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北欧神話の世界

北欧神話の世界

カプセル兵団

三鷹Ri劇場(旧 三鷹RIスタジオ)(東京都)

2025/06/20 (金) ~ 2025/06/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

演者の素晴らしさに感動。神話がコメディになって楽しく過ごせました。アドリブ一発芸面白すぎる〜

おかえりなさせませんなさい

おかえりなさせませんなさい

コトリ会議

なみきスクエア 大練習室(福岡県)

2025/03/14 (金) ~ 2025/03/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

失われる記憶、失われる場所

ネタバレBOX

コトリ会議『おかえりなさせませんなさい』は、伊丹アイホールでの初演時にも拝見していて、今回の再演では、作品そのものの強度はもちろん、受け取る自分の立ち位置が変化していることにも気づかされました。

初演時は、アイホールという空間の記憶と切実さが作品にあるような、まもなく閉館を迎える劇場で、「帰ってくる場所」が失われていくこと、家族がばらばらになり、ツバメが巣を離れ、二度と戻れないかもしれないという感覚。それは、これまで公演を重ねてきた劇場、これまで観劇してきた場が無くなっていくことへの切なさと、静かに重なっていたように思います。

再演では、台詞のテンポがやや速く感じられましたが、それは僕が伊丹に置いてかれていたのかもしれず、照明は相変わらず丁寧で、場面を象徴的に表現しながら、記憶と現実を行き来するような舞台世界に奥行きを与えていました。

白石礼を演じた原竹志さんも印象的でした。作品の理屈を語る人物でありながら、そこに生きている一人の人間としての寂しさや孤立が滲み出ていたように思います。微細な間の取り方に、誠実な俳優の姿勢が感じられました。

いけないと思いながらも初演と比較、混在する評になってしまう。それは本作が、あまり縁のなかった劇場と僕との数少ない思い出そのものだからだと思います。この作品について語る時、あの劇場で観たことを語るのです。

失われる記憶、失われる場所。それらが喫茶店という小さな場所に持ち込まれたとき、僕たちはある種の“日常”としてそれをどこまで引き受けられるのか。終演後にその空間を後にするとき、残っていたのは、滑稽さでも絶望でもなく、ほんの少しの寂しさと、やわらかな余韻でした。
北欧神話の世界

北欧神話の世界

カプセル兵団

三鷹Ri劇場(旧 三鷹RIスタジオ)(東京都)

2025/06/20 (金) ~ 2025/06/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/06/21 (土) 17:00

 カプセル兵団のベテラン実力派声優や中堅で味のある声優、若手で印象に残る声優などの男女の声優や役者が混ざり合い、更に毎回の如く恒例化しているゲストまで呼んでの、内容は毎回基本的には世界各国にある神話等を朗読する朗読劇ということで、私は過去にも何度かカプセル兵団の朗読劇を観たことがあるが、基本的に大いに笑えて、コンプラもクソもない発言が次々飛び出す自由さや、それぞれの神々や英雄、王、庶民等の登場人物の性格がしっかりと立っていて、また演じている声優や俳優たちによるアドリブや思い付きの小ネタ、一発ギャグも満載で、いつも神話を気軽に、肩の力を抜いて楽しめるところが、神話だからといって観客に集中して、常に緊迫感を伴うような朗読劇に仕立てていないところに、親しみやすさを感じていた。

 今回、カプセル兵団が朗読劇に選んだのは『北欧神話の世界 アスガルドの神々』ということで、8年ぶりの再演だと言う。
 しかも、今までのギリシア神話や中国神話以上に、またキリスト教の聖典『聖書』やイスラム教の聖典『コーラン』、インド神話の神々や仏教に出てくる観音や仏やブッダ、マヤ、アステカ、インカ神話、密教、エジプト神話、ケルト神話、トルストイの民話、ネイティブアメリカンの神話、イヌイットの神話、アボリジニの神話、シュメール神話、アフリカの土着信仰、ハイチのブードゥー教神話、そして日本神話に匹敵する程の知名度を誇り、アニメや映画、ドラマ、最近流行りの異世界転生ものの小説、漫画、演劇、幻想文学、ゲーム等において幅広く北欧神話は使われており、各分野において引っ張りだこで、北欧神話に出てくる神々等を1人も知らない人はいないと言っても過言ではないほど、目にしたり、耳にする事が当たり前すぎて、何の違和感も感じない程に、私達の中にすっかり浸透している。
 
