっとだけ改訂版”

サスライ7 パート1起ーサイカイー“ちょっとだけ改訂版”

東京アンテナコンテナ

南大塚ホール(東京都)

2017/11/01 (水) ~ 2017/11/05 (日)公演終了

満足度★★★★

Bチームを観劇。
“アンテナコンテナ”は、「ハイリスクHighSchool 改訂版」に次いで二回目の観劇になりますが、やはり面白いですね~。本作、大いに笑えましたがミステリー要素もあり物語的にも楽しめました。
出演者では、剣持直明さんの琉球訛りの台詞回しとキャラが秀逸でした。

すみれの花、サカセテ。again

すみれの花、サカセテ。again

羽衣1011

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2017/10/25 (水) ~ 2017/10/29 (日)公演終了

満足度★★★

28日、スペース梟門で上演された羽衣1011第6回プロデュース公演『すみれの花、サカセテ again』を観た。これは作、出演者に自分が興味を持っている演劇集団西瓜糖のメンバーがいたからである。
本作品は、秋之桜子(役者・山像かおりのペンネーム)の処女作品で2005年に上演されたものの12年ぶりの再演舞台。当時40歳代であった出演の山像かおり、渡辺美佐も既に50歳代となって、前回とは味わい・演技の深みが加わっているのだろうが、その違いは初演を観ていないのでよく分からない。

舞台は高級高層マンションの一室にあるエステサロン。店をたたむ準備を終えた店主のミチが、オートロックで部屋が閉まる寸前にやってきた常連客の有名下着メイカーの女社長・綾小路と部屋に閉じ込められ、オートロック解除方法が分かるまでの2人のやりとりを描いた2人芝居。なんとか部屋から出ようとする2人のドタバタ行動。当初は店主と常連顧客という関係だったのが、ふとしたことから実は若いときはミチが愚連隊総長、顧客の綾小路がその子分であったことが判明して立場が逆転というオチまであって約90分に盛りだくさんの内容が織り込まれていて時間を忘れて見入ってしまった。出来すぎた偶然も、こうして上手く料理されると苦にならない展開となる。2人の熱演には拍手を送りたい。

一万個  ~いちまんこ~

一万個 ~いちまんこ~

チームまん○(まんまる)

萬劇場(東京都)

2017/10/25 (水) ~ 2017/10/29 (日)公演終了

満足度★★★

出演する知人の役者・高坂汐里に薦められてチームまん○の『一万個』の男版を観てきた。会場は大塚の萬劇場。この舞台、男版と女版があって若干内容に違いがある。劇名からなんとなく想像できるのだが、内容はソフト下ネタ系なのである。

舞台の中心は、裕貴という妻のいる会社員の体内。妻がいるにもかかわらず、会社の同僚慶子は彼に積極的にアタックしてきて、妻、慶子どちらの夜の誘いにも性器が勃起しなくなってしまう。その裕貴の体内の交感神経、副交感神経、神経伝達成分、勃起中枢神経などを擬人化して、勃起に関する体内の神経の動き・葛藤を描いているのだ。

笑いも混ぜ、あまりどぎつい下ネタに落ち込まず勃起という行為を扱っていたのはなかなか上手い発想だろう。まぁ、内容的に「深み」を求めるのでは無く、一種の娯楽として楽しめればこの舞台を観る価値はあるだろう。
ただ、出演者がやや多くてのその役割が中途半端に感じたのは残念。
会社員の妻役を演じた高坂汐里と彼を誘惑する会社の同僚・慶子の色気というかセクシーさの差はなかなか絶妙であった。

一万個  ~いちまんこ~

一万個 ~いちまんこ~

チームまん○(まんまる)

萬劇場(東京都)

2017/10/25 (水) ~ 2017/10/29 (日)公演終了

満足度★★★

出演する知人の役者・高坂汐里に薦められてチームまん○の『一万個』の男版を観てきた。会場は大塚の萬劇場。この舞台、男版と女版があって若干内容に違いがある。劇名からなんとなく想像できるのだが、内容はソフト下ネタ系なのである。

舞台の中心は、裕貴という妻のいる会社員の体内。妻がいるにもかかわらず、会社の同僚慶子は彼に積極的にアタックしてきて、妻、慶子どちらの夜の誘いにも性器が勃起しなくなってしまう。その裕貴の体内の交感神経、副交感神経、神経伝達成分、勃起中枢神経などを擬人化して、勃起に関する体内の神経の動き・葛藤を描いているのだ。

笑いも混ぜ、あまりどぎつい下ネタに落ち込まず勃起という行為を扱っていたのはなかなか上手い発想だろう。まぁ、内容的に「深み」を求めるのでは無く、一種の娯楽として楽しめればこの舞台を観る価値はあるだろう。
ただ、出演者がやや多くてのその役割が中途半端に感じたのは残念。
会社員の妻役を演じた高坂汐里と彼を誘惑する会社の同僚・慶子の色気というかセクシーさの差はなかなか絶妙であった。

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