 北欧神話の中でも有名過ぎるが、傲慢で非常に我儘、冷徹で非常に冷酷、例え肉親、親や兄弟だとしても目的の為なら殺すことさえ躊躇しない、手段を選ばず、卑怯な手だって厭わない、騙すことに対して臆することが無い、温かみや人情などは欠片もなく、猜疑心が強く、仲間だろうと人間だろうと殆ど信用しない、過去に犯した過ちに対しても葛藤や反省の意が認められず、巨人や小人、人間を露骨に見下し、下に見ており(因みに北欧神話において、巨人や小人、人間等を下に見て蔑んでいるのは、基本的に神々全体としてそう)、更にどこか家父長的で、独裁的、大抵の場合魔法使いの老人のような不気味な姿で描かれる最強最悪の神オーディン、MAVER漫画や映画で有名な『マイティ·ソー』の元になった超有名人で怒りっぽく、すぐ武力で解決しようとするトール、その弟でお調子者で抜け目なく、こズルく、狡賢い、策士で同じくMAVERで有名なロキ、得体が知れず、その存在自体が恐怖でしかない大蛇のヨルムンガンド、フェンリル、冥界に君臨する神々でさえ逆らえない死を司る闇の女神ヘル、また神々1のアイドル女神のフレイヤ(但し赤ら様に醜いものに嫌悪感を覚え、神々の中でも1、2を争う程に巨人や小人を毛嫌いし、露骨に見下している。また、小人たちが造っていたブリージングの金の首飾り欲しさに、その欲望に負けて、4人の小人たちと、1日1夜、夜を共にしなければならないという条件を丸呑みしてしまったりと、強欲さと軽さ、性格の悪さを併せ持っている。但し、外面だけは良く、お洒落に気を使い、損得勘定で動く。しかし、フレイヤに関するエピソードのどこにも共感出来ず、人間味のなさが際立っていた)、それを噛じれば永遠に歳を取ることなく永久に生きることが出来るイドゥンの林檎のエピソードで有名な女神のイドゥン等、余りにも有名でアクが強く個性的で、超人的な能力を持つが、絶対的な存在感があり、一切共感することが出来ない登場人物たちが多く登場したが(中には共感しやすい巨人や人間等も数少ないけれども出てくる)、こういった登場人物たちを、今回声優やゲストの方がどういう風に演じるのだろうと、非常に興味深かった。

 実際観てみると、カプセル兵団のいつもの朗読劇と同じく、声優やゲストの方の衣装は私服で、アドリブあり、コンプラ無視の発言、無茶振りあり、思い付きの小ネタや一発芸あり、ネタが滑り過ぎてもはや痛い感じにしか見えないのに、度胸と勢い、その場鎬で何とかこの場を乗り切ろうとする必死過ぎるロキ役ゲストの池田航さんなど、ある意味印象に残った。
 しかし良い意味で、私が今までイメージしていた非常に美しく、幻想怪奇的で、ハイファンタジーな世界観、ユグドラシル(世界樹)のエピソードやイドゥンの林檎など北欧神話の核となるエピソードを抑え、高圧的で威嚇的、厳格で格調高く、どこか植民地主義的で、独裁的、傲慢で猜疑心が強く、家父長的で自分たち以外の種族を蔑み、下に見ており、人間味のない神々(全員ではないが)といった北欧神話のイメージは、朗読劇で声優やゲストの方が演じており、確かに元々の北欧神話よりかは大分堅苦しくなく、気軽に、時々笑えるようにはなっており、多少北欧神話のイメージを変えてはいたが、そうは言っても朗読劇全体としては、私がイメージしていた北欧神話のイメージ通りだった。
 また、北欧神話のいつか神も人もこの世に生を受ける何もかも滅び、この世界は1から再生されるという、まさに中二病的な終末論、今で言うところの陰謀論的な部分もしっかりと真面目に取り組んでおり、楽しめた。
 しかし、邪神や怪物、巨人や小人と神々、人同士が争い、戦い一旦は滅亡するという構図が、中二病的と一蹴して笑える程、実際に私達が生きているこの世界が到底平和とは言えず、世界各地では、ロシアによるウクライナ侵攻、ミャンマー紛争、ガザのハマスとイスラエルによる民間人を巻き込んだ紛争、アフリカ諸国での絶えない紛争、地球温暖化による異常気象、密猟などが起こっており、北欧神話の在り方がただのフィクションとも言えない状況となってきていることに気付き、ゾッと寒くなった。
 但し、北欧神話の朗読劇の最後では全てが滅びたあとに、僅かに生き残ったオーディンの子どもたちや一組だけ辛うじて生き残った人間の男女などを中心に、質素で貧しく、先行きが見通せない絶望的な世界ながらも、一歩を踏み出そうと努力する姿勢に心打たれ、そこに現実はどうか分からないが、少なくとも劇の中では希望を見出すことができた。

料理昇降機

料理昇降機

劇団夢現舎

新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)

2025/06/20 (金) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ミステリー風な描き方で、これから物語がどのように展開していくのか 興味を惹く。薄暗く 陰湿な雰囲気が漂っている地下室に、男が2人。

会話は、間のとり方が絶妙なのか分からないが、長い沈黙と訥々としたテンポに妙な苛立ちを感じる。それも 冒頭だけ。お互いを意識し、内心を探り合うような素振りが肝。タイトル「料理昇降機」は料理(情報)を提供するのではなく…。
(上演時間1時間30分 休憩なし)

ネタバレBOX

舞台美術は、地下室にベットとハンガーラックが各2つ。壁の中央には「料理昇降機」、天井には傘電気。全体的に薄汚れ、当然 窓もなく閉塞感がある。音響は、料理昇降機の大きな音、水が滴り落ちる音が不気味に響く。

登場人物は、黒ずくめの衣裳の男2人ーガス(山田哲朗サン)とベン(益田喜晴サン)。2人は殺し屋で、或る指令を待っている。性格や背景の詳細は描かず、分かっているのはベンが先輩だということ。それは 今の状況を重視した物語であることを表している。この場所での待機を含め、姿なき指令者との繋ぎはベンが行っている。肝心なことは分からず、苛立ちと焦燥に似た感情、それが だんだんと不安になってくる。

設定からして変、殺し屋が2人? 料理昇降機で運ばれるのは メニュー表であり、実際の料理は運ばれてこない。逆にガスが持参した品々を上階へ運ぶ不自然さ。が、後々解るが理に適っている。殺し屋という何も生み出さない業い、それを実行するために ただ待つだけという時間の浪費。無駄と言えば、火を付けようにもマッチがない。その虚無に対して 何らかの価値を見出そうとする姿が滑稽だ。全てが不用に思えた時、本当に不要なモノが現れて…。
2人は、一見 信頼関係にありそうだが、所詮 他人、その信頼を食い 心を傷つけることによって今日も生きる。

捉えどころのない内容だが、それを捉えようと試みる、その観て 感じることが大切なのかもしれない。感想が少し外れるが、本作は「貴方に不条理劇と云う条理を突き付ける」とある。それは見方等ではなかろうか。戦後80年、戦前と戦後で価値観は大きく変わった。条理・不条理も時代や状況によって変わるもの、変わらないものがある、そんなことを考えさせる。それこそ、二度観 またはそれ以上観ることで、違った見方が出来るかも。

卑小だが、劇中(それも早い段階)でスモークが出たが、何の意味か最後まで気になった。終演後、スタッフに聞いたら物理的なことで、回避できないとか。
次回公演も楽しみにしております。
今時な運命のシンデレラ

今時な運命のシンデレラ

SFIDA ENTERTAINMENT

劇場MOMO(東京都)

2025/06/17 (火) ~ 2025/06/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

玉川来夢さんがゲスト扱いで出演。
M(マッチング)、C(カップリング)の両チーム観劇。まずは17日ソワレのMチームについて。

ゲスト扱いが3人で、公演日によって交代。玉川ちゃんは17、19日。自分は17日しか行けないので必然的にMチームに。

いわゆる日替わりゲストと思って観劇に臨んだところ、冒頭いきなり登場。あれま、もしかして出番はここだけ?ところがどっこい、出番はたくさんありました。事実上のトリプルキャストですね。しかもかなり重要な役で。うれしい誤算でしたね。

九条麗華役の荒木双葉さん。写真ではそうでもないのですが、演技中は後藤郁さんにすごく似ていて驚きました。

ネタバレBOX

その麗華がサッカー選手である彼氏にプロポーズされる寸劇。「ざいおーん」は人名だったのですね。自分はサッカーに明るくないのでよく分からなかったですが、それでも面白かったです。

主演の石川花音さんは唯一のシングルキャスト。飾らない「くしゃくしゃの笑顔」を含め、表情のバリエーションが豊富なところに感心しました。意図的にされているのだと思いますが、ここまでなのはなかなか見ないです。その素敵な笑顔はパンフレットでも見られます。

玉川ちゃんはチラシによると「未来 幸」役ですがVチューバー名は「未来坂 結」ということですね。この理解にちょっと時間がかかりました。劇中でなぜユイと呼ばれてるんだろう?と思ったり。

バイクにまたがってプロポーズまでの寸劇、さすがでしたね。アイドリング!!! 魂を感じます。

エンディング前、中央通路側席の人たちは花びらの入ったコップを受け取り。入場する石川さんに花のシャワーを。いい演出、通路の人いいなあ、と思ったり。

シングルキャストは主演の石川さん1名のみで、9人がダブルキャスト。とても面白かったので、逆班も見たいと思いました。しかしCチームで玉川さん出演は19日マチネのみ。行けない日程なのであきらめてました。ところが20日に急遽同じ役で出演されることに。ソワレなら行けるぞ、と。それがたまたまCチーム。

というわけでCチームも別途書きます。違いがいろいろありました。
キンギンヒシャカク

キンギンヒシャカク

Soymilk Stage

シアターサンモール(東京都)

2025/06/18 (水) ~ 2025/06/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

とってもおバカな学園コメディ、テスりまくるツッコミが多すぎですが、なかなかに楽しめました。今のトレンドですかね。

徒然なるままに…  NOT TO BE, OR NOT TO BE…

徒然なるままに… NOT TO BE, OR NOT TO BE…

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2025/06/18 (水) ~ 2025/06/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

月組観劇。笑いながら、泣く芝居でした。色々と考えさせられます。

黒いのは大抵、白いのよりほんの少し高い音で鳴く。

黒いのは大抵、白いのよりほんの少し高い音で鳴く。

空想実現集団TOY'sBOX

北池袋 新生館シアター(東京都)

2025/06/18 (水) ~ 2025/06/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

物語が進むにつれ、先が気になっていきました。面白かったです。

北欧神話の世界

北欧神話の世界

カプセル兵団

三鷹Ri劇場(旧 三鷹RIスタジオ)(東京都)

2025/06/20 (金) ~ 2025/06/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い、お薦め。朗読劇の題材が妙。
自分が経験する、またはTV・映画を見る、(私)小説を読むなど、何らかの媒体で見聞きすることは 何となくイメージが出来る。それは その世界観の枠(範囲)の中で想像することが出来る に止まる。いくら劇団が創作しても ある程度イメージは出来る。しかし 神話の世界は未知、その自由度は大きく興味は尽きない。カプセル兵団の「神話の世界」シリーズは、その醍醐味を十分 味わわせてくれる。不思議な物語へ誘ってくれる。これがアクティブイマジネーション朗読劇の魅力。
(上演時間2時間30分 休憩なし)

ネタバレBOX

舞台上は、ナレーション(上手側)を含め 椅子10脚が ほぼ横並び。衣裳はカジュアル。音響は地響き等、音楽は壮大なもの、照明は赤や青といった原色で鮮やか。舞台美術や技術はシンプルだが、実に効果的だ。

公演では、ナレーションに続き「天地創造」から始まって「ナグナロク」まで全15話。それらの物語をナレーションで繋ぎながら、実に壮大な世界を描き出す。勿論 朗読劇ならではの魅力、登場する者・物・モノなどの姿・形そして情況を観客に想像させる。観客の脳内で勝手にビジュアル化し、一人ひとりの観客が違う光景を想像しながら、同じ物語を共有する。具体的な姿・形というよりは、その特徴を擬音を交え面白く語るから、没入感も半端ではない。

そして本編を離れ一発芸、物まね や面白ネタといった別編?を挿入し面白可笑しく楽しませる。それが アドリブなのか台本通りなのか判然とさせない巧さ。笑いのツボが世代間で違うのも、当たり前だが 新鮮だった。その本編と別編の絶妙な切り替わりが巧い。しかも本編の醍醐味である北欧神話が印象深く紡がれ、神話から人間の世界へ…そう北欧における創世記のようなものが立ち上がってくる面白さ。観(聴き)応え十分。
次回公演も楽しみにしております。
骨と肉

骨と肉

JACROW

シアタートラム(東京都)

2025/06/19 (木) ~ 2025/06/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初JACROWでしたが、最前列で見れたのですごい迫力!三味線もカッコいい!
リングを使った演出も面白くてすぐにのめりこんでしまいました。

料理昇降機

料理昇降機

劇団夢現舎

新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)

2025/06/20 (金) ~ 2025/07/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

間の取り方が素晴らしいですね。
入場時に渡されたしおりに二度見が勧められいましたが、そんな感じを思わさせる作品。
たった二人だけの会話劇で見応えあり有り。

アクラム・カーン『ジャングル・ブック』

アクラム・カーン『ジャングル・ブック』

彩の国さいたま芸術劇場

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)

2025/06/20 (金) ~ 2025/06/22 (日)公演終了

実演鑑賞

視覚面の感想としては、アニメーション映像を多用した演出、動物たちの映像表現などは見応えがありました。そして何より、ダンサーたちの身体表現には強い意思と説得力が宿っていたと思います。物語面の感想は、独自解釈や要素がしっかり挿入されており、アクラム・カーンが今作に寄せる想い、情熱などが伝わってきます。物語だけを抽出して捉えれば、かなり大胆な改訂と言えるでしょう。ただ、賛否が巻き起こるような改訂ではなく、現代社会を強く意識した、いま上演する意義のある改訂作だと思いました。

ネタバレBOX

そして、これは個人的な感想になりますが、アニメーション映像、音楽、物語と、多層的な魅力が掛け合わさることが最大の特徴と頭では理解しつつ、やはり、最も説得力に溢れた表現は、出演者たちの身体表現と、それに特化したシーンであると感じました。本気の身体(という表現が適切かどうか怪しいところですが…)が観客を魅了するという観点から、今作はやはり「ダンス公演」なのだと思います。
『from HOUSE to HOUSE』

『from HOUSE to HOUSE』

終のすみか

劇場HOPE(東京都)

2025/06/19 (木) ~ 2025/06/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「家の中」を舞台にした二作品の再演企画。『Deep in the woods』は昨年の上演を別の劇場で拝見していたので、今回は『I'll BE OKAY』を観劇。観劇後にはタイトルの意味が染みる。上演の特徴として、男女二人の出演者が全登場人物を演じ、特に中心的存在の男性「カキヤ」を二名が交互に演じること。演劇上演においてそれほど珍しいことではないものの、観客の想像力が介入する余地が生まれ、良い効果を生んでいました。

ネタバレBOX

酩酊し財布を失くしたカキヤ。そのことに気付いた朝、カキヤは自宅ではなく既婚者の友人宅にいた。その友人は一年程前から蒸発しており、カキヤは友人の妻・ミサキと奇妙な同居生活をしている。カキヤが財布を失くした前後(と思われる状況)や、ミサキとの会話、友人との会話、などが回想シーンとして語られ、この状況に到るまでの、カキヤやミサキの過去が描かれていく。

昨年観た『Deep in the woods』で感じた「うっすらとした恋情の欠片」みたいな描写が記憶にあり、今作にもそれに似たものを感じました。個人的には『Deep in the woods』より今作の方がその傾向が濃かった気がします。ただ、それを隠れ蓑にして、本質的に描きたいものは別にあると想像します。劇中に「やらかし」という言葉が何度か登場し、凡ミスというか、本番に弱いというか、そういう「間の悪さ」の悲哀も感じました。カキヤもミサキも、失くしたものに固執した日々から離脱できたとして、その先にある続きの物語も気になるエンディングも印象的でした。
Pica

Pica

ハトノス

現代座会館(東京都)

2025/06/15 (日) ~ 2025/06/22 (日)公演終了

実演鑑賞

広島の「黒い雨」訴訟をモチーフに、戦中、戦後、そして現代を描いた一作。広島と関連する題材を取り扱う団体ですが、東京を拠点に活動しているそうです。今作で初の広島公演を行うとか。良い意味で若い世代が中心となり創作した一作に感じられ、状況を客観視しようとする姿勢や現代人としての素直な感情の吐露など、戦争を取り扱いつつ、等身大の表現を模索する姿が印象的でした。

ネタバレBOX

1945年8月6日当日のシーンもあるけれど、物語の軸足は「黒い雨」及び「黒い雨訴訟」に置かれています。黒い雨による被曝、及び被曝者の方々のその後の人生、等々。人々の感情、生活、社会との接点、を描いているため、より繊細な感情の行き違いや、社会が抱える諸問題が浮かび上がってきます。広義で捉えれば「反戦劇」と言えますが、より生々しい人間の生き様が感じられる「人間ドラマ」寄りの印象が残りました。

秘密

秘密

劇団普通

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2025/05/30 (金) ~ 2025/06/08 (日)公演終了

実演鑑賞

2022年王子小劇場での初演作の再演。6月8日まで三鷹市芸術文化センター・星のホール。130分。

https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2025/06/post-2d2aea.html

仮面夫婦の鑑

仮面夫婦の鑑

高円寺K'sスタジオ本館

高円寺K'sスタジオ【本館】(東京都)

2025/06/20 (金) ~ 2025/06/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

前回同様、無料公演。ご案内をいただき最終日に観劇。打ち上げの案内もあったが、残念ながら それは遠慮させてもらった。脚本は、横山拓也 氏(iaku)で、妻と夫の価値観の違いを交差させ、それぞれの心情を巧みに描いた夫婦劇。

物語は 夫が、自分の長期出張中に妻が美容整形(二重)を施したことを詰るところから始まる。そして 自分はその仕返しに「中の下」の顔に整形した。その結果、会社に行けなくなり失職、現在は失業保険で生活している。妻は自分の顔にコンプレックスを持っており、二重にすることで自信がついた。妻の たかが二重、されど二重の夫の かみ合わない会話が面白可笑しく展開する。妻は、自分の顔が平凡だから 夫は安心していた、要は この程度の女の相手は 自分しかいないと見下していたのだ と言う。漂流するような口喧嘩の結末は…。
(上演時間50分)

ネタバレBOX

舞台美術は、あまり広くない空間に2人が住んでいる家(リビングルーム)を作り込んでいる。中央にソファとぬいぐるみ、上手に置台、下手に丸テーブルと椅子。上手と下手に出捌口があり一方に簾状のカーテンが掛かっている。

夫婦というか 男女の性差や立場、事情の異なる人間の苦悩や葛藤を、関西弁の喋りで軽快に紡ぐ。論理的で鋭い観察眼、そして思いもつかない豊かな発想で描く。妻は、容姿に少なからずコンプレックスを持っており、引っ込み思案だった。そこで 美容整形を行い自分の外見を変えた。それは内面的な満足になり、気持も前向きになれた。一方 夫は何の相談もなく美容整形をしたことに腹を立て、自分も整形をした。そこには確固たる意思はなく、その結果 会社に行き難くなり 失職し家でぶらぶらしている。夫婦喧嘩の最中に たびたび鳴る夫の実家からの電話が、姿なき仲裁のような緩衝になっている。そして妻の妊娠という事実に諍いが うやむやになる。

妻は、絵画モデルも引き受けるほど積極的な人生を歩み始めた。絵は喫茶店に飾られ、それを見た夫は驚いた。なんとヌード、妻は しらばっくれたが身体的な特徴を指摘され開き直った。夫は 妻のヌードを衆人に観られたくない。夫の言い分から、妻は自分だけのモノ といった所有物的な思いが垣間見えてくる。確かに夫の思いも理解でき、その善し悪しに決着が付けられない。人間や題材を多面的に捉え、登場人物の感情を普遍性をもって立ち上げる巧さ、そこに人間の本質が滲みでる。

日は流れ、妊娠8か月の妻。「外見より内面が大事」と言われるが、それは建前で 本音は外見も内面も両方大事。夫婦の諍いは堂々巡りを繰り返し決着は付かない。しかし子は鎹とはよくいったもので、まだ生まれてもいないのに諍い事はうやむやになり夫婦円満。何処にでも在りそうな日常の揉め事を面白可笑しく紡ぎ、観ている人の感情を擽る。ちなみに、夫の父は亡くなり、その遺産(保険)で母が海外旅行を楽しんでいる というブラック ユーモアも…。
次回公演も楽しみにしております。
餓鬼の断食vol.4.5『スイッチ』『対岸は、火事。』

餓鬼の断食vol.4.5『スイッチ』『対岸は、火事。』

餓鬼の断食

ウイングフィールド(大阪府)

2025/06/20 (金) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

対岸を背景
再演だが、めちゃくちゃパワーアップ
会話劇の楽しみ方がわかる作品
おすすめデス

『スイッチ』『対岸は、火事。』

『スイッチ』『対岸は、火事。』

餓鬼の断食

ウイングフィールド(大阪府)

2025/06/20 (金) ~ 2025/06/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

再演
個人的にはスイッチが好きかも
パワーアップしてるし、若者の恋路や心境が爆弾のように吐き出される会話劇
おすすめデス

Triangle〜おばあちゃんのセントウ記〜

Triangle〜おばあちゃんのセントウ記〜

劇団フジ

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2025/06/21 (土) ~ 2025/06/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

トライアングルはおばあちゃん、孫、曾孫のこと
セントウキは銭湯記なんだろうな〜
とてもハートフルな話 3回泣きました
とても良かったです
また観たいです

見果てぬ夢

見果てぬ夢

劇団「すずしろ」

箕面市立メイプルホール・小ホール(大阪府)

2025/06/20 (金) ~ 2025/06/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

劇場を間違えて、ギリギリに…
シニア劇団ながら、セリフを間違えることも無く、めちゃくちゃスムーズに進む
内容も面白くて、めちゃくちゃ満足
皆楽しみながら演じてましたね
また観たいです

